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2017年6月20日(火)
市場移転に新秘策表明 ▽ 徹底議論・憲法改正

ゲスト

佐々木信夫
中央大学経済学部教授(前半)
生田與克
築地市場マグロ仲卸業者「鈴与」店主(前半)
渡部恵子
築地市場マグロ・カジキ仲卸業者「洸峰」店主(前半)
保岡興治
自由民主党憲法改正推進本部本部長 衆議院議員(後半)
辻元清美
民進党憲法調査会副会長 衆議院議員(後半)


前編

『豊洲に移転、築地再開発』 小池都知事が方針表明
秋元キャスター
「安倍総理が9条に自衛隊を明記するなどの改憲案を示したことで憲法改正をめぐる議論、新たな局面に入りました。自民党の憲法改正推進本部は国会閉会中も定期的に会合を開き、改正案の原案取りまとめに向けた作業を行うことにしていて、また、民進党の憲法調査会も全国で憲法対話集会を開催する方針です。そこで今夜は自民、民進、両党の論客を迎えまして、憲法改正議論の行方について話を聞いていきますが、その前に、反町さん…」
反町キャスター
「今週金曜日、都議会議員選挙の告示日です。それを直前に控え、ようやくと言ってもいいのかもしれません、小池知事が豊洲移転問題に一定の方向性、今日、示しました。記者会見の中で、小池さんは『築地市場のブランド力を活かし、あらためて活用する』と。『豊洲市場はIT(情報技術)を活用した総合物流拠点とする』。要するに、解釈が違ったら、あとで皆さんに番組中に聞きますけれども、移転はするけれども、築地は売却しない、活かしていく方法を考えるという基本方針を今日、発表しました。これがいったい何を意味するのか、そこで働く皆さんはどう感じるのか、都政全般から見た時に、この方向性が何を意味するのか、緊急検証します」
秋元キャスター
「市場移転についての方針、あらためて見ていきます。まず基本方針としては、築地は守る、豊洲を活かすということです。築地に関しては市場をいったん豊洲に移転したうえで当面、オリンピック用の輸送拠点として活用する、5年後をメドに再開発をし、市場機能を持った食のテーマパークにするということです。豊洲については中央卸売市場の機能に加え、ITを活用した総合物流センターに、という話がありました。佐々木さん、小池さんの発表、どう見ていますか?」
佐々木教授
「オリンピックが迫ってきているということが1 番の圧力になっていますね。もちろん、都議会選挙もありますけれども。ですから、オリンピックのために環状2号線の話をしなかったのが、ちょっとどうなるのかわからないのですが、大駐車場のような形で利用すると、そのために、いったん築地はどいていただきますよということ。これは、オリンピックを実施する知事としては迫った問題ですね。実は八方美人型の答えを出しているなと思うのは築地にもよく、豊洲にもよく、オリンピックの工事は遅れていますねという批判も交わすための、こういう3つを睨んだ、ある意味、曖昧ではありますけれども、1つの方向性を出して。フワッとこう、皆さん、なんとなく方向が見えたかなという気分になる、こういう会見であって決断の会見ではないですよね、少なくとも」
反町キャスター
「小池さんの今日の会見で自分の職場の将来像、見えました?」
生田氏
「いや、これで見えるわけがないですよ、うん」
反町キャスター
「どんなイメージで今日の会見を見ていました?」
生田氏
「いや、もう荒唐無稽なこと言っているなということと、あとはっきり言って、おっしゃっていることがよくわからないですよ。だから、豊洲はITを活用した冷凍・冷蔵加工施設を強化した物流施設にして、で、中央卸売市場の機能を残す築地の食のテーマパークって、まったく意味がわからない」
反町キャスター
「今日の小池さんのその話の中で、生田さんの仕事場というのは豊洲に移転して、そこでキレイに自身の仕事をされているイメージ?それとも5年後には戻るという話も出ていましたけれども…」
生田氏
「僕はもう一貫してずっと移転推進できていますから、豊洲に行って、移転は、できるのだなというところで5年後に戻る?意味がわからないです。何で戻るのかなって」
反町キャスター
「渡部さん、いかがですか?築地に戻る選択肢を残した、今日の…違う?」
渡部氏
「ええ。ですから、さまざまな問題が解決するから、豊洲に対して問題はキチッと解決したあと、皆さん、移転させますというビジョンも出なかったですよね」
反町キャスター
「ほう。そうすると、移転推進派の生田さんから見ても、何言っているのかわからないという話だったし、慎重派の渡部さんから見ても何ら評価できるところはあまりなかった、こういうことになるのですか?」
渡部氏
「ないですね」
反町キャスター
「小池さん、今日の会見の中で築地の土地を更地にして、オリンピックの時にはデポ、物資の集積センターなのか、駐車場なのか、そんなところに使うのかなと。もう1つ、2号線も開通させると言っているんですよ。昨年11月7日に移転すると言った時には、これを過ぎたら道路が間に合わないからという話だったんですよね」
生田氏
「この小池さんの一連の会見を聞いているとまず本設というのは地下を通して、隅田川の手前で出てきて、橋を渡っていくという方法、現在、小池さんがオリンピックにどうにか間に合うかもしれない的に言っているのは、仮設の親方みたいなものですよ」
反町キャスター
「親方?」
生田氏
「だから、仮設の、上の仮設」
反町キャスター
「なるほど?」
生田氏
「うん、だから、仮設も、現在もう仮設はあるのですから。だから、それから、さらにちょっと良くなった仮設というやつですよ」
反町キャスター
「なるほど」
生田氏
「本設の仮設と言うのかな。だから、そこのところが、たぶん現在、小池さんは理解されてないのではないかなと僕は聞きながら思っています」
反町キャスター
「渡部さん、いかがですか?11月7日までにいかないとダメだ、ダメだと言っていたにもかかわらず、今回…、しかも、いつ移転するかも言わない、今日、小池さん、発表されませんでした。その中で、更地にはする、オリンピックの時はデポ、駐車場にする、集積センターにする、2号線もつくる。ここのところ、どう感じますか?」
渡部氏
「それは最初からオリンピック招致の時に約束したことではないですか、環状2号線を通すって。だから、それを単に守っただけですよ」
反町キャスター
「なるほど」
渡部氏
「うん」
反町キャスター
「それは別に評価とか、なんとかって…」
渡部氏
「評価以前」
反町キャスター
「これまで先送りしたことの方がおかしいという意味?」
渡部氏
「そういうことですよね。これまで何も決定しなかったわけで、今頃になって、これをやりますと言うのは、最初からIOC(国際オリンピック協会)と約束したことを、現在、実行しているだけですよ」
反町キャスター
「2つ目。5年後をメドに再開発するのだという、市場機能を持った食のテーマパークという、このビジョン。佐々木さん、どう見ていますか?」
佐々木教授
「うん、中身はわからないですけれど、中身はわからないですが、小池さんはずっとこの延ばしてきた理由の本当のところは築地を自分の手で1つの形をつくりたいという思いがずっとあって、豊洲はこちらに置いておきましたね。ですから、ここが小池さんの1番やりたいところではないですか。知事としては。豊洲の方は行っていただいて、そんなに力が入っていないですよね、豊洲を活かすために。たとえば、民間の市場長を迎えて、いろいろな全国発信をするみたいな話はまったくしないでしょう。ですから、築地をテーマパークにするというのは小池さんの夢をここで実現しよう。夢ですよ、あくまでも。ですから、コストの話も、コストにこだわる割に今回はお金の話は一切、聞かれても答えられないでしょう。ですから、夢を語って選挙の有権者も一緒に夢を見てください、みたいな戦術に見えますよね、現在は」
反町キャスター
「なるほど。生田さん、このテーマパークというのは、報告書か何かに一度、言葉が出ていましたですよね?」
生田氏
「ああ、ありましたね。言葉はあった」
反町キャスター
「そのイメージの延長線上かなと思うのですけれども…」
生田氏
「いやいや、その通りではないですか」
反町キャスター
「イメージとしてね。そこにどんなものができるのか?その時に業者の皆さんは、そこにどう関わっていくのかと何かイメージできますか?」
生田氏
「まったく想像がつかないですよ。だから、現在の築地がどういう施設になるのかというのが見えていないではないですか。そういう意味で、そこで我々はどういう仕事をすればいいのかというのはまったく見えないですよ、これでは」
反町キャスター
「たとえば、渡部さん、築地というのは卸がいて、仲卸がいて、小売の皆さんもいて、場外には食べられるところもあって、全体として1つの何と言ったらいいのでしょうか…」
渡部氏
「おっしゃる通りです」
反町キャスター
「それこそテーマパークみたいになっているわけではないですか?」
渡部氏
「そうですね」
反町キャスター
「それが、要するに、場外の人達は抜きにするかもしれないけれども、一定の皆さんが全員、豊洲に移動する。そのうち希望する人だけが一部の希望者が築地に帰ってきて、その帰ってくることによって市場機能を担保するという趣旨の発言を今日、小池さん…ハイ、どうぞ」
渡部氏
「そこの意味がわからないです、そこの意味がわからない」
生田氏
「いや、だから、これは市場機能を持ったって市場機能はいったい何かと言ったら、荷受けがいて、仲卸がいて、要は、入ってくる施設があって、出ていくものがあると、そういったもの全部を含めて、市場機能ですよね。だから、それが豊洲にあって、2.8km離れた築地に同じものつくるなんてことはあり得ないですよ。それで小池さんも会見で言っていたけれど、中央卸売市場法の改正を現在、農水省でやっているわけですね。それはどういうことかと言ったら、卸売市場自体をちょっと小さくしていこうというニュアンスもあるんですね」
反町キャスター
「それは市場を通さない流通が増えてきたからという意味ですか?」
生田氏
「…というのもあるし、あと水産資源というのも減っているというのもあったりとか。それで東京は11市場あるわけですよ。だから、それを整理統合していくというのは、これはいろいろ難しいことあると思いますけれど、それをやっていこうと言うのだったら、まだ話はわかるのだけれど。そうではなく、もう1個、また市場をつくりますよ、そこは食のテーマパークですよ、でも、市場機能はありますよと、これは矛盾だらけの話です」
秋元キャスター
「ここからは金の問題、費用について考えていきたいと思います。この豊洲の整備費、これまでにおよそ6000億円がかかっているわけなのですが、もともとそこに築地の売却益、これが3500億円くらいと言われていますけれども、これを充てていくという話だったのですが。小池さんは築地を売らずに再整備するということを表明しました。この築地の再開発と、それから、豊洲の整備と活用ということで、豊洲の整備費を返していこうということですけれども。佐々木さん、この小池都知事の方針、どう見ていますか?」
佐々木教授
「築地を借地に出すという話が、むしろ先行していたと思うのですが、借地にするのか、まったく東京都の土地のままにするのかは何も語っていないですよね。ですから、その上物を利用してどういう収益を上げる、食のテーマパークで、そういう事業としてこういう返済金をつくるというのはちょっと読めないですよね。1つ計算をされたのは、要するに、築地を借地に出して、賃貸料を年間160億円もらえますと、これでいくと35年後は黒字なりますと、それによって返しますという話でしたけれども、そこを一切、ネグっていますので。さあ、6000億円と言うか、3500億円の借金は豊洲用に残って、今度はこちらを開発するために費用が800億円と言っていますけれど、そんなものではないですよね、実際。土壌対策もあるでしょう。ですから、2000億、3000億円かかっていく。そうすると、全体で1兆円プロジェクト。これをどうやって返すのかという。ですから、そこが1番、経費、経費、経費、コスト、コスト、と言ってきた割に大きい経費になるとわからなくなるという感じがしますよね、小池さんの場合。鳥の目と言っていますけれども、やっているのは魚の目に近いですよね」
反町キャスター
「その意味で言うと、たとえば、今言われた毎年毎年の賃貸料やら何やらで、収益を上げると言うのであれば、それによって何年やるから、3500億円の当面の一時金は必要ないよ、都民の資産は売却しませんとまで言うのであれば、行って来いの話が聞きたいではないですか?」
佐々木教授
「まだ、まだわかりません」
反町キャスター
「それは、言わない?言えない?」
佐々木教授
「うーん、ですから、どうされるのですかね。いや、だってここからだいぶ時間がかかるわけでしょう、5年後でしょう。5年後から収益が上がったとして、どの程度の収益が上がるのか。収益と言ったって、多くは民間の方が商売としてやるわけでしょう。ですから、その場所を貸しているお金をもらうという、これまでのやり方に近いですよね。中央市場をやるとすれば。何かよく小島さん達のプロジェクトだと、民間に全てお任せをしてと、ですから、民間にお任せする以上は土地だけは賃貸に出す、収益だけはいただきますと。ですから、民間で上がった収益についていただきますとは言っていないですよね」
反町キャスター
「なるほど」
佐々木教授
「ですから、これがよくわかないです、東京都が直営で商売をやるかどうか」
反町キャスター
「実際に、たとえば、豊洲にしろ、築地で再整備するにせよ、使われるのは皆さんです。そうすると丼勘定と言っていいのかな、採算がしっかり見えないままで突入していって、毎年毎年、何百億円だか、何十億円だか知りませんけれども、赤字が出てくるかもしれない。それを家賃にするのか、土地代で償還するのかも見えない中で、皆さんに対する見方も厳しくなるのではないかと…」
生田氏
「いや、もちろん、そうなるでしょうね」
反町キャスター
「そこは心配になりませんか?」
生田氏
「いや、なります、なります。だから、今回発表されたこの案というのは全てにおいて、そういう、言い方を悪くしたら、突っ込みところが満載で。家賃はどうなるのよとかね。この3500億円にしても企業債の償還というのは何年後かに迫っているわけですよ、それを一気に返さなければいけないわけでしょう。市場会計は、それだけのお金を持ってないから、本会計からとか、どこかの会計から持ってくるということになるわけですよね。それで10億円ずつ、5億円ずつとか。10億円ずつとか儲かったとしても、それを返済するのに何年かかるのと。それでそんなに順調にいくのかいというのもあるし。それと首都直下型地震というのが30年以内にあると言っているわけでしょう。その時のためにお金をとっておかなくていいのというのはあるわけ」
反町キャスター
「なるほど。そういうのを考えると全体の話として、今日の小池さんの発表した会見というのは…、我々の思惑だったのですけれど、豊洲移転に賛成の生田さんと慎重の渡部さんを迎えて、片方は善いよ、小池さんの会見は、片方は何だこれはと言うかなと思ったら、今日の2人の意見、モヤッとした感じで一致しているのではないですか?」
生田氏
「一致しています」
反町キャスター
「これはどう見たらいいのですか?生田さんに尋ねるのも変だけれど」
生田氏
「だから、これははっきり言っちゃうと、僕は選挙対策の玉虫色の話だと。要は、移転をすると言えば、反対派の人からの返り血を浴びるわけだし、移転をしないで築地で再整備やりますよ、豊洲は捨てますよとなれば、移転派からは返り血を浴びると。だから、それを両方とも適当に失わない程度にやっておく、なあなあの玉虫色決着みたいにしか見えないです、僕は」
渡部氏
「私もそう思います」
反町キャスター
「玉虫色ですか?」
渡部氏
「はい」
反町キャスター
「結果的にどちらかにはっきり決めることによって反対側についた人達を敵にまわしたくないという、そういう思いが出ている?」
渡部氏
「そうですね。都民に対してウケがいいようにということではないですかね」
反町キャスター
「これは、でも、都民にウケがいいと思います?」
渡部氏
「思っていません。だって、市場会計は、生田さんおっしゃったけれども、11市場あるんですよ。だから…」
生田氏
「そうそう。それ、大事」
渡部氏
「11市場全体の施設収入を上げない限りは、絶対にランニングコストがかかり過ぎて破綻してきます。だから、そうなると、都民の皆さんのお肉もお花も、仏壇の花が500円だったのが1500円になるかもしれないなんて、言えないではないですか、都知事。本当はそこが大きな問題になってくると思います、これから。海水汲み上げの問題だって二十何億円をかけるという、まだまだ、まだまだ、かかるんですよ」
反町キャスター
「なるほど」
生田氏
「本当に、市場会計と言うと、豊洲と築地だけぐらいで、皆、考えていますけど、大田とか、足立とか、そういういろいろな市場が11市場あって、全ての会計です。それで豊洲が今回、築地のそういうのが終われば今度は足立をやろうよという話もあるわけですよ。足立も老朽化しているわけですから」
渡部氏
「そうそう」
反町キャスター
「佐々木さん、いかがですか?政治的な知事の計算ですよ、小池さんの思惑…」
佐々木教授
「都民ファーストで勝ちたいと、知事の判断に委ねるという公約をしている都民ファーストで勝ちたいと。皆さんは詳しいですから、いろいろこれでは中身が何たらかんたらとこうなるでしょうけれども、たぶんなんとなく聞いている方々から見ると豊洲へ行くべきだという世論には答えていると。築地は売ってなくなるという話では本来ないですけれども、売っても、食のテーマパークみたいなものをやる企業に売ろうという話がもともとあったのですけれども、それをネグった形で新たにご自分がここに夢のある場所をつくろう。これは選挙として票は失わないのではないですか。両方いただきという感じがします」
反町キャスター
「でも、それは結果的に選挙のあと、ないしは5 年後に向けて、自らの手足を縛ることになるのかどうか、そこはどうなのですか?」
佐々木教授
「それはアキレス腱になるでしょうね。ですから、おっしゃったようにお金の計算をしないままこういう夢を広げてもたぶん都議会も始まるでしょうしボロボロ出てきますよね、つじつまの合わない部分が。そうすると、一般会計を投入するのですかと。市場会計は別途、独立していますので、都民の福祉だ教育だって、こういうところが特に2020年以降のオリンピック以後というのは税収がグッと落ちてきて、その一方で高齢化が進みますね、人口が減りますね。こういうところまで睨んで、果たしてここにこれだけ、ご自分の夢を賭けて、しかも、時間をかけて、まだ移転を始めると言っても、来年の5月とか言っていますよね」
反町キャスター
「そうなのですか?来年の5月?」
佐々木教授
「そうです。だから、これは今後、小池都政は果たして小池都政と共に沈むのではないかという感じもしますよね、この問題で」
反町キャスター
「佐々木さん、このまま都議選に突入していきますよ。小池さんと都民ファーストの皆さんはこれをもって1つの公約としてもっていきますよね。各党これに対してどうするのだと、こういう話になってきますけれども。大きな争点にまでなりますか?」
佐々木教授
「争点になるでしょうね。決められないのではないかと中身がよくわかないという話をされるのだと、自民党が」
反町キャスター
「反対側はね?」
佐々木教授
「反対側。ただ、都民ファーストはこれで1つの方向が見えて、両方、両立させる第3の案が出てきたと、これは素晴らしいだろうという話をするのだろうと思うんですよね」
反町キャスター
「なるほど」
佐々木教授
「どう考えたらいいかというのはオリンピックの準備のために選択肢は当面これしかありませんよと。風評被害というのはすごく小池さんが先頭に立って風評被害を全国にまき散らしたわけですから、築地は汚れて汚い、ダメ、ダメ、ダメ、その次は赤字になる、赤字になる、赤字になると。そこにいきなさいというわけでしょう。これは実際お使いになる方には残酷な話で、いろいろな方策を、お金をかけてでも、全国行脚も含めて、これから豊洲は良くなりますよとセールスをして歩くということでもやらないと、それが頭を10秒下げるのではなくて、お詫びの仕方だと思うんですね、本当は」


後編

徹底議論!憲法改正 保岡興治vs辻元清美
秋元キャスター
「5月3日の憲法記念日に安倍総理が表明しましたビデオメッセージを見ていきます。『憲法9条1項、2項を残しつつ自衛隊を明文で書き込む』『高等教育の無償化』『2020年を新しい憲法が施行される年にしたい』ということです」
反町キャスター
「辻元さん、この安倍総裁提案、特に9条の部分を聞きたいのですが、どう見ていますか?」
辻元議員
「自民党新憲法草案というのをお出しになって、安倍総理も国会の中で、私も含めて、憲法論議をずっと吹っかけてきたわけですが、今日も答弁を確認してきたのですけれども、全議員でこの憲法草案を議論して…」
反町キャスター
「2012年のですね?」
辻元議員
「そうです。政党の責任として、日本の将来はこういう国であるべきと。各々の議員の責任でもって憲法改正草案をお示ししているわけで、この草案をもとに国民の中において議論が進化、活発、拡がっていくことが望ましいですとずっと答弁をされてきて、あれはどこにいってしまったのか。普通、私達の民進党でも散々議論を積み重ねて、党として決定した方針と違うことを、たとえば、蓮舫代表とかがバンと、しかも、自民党の党大会でなく、日本会議系ですか、改憲のそういう団体のビデオメッセージでおっしゃったということで、政党としてすぐに皆、安倍さんの言う通りに靡いていくというのが、自民党は大丈夫かしらと思ってみたり。あとクセ球で警戒しなければいけない。要するに、政治利用されかねない案件だと思ったんですね。それは民進党を分裂させるとか、野党の選挙協力を分断するとか、いろいろとお考えになっておっしゃっているから、その手には乗りませんよと思ってみたり。自民党のこれまでの議論の中で特に9条の部分、私は注目して議論を見ていました。そうすると、憲法9条の1項、2項を残しつつ、この3項に自衛隊を書き込むことが果たしてできるのかと。交戦権の否定と、陸海空軍これは保持しないというのと整合性をとるために、2項を書き換えて国防軍、これは筋が通っているわけです、ある意味。賛成か、反対かは別として。しかし、3項に自衛隊をつけられるか、これははなはだ疑問」
反町キャスター
「保岡さん、安倍さんの提案というのは9条1項、2項を残しつつ、3項に自衛隊の存在を明文化するという、このやり方は辻元さんからの指摘からすると、成立するのという趣旨の質問だったのですけれども」
保岡議員
「安倍さんは、3項とは言っていないですね。9条はそのまま残して、あと3項にするかも含めて、9条の2とか、いろいろ書き方は工夫して、考えてやってくれと」
反町キャスター
「3項ではなくて、それはどういう?」
保岡議員
「9条の2にしないと、そこを10条にすると全部条章を変えなくてはいけないから、そうすると、わけがわらなくなってしまうという懸念があるので、そういう場合、法制上、9条の2とかをつくるんです」
反町キャスター
「9条の2をつくることによって1項、2項との整合性というのは複雑にならない?」
保岡議員
「現在、自衛隊は戦力ではないと憲法に言われる、憲法に言われる交戦権も否定されていると。だけど、自衛のためなら必要最小限度の実力行使としての戦力は戦力ではないと。わかりにくいけれど、しかし、憲法は公権的に解釈されているわけです。ですから、それをそのままにして自衛隊も違憲、合憲と解釈が分かれるから、それだけは誰から見ても、学者から見ても、合憲だと(自衛隊の)存在は。それだけを決めましょうという提案です」
辻元議員
「戦後ずっと憲法9条は議論されてきたわけです。精緻な法理論というのを構築してきたわけですよ。その中で戦力の不保持、それから、交戦権を認めない。自衛隊をどうその中で解釈していくかという歴代の積み重ねがあるわけです。話が飛びますけど、一昨年、安保法制をつくりましたでしょ。これでそこがガラッと壊れてしまったわけですよ。これまでの戦力の不保持とか、交戦権を認めないというのは日本の国が攻められた時だけ、領土、領海、領空を。攻められた時にはそれを守らなくてはいけないから、ここだけなのだということで自衛隊が成り立ってきたわけです。交戦権というのは戦ってはダメではなく、国際的な、戦時国際法とか、そういうものを認めないということです。海外に出て行かないから交戦権というのは…。それに基づくいろいろな国際的なルールは要らないという解釈できた。ところが、安保法制で限定的集団的自衛権の行使、いわゆる存立危機事態ということを認めるとなった時に、存立危機の時の政権が認定をすれば、どこにでも行けるようになったわけです。海外で交戦権が必要になる局面も出てくるわけです、これまで以上に。後方支援だって武器・弾薬を現に戦闘を行っていないところでやる危険性がグッと高まってる。ですから、もしも自民党がお変えになるのだったら、石破さんは筋が通っていると思うわけ。2項の交戦戦もセットで変えていかないと、安保法制以降の自衛隊の活動には対応しない。私達民進党も含めて、歯止め、存立危機事態という…」
反町キャスター
「民進党は石破案だったら、改憲OKなの?」
辻元議員
「違う。ですから、安保法制の時に歯止めにならない、なし崩し的に、海外での集団的自衛権の行使につながるから、これは認められないということだったから、その延長戦の石破案は認められないわけだけれども。非常に矛盾したことをおっしゃっていると思うんですよ。だから、現在の自衛隊の機能は変わってしまったわけです、安保法制で。海外にも行くし、後方支援だって実際に行くわけだから。そこを保岡さんに聞きたかったわけですよ。旧3要件で、国内だけの、わが国の急迫不正だけの中で成り立っていた。そして交戦権の否定と戦力の不保持、これは割ときれいに、自衛隊というものを置くという、ここはこの範囲で。ところが、これを一歩踏み出したわけです。踏み出したあとの自衛隊をただ3項とか、または9条の2に付け加えるだけということではできないと思います」
保岡議員
「前提として、交戦権というのは、自衛のためにも認められているんですよ。だから、憲法の政府の解釈は自衛のためにも認められているんですよ。憲法の政府の解釈は自衛の範囲内での交戦権はあるとしているんです。2項は自衛のためだったら、それはできるという前提に立っているから、辻元さんが言うように、自衛のためだったら、交戦権は関係なかったけれども、安保法制で集団的自衛権の一部行使が認められる結果、交戦権が問題になったというのは前提が違います。もう1つは、安保法制については国家の存立が危ぶまれ、生命とか、自由とか、幸福追求の国民の権利、こういったものが根底から覆される明白な危険がある場合には必要最小限度で自衛権が行使できると。こういう新3要件においても国家防衛の範囲ということが明快です。だから、国家の防衛を外れて他国を救済するとか、他国の防衛のために集団的自衛権を行使するというのは安保法制で認められていません」
秋元キャスター
「9条の政府解釈が変わる可能性はあるのですか?」
保岡議員
「安倍さんは懸命な判断をされている、非常に現実的です」
反町キャスター
「9条の政府解釈が変わる可能性は安倍総裁提案では…」
保岡議員
「ありません。まったく変わらない」
反町キャスター
「9条は変わらないけれども、9条の2を足してしまう?」
保岡議員
「そうです。9条の2で、たとえばね」

憲法改正と国会の役割
反町キャスター
「憲法9条をめぐる民進党の幅の広さは…」
辻元議員
「先ほどの、安保法制の議論の時に党内の意見をまとめる時に、かなり激しい、9条と自衛隊や自民党が出している安保法制などの考え方をまとめた。自民党もどうお考えになって、どうまとめるかはわからないけれど、何か蜂の巣をつつくように賛成だ、反対だというのは1回やっていますので、2年前に。それを土台にして総理がおっしゃったことに対して党としてはどういう見解を出すかということですから、落ち着いていると言えば、落ち着いている」
反町キャスター
「自民党の方から9条改正をこう考えると、1項、2項を残して、9条の2だか、3項だかで、自衛隊の存在を明文化するのだと。解釈は変えません、ただ、キチッとした法律上認められる存在にするんです、というタマはどうですかと言った時に、どういう党内論議が…」
辻元議員
「解釈を変えないというところが、安保法制を認めたあとの解釈を変えないということです。だから、新3要件とか、存立危機事態を認めた上での解釈を変えないのだから、私達はそれそのものに反対をしましたので、その議論にはなかなか乗りにくいと、現在はそう思います」
反町キャスター
「党からこぼれが出るという心配はあまりしなくてもいいのですか?」
辻元議員
「それはわからないですね。この安全保障の問題になると、いろいろなご意見をおっしゃる方、だいたい顔ぶれが決まっているんですよ。ですから、その方々は前の時からそうおっしゃっていたので、その持論は展開されるということはあると思うけれども、 ただ、まとまると思います」
反町キャスター
「細野さん、前原さん、心配ないですか?」
辻元議員
「前原さんとこの間、お話しましたけど、落ち着いていましたよ。安倍さんのおっしゃっていることはいろいろ政局とか、いろいろな思惑もあるよね、みたいな感じで受け取っていました、私と話している時には。細野さんとはあまり話したことはないし、どうされるのかしら」
反町キャスター
「一方、民進党は総選挙に向けて、参議院選挙でやられていたけれども、共産党との連携、消極的な協力をされているわけではないですか。共産党は9条を指1本触るなという議論でこられますよね。そういうのを考えると民進党の野党連携、野党協力の一致点をより強固にするために、憲法の話はいじられたくないのではないですか?」
辻元議員
「この間の合意も憲法改悪には反対なわけです。党内で精力的に憲法を変えるところがあるかどうかを点検しようということで、週1回役員会と、総会みたいなことを、専門家を交えてやっているわけですね。そういう中で積極的な意見があって、たとえば、知る権利は皆、関心があるわけですよ。なぜかと言えば、現在、加計問題とか、森友問題で資料を破棄したとか、ないとか、TPPにしても黒塗りだとか、PKO(国際連合平和維持活動)の日報がないとか、これは知る権利が侵害されているのではないか。ですから、憲法に、もっと知る権利というものは民主主義の血液だから、これをきちんと書き込んだらいいのではないかとか、解散権の制限をすべきではないかとか、そういう議論は始まっています」
反町キャスター
「同姓婚の問題がありますよね。両性の合意をもって婚姻がどうのこうのという問題。辻本さんは両性というものを、両名に変えた方がいいという…」
辻元議員
「両者。1名だけね」
反町キャスター
「改正草案を持っているのではないですか?」
辻元議員
「ところが、私はLGBTの人達の権利をきちんと担保すべきだと。憲法改正はずっと申し上げているのですけれども、国民がどうしてもここを変えてくれと、主権在民だから。そういう声が国民からいっぱい上がってくるのが第1の条件。それから、法律でできることは法律で対応すると。たとえば、教育の無償化は私達、高校授業料の無償化をやったから、これを大学までやれば、法律でできます、そういうことはやる。それと同時に、国論を二分しているのは憲法改正にはそぐわない。このLGBTの問題は2番目の法律で対応することは法律でまずやると。なぜかと言うと、これまでの裁判等も含めて、両性というのは、家制度から女性が強引に結婚させられるというか、家が決めて、結婚させるから、ここは両性の合意ということを入れたということで、同じ性だとダメだとは書いていないわけです。と言うのが解釈です。現在それを変えるためにやるよりもまず法整備で様々な権利を保障することをやりながら次にどうしても憲法を変えなければやれないことがありますかということでやっていくのがいいのではないかと思います」
保岡議員
「国民が求めているかどうかということはあくまでも抽象論ではなく、具体的な憲法のどこをどのように変えるから、これについてどうですかと。国会として発議する責任がありますよね。ただ、待っているだけではなくて。そういうことで国民の大多数の人に賛同を得られるものを我々が憲法改正の項目として現実的に選ぶと、そういう考え方に立っています。また、法律でできることは憲法改正の必要はないとおっしゃるけれども、そもそも憲法にはプログラム規定というのがあって、目標や理念を掲げて法律で整備する条項もあるわけです。たとえば、教育の問題は26条、そういう性質もある。義務化されているのは義務教育だけです。そういうところを、高等教育を含めて、幼児教育も含めて、充実強化することを憲法改正で大きな目標にするということは、これから法の整備の大きな力になる…」
辻元議員
「ただ、それも維新が言い出してパクッといっている感じがするわけですよ。高校授業料の無償化の時にばら撒きだと言って、批判したというか、反対の大合唱だったわけですよ。私は安倍総理ともこの件を議論して、ばら撒きだとおっしゃっていたことと、現在、全部無償にしなければいけないというのは大ばら撒きではないかと。どう整合性をとるのだと言ったら、いや、所得制限がどうのこうのと言うのだけれど、ちょっとご都合主義に見える」

保岡興治 自由民主党憲法改正推進本部長の提言 『憲法のどこをどのように改正するか 具体案で改正論議!!』
保岡議員
「憲法のどこをどのように改正するか。具体案で改正論議をすると。そのことによって国民は初めて、日頃、憲法になじみがないですよ、具体論で初めて、これは憲法改正をした方がいいなとか、いや、しない方がいいなとか、初めて正しく理解して、判断できる。憲法改正論議はそういう段階に入っている。各党そういう案を出し合いましょうということだと思います」

辻元清美 民進党憲法調査会副会長の提言 『国民とのコンセンサス』
辻元議員
「大事なことは国民とのコンセンサス。私達は閉会中に草の根憲法論議ということで日本国中、国民の皆さんの意見を聞くために車座集会みたいなことをやっていこうと思っています。どこを変える必要があるとお考えなのか、本当に変える必要があるのか。と言うのは、2020年のオリンピックが終わったあとの、たとえば、社会保障の危機とか、財政の危機とか、金融政策の出口だとか、本当はそちらの方が政治的な…、憲法改正も、おっしゃる自衛隊を書いて、これは意味は一緒だみたいな、そういうことに政治的な莫大なエネルギーとお金をかけるのがいいのかどうか。そういう優先順位も含め、国民の皆さんとのコンセンサスを私達は大事にしていきたいと思っています」