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2017年5月22日(月)
米国抜きTPPの行方 11か国の足並みは?

ゲスト

森山裕
自由民主党政務調査会長代理 前農林水産大臣
細川昌彦
中部大学特任教授
西濱徹
第一生命経済研究所主席エコノミスト

米国離脱でTPP『漂流』 残る11か国が狙う国益
秋元キャスター
「先週末、ベトナム・ハノイで開かれましたAPEC貿易大臣会合が2日間の日程を終え昨日閉幕しました。この会合に合わせてTPP、環太平洋経済連携協定の閣僚会合が行われ、アメリカ離脱後に残った11か国全てが参加し、日本からは石原伸晃経済再生担当大臣が出席、TPP協定の今後について協議されました。この会合の成果を検証し、TPPの行方と日本の通商戦略について考えていきます。TPP協定はアメリカが離脱して現在11か国が協議中です。このうち国内手続きを終えた批准国は日本とニュージーランドのこの2か国のみと、いわば足踏み状態に陥っているわけなのですが。今回ベトナムでの閣僚会合では、このような共同声明が出されました。まずTPPの戦略的かつ経済的な重要性を再確認、アメリカ復帰を促す方策も含め、早期発効に向けた選択肢の検討開始で合意、11月のAPEC首脳会議までに検討作業完了、さらに高い水準を受け入れる他の国も含め、TPPを拡大していく将来の展望を強調、という内容だったのですが。森山さん、結局、このまま11か国でも協定を発効させるのか、させないのか、曖昧な表現に留まった印象なのですけれども、日本の狙い通りなのでしょうか?」
森山議員
「当初予定した通りにうまくいったのではないかと思います」
反町キャスター
「狙い通りと言うのは、もともと今回の会合ではTPP11と俗に言われる11か国でドーンと行こうというところを打ち上げるのはちょっとあまりにも高いハードルで、そこに向けての地ならしというか、歩調を合わせるために何が必要なのか、そのへんの手触り感を出したいのが今回の狙いだった、こんなところでよろしいのですか?」
森山議員
「アメリカ抜きということではなく、アメリカに戻って来てほしいという願望を持ちながら、11か国でどう進めていくかということが大事なのだろうと思います。そのことを念頭に置きながら、閣僚会議は進められて、1つの声明を出すということができたのだと思います」
反町キャスター
「そうすると、当番組でも、アメリカ抜きで、TPP11で日本はいくのだみたいなことを言う方もお迎えしたこともあるんですけれども。日本が今回その11か国の会合で確認したことというのは最後までアメリカに対して声をかけながら、なんとかこの形で持っていける方法はないかという、アメリカを視野に入れた話で各国の取りまとめをしたい、そういう理解でよろしいですか?」
森山議員
「私も3 月にアメリカに行きまして、いろいろな上院下院の先生方とも意見交換をさせていただきましたし、また、米国商工会議所のご意見も伺いましたし、いろいろな農畜産物を取り扱っておられる企業の皆さんとも話をしたのですが。皆さん、おっしゃるにはよくよく考えてみるとTPPが1番いいという意見も随分聞かせていただきました。また、この3月だったと思いますけれども、NAFTA(北米自由貿易協定)のドラフトが発表されましたけれども、その内容を見てみましても、TPPで解決できることが大部分ではないかなと思われる面もありますので」
反町キャスター
「トランプさんは、NAFTAは見直す。TPPはターミネートという言葉、つまり、もううっちゃると、こういう言い方をしているわけではないですか。その意味で言うと、森山さんがアメリカに行っていろいろな関係者、畜産物関係の人達の話を聞いていると、NAFTAもやめる、TPPもやめるということではない感触を感じたということで、よろしいのでしょうか?」
森山議員
「NAFTAの見直しというのは始まるのだと思いますが、そこのドラフトを見てみますと、この問題はTPPだったら解決できるなと思えることが大部分です。ですから、NAFTAの交渉が始まれば、また、TPPの成果というのは再評価していただける時がくるのではないかなと」
細川特任教授
「これは共同声明ですよね。私、先生はどうご覧になっているかアレですが、私の目から見れば、とってもこれは良くできていると思いますね。ご存知の通り、3月に1度チリだったかな、ペルーでしたか?閣僚会議というのがあって、あの時はもう皆、ポジションがバラバラで、言いたいこと言って、終わっちゃったんです。あの時、日本もポジションが決まっていなかったんです。どういうポジションで臨むのかというのがバラバラだった。ところが、今回4月になって安倍政権がTPP、アメリカ抜きのやつをやっていこうと官邸主導で決めた途端に、今回、日本主導でたぶん共同声明ができあがっていると思いますよ。相当だから、私は第一関門として、及第点ではないかなと思いますね」
反町キャスター
「西濱さんから見て、TPP11、アジアの国々やオセアニアやら南米の国もいますけれども、各国の思惑というのはどう見えるのですか?」
西濱氏
「単なる自由貿易ではなく、ルールづくりをきちんとしていきましょうというのが、TPPの肝ですね。今回の合意の中で、高い水準を受け入れる国についてはウェルカムだと。そこは皆、11か国は高い水準というのはキチンとするのだと、そのうえで、そこに乗っかってくる国があるのだったらどうぞということを合意しているというのは、これは相当たぶん前のめりな話なのかなと思いますし。かつかなり消極的と思われた国々がこれにちゃんとサインができたということは、相当大きなステップになるのではないのかなと思いますね」
反町キャスター
「一方、森山さん、TPPの経済規模、11だと14%、アメリカ入れると14の25足すから40%ぐらいになると。この状況を見た時に、14%で我々はいきますよと言うのと、25%足して世界の40%のGDPシェアと言ったら全然違うわけではないですか。その意味で言うと、変な話ですけれども、11か国でやりますよ、アメリカさんがこられるかどうか期待しながら、我々やっていきますよというのも、どう見ても強さが違う。アメリカに足元見られるような今後のTPP交渉、アメリカも入りやすくなるような土俵づくりに終始するリスク、そういうものはないのですか?」
森山議員
「TPPを超えるものはないと思いますので、TPPで合意された範囲内で進めていくということだと思います」
反町キャスター
「なるほど。そうすると…」
森山キャスター
「そうすることが、アメリカにとってもプラスになると思います」

米国『協定復帰』の現実味 『TPP11』の焦点は…
反町キャスター
「TPP11はやせ我慢な感じがして、アメリカがいなければしょうがないねということを皆、思いながらも、トランプ大統領が当面離脱と言っているからしょうがないけれども、とりあえず11人でがんばっていれば、気が変わってくれるのではないかなという、そういう意味に聞こえて…いいですよね?」
西濱氏
「国という観点でいくとそういうことになるのでしょうが、1つ気をつけなければいけないのは、プレイヤーは企業です。つまり、確かにアメリカは入っていないかもしれないけれども、アメリカ企業がどう動く、もしくはこれに入ってないヨーロッパの企業がどう動く、グローバル企業がどう動くかというのは、別にこの国々同士の話とはまた別の側面で動きますので。そうすると、そこからの圧力によって、それぞれの国が、たとえば、TPPに入りたい、手を上げたいと思うという可能性も十分出てくると」
反町キャスター
「ちょっとまたわからなくなってきちゃったのだけれども、たとえば、TPP11で先に発効するとしましょうか、それで動き出した時に、アメリカの、たとえば、肉だったらタイソンとか、ないしは多国籍企業の別の企業でも結構です、ディズニーならディズニーでも結構ですよ、彼らは本籍がアメリカだからということで、11には入れないわけですよね。そこのモヤモヤ感というものが、政府を突き動かすのを皆、待っていると、こういう理解でよろしいのですか?」
西濱氏
「それは当然あるでしょうし、かつ国籍はアメリカでありながらも、たとえば、どこかの国、たとえば、メキシコにしましょう、メキシコの場合はメキシコ現地法人ですよ、これはメキシコのルールに乗れるわけです」
反町キャスター
「なるほど」
西濱氏
「となると、メキシコではいろいろ動けるのに、なぜ本国であるアメリカでは動けないのだという話に、これは当然ながら帰着すると」
細川特任教授
「アメリカ企業が日本法人をつくって、それから、そこの部品をまたベトナムかどこかでまた組み立てて、そうやってやって、その時に…」
反町キャスター
「現地法人だったらOKだ」
細川特任教授
「原産地規則という非常に今回、大事なルールを適用してということが行われるわけですよね」
反町キャスター
「なるほど。そうすると、アメリカにしてみたら、本来だったら自国に法人税やら何やらおちるはずなのに、それが現地法人つくって、日本とベトナムとの間でやって、TPP11の中で回されるということはアメリカにとって損だということがもう既に見えているということでよろしいですか?」
細川特任教授
「そういうことも含め、全体的に入ることの合理性があると見ているわけですよ」

推進派が狙う国益と戦略は…
秋元キャスター
「さて、ここからはTPP交渉に参加している各国の狙いについて詳しく見ていきたいと思います。アメリカの離脱によって残っているのが11か国なわけですが、会合での発言などから各国の交渉スタンスには温度差があるとも報じられています。協定発効に前向きとされているのが、既に批准を済ませています日本とニュージーランド、他にオーストラリアも推進派と見られています。一方、慎重な姿勢と言われていたのがベトナムとマレーシア。その他にASEAN(東南アジア諸国連合)諸国、中南米の国々、カナダは現在のところ様子見といったスタンスのようなのですが。森山さん、現地で感じられた印象から、オーストラリアとニュージーランドというのは、日本と同じような考えだったと見ていますか?」
森山議員
「ニュージーランドとオーストラリアとは現地ではお目にかかっていませんが、在京の大使の方、関係者の皆さんとお話をしますと、ニュージーランドとオーストラリアというのは非常に前向きだなと思います」
反町キャスター
「日本とオーストラリアのFTA(自由貿易協定)があるから、アメリカよりオーストラリアから輸入する牛肉というのは既に関税がドーンと下がっていて、アメリカはもともとのままで現在38%ぐらいですか、関税の格差が既にあるわけではないですか。本音の部分で言うと、オーストラリアにしてみたら、アメリカがこない方が日本の牛肉市場の旨みがあるのではないかと、こういう話ではないのですか?」
森山議員
「世界の需要量から見ると、そうばかりも言っておられないのだと思います」
反町キャスター
「細川さん、どう見ていますか?オーストラリア、ニュージーランドとアメリカ、日本に対する見方」
細川特任教授
「経済実利の面の議論もあると思いますが、もっと根本的に、通商戦略の中の、オーストラリアの位置づけということがすごく大事だと思います。たとえば、今回もAPEC(アジア太平洋経済協力)の会合に合わせて皆、集まっていますよね。30年前、APECをつくったわけです、1989年ですけれども。あの時どうやってつくったのか、なぜつくったか、できたかという背景を振り返ると、すごく今回とタブって面白いです。何かというと言いますと、当時は、EU(欧州連合)が統合でずっと動き出した、それを見て、アメリカはNAFTAをつくろうと北米で対抗してやっていったんです。そうすると、それに取り残された日本、オーストラリア、これが危機感を持って、これから先の世界の経済秩序をどうしていくのだろうかと、その危機感から生まれて日本とオーストラリアが一緒になってつくり上げたのがこのAPECです。つくって、アメリカをその後引き…、つくる過程で引き入れて、アメリカを入れなければダメだよなと。これは戦略的発想です。アメリカにアジアに目を向かせる、ここは共通のインタレストです。そのことによって、今日は特にありますけれども、中国との関係でどういう戦略的ポジションを我々とればいいのだろうかという、そういう戦略論というのが、根本的に日豪の間では共有している、これがとっても大事です。今回も30年前と似た構造というのは、国際経済秩序が非常に流動的に現在、動いています。こういう時だからこそそういう秩序づくりの中でオーストラリアとパートナーシップを組みながら動いていくと、これはとっても大事なことです。それはオーストラリア側もわかっている。そういう背景がまず根本的にあったうえで、農産物の問題というところ、畜産物での実利というのがかけてこられてと。こう理解した方がいいと思います」
反町キャスター
「森山さん、いかがですか?僕はシンプルに牛肉がとか、単品でこう見てしまうのですけれども、そうではないという…」
森山氏議員
「トータルで見なければいけないと思います。全体で見なければいかんと思います」
反町キャスター
「西濱さん、オーストラリア・ニュージーランドの今回のTPP11、ないしはアメリカを入れるか、入れないかという、その国益の観点から見るとどう見ていますか?」
西濱氏
「ニュージーランドに関していうと、そもそもTPPの起源になったP4、4か国の集まりにそもそも入っている国ですから、自由貿易なら何でもアリですということですね。なので、彼らとしては1番前のめりなのは、これはもう目に見えている。オーストラリアに関しても、基本的には通商的には自由貿易を進めるというのがポイントになっていると。ただ今回、オーストラリアに関して言うと、この10年ほどの間に環境が変わってきているのが最大の輸出相手が中国になってしまっている、そこです。かつてであれば日本だった、それが中国になったと。今回、日本を交えて、かつアメリカがいて、TPPできていますが、アメリカがいなくなった。ある種、アメリカに対する値踏みをしながら、オーストラリアは議論をしているところもあるのだと思うんですね。なので、推進と言いつつもこの3か国、どうも同床異夢の部分が多少はあるのかなと」
反町キャスター
「日米オーストラリア…」
西濱氏
「はい。日・ニュージーランド・オーストラリア。その中でもちょっと同床異夢の感じがあるのかなと形では見ています。ただ、あくまでもこれを進めることによって、ある種のルールをキチンと定める、それによってアメリカが入りたいよとなると、それは皆さん、どうぞお入りくださいと…」
反町キャスター
「オーストラリアの立場が微妙な話ですね、今の話だと。要するに、1番のお得意さんは中国なのだけれども、中国はTPPに入っていないし、どうしたらいい。TPP11を進めることによって、オーストラリアは中国との貿易で何か有利な立場に立てる選択肢が出てくるのですか?」
西濱氏
「これは国際ルールに則ったものを出せるという、ここに尽きますね。そうすると、これを当然、中国は守るのですか、守らないのですかみたいな話になってきますし。そうなると、守らないということであれば、中国というのは自分のお好きなようにされるんですねといった、いろいろと見る目というのも出てくるでしょう。そこになびくのか、なびかないのか、11か国が確固たるポジションをとれるのか、どうなのか。それによってアメリカも変わるでしょうし、当然、中国の側にも圧力をかけることができるということになり得るということになると思います」
反町キャスター
「オーストラリアから中国に輸出しているものというのは天然資源とか、食料農畜産物とか、いろいろなものがあるのですか?」
西濱氏
「天然資源が多いですね」
反町キャスター
「鉄鉱石とか、石炭とか、そういう…。その意味で言うと、たとえば、石炭とか、鉄鉱石というと現在ちょっとダブつき気味の中で、オーストラリアがそんなに、我々はTPPで高いレベルの水準で、と言っても、中国にしてみれば、他の国から買うからいいよと、そういうふうに、どちらが強いのか、ここはどうなのですか?」
西濱氏
「ここ数年のいわゆるリーマンショックのあとということでいくと、資源価格が高騰して、オーストラリアが完全にちょっと資源に寄り過ぎた、そこに対して反省があるんです。これは自由貿易を開くことによって構造転換をはかりましょう。確かにこの1年ぐらいは資源価格が上がってくれたから、ちょっと持ち直してきている、ただ、そこに甘えてはいけないよねというのがオーストラリアの中にも議論としてあるということです」
細川特任教授
「それと、もう1つ大事なのは、短期的な視点だけではなくて、もう少し中長期の視点もあると思うんです。中国に経済的に依存しているからこそ、中国を中長期的にルールに従わせると言うと、これは上から目線になっちゃいますけれども、そういう公正なものに持っていくための、1つの布石です。これは、いつまでも中国をこのルールの中に入れないわけではなくて、まずここで固めておいて、いずれは中国もそういうルールの方に寄ってこさせるための長い戦略があるわけですね。インタレストはオーストラリアも共有しているわけです。これは中国に経済、依存しているからこそ、ますますその意味合いは大きいと思いますね」

どう守る?日本の『国益』 再燃するTPP交渉の焦点
反町キャスター
「今回、たとえば、11か国でスタートすることになろうとも、アメリカが途中から参加しようとも、ないしは11か国に他の何か国か加わって、別のアメリカ抜きのもう少し大きなTPPになろうか、いろいろな選択肢がこれからあるにしても、いわゆる聖域5品目という話、コメ、肉、乳製品、甘味料といろいろありましたよね。聖域5品目に関する輸入枠の議論、これは、ルールは変わらないということでよろしいのですか?」
森山議員
「はい、ルールは変わりません」
反町キャスター
「たとえば、新規メンバーがくる、ないしはアメリカが出戻りみたいな言い方は変ですが、出たけれども、もう1回入ってくる時に、彼らにしてみても国内的にTPPには入らないけれども、これはTPPではないのだよと、自分を納得させるための理屈立てを、それを日本がやってあげる必要があるかどうか、これは別ですよ、何らかの色をつけてあげなければいけないという可能性はそこには出てこないのですか?」
森山議員
「これは長年の交渉で、積み上げてきたことですから、これ以上の選択はないと思います」
反町キャスター
「たとえば、コメの輸入量に関して対象は、たとえば、カリフォルニア米だったりするわけではないですか。その部分、アメリカは抜きで11か国と言うと、日本のコメの問題というのも、11か国を対象にしたコメの問題とアメリカを入れたコメの問題と全然次元が違いますよね?」
森山議員
「コメは国に割り当てていますので。アメリカに割り当ててますから、アメリカが入らない以上入ってくる可能性がありません。あるとすればオーストラリアのものが8400トンぐらいですから、微々たるものですから」
反町キャスター
「その意味で言うと、別にアメリカがいないことによって、全体のフレーム、枠組みが歪むとか、そういうことはなくて、なければないで、アメリカの部分だけ外して、合意すれば済むだけの話?」
森山議員
「そうです。それは国別の分はそうですが、ただ、皆さん少しご心配があるのはワイドで、全体でこれだけと割り振っている分があるものですから、そうすると、アメリカがあとからもし入ってくるとすれば、非常に条件が厳しくなりますので…」
反町キャスター
「総量で決めているものは、具体的にどういうものがあるのですか?」
森山議員
「たとえば、バターとか、脱脂粉乳とか、そういうものを生乳換算で7万トンと決めていますので。なぜ7万トンと決めて国別に割り振らなかったかと言うと、どこも自分の国が強いと思っているのだと思います。そうでないと国別に割り振ってくれと言うことになるのですが。そういうところがありますので、そこは現在からの交渉で、お互いにアメリカに戻ってきてほしいと思っていますので、アメリカが戻ってきた時にいい決着ができるように、また、1、2年遅れて入ってきて、シェアが全部取られていてどうしようもないということになると、またそこの枠を広げるという余裕、できる話ではありませんから、それはできない話ですから。そういうこともよく考えながら今からの交渉はやっていくということだと思います」
細川特任教授
「先生、そういう意味では、早く戻ってくるインセンティブにもなりますよね?それは」
森山議員
「そうですね」
反町キャスター
「最初にもともと入っておいて、自分の都合で抜けておいて、あとから入ってくる時に、では、オレの分の席も用意しておいてくれよと、これは虫がいい話と思ってはいけないのですか?」
森山議員
「アメリカが戻ってくるから席を空けとけとはおっしゃらないのですけれども、それは我々が配慮しなければいけないということなのだと思います」
反町キャスター
「そういう感じですか、細川さんもそう感じます?」
細川特任教授
「いや、そうなのでしょうね。それは先生おっしゃる通りだと思いますよ」
反町キャスター
「だけど、それは細川さん本音の部分ではそれはおかしい、アンフェアだろと感じになっているのではないですか?」
細川特任教授
「程度の問題ですね。どれぐらいでおさめるかという。それはものによって違うでしょうから」
反町キャスター
「でも、まさに現在のバターとか、脱脂粉乳の話。森山さんの言われたように、どこの国も自分の国が1番価格競争力も品質も自信があると思っている、それは結構ですけれど、いない間に、たとえば、フォンテラ、ニュージーランドがボーンと乳製品を持ってくるというのが見えているわけではないですか。そういう意味において、その時にまた配慮もしなくてはいけないのかというと…」
細川特任教授
「それはしょうがないです。だから、トランプ政権になって1回撤退したある程度のコストは払ってもらわなければ、しょうがないではないのですか?」
反町キャスター
「そういうものですか?」
森山議員
「そこは現在からの交渉だと思います。品目が結構あるんですよ、他にもたくさんありますから。そういうところでバランスよくやっておかなければいかんと思います」

『漂流TPP』再起動するか? 参加国の内情と交渉ゴール
秋元キャスター
「2015年10月に12か国が大筋合意した内容にはこのような内容があるんですね。国有企業の優遇措置を是正する、金融機関や小売スーパーなど外資の参入規制を緩和する、特許侵害の厳罰化・営業秘密の保持など知的財産権の保護強化、というのもあるのですが。西濱さん、これらの項目に対する新興国側の反発など、11か国協議の焦点というのをどう分析されますか?」
西濱氏
「この11か国で協議をしていく時、まずそれぞれの国がちょっと高い球を投げる可能性というのを考えなければいけない。そうすると、この国有企業の問題、外資参入の問題、知的財産の問題というのは、もう1度ガラガラポンで議論しませんかというようなことを言ってくる可能性はあるのだと思うんですね。ただ、あくまでも早期に合意すると、ケツは決まっているのだよというようなことが今回合意されていますし、そこに皆さん、サインしている。かつアメリカが戻ってくることもキチンと考えながらやりましょうねとういうことであるならば、そこに対して日本が今回、議論の中でアメリカとの交渉である種、矢面に立ちますよなんてことを石原大臣がおっしゃったようですけれども、それも含めて、日本がある程度被りながら、いや、これができることによってそれぞれの新興国にとってもプラスの要素がいくらでもあるんです、というような状態をキチンと見せていくことが必要だと。そのためにはまず高い球を投げてくるかもしれないのですが、日本側とすれば、そこで折れるのですかと言われれば、いや、折れる必要は少なくともないということは言えると思いますね」
反町キャスター
「西濱さん、この3つの中で特に我々がこの11か国の話し合いで、抵抗勢力みたいに思っているのが、ベトナムとか、マレーシアという国だとすると、イメージとしては国有企業問題というのがずっと言われ続けてきました。ベトナム・マレーシアがちょっと待って、ここだけもう1度見直ししてくれないと言うとしたら、国有企業の優遇措置の問題、公共事業の入札の問題、そのへんが1番の引っかかる部分になりそうですか?」
西濱氏
「そこはたぶん出してくる可能性はあるのかと。出してくる可能性というは、この機に乗じてということではないですけれども、あり得るという感じはしますね」
森山議員
「ただ、ベトナムしても、マレーシアにしても、国有企業問題というのはどうしても改革をしていかなければならない、それぞれの国にとって大事な政策課題ですので、TPPを通じてしっかりやろうというお気持ちがあるのではないかとお見受けします」
細川特任教授
「これは森山先生がおっしゃる通りで、ベトナム自身が、国有企業改革を実はしたがっていたわけですね。ある意味で、外圧を利用して、と言っては変ですけれど、どこの国にもあるような構造がベトナムの中でもあるわけですよ」
反町キャスター
「どこの国でもって…どうぞ」
細川特任教授
「そういう自然な流れだと思いますね。それから、もう1つ申し上げれば、非常に消極的だと言われている国に対しても、この合意自身の土俵の中では、この合意のままであっても、それ以外の土俵外でいろいろな配慮をしたり、手当をしたりとか、それはあり得るわけですよ。ルールはルールとしてあったうえで、どういう配慮をベトナムに対して他でやってあげようかとか、それが外交力だと思います。だから、日本にすごく問われているのはそういう外交力、本当の意味での外交力。しかも、それは日本だけがやるのではなくて、オーストラリアとか、そういうところとタッグを組んで一緒になって説得していく、それが条件闘争ではなくて、それ以外のことも含めた、総合的な外交力で説得していく、これがポイントだと思いますね」
森山議員
「そこの外交力の話ですが、今回の11か国は、日本の外交力に大変期待をしておられるなと思いました。特にトランプ大統領と安倍総理の関係というのは非常に皆高く評価しておられて、日本が橋渡しをしてくれるということに大きな期待をしておられます」

問われる『日本の主導力』
反町キャスター
「フロリダに行って27ホールもゴルフやるとよっぽどモノが言える関係なのだろうなと、皆さん…」
森山議員
「3月にアメリカに行った時も安倍総理というのは大したものだと。2回も首脳会談をやって、27ホールもゴルフができて、先進国の中でトランプ大統領は1番信頼して、いろいろなことを相談するのは安倍総理だということをおっしゃいますよね。我々が国内で見ていてもわからない側面だと思いますけれども、このTPP11の中でもそういう期待は非常に大きいと思います」
反町キャスター
「大統領選挙の真っ最中からTPPはダメだと言い続けて、TPPから離脱して、アメリカの国民に対して仕事を戻すのだと言っていた大統領がこういう状況をもしつくられて、安倍総理からさまざまな説得も受けて、やっぱり入るかと決めるとすると、要するに、大英断・大決断なわけですよ。転向したとか、曲がったとか、そう言われたくない、非常にそういう性格の方ではなかろうかと思うわけではないですか。日本側がトランプ大統領に対して説得できる方法というのは、安倍さんとトランプ大統領の個人的な関係以外に、何か方法があるのですか?」
細川特任教授
「産業界の本音というところが、私はとっても大事だと思います。だから、今すぐはもちろん、タイミングは無理ですけれども、いずれこれは機が熟せばそういうところの声が、たとえば、中間選挙を踏まえて、出てくる可能性も十分あります。黙ってみているということはあり得ないです、アメリカの官と民の関係と言いますか。そういう意味で、産業界の声というのは日本以上にすごくアメリカの政府を突き上げる、そういう構造になっていますから。我々がアプローチする相手も、政府だけにアプローチするわけではないということだと思いますよ。これは産業界同士もいろいろと話もするでしょう、それから、いろんなサプライチェーンと言いまして、日本もアメリカ企業と一緒になってアジアのマーケットで協業、コラボレーションしているわけですよ。そういう中で徐々にそういう声が高まっていくという、そういう環境整備を能動的に官と民双方がやるということではないかと思いますね」
反町キャスター
「安倍総理とトランプ大統領の関係はただ親しいだけじゃなくて…」
細川特任教授
「もちろん、それがあったうえで…」
反町キャスター
「わかりやすく言っちゃうと、アメリカに対してロビーイングをかけるという意味でもあるわけではないですか?」
細川特任教授
「そういう言葉が適当かはわかりませんけれども」
反町キャスター
「ホワイトハウスに直接やるのではなく、周りを埋めていくぞと。外堀を埋めて本人達が気づくまでジワジワゆっくりやっていくぞというね…」
細川特任教授
「それは過去も、日米の交渉というのは、そういう手法を陰に陽にやってきたわけです。それはそういう知恵というのは双方、持っていると思います」
反町キャスター
「なるほどね。森山さん、アメリカに行かれていろいろな業界の方と会った時に、たとえば、業界団体の人達はどこかの段階で、ホワイトハウスに対してTPPをやってほしいと、オレらは言うよとはっきり、どこがとは聞きませんけれども、そういう手応えありましたか?」
森山議員
「ある企業、大企業に行きました時には、その会社の方針として我々はTPPを支持するということを決められて、株主の方々に集まっていただいて我々はこういう経営方針でいきたいと思うけれども、株主の方々はこれでいいですかという諮り方をしたと。そうしたら株主の方々もTPPが1番いいと。それで我が社の方針にしようということを決めていますというお話もありまして、なるほど、と思いました」
反町キャスター
「そういう形が1業界、2業界とやっていくことによって、トランプ大統領も政策転換しやすくなるだろうと」
森山議員
「そう思いますね」
秋元キャスター
「さて、週末のベトナムでのAPEC貿易大臣会合にアメリカの通商代表部、USTRの代表に就任したばかりのライトハイザー氏も出席しまして、世耕経産大臣との初会合も行われました。就任前、アメリカ国内では『農業分野の市場拡大は日本が第一の標的になる』という厳しい発言もしていたライトハイザー代表ですが、会談は和やかなムードで進んだ様子で、世耕大臣は『日米双方に利益をもたらす貿易促進、貿易障壁に対する基準づくりや第三国の不公正な貿易慣行への対応で合意した』と会談の成果を報道陣に明かしています。トランプ政権との通商交渉の先行きというのはどう見ていますか?」
森山議員
「いろいろな分野がありますけれど、農業分野については相当詰めてきましたし、バイでやっているわけではなく、マルチでやっていますから、ここで少し取り、こちらをちょっと譲るかとか、こちらの分をどこでどう補うかとか、いわゆるガラス細工みたいなことで積み上がってきたというのが、TPPの合意だと思います。ですから、特に農畜産物についてはまったく最終的なところで合意ができていると思います。第一の標的になるという表現はいかがなものかなと思います」
反町キャスター
「これは時差があるので、第一の標的と言ったのは3月で、5月、先日、世耕・ライトハイザー会談があった時には、世耕さんはこう言っているけれども、ライトハイザーさんがどのように発言したかというのはちょっと我々…、しっかりしたコメントを出されていないと思うのですけれど。これは3月から5月までの間にアメリカ側は多少変わっているのではないかという期待感は持っていますか?」
森山議員
「USTRの事務方はよく交渉の経過がわかっておられます。代表に就任されたわけですから、これまでの交渉の経過をよくお調べいただくとなかなか大変な交渉をしてきたのだなと、日本もギリギリ譲って合意を目指してきたのだなということは、わかっていただけるのではないかと思います」
反町キャスター
「確かにフロマンさんからライトハイザーさんに代わって、トップは代わっても下にいる官僚組織はそのままわけですから。当然ブリーフを受ければどんなことが行われていたのかを聞けば、どこかの総理大臣が知れば知るほどと昔言ったみたいな、その意味で言うと、だんだん物わかりが良くなる可能性に期待感を持ってもいいではないかと。こう聞こえますけれども、いかがですか?」
森山議員
「農業団体の意見を聞いていただいたりしても、そのことはご理解いただけるのではないかと思います」
反町キャスター
「なるほど、『日米双方に利益をもたらす貿易促進、貿易障壁に対する高い基準づくりや第3国の不公正な貿易慣行への対応で合意』。この文章だけ見ると、日米の話だとはとても思えなくて、TPPの見直しをどうするかという話、そう読めないですか?」
細川特任教授
「いや、この文章は、日米の経済対話の時もこういう合意をしているわけです。だから、ラインを世耕大臣は写してやっているということですね。あくまでも日米の経済対話は対立の構造ではなく協力の構造に持っていこう、協力するのは何かと言うと、第3国と書いているのは中国ですけど、中国という共通のある意味で正していかなければいけない相手に対して日米がどう連携をとっていくか、そのためのルールをつくっていくという仕かけに持っていきましょうよと、こういうメッセージですよね。ライトハイザーさんは、確かに森山先生がおっしゃるように、だんだんわかっていって、理解していってほしいという気持ちは私も共有しますが、他方で、ライトハイザーさんの立場を言えば、今、成果を上げなければいけない人ですよ。就任して、それでトランプ政権として最初にTPPから撤退しましたと、来年の中間選挙が秋にある。それまでにライトハイザーさんは、特にUSTRというのは議会のために働く機関ですから、議会のためにどういう成果をこの1年間で、私は1年だと思います、来年の夏ぐらいまでの間にどういう成果を出せるか、ここが彼の勝負ですよね。そうすると、それまでにTPPに帰ってくる可能性は現在のところないわけですから、そうすると、2国間で成果を出さなければいけない。そうしたら農業だというので、こういう発言になっている。3月であれ、現在であれ、ライトハイザーさんの今、成果を上げなければいけない、今というのはこの1年、そういう立場からは非常に自然な言葉だと思いますよ」
反町キャスター
「来年の夏までに成果上げなくてはいけないとカーッとなっているわけではないですか。その人に対し2国間というのはあまり意味がないよねと順々に教えながら、でも、それ以前に何年間もかけてやってきたTPPの合意内容というのが結構、実がある、いいものだよねとわからせて、ゆっくりゆっくりソフトランディングさせるということが…できるものですか?」
細川特任教授
「意図的にゆっくりゆっくり遅らせるつもりはまったくないわけです」
反町キャスター
「日本側にですね?」
細川特任教授
「日本側にも。誠実に対応するにしても。たとえば、アメリカが農業を言ってきましたと、そうすると、当然のことながらゼロベースで日米間で交渉するわけですよね。日本も自動車の関税どうなのですかと、2.5%あるではないですか、やめてくださいよねと当然持ち出さないといけない」
反町キャスター
「それはTPPの時にやっていたやつをもう1回最初からやり直す…」
細川特任教授
「そういうことになりますよということをわかっていただかなければいかんわけですよね。そうすると、何年もかかって交渉してきたところをやり始めることになるわけですよ。そんなの1年で妥結するわけがないというのは誰だってわかると思いますよ」
反町キャスター
「それを早めにわからせるのは、もしかしたら世耕・ライトハイザーの関係ではなくて、日米経済対話、ペンス・麻生の…建てつけはどうですか?」
森山議員
「ペンスさんと麻生副総理の間で日米経済対話が始まっていくのだと思います」
細川特任教授
「でも、それはもちろん、トップはペンス・麻生ですけれども、ある種、シンボリックな存在ですから、日米経済対話の構造は具体的な交渉自身は経済産業省なり、外務省が相手方USTRとやる、その結果をペンス・麻生の両トップに報告する、こういう構造ですから、実態は変わらないと思います」
反町キャスター
「そうすると、あとはライトハイザーさんが、ペンス副大統領ないしはトランプさんに対して、ボス、日本とバイでやろうと思っても、難しいですよと、時間もかかるし、TPPの名前だけでも変えて、中身のある形で結論を出して、中間選挙に間に合わせませんかと、彼に考えをあらためてもらうしか方法はないわけですか?」
細川氏
「だから、産業界からの声だと思います」

貿易自由化と経済連携ルール 日本が追うべき『真の果実は』
反町キャスター
「先週、一帯一路国際会議というものが中国でありました。中国は中国でこういう経済ブロック、アジアとヨーロッパ、ユーラシアを舞台とした、中国としての経済ブロックをつくっていこうというようなイメージがあるようですけれど、習近平主席はこういう演説をしています。『参加国と友好協力を展開し発展経験を共有していく。中国は他国の内政には干渉しない。社会制度や発展モデルを輸出したり、強要することもない』と。中国にくっついていった方がいいのではないかと思う国も当然出てきますよね?」
西濱氏
「TPPの国の中でも、アメリカが抜けた中で中国とある種、瀬踏みではないですけれども、をしているようなところもあるでしょう。かつ一帯一路の該当する国というのも、当然ながら中国に寄っていくとお金がやってきて、インフラをつくってもらえると、それによって自分の政権はある種、後ろ盾ができるのだというようなことを非常に深刻に思っているという国も当然、出てくるのだろうということはありますね」
反町キャスター
「細川さん、この発言を踏まえて、日本の通商戦略どうしたらいいとい?」
細川特任教授
「RCEP(東アジア地域包括的経済連携)というのが他方で出ていますよね。私はRCEPも並行的に日本は進めていくべきだと思っています。この中で特に今後のTPP、私、早期にいうのが大事だと申し上げたのは、いったんこう立ち上げておかないと次の手が打てないんです。次の手という意味は、今はアジアの中でベトナムとマレーシアだけです、しかし、タイ、インドネシア、この2つは特に日本企業もいろいろとビジネス展開している、アメリカ企業もそうですが、そうすると、経済規模も大きい、こういうところを早く、既にこの2か国はもう手を挙げています、TPPに入りたいと言っています、ここを入れていくことが、日本企業はアジアでいろいろなビジネスをやっていると、サプライチェーンも、濃密につくっています、そういう意味で、実利が大変大きいので、この2国は早急に入れていくべきではないかなと思います」
反町キャスター
「この2つの国は結構、人口(規模)も大きいですよね?」
細川特任教授
「大きいです」
反町キャスター
「そうすると、TPP11にタイ・インドネシアを加えたTPP13にしてアメリカを待つというような戦略をとるのか、RCEPの中に入って積極的に中国にプレッシャーをかける役割を果たすのか」
細川特任教授
「両方やるんです、もちろん。だから、たとえば、インドも非常に不透明な部分がありますから、ルールがなかなかクリアできない国の1つでしょう。そうすると、そういう国向けにどういう中身をするのかで濃淡をつけた、相手国の整備状況に応じたというのか、経済段階に応じた中身にRCEPがなっていく可能性が高いです。だから、そういうものはそういうものとして持っていながら、これから先、他のルールづくりのモデルになるようなものとしてTPPが成功していくという、両方持っていることが日本にとってとっても大事なアプローチの仕方ではないかなと思います」
反町キャスター
「日本の農業の、聖域5品目みたいな話まで考えると、TPPの話し合いの中においてどう守るかというの話がさんざん日本の国会でも議論になりました。今度はRCEPの話になると、日本に対するコメに関して言ったら、こういう国とか、こういう国とか、いろいろなところから、ここからも農産物の輸入があるのかな、いろいろとさらに日本は農産物の輸入ということに関してRCEPの方がTPPよりもまたはるかにさまざまな条件が厳しくなるような気がするのですけれども、ここはどう感じますか?」
森山議員
「日本の農業はかなりの競争力が出てきていると思います。それと良いものをつくるということについては、世界で最も信頼される安心安全な農畜産物をつくれる国になりましたから、そういう評価というのは非常に高いし、その評価のうえに日本食ブームが起きているのだろうと思います。ですから、ここは農業も随分変わってきたように思います。競争力が随分出てきたように思いますし、もうひと踏ん張りがんばれば、なんとかなるのではないかなと思います」
反町キャスター
「RCEP、恐るに足らずですか?」
森山議員
「いや、RCEPは低いレベルで急いで合意をすることはないと思います。それから先ほど、お話があったように、TPPに参加を希望しておられる、韓国とか、タイとか、インドネシアとか、そういうところもしっかりと取り込もうというのが今回のハノイでの合意だったと思います。新しいエコノミーをどう包括していくかということに努力をするということになっていますから、少しでもウイングを広げていくということになるのではないかと思います」
細川特任教授
「森山先生がおっしゃったように、RCEPのハードルというのが割と低いです。自由化率というのが、要求される自由化率がより低いです、だから、TPPのバーをクリアできるのだったら、RCEPの自由化率のクリアは十分可能ということだと思います」

森山裕 自由民主党政務調査会長代理の提言 『自由 公正』
森山議員
「私は、自由で公正な、ということが最も大事なことだし、このことが世界の国々に信頼をされる基本だろうと思います」

細川昌彦 中部大学特任教授の提言 『①生命線はルール ②米国の目をアジアに』
細川氏
「日本の生命線はルール、市場規模という意味での力はないだけにルールが大事だということ。2つ目にアメリカにアジアに関心を持たせる、ほっておくと現在、トランプさんは中東にいっています、中東あるいはヨーロッパというところとの関係で、アメリカはどうしてもアジアが手薄になってはいけないということで、中国の存在を考えて、アメリカの目をアジアに、ということだと思います」

西濱徹 第一生命経済研究所主席エコノミストの提言 『民間の視点』
西濱氏
「最終的にはプレイヤ―は民間の企業である。どういう形で競争ができるようにするのか、そういう視線を持ちながら通商政策というのを組み立てていくのが必要だろうと考えています」