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2017年4月18日(火)
『日米経済対話』始動 対立か協力か…焦点は

ゲスト

林芳正
元農林水産大臣 自由民主党参議院議員
リチャード・クー
野村総合研究所主席研究員
細川昌彦
中部大学特任教授

『日米経済対話』始動 貿易不均衡と対日圧力
秋元キャスター
「アメリカのトランプ政権が発足してから間もなく3 か月です。麻生副総理とペンス副大統領による日米経済対話の初会合が東京都内で開かれました。トランプ大統領は貿易赤字の削減を目指していますが日本はアメリカの圧力をうまく回避することができたのでしょうか。今日は、日本経済の今後を左右する日米経済対話について話を聞いていきます。会談後3つの柱に基づく取り組みの立ち上げを承認したとする共同プレスリリースが発表されました。その3つの柱はこちらです。1つ目、貿易及び投資のルールと課題に関する共通戦略、2つ目が経済及び構造政策分野における協力、3つ目が分野別協力、ということなのですが、まずこの1つ目の柱についてですけれども、これについては高い貿易及び投資に関する基準についての2国間枠組み、地域及び世界の貿易環境における日米両国の貿易及び投資イニシアティブの視座及び第3国に関する懸念への対処について取り上げることで一致という表現があるのですけれども」
反町キャスター
「基準についての2国間枠組み、地域及び世界の貿易環境に関する日米両国の貿易及びうんたらかんたら、要するに2国間の枠組みなのか、地域及び世界の貿易環境における日米両国のイニシアティブの話なのかと言うと、俗に言われる、日米のFTA(自由貿易協定)とか、EPA(経済連携協定)、2国間の協定の話ですか、それとも日米である程度ルールをつくって、それをアジア太平洋に広げると、つまり、TPPのコンセプトですよ、どちらを目指しているのですか?」
細川特任教授
「これは枠組みという言葉がありますでしょう。これもまた非常に重要な言葉で、私も日米交渉をずっと16年前も、その時もそういう言葉使っているんです。将来アグリーメントという、協定を結ぶかどうかわからない、出口は協定かもしれないです、でも、そういうことも含んで、2国間の間でどういう形になろうが、1つのルールを、形をつくっていきましょうという、枠組みという割とぼやっとした言葉を使うんです。入り口の段階では、どういう将来、出口として形になるかどうかわからない時、そういう時には枠組みという形にしとく、あるいは国内で協定という言葉を今から言うと、ぎらつくなと思った時には、枠組みという、これはよくできた言葉で、フレームワークという言葉は別に霞が関用語として枠組みとしてあるわけではなくて、国際的にそういうアレンジメントする時に、フレームワークという言葉を使いますから」
反町キャスター
「では、ここで言っている2国間枠組みという言葉は日米のEPAを協議するよと、そういうような言葉ではない?」
細川特任教授
「それらも排除してないです」
反町キャスター
「なるほど。相手にそういう希望を残しつつ、日本側としてはやりますよという積極性はここに入っているのですか?」
細川特任教授
「いや、だから、積極的にやりたいというメッセージではないです。話し合いはやりましょうと。その結果、アグリーメントになるかもしれないし、ならないかもしれない」
反町キャスター
「その続きの部分、地域及び世界のどうのこうのというところで言うと、日米の出し合った知恵をアジア太平洋地域に広げましょうよと、それはTPPのコンセプトですよねという、これは日本側のメッセージとしてはここにあるわけですよね?」
細川特任教授
「これはもうありますね」
反町キャスター
「それはアメリカ側は了としているわけですかね?」
細川特任教授
「それは日本がやることについては賛成しているわけです」
反町キャスター
「日本がやることは、日米両方でやろうという話ではないですか?日本が勝手にやるのはいいよと、こういう話なのですか?」
細川特任教授
「いえ、だから、日米両国の貿易と投資のイニシアティブ、この視座ですから。両国の間でどういうイニシアティブを地域に対して、あるいは世界に対してやっていこうかという打ち合わせをやるわけです。その結果、日本は他の分野で、あるいはアメリカを除いたTPPもあるかもしれません。そういうところで具体化していくということもあるかもしれません。具体的なアクションとしてはね」
反町キャスター
「そうすると、これはバイの可能性もあるし、マルチの可能性もあるし、いろんなものが詰まっているけれども、総花的?」
細川特任教授
「そうです。現在の段階ですから、入り口の段階ですから、いろんな思いが、日本はこれをやりたい、ルールづくりをやりたい、アメリカはこういう個別の交渉をやりたい、こういう思いをザッと飲み込んだ形で書いてある。しかも、その形は反町さんがおっしゃったような日米の間のFTAという形も別に排除はしてない、読もうと思えば、読めるという形に、入り口ですから。これを現在の段階から出口の結果を予想して、この形よというような段階では、それは時期尚早ですと、これは言っていましたようにというような段階です。ポイントは、大事なのはアメリカ側の体制が整っていないということもあるんです。こういう交渉をする1番の責任者は誰かというと、USTR(アメリカ合衆国通商代表部)の代表です。このライトハイザーさん、まだ議会で承認されていない。そういう中で、将来の形をここでコミットするわけにはいかんでしょうという形で、いろいろな形が、ここで飲み込めるようなものにしてあるということだと思いますね」

麻生氏・ペンス氏に溝?
反町キャスター
「我々の方で多少ポイントになると思う部分をピックアップしました。麻生さんの発言は『日米基軸で高く公正なレベルの貿易・投資ルールをアジア太平洋地域に広げるなど同盟の経済的側側面強化を話し合った』と。ペンス副大統領は『TPPは米国にとって過去のものだ、二国間交渉を行うことがアメリカや関係各国にとって最善の道だ』というような発言がありました。キーワードは、麻生さんの発言の中にあったのが、日米のコンセプトをアジア太平洋地域に広げるというのが、麻生さんのキーワードだと我々は受け止めました。ペンス大統領は、2国間という言葉、バイ・ラティラルという言葉を3回も4回も5回も使うというですね。クーさん、この2人の会見をどう聞きました?」
クー氏
「アメリカはこれまでやってきた多くの交渉で、今、検証してみると全然うまくいってなかったと。こういう受け止め方なんですよ。USTRが今年の初めに、2月ですか、文書を発表していまして、最初の7ページ、まだUSTRはライトハイザーさんが決まってないので、ホワイトハウスが自ら書いたということになっているわけですが、いろいろな努力を過去にやってきたと、しかし、これは悲惨な結果に終わっている、こういう書き方ですね」
反町キャスター
「TPPの交渉を、全部ダメだったと、ダメ出しをしているわけですか?」
クー氏
「それも含めて。たとえば、どのくらい我々と関係するかはわかりませんけれど、韓国との自由貿易協定、これも最初に打ち出された時は、アメリカにとって大きなプラスになると、ところが、現在見てみると、雇用は減ったし、輸出は減ったし、輸入は増えたし、結局アメリカにはプラスにならなかった。だから、これは全部根底から見直さなくてはいけないのだというのがトランプ政権ですね」
反町キャスター
「それはマルチとか、バイとか、多国間、2国間というレベルではなくて、要するに、オバマ政権のやったことを全部潰している…」
クー氏
「オバマさんに限らず、もっと前のも含め、こういうやり方では現在のアメリカの問題は対応できないと。たとえば、中国とすごく不均衡があるわけですが、中国がアメリカだけ差別しているかという言うと、必ずしもそうではないですね。アメリカは中国を差別してないけれども、というのは多国間でやりますと、この国だけということができないわけですよ、それが多国間の意味ですけれども。この国だけにはできないけれども、結果的に中国がアメリカの製品にかけている関税はアメリカが中国にかけている関税よりも高くなってしまっていると。にもかかわらず、アメリカは中国に対して巨額の貿易赤字を出している。これをどうやって解消するのだと、これはもう2国間で交渉するしかないのではないかと。多国間でやると中国に対して自分だけの関税を下げろと言えないわけですね。中国に対して全部の国に対しての関税を下げろという話になりますから。そうすると、他の人の合意も必要になってきて、これではなかなか前に進まない。それならもう2国間でやっちゃえと。だから、発想の原点がかなり違うんです、ここは。アメリカは貿易赤字が非常に大きいと、GDP(国内総生産)の統計をつくる時に、輸出は足されるわけですが、輸入は減らされるわけですね。このGDPから減らされている部分が現在、トランプさんに言わせますと8000億ドル毎年あると。だから、これを縮めなければ、GDPが伸びないではないですかと、こういう発想の方でありますから。別に私が彼に合意しているわけではないですけれども、GDPというのはそう計算されていると。だから、貿易不均衡を最終的に是正できないものは意味がないというくらいのスターティングポイントです、アメリカは。日本はうんと別の次元で、いや、これから新しいルールづくりと言っているわけですけれども、こちらは、ボトムラインはどうなのですかと、最終的に貿易収支はこれで改善するのですか、これは2国間ですよねと、だから、ここはまだそういう意味ではギャップがあると思いますね」
細川特任教授
「日本のこのポジションというのは公正な貿易、フェアなトレード。貿易は機会の均等、ルールが皆、競争が公正にやれるように、機会を平等にするというのが基本思想で、WTO(世界貿易期間)の基本思想はそこにあるわけです、ポイントは。ところが、現在、アメリカが貿易不均衡の是正と言っていますね。これは何かと言うと、結果の平等です。貿易をした、競争をした、結果がバランスとれているか、今日ペンスさんは、この記者会見の時にもこういう言葉を使っていました。バランスのとれた貿易関係。これは一見、一般人は当たり前のことを言っているという感想だと思います。でも、これは非常に危険な言葉です。これは通商交渉をずっとやってきた者にはわかるのですけれども、1980年代もそういうことを言われたんです、結果の平等。貿易をした結果、両国の間の貿易関係が、バランスがとれているか、互恵的という言葉、トランプさんが2月の日米首脳会談の記者会見に使っているんです。レシプロカルという言葉。これも1980年代に蔓延していまして、こういう言葉が言われた途端、たとえば、日本からアメリカへ自動車これだけ売れているのに、アメリカから日本に同じように売れないのおかしい、バランスとれていないねと、こういう使い方をするわけです。それは結果の平等はおかしいだろうというので、ずっと延々戦ってきた」
反町キャスター
「その話は決着ついたのではないのですか?日本でアメリカの車がなぜ売れないの、それは性能が悪いからだろうという」
細川特任教授
「それが1995年のWTOの発足とともに、というか、一挙にではないですけれども、EU(欧州連合)と共に一緒になって、アメリカの一方的措置というのを留めてやってきた、長い長い通商の歴史がある、通商システムの基本思想の歴史です。ところが、現在起こっていますのは、アメリカのこの基本思想は、1980年代の思想にまた逆戻りしているというのが根本的な問題です」
反町キャスター
「細川さんから見て、アメリカの内部に、その議論は1980年代からこれまでにかけてやってきただろうと、なぜそこに先祖返りするのだという異論というのはあるはずですよね。わかっているにもかかわらず、こういうこと蒸し返してくるのですか?」
細川特任教授
「一般人にわかりやすいからですね。選挙民にわかりやすいからですね」
クー氏
「自由貿易は両国にとってプラスになるはずだと、経済学者の方は言われるわけですよね。でも、これは確かに理論的にはそうなのですが、それは貿易がそんなに不均衡になっていないという大前提があるんですよ。すごく不均衡が起きている時には必ずしも両国にとってプラスにはならないですね。確かに、細川さんが言われたように結果の平等を求めるのはおかしいのではないかと言われますけれど、本来であれば、為替市場が調整して、つまり、輸出をいっぱいやっている国の通貨は高くなって、そうでない国の通貨は安くなって、それで最終的にまたバランスすると。バランスに近づくと。あまり大きく乖離しないというのが本来の自由貿易主義の考え方なのですが、為替市場というのが1980年代から資本移動の自由化を日本もアメリカも皆やっちゃったわけで、そうすると、こちらに振られちゃって、貿易収支を改善するような機能を失っているんですね。そうなりますと、貿易というのはなかなか結果もおかしいままずっと続いちゃう。そうすると、それで被害を被っている労働者の皆さんがトランプさんに投票したわけです。そうすると、トランプさんからしてみますと、これを何とかしなくては自分が大統領になった意味がないのではないかと、こうなるわけで。確かに、細川さんが言われたように、1980年代、1990年代に戻っているようではないかと、私もそういう気はします。でも、あの時の経験は何かと言うと、最終的にマクロ的に考えればそんなに不均衡、おかしくなったまま放置していいのかと、必ずそこから被害者というのは出てくるわけですから。あの時は日本が数値目標なんかとんでもない、結果の平等なんかとんでもないとやった結果、何が起きたかというと、為替が79円75銭までいっちゃったんです、1995年に。アメリカは、わかった、では、もう勝手にしろと、そうすると、全部のプレッシャーが為替にいっちゃいましたから、79円75銭までいって、それで日本の優秀な企業がドンドン海外に出て行って、守られた企業だけが日本に残ったわけですよね。これで日本の成長率はどうなったのかと、こう考えてみれば、私はあの時、20年前、おそらくこういう番組で30万台、アメ車海に捨ててもいいから買ったらどうかと言ったのは、円高になるのを何よりも恐れたんです。と言うのは、円高になるということは日本のの1番良い企業を追い出すわけで、守られているものを残すわけですから、これは日本の将来にとって良いはずがないと。でも、当時は結果の平等とこればかりでした、おかしいのではないかということ、ばっかりで」
反町キャスター
「細川さんの言う、バランス、結果の平等に向けて、日本は譲歩すべきだという意味で言っているのですか?現在」
クー氏
「あまりこれも嫌だ、あれも嫌だ、と言っていると、何が起きるかと言うと、1990年代みたいに全てのプレッシャーが為替にいっちゃうという、これは日本にとっては利益ではないのではないかと」

再燃?日米貿易摩擦
反町キャスター
「今日のプレス発表によると、この記者会見での発表というのは、貿易及び投資のルールに関する共通戦略というテーマで出てきた話ですよ。全然共通になっていないではないですか。どこが共通戦略なのですか、そこをどう感じますか?」
細川特任教授
「おそらくペンスさん自身がそういうことの理解度というと大変失礼ですが、どういう言葉を使っていいのかわからないのですけれど、正直申し上げて、副大統領が経済問題でここを突っ込んでいくということは過去に例がなかったんです。だから、ある意味で、ペンスさんはシンボリックな存在として政治的に引っ張ってこられたと見ていいと思います。だから、この方に経済の、今、私が申し上げたような、フィロソフィカル、哲学的な話を、理論的な話をここでやりあっても仕方がないと思いますね」
反町キャスター
「では、日米経済対話は何のためにやっているのですか?」
細川特任教授
「だから、今後これをオープンにする、これがスタート台に立ったうえで、今後、3分野ごとに担当省庁がやるわけですね。USTRの代表も議会承認をされて出てくるわけですよ。その中で、かみ合った議論をどこまでできるかという、これからの課題だと思いますね」

2国間交渉は不可避?
秋元キャスター
「2国間交渉となった場合、アメリカ側は日本にどういうことを、どういう分野で要求してくるのかということを考えていきたいと思います。先月14日に、ライトハイザー氏が農業分野の市場拡大には日本が第1の標的になると発言しています。31日には、トランプ大統領が貿易赤字の削減を目指す大統領令に署名していて、同じ日にUSTRが貿易障壁報告書の中で、日本の自動車と農産物に対して重大な障壁が存在すると発表しています。細川さん、アメリカとしては農産物と自動車ということを中心に求めてくるということになるのでしょうか?」
細川氏
「特に農産物だと思うんですね。TPPで本来、果実を得たと思っていた農業関係者、あるいは畜産業界、アメリカの中の。それが果実をとれなくなっちゃった、TPP離脱ということで。あの部分をなんとかとり戻さないと、たとえば、オーストラリアなど競争相手との関係で、非常にアメリカが不利になると。牛肉の輸出とか、関税とかです。だから、是非そこを2国間で取り返してくれよという思いが強烈にあって、働きかけをしていますね。それがたぶん来年の11月、中間選挙、これはすごく大きいと思うんです。そうすると、中間選挙があれば、アメリカ共和党の支持母体、これは畜産業界とか、農業団体ですから、そうすると、議会が、共和党がこれは放っておけないという雰囲気になるでしょう。従って、ここは必ずとりたいという思いが強烈にあると思います」
反町キャスター
「林さん、今日は元農水大臣としての仕事で迎えまして、これは牛肉の話です。日豪EPAでは、段階的に現在の輸入関税38.5%が、だんだん日豪EPAによってオーストラリアからの牛肉は安くなると。TPPは9%まで削減するという目標があったのですが、アメリカの食肉業者の人達は困っているということで、今日みたいな話が出ていると思うのですけれども、これをどう感じていますか?」
林議員
「まず日豪EPAの交渉する時、そのうちTPPになるだろうというのはわかっていたわけですね。向こう、豪州もわかっていたわけです。従って、19.5%に冷凍・冷蔵と分けたのも1つのミソですけれども。もう1つは、日豪EPAというのはスタートして最初の2、3年でガクンと、そこからじわりじわり下がっていくとしたんですね。それはお互いの利害が一致していて、そのうちTPPになったら、豪州だってTPPで9%になりますから、あまり先のことはいいと。現在、TPPが始まる前に、アメリカの牛よりも豪州の牛の方にフェーバーがくるようにしたいというのが彼らの狙いであったということもある。それは既に落っこっているんです。38が2年で20%切っているんです。そこからはちょっとずつ減っていくとしたので、既にアメリカのビーフの人から見るとかなり差をつけられている。ただ、ちょっと我々もこんなものかなと思いましたけれども、それだけ差がついても変わってないんです、シェアが。日本の牛肉マーケットの形というのはだいたい4割が和牛で、残りの6割をオーストラリアとアメリカが食い合っていて、1回BSEって出ましたよね。あれでアメリカがゼロになる。ガクンとオーストラリアが増えたのが、BSEが解除されて、アメリカが戻って来ているというプロセスなので、だいたい3割くらいまでにいく途中と言いますか、そういうプロセスにあるので、ここで豪州はこれをとった。とったのだけど、実は為替とか、需給のバランスとか、いろいろなことがあって、この3年間で日本の食卓にオージービーフがあふれかえっているかと、そんな話は聞いたことがないですよね。起こっていないわけです。従って、ただ、ハンディキャップを背負っていることは背負っているんです。38対20ぐらいでやっているわけだから。29か。ですから、アメリカとしては早くイコール・フッティングになりたいというのがまずあると思いますね」
反町キャスター
「そのへんの話をもって、今日このタイミングに合わせて、全米食肉輸出連合会がいろいろ日本での動きをやっているのですが、日米2国間の自由貿易協定をなるべく早くまとめることが望ましいと、今日記者会見でセングさんが言った。この発言どう感じますか?」
林議員
「この人達はずっとTPPをやってくれと言ってたんです、ずっと。TPPをやってくれ、やってくれと言ったのだけれど、ことここに至って、ちょっとそれは無理だねと」
反町キャスター
「では、食肉輸出連合会の皆さんはもうTPPは諦めているのですか?」
林議員
「で、これにきたということだと思いますね」
反町キャスター
「そうすると、よく議論で日豪のEPAがあって、オージービーフがうんと安く日本に入ってきちゃうことで、アメリカの人達、食肉業界は焦るから、間違いなく、食肉業界の人達はホワイトハウスに対して、早くTPPに入れと日本にプラスになるような圧力をかけてくれるのではないかという期待を述べる方もいらっしゃいましたけれども、その時代は過ぎていて…」
林議員
「最初はそれでやっていましたけれど、さすがに大統領令に出ちゃったので、現在でもTPPでもいいと思っていると思いますけれども、政府に陳情するのに、大統領がやらないと言ったことをそのまま、いや、そうは言っても陳情するよりはこちらの方がワイズだなということだと思います」

米抜きTPP推進は?
秋元キャスター
「トランプ大統領が、就任初日に離脱を表明しているTPPですが、オーストラリアなど加盟各国からは、アメリカを除いた11カ国での発効を支持するという発言が相次いでいる状況があります。クーさん、日本もアメリカ抜きのTPPに舵を切るべきかどうか、どう見ていますか?」
クー氏
「せっかくこれだけ安倍さんも力を入れ、予算もつけてやってきたわけですから、これは日本の、構造改革の1つの大きなきっかけになるはずだったわけですよね、外圧という言葉は最近あまり流行っていませんけれども。それは日本の利益としても進めるべきだと私は思います。これをもって、アメリカに対してこんな良いこと我々はやっているのですよともっていけるような形になれば、これは全体にとってプラスですから。おそらくアメリカもいくつか、あの時、こう言ったけれども、ちょっとこれは勘弁してと、もちろん、あると思いますけれど。TPPの枠組み自体は非常に高度なルールづくりですから、しかも、それを一応皆、合意しているところまでもっていっているわけですよね。だから、それをアメリカが入らないからやめちゃえと言うのは、もったいないと思います」
反町キャスター
「細川さん、いかがですか?」
細川特任教授
「アメリカ抜きTPPと言っているのはオーストラリア、ニュージーランド、こういうところが主張しているんですね。これがすごく大事なポイントだと思うんです。と言うのは、日本が今後どうグローバルな経済秩序をつくっていくのか、その時のパートナーは誰なのだろうか、という大きな視点で見る必要があると思うんです。かつて1980年代にEUの統合の動きがあって、それに危機感を持ったアメリカがNAFTA(北米自由貿易協定)を、カナダ、メキシコと一緒になってやった。その動きに取り残された日本はどうしたのかと言うと、オーストラリアも取り残されていたわけですね。一緒になってAPEC(アジア太平洋経済協力)を提唱して、APECという形で、アジア太平洋の枠組みで、開かれた地域協力をやりましょうという提示をして、国際秩序をつくっていったのですね。今回、EUは分散の方向になっている。NAFTAも現在、見直しになっている。そうすると、グローバルに今、国際秩序というのは大きく流動化しているという、こういう時代認識が必要だと思うんです。そういう時代の時に日本という国は非常に弱い、脆弱な国ですから、どこの国と一緒になって自由貿易の秩序を維持していくのかと言うと、オーストラリアというのは、これだけではないですよ、オーストラリアも非常に大事なパートナーで、そのオーストラリアが現在これ、これというのはアメリカ抜きのTPP、を言っているわけですから。もっと大きな視野で、国際秩序をどう日本が自由貿易を維持していくかという観点からも、これは推進していくべきではないかなと思います」
反町キャスター
「林さん、政治的に、外交的にアメリカ抜きのTPPの実現可能性はどうなのですか?あると思いますか?」
林議員
「法律的には同じ内容の合意を11カ国だけで結んで発効してしまえば、発効規定だけがアメリカがいないとできない規定になっていますので、それは可能だと思います。ところが、たぶん国によってはアメリカという大きな市場があるので、そこへのアクセスがあるなら、うちもここまで譲ろうかなと言った国が、アメリカがなかったらここまで言わなかったのにというのが、ちょっとここまでとやりだすと瓦解しちゃうので。そこを、アメリカを戻すための手段でもあるのだというようなことをいろいろ説得しながら、現在の中身で11か国がまとまれるかというのが1番大事な問題で、それがもしできれば可能だと思います」
反町キャスター
「それは可能ですか?要するに、とりまとめを日本、オーストラリアが協力してくれれば、ですけれども…」
林議員
「先ほどの国別の表を見ると、日本とマレーシア以外はまあそんなに困るというのは…。ベトナムがこれを言っているというのはちょっとびっくりしたのですけれども。ベトナムこそ国有企業みたいな、結構、難しいことをいろいろ譲っている、合意しているので、アメリカ抜きでも問題なしなら、むしろ日本とマレーシアだけですね。そうすると、日本がリーダーシップをとろうと思えばとれる可能性はあると思います」
反町キャスター
「その時に日米関係はどうなるのですか?」
林議員
「それはこの麻生さんと、先ほど、お話になられたように、日米共同声明から、2つのことを並列して書いている。だから、アグリーとディスアグリーのところがあって、お互いに意見は違うねと、だけど、貿易をキチッとやっていこうという大きなところだけは一緒だよねと言うので、今回も会見の中で、違いがあったのはそこですよね。だから、当然、言ってあるわけです、日本にとって相手にね。我々は広いマルチでやっていきますよと言っているので。それを言っているということは、言外に11か国だって否定しませんよと言っているのと同じように聞こえますけれども」

強まる『円高圧力』
秋元キャスター
「今回の経済対話の中に経済及び構造政策分野における協力というのがありますが、トランプ大統領が12日のウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、ドルが強くなり過ぎていると発言したことを受けて、円相場が一時1ドル108円台の後半まで急伸しました。また、14日に公表されました、トランプ政権初となる外国為替報告書で、アメリカの財務省は日本をドイツなどと共に監視対象に残しているんですね。クーさん、この部分というのはどう見たらいいのでしょうか?」
クー氏
「本来は中国を為替操作国と認定するか、しないかで、そこに皆の注目はあったわけですが、結局は認定しなかったですよね。それは中国がずっとこの2年間、逆のことをやっていて、大変な為替介入で人民元が下がるのを止めていた。それをトランプさんが知らなかったというのは本当にお粗末な限りなのですけれど、そうすると、今度、中国がその認定から外れると当然、その他の国々に皆さんの目がいっちゃうわけで、そうすると、日本、スイス、台湾はどうかと、こういう話になってくるわけでその分だけプレッシャーがこちらに高まってくると。貿易はアメリカの場合、ものすごい貿易赤字ですから、それがGDPから毎年8000億ドルも差っ引かれている、こういう認識を持っている方が大統領をやっているわけですから、ある程度、ここは対応していかなくてはいけないなと思いますね」
反町キャスター
「クーさん、今回の麻生さんとペンスさんのプレスリリースを見ていると、為替の話というのは、経済対話のこのテーマからは一応、字だけを見ていると入っていないですよ。ただ、入っていないということで、為替は、今回の日米経済対話のテーマとならないと思っていいのか、そこはどう我々は見たらいいのですか?」
クー氏
「いや、ここを見れば、向こうはもう入れているわけで。貿易収支に1番効くのは為替レートですから、これを抜きには語れないと。だから、むしろ私が日本に、日本側に期待したいのは1990年代のような形にならないように、79円75銭ですね。日本がこれも嫌だ、あれも嫌だ、あんたの責任ではないか、右ハンドルのハンドルをつくらないのがいかんとか、こういう細かいところばっかり言って、足し合わせたら貿易収支は全然改善しない、すると、そのプレッシャーが全部為替にいっちゃって結局、円高になって、日本の良い企業が日本から逃げ出した、こちらへもっていっちゃいけないわけですね。だから、そこはそういう判断をしながら、どこを、ここまではいいかという判断をしながら、この対話をしていくべきだと思いますね」
細川特任教授
「ちょっと意見が違うところがあるんです。と言うのは、経済対話の枠の中には為替問題は入っていないですよ。いないです。これはどういうことかと言うと、要するに、為替の問題というのは通貨マフィアの世界でハンドリングすべきだというのが、日本だけではなくて、各国共通の認識。ある意味で、自分達通貨マフィア以外の素人に触らせるなよなというのがずっと彼らの思いなわけですよね。だからこそ、財務省同士の、通貨マフィア同士の、この場の中でハンドリング、それをマネージしていくのがポイントだよなというのが、ここがポイントです。トランプさんというのは、これは1つ波乱要因なわけです。だから、彼はそういう、いわゆる秩序、既存秩序かもしれませんが、それは無視して、こういう発言をドンドン繰り返していく。だから、財務当局同士、アメリカの財務省自身も困っちゃっていると思いますよ、勝手に喋るわけですからね。でも、それはプロ同士の場とは別の話だと理解した方がいいと思います。トランプさん自身の思いは、こういうことだと思います。内政問題はご存知の通り、オバマケアの見直しに失敗、税制の見直しもなかなかデッドロックに乗り上げると、なかなか得点が稼げない。すると勢い外交の方へとなりますよね。そういう時にわかりやすく得点稼ぎができて、手っ取り早いというのはこの為替の問題。自分の口先だけで変化が与えることができるわけですよね。なんの議会の根回しも要らない。そういう意味で、手っ取り早く彼がいわゆる実利を得るという意味では、こういう形で出ていると理解した方がいいと思います」
反町キャスター
「クーさん、そうすると、為替の問題というのはテーマではないけれど、でも、大統領の口先でスーッと動いてしまう、その延長線上が先ほど言った79円にいってしまうリスクがあるのではないかという、こういう話になるわけですか?」
クー氏
「1992年の時は、別にクリントンさんは言ってはいないですよ。ただ、為替市場がこのままいけばこちらに全部圧力がかかるよねと、自然にああなったわけで、だから、同じことがまた起きかねないですよね。アメリカ政府として何ができるかということで、アメリカ側が心配しなくてはいけない。つまり、大統領が言えば、為替市場が、皆さんが受けて、ドル安がといきますけれど、そこでアメリカが怖がっているのが何かと言うと、資本逃避です。つまり、本当にドル安になると皆が思ったら、日本でドル債を持っている人も、アメリカでドル債を持っている人も先にドル債を売って、1回、円に替えて、ドルが安くなってからもう1回買えばいいではないか、こういう発想になりますね。そうすると、皆がドル債を売ったら何がアメリカで起きるか、アメリカの金利が急騰しちゃうわけです。実際にこれは1987年の3月から10月にかけて起きまして、1ドル150円を最初に割った時に日本の投資家が全部投げちゃうのですが、それでアメリカの金利があの時は30年国債だったのですけれども、2.7%も上がっちゃう。それがブラックマンデー、株の暴落につながるんですね。同じことが今回も起きかねないわけで、口先介入程度であればいいのですけれども、もし本気でアメリカが何かやろうとしたら、そういうことも起きますよねと。だから、金融がわかっている人達からすれば、アメリカに対してはもちろん、皆さんドル安にもっていきたいのはよくわかる。ただ、こういうリスクもありますと、あの時みたいに、現在のアメリカの金利が、現在の水準から2.7ポイントも上がったら、アメリカの住宅から株から債券まで全部暴落しちゃいますから、そうでいいですかと。こういうのも日本側の交渉のスタンスとして出してもいいと思うんです。つまり、向こうにもっとちゃんと考えてやってくれよと、口先で、ツイートで出して済む話ではありません、これは極めて重要な問題なのだ、下手するとドルから資金が逃げ出しちゃってアメリカにとっても大きなダメージを与えますよと、これは日本からちゃんと言っておく必要があると思いますね」
細川特任教授
「それはもう麻生さんも十分、財務当局同士の会話なら、マネージできると判断していると思いますよ。だから、波乱要因はトランプさんのこの発言というだけで」
林議員
「ただ、波乱要因とわかっていて。大統領だからちょっと動くんですね。だけど、大統領が何かおっしゃったあと、現在から実際に、財務当局とか、中央銀行が実際に何かやるかというのはたぶん見ると思うんですね。そうすると結局、大統領は言ったけれども、まさに細川さんおっしゃったように、何にも起きないよねということになると次に言ってもオオカミ少年になるリスクがある。だから、だんだんそうなってくるようにしておけば、我々はあまり心配ないので、麻生・ペンスと、麻生、今度はムニューチンです、G7、G20の財務大臣、中央銀行会合みたいなところでがっちりこの話をやっていますと。今日のプレスリリースを見て、ちゃっかり3本の矢のアプローチが入っちゃっているんです。これまで3本の矢、アプローチの1本目の金融政策って、実は為替のためにやっているのではないですかということを、実は向こうは言っていたのだけれども、これは評価すると、これを書いちゃったということは一応、文書、向こうがどれくらいわかっているかは別にして、文書としてお墨つき書いちゃったよねと。だから、ここにある以上は、日米で共同プレスリリースですから、その評価は向こうもしたということだとすると、その問題はちょっとクリアしたのかなと読める文書ですね」
反町キャスター
「為替の急変、大きな変動というリスクはある程度ヘッジされている?」
林議員
「少なくとも、我々のやっている金融政策が、実はデフレ脱却と君は言っているけれども、本当は為替のためではないの、ということはこれで言わなくなるという、一応。大統領がまた何かをおっしゃるというリスクは別として、プロとプロの間ではここで一応決着したということではないかなと思いました」
クー氏
「それでもマーケットがドル安にするリスクはありますよね?」
林議員
「そうですね。最後はマーケットです」

『中国への働きかけ強化』 安倍・ペンス会談で一致
反町キャスター
「最後にちょっと安全保障について、ペンスさんの今回の訪日、日本に来る前に韓国に寄っていた時も北の話が多かったので、北朝鮮に関する話、総理とペンス副大統領との会談についてのポイントをまとめました。こういうやりとりになっています。北朝鮮への対処は、日米の緊密な連携が重要であり、中国に対して、さらに大きな役割を果たすよう働きかけを強めることで一致ということになっています。林さん、この2人のこの意味、ペンスさん、韓国からこちらにまわってきている中でも北朝鮮に対する、今回のペンスさんの訪日というのは、そもそも日米経済対話と言いながらも、韓国での発言は北に関しての話もありましたし、副大統領の今回のアジアツアーというのはどういう意味、ないしはここの部分をどう感じていますか?」
林議員
「もともと4月にペンス・麻生会談というのが決まっていて、このタイミングで来るということになったら、その前に北朝鮮がいろいろな悪さをしたと、こういうことだと思います。当然、直前ぐらいのタイミングで、このことに対応しなければいけないと、ペンスさんは来られる前ぐらいに、もしくは韓国でおっしゃったのかもしれませんが、同盟国と共にとおっしゃっているんですね。その同盟国、わが国と一緒になって日米の緊密な連携に一致したということなので、同盟国と一緒にやりますよと、ユニラテラルで言って、今度は2つの国でやったと、韓国ともそれをやっていますから、日米韓でしっかりと連携しながら、北朝鮮に向かっていくし、もう1つのポイントは、中国に対して働きかけを強めることで一致しているというこの2段落目ですね。これも非常に大きな意味があって、アメリカだけが中国に言っているのではなくて、我々も、韓国もたぶんそうでしょうけれど、中国に対してやってくれというスタンスで一致したと」
反町キャスター
「麻生さんとの会談では日米経済対話、ペンスさんがやりました。安倍総理との間ではこういう安全保障の話をしています。トランプ大統領は選挙期間中も選挙後も日本に対して、さらなる防衛努力、お金なのか、別の形なのか、具体的なものはないにしろ、さらなる防衛努力を求め続けてきている中で、ペンスさんが北朝鮮問題に対しての日米連携ないし、日本のさらなる防衛努力というのを政府として求めてくる。一方、同じ副大統領が、日米経済対話の日本側との2国間の経済協議の当事者でもある。これは、要するに、防衛努力と経済的な譲歩というものをペンスさん1人を軸にしてハブになってですね、いろいろなものを日本に投げかけてくると、この人…」
林氏
「そこは防衛努力を求めているのではなくて、連携が重要であってということなので、もっと金払えとか、もっとやれという、選挙の時に言っていたことはマティスさんが訪日された時に消えている話です。日本は模範的な同盟の負担をしてもらっているとまでマティスさんに言っていただいて、そのマティスさんのチームが本当に中枢にいくのかなと我々も見ていましたけれども、今となっては、バノンさんも外れてしまったし、フリンさんも代わって、現在、安全保障はマティスさんのチームですね。従って、マティスさんのチームの中身をそのままペンスさんがもってこられて、そのうえで北朝鮮の対処についてはしっかり連携していきましょうと、それ以下でも、それ以上でも私はないと思います」

林芳正 元農林水産大臣の提言 『ゆっくり話して 長~く話して』
林議員
「歳がばれますが、ゆっくり話して、長く話して。どこかのCMみたいな話ですけれども。バノンさんの話をしましたけれども、まだトランプ政権は生成過程にあるので、今すぐ何か決めようと結論を急ぐと、決して得なことばかりではないのではないかなと、こういう感じがしますので。向こうがある程度チームがはっきりして、スタッフも入ってきて、カチッとした仕事ができるようになってからでも、我々の方から急いで何かやってもらいたいということはそんなにないわけですから、せっかく長年付き合ってきた同盟国ですから、じっくり腰を落ち着けてやっていこうよと、こういうことではないでしょうか」

細川昌彦 中部大学特任教授の提言 『多角的な有志連合を』
細川特任教授
「多角的な有志連合を、と書いていますが、これは日米交渉、日米関係というのは、日米関係だけを見ていたらダメだということですね。先ほど、オーストラリアの話をしました。同時に、今度はEUも含め、自由貿易の有志連合、これをつくっていくという仕かけが結果的に日米関係での、あるいは日米交渉の時合いを良くしていくのではないかなと思うんですね。たとえば、G20の時も、EUと共に戦うという、そういう姿勢が必要だと思います」

リチャード・クー 野村総合研究所主席研究員の提言 『マクロ的視点を忘れずに』
クー氏
「マクロ的視点を忘れずにというのは、まさに1990年代の日米貿易摩擦の時にも個々の、日本の官僚の皆さんはすごく優秀でこのアメリカの指摘はおかしい、このアメリカの指摘はおかしいと、それはそれなりに正しいのですが、全部足し合わせると問題の解決にはならなかった。結果的にドンドン円高になって、日本の良い産業を全部失っちゃった、全部ではないけれども、かなり失った。だから、そこは国全体で見て、譲るところは譲る、そうしてある程度問題を片づけて、全てが為替にきちゃって、結果的に日本全体が大きな損害を被るというのは避けてほしいなと思います」