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2017年3月28日(火)
『森友問題』追及続く 後半国会は波乱含み?

ゲスト

小野寺五典
自由民主党政務調査会長代理 衆議院議員
上田勇
公明党政務調査会長代理 衆議院議員
階猛
民進党政務調査会長代理 衆議院議員
井上哲士
日本共産党参議院国会対策委員長 参議院議員

後半国会『森友問題』 『安倍首相から100万円寄付』
松村キャスター
「森友学園を巡る問題からお話を聞いていきます。籠池氏は23日の証人喚問で、安倍総理から寄付金100万円を受け取ったと話しました。安倍総理は即座に否定をして両者の言い分は真っ向から対立していますけれども、この件について、小野寺さん、まずどのように考えていますか?」
小野寺議員
「まったくそういう証拠がありませんし、そもそも籠池さんという人は、皆さん、信用できる人なのでしょうか。だって、安倍総理の名前を使って寄付金を集めて、記念小学校ということで、約2年間でしょう。その後その振込用紙がずっと残ったままで、おそらくそれを見て善意で寄付した方もいらっしゃったと思うのですが、それがおかしいということで、安倍事務所から止められたら、今度は昭恵夫人を広告塔に使おうとして、名誉校長にして、今度はその名前でと、次々とお金集めとか、認可のためにいろんな行動をとっている方ではないですか。普通に考えたら、学校の経営者として、あるいは普通の社会人として本当にこの人が信用できるのか。渡していないということの証明は、これは普通するのではなくて、もらった人がちゃんと証拠があってと証明するのが基本だと思いますので、そういう意味では、まずこの人が本当に信用できるか。そのことから考えれば、私はどちらの言い分が正しいかというのはおのずとわかってくるのだと思います」
上田議員
「この問題というのは何が問題なのかと言えば、国有地の売却が適正な価格で、適正な手順で行われたかどうか。役所側は適正な手順で行ってきたと言っています。価格も適正だと主張している。でも、確かに最初、不動産鑑定士が鑑定をした金額約9.5億円。これは確かに路線価だとか、類似の土地の実勢取引価格とかを参考にして決めたものなので、あれだけ大量のゴミが出てきたのですから、大幅に土地の価値が下がるのは、これは明らかなのですが、しかし、それが8億円というのは本当に適正なのかというところだと思うんですね。それと、この寄付した、しないという問題。本質的にあまり関係ない話であるので、まず本当に国に損失を与えたのかどうかというところの議論が必要なのだろうと思います。だから、政府の方として1番専門的な知見もあるし、ルールについて、法令についてもわかっている会計検査院にチェックをしてもらいましょうということになっていますので、まずはそちらが優先ではないかと思います」
階議員
「100万円については、昭恵夫人はFacebookで否定されています。一方で、籠池さんはこの間の証人喚問で、嘘を言ったら処罰されますよということを言われたうえで、なお、あの証言を維持されたわけです。と言うことは、一方は偽証罪のリスクを負っても、もらったと言っている。一方は、そういうリスクがない中でもらっていないと言っている。どちらが嘘をついているのだろうと言った場合に現在の段階では偽証罪のリスクを負って発言した方が発言の価値としては高いのではないかと。もちろん、それだからと言って、直ちにそれが真実だとは言えませんので、昭恵夫人が否定をしたいのであれば同じ土俵で偽証罪のリスク背負った中で証言していただくというのが1番、本人の潔白を証明するのに適切なやり方だと思います」
反町キャスター
「それは、昭恵さん本人が証人喚問に応ずるしか話の進めようがないという。たとえば、偽証罪ということで言うのだったら、委員会の方で確か証人喚問の場合は3分の2でしたよね。その調査のプロセスに入る、そういう話ではないのですか。あくまでも昭恵さん本人が出てくるしかない?そのうえで、たとえば、3分の2で告発するかどうか。こういう話になってくるのですか?」
階議員
「まず8人証人喚問のリストが出ていましたけれども、昭恵夫人もその中の1人です。8人の中の優先順位というのは先ほど、上田先生もおっしゃられましたけど、問題の本質は土地の売買ということでもありますから、そちらの方から優先順位をつけてやってくというのはあると思います。ただ、その中でもし100万円の授受ということが、この土地の安値の売却にも密接な関係をしていると判明した段階で、昭恵夫人にも100万円を否定するのであればちゃんとそういう場で証言をしてもらうということは考えるべきだと思います」
井上議員
「どちらかが違うことを言っていると思うんですよ。それは同じステージでやらないとダメだと思うんです。昭恵夫人で言えば、この問題がこれだけ大きくなりながら、生の声を1回も聞いたことがないですね。総理が代弁をすることもあります。それから、Facebookに書かれていましたけれども、果たして本人が書かれたのだろうかなんて声も上がっていますけれども。会見も含め、一切されていないです。だから、これは同じステージできちんとやる必要があると思いますし、たとえば、その100万円を振り込みではなくて持参することがあるのだろうかという話も、一時期ありましたけれど、これは昭恵さんが書いた『私を生きる』という本ですね。この中に、彼女は自分の指針として2つあると、1つはちゃんと自分の目で見なさい。もう1つは寄付をする時は必ず然るべき人に直接手渡さなければならないと書かれているんです。こういうこともありまして、両方が同じステージできちんとやるということが私は必要だなと思っています」

国有地『8億円値引き』
松村キャスター
「引き続き森友学園問題ですけれど、国有地売却を巡る経緯をここから見ていきます。まず2015年5月に、森友学園が近畿財務局と10年の定期借地契約を締結します。学校の土地は買い取って所有することが前提のため森友学園は10年の間に資金調達をして、借りた国有地を買い取ろうとしていましたけれども、経済的に非常に厳しい状況でした。そうした中、9月に昭恵夫人が名誉校長に就任します。籠池氏は10月に電話を通じて、昭恵夫人に10年の契約を50年に延ばせないかと相談していたと言います。昭恵夫人付官邸職員に陳情の手紙を送っていました。11月には昭恵夫人付官邸職員から、籠池氏に回答ファックスが届きましたが、定期借地契約を伸ばすという希望に沿うことはできないとの内容でした。ところが、昨年3月、森友学園が近畿財務局に土地の購入を申し入れたところ、国有地の価格は評価額9億5600万円から、ゴミの撤去費用を引いた1億3400万円となり森友学園は6月に売買契約をしました。これが一連の流れになっています。階さん、ゴミの撤去費用があるとはいえ、国有地8億円の値引き、どう見ていますか?」
階議員
「8億の算定がまず身内の役所の中でされている。しかも、簡易、迅速な手続きでやられているということでこれ自体が極めて異例です。なぜそういう簡易、迅速な処理で8億というのを算定したのかと聞くと、算定に時間をかけていると学校の開校が遅れ、損害賠償訴訟を起こされるリスクがあるからだと言うんですよ。他方で損害賠償リスクを認識しておきながら交渉の経緯などの記録は全部廃棄されたと。極めておかしい話で、つまり、訴訟リスクがあるのであれば記録は全部取っておくはずです。私も弁護士ですから、そういうリスクがある相手方とは事細かに記録は残してあります。それがないということは何かやましいことがあるのではないか。ないというのは私は方便だと思っていまして、実際にはあるんですよ。ないわけがないと思っています。あるものをないと言っていることがこの8億というのは極めて不適切な手続きで決まったのではないかという感じがします」
反町キャスター
「それは、階さん、法外な値引きなのですか?それとも法外な籠池さんの言葉でいえば、神風、スピード感、どちらに違和感、疑惑を感じるのですか?」
階議員
「手続き、スピード感の方にまず感じますよ。8億という金額が適正かどうかは、私は鑑定士でも何でもないので、これは専門家の判断に委ねたいと思いますけど、手続きが異例なことは間違いないです」
反町キャスター
「スピード感が異例だとすれば、異例なスピード感をもたらした背景には何があるのですか?」
階議員
「籠池さんも言っていましたけれども、政治的な力が何か働いたのではないかということだと思いますね」
反町キャスター
「その部分で安倍総理、ないしは昭恵さんの方からやれよと言うものなのか、ないしは福山さんが委員会で使った、流行の言葉になった、忖度というやつですよ、昭恵さんが名誉校長をやっている学校だからこれは早くやった方がいいよね。どちらだと考えていますか?」
階議員
「時系列的見ていきますと、谷さんという昭恵夫人付の方が役所から回答を得てファックスを送った。そのあとに8億の値引きの話になってくるわけです。と言うことは、ファックスのやり取りをする中で、籠池さんが学校の土地をほしがっているということは広く役所の中で共有されたのではないかと思うんですね。そういう中で昭恵夫人とも関係あるということもわかっているわけですから、忖度ということは少なくともあったのではないか。それ以上に圧力があったかどうかを証明するものはまだどこからも出ていません。そこまでは私は言えないと思いますけれども、少なくとも忖度はあったのではないかと思います」
井上議員
「手続き的にも非常に異例なことがたくさんあるわけですね。その1つが売る側の国土交通省が自分でゴミの試算をしているということですね。あの下に3ないし3.8mのゴミがあると。それから、杭を打った部分は9.9mまでゴミがあったと。全部、除去費用を出しているんですね。実は工事に入る前に森友学園自身がボーリング調査をやっている。その結果100ページぐらいのものですけれど、うちの議員が、国立研究法人産業技術総合研究所というのがあるのですけれども、そこに送りました。そうしますとこの地盤というのは深さ3mまでは埋められた埋設土があるけれども、ここから下というのは天然の堆積物だと。だから、9.9mからゴミが出るなんてことは常識的にはあり得ないというのが、複数の研究者の話ですよ。では、なぜここで出たのかと言いますと、国土交通省の答弁は工事関係者のヒアリングで廃材等を積んであるのを見たと。実際にここから出ているものを見ていないですよ。これ1つをとってもこの8.2億という算定が非常に恣意的にやられているということがありまして、これはかなり算定の根拠が薄れていると私は思います。相当な値引きをしたと」
小野寺議員
「確かに私達の感覚からすると初めはなぜこんな値引きになるのだろうと思いました。ただ、国会審議を通じて聞く中、たとえば、関空のあと豊中で、給食センターで取得する時に、7億で買ったのですが、結局、処理費用に14億かかった。そうすると、どうするかと現在、協議中ですね。ですから、そういう意味では、仮にいろいろなものが出てくる算定で値引きしたのですが、その算定が正しいという形で、おそらく国はやったと思います。いろんなリスクがあって、これで逆に言えばもう瑕疵担保責任はありませんよと。ここから先はまたあらたなものが出てもこれ以上、私達、責任は負いませんよという形で1億なにがしかで話をつけたのだと思います。もう1つ、スピードの話がありましたが、私は学校の法人のことを少しは知っているつもりなのですが、学校というのは基本的に善意と皆、思うわけですよ。小学校に新しく入る子供がいる。この子供達が既に入校申し込みをこのぐらいしている。すると、この子供達を路頭に迷わせて、行くところがなくなったら大変だと。だから、その子供達をちゃんと考えて応援をしなければいけない。たぶん普通、どの行政機関も思うと思いますよ。そういう中で、学校というのはそういうところだから開校を含めて、法令の範囲内でしっかりと対応しようということでやっていく中で、こういうことの積み重ねだったと思うので、まさかここまで認可すら本来どうかなというところの学校法人だとおそらく国としては、そこはなかなか判別がつかないと思います。基本的には、その学校法人の認可は大阪府ですから、大阪府の私学審議会で結論を出す内容ですから、国としての関わりは、逆を言えば、この学校が認可されるという見込みがあるのであれば、それがなるべくちゃんと開校できるようにしないと、そこいる子供達が本当に困るだろう。特に小学生ですからね。そういう意味では、普通の法令範囲内での通常の活動の中で支援をしたのだと思います」
上田議員
「そもそもの評価額。これは何ら瑕疵のない土地の評価額。これが、財務省が依頼をした不動産鑑定士もそう答えているわけですから、あの状況から見ればその土地の価値が大幅に下がるというのは間違いないのだと思います。ただ、それが85%引きまで下がるのかといったところというのは、率直に言って、国民の皆さんもそのへんを疑問に思われているところがあるのでしょう。そこはちゃんと検査をしなければいけないということで現在、会計検査院に見てもらいましょうということですね。撤去費用を積算する、国土交通省は公共事業とかをやっていますから、いわゆる積算の手法はわかっているわけですね。これは内部でやって予定価格をつくったということですから。そのことについて、手続き上の問題はないのだと思うのですが、果たして内容が疑問視されている。だから、これは、政府は問題ないと言っているけれども、もう1度ちゃんとチェックをしましょうと。それを1番わかっているのは会計検査院だと思うんです。これは内閣から独立をしています」
反町キャスター
「その結果が早く出ればいいのにと思った時に、会計検査院の、今回の、たとえば、国有地売却の検査結果はいつ頃に出るのですか?」
上田議員
「だって全部、書類をチェックしないと、それはルールに則ってやらなければいけないわけです。ただ、契約はしているわけですから積算している。契約書には積算の根拠がなくとも、最低限のものがあるわけですから」
反町キャスター
「8億のその計算は妥当かどうか、そのぐらいの判断は示してもらえる?」
上田議員
「それから、法令とルールに則って手続きを進めたかということは、これは1番専門的な知見があるのは会計検査院、かつ内閣から独立している。他に第三者的な立場でこれをチェックできる人がいれば、そこにお願いすることもあるのでしょうけれど、私も若干、興味本位も含めて、不動産関係の人とか、建設関係の人に聞いたけれど、なかなかその時の取引というのは、民間は相対なので、なかなか中立的に評価するのは難しいですよと。使い道ということもあるし、売り手、買い手の立場もある。そこはなかなか難しいのではないでしょうかと聞いています。これはもちろん、あれば、会計検査院と言っても行政の一部と見られがちでしょう、本当は中立で独立をしていますけれども。そういったところがあれば、本当はいいのかなと思っています」
井上議員
「現在、国民が疑問に思っていることは財務省、国土交通省、大阪府、縦割りなのにそれぞれがお互いに汗をかいて便宜をはかったのではないかと。結局、権力、安倍さんのお友達だけは得をしているのか、そういう疑問を持っているわけではないですか。この解明は政治がやらなければいけないですよ。これは、会計検査院でできないですよ。そのことが私は国会に求められていることだと思いますよ」
上田議員
「ただ、価格が適正で、なおかつ法令とルールに則ってやっているのであれば、お友達であろうが、なかろうが行政が曲げられたわけではないですから。問題ないわけでしょう」
階議員
「手続きがイレギュラーですよね。3月に土地購入を申し入れて、あっと言う間に売買契約成立ということ。普通の私人と財務省との契約でこんなに迅速に進まないですよね。これだけの金額を値引きするわけですから」
反町キャスター
「だから、ここのところが、話がややこしくなってくるのは単なる陳情と見た時に、これが陳情として違法かと見た時に、違法ではないですよ。違法でない陳情にもかかわらず、ここまで騒ぐのは何かと言ったら、総理の過去の発言との関わりを野党の皆さんが攻めているわけではないですか。それは委員会の福島さんですよね、民進党の福島さんの質問に対して、土地取引、国有地の払い下げに私並びに妻昭恵が関与していたら、議員も総理も辞めるといったものだから、こういうことになっているわけでしょう。その発言がなかったら、ここまで盛り上がっていますか?どうですか?」
階議員
「総理もおそらくこのへんの事情がわからないまま、売り言葉に買い言葉みたいなところがあったと思うので、そこから始まっているんです。ただ、綸言汗の如しという諺もありますし、ご自身で言ったことですから、国民が納得できる説明をする必要があると思うんです。未だに世論調査をすると8割の方がこの説明で納得できない。なぜこんなに安値なのか納得できないということですから、ここはもうちょっときちっとした説明が必要だと思います」
小野寺議員
「今回の問題よく見ると、たとえば、なぜ8割ぐらい割引としての値引きがあったのかということに関しては、積算については、政府は説明をしていますが、ただ、それはちゃんとそうなのかということを、会計検査院で逆に調べているので、会計検査院がちゃんとした公正な目で見て、判断して、それがどうかというのを、報告を見ればいいのだと思います。もう1つ、この問題で深刻に受け止めるべきは、この学校法人が、たとえば、補助金を申請する時に3つの異なる金額の契約書を出しているということ。これは、逆に言えば、今回の証人喚問でも、籠池さん自身がこれは訴追を受ける可能性があるのでと何も答えていないではないですか。と言うことは、肝はここにあって、こういうことで補助金を不正に受給して、国民の税金をこういうことで私をするということはあってはならない。これは国会でしっかり追及していくべきですし、場合によってしっかりした形での司法での手続きもあるのだなと思います。もう1つ、大きく今回の議論で案じるのは、私は安全保障の担当で、とても悲しかったのは、北朝鮮の弾道ミサイルの問題がすごく大きな課題になっていて、私の入っている安全保障委員会で野党の方が質問するほとんどは森友問題か、一部日報問題です。ミサイル防衛の話についての議論はほとんどありませんでした。それから、たとえば、ACSAという、日米とか他の国との物品役務協定というのが、実は昨年、あれだけ大きな議論になった平和安全法制、この平和安全法制で今回、物品役務の具体的なやりとりというのが1番の、しっかり国会で質疑をして、本当にこの考え方にあった条約かどうかというのを、与党の側でもちゃんと議論をしていただきたい。あれだけ大きな論戦を張って反対した野党ですよ。ところが、今回、それで防衛大臣を呼んで聞く話がほとんど森友問題です。それで、あっと言う間に、このACSAは通過したんですよ。私もびっくりして、エッと」
階議員
「反対はしていますよ」
小野寺議員
「審議時間があんなに短くて、しかも、議論はほとんど森友問題です。ですから、平和安全法制の反対は何だったのかと。結局、世の中でウケることだけを追って、その時メディアに映ることだけを追って、国会で審議をしている姿が今回、ACSAの状況ではっきり見えたので、それを有権者はしっかり見ているのだと思います」

『テロ等準備罪』
松村キャスター
「上田さん、テロ等準備罪をどう見ていますか?」
植田議員
「これまで何回か法案を出してきました。それでいろいろと疑問も出てきた。説明をしてきたのと、今回の内容はそんなに変わるわけではありません。だけれど、そういう運用をするというのであれば、ちゃんと法案にそう書きましょうということで、今回こう新しくしました。法文の中身で、実行準備行為というのが構成要件になりましたので、それに合わせて名称も通称ですけれども、法案の名前は組織犯罪処罰法改正ですが、その通称名を法文に沿った形で変えたということです。これは2000年の時に条約署名をしまして、私は当時、法務政務次官で署名式にも参加しているのですが、その議論の過程の中でこの条約を締結するために国内法を改正しなければいけないということを前提に議論しました。ですから、今回、過去3回法案を出してきて、その議論の過程でご指摘をいただいた点、不明確ではないか、運用を捜査当局に任せていいのか、ということころについてはきちんと法律に書きましょうということで今回の法案になったということでありますので、必要な法改正だと考えています」
井上議員
「政府がそもそも示した原案にはまったくテロという言葉はなかったんですね。与党の中でこれでは話が合わないではないかということで、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団というのが書き込まれました。この間、金曜日の予算委員会の中でわが党議員が言っていましたけれども、テロリズム集団その他のということを書き加えることで範囲が変わるのかと聞きますと、総理の答弁で、それはあくまで例示でわかりやすくするものでありまして、従って、テロリズム集団その他のという言葉がある場合とない場合で犯罪の成立範囲が異なることではありません、とはっきり答弁されている。ですから、共謀罪という合意そのものを処罰するという本質は何も変わらないのにテロ等準備罪という名前をつける。つじつま合わせというのでしょうか。意味は変わらないけれど、言葉を書き加えただけということでありまして、合意を処罰する点で共謀罪とまったく変わらないと思います。準備行為があって初めて処罰するようにしたと。だから、共謀罪とは違うということなのですけれども、準備行為というのは犯罪の危険がある行為に限らず、日常生活のいろいろな広い行為が含まれるんですね。法案の例示として、たとえば、下見。これも予算委員会でわが党議員が下見と散歩の違いは何かと法務大臣に聞いたら、目的が違うのだと言うんですよ。目的が外形でわからない。目的が違うことになりますと、結局、行為の内心を警察が問うということでありますから様々な監視が必要になってくるということで、準備行為を伴う合意を処罰するんですよ。結局、共謀罪としての本質はまったく変わっていないと思います」
階議員
「予算委員会でも指摘したのですけれど、通信傍受、これの適用が将来的には広がるということは法務大臣も否定しませんでした。1億総監視社会というおそれが出てくるということです。共謀罪で摘発しようと思うと捜査対象は広く網をかける必要があります。 SNSとか、GPSとか、様々な手法を駆使して私人がどういうやり取りをしているかということを監視していかなければならない。つまり、ものを言いにくくなる、あるいは人と人同士が集まりにくくなる、そういう息苦しい監視社会になるというところが我々にとっては1番問題ではないかなと思っています」
小野寺議員
「たとえば、こういう事案で困ったなというのは、マンションの屋上に水道タンクがあるではないですか。あそこにテロとして農薬をたくさん入れて、多くの住民の方が大変なことになるということを企図した、計画をしたとします。これまでの日本の法体系では、この人は皆で組織的に計画してテロを起こそうと思ってやっていても、これは罪にならない。さらに言うと、農薬を買いに行っても罪にならない。車で運んできて、持って行って、タンクの脇に置いても罪にならない。罪になるのは(タンクに)入れてからです。そういう意味で、こんなことが抜け道でいいのですかと。なぜこれを急がなければいけないかと言うと法律は遡及できません。ですから、この法律が成立する以前にやったことは罪に問われないんですよ。この話を聞いたテロリスト、犯罪者は今のうちだったら、いろんなことを仕組んでいける。これが東京オリンピックからかなり時間が経っていれば、準備の方はいないと思いますが、この法律の成立が遅れれば遅れるほど罪に問えないです。この問題にいち早く蓋をしないと日本が、逆に言えば、抜け道になってむしろ日本で計画したテロの実行犯、大ボスが他の国で実行しようと思っても、日本では罪になりませんから。日本がテロを計画する1番の中心になる可能性がある」

国際条約締結と審議の行方
松村キャスター
「階さん、日本は、国際的な組織犯罪防止に関する国際連合条約に締結できていないということですが、どう見ていますか?」
階議員
「目的にも明らかな通り、テロはなくて、そもそもはパレルモ条約、マフィアの資金源を根絶するための条約なんですよ。一方で、テロ対策の条約は既に15ぐらい日本は批准しています。テロ対策はテロ対策できちんと日本はやるべきだと、我々の立場です。ただ、テロ対策に名を借りて、本来テロと関係のないものを使って、共謀罪という内心の自由、集会の自由等を萎縮させるようなものを、どさくさで通すというのはおかしいではないか」
反町キャスター
「国際的な組織犯罪防止に関する国際条約に加盟しなくてもいいという話ですか?」
階議員
「我々の立場は、加盟はするべきだと。ただし、加盟するのに共謀罪は必要ないという立場です。我々の政権の時も、新たに共謀罪を設けないで条約を批准できないかということは法務大臣のもとで検討しました。検討したけれどもなかなか外務省がイエスと言わないで、話が先に進まなかったと、こういう経緯です」
反町キャスター
「加盟することによって、どういうメリットがあるのか?」
上田議員
「1つは、捜査共助ということがあると思います。条約を締結すれば、捜査当局同士が直接連携をとれるようになる。そうでないと外交ルートでやるので。そのへんは円滑になるだろうと。何よりも重要なのはこれだけほとんどの国が締結しているわけですから、OECD(経済協力開発機構)の加盟国は全部ですから。ということは、日本が締結しないということはまさに日本はテロに対して寛容であるという裏返しになりますよね。だから、条約を締結する必要があると。条約には、民進党さんも、共産党さんも、賛成していただいていますので、それは同じなのだと思っています。我々の立場からすると、条約の義務を履行するためには、現行の法制を改正しなければいけませんねと、ここは意見が分かれているというところなのだと思います」
階議員
「留保というのは、条約は正式に締結できるんです。加盟できるんです。ただ、日本としては、共謀罪は採用しません、国内法との抵触があるのでという留保という言い方で条約に加盟する場合があるんです。日本は他の条約でもそういう場合がたまにあるんです。それを使って加盟すればいいのではないかということを我々は考えていて」
反町キャスター
「そこは、問題はないのですか?」
小野寺議員
「いえ、この条約に入るのには合意が前提ですから、その合意という案文がとれていない限り、入ったとしてもおそらく締約国会議の中で、日本は何ですか、これはということで、あまり意味のある加盟にならないと思います。もう1つ、犯人の引渡し、これはアメリカと韓国しか持っていませんが、本当に引き渡すためにはこのテロリストがアメリカで計画したことは、これは犯罪ですよね。日本でも同じ犯罪として認めない限りは、テロリストの首謀者を日本に移送して、日本で取調べをすることができないわけですよ。ですから、今回、大きな問題というのは、日本だけがぽっかり穴が開いていて、187か国、ほとんどのところが入っていて、それらの国は日本よりももっと厳しいテロの制限をしています。フランスとか、イギリスとか、アメリカとか、ドイツとか、北欧の国とか、こういう国がこれに入って国内法を整備して、厳しくしていて、その国の人達の人権が侵害されていますか。人権からすれば、世界のNGO(非政府組織)から見ているレートからすれば、日本よりはるかに民主国家と言うではないですか。日本で心配する、これは確かに国会で明らかにするべきだと思いますが、大きな意味でなぜこれが必要かと言うと、日本がテロの温床になってしまう、あるいは日本がテロを起こすのにやりやすい形になっているので、この穴を埋めて、国際的な同じスタンダードでテロを防ぐ、集団犯罪を防ぐという、そういうことにいきませんかという、そういう提案となります」
反町キャスター
「この議論をする時は、1億総監視社会をとるのか、安心をとるのかの、ゼロサムですか?」
階議員
「いや、テロ対策についてはやるべきだということは皆一致しているわけですよ。ただ、テロ対策と共謀罪をリンクさせる必要がないのではないかということを言っているわけです。日本は銃刀法もありますし…。国民を全部監視しなければいけないのかどうか、現在の日本の治安の状況でね。そこをまず国民に問うべきだと思います。私は総監視する必要はないのだろうと思っていますし、刑法というのは思想とか、内心を処罰するものではなくて、結果が出てから処罰するのが大原則です」
小野寺議員
「この問題で監視社会というお話がありますが、基本的にこの対象となるのは、悪いことをしようと思っている組織なんです。ですから、皆が全員ではなくて、悪いことをしている組織と限定されるわけではないですか、そのことに対して対象になりますから」
階議員
「よく組織的犯罪集団に該当しなければ、処罰の対象にはなりませんという話をされるのですけれども、組織的犯罪集団にどういう場合にあたるかというと、普通の会社とか、サークルとか、そういう団体でも、目的が一変すれば組織的犯罪集団になるということです。目的が一変するかどうかをどうやって判断するかというと、要は、犯罪の共謀という事実があれば、その事実をもって一変したというようなことも可能性としてはあり得るということをこの間、(金田大臣が)答弁していました。と言うことは、後づけでこの人達は組織的犯罪集団ということも可能なわけで、結局、単なる共謀の事実でもって処罰することが可能だと我々は捉えています」
小野寺議員
「そういうことではなくて、いきなり民間サークルが悪を目的とした団体にパッと豹変することはあり得なくて、当然いろいろな過程で何回か犯罪を起こした中で、これはだんだんそうなりましたねという一定の変質の繰り返しの要件が必要だということはお話をしておきたいと思います」
階議
「でも、そうではない場合もあるということも言っています」

小野寺五典 自由民主党政務調査会長代理の後半国会の戦略 『丁寧な議論』
小野寺議員
「丁寧な議論が必要だと思います。いずれにしても、国民の皆さんに理解をしていただかないと法案をつくっても本当の意味で機能しません。丁寧な議論を心がけていきたいと思います」

上田勇 公明党政務調査会長代理の後半国会の戦略 『適応性と一貫性』
上田議員
「現在まさに世界というのは不確実な時代に入っている。対外関係もどう変化するかわからない中で、そうした変化に責任を持って適応できるような議論が必要だろうと思います。アメリカとの関係、北朝鮮の問題など、非常に不確実な要素がある中で非常に重要な課題がたくさんあります。一方で、これまでやってきた様々な施策は、一貫性がないと、コロコロ変わるようであっては政治に対する信頼感がなくなるので、その一貫性と変化に対する適応力、この2つが重要だと思っています」

階猛 民進党政務調査会長代理の後半国会の戦略 『"国民監視"より"行政監視"』
階議員
「国民監視より行政監視ということを掲げていきたいと思います。共謀罪法案は先ほど、言ったように1億総監視社会で息苦しくなる。それをやる前にまず行政が様々な情報、森友問題にしても、南スーダンPKO(国際連合平和維持活動)の日報にしても隠蔽している。天下りの文科省の問題もそれでした。これをまず、行政監視をやったうえで、その先の議論に進むべきだと思っています」

井上哲士 日本共産党参議院国会対策委員長の後半国会の戦略 『隠ぺい暴き 暴走ストップ』
井上議員
「前半国会のキーワードは隠蔽だと思うんです。PKOにしても森友にしても、現在の共謀罪にしても、当時の経過はまったく資料が出ていません。こういうものを国民の前にしっかり出すことによって、どこに政治の問題があるかと、国民と一緒になって、現在の安倍政権の暴走をストップさせていくということでがんばりたいと思います」