プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2017年3月24日(金)
厚労副大臣×連合会長 働き方改革…徹底検証

ゲスト

葉梨康弘
自由民主党衆議院議員(冒頭)
杉尾秀哉
民進党参議院議員(冒頭)
橋本岳
厚生労働副大臣 衆議院議員
神津里季生
日本労働組合総連合会会長
海老原嗣生
雇用ジャーナリスト 立命館大学経営学部客員教授

検証!森友学園問題の真相 昭恵夫人『メール』の中身
反町キャスター
「冒頭ですが、森友学園問題について検証致します。謝礼金について、10万円ですが、昭恵さんはメールで3回連続で聞いているのに対して、それに対して籠池さん側が答えていないですよね?」
葉梨議員
「そうですね」
反町キャスター
「これはどう感じますか?」
葉梨議員
「往々にして、たとえば、なんらかの言いがかりを受けた時に、私はそういう記憶がないのですが、そうではないですよねと言った時に、そうですと答える方、そうではないですと答える方、答えない方といらっしゃいますけれども、だいたい答えない方の方が多いですね。都合の悪いことに関しては。メールというのは、必ずしもそれに返信をしなければいけないという義務があるわけではありませんので、都合の悪いことについては答えないということなのだろうと思います」
反町キャスター
「10万円の謝礼について、再三の質問に対して籠池さん側が答えない。そのあとの昭恵さんと籠池夫人の関係をどう見ますか?」
杉尾議員
「祈るという話ですけど、昭恵夫人はスピリチュアルなものに非常に惹かれている、これは有名な話。私もお目にかかってお話をして、お酒を交えたこともありますが、かたや籠池さんの奥様も神社に行かれるとか、そのへんのところで最初から2人は気脈を通じていた部分があると思うんです。だから、これだけ何度もメールのやり取りをしていたので。ただ、今回の件が表沙汰になって、このご夫婦が窮地に追い込まれ、助けを一生懸命に求めて、それをなだめているという、こういう構図がこれを見るとよくわかるんですね。裏切られたという想いを率直に何度も吐露している。昨日も国会の証人喚問でトカゲの尻尾切りという言葉を何回か使いましたけれど、今回一連の証人喚問に応じることになった、その大きなきっかけも、その辺りにあるのではないかなと思いましたね」

籠池氏『FAX』の真相 昭恵夫人
松村キャスター
「新たに籠池氏から谷首相夫人付への手紙が公開されましたが、『小学校敷地の件について、10年以内に購入希望としたところ10年定借という切迫感のある契約となった。やはり50年定借として早い時期に買い取る形に契約変更したいのです。安倍首相が掲げている政策を促進するために、学校の用地が半値で借りられたらありがたいです』とあります。これが出てきたというのは、杉尾さんはどう受け止めますか?」
杉尾議員
「これも出てきた時は、最初に籠池理事長の証人喚問の中の証言で、こういうファックスがありますという話をして、手元になかったんですね。午後の衆議院になって手元にきて、これが出たのは官房長官の記者会見の時に出たのですけれども、黒塗りした部分がなくて、アドレスとか、携帯電話番号が出たままの、そのままコピーして出して、今日の予算委員会の中でもやり取りがあって、かなり慌てていた形跡があるんですね。要するにチェックしないでとにかく、籠池側から先に出るのはまずいから、政府の方から出した方がいいという考え方、と言うことは、これはゼロ回答だから昭恵夫人の関与を示すものでもなんでもないのだと。そういうものだったら、そんな慌てた対応をとる必要もないし、しかも、今日の官房長官の答弁だと1週間ぐらい前に入手していたと言うので、そうしたら先に出していてもおかしくないですね。先に喚問で出すというから慌てて出すあたりが、何かあるのではないかなと」
反町キャスター
「このファックスは昭恵さんが関与した証拠になるかどうか、この1点ですよ。葉梨さんはこのファックスをどう見ているのですか?」
葉梨議員
「これは午前中に籠池さんがそういうファックスがあると言われました。午前と午後の審議の間に、私も問い合わせをして、その質疑の中で出させていただいたのが、先ほど出た封書です。籠池さんは、奥さんの字だと言われまして、中の文章は、籠池さんの字です。筆跡も一致します。ですから、これは籠池さんの字なのだと。その中身も、ファックスを私も持っていました。あくまでも喚問の場ですから、こちらから照会すると35分の時間がなくなってしまうということで、そういうのもありますし、ファックスは私も持っていますよということだけを申し上げて、それでその喚問の場は閉じたわけです。中身的に言うとこの2点だけではなくもう1つありまして、籠池さんが非常に重要だと考えているのはゴミの処理、1億3000万円、平成27年度予算に返金する約束でしたが平成27年度に予算化されていないことが9月の末に発覚して、9月から11月まで行われた工事です。平成28年度当初に返金されるという考えられないことが生じています。11月中に工事が終わります、なんとかしてくださいということを言っているわけですが、その答えが平成27年度の予算で措置ができなかったため、平成28年度の予算措置を行う方向で調整中という答えで、まさにとんでもない答えをこのファックスはしているんです。ですから、籠池さんにしてみたら、ここに書いてある陳情内容についてはまったく受け入れてもらっていない。私は役所の経験も国家議員の経験もありますけれども、たいていこういう知っている人であっても、横紙破りの陳情がくることがあるんです。これは法律を捻じ曲げて指示をするということは不可能ですから、役所に対してどういう答え方をしたらいいのですかというような問い合わせをすることはあります。たぶん谷さんにしてみたら、その類の話ではなかったかと。でなければ、籠池さんから10月に携帯電話に連絡があって留守電に入れておいた、返信もなかったので夫人付に手紙を渡した。そして夫人付が問い合わせをして回答を示したと。その問い合わせの結果は夫人にも伝えていますという中身です」
反町キャスター
「その一連の行為は関与にならないのですね?」
葉梨議員
「なりません」
反町キャスター
「杉尾さんは関与になるかどうかは?」
杉尾議員
「僕はなると思います。夫人付の秘書の人が、いきなり財務省の国有財産審議室長にこういうことを問い合わせて、こういう回答を得て、これを籠池さんの側に返す、これは明らかに安倍昭恵夫人の、首相夫人の秘書だから、それに対して財務省が丁寧に答えたので、そうでなければ聞かないし、そもそも葉梨さんも国会議員でいらっしゃって、秘書の方も使って、私も国会議員なので秘書に来てもらっています。秘書というのはあくまでも本人の代わりであり、自分の独断でこういうことを何でもかんでもやるというのは、よほどの大物の秘書だったらあるかもしれないけれど、しかも、首相夫人の秘書ですから、本人に何も言わないで独断でやるというのはどう考えても考えられない。だから、事後も報告していますし、了としている形跡があります。そういうことを考えても本人の代理でやったとしか思えないではないですか」
葉梨議員
「それは依頼とかお願いでしたら、そういうことはあるけれども、どういう答え方をしたらいいのですか。僕も法務副大臣をやっていた時にたくさん手紙がきました。それも私も見ないから、たくさん来過ぎるので、秘書に言って、役所にどういう答え方したらいいのかを聞いて、答えておいてくれということはよくある話ですから」

残業上限『月100時間未満』 働き方改革と長時間労働是正の前途
松村キャスター
「長時間労働の是正に向けて経団連と連合が合意し、17日に行われた第9回働き方改革実現会議で提案された主な項目が『時間外労働の上限規制』『パワハラ防止対策など』『勤務間インターバル制度の導入など』です。この合意に関して、菅官房長官は極めて画期的で、労働基準法70年の中で歴史的な大改革と話しています」
橋本議員
「これは官房長官のおっしゃる通りだと思っていて、労働基準法という法律で残業の問題があるわけですけれども、これまでは労使が36協定というのを結べば残業ができたということです。ただ、そこについてこれまで大臣告示という形で、基準はあったのですけれど、法律上、実は労使が合意をすれば残業できますと書いてある以上のことは書いていなかったんです。そういう意味では、強制力のある法律で今回これ以上の残業をさせるような協定は結んではいけないと、ここから先は罰則がかかりますという線をはっきり引いた。それはまさにこれまで何回もこの議論はあったのですけれども、労使の合意がなかなかできずに、厚生労働省の労政審という場では合意できなかったわけですけれども、今回、首相が官邸で神津会長に、あるいは榊原経団連の会長をはじめ皆さんに来ていただいて、2回ぐらい前の時かなにかですか、この場で全員がコンセンサスで合意をしないともうこの法律は出しませんと。だから、合意をつくってくださいと、皆さんの前でおっしゃったんですね。そういう意味で、首相として背水の陣を敷いたような格好になります。これで皆さんの合意ができなかったら、これまでに働き方改革の会議を何回もやってきたのが全部おじゃんになります。だから合意してくださいねと。あれは、たぶん神津会長は聞かれていた人なので、おそらく相当プレッシャーになっていたのではないかと思いますけれども、ただ、そうした場で、しかしながら、本当に連合の皆さんも、あるいは経団連の皆さんをはじめ皆さん方が、何とかまとめようという気持ちで動いていただいたと。もちろん、それまでも長時間労働をどうにか規制していこうという方向はおそらく一致をしていたけれども、あれで大きく、合意に向けて力がついたのかなと思っています。今回そういう結果になって本当に大改革だなと。なかなか動かなかったものが動いたというのはすごいと思っています」
松村キャスター
「神津さん、今回の合意の意義をどう考えますか?」
神津氏
「長年、動かなかったものが動いたと、そういう意味で捉えていますし、長時間労働、長く働くということが当たり前で、そのことが無条件で美徳のような誤った常識を変えていくための第一歩を踏み出したということだと思っています。ただ、この間、実現会議の中で私は2月1日の会議の時に100時間というのは到底あり得ないと、明確な距離感を持つべきだということを発言したんです。なぜこう言ったかと言いますと、1月29日の段階でほとんどの新聞が一斉に政府案はこうだと。その中に大きな見出しで、繁忙期は100時間。これは判で押されたように出たんですよ。私はこれはとんでもないことだと思って、まだ政府案というものが公式になっていなかったんです。だからこそ記者の皆さんが各社一斉に報じたのだと思いますが、まだ世の中は誤った常識の中にあるわけですよ。長い時間働くということが普通に当たり前と思っている。そこに見出しが繁忙期100時間と判で押したように。忙しい時は100時間まで働かさせるのだという誤ったメッセージが流れてしまったことに対して、私は絶対このままではいけないというのがこの2月1日の発言ですよ。実現会議として労使でということはたぶん当初は想定をしていなかったと思うんです。ただ、私はその想いで発言して、では、どうするのだと。労使で話し合ってまとめてくれという、副大臣が言われた経過であったと思っていますので。それから、事務局同士で真剣に議論して、言いたいことはいっぱいありますよ。100時間だって本来あってはいけない水準なのですから。しかし、私が言った明確な距離感を持とうというのは本来45時間ですよ、それは残業をさせる場合であっても。そこを今回は軸にするということを明確にしましたので、そこを是非見ていただきたいと思っています」

残業上限『月100時間』検証
松村キャスター
「時間外労働規制についてですけれど、現在、建設業、運輸業、新技術・新商品等の研究開発、厚労省が指定する事業・業務は適用除外されています。政府は建設業、運輸業を適用除外から外すことを検討しているようですけれど、橋本さん、今後どうなっていくのですか?」
橋本議員
「それは来週に実現会議がありますので、おそらくそこで最終的に、こういうふうにまとまりましたというのをお出しするということになります。だから、現時点では、現行の法制での適用除外ですが、その1つ、1つについて、あるいはその他も含めるかもしれませんが、いろいろな実態というものがありますので、それを勘案しながら。ただ、できるだけ今回の規制改革の重要性、歴史的意義を考えると、できるだけ全ての人に規制に入っていただくようにしたいというのが原則なのだと思います。ただ、建設業とか運輸業とかは用除外になっているので、ある意味で、36協定を結んだりしてもいいということになっていると。それで世の中動いている。だから、夜中にトラックがいっぱい走っているわけです。それを急に変えるというのも難しいので、そこはだんだんに近づけていっていただく努力を、取引条件だとか、下請けの問題も含めて、我々も努力をしていきながら、各業界の方々にもご努力いただいて、きちんと最終的には枠に入っていただこうねと」
反町キャスター
「橋本さん、閣内でこの件についてまず一致できていないですよね?国交大臣とかも、ちょっとおかしいのではないかと話をされていますよね。異論を唱えています。政府として時間外労働の枠を広げる、上限規制適用除外業者は極力減らしていくという、ここの方針は閣内でまとまっていると見てよろしいのですか?」
橋本議員
「それは来週の働き方改革で出す案でまとまったものは、政府で全部まとまって出てくるとご理解いただいてよいと思います。それぞれの業ごとに、いろいろとウチにはこんな特徴があるのだとか、そういうのはありますから。その議論の過程ではたぶんいろいろな議論あったと思います。ただ、最終的にはまとまるものをお出しするというのが、それは政府の仕事ですから、そうなると思います」
反町キャスター
「この上限規制の適用除外部分の話というのは、たとえば、運輸の話を聞いていても、きついけれども稼げるよねという仕事があるわけではないですか。それがだんだん削られていく、そういうことにもなるということですか?」
海老原客員教授
「そうなるけれども、でもその時にこの100時間というのは法の網になりますよ。だって、労災基準ですから。100時間は緩いからかけられるわけではないですか、網が。これが80とか、60とか、一説にいろいろ出ているけれど、そんなことをやっていたら、かけられないですから、網は。網を全部かけることが1個でしょう。もう1つ、なぜこうなるかと言うと過当競争だからですね。ウチならやりますと、ウチなら運びますという。過当競争というのは、全部に法律をやれば過当競争がなくなって、相手もできないのだから、ウチも休むになるんですよ。そういう意味で、これも改善されるはずですよ」
反町キャスター
「どこで企業は戦うようになるのですか?それがいいとは言いません、いいとは言わないけれども、その部分で、たとえば、パーツの提供メーカーというのはそこで競い合ってきたわけです。運送業者だって、そうですよ。ウチは24時間やりますよ、何日以内にと。そこの戦いではなく、どこの戦いになるのですか?」
海老原客員教授
「そこが1番の根源の問題ではないですか。つまり、残業をさせるのは誰かと。お客ですよ。僕ら消費者ですよ。企業と労使の話ばかりしていますけれど、その根源はお客ですから。お客様は神様ですということに日本の文化はなり過ぎて、欧米ならやりませんと帰れるものが帰れなくなっている。ここで皆がやりませんと言えば、そういう文化がなくなるのだから」
反町キャスター
「ないしは高くするとかね?」
海老原客員教授
「そうです、いい方法ですよ」
反町キャスター
「サービスを提供する側がノーと言うとか、サービスを提供する側が高くしなければダメですと、そういう文化を入れるのが1つの目標になっているのですか?」
神津氏
「私は、話は全部つながっていると思います。生産性の問題が取り上げられますよね。私に言わせると、生産性が、日本の特にサービス産業だとか、中小企業は低いと言われますよね。それはなぜかと言うと本来得るべき対価を取っていないから、そうなるのだと思うんです。だから、生産性を上げると言うとよく人を減らすみたいな、そういう誤った解釈が流布していると思いますが、そうではなくて本来、しっかりと取ると、堂々と取ると、そのことが生産性向上につながる」
反町キャスター
「それはデフレ脱却の、アベノミクスの1つの方針みたいな?」
橋本議員
「だから、安倍政権はやっているんですよ」
反町キャスター
「アベノミクスは物価を上げるための1つの方策として、時間外労働の上限規制をやろうとしたのですか?」
橋本議員
「もともと1億総活躍ということで、アベノミクスだ、三本の矢だと、アベノミクス三本の矢があって1億総活躍をやらないといけないよねと。その中で問題になっているのは、たとえばお子様を育てている方とか、介護をされている、親御さんを介護しながら仕事をしている方とか、色々な事情を持っている方が増えてきているわけです。だから、働く方々がそれぞれの事情を持ちながら、ちゃんと自分らしく働ける。それなりにちゃんと稼げるという社会につくり変えていかないとある種、働く人は猛烈社員みたいな人がいいのだみたいなことを言っていると、正直もたないですよ。だから、それを変えていくのというのが1億総活躍になるのだ、あるいは女性活躍になるのだと、ある意味でそれを変えるためのきっかけ、あるいはハードルになっていたものを変えようというのが今回の上限規制をはじめ、いろいろな働き方改革なのだとご理解をいただきたいと思うんですね。だから、ちゃんとある意味で、経営者の人は先ほどの話だと、要するに、いっぱい働く、夜中まで働くから料金を取れるんですと言うのは経営者として、厚生労働省の人が言う話ではないのですが、もうちょっと頭を使ってほしい。だから、どうやって自分達のサービスに付加価値をつけて売っていくか、高い利益を取っていくのか。それは働く人が考えるというより、もちろん一緒に考えてもいいけれど、経営やマネジメントの問題ですから。そこをもうちょっと皆、考えていこうという話につながっていかなければならない話だと思うんです」

長時間労働とパワハラ防止策
松村キャスター
「今回、なぜパワハラ防止対策などを盛り込んだのでしょうか?」
神津氏
「今回の実現会議の大きな目的の1つは過労死、過労自殺をなくすということだと思っているんですよ。本来、働き過ぎで命を失うなんてあってはいけないです。これは日本の悪しき常識の最たるものだと思います。年間、過労死、過労自殺ともに認定ベースだけで100人近くそれぞれあるんですよね。こんなことは絶対に根絶しなければいけないということですね。とりわけ過労自殺、これがじわじわと増えているんです。自殺にまで至らなくても精神障害が残ってしまうというケースは毎年増えてしまっているんですよ。労働時間の問題もあります。だけど、密接に絡んでいるのは、パワーハラスメントということだと思っています」
海老原客員教授
「ここで線を引くことが大きいと思うんです。まず労働時間はしっかり守らなければいけませんよと。それから、パワハラもいけませんと。労働者を大切にしろという話ではないですか。そうしないと人は集まらないよ、そうしないと高齢者の方は働けないよと。家事・育児をやる人達、短い時間で働かなければいけない人達も働けないと。これが全部揃って1億総活躍だよというのが1つのパッケージなのだろうと思います」
反町キャスター
「ブラックと言われた会社には人が来ない状況になっていますよね?」
海老原客員教授
「随分ここ5年で変わりましたね。ブラック企業という言葉が流行ってから随分変わった。もう1つ言っておくと、雇用されて働いている人はここ5年間で200万人近く増えているんですよ。これだけ65歳以上の人口が増えて、22歳で入ってくる人口が減っているのに、それでも労働者の数は200万人もたった5年で増えているんですよ。これはどう考えたって参加者が増えた。1億総活躍に近づいているんですよね」
橋本議員
「規制みたいなことがどうなっているかと言うと、セクハラについて言うと、男女雇用機会均等法で事業者がちゃんと防がなければいけないという義務が加わっている。だけれど、パワハラについてはどう定義するかみたないものが難しいということもあって、そういう形での義務みたいなものがないです。我々としても、防ぎましょうねと周知・啓発活動はしていますが、それ以上は踏み込めていないというのが実態です。パワハラとは何ぞやということを法律でどう書くかということは難しい話。我々としてはどうにかしなければいけないと思っているし、労使の合意もいただきましたので、今後労使の入った場で考えていくということでやっていきたいなと思います」
反町キャスター
「パワハラは連合としてどういう法制化を求めているのですか?」
神津氏
「セクハラは、対策を企業はちゃんとつくらなければいけないとなっていますね。パワハラもそれと同等に位置づけてもらいたいというのが今回の労使合意ですから」

勤務間インターバル制度
神津氏
「勤務間インターバル制度は過労死、過労自殺を根絶するためにも極めて有効な手立てだと思っています。やっぱり睡眠を確保しないとダメですよ。1日24時間の中で3分割して8時間ずつ、労働と生活時間と睡眠、これは理想を言えばみたいなことですけれども。どうしても残業するということで生活時間のところに食い込んでしまう。だけど、これが睡眠にまで食い込むということは、過労自殺やメンタルの問題に密接に絡んでいますからね。そこのところは、今回は努力義務とは言え、法律に書き込んでいただく、これは極めて大きなことだと思っています」
松村キャスター
「橋本さん、忙しい日本人にできるのでしょうか?」
橋本議員
「是非やっていただきたいと思っています。そうは言いながら、自分だって、夜まで働いて朝ということもあるので。ただ、神津会長がおっしゃった通りで、人間は寝ないと健康を害するし、それだけではなく、たとえばお医者さんが当直とかをされて、翌日勤務なんてこともあります。そうすると次の日は軽く酔っ払っているような精神状態、疲れてしまって、ぼんやりしてしまうというのがあるんですね。だから、いい仕事をするためにもちゃんと休む」

『働き方改革』と『経済成長』
反町キャスター
「働き方を改革して、労働時間を短縮して、日本の経済は成長するか、この両立をどう考えているのか、どうやればいいと思っているのですか?」
神津氏
「私はGDP(国内総生産)600兆円はちょっといかがかなと思っている。それはあまりにも高度成長期モデルで物事を考える、昔の常識に染まっているという感じがしてしょうがない。だけど、何がしかの成長は必要だと思います。私らからしたら給料というのは上がる、賃金は上がる、という常識を取り戻さなければいけない。だから、デフレを本格的に脱却しなければいけないということは間違いなくあって。そのことと今回の一連の話は密接に関わっていると思います。方向は一緒だと思います。短い時間の中でもしっかりとアウトプットを出そうと。家に帰ってしっかりと家族の時間を持とうと、そういうことにがんばる方向を持っていくということだと思います」
橋本議員
「たとえば、高度成長期ですが、人口が増えていきます、世界にいろいろな市場があります、という時は、長く働いて、たとえば、製造業だったら、工場でいっぱいモノをつくって、それがいっぱい売れたらそれだけ売上げがあがったという時代があるわけですね。その気持ちがあるので、長いこと働いてがんばった人はいい人だという空気になってしまうんですね。だけれども、現在デフレ社会になっている、あるいは人口が減少を始めている、成熟社会になってきている中で、(GDP)600兆円はともかくとして成長はしなければいけないということは同じ方向を向いていると思いますが、その時には発想を変えなければいけないわけです。たとえば、カバンだとかファッションだとかで、ブランド品は高いではないですか。素材ももちろん、いいのをつくっているのだろうし、工程もいいのでしょうけれども、ブランドイメージでお金を取っているという面があるのだと思うんです。そこは頭の使いようというか、マーケティングだとか、そういう世界の話をやっていって、知恵を使ってどう稼いでいくか、付加価値を上げていくかというのを考えなければいけないような時代になっているし、それに上限をかける、働く人を大事にしようという中でどう経営していこうかというのは、これまでの長く働いていたら稼げるのだという経営者の人がいたら、あらためてもらわないといけないよねという機会にしないといけないし、知恵を出して、どうしようかという話になると思うんです」

神津里季生 日本労働組合総連合会会長の提言 『本来45 そもそも36』
神津氏
「本来45、そもそも36です。冒頭申し上げましたけども、100ばかりが目立っているのですけれども、結局、昔の誤った常識の発想で考えるので、100ばかりにスポットがあたると思っていまして。今回労使で、ギリギリの合意でこういう形のものを決めたわけですが本来45です。そこのところの常識というものを確立しないと、この話は進まないということだと思っていますし、そもそも36ですよ。36協定を結んでいない事業所は45%もあるんです、実は。その事業所が残業を一切させていないかというと、そんなことはないのではないのかなということですね。しかも、36協定、従業員代表、過半数、それをちゃんと決めていますかということです。労働組合があるところはいいけれども、そうでないところ、どういうところにもこれをきっかけにきちんとメスを入れると。このことが大事だと思っています」

橋本岳 厚生労働副大臣の提言 『企業文化とマネジメントを変える!!』
橋本議員
「規制をさせていただくんです、厚生労働省としてというか、皆で合意をして。だけど、規制ができたから良かったという話ではなく、それをきっかけにどうやって稼ぐのだろうか、どうやって従業員の方を大事にしながら、付加価値を上げていくのだろうかということを考えていただくきっかけにして、どんな事情がある方も、子供を持っている方も、親の介護をしている人も、あるいは病気だったりする人も皆で力を合わせて稼いでいこうよと、社会をつくっていこうよ、というきっかけになればいいなと思っています」

海老原嗣生 立命館大学経営学部客員教授の提言 『日本人の心も問題』
海老原客員教授
「この間、外国の偉いさん3人と対談したんですよ、日本は何でこんなことでクレームになるの?と言われたんですよ。向こうはクレームが1、2、3、4、5あると、日本は1でもう頭を下げに行くのですけれど、1、2はクレームなんかになりませんよと言うんです。たとえば、箱が汚れていてもクレームになりません、中がきれいなら。こういうことに日本はいちいち文句を言い過ぎているんですね。たとえば、1%の不良品があっても交換すればいいじゃんですよね。日本はそれを0.1%にしなくてはいけないです。歩留まりは0.9%しか伸びないのに労働時間は絶対2、3割伸びるんですよ。つまり、僕らの商習慣というのが厳し過ぎるから、アメリカだったらやらなくていい仕事をやり過ぎているだけだと思うんです。日本人の心の問題だと思っているんですよ」