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2017年3月9日(木)
『森友問題』謎の本質 国有地価格値下げの裏

ゲスト

馳浩
前文部科学大臣 自由民主党衆議院議員
福山哲郎
元内閣官房副長官 民進党幹事長代理 参議院議員
伊藤惇夫
政治アナリスト
岩井奉信
日本大学法学部教授

独特の教育方針と認可
秋元キャスター
「森友問題の教育方針について考えていきたいのですが、幼稚園児に教育勅語を暗唱させる、現役の首相を礼賛させるという教育方針をどう見ていますか?」
馳議員
「教育勅語は昭和23年だったと思いますけれど、衆参の決議で廃止になっている。従って、そういう存在であるということ。と同時に、私学の教育の内容については多様性が認められていますから、私は一国会議員でありますけれども、なかなか論評するのは難しい立場にあります。エッと言う、この間を置かざるを得ないという違和感はありますね」
福山議員
「馳先生がおっしゃったように教育勅語自身、効力はないよというのは衆参で決議していますし、それが戦前の日本の反省を踏まえてのことですから、私も戦後教育を受けたものとして非常に違和感がある。100歩譲って、1000歩かもしれません。籠池理事長が教育勅語を心酔するのは、それは個人の自由です。しかし、それを子供達に無理やり暗礁させる、それがなぜ悪いのかと開き直るのは、私は非常に問題だと思いますね」
岩井教授
「明らかに違和感があるんです。確かにアナクロニズムだなという感じがする。確かに私学ですから、私学の考え方があってもいいし、教育勅語が全部ダメだということはないところがあるのだけれど、違和感がある。教育基本法14条がありまして、特定の党派だとかに関わるような教育はなしてはならない。そうなってくると、安倍首相云々というところは、行き過ぎではあるかなと感じますよね」
伊藤氏
「教育勅語の問題に関して言えば、中に良い文章があると、よくこれを評価する方はおっしゃるのですけれど、ただ、基本的に戦前の天皇から臣民に与えられた文言だということはキチッと認識しておく必要があると。同時にもし中身で良いものがあるのであれば、戦後の新しい憲法下で、人間宣言された天皇のもとで、新たなものをつくればいい話であって、何も戦前のものをまた持ってくる必要はないですよね。気になるのは国会議員の皆さんの中に教育勅語を未だに評価される方が結構いるということが、国会でこれを破棄すると決めているのに関わらず、未だにこれを評価するとおっしゃる方がいるのにちょっと違和感がある。それから籠池さんを見ていると、自分は愛国者だという想いが強いのかなと思うのですけれども、どちらからと言うと愛国者ビジネスではないのかなという気もするんですね。これはヨーロッパの言葉ですけれども、愛国心とは卑怯者が逃げ込む最後の砦だという言葉もあるんですよ。愛国心を出せば皆ついてくるとか、相手がそれに従ってくれるとか、納得してくれるとか、そういう部分でこの愛国心だとか、愛国者という自分を全面に押し出しているような気がしますね」
反町キャスター
「『一旦緩急あれば義勇公に奉し、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし』と、これはどういうことかと言うと、緊急事態には公に奉仕し、永遠に続く皇室を助けなさいという趣旨の文章ですよ。ここの部分の現代語訳はいろいろ出ていて、皇運という言葉を永遠に続く皇室と翻訳する部分もあれば、国のためにと訳しているところもあるし、公のために、社会のためにと訳しているところもある。訳し型によって全然意味が違ってくるのですけれども、ここの部分を含めた教育勅語についてはどう感じますか?」
福山議員
「率直に言って、この部分が戦前の軍国主義というか、大変不幸な戦争に突入したものにつながるわけですよね。そのことは戦後、我々は新しい教育基本法のもとで新しい日本、人間宣言をされた天皇陛下を含めて、戦後の日本をつくってきたわけですから、ここの部分を持ち出されて、これがいい言葉だと言われると強烈に違和感がありますよね」
反町キャスター
「自民党の中にも賛否両論あるのはしってますが、馳さんの意見は?」
馳議員
「歴史の1ページですよ。昭和23年に衆参両院で、確かに占領下ではありましたけれども、失効したというものであります。以上です」
岩井教授
「戦前の基本的考え方は天皇中心ですから、天皇を中心に考える、普通の読み方はそうだろう。そこのところは現代というものを考えると、それを信奉するというのは行き過ぎと言わざるを得ない、これはやむを得ないことであろうかと思いますよね」
福山議員
「これを否定したからと言って、現在の天皇制とか、象徴天皇を否定しているわけではないですよ。これによって国民が戦争に動員されたわけです、この文言で。」
秋元キャスター
「認可のプロセスについて。松井大阪府知事が『(申請)書類に信ぴょう性がなく、契約書も虚偽。審議会メンバーが(認可で)大丈夫だという意見をまとめるとは考えにくい。メンバーも非常に懸念している』と。不認可の見通しを示されたわけですけれども、森友学園が進めてきた認可手続きはどこに問題があったと見ていますか?」
伊藤氏
「まず流れから言うと、森友学園側が認可基準の緩和を要請した。それに応えたのかどうかはわかりませんが、その1年も経たないうちに実際に基準を緩和されている。これはあくまでも事実関係ですね。ただこの時は橋下知事だったわけですが、橋下さんは規制緩和の一環であると。それを進めようとしていたのだとおっしゃっています。実際に認可基準がここまで厳しいのは大阪と和歌山だけだったわけですから、トータルで見れば認可の規準を緩和するのは、問題はなかったかもしれません。しかし、時系列的に見ると、あまりにも時間的にうまくマッチングしているという疑念は1つ起こりますよね。それと、これまでに報道されている範囲ですけれども、私学審議会が当初の段階では財政部門を中心として懸念を示していた。ところが、1か月後に臨時の審議会が開かれ、そこで府側が大丈夫ですよと、財政的になんとかなりますよというような説得工作をすることによって、条件付ですけれど、認可の方向に進んだという流れがあるみたいですね」
反町キャスター
「それはどういうことですか?府側が説得するというのは?」
伊藤氏
「府側が、私学審議会のメンバーに対して、財政的な問題で懸念を示す審議会に対し、いや、財政的には大丈夫ですと。寄付もたくさん集まっています、というようなことで、とにかく4月開校が前提ですからという言い方で押し切ったという、そういう報道があるんですね。もし事実とすれば、府側が認可に向けてかなり前向きというか、非常に優しい対応をしているなという点が気にかかりますよね」
反町キャスター
「府が押し込む理由があるのですか?」
岩井教授
「おそらく規制緩和をやって、実際に手を挙げたところがなかったので、そういった意味で言えば、実績をつくりたい。小学校をつくるのは結構大変なことで、現在は小学校単体でやっていける時代ではないので、一貫校でなければならないというのがありますから。そうなると相当な覚悟とお金が要るんですね。そういう中で規制緩和をして、小学校に手を挙げたのがなかったから、せっかくだから実績をあげたいというところで。しかし、審議会側は最後まで財政の問題に疑問を持っているんです。それがここのお金の問題につながってくるとなるのだろうと思います」
福山議員
「これは微妙なのですけれども、実は2013年から2015年にかけて認可適当と結局、私学審議会が条件付で出しますよね。その前の2013年の借地申請をしている前後の9月にいわゆる鴻池議員メモによると、小学校設立認可のお墨付きが必要だということを大阪府庁に近畿財務局が来て言っているわけですよ。つまり、そうすると、大阪府も現実問題として押し込もうとしたのだけれども、その後ろ盾には、近畿財務局が認可が必要だ、そうでないとできないからなということを言っているというのが、この鴻池メモには書かれている。ですから、大阪府が単独でやったのか、近畿財務局と大阪府の間で、ある程度これでいこうという話をずっとしてきたのか。あくまで鴻池議員のメモですから」
反町キャスター
「それがどれだけ信ぴょう性があるのかは」
福山議員
「それは別にして」
反町キャスター
「籠池側からすると、あとから書かれたものだと彼らは主張しています」
福山議員
「1つの情報としては、そういう話があります」
反町キャスター
「提出先によって異なる建設費の話、大阪府7億5600万円、国23億8400万円、関西エアポート15億5000万円、3つの値段が出ている件、どう見たらいいですか?」
福山議員
「これは、国に1番多く金額を出しているということは、補助金の査定の金額が大きくなるから、補助金がたくさんもらえるからです。大阪府に出しているのは、大阪府に出している収支報告書というのがあるんです、小学校の経費の。建築額が多くなると、返済の額が大きくなる。ここは基本的には財政状況が悪いので、小さく見積もれば見積もるほど、安定的な経営ができるという絵が描けるので、少なく見積もったと。籠池理事長の言っていることが本当かどうかわかりませんが、関西エアポートというところが、1番正しい15億5000万円で、ここはおそらく空調設備か何かの補助金ですけれども、そこに対してはまともな金額で出したというのが、推察できるのはそういうことだと思います」
反町キャスター
「同じ建物で3つの値段が出ているということに関しては、たとえば、参考人招致をしても、これ以上、問い詰めるというか、聞くこともないのですか?」
福山議員
「国側が次の対応を求められていまして、補助金が交付に対して、不正であったり、虚偽であったりすると返還請求ができるわけです。それを一体いつ着手をするのかと。もともとこういうものに虚偽申請があれば、当然、そんな教育者のところに小学校はつくれないと、自動的になっていくので、そこは大阪府が認可をこれからするかどうか注目にあるのですけれども、そこにもつながってきますし、そういう議論になっていくのだと思います。本人は同じことを言うと思いますよ。あとで返すつもりだったと」
伊藤氏
「今日、籠池さんは7億5000万円だと言ったんです、記者に対しては」
福山議員
「そうですか」
岩井教授
「と言わないと、現在、認可の段階ですからね。当然、認可の現地調査だから」
伊藤氏
「素朴な疑問なのですけれども、補助金の申請はそんなにいい加減なのですか?」
馳議員
「あり得ないと思いますよ。これは第1段階で、同じ建物にもかかわらず、7億か、15億か、23億か、という数字が違うこと自体が大問題ですよ。1円だって、公的資金が使われる以上、きちんとチェックしなければいけないわけであって、ここは手続き上の審査段階でチェックをしなければいけないポイントですよね」
岩井教授
「松井知事が指摘したように役所の縦割りという悪さがまさにここに出ているのだろうという感じがしますよね」
反町キャスター
「国は籠池側から申請しているのは約24億円だと、大阪、関西エアポートがそれぞれいくらで言ってきているとは、やらないでしょうから」
福山議員
「それはやらなかったのか。もともとやっていないというのは性善説ですけど、現実問題として小学校を開校しなければいけないという中で、23億円の収支報告では大阪では絶対に認可が降りないです、財務状況が悪くなるわけですから。実際のお金がここはないですから、建物を建てるのに少しでも補助金を出さなければいけないとなると、こういう状況になるわけですから、それは合わせていないという話なのか、それを目をつむったのか、そこも実はわからないです。私は基本的には役所は性善説で考えたいと思います。それぞれが知らなかったと考えてあげたいと思いますけれど、しかしながら現実問題としてこうやって明るみになったからにはキチッお互いが現認しあって、それに対しての、それぞれの役所がとれるべき対応をとらなければいけないと思います」

国有地価格値下げの裏
秋元キャスター
「森友学園問題の主な論点3つ目を見ていきたいと思います。国有地払下げ価格は適正だったのかということですが、まず事実関係を時系列で整理します。2015年の5月に近畿財務局と森友学園間で借地契約締結しました。希望した時に時価で買えるという特約付きで、売買代金は10年分割払いという異例の条件だったわけです。その後、工事が始まって、この年9月に学園側から汚染物の除去工事中、地中から生活ゴミが発見されたと、近畿財務局に報告がありました。このゴミを撤去する工事が行われたのですけれど、その際に近畿財務局からゴミを敷地内に置くように指示を受けたと業者が証言したものの、財務省はこれを否定しています。半年後の2016年3月、業者からその説明を受けた籠池理事長が不満を示して、近畿財務局などとゴミ処理問題について協議をしました。翌4月、国がゴミ撤去の費用をおよそ8億円と算定しました。また、5月には不動産鑑定士が土地価格を9億5600万円と査定しています。そして6月、鑑定価格からゴミ撤去費などを引いた1億3400万円で土地を購入したということなのですが、9億5600万円という価格からおよそ8億円値引きの1億3400万円と。8億円値引きした財務省のこの判断、裏に何があると判断します?」
福山議員
「実はこの問題の、敢えて事件とは言いませんが、問題の発端は何だったかと言うと、その1億3400万円で売ったことの売却代金を公表しなかったことから始まっているわけですよ。ひょっとしたら、公表していたらこんなに大きくなっていなかったかもしれません。そこから、本当に蟻の一穴で始まったわけです。まずはその1億3400万円を普通は全部、実は購入金額というのは公共関係の随意契約を表に出すのですけれども、1個だけ出していなかったと。それを籠池側の希望に応じて出さなかったということが、実はスタートだったと。と言うことは多少、後ろめたいものが財務省側にもあったと推測できます。それから、実は8億円の値引きの前に、1月と4月に土地の鑑定をしている。その前の年だ。その借地の契約の時にもともと鴻池メモに書いてある通り、籠池さんがこれぐらいなら払えると言っている値段に、実は土地の鑑定を4か月の間で2回もやって、鑑定価格を下げているような状況があるんですね。さらに言えば、その8億円ですが、この8億円はなんと正式な業者には鑑定を依頼していません。国交省が、航空局が、独自だと言って試算をして、その8億で作業を、実際の廃棄物を処理したのかどうかについての確認もしていません。結果として8億円引いたというのがもともとの話です。これは、実は最初の賃貸契約を、希望があれば売買契約にとできる規定。別に相手の希望があればと書いてないですね。もともとここは財務状況が悪いので、学校が始まってある程度、お金が貯まらないと買えないね、ということが、私学審でも財務省の大阪の審議会でもその議論になっているわけです。だから、貯めるために数年かかったら買ってもらわなければいけないねと。国有地というのはもともと売るつもりのものですから。そういう議論だったのが、突然8億円引かれて安いからと言って売却になるわけですよ。なぜゴミが出た瞬間に籠池さんが買う判断をしたか、ゴミ処理にいくらかかるかわからないのに、というインタビューに第六感だと言っているわけです、わけがわからんわけです、そうなると」
岩井教授
「まさにここはこの問題の原点で、現在、話が拡散し過ぎているので。ここに対する交渉記録がまったくないと言われているわけです。ここが疑惑としか言いようがないのでしょうね。ここが明らかにならない限り、果たしてこの取引が適正であったのか、あるいは籠池さんが言う通り、開学が認められるのか、認めないのか。ゴミの話が出た瞬間に買おうという話になったので、そのへんのやや商売人的な発想がどうもあるのではないかなという感じがあるんです。ここをきちんと明らかにしなければならない。皆、なんとなく逃げているところがあって、ここが原点なので、ここに戻るべきだと思いますね」
反町キャスター
「馳さん、この8億円についてはどう感じているのですか?」
馳議員
「会計検査院でビシッと調べてほしいですね」
反町キャスター
「この8億円の経緯については今言われたようなその推測の他にも、たとえば財務省が、土地がいろんな形で、籠池側に毎年毎年とか、リースという形、ないしは売却の契約をしたあとに、学校が開校できなかった時にゴミがあとから出てきたと。ゴミが出てきて開校できなかった時に籠池側が財務省を損害賠償請求で裁判を起こすのではないかという可能性を恐れて早目に売却をしてしまったということを言う人がいるのですが、その可能性については、どう考えますか?」
福山議員
「その議論は結構、ためにする議論で、たとえば、8億円は認めたとしても」
反町キャスター
「8億円は処理費用プラス、はっきり言ってしまえば、豊洲の話みたいになるのだけれども、瑕疵担保責任を免除するという意味ですよ。8億円安くしてそのまま売るのだから、8億円かけてきれいにして、そこの小学校を来年、今年の4月までに建ててください。あとはそちらの責任ですよということでという説明」
福山議員
「それはそうかもしれないです。だけど、そこを確認しないのが問題でしょう」
反町キャスター
「確認とは、誰がどういう確認ですか?」
福山議員
「財務省も、国交省も。だって、8億円まけたのだから。8億円のお金をかけてゴミを処理するという前提でしょう、籠池側が。その籠池側が処理をしたかどうかの確認をしないと、まけた証明ができないではないですか」
反町キャスター
「結局、でも、しないままにそこから先が第六感で、財務状況が厳しい学校法人が8億円安くなったと、キャッシュ8億円が手元にあるようなものですよ。それを何億か安く済ませることによって、その余りのお金を何かしようとしたとか、そういうことを言う人が与党の関係者の方にいるんですよ」
福山議員
「だって、その8億円の分、お金をかけていないわけでしょう、現実に。その分、土地の評価が8億円で、そこで、たとえば、融資の条件とかが良くなって、余裕資金ができる可能性があるわけですから。でも、そこはちゃんと8億円値引きをしたら、値引きしたものをちゃんとやったかどうかは、それは確認しなければダメですよね。これは1億3400万円ではないですか、国庫に入ってくるのは。でも、あのまま賃貸にしておいたら、毎年2700万円なのだから、10年経ったら少なくとも2億7000万円が入っているわけですよ。その分、国庫としては1億3000万円、国庫に入ってくるものを減額しているわけですから。僕はそこの責任もあると思いますよ」
岩井教授
「それは不当に値引きしていれば、背任と言う可能性もありますからね」
反町キャスター
「たとえば小学校が開設できなかった時、籠池側がどういう手段をもって財務省に対して対峙してくるか、ここの部分、そこはどう見ていますか?」
岩井教授
「そこのあたりに、例の忖度というのがあると思うんですね。これが正しいかどうか、まだ何とも言えないけれども、昭恵さんが籠池側に関わり合いをもってから急速にスピードが上がるんです、こういう話は。要するに、開学ありきと言う話になる。現実問題として学校を開設する時には、場合によっては延ばされるということは、現実にはあることですから、我々も経験をしていますので。そういった点からすると全てゴールありきで、財務省が非常に急激な形で動いているというところがちょっと不自然ですよね」
反町キャスター
「動いている背景とか、忖度ということであれば、それは、たとえば、今言われた名誉校長に昭恵さんが入っているということが財務省に急がせたという?」
岩井教授
「そうです。場合によってはその忖度ということはあったかも知れない」

『政』と『官』の距離感とは
反町キャスター
「福山さんが予算委員会で使われていた、忖度という言葉があるのですけれども、これは、要するに、相手の意思を推し測って、相手が良かれと思うようなことをやっていくと。こういう意味ですけれど、なぜ忖度という言葉が国会においても使われるようになったのかという背景に、内閣人事局という制度があるのではないかという指摘があります。内閣人事局というのは、2014年の5月に内閣官房に設置されて、要するに、省庁の局長以上の幹部人事を内閣官房、この場合で言うと官房副長官のところに一元化されていて、それをやることになっている。たとえば、今回で言うならば、財務省近畿財務局が、では、この土地をどうするか。籠池側に売るか、売らないか、いくらで売るのか、どう売るのかを考えた時に、籠池さんのうしろ側に名誉校長の姿を見た時に忖度をしてしまう。それが結果的に、自分の人事的な評価というものが、内閣人事局にあり、官邸にあることによって、その忖度をせざるを得なかった。そういう意味ですよね?」
福山議員
「広い意味で言うとね。ただ、もっと単純ですよね。そもそも総理が講演に行く予定だった。そこの場所は昭恵夫人が何度も講演をされていた、講演に安倍首相が行かれるはずが、総裁選か何かでキャンセルになっていると。代わりに、昭恵夫人が来られたと。そこで名誉校長就任を発表したと。ホームページにも名誉校長・安倍昭恵さんと出ていると。僕は中央省庁よりというより、近畿財務局とか航空局の立場で言えば、その学校の開校を遅らせたり、そこになにか七面倒臭いことを言って、開校を遅らせたりしたら、安倍昭恵夫人の面子潰すのかと。こんな学校の名誉校長になって、これから開校すると言っているのに。それは結局、安倍首相の面子を潰すことになるのではないのか。それは結局、財務、理財局長、中央の理財局長が怒られることになるのではないのか。そういうことを、たとえば近畿の財務局のメンバーがそれはどこまで強く考えるかは別にして、そういう配慮は、日本の社会はするではないですか」
反町キャスター
「福山さん、急にサラリーマン的な…。岩井さん、いかがですか?」
岩井教授
「これ自体は、政治主導としてはいいことなのだけれど、内閣人事局そのものはそうだと。福山さんがおっしゃる通り、中央省庁の幹部のトップにいけばそんな忖度ではそれほどたぶんないのだろうと思うんですね。むしろ現場の方が、それは総理大臣の奥様がとなっていると、それはそう見ざるを得ない。実際、我々もいろいろな関わりを見てくると現場の方がある種の権威主義ですから、そういうことは起こりがちなのかなと」
伊藤氏
「忖度という意味で言うと、それを籠池理事長側が利用していた可能性があると。うちの学園の名誉校長は安倍昭恵夫人ですよという形で利用していた可能性はある。それを言われると、オッと構えることは間違いないでしょうね。そういう意味で言うと、印籠ではないけれども、おそれ入りましたというところまでいかないにしても、役人側が、これは優しく対応しなければならないなと思ってしまう可能性はあるし、官僚は政治を見てるから、内閣が安定している、長期に渡る内閣だと思えば優しく対応しますよ。逆にこの政権はたいしてもたないなという場合は冷たく対応しますよ」
馳議員
「公的資金の使われ方に関して、忖度とか、印籠とか、あり得るはずがないわけですよ。きちんとした民主国家でありますから。従って、ルール、法律、基準に基づいてされなければならないし。財務省、理財局は1円でも多く、財産を買ってもらって、国の負債を減らす努力をするのがそもそも当たり前の話ですから、敢えて言えば、何か理財局にミスはなかったのかなということをきちんと会計検査院はチェックしてほしいですね」

首相夫人 『公私』の境界線
秋元キャスター
「総理夫人である昭恵さんが特定の教育方針に賛同して、名誉校長に就任したということは問題がなかったと思いますか?」
馳議員
「いい迷惑だよね、昭恵さんにとってみれば。断わりきれなかったのだろうなという部分と、甘いですよと指摘せざるを得ない部分、2つありますね。ひいきのひきたおしで、利用しようとする人がいっぱいいるのだと。今回のことを見ても、そう感じます」
岩井教授
「確かに昭恵さんは、利用された。籠池さんというやり手の人に乗せられたというのはあるだろうと思う。昭恵さんの問題は、公人か私人かという議論はあまり意味がなく、他の人がそれをどう見るかということですから、総理大臣夫人安倍昭恵と書いてあれば、その後ろに安倍首相がいるのだなと思うし、政権が強ければ強いほどそれを利用しようとする人がいる。公的な団体は話が別ですけれども、学校法人とは言え私的な一企業に近いものですから、そういうところの名誉何々をお引き受けになる時は相当の注意を払わなければいけないという、言ってみれば教訓の事例ではないかと思うんですね」
伊藤氏
「意地悪なことを言うと、わかったうえで就任していた可能性だってあるわけですよね。だって、その前にも公演に行ってらっしゃるし、何度も訪問されていますよね。正直言って、自分のご主人である総理大臣をそういうふうに言ってもらえるのは嬉しいかもしれないけれども、言っているのが幼稚園児というのが、どう昭恵夫人は受け止めていたのかなと不思議な感じがしますよ」

真相究明の方向性とは
反町キャスター
「福山さんは、予算委員会の理事をやっているので聞きたいのですけれども、大阪への視察はほぼ決まりなのですか?」
福山議員
「16日に大阪へ視察をしたいと。それは財務大臣が海外に出ておられるので、予算委員会としては財務大臣がいらっしゃらないその日を使って、大阪に視察に行かせてくれという申し出を昨日しました。それで与党、自民党側は前向きに検討したいと。委員会の議決も要らないので、理事同士で合意すればできるので、そのことについて申し入れをして、与党は前向きに考えていただいているのですが、どこへ行って、どうやるのかについてまだ詳細は詰まっていないので。少なくとも行かなくてはいけないのは、大阪府と財務局、航空局に行って事情を聞かなければいけませんので、これは間違いなく行かないといけない。現在、建物を建てている森友学園にどういう形で行くのかということも含めて、与党側と行き方について調整をしています」
反町キャスター
「参考人招致に関しては、与党側はダメと言っていないですよね?」
福山議員
「検討中と延々と言っています。私は明確に、視察と参考人招致は別物ですと申し上げています。参考人は、政府・与党全体でノーと言っているわけですけれど、視察はあくまでも予算委員会のレベルですから行くと。参考人はとにかく与党側に了解してもらって全会一致でないと呼べないので、賛成してくれと言っていますので。これは別ですと。来週もしかすると集中審議があるかもしれないので、集中審議までには参考人を是非呼んでほしいということを申し上げている」

馳浩 前文部科学大臣の今後の注目点 『ひいきのひきたおし』
馳議員
「利用しようとする人がいっぱいいるのだから、気をつけないといけないですよね。国有地の問題については会計検査院、開校できるかどうかは大阪の私学審議会、そのうえでキチッと事実関係を明らかにして、判断していただきたいと思っています」

福山哲郎 民進党幹事長代理の今後の注目点 『一日も早い参考人招致を!他の大切な審議をしたいので』
福山議員
「早くこの問題は参考人招致をしていただきたいと。馳先生が言われたように、認可するかどうかが決まれば、その土地をどうするのかという話がまた出てきますから、そのことも含めて、早く参考人招致をしていただきたいと思います」

政治アナリスト 伊藤惇夫氏の今後の注目点 『国会が果たす役割』
伊藤氏
「2人がおっしゃったことと一緒だし、とっとと決着をつけてくれ、疑惑を解明してくれと。それは国の中央省庁も関わっているし、国有財産の問題もあるし、補助金という国民の税金の問題もあるわけですから、これは国会の仕事だと思うんですね。早くこれを解決し、福山さんがおっしゃっているように予算委員会で他の重要案件もあるわけだから、それを十分審議してほしいという意味です」

岩井奉信 日本大学法学部教授の今後の注目点 『8億円の根拠 役所の記録は本当にないのか』
岩井教授
「ちょっと話が拡散し過ぎているなという感じ。8億円の減額がどうしてだったのか、このプロセスが依然としてはっきりしない。特に役所の記録がないというのは納得がいかないですね。かつてのHIVの問題でも探してみたら、あったというのがありましたから、記録というのが本当にあるのかどうか、ここが大きなポイントではないかと思うんですね」