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2017年2月24日(金)
豊洲問題と百条委員会 石原氏VS小池氏の行方

ゲスト

曽根肇
日本共産党東京都議会議員団副団長
両角穣
都民ファーストの会都議団都議会議員
鈴木哲夫
政治ジャーナリスト

豊洲問題と『百条委員会』 『参考人招致』と『証人喚問』
松村キャスター
「これまで特別委員会の中で石原元都知事などを参考人として招致するということになっていたわけですけれども、今週、百条委員会の設置が決まり、証人喚問ということになりました。曽根さん、なぜこのように証人喚問、百条委員会に切り替える必要があったのでしょうか?」
曽根都議
「私達はもともと昨年の9月末の段階から百条委員会なしにはこの問題は解決できないと主張をしてきました。これはもちろん、特別委員会でもやれることはたくさんありますが、決定的なのは、自ら発言をしてもらわなければならないのは元知事の石原氏や元副知事の浜渦氏であるということ、これは強力な権限を持って呼び出さなければ、なかなか出席自体を拒まれてしまっては追及が難しいということ。それから、百条委員会というのは資料要求ができまして、この資料は黒塗りでなしに全部出すことになっています。例え、都庁になくても個人が持っている可能性が高ければ、個人の方に要求ができるわけです。そこまで強力な権限で特に水面下の交渉という期間に関わる資料はそういう形で引っ張り出さなければいけないと。それから、特別委員会に来ての証言自体に、厳しい、信憑性のある証言の義務を課せられる。偽証罪を課すことができるというこの3つぐらいで、あの石原さんを引っ張り出すのですから、それぐらいの委員会がないと、真実が明らかにならないと考えていました」
松村キャスター
「両角さんは、百条委員会の必要性をどのように感じていますか?」
両角都議
「まず百条委員会は地方自治法の第百条に基づく、特別委員会でありますから、一般の特別委員会の参考人招致と違って、まず強制力がある、あるいは罰則規定がある、偽証ができない。そのように地方議会が持つ1番重い、強い強制力を持った委員会であるということであります。ですから、今回、豊洲の市場移転の問題についてはわからないことがいっぱい出てきて、都民の関心も非常に高いといった中で、まさに土地取得の経緯、あるいはなぜ汚染土壌であった豊洲に敢えて移転をするように都政が舵を切ったのかというところをこの時点でしっかり究明をしなくてはいけない、そんな局面でありますから、出席を拒否できない強制力を持った委員会に切り替えをして、百条(委員会)において、しっかりと議論すべき、そういう局面だと我々も思っています」
松村キャスター
「今回設置された百条委員会ではこのような調査事項が話し合われます。築地市場から豊洲市場への移転に関する経緯。東京ガス等との交渉及び土地売買に関する経緯。土壌汚染対策及び盛土が行われなかった経緯などです。また、委員会では、来月18日から20日の間に移転を決断した石原元都知事や東京ガスと土地取得の交渉に当たった、浜渦元副知事など19人の証人喚問を要求します。曽根さん、この調査事項の中で、どれが1番重要なことだと思われますか?」
曽根都議
「最初に、石原知事に代わってから、急速に豊洲移転という構想が浮上したと。当時は、東京ガスは交渉に対して非常に渋っていましたし、自社開発の構想もありましたから、これを交渉のテーブルにつかせ、かつ売買の共同文書まで持ち込むためにどのような交渉を行い、場合によってはどのような妥協条件を出したのかと。これによって現在、都民の被害が発生しているのではないかと見ていますので、このことを明らかにするのが最大の問題だと思うんですよね」
両角都議
「この時点に至ると、汚染土壌の豊洲の地になぜ敢えてそれでも移転するかという政策決定が大きなポイントだろうと思います。合わせて土地売買にあたって価格づけをどうするかを含めて、売買経緯をしっかり明らかにするということをしっかりやるのがこの百条委員会の意義だとそのように思っています」
反町キャスター
「曽根さん、今回の19人のメンバー、僕も見せてもらったのですけれど、元も含めて、都議会議員がいませんよね。これは何か理由があるのですか?都議会議員、元職も含めて、都議会議員を呼ばないというルールというのはあったのですか?」
曽根都議
「私達はもちろん、証人喚問についてのルールについては特にありません。誰でも呼べるわけです」
反町キャスター
「共産党は求めていたのですか?」
曽根都議
「いや、私達は、まず石原、浜渦両氏が全ての、この構想の、東京ガスからの豊洲買収交渉の出発点ですので、彼らに事の真相をまず話させるということが大事だと。その過程の中で、場合によっては人の名前が出れば、追加でもって、いくらでも証人喚問が追加できますからね。百条で証人喚問が必要であれば呼ぶということはあり得ると思います」
反町キャスター
「あくまでも今回19人は第一陣という位置づけでいるわけですか?」
曽根都議
「そうですね。第一次分として発表しました」
反町キャスター
「両角さん、この19名ということに関しては、たとえば、僕が指摘したみたいに都議会議員、元を含めた都議会議員とか、ないしは当時移設問題、ないしは豊洲の用地買収の時に都の要職に就かれていた方が、その方が現在、別の公職に就かれている方もいますけれども、そういう方も含めて、伺うべき人、他にもいるかもしれないという指摘も一部にあります。そういう点を含めて考えた時に、今回、19名の網のかけ方。どう感じますか?」
両角都議
「まさに決定権を持っていた方にまず話を聞いて、そのうえで具体的に必要があれば追加をして、証人になっていただくこともあり得ると思っています。そのうえで、議会からということも。その状況の中で、たとえば、議会の議員が力を及ぼして、影響力を及ぼしたのではないかというようなことが、これは推察されるような客観的な状況が出てくれば、そういう方にも声をかけるべきだと思っています。ただ、一般的に議会や議員は執行権を持ってはいませんので、要は、執行側のサイド、あるいは東ガス、カウンターパートナーの東ガスサイドというのは一般的に呼びやすい。しかしながら、議会の議員の場合はある程度、そういう姿が浮かび上がってこないとなかなかいきなり呼ぶことはできないと。ですから、状況によってはこの問題をきちんと明らかにするためにはそういった議会の議員も必要に応じて呼ぶ必要もあると、このように思っています」

なぜ『豊洲移転』だったのか?
松村キャスター
「続いては、豊洲移転はどのように決まったのか。こちらに築地市場の豊洲移転決定までの経緯をまとめました。そもそも施設の老朽化で施設の全面建て替えが決定したのは1986年です。鈴木俊一都知事の時でした。1991年に建て替え工事に着手をしたものの、青島都知事時代の1996年、費用が膨らんだことで建て替え工事を中断します。その2年後の1998年、豊洲の用地を巡り、東京都と東京ガスで協議を開始します。しかし、石原都知事時代の2000年6月、東京ガスが用地の売却に難色を示します。鈴木さん、青島都知事時代から豊洲への移転協議が始まっているのですけれど、そもそも何で豊洲だったのでしょうか?」
鈴木氏
「候補地は当時、私は取材をしていて、私の記憶では4つぐらいあって、だけど、ある程度どこに移すかで、どこでもいいわけではないので。4つぐらいあったのだけれど、なぜ豊洲かと言うと、条件があって、たとえば、まとまった広さが必要ですよね。市場で、だいたい40ヘクタールはないとダメだと言われていた。それから、海に面していなければいけない。それと、これは築地の関係者の方々が言っていたのは顧客、築地に長い歴史があって、ここで顧客と信頼関係とかができているでしょう。そういう顧客の人達があまりとんでもない遠いところに行って商売がどうなるか困る。それから、交通の便、こういうものがあった。それと大きいのは、青島さんが都市博を中止したでしょう。フジテレビもこのお台場に建って。私も当時この一角にあるテレビ局にいたのだけれども、もう都市博がなくなって、空き地ではないけれども、どうなるのこの臨海はという、そういう臨海副都心に何か1つ活気になるものを建てたい。そんなことでこの東ガスのまとまった広さのここがいいのではないかと絞られていったんですね。当時いろんなところで、割と湾岸に近いところだったけれども、僕の記憶では4つぐらいありました。その中でここに絞られていったと、当時の取材で記憶していますね」
反町キャスター
「土地を所有していた東京ガスですけれど、東京ガスが豊洲移転、豊洲の土地を売ることについてどう考えていたのかということについてですけれど、こういう紙があります。2000年6月、東京ガスから東京都に質問状より抜粋したものですけれども、当時、東京ガスの意見として『築地市場の豊洲移転は、弊社といたしましては基本的には受け入れ難いところであります。豊洲用地は工場跡地であり、豊洲用地は工場跡地であり、土壌処理や地中埋設物の撤去等が必要です。譲渡にあたり大変な改善費用を要することになります』と、非常に慎重な姿勢を示しているのですけれども、鈴木さん、これを見た時に東京ガスが東京都に対して、こういう理由があって豊洲の私どもの土地は東京都に売却するのが難しいと言っているように聞こえるのですけれども、理由になると思います?」
鈴木氏
「逆の見方もあるんですが、つまり、売りたいのだけれど、売れない理由があるので、そこをこれから話し合わせてくださいというサインかもしれません。うがった見方をするとですよ。実は東京ガスはこのスペースにすごく広大なウォーターフロントというのか、マンションやショッピングモール、それから、大学、具体的な名前は言いませんが、そこを誘致して巨大なウォーターフロントをやろうという、そういう計画が進んでいた。これは東京都も絡んでいたんですね、実は。こういうものを、民間企業ですから、経営判断し、株主も了解をして、それを進めていた。これを一気にやめて売っちゃおう、これはなかなか株主対策とかを含めて、簡単にはいかない。だから、それなりに大義や理由がきっちり要りますということをたぶん東ガスは言葉を変え、どうしてもここを売れというのであれば。そういうことはきちんとありますよという、僕はメッセージだと思いますね」
反町キャスター
「こうした事情、東京ガス側の理由、建て前かもしれないけれど、こういう理由、さらに地中の埋設物というのか、要するに、土壌汚染されているところには…」
鈴木氏
「自分達で、ご本人達ではっきり言っていたのですからね」
反町キャスター
「わかっていながら、東京都が敢えて東京ガスが持っていた土地にとことんこだわった理由というのは何だったのですか?」
鈴木氏
「基本的には先ほど、言ったような、他になかった。そういう広大な土地を含め。それから、もう1つは、当時、汚染というものに対してどの程度、本気で考えていたか。つまり、東京都も東ガスもですよ。実は非常に曖昧だなと取材すると思うんですね。当時、僕がすごく覚えているのは、議論で出たのはあのへんは皆、汚れているのだと。たとえば、築地だって隅田川からヘドロがきて汚れているのだと。だけど、そこにコンクリートをこんなに埋めれば、それとは分離して、安全ではないか。今考えれば乱暴なのだけれど、そんなことがまことしやかに語られていた記憶があるんですよ。と言うことは、だから、どれだけ汚れているか。でも、コンクリートを流したりすれば、安全ではないかみたいな。ある種、安全性にはこの当事者達が非常に甘かったというか、安全意識が薄かったというか、今ほど安全意識が高くなかったのか。そのへんが、僕は1つウィークポイントとしてあるなという感じはしますね」

浜渦氏『水面下』交渉の真相
松村キャスター
「それでは豊洲移転を巡る経緯の続きを見ていきます。東京ガスの交渉に当たったキーマンが、2000年から副知事となった浜渦武生氏です。2000年10月、浜渦元副知事ら東京都の幹部が東京ガスを訪れた時の議事録が残っています。東京ガスの関係者が、土地価格や開発者負担金など経営判断を行うに足る条件が示されていないとして、土地の売却に難色を示したのに対し、浜渦元副知事は『そのことは水面下でやりましょう』と応じています。この時、同席をした当時の築地市場長、大矢市場長は『誤解されるかもしれませんが密約という意味ではありません。具体的な手続きを個々に話し合ったということですね』とフジテレビのインタビューで答えているんですね。翌年2001年の7月、東京都と東京ガスが基本合意と、このようになっていますが、鈴木さん、この水面下ということですけれども、水面下でどのような交渉が行われたと思いますか?」
鈴木氏
「まず水面下という、いわゆる議事録というにおっしゃったけれども、これは私の取材では、議事録というよりは当時、その場にいた職員がメモをした程度。メモというようなものと聞いています。しかし、これをそれこそ曽根さん達がしっかり捉えて、公表をして、この水面下というのが非常にポイントではないかというのを、曽根さん達が指摘した、共産党が。水面下ってちょっとぞくぞくするではないですか。何をやっているのと。でも、これが最大のポイントに本当になってきたんです、共産党が指摘をした通り。その後、取材していって、私は浜渦さんから直接聞きました。水面下とは何ですか。よっぽど変なことをやったのですかと。いや、全部話すと。これは、基本的にはあそこの土地を売ってほしいということで、当時、佐藤信二さんという政治家がいまして、あの人の縁が東京ガスで奥さんだなんだとあって、それで彼に頼んだというわけです。よろしくお願いしますと。それも堂々とおっしゃいました、政治家に頼んだ。それから、あそこの実際に土地で、護岸工事と、それから、あそこに汚染物質が、汚染水がある。この工事の、要するに、仕分けを約束した。護岸工事は東京都がやる、東京都から出すというよりは、国からお金を引っ張り出そうとしたらしいのですが、東京都の管轄でやる。その代わり土地を売ってもらう、その土地の汚染対策は東ガスでやってくださいと。基本的にはそういう話をしたと。この2つを水面下の交渉として挙げられたのですけれども」
反町キャスター
「それは水面下というべき話なのですか?」
鈴木氏
「水面下という言葉については、誰が、浜渦さんが使ったのと聞いたら、これは実は福永さんと東京ガスがやっている時に、その時のメモ、議事録というか、メモに水面下という言葉が出てきて、むしろ東京ガスの方がこの土地を変更し、ウォーターフロントから変更するためには、株主や経営判断やいろいろやり直さなければいけない。だから、そういう難しい問題だから大っぴらにやるのではなく、このへんはこっそりやらせてください、水面下でやらせてくださいというようなことを東京ガスが言い、福永さんも水面下でやりましょうと。その水面下という言葉がずっと引き継がれてきているのだということを説明していましたね」
反町キャスター
「浜渦さんから発した言葉ではなく、東京ガスと都の交渉事がそういう意味も持って、使い慣れた言葉としての水面下だったと、こんな意味ですか?」
鈴木氏
「そうそう。これは浜渦さんが言っていることですよ。ごめんなさい。私は東京ガス側に取材をしていないから、それは言っておきます。という説明をしていました」
反町キャスター
「そうすると、曽根さん、現在の話だと、水面下は別にそんな大騒ぎをして、太鼓を鳴らすほどの話かどうか」
曽根都議
「浜渦元副知事の話だけでは、真相はわからないと」
反町キャスター
「共産党はどういう方向性で水面下という言葉を捉えているのですか?」
曽根都議
「その後の経過がとにかく表に出なくなったのと、我々が最初に要求した資料は黒塗りだらけでしたが、その後、黒塗りが外れ、水面下という言葉も出てきて、やっとさらに奥に何らかの交渉があったことはわかったのですけれども、そこは未だに資料がないわけですよ。つまり、東京ガスが条件交渉に入ることを事実上、示唆していますよね。その前には、ウチの経営条件がちゃんと満たされないとダメなのだけれど、その条件は示されていませんよと主張したら、そのことについては水面下でやりましょうと浜渦氏が発言したことになっていると。その言葉が使い慣れていたかどうかは知りませんが、その先の交渉の中身はそのあと出てきていないと、表に。私達は、その中で2つのことですね。つまり、ああいう汚染された土地にしてはあまりに高額の金額で買い取られているということと、汚染対策について確かに最初の汚染対策は東京ガスがやったということになっているし、実態としてもある程度やっていたらしいのですけれども、はっきり言って、3メートルしか掘っていないと」
反町キャスター
「法的にはそこまででいいのだけれど、実際、豊洲に建物をつくるためには、さらに下まで必要だと、そういう議論ですよね?」
曽根都議
「ええ。その議論が実態としてある。しかし、法的な義務づけの範囲でやった。しかし、だったら、そのあとに汚染が出てきた場合の条件が附されていなければ、契約としては不備だと言わざるを得ないのですが、そこのところまで明記されていないと。実際に汚染があとで発見された場合に」
反町キャスター
「そこは、鈴木さんとの話が違うのは、鈴木さんの話だと、もともと縁どりの護岸工事は都がやるのだけれども、中の土に関しては、東ガスが責任を持ってやるような話で、最初に合意ができたにも関わらず東ガスが実際やったのは、表土と言いません、3メートルまでの土壌の改良工事だけだったとすれば、それは、浜渦さんが東京ガスと合意した部分と、結果的に東京ガスがやったことに食い違いが出ているという?」
鈴木氏
「時系列で分けるべきだと思うですね。浜渦さんはそこまで基本合意をした。全部綺麗にして土地をよこせよと。護岸はこちらでやるからと、基本合意だ。そのあとは、要するに、実務を、よし、よくやったと。ここで石原さんがよくまとめたということで、そこから先は、いわゆる知事本局、ここに実務はということで、浜渦さんの手を離れたというのが、浜渦さんの実は証言です。だから、浜渦さんにしてみるとそのあとで東京ガスの土地から4万3000倍だったかな、何か出て、ベンゼンが出てきた。これが出てきた瞬間に、お前、約束だろう、東京ガスになぜ厳しく言わなかったのか。自分はそこが解せないと言っているわけです。それは、だから、浜渦さんがよし、そこまでよくやったな、と言って終わったあとの話だと、浜渦さんの証言ですよ、これは。告白しているのには、そう言っている。だから、その関係者というのが、また別にいると考えた方がいいのではないでしょうか」
反町キャスター
「東ガスと都の間での基本合意、役割分担といってもいいや、縁どりはちゃんと都がやります、中の土は徹底的にきれいにしてくださいという、浜渦、東京ガス合意と、その合意が別の手によって、どこかで話が食い違っている?」
鈴木氏
「食い違っちゃったと。ただ、そこまでしっかり担保する基本合意だったのかというところの問題はあると思いますよ。浜渦さんがそこまで、今後、将来、永遠に責任をとれよという、そういうところまで話がちゃんとできていたかどうか。そのへん、だから、問題だと言えば問題かもしれない。だけど、少なくともそこで手が離れて、次の当事者というのが出てきている可能性がある。このへんも、だから、百条委員会で、浜渦さんで止まる話ではなく、むしろそこから先、わけのわからないことが起きていますから。そこの第3段階のところを是非、曽根さん達に、たぶん19人の中に入っていないような気がするのだけれども、それは第2弾でたぶん名前を出すつもりなのだろうと思いますよ」
曽根都議
「ただ、私達が要求している東京ガスの担当者というのは現在、会長さんですけれども、当時の担当部長の方を、私達は名前を出しているんですね。最高責任者は伊藤さんという、社長ですけれども」
反町キャスター
「この19人に入っていますか?」
曽根都議
「入っています」

用地取得交渉の経緯
松村キャスター
「2002年7月、東京都と東京ガスは開発整備に関わる合意をしています。これに押印をしている人物の中に当時、知事本部長だった前川燿男氏の名前があります。こちらにその紙があるのですけれども、前川氏です」
反町キャスター
「その前川さんですけれども、どういう方かと言いますと、臨海副都心開発部長。1971年に東京都に入られ、臨海開発副都心部長を経て、知事本部長時代に豊洲移転を取りまとめ、その後、東京ガスの執行役員を務め、現在は練馬区長です。その前川さんが豊洲移転に果たした役割というのがどういうものかというのをいろいろ聞きたいし、どういう経緯を知っているのか。たとえば、鈴木さんとのやり取りの中で出てきたような、浜渦さんと東ガスの間で合意したものというものが、途中で、知事本部に移った時点で、土壌改良費は東ガスの負担からもしかしたら都の負担にすり替わった部分、入れ替わったという部分について前川さんがもしかしたら何か知っているかもしれない。そういうことも含めて、前川さんという方が何を知っているのかというところに、僕らは関心があるのですけれども、鈴木さん、どう感じていますか?」
鈴木氏
「私も関心あります。ご本人は既にいくつかの取材を受けていて、自分は当然、知事本部長として関わっている部分はもちろん、知ってはいるけれど、そこに何かしらの自分の作為があったわけでもないし、それから、東ガスに天下りしたと、ここをすごく、また、いろんなところに叩かれているわけではないけれども、いろいろと言われているのだけれども、そこについても通常の再就職であると、通常の東京都職員としてのですね。そこに何がしかの自分が作為的なものを持って、何かをしたわけではもちろん、ないしということを、ご本人は言っておられるようですけれども、それはごくまだ一部のメディアの取材だから、まだ。前川さんにもこの百条委員会でお話を聞きたいなという気はしますよね」
反町キャスター
「鈴木さんの感触として、たとえば、先ほど出たような、浜渦副知事と東京ガスの間で、護岸は東京都、土は東ガスという、その合意というものがどうして入れ替わったのかという部分、前川さんが知っている可能性はありますよね?」
鈴木氏
「客観的な状況から見ると知っているのではないですかというふうに、どうしても思ってしまいますよね。でも、もしかしたらご存知ない。もっとさらに影の影でものが動いている可能性はある。そういう意味でも、公の場でお話を聞きたいとなりますよね」
曽根都議
「まず2002年の知事本部長としての書類にハンコを押している。役職としての役割だと思うんですよね。ただ、彼はその後、私の記憶で言いますと2005年になぜ退職をしたのかと言うと、これは浜渦副知事のいわゆる、やらせ質問問題での百条委員会に証人として彼は出てきた。もちろん、浜渦氏に不利な証言、つまり、浜渦氏が自分の権限を使って、言ってみれば、権限外のことをやったということの証拠を彼は発言しているんですね。結局は浜渦氏も辞めましたが、それをきっかけに前川氏も退職していると。そのあとに東京ガスに行っている。そこから先については、私はよくわからないのですが、東京ガス側として豊洲の東京都への売却の一連の事業がありますね。これは土地区画整理でやっているものですから、一発で、全部買ったわけではないですよ、東京都は。それに関わっているとすれば、その関係の裏の事情を知っている可能性はありますよね」
反町キャスター
「それは東京ガスの執行役員として絡んでいるのではないかという意味で言っていますか?」
曽根都議
「そうです。そういう立場にいた可能性はありますよね。彼は執行役員だったわけですから」
反町キャスター
「今回、なぜ前川さん、百条委員会の対象になっていないのですか?」
曽根都議
「だから、その関わりを明らかにすることの前に、まず浜渦氏を…」

『専門家会議』と『技術会議』
松村キャスター
「続いては盛り土の問題です。2007年に豊洲の土壌から基準値を上回るベンゼンなどが検出されました。2008年の5月、石原知事はコンクリートの箱の案に言及しています。2か月後、7月、専門家会議が盛り土を提言します。12月、技術会議で、都側が建物の下の空間を提案します。結果、2011年、地下部分が空洞の基本設計が完成する。そのような経緯になっているわけですけれども、鈴木さん、専門家会議が盛り土を提言しながら、結果、地下部分が空洞の基本設計が完成するということなのですけれど、専門家会議のこの意見ではなく、技術会議、この案が採用される、このプロセスをどのように見たらいいのでしょうか?」
鈴木氏
「極めて不透明ですよね。それなりに会議は、それぞれ持ち場があって、ちゃんと。もちろん、真面目に議論をしているんですよ。議論をしているけれども、それは提言する機関であって、意思決定機関ではないと、そんな理屈がついて、盛り土が変わったのは変わったのでいいのだけれど、なぜできあがったあとにわかったのとか。このへんが極めて不透明、問題だと。これも今回のテーマの1つなのでしょう。だって、これで信頼性を失ったのだから、もう信用できないということで計画に疑問符がついたわけですよ。だから、これを解決させなければ。根本ですね。私が取材をして、しつこいぐらい言っています。言ったり、書いたりしていますけれど、当時、石原さんを中心にしたランチミーティングというのが週に1回あって、金曜日のお昼に、お昼を食べながら、石原さん、それから、副知事から、幹部ですね。知事、それこそ本局長だ、出納長。それから、特別秘書、これも入ってご飯を食べながら会議をやる。フリートーキングでいろいろな問題を、そこで議論をするわけです。あれはこうした方がいいとか、かなり難しい話もする場ですね。駆け引きみたないこともやる。その場である日、盛り土はどうも1000億円超えそうだと。盛り土をそのまま専門家会議の言う通りにやると。1000億円を超えてしまうと。当時、新銀行東京の問題があって、これは石原さんが鳴り物入りではないけれど、俺が中小企業を助けるのだと言って、自信を持ってやった。ところが、これがうまくいかない。ここに追加融資というのか、お金を400億円だったかな、つぎ込むという、これは曽根さん達も追及したと思うのだけれど、議会で大問題になったし、世論も何だ結局、失敗ではないか、石原さん、税金をつぎ込むのかと。ここへ来てさらに買った豊洲が汚れていた、安全対策にまた1000億円をつぎ込む。これでは世論がとてもではないが持たない。だから、もっと安い方法を考えた方がいいのではないかというのが、ランチミーティングの場で誰かの口から出ているんですよ」
反町キャスター
「それを石原さんは了としているのですか?」
鈴木氏
「石原さんは、昨年の秋に小池さんに文書で答えた中に、ランチミーティングでその話が出たのを記憶していると、石原さん本人が言っている。そこに参加していた特別秘書の兵藤さんという方がいる。フジテレビの『グッディ』という番組のスタッフが兵藤さんに電話して、その場で出たというのは兵藤さんも認めている。ただ、兵藤さんは新銀行東京が背景ということについては、兵藤さんは否定している。それが理由ではありませんと。だけど、その場に出ていると。簡単な話だけれども、そのミーティングの連中に事情を聞けば、誰が言ったのかがわかるではないですか。ここからが面白いのだけど、石原都政というのはある種、忖度政治みたいなものがあって、そこで石原さんがやれと言わなくても、皆がそれぞれの場所場所で、自分の立場で何かすることがないかというようなことを聞いて。実はその会合のすぐあとに、そこに浜渦さんは参加していなかったのですけれども、交通会館に行っていたから。ランチミーティングのあとに石原さんから浜渦さんに電話がかかっているんですよ、今、会議で安い方法がないかという話が出たのだけれども、お前も誰か知らないかと。そういう方法がないかと、探ってくれ的な電話があって、浜渦さんも探ったりしているんですよ。そういう中で、いわゆるコンクリートの箱というのが出てきている。だから、ランチミーティングで誰かが言った。それは、お金をかけ過ぎると世論がますます、現在ただでさえ世論の批判が厳しいのに、そのへんがどうもきっかけですね。それがあとどういうふうに進んでいったかだけれども、どうも最後は石原さんが政治決断だと、専門家会議では盛り土と言ったけれど、いろいろ考えたけれど、もっと安い方法でやる、私が決めたと、どこかで石原さんがズバッと政治判断したと言って、それで組織を動かす。また手順を踏んでいたら、変更するのにえらく(時間が)かかるんですよ。それでやればいいという空気で流れていたけれど、そのあと何が起きたかと言うと、政権交代選挙が起きた、2009年。政局ですよ。都議会だって自民党が大敗したんです。そういう政情不安、それから、石原さんの選挙にまた出る、出ない、そういうことも含めて、結局政局になっていって、言い出すタイミングを失っていったのではないかと言われています。だから、そのへんも含め、ランチミーティングというのが非常にポイントになってくるんですね。ここを是非、議会で、百条委で…」
反町キャスター
「ランチミーティングのメンバーは今回の証人19人の中に入っているのは、石原さんだけ?」
曽根都議
「市場長も入っている。昨年の9月に空間が見つかった時に比留間さんという当時の市場長が、知事から指示を受けて、コンクリートの箱を埋める方法を検討したと。しかし、これはできません、と報告したら、知事は、ああそうか、と言った。これは確かランチミーティングの時だったと比留間さんがおっしゃった記憶があるのですけれども、そのことについて知事は、それは違うよ、俺が比留間市場長から聞いたのだと言っていたのですが、あとで撤回して、自分が提案したのだけれども、それはご破算になったと」
反町キャスター
「ご破算になったのですが、そのあと何かうねりがあって、盛り土なし案が浮上した、こういうことになるのですか?」
曽根都議
「結局、知事の意向は、ランチミーティングか場所はわかりませんが、市場長に対して、こういうことを検討しろと、下に空間を残して、コンクリートで固めろという案が知事から出て、それはできないのだけれども、知事の考えは皆、忖度していったと」
反町キャスター
「鈴木さんが言った、安くしろという、ここの部分ですね」
鈴木氏
「知事が、というより誰かが言い出しているわけです。石原さんが最初に、これ以上お金を出したら俺がバッシングを受けるから皆、安い方法を考えてくれと、石原さんが言い出したのではなく、そのメンバーの中の誰かがどうも言っている」
曽根都議
「石原元知事に証人として出ていただいて、誰が言ったのかも含めて、私はご自身がおっしゃったのだと思いますが、それを話していただければ、1番早いのではないかと思います」
反町キャスター
「今回の百条委員会では、盛り土がどうしてなくなったのかということについて、それも検証する、もちろん、テーマになっていますよね?」
曽根都議
「それは比留間市場長か、決めた時の市場長は岡田さんですから、この2人をリストに出しています」
反町キャスター
「その3人からの証言を受けても、それでもまだ誰が言っていたのかがわからない。経緯がわからないと言った場合はさらに誰かを探しながら、次の関門にいくという理解でよろしいのですか?」
曽根都議
「そういうことはあり得ないと思います。岡田市場長は空間をつくることは知らなかったというようにインタビューでは答えていますが、実際に証人喚問の際に、知らなかったでは済まないという問題だと思いますので」
反町キャスター
「本当に知らなかったら、知らないと言う可能性もありますよね。断定的にそれでは済まないと言い切れる根拠もないですよね?」
曽根都議
「市場長ですから、契約はしているし」
鈴木氏
「行政の縦の組織判断というよりは、僕は限りなくこの問題は政治判断に近いと思うんですよ。政治的な判断だから、都の職員は皆、役人の方は行政マンなので、行政の組織の中で議論し、決定し、決裁を受けてやっていくわけでしょう。政治判断は、そんなもの関係ないですからね。だから、どちらかと言うと、盛り土というのは政治判断に近い気がするんですね。と言うことは、行政のトップの人達とかをどれだけ呼んで、どれだけ話を聞いてやっても限界があると思って。そういう意味では、政治判断に加わっていた人達を呼んだ方が早道かなと思うんですね。この百条委員会では政治的な判断の部分を是非やってほしいと思いますね」

東京都議会の責任は?
村松キャスター
「この豊洲問題は今後どうなっていくのか?」
曽根都議
「百条委員会を直ちに実質的質疑に入るということが1番大事で、私達は真相を全面的に究明するまで百条委員会をやらなければならないし、都民の世論に応えるにはこれしかないわけで、従って、1日も早く石原、浜渦両氏の証人喚問を、そこで必要な追加証人があれば、直ちにそれに取りかかると。東京ガスの関係者の方にも話を聞きたいと思っています。その中で少しでも実態を解明できるとするなら、そこからさらに開けてくるものがあるのだろうと思いますね」
両角都議
「百条委員会は、今日理事会が行われていました。実は本会議の初日、今月の22日に百条委員会を設置すべきだということが全員の一致で、起立総数ということで設立をされた。これでものごとがスッと進んでいくのかなと我々も思っていましたが、今日、理事会が紛糾して、結果として理事である音喜多氏の代わりに私がここに来ているということですけれど、何で紛糾したかと言うと、百条委員会で議論を、証人を3月の三連休で、前の豊洲の特別委員会でもそこに参考人招致をすると。百条委員会ができたあとは、その日程を活かしながら、早期に証人喚問をするということで合意ができていると思っていたところ、急遽、自民党、そして公明党も、もう少し慎重にやるべきだという声が出て」
反町キャスター
「先送りを求めてきたのですか?」
両角都議
「そのように聞いています。理事会がなかなか合意できない状況になっていたということでありますから、7月に東京都議会議員選挙を控えて、この問題、まずは百条委員会を早期に開いて、証人喚問をしっかり行った中で、ああいった時系列の年表の隙間を埋めていくような事実を明らかにする。そのことをもって有権者の皆さんに議会としてどこまでしっかりできてきたのか、やっていたのか、やっていないのか、どの党派がどういう行動をしたのかということを選挙で問えるような状況をつくるべきだと思っています」
反町キャスター
「都議会は3月の末で閉会ですよね。百条委員会は、都議会が閉じたらやめなければいけない、そういうルールではないですよね?」
両角都議
「ではないです」
反町キャスター
「百条委員会というのが必要ならばという前提なのですけれど、都議会議員選挙を挟もうと挟むまいと延々と続けたらいいとこういう意味で言っていますか?」
両角都議
「延々ということはないですね。ただ理屈的に必要なものがあれば、閉会中も順次やっていくべきだと思いますが、こういったものはあまりに期間が決まっていなくて、慎重にやっていけばいいよというと、なかなか結果を出せない。ですから、まずは定例会が3月の30日まで開かれていますから、そこで一定の証人喚問を実施し、道筋をはっきりさせるということをしていかないと、ダラダラと流れてしまう可能性もあるわけですね。そういった意味で、我々は早期に定例会中の、石原元知事、浜渦元副知事の証人喚問を求めると」
曽根都議
「そこがカギですね」

曽根肇 日本共産党東京都議団副団長の提言 『豊洲移転中止ふくめ 抜本的再検討を』
曽根都議
「築地市場問題というのは、豊洲に移転をさせようというところから、大きな誤りが始まっているのであって、本来の築地市場の役割、都民の水産関係、食の安全を守っている砦であるということ、そこで数百の業者の方々が営業を守り続けていかなければならない、この2つを両立するには、豊洲移転の中止を含め、抜本的に再検討する。あらゆる選択肢を、最も適切な道を選んでいくということが大事だと思っています」

両角穣 都民ファーストの会都議団都議会議員の提言 『都民ファーストの視点で』
両角都議
「この問題を考えていくのは、最終的に都民ファーストの、まさに都民の視点に立って、この問題に関わっていく。しっかりと議論をしていくべきだと思っています。盛り土がなかった、あるいは水質モニタリング調査の結果で大変悪化をした衝撃的な数字が出てしまったということを含めて、現在状況が大きく変わりました。ですから、予見を持たずに、本当に都民の皆さんが安心できるように、市場関係の皆さんも安心して営業ができるような、そんな都民ファーストの視点で市場問題を考えていく、こんなことが必要だと思います」

ジャーナリスト 鈴木哲夫氏の提言 『スピーディ』
鈴木氏
「この一連の豊洲問題というのは非常に象徴的で、お金持ちの東京都、金満病と言われていますけれども、財政的な意識とかも薄かったと。都議会もそれをチェックしてこられたのだろうか、そんなことを象徴的に今回の問題は、都民の前でやる話。議会の方は現在、2人も自分達も襟を正してやるべきだとおっしゃって、是非やってほしい。ただ、これを延ばすことによってどちらに有利、不利、都議選に有利、不利、そういう政争の具になると、本当の結論が歪んでくる可能性がある。だから、スピーディに終わらせて政争の具にはしてほしくない」