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2017年2月16日(木)
『石破茂×前原誠司』 トランプ時代の外交論

ゲスト

石破茂
自由民主党衆議院議員 元防衛大臣
前原誠司
民進党衆議院議員 元外務大臣

石破茂×前原誠司 『安倍・トランプ会談』
秋元キャスター
「今週行われました日米首脳会談について聞いていきますが、一昨日の衆議院予算委員会において、前原さんと安倍総理とのやり取りがありました。安倍総理の姿勢について、猛獣に従うチキンと言っていたのですが、あらためてどういう意味なのかを教えていただけますか?」
前原議員
「ある報道の調査によると、今回の日米首脳会談を成功と思うという方がだいたい国民の7割ぐらい、ゴルフも6割ぐらいがいいのではないかということ、私もそれは唯一の同盟国ですから、アメリカの大統領と日本の首相が仲良く信頼関係をつくるということは大変に良いことだと思います。ただ、いくつか前提条件があって、1つは、トランプさんという人はこれまでの大統領にはない大統領ですよね。歴代の大統領の中で、スタートで1番支持率が低い。つまりは人種差別をする。言ってみれば、女性蔑視の発言をする。様々な放言をして、敵をつくり、社会を分断させて、大統領になった人ですね。ということは、すなわち敵が多いわけですよ。その敵が多いという人と仲良くなるということは、私が安倍さんに申し上げたのは、日米同盟関係は大切ですねと、うまくやってもらいたいと思いますよと。しかし、そのトランプさんに対して反発を持っている人も安倍さんを憎々しく思う、そういうリスクを持って、うまくマネジメントをしようとしているのかということ。この間の予算委員会で申し上げた、イスラエルの大使館移転の話はすごく大きな話ですよ。特に中東和平というのは、歴代の自民党政権はうまく中立的に立ちまわってきたんです。つまりはイスラエルに偏らず、パレスチナに偏らず、うまくやってきた。ODA(政府開発援助)というのは国に対してやるものだったんですね。それをパレスチナには特別な、いわゆる資格を与えて、過去の自民党政権はやってきた。非常にうまく天秤にかけて、両者がうまく合うような形で、環境を整えてきたのが過去の自民党政権ですよ。日本の総理としては、アメリカがお決めになることですよ、ということで済む話では、私はないと思うんですよね。そういう意味で、猛獣使いになってもらいたいと思っていたわけだけれど、いわゆる入国制限にしても、イスラエルの大使館の移転にしても、アメリカがお決めになることで、とにかくトランプさんの機嫌を損なうことはしません。怒らせないようにしますと。うまく付き合っていきますと、それではチキンではないかということを申し上げたのです」
反町キャスター
「月曜日に総理がこの番組にお見えになった時、トランプ大統領を孤立させるべきではないと。要するに、移民の規制、入国規制に関してもその他諸々なことに関しても、オランドさんにしても、他の首脳にしても、ありとあらゆる国内外からの批判がぶちまけられている中で、では、世界一の軍事大国、経済大国であるアメリカのトップはよほどのことがない限り弾劾はされないし、少なくとも4年はやるでしょう。そういう中で、アメリカを孤立させるべきではないということから、ああいうスタンスをとったのだという総理の話がありました。どう感じますか?」
前原議員
「だって、孤立させる発言をしているのは本人でしょう、トランプさん」
反町キャスター
「自身が言っているのだからね」
前原議員
「あの7か国は、オバマさんが決めた7か国ですよ。オバマが決めた7か国というのも結構、いい加減です。サウジは入っていないです。9.11テロのテロリスト。ほとんどはサウジですからね。そのサウジを入れていないということは、極めて便宜的なわけですよ。そういったことも検証もせずに7か国ということについては辻褄が合わないですよね」
石破議員
「それは、論評はいくらでもできるのですけれども、日本国総理大臣として、あの状況で、他に選択肢があったかなというとなかなか難しかったかもしれないと思うんですね。前原さんと安倍さんとのやり取り、真後ろで聞いていましたが。これはなかなか厳しいなと思って聞いていました。前原さんの見識でもあるのでしょう。だけれど、他に選択肢があったかねと言うと現在の日本になかなか難しかったかもしれない。その7か国は確かにめちゃくちゃいい加減なんですよ。だけれども、難民政策とか、移民政策で、日本がとっているスタンスというのは、アメリカにものを言える立場かねと言うと、ヨーロッパとは違うスタンスとってて、お宅に言われる筋合いではないと言われる可能性はありますよね。そうすると、ああいう、関与しないというのがギリギリだったかもしれない。また、トランプ氏は大統領に当選する前から、側近と言われる人達もイラクを相手にしてきたのは大間違いだったと。敵はイランなのだという、これは相当な変更ですね。それとこのイスラエルの問題がどのようにして連動してくるのかということについて日本として情勢分析を、これはずっと前から言っていることだし、ちゃんと整備をしなかった自分の責任でもあるのですけれど。ヒューミントに基づく情報分析というのが、なお、足りないところがあって、中東が不安定になることは即、日本の国益を害することです。であればこそ自民党政府歴代はうまくハンドリングしてきたのですが、それが、敵がイランなのだ。オバマの間にドンドンと核兵器能力を上げてきたではないかという指摘になってきているわけですね。そうすると、イランをどう分析するかということも含めて、日本がアメリカに何を言うのかということは、日本が困るものね、ということもあるのだけれども、これから先どのようにして中東で和平を実現するか。それは日本としてどういうグランドデザインを持つか、と言うことを少し日本として整理したうえで合衆国にものを言わねばならない。我が国としてエデュケーショナルというのを、教育的と訳していいかどうか難しいのですけれども、トランプ政権に対して、こうではない、ああではないかと言うことを示唆する、教育するという言い方は上から目線でよくないですが、そういう立場に日本は立たねばならないとすれば、言える立場を持たなければいけないわけですよ。お宅の国に言われる筋合いではないと言われたならば、これをハンドリングも何もできないわけですね。猛獣使いにもなれないわけです。猛獣使いになるためには猛獣使いとしてのスタンスをきちんと固める。それが日本に問われていることだと私は思います」

『北朝鮮の脅威』と日米同盟
秋元キャスター
「安倍総理とトランプ大統領が、蜜月ぶりを見せる中、北朝鮮は12日、昨年12月以来となる弾道ミサイルを発射しました。北朝鮮の西部、亀城付近から日本海側に向け、発射されました。防衛省によりますと、高度は550kmに達していて、およそ500km飛行したと分析されています。これを受けて北朝鮮の労働新聞によりますと金正恩委員長は威力ある核攻撃手段が、また1つ誕生したと、発射の成功に満足感を示したということなのですが、石破さん、北朝鮮が新型の弾道ミサイルを発射したこのタイミング、狙いをどう見ていますか?」
石破議員
「これは間違いなく、日米首脳が一緒にいる時を狙った、反応を見ようとしたということですよね。それに尽きますが、花火を上げたわけではないので、何を上げたかというと、私は、SLBMというのか、潜水艦から発射したミサイルも完全な失敗だとは思っていないですよ。きちんと点火はしているわけで、進化の過程にあると思っているのですが。それを地上に上げたわけですよね。また、世界でも珍しいことと思うのだけど、移動式の移動する手段が車輪ではなくて、キャタピラだったかもしれない、下が。これはあまり世界で見たことがない、という情報もあってね」
反町キャスター
「キャタピラだと何が違うのですか?」
石破議員
「地形が悪いところでも移動できると。戦車と装甲車の違いで。北朝鮮の地形の悪いところでも自由に移動ができるということだとすれば、それでなくても固体燃料で早く撃てる。どこへでも移動できるということになると極めて見つけにくい。地上から発射されるのであれば、ここから撃ってここに届くねというのがある程度、計算ができる。だけど、これが潜水艦に乗せるものと連動しているとするなら、潜水艦はどこに潜って、どこから撃つかというのはわからないわけですよね。ですから、金正恩氏が言っていることをそのまま真に受けるわけではないが、一番怖いのはまたやっているねという感覚が麻痺することが一番怖いのだと思うんです。それだけしか飛んでいないではないかという見方が出てくるかもしれないけれど、結局、相当に高いところまで上がったとするならば、すごく早い速度で落ちてくるわけ、落下軌道といいますが。つまり、普通のミサイルの倍近いスピードで落下してくるということは私どものミサイル防衛システムでカバーできるのかい?ということになってくるわけです。そうすると、それは日米において開発中の迎撃ミサイルの進化というものをもっと早めなければいかんということになるかもしれません。ですから、推測でものを言っちゃいかんけれど、北朝鮮は明確な目標を持ってやっていること、なんです。遊びや冗談でやっているわけではないから。それをどのようにして日米の首脳がきちんとした情報のもとに分析をし、対応をするか。ミサイル防衛の能力、それから、韓国におけるTHAADシステムの配備、このことが決定的に重要になってくるはずですね」
前原議員
「北朝鮮がミサイルを撃つとすると、韓国、日本、アメリカ、こういった国々が考えられるわけです。今回のものについては高いところから落としてくるということで、500kmということになると、想定されるのは、韓国の可能性が高い。ですから、かなり前から、今回マティス国防長官がソウルに行ってTHAADミサイルの配備の確認をしましたけれど、それに向けてしっかりと我々もそれをさらに乗り越えるものをつくるという意思を見せたということと私は判断をしています。このミサイルで言いますと、私は1番血道を上げているのはアメリカ本土、特に東海岸に届くミサイルを金正恩氏はなんとか開発、実戦配備したいと。そうすると、たとえ、日米同盟関係が強固だとしても、トランプさんがいかに日本を守るよ、100%守るよと言っても、首都を攻撃されるようなミサイルが、しかも、核を載せられるというものになれば同盟国と自国民のどちらを取るかということになるわけですね」
反町キャスター
「アメリカの判断として?」
前原議員
「アメリカの判断として。従って、自分の国には届かない状況での判断と、自国、特に首都、あるいはニューヨークという経済の中心地に届くもの、核を搭載できるものが届くことができるという判断では、ごろっと変わると思うんですね。それについての、彼は、言ってみれば、心理的な効果、あるいは向こうからしたら抑止力の分断。こういったものをはかるということが彼の目的。しかし、その究極的の目的は、米朝の2国間協議。敵視政策をやめろと、核保有国として認めろということだと思いますね。それをどうトランプ大統領が、彼はまだいろいろレクチャーを受けている段階だと思いますから、すぐに判断をしないと思いますけれども、特に狂犬と言っているマティスさんがどうそれを判断して、どのような、言ってみれば、対応をするのかということが今後の大きなポイントになってくるのではないでしょうか」
秋元キャスター
「ミサイル発射の報告を受けて日米両首脳は緊急共同会見を行いました。石破さん、北朝鮮のミサイル発射という報告を受けたあとの安倍総理とトランプ大統領の対応、どのように見ましたか?」
石破議員
「それは、これでいいのではないですか。それは、私も長く国会議員をやっているけれども、こういう景色は見たことがなくて、日本の総理大臣が会見をしておると。その横に合衆国大統領が立っていると。それについて完全にフォローを行うというのは、私は見たことがないですね。初めてですね。だから、それはとてもいいことだねと思っています。総理がおっしゃったことは今までと別に違うことでもない。ミサイルが撃たれた時におっしゃっておられるのをそのままおっしゃったのであってね。それをトランプさんが100%その通りだと言ったところで意味があると言えば、意味があるのでしょう。だけど、そうではないと言ったら、これはまた大変なことになって。トランプ氏は、私は北朝鮮についての学習がどれほどできているのかねという、優先順位から言えば、まだそこまで行っていないのかもしれない。もちろん、日米首脳会談があったからある程度は頭に入っているのでしょうけれど、そこでミサイルが撃たれたという時のレスポンスとしては十分なプラクティスができていなかったという感じはした、正直、見ていて。それはそれでいいのですが、問題は、先ほど来、議論になっているアメリカ東海岸まで届くミサイルを北朝鮮が保有する日はそんなに遠くないと思った方がいい。着々と進んでいますからね。たぶん、科学者達の忠誠心争いみたな」
反町キャスター
「北朝鮮における?」
石破議員
「私はこんなに素晴らしいミサイルを開発しましたよ、どうです、すばらしいでしょうみたいな。失敗しようものならば、そういう運命が待ち受けているかわからないような」
反町キャスター
「失敗3回ぐらいしてから成功しているパターンが続いているんですね」
石破議員
「人間はそういうものなのでしょうね。そうすると、尋常ならざる能力を発揮したりして」
反町キャスター
「追い込まれると?」
石破議員
「そう。それもあるではないですか。だから、そうでないとこんなにいろんな種類のミサイルを撃ったりしないですよ。なぜこんなにいろんな種類が出てくるんだって。私はこれです、私はノドンです、私はテポドンですとかいう話で、それがまた飛躍的な能力が向上する可能性があるわけですよ。そうすると、それを持った時、あるいはそれが潜水艦に載せられた時に、この拡大抑止というものが本当に効くのかということです」

トランプ時代の『日米同盟』
秋元キャスター
「総理は注目されていました安全保障条約第5条の適用について、共同声明に、初めて明記されたと発言されているのですが、番組で安倍総理が強調されていたのが、この2点です。具体的に拡大抑止について、核の傘に加え、通常兵器の抑止力も含む概念ですけれども、この拡大抑止について事実上、初めて明記したと。東シナ海における中国の振る舞いに対し日米で対抗するための協力を深めていくということを声明で書いたことは大きかったと。この2点を大きく強調されていました。前原さん、共同声明に拡大抑止の中身を初めて明記できたという、この意義をどう見ていますか?」
前原議員
「あまり、つまびらかに申し上げることはできないのですけれども、日米間で、外務防衛当局で、2プラス2というのがあるのですけれど、そこでは言ってみれば、ガイドライン、防衛協力の指針に従って、いろんな場面を想定しての具体的な中身は書いてあるんですね、あるいはその中身を書いたうえで、ケースに従ってどういう行動をお互いとるかということについても、それは具体的に決めているわけですね。という意味においては、あまり拡大抑止についてわざわざ書いたことが、言ってみれば何か成果なのかという感じは正直します」
反町キャスター
「既にあること書いてるだけみたいな?」
前原議員
「あるというか、そういうようなことを、我々については事務レベルも含めて、あるいは制服組を含め、そこはかなりしっかりしたものができているというのはありますので。いや、それは書かないより書いた方がいいのだろうと言われたら、そうですね、ということですけれども、これを書いたことについて、すごいことですね、とは思わないと」
反町キャスター
「石破さん、どうですか?実際の防衛省の皆さん、拡大抑止という言葉が平場に出たことに対する、効果とか、受け止め。北朝鮮に対する影響、効果を合わせて聞きたいのですが」
石破議員
「それは、日米同盟の本質は、拡大抑止なのでね。日本が核兵器を持たないでやっていけるのは、アメリカの拡大抑止の能力があるから。だいたい拡大抑止というのは、主に核を念頭に置いて議論をされてきたことだけれど、これに通常兵器が入ると言われたのは、少し新鮮なというか、こういう考え方もあるかという感じですがね。日本の場合に、パワープロジェクション能力、戦力投射能力と言うのですけれども、要は、相手を攻撃する能力を持っていないので、核によらざる拡大抑止という概念も、理論的にはあり得ることですね。なるほど、それは目新しい話であるなと思ったことでした。じゃあ書かれないよりも書かれた方がいい。その効用をいちいち確認しなくてよくなった。それは時間が短縮できて良かったねという、そういう話ですね。いや、言った、言わないでなく、ほら、紙に書いてあるでしょうということに意義があると言えばあるのでしょう。それはいいのだけれども、尖閣が5条の対象になると言ったことで日本が思考停止に陥ったら大変なことになるので。尖閣に、全て仮定の話ですが、武力に寄らざる、海上民兵みたいな人達がやって来て、島に上陸して、その国の旗をうち振り、それを警察力で排除しようとした時に、我が領土に上がった、我が国民に、何ということをしてくれるのだと言って、向こうの公権力が出てきた時に、それを警察権で対応していいかという問題は主権が外国の勢力から侵されている時、警察権で対応するというのは、それは国際法違反に決まっているので。それこそ言いがかりをつけられますからね。そこにおいて警察権から自衛権に変わるとするならば、どういう状況で変わるのか。事前であれ、事後であれ、たぶん事後でしょうね、自衛権を使うということは防衛出動ですから。どのようにして下令をされるのか。最初の対応が武力攻撃であれ、海上民兵であれ、最初からアメリカが出てくるはずはない。そんなことはあり得ない。アメリカもそんなことは損得勘定から言って、絶対にやらない。だとするならば、問われているのは日本の問題であって、決められたことしか自衛隊はやれませんから。やらないのではなくて、やれないんです。だとしたら、そこのシミュレーションを、現場の1人1人の自衛官から、指令官、政治に至るまで、きちんと一気通貫で認識を共有しないととんでもない偶発的なことが起こりかねないということが、問われているのはアメリカではないですよ、日本なんですよ。これは首脳同士でやることでは決してないけれども、台湾の主席が南米をまわっている時に中国の航空母艦が台湾を1周したんですよね、あるいは船が太平洋に出るのにこれまでと違うルートで出てきたんですね。いろんなことが起こっている。つまり、その脅威というのは、なにも中国を名指しするつもりはないけれども、そもそも脅威というのは、意図と能力の掛け算なのだから。能力についてどう分析をしますかということはこれから、つまり、オバマ大統領の8年の間に航行の自由作戦をやったけれど、実際に起こったことは、人工島が7つも建設されたということをどう評価するのか。それがどんな能力を持つものであるのか。それこそまさしくこれからのお話ですよ。それがまたすごく急を要することで、中国、北朝鮮。それも最初から日米同盟は対中同盟だみたいな、そういう中国に無用な疑念を起こさせる必要もなくて、本当に意図と能力というものを精密に分析するという実務的な作業が、私は、何よりも急ぐ(必要がある)と思います」

『小池旋風』と政局の行方
秋元キャスター
「ここから国内政局について聞いていきますが、まずは国政にも大きな影響を与えそうな小池百合子東京都知事についてです。こちらを見ていただきたいのですが、FNNの最新の世論調査では小池都知事の支持率78.7%という非常に高い支持率なわけですけれども、石破さん、小池都知事の勢いをどう見ていますか?」
石破議員
「小池さんという人はリスクを恐れない。リスクがあっても、なお、自分の信ずる道を突き進むという意味において、私は卓越した政治家だと思います。人の心を掴むのは、リスクを恐れない姿勢。そこが評価されているのであって、これはいろいろな政治的な立場を超えて、そういう姿勢に共感が集まっているのだと私は思います。だから、豊洲についてはいろんな意見があるのでしょう、あるいはオリンピック会場についてもいろんな意見があるのでしょう。豊洲についてとか、オリンピック・パラリンピック会場についてを問われたら、この数字が出るとは限りませんよ。豊洲についてはいろんな意見がありますから。だけど、彼女の姿勢、スタンスについてはこれだけの人が共感しているというのは大きなことですね。この数字は日頃、自民党を支持している人達が小池さんを支持しないとこういう数字は出てきませんからね。つまり、自由民主党というのを支持してくださっている方々が、自民党が推した候補を破って当選した小池氏を支持しているという事実を我々はきちんと認識しなければ間違えることがあるということですな」
反町キャスター
「石破さんが言われた、小池さんの支持の背景、母体というのは政策ではなく、姿勢だとすれば、たとえば、豊洲の問題とか、オリンピックの問題とか、何とかシティとか、小池さんの政策、知事選の公約があるのですが、それをやるのではなくて、小池さんは常に何か障害、ないしは大きな旧体制みたいなものと戦う様子、結果ではなく、その戦う姿勢を都民にずっと見せ続けることが都政における小池都政の高い支持率の源泉になる、そう聞こえます」
石破議員
「そうです。そうなのですが、それは別に劇場をやっているわけではないので」
反町キャスター
「そう見えちゃうんです」
石破議員
「いや、ですから、演芸をやっているわけではないので。見ている人が楽しんでいればそれでいいとうわけではないので、都政は答えを出さないといけないわけですよ。それも速やかに答えを出さなければいけない。それは豊洲も大事でしょう。オリンピック・パラリンピックも大事でしょう。だけども、本当に急がなければいけないのは、都知事選でもほとんど議論がされなかったけれども、明日起こってもちっとも不思議じゃない首都直下型地震、それと連動すると言われている富士山の噴火。1707年以来、噴火していないですからね。つまり、あの時の噴火は20日間近く続いて、積もった灰は10cmと言われていて、灰って雪の10倍重いのですからね。1707年というのは、新幹線もなければ、高速道路もなければ、パソコンもなければ、テレビもなかったわけで、そういうものがダウンしたとしたら、それは日本が壊滅的なダメージを受けますよ。どうするか。これから東京が迎える、間違いなく迎える超高齢化社会。これにどう対応するかに、答えを出すのは東京都政の責任であって、毎日、毎日、楽しんで、面白いねと、それは東京都政の責任を果たしたことにならないですよ。ですから、小池さんにせよ、我々にせよ、いったい何が都民に対して果たすべき責任なのだという原点に立ち返って、その機能を早く回復する。もちろん、小池さんも努力をしているし、都議会も努力をしているとは思いますが、それが都民に、ああ、そうだと、東京の課題はそういうことであり、都民、1人1人はこういうことを認識してやっていかねばならんのだという姿を早く取り戻していかないといかんと思いますね」
反町キャスター
「前原さん、そうした中、都議会議員選挙7月に迫っています。僕らが気にするのは民進党の都議団。現在のところ民進党系と旧維新系とで14と4というのが、もともと基数にあったのですけれども、何人か小池さんのところに行ったりする中、離合集散がいろいろありまして、直近の話で言うと、こういうことになっています。民進党の都議団と都議会民進党、それが今言ったような、もともとの民主党系のものと維新系のものが合流して、今度新しく東京改革議員団という会派ができました。この会派をもって今度の選挙戦の準備なども進めていくことになると思うのですけれども、小池さんが東京大改革だと言っている時に旧民進党系の都議団が集まることで、東京改革議員団ということで、改革という文字が重なっているので、要するに、これはのれんをちょっと借りようとしているのではないかなという穿った見方も出ている中で、石破さんが言われたみたいに、都議会選挙を7月に迎えた時に、都議会民進党のこうした動きがきちんとしたテーマ設定をしようとしているのか。ないしは小池さんの勢いに恐れをなして、とりあえずちょっと風は除けたいね、ちょっとでもフォローになるようにしたいねという、いやらしさが出ているかどうかという、この見方ですが、いかがですか?」
前原議員
「私は名前よりは、何を東京大改革と小池さんおっしゃっているのか。議会として何をサポートして、何を新たな提案をするかというのが大事だと思うんです。私は、先ほどの小池さんの高い支持率は、私も大したものだなと思っているのは、小池さんが知事になられなかったら、オリンピックにあれだけのお金をかかっていたのだと。小池さんがものを言わなかったら、税金が何兆の単位で、余分に使われていたかもしれないんだと。小池さんが情報公開をしてくれて、問題提起をして、小池さんの言った場所にはならなかったけれども、それでも支持が高いというのは、よく情報公開をしてくれたねと。我々、都民のみならず、国民に対してしっかりと、それを示してくれたねということ。豊洲だってあんな土壌汚染になっているなんてことは、盛り土の話なんてまったく知らなかったではないですか。それをまさに我々の目線でしっかりとやってくれたということに対する、それは一定の高い評価がある。これからですよね、これから。これからオリンピックをどう収束させていくのか。豊洲の問題、難しいと思いますよ、どう収束させていくのか。単に石原元都知事を血祭りに上げるだけではダメで、現実に築地から移ろうとしている人達もいる。巨額のお金も使われている。どうしていくかということによって、この78.7%という数字は上がったり下がったりするでしょうね。だから、それは大変だと。これのみならず、先ほど、石破さんもおっしゃったことも含めてですけれども、待機児童の問題、それから、街づくりの問題、ものすごく人口流入をしているわけですね。全体が、パイがドンドン人口が少なくなっていく中で、東京には人が集まってきているけれども、出生率というのは1番低いわけですよ。この言ってみれば、対策をどうするのか。そういった政策の中で、この改革にすり寄っているのではないか、どうなのかということ以上に、何に共鳴して、何を提案するかが大事だと思いますね」

『ポスト安倍』と『政局』
反町キャスター
「今日は、石破さん、前原さんの2人をお迎えして現在の日本が抱える、国内問題、国際問題を聞いてきました。それはなぜかと言うと、この2人がポスト安倍に向けて勝負をかける方だと我々が信じてやまないから迎えているわけです。今後のポスト安倍に向けての課題というものを、我々が提示するのはおそれ多いので、よく番組に迎える政治評論家の2人に聞きました。まずは石破さんに関して。田﨑さんと伊藤さんのポスト安倍への課題というものをここに書き出しました。石破さん、感想をいただきたいのですが、田﨑さんのポスト安倍への課題、来年9月の総裁選に、石破さんは出馬するだろう。ポスト安倍の存在感を増すための鍵は党内の支持拡大。水月会、現在の石破派。石破さん、政策集団と言いますけれど、水月会の20人以外に支持が広がっていないので何とかしないといけないのではないかという話がありました。伊藤さんからは、石破さんがポスト安倍にグーとのしていく、その条件としては安倍政権が倒れること。政権禅譲、つまり、後継指名ですね、後継指名はあり得ないという見方です。安倍政権が目指す方向性と石破さんの方向性の何が違うのかを際立たせて、ビジョンを浸透させるべきという指摘があったのですが、石破さん、まず田﨑さんの方からいくと党内支持の拡大をしなければいけない。この指摘についてはどう思いますか?」
石破議員
「それは、田﨑さんがそうご覧になっているというお話です」
反町キャスター
「それについて、派閥とは、派閥は何だろうかという話になるではないですか。派閥というのは政策集団で切磋琢磨をする場と言いながらも従来的な意味で言うと、その親分を総理総裁に押し上げるのも政策集団の1つの目的だったと思うのですけど、そういう意味での政策集団という意味でもよろしいのですよね?」
石破議員
「政策が先ありきであって、数が先にあるべきだと、少なくとも私は思わない。何を実現するために政権を獲ろうとするのかがわからないのに、とにかく俺はなるのだというのは国民を愚弄した話であって、何をやるのだということをきちんと皆で議論すると。今日もやりましたけれども、昨日もやりましたけれども、週に何度かほとんどのメンバーが集まって、侃侃諤諤の議論をするわけですよ。それは当選2回の人でも、当選1回の人でも同じですから、同じ国会議員なのだから。うちはメンバー全てが1時間の講演をし、そのあと30分ないし40分の質疑応答で常に政策を磨くわけですね。それが先です。そのうえでこの話はあることであって、政策もないのに党内の支持の拡大に狂奔するのはやり方がおかしいと思います。敢えて親分と言えば、親分を総理にすることは、それは派閥の役割なのだろうけれども、今の時代、どの政策を実現するために誰を推すの?ということ。すなわち経済が成長して人口が増えている時はそんなに選択肢がいっぱいあるわけではないですよ。地方も中央もそれなりの予定調和みたいな状況にあって、これから先、経済は安定的に推移をする、人口は急減すると。先ほどまであったように世界情勢は激変だ、これまで経験したことがないことが、たぶん何百年かに1回の時代に入る。その時に何をやるのというのをきちんとやりましょうと。それに賛同する人達がどれだけ増えるのかということだし、伊藤さんがおっしゃるお話はまさしくそこなのでしょう。だから、これが違うのだ、これが違うのだということを強調する必要はなくて、この時代に必要な政策は何ですかということ。ですけれど、これまで安倍政権がやってきたことを否定することを言うわけではなく、たとえば、金融緩和の出口は何ですかと。これに答えを出さなければいかんでしょう。経済成長というもの、それはG7 の中で言えば、あるいはOECD(経済協力開発機構)の中で言えば、決して高い方ではない。G7の中で見ると、ここ何年も1人あたりの労働生産性は1番低いのではないかな。そうすると、金融緩和と財政出動で時間をつくっている間にどうしますかと。完全雇用である時に財政出動をやることでいったいどういうことが起こりますかということを、つまり、現在議論されていないことにきちんと答えを出すということが、結果的としてこういうことになるのだろうと思います」
反町キャスター
「その時期というのは、来年の総裁選までに出されると」
石破議員
「それがなければ、何のために出るのかわからないし、それがないのならば出ない方がよほどいいですよ。国民をバカにしたら、いかんですよ」
反町キャスター
「前原さんに対しては、田﨑さんがポスト蓮舫の最有力候補だが、蓮舫さんが辞めない限り順番はこないのではないか。総選挙で民進党の党勢は回復しないけども、共産党との調整によって議席は微増、結果的には蓮舫辞任とはなりにくいのではないかと。でも、前原さんは何かを企んでいるに違いないと。伊藤さんから、厳しい10年計画ぐらい立てないとしっかりした政党に民進党は戻れませんねと。前原さん自身が民主党の政権時のトラウマをどう払拭できるかがカギであると。ただ、バラバラの党ではダメであると、今は蓮舫さんを支えるべき時であると。田﨑さんの言っている、何かを企んでいるというのがよくわからないのですけれども、前原さん、何か企んでいるのですか?」
前原議員
「私はそんな人間ではありませんので、企んでいないですね。そもそも、これだけ弱小になった野党が、ポスト安倍なんて言うのはおこがましいわけで、それは石破さんにがんばってもらうということだと思います。私は、伊藤さんがおっしゃっていることが全てだと思いますよ。つまりはポスト安倍とかいうような状況ではありませんから、とにかく現在の安倍政権、自公政権と何が違うのか、私は金融緩和をやって、結局、物価も上がらなかった。現在は、浜田宏一さんというエール大学の名誉教授、安倍さんのブレーンですけれども、それは間違っていたと、つまり、デフレは貨幣現象だと思っていたけれども、そうではありませんでしたと白旗を上げて、プラス財政出動だと言い出して、むちゃくちゃなことを言っているわけですよ。こんなことが続いていったら本当に財政破綻が目の前にくるということだ思うんですね。私は、この間の代表選挙で申し上げた通り、民進党というよりは、日本が進むべき道はAll For Allしかない。つまりは皆が応分の負担をして、現在、大事なこところに、予算が使われていないところに予算を使う、そのパッケージを示す。それが言ってみれば、自公政権に対抗する唯一の道であると」
反町キャスター
「利益の分配ではなく、負担の分配をやりましょうと言っているように聞こえます」
前原議員
「それは私の説明が悪かったと思いますけれども、負担が上がるのは事実ですけれども、その分、受益が増えるんですよ。つまりは国民負担率が上がるということは、その分、教育の無償化で還ってくる、あるいは基礎年金が下がらないような年金制度で還ってくる、あるいは職業訓練をもっと国が負担してくれるという、負担増は負担減、給付増になるわけです。それをどう国民に理解される中で、しっかりとした国民対話をする中で、これまで政治家が皆、逃げてきた、これだけ借金をつくってきたのは政治家が逃げてきたからですよ。我々は逃げない。逃げないけれど、皆さんに安心と希望をしっかりと紡げる社会をつくりますよというのが私の考えですから、それをしっかりとまず党内で蓮舫さんを支えて、我々の考え方をちゃんとまとめて、国民に理解してもらうための地道な努力をしないと、ポスト安倍なんておこがましいですね」

石破茂 自由民主党衆議院議員の提言 『国内基盤の強化』
石破議員
「国内基盤の強化という、経済にしても、金融にしても、社会保障にしても、人口にしても、安全保障にしても、日本がきちんとした基盤を強化していかなければいけないので、アメリカから言われたから、びっくりして何かするという話ではないですよ。日本として考えなければいけないことがいっぱいあるのであって、アメリカから言われたから対応するのではない。いろんな意味において、日本をサスティナブル、持続可能に、インディペンディントな独立できる状態にする。それが、トランプさん相手の外交の1番のカギだと思います」

前原誠司 民進党衆議院議員の提言 『同盟強化と自立のバランス』
前原議員
「日米関係は、どんな大統領であっても強化しなくてはいけないと。安倍さんもおっしゃっていましたけれども、北朝鮮、我々は打撃力がない、アメリカに頼るということで、打撃力を持つべきということとイコールではありませんけれど、しっかり自立の道へと徐々に足元を強化して、しかし、同盟とのバランスをどうとるかということをしっかりと日本として戦略を持ってやらないと、イラク戦争の時とまったく変わっていませんので、日本の状況は。ですから、これを、しっかりと時間をかけて、バランスをとっていくということが大事だと思います」