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2017年2月7日(火)
『日米同盟強化』確認 『狂犬』米閣僚の思惑

ゲスト

辻元清美
民進党衆議院議員
森本敏
元防衛大臣 拓殖大学総長
ケビン・メア
元国務省日本部長

トランプ政権と日米同盟 どう対応?中国の海洋進出
秋元キャスター
「マティス国防長官と稲田防衛大臣の共同会見の概要ですが、まず中国の海洋進出について、東シナ海、南シナ海における中国の活動は、安全保障上の懸念との認識を共有したということで一致しました。森本さん、オバマ政権では南シナ海に軍艦を派遣する航行の自由作戦があって、中国を牽制してきたわけですけれども、トランプ政権でも、この作戦というのは継続されるのでしょうか?」
森本氏
「航行の自由作戦については絶対に重要だと記者会見で強調しておられるので、ここは変わらないと。アメリカの基本的な利益なので、ここは変わらないと思います」
反町キャスター
「現在の南シナ海における中国の活動、懸念との認識を共有したとなると、この南シナ海において、航行の自由作戦の話も出ましたけれども、たぶんポイントになるのは、フィリピンに近いところ、スカボロー礁ですよね。ここの部分に今度、新たに、たとえば、中国の本土から浚渫船、ないしは土砂運搬船が移ってきて、ここで何か様々な埋め立て活動が始まるかどうかが次のステップで、想像される危険なステップという前提に立った時、そういう動きが出てくる、ないしは別の形での南シナ海での中における中国がこれまで建設をしてきた様々な基地の拡張や機能強化が見えるようになった時に、アメリカは何か具体的な動きをすると感じますか?」
森本氏
「わかりません。まだ国防省は、長官が議会の承認を得ただけで、副長官以下、誰も承認を受けていないので、ポリティカルアポインティがどのぐらい…、700人ぐらい、全体の中で、国防省はおそらく10分の1ぐらいを占めるだろうと。その中で、重要な職にある人が議会の承認を得てから政策チームがつくられて、個々の政策問題について協議をし、国防省としての方針を決めるところまでいかないと我々にはわからないし、まだ現在、国防長官にも、自分の頭の中にどう対応をするかということについての結論がないのではないのでしょうか」
反町キャスター
「そうすると、たとえば、これまで南シナ海での中国の、いわゆる拡張政策に対して、アメリカがとってきた行動というのは、航行の自由作戦とは言いながらも、おそらく軍部の人達が必要と思っている、やりたいと思っている頻度や、規模を、オバマ大統領が○を出していたかというと、おそらく多少ブレーキをかけている。数も少ないし、規模も小さかったという前提に立った時、トランプ政権でここまで言うということは、国務長官、国防長官、大統領、揃ってこういう主旨の発言を、それは尖閣の話か、何か言うとすれば、頻度とか、規模というのは、コミットのスケール、頻度は増すと思いますか?それとも南シナ海におけるアメリカのプレゼンスというのは変わらないのですか?」
森本氏
「いちいち中国によって制約を受けるということは、アメリカは排除する。そういうことはしないということだと思います。アメリカが必要だと思ったらきちんと行うということなのではないかなと思いますね」
反町キャスター
「オバマ政権との違いはどこが違うのかというのは、まだ見えてこない?南シナ海においては」
森本氏
「まだ見えてこないですよね。オバマ政権の時も太平洋軍が哨戒活動をやることについては、太平洋軍司令官にその権限を委ねているが、人工島の12カイリの中に艦艇を入れることについてはホワイトハウスの許可をとるということにしていたので、3回ぐらい入ってきました。南シナ海でも南沙と西沙と違いますけれども、入ってきたのですけれど、スカボロー礁は、まだ全然、何も埋め立てていないので、これからどうするかというのはまだアメリカは決めていないのではないでしょうか?」
反町キャスター
「メアさん、いかがですか?オバマ政権とトランプ政権の、南シナ海におけるアメリカの活動は、これから変わっていくのですか?それとも同じですか?」
メア氏
「これから基本的に一貫性があるものなのだけれども、オバマ政権より強い態度、強い立場をとると思います、中国に対して。なぜかと言うと、残念ながらオバマ政権下で、4年間、南シナ海で航行の自由活動を行わなかった。それは間違いでした。太平洋司令官の方がやりたかったけれども、牽制された。それはこれからはないと思います。でも、どうやって選挙の前の日、雑誌でトランプさんのアドバイザー2人が書いた中国に対する政策の記事が出た。その主なものにはこれまでの中国に対する政策が、安全保障上の政策と経済上の政策も考えて、たとえば、中国がアメリカにサイバー攻撃を使って、アメリカの知的財産を盗んでいるとか、それは許せないというような記事があったから。オバマ政権の、いわゆるアジアへのリバランスという戦略だけれども、空洞化していたと。リバランス、あまり軍事的に意味がなかったから、なぜかと言うと、米軍の能力が減っていったから、予算の問題。だから、これからアメリカの政治で話題になるのは、米軍自体の能力を向上しようとすると期待できる。議会は共和党の議会だから、予算を出すかどうかという問題、これから話題になるし、基本的に中国に対する立場、態度、戦略はオバマ政権よりも強くなると期待できると考えています」
辻元議員
「オバマ政権時の航行の自由作戦は昨年の場合、1月と5月と10月に、いつもまわっているわけではないんです。イージス、駆逐艦だと思うのですけれど、1日中ずっとまわる。1月にまわって、次はまた5月にまわって、10月にまわってという感じだから、かなり抑制的な行動だったと思うのですけども、それを、急に経済の様々な、ある意味、取引をする以前に刺激をするということはないのではないかと。ただ、一方、心配をしているのは台湾との関係ですね。一つの中国という原則についても、トランプ大統領は疑義を挟むようなことを言っていました。共和党の中には台湾に親近感を持つ人達もいるし、この台湾の問題が絡んでくると、米中の間の緊張が一挙に高まる可能性もあるのではないかなというように、そこは大きな懸念として持っています」
メア氏
「台湾の話で、もしどういう政策があって、これまでの政策があって、認識した上で変更をしようとして、でも、リスクがどこにあるか、そのリスクを背負う覚悟があるうえでやったことであれば良かったと思います」
反町キャスター
「…背負う覚悟の上でやったならば?」
メア氏
「ただ、(リスクを)とっただけではなく、どちらだったかな。まだはっきりしていなくて」
森本氏
「アメリカ側の中に、中国とバーターしようという考えが仮にあったとしても、中国は受けないと思います。中国の方はあまりに突きつけられている要因が多過ぎるから。貿易バランスも、人民元もあるし、人権もあるし、南シナ海もある。それから、サイバー攻撃というのもあるし、それを全部アメリカから押しつけられて、取引材料で、たとえば、中国がオファーできるのは、せいぜい台湾に手を出さないでくれと。それはすごく損ですよね、中国から見ると。だから、そういうバーター的な考え方をやると、中国の方がトータルで利益にならないということになるので、経済は経済で、できたらwin-winにしたい。安全保障は安全保障でwin-winにしたい。おそらく両方リンクすることを中国はアプローチしたいと思います」
反町キャスター
「トランプさんはリンクさせたいと思いますか?」
森本氏
「思うかもしれない。と言うのは、中国の方にはアメリカが圧力をかける要因が非常に多いですから。それを全部は飲まない。飲まないなら、もう一つの中国とはなどと言って、台湾に手を出す口実ができる。中国にとって絶対受け入れられない。今年の秋に党大会を迎えていて、中国の政権としては。だから、そういうバーターは中国にとって破滅的な状態になる。バーターを受け入れないだろうと思います」

日米安保第5条と尖閣諸島
秋元キャスター
「今回の会談で、マティス国防長官は、尖閣諸島について日米安全保障条約第5条の適用を明言しました。日米安全保障条約の第5条というのは、日本の施政下であり、アメリカの対日防衛義務を定めているものですけれど、今日さらにティラーソン国務長官が岸田外務大臣との電話会談で、尖閣諸島は日米安全保障条約第5条の適用範囲だという認識を示し、トランプ大統領がこの先行われる日米首脳会談で同じように第5条が尖閣諸島にも適用されると明確に言及する方向で最終調整しているということですが、森本さん、これで日本としては安心していいのでしょうか?」
森本氏
「尖閣はもちろん中国は領有権を主張しているので、従って、日中間に懸念が生ずることを、この安保条約の5条を適用するという、アメリカ側のコミットメントを再確認することによって、中国側が挑発的な活動をしないように抑止をするという、そういう意味があって、日本は安心させられるということですけれど。この問題について2つどうしても考えておかなければいけないのは、我が方が、たとえば、先ほど、南シナ海のお話がありましたけれども、たとえば、南シナ海でいろんなアメリカが活動をする時に、日本はこれまで南シナ海の活動に協力をしないのだけれども、もう少し積極的にやったらということを言われた場合に、日本側は基本的にやるべきでない。それが実は民主党の時から基本的に南シナ海で、外交上、中国に対していろいろ言うことはいいですけれど、行動を伴うような活動を南シナ海で行うということは、東シナ海の中で、中国が尖閣諸島の領海の中にそれを理由に入ってくる。それはいたずらに中国を挑発するということなので、これがあってはいけないと。どうしてかと言うと、日本の安全保障上、実はプライオリティは東シナ海にあるのであって、南シナ海は確かに重要な海上輸送路があるのですが、南シナ海で中国を挑発する活動をすることによって、東シナ海をより緊張関係の高い海にするべきでない。これは自民党もきちんとその方針をつないでいただいているので、私個人としては非常に安心できる。それは非常に我々よく考えておかなければいけないと思うんです。南シナ海で軽々しい活動をすべきではない。そこが第一。第二は、この安保条約第5条の適用範囲で安心するんです。我々も安心するのですけれども、でも、中国は賢いですから、安保条約の適用の範囲がどういうことかと言うと、日本の施政下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が主語になっているんです。だから、武力攻撃があった時のみ安保条約5条が適用になるということです。武力攻撃とは何かと言うことについては、計画的、組織的、武力の行使と。我が方は定義しているが、中国がそういうことをやるか。だから、やらないだろうと。すると、つまり、アメリカが手を出さないような、出せないような条約上のやり方をして尖閣諸島に近づいた時に、我が国は、独自の能力で十分対応できる力というか、抑止の機能を持っているのかということを常に検証しながら防衛力を整備していかなければいけないので、これは我が方の自発的、自立的な固有の責任ですね」
反町キャスター
「メアさん、南シナ海での航行の自由作戦に日本も参加してくれと言う可能性があったら困るなと。そこは、アメリカ側は日本に対して南シナ海に船を出してよと言う可能性はあるのですか?」
メア氏
「完全にないとは言えないけれど、あまり米軍の中でそうしてほしい人が少ないのだと思います。なぜかと言うと、まず森本先生がおっしゃったように東シナ海で忙しいから、その余裕がないです。艦船の数とか、コーストガード、日本側の。あとアメリカが他の国と一緒に航行の自由活動をやると、アメリカ側が相手の国に牽制される可能性が懸念です。日本と一緒にやるとアメリカがやりたいことを日本と調整しないとならないではない。それは、日本を信用しているのだけれども、それが妨害になるのではないかという声もあるでしょう。でも、一緒にできればいいと思うのだけれど、基本的な問題、日本の海上自衛隊と日本コーストガードの艦船の数とかが限られているから、南シナ海で活動する余裕がないです。それが現実です」
反町キャスター
「辻元さん、いかがですか?南シナ海における行動、アメリカからの要請があるのかどうかとか、どのように感じますか?」
辻元議員
「アメリカからの要請があってもするべきではないし、物理的に、今おっしゃったように無理だと思うんですね。米艦防護が、一昨年の安保法制で、どこでも、いつでも、平時でもできるようになりました。ですから、現状としては断りにくくはなっているのですが、12月に運用指針を決めて、机上訓練にも入っているということで断りにくくなるわけですけれども、それは踏み込むべきではないと思うんですね」
森本氏
「辻元さんの話の中で、なかなか断りにくいというお話があったけれども、私は米艦防護というのは、明らかに米国艦艇が日本の防衛に任ずる活動をしている時に第3国から攻撃をされた場合に、限定的な武力の行使というか、集団的自衛権を行使するというのが米艦防護であって、南シナ海などで、日本の防衛に任じているとは思い難い地域での活動をしている米国艦艇に、いろいろ協力をしてくれと言われても断りにくくはないと思います。断ることはできると思います。問題ない」
辻元議員
「なら、いいですけれどね」
反町キャスター
「海賊対処の話。日本からまさに南シナ海を抜けてインド洋にも行っているわけではないですか。行ったり、来たりの中で、これは当然、海保の船ではなくて、海上自衛隊の護衛艦ですよね。そういう、いわゆるちゃんとした軍艦が行ったり、来たりする中で、これが航行の自由作戦の代わりとは言いません、似たような形の主旨を持って、ここは自由に通行できるんですよと。中国側が様々なこういう形で基地を建設して、領海、領有権を主張する中でも、それは我々には関係ありませんよという形で、日本が、いわば意図とは言わないまでも、インド洋に向かう途中における自然発生的な航行の自由作戦という可能性はないのですか?」
森本氏
「いや、そんなのありますよ。毎日やっていますよ。だって、ここを通ってずっと自由航行をやって、公海上を通るのは何の問題はない。どこの国も同じです。たとえば、海賊対処で行ったり、PKO(国際連合平和維持活動)の海上輸送をやったりすると。あるいは演習訓練で参加する。南シナ海の中でも合同演習に入っていますから艦艇が公海上を航行することは何ら問題ない。私が言っているのは、中国が人工島をつくってその主権を主張している。それは国際法上、国連司法裁判所、海洋仲裁裁判所は認めないという判決をしていますけれども、にもかかわらず、中国は領有権を主張している12カイリの中で、アメリカと共に何らかの活動をするというのは、これは自由航行、日本が南シナ海をある目的を持って通るのとは違うのだろうと思います、活動は。そういうことは明らかに中国を挑発することになるので、それは控えるべきであるということを言っているわけです」
反町キャスター
「航行の自由作戦に参加できないと前から、要請されても参加できないというのがあるにしても、インド洋に行く道すがらに、たとえば、きわどいところを通る形で、アメリカと共同し、航行の自由作戦に半分参加するような、そういうリスクをとる行動というものはあり得るものですか?」
森本氏
「何のためにリスクをとるのですか?」
反町キャスター
「それはアメリカから要請があった場合の話…」
森本氏
「いや、だけど、それは中国を挑発するだけのことでしょう。日本にとって利益がないと思いますね。現在の海上自衛隊は公海上をきちんと航行する国際法の権利もありますし、実際に、現に活動をしているわけですから、何の問題もない。わざわざ12カイリの中にアメリカの要請を受けて入るということは、これは控えるべきであると」

どう備える? 北朝鮮の脅威
秋元キャスター
「ここからは北朝鮮の脅威について聞いていきます。マティス国防長官は、北朝鮮による核・ミサイル開発の進展は安全保障上の重大な脅威との認識で一致したということですけれども、森本さん、現在の北朝鮮のミサイル開発状況はどうなっているのでしょうか?」
森本氏
「我々が非常に気にしているのは、まずICBM(大陸間弾道ミサイル)型のミサイルが日本に来るか来ないかよりも、アメリカの本土に届くような弾道ミサイルに将来、核弾頭が載るような開発が進むということは、これは非常に同盟国としては重大な問題を持つので、それが1つですね。それから、ムスダンのように実はハワイ、グアムには届かないのですが、日本には確実に届く。ノドンも同じく。そういう中長距離の弾道ミサイルに対して、我が方が持っているミサイル防衛のシステムが、要するに、移動式で突然発射できる状況になって飛んでくる、いわゆるトランスポートして飛んでくるというミサイルが、我々が予期しないところから、日本のあるところに集中的に撃たれた場合、しかも、同時に、予期せぬ時期に、集中的に撃たれれば国が持っている多層式なミサイル防衛システムが、真に有効に機能するかどうかということを再評価しているところです。いや、再評価した結果、現在のシステムでは足りないという場合、どこをどうすれば良いのか。新しいシステムをどういう形の組み合わせで配備することが望ましいのか。それはいったい経済効果、予算との関係で本当に可能なのか。それから、立地条件ですね。配備すると言ったら、日本の本土に配備をするわけですから、周りの社会的、地域社会との立地条件を満たすのか等、いろいろなクライテリアを考えながら、将来どんなミサイル防衛のシステムが正しいのかということを結論づけて、できれば、それを新中期、本当は大綱の、新しい大綱。ちょっと遅すぎるんですよね、新大綱になると。だから、新中期の中にどのように予算として組み込んでいくかということを現在、プロセスとしてやっているということですね」
メア氏
「先ほどの話の中ですけれども、次の中期防まで待つ時間の余裕はないと思いますよ。北朝鮮からのミサイルの脅威は目の前にあるから。私の経験から、核搭載できるようになったとも(思え)ないのだけれど、時間が経つほど可能性がある。長期的な問題ではないですから。ただ、たぶんマティス長官が考えていたか、米政府もそうだけれども、できるだけ現在検討しているミサイル防衛上のやり方を加速しないとならないということを考えているのではないですかと思う」
森本氏
「私は、新中期まで、もう1年しかないので、そんなに将来のことを言っているのではないです。ただし、来年度予算って無理です、そんなに早くは。装備するのにすごく時間がかかるし、国内の政治的ないろいろなプロセスを経ないといけないので、新中期できちんと位置づけないと、ミサイル防衛だけ単独で取り出して、来年度予算の中にそれをインプットする、それはとても無理ですね」
メア氏
「ミサイルの脅威が、核兵器が搭載されたミサイル1発だけで、日本の存立上の問題になるから、抽象的な問題ではないですから、できるだけ早くそういう対応のやり方を加速しないとなりません。次の段階、今も話題になっていると思うのですけれども、先制攻撃、反攻撃能力、策源地攻撃もミサイル防衛の一部であると考えるべきだと」
反町キャスター
「いわゆる来たミサイルを撃ち落とすとかではなくて、撃ち出す前に敵の基地を攻撃する能力を、メアさんは日本が持つべきだと言っているのですか?」
メア氏
「日本も持つべきだと思う」

先制攻撃と専守防衛
反町キャスター
「森本さん、策源地攻撃とか、敵基地先制攻撃というのは、憲法上は、一応クリアになっているんですよね?」
森本氏
「解釈上は、我が国の国家そのものがかかる脅威を受けた時に、座して死を待つ必要がないと言って、ここのところは法的には説明をされているのですが、私は攻撃能力というのを槍のように持っても、現在のシステムでは効果がないと思っているんですよ。つまり、まずインテリジェンスのサテライトがネットワークとしてないといけない。それから、槍のように1つを打撃して破壊したら、あちら側からものすごい反撃がきた場合、その反撃に対して対応できる能力がこちらにないのに、とにかくいくつかのランチャーを壊せばいいというのは、それは国家の防衛とは言わないですよ。だから、トータルな防衛のシステムを、自分で独自に衛星の能力も持って、たとえば、巡航ミサイルだったら巡航ミサイルの母機、プラットフォームになりますから。母機を守るための戦闘機、それを空中給油するための全体のシステムと、反撃をされた時の防御能力をきちんと持って、それで槍の穂先のように攻撃する能力を持つというのならいいですけれども。全体を現在、検討しているところですけれども。私はまだその結論を出す状態にはなっていないと」
辻元議員
「こちらから攻撃をした、反撃の口実にされるという。ちょっと突拍子もない話に思うかもしれないのだけれど、日本は原発を海岸沿いに54基持っているではないですか。核弾頭を積まなくても原発を狙われてしまったら同じような効果を発揮してしまう国なわけです。それで、私は、日本の国土というのは国の中に核の不発弾をいっぱい持っているような、そういう恐怖があるわけです。そうすると、絶対に攻撃させない封じ込めを、抑止力も一定必要なのだけれど、また、アクセル踏み過ぎると、それこそ緊張が高まって、むしろ誘発してしまうところがあるから、外交でどれだけきちんとカバーをしていけるのか。ところが、安倍外交というのは、ドーナツ外交と私は呼んでいるのだけれども、中国と韓国の周りは、グルグル世界中に行っているのだけれど、その両方に対してのコミットメントみたいなもの。パールハーバーで和解と寛容とおっしゃったわけだけれども、では、アジアの国々の戦争に対しての和解と寛容はどうなのかと跳ね返ってくるわけですよね。ですから、どうしてもミサイルをどうしよう、どういう新しい配備をしようということに偏りがちなのだけれども、こちらが欠落してしまったら、機能しないのではないか。韓国がTHAADを導入しました。中国なんかは警戒心を強めているわけですね。THAADは1機3000億円ぐらいですね?森本さん。するわけですよね。国内の財政が非常に厳しく、介護や年金という国民の理解も必要ですから、どうしてくれるのだというような厳しい中で、なかなか実質的にも難しいのではないかと私は思うんですね」
森本氏
「辻元さん、事実としてTHAADは3000億円もしないですけれども」
辻元議員
「いくらなのですか?」
森本氏
「それは言えません。申し上げられませんけど、そんなには高くないですけど、イージスアショアよりも高いものであるということは確かです。それで、先ほど、海岸に原発があるというのはその通りなのですけれど、これを攻撃されたら核爆発が起こるようなことを言われましたが、核兵器というのは、攻撃されて爆発をしたら、持っている原発が爆発するようなシステムになっていないです。つまり、核というのは、核爆発が起きないと、そこにガソリンを積み込もうが、爆薬を積み込もうが爆発はしないです。ただ放射能は飛び散るんです。つまり、物質があるから。だけれど、たとえば、三沢にある六ヶ所村の原発というのは、三沢の米軍(基地)があるので、戦闘機がそこに直撃をしたら、本当にどういう被害があるかというのはちゃんと実験をやって、テストして、アメリカの本土ですけれども、テストして、原発そのものの炉は戦闘機が直撃しても壊れないような強度を持っているんです。それは核爆発をするのではないですよね。だけれど、普通そういうことを考えると確かに海岸にあるから危険ですけれども、それは中国も同じことですよね」

在日米軍駐留経費の負担
秋元キャスター
「在日米軍の駐留経費について、選挙中にトランプ大統領の、在日米軍の駐留経費は日本が100%負担をすべきとの発言があったため、日本側は警戒をしていたのですが、今回マティス長官は、在日米軍駐留経費の日本側の負担について、他国が見習うべきお手本だと評価をしました。メアさん、ホワイトハウスでどういうやり取りがあったと思われますか?」
メア氏
「日本が払っているのは主に日本にある米軍基地内で働いている日本人の給料と、光熱、燃料費用と主な基地内の建設。ただ、円建てでのコストだけ。ほとんど日本が払っている。いろいろな数字が議論されて、65%か80%。何を分母に入れるのかで計算が違うので、計算しにくいのだけれど、ほとんど日本が払っているから、話題になっていることは、役割、任務能力の負担、責任分担という話、これからの。新しい話ではないですけど」
反町キャスター
「メアさん、手本になるとまで言われたのだから、たとえば、この週末の日米首脳会談、トランプ・安倍会談では、かつてトランプさんが演説で、選挙期間中に言っていたような例の話ですよ。そういうような話は絶対にアメリカは言ってこない?」
メア氏
「言わない。というか、安倍さんはそれもちゃんと何を払っているか説明する。マティスさんからの説明もあるから、それが話題にならないと思う。でも、選挙運動で言ったことはおかしかった。古い情報しか持っていなかった。1980年代の情報。自動車の摩擦もそうだったけれども、そういうことは気にしていない。ちゃんと説明を受けるから」
森本氏
「古い情報だってあんなのないですよ。もともと情報が間違っているんですよ。古い情報でもない。古い情報でアメリカが100%払っている、そんなのはないです。だから、基本的にこれはもう済んだ話。問題は本チャンの防衛費をどうするかというのは、総額のレベルが全然違いますから」
反町キャスター
「それは首脳会談で出ますか?」
森本氏
「これは、つまり、大臣がまさに質、量と言っているでしょう。質と量で、量というのは額の話。質というのは、メアさんが言ったように、機能だとか、任務とかの役割の分担をどうするかというのは、これが質の話ですね。両方を防衛力という表現にするのか。額についてNATO(北太平洋条約機構)並みにしてくれとかいう、額について踏み込むのかはわかりません。全然わかりませんけれども、これは党の中でも、政府の中でも議論をしているところですけれど、私が常に言っていることは防衛費を増やして何パーセントにするという数字を決めて、数字が1人歩きするのはやめた方がいいと思うんですよね。かつて1%論というのがあって、それが初めは目標だったのだけれども、ドンドン足枷手枷になってしまうという事態が起きて。今は全然そういう枠組みがないのに。でも、事実行為として1%と超えたのは瞬間風速、たった1回だけですよね。来年度予算も0.926かな。1%を超えていないですよ。だから、そういう数字を…」
反町キャスター
「政府は意識しているのですか?1%は結果的に収まっていると見た方がいいですか?意識しているのですか?だってGDPは年で、小さい動きではあるけれども、上下する中で、意識するものですか?」
森本氏
「意識して結果がこうなっているといった方が正しいですかね」
反町キャスター
「防衛費増額要求がアメリカから出てくるか、出てきた場合どうするか、どう感じますか?」
辻元議員
「よく考えた方がいいと思います。在日米軍の駐留経費の話もトランプさんがワーッと言ったでしょう。あれは結果としてトランプさんが得したわけですよ。結局マティス長官の来日で、現状維持ということが確認されたわけですね、いろいろな意味で。尖閣も含め。ところが、トランプ大統領がいろんなことを言ったものだから、どうしようということで、70万人の雇用を創出しますとか、私から見たら前のめりに、アメリカにこんなことも投資しますとか、カードを出していっているから、トランプさんが駐留経費についてかなり過激なことを言ったことは結果としてトランプさんの得する結果に。これまでと同じことをやりましょうと言っているに過ぎないわけではないですか。防衛費について、よほどの何かがあったら別だけれども、急激に増やすのは反対です。1%枠というのはそれなりに日本のメッセージがあったわけですね、世界に対する。だからと言って、日本の国が潰れてしまったら困るから、それはそれできちんとやるところはやらなければいけないけれども、世界に対するメッセージとしても強いものがあったから、そういう価値もあったと思うんですね。ですから、これは守った方がいいと」

米・国家安全保障会議の今後
反町キャスター
「NSC(国家安全保障会議)の新しいラインナップから、どういう国家安全保障の政策の方針を想像されますか?このメンバーから」
メア氏
「バノンを入れるのはおかしいと思う。素人のやり方だったと思うし、バノンは影響力があるのでしょう、トランプさんに対する。でも、安全保障を決める時はマティスさんとティラーソンとケリーが重要になると思います。まともな方々ですから、あまり懸念していない。でもどういう戦略になるか。アジアに対しての戦略はあまり変わりがないと思います。逆に中国に対する強い立場をとる。ロシアに対しては懸念しているところです。わからない。柔らかくなると思わない。なぜかと言うと、ティラーソン国務長官。彼が批判されているのはロシアとのつながり。でも、エクソンの石油会社のトップだったからロシアとの関係がないとおかしいと思う。もちろん、ロシアが石油を輸出している国だから、そういうビジネスの経験と知り合いがいるからティラーソンがロシアと近いと味方になると思います。逆によくわかっていると思います。だから、ロシアに対する政策はまだ曖昧なところがあるのだけれども、トランプ大統領自身があまりきちんと見ていないかもしれないけれども、ティラーソンとマティスと国土安全保障のケリーが重要になると思います」
森本氏
「この政権はまだ、いわゆる国家戦略というのができていないと思います。国家戦略をリードするのは本来、国家安全保障担当の大統領補佐官ですが、フリンさんという人はそういう戦略家でもなく、インテリジェンスの専門家であるだけで、かつてマティス長官が中央軍司令官だった頃の、中央軍の、アフガニスタンだとか、イラクの現地米軍の総司令部の軍事情報担当者だったというだけです。本来であれば、省庁間の政策調整と、国家戦略をつくる、たとえば、キッシンジャーだとか、スコウクロフト、ブレジンスキーだとか、歴代国家安全保障担当大統領補佐官が果たしてきた役割をフリンさんは果たせないと思う。今やっているのはバノンが世界観をつくっている。バノンの世界観というのは、たぶん白人優先の大変な保守主義だと思うんです。彼が言う世界観に皆振り回されていると思う。トランプさん自身が振り回されているということです。他に戦略家がいないからこういうことになっている。ただし、国家の防衛は基本的にはマティスさんにお任せする。外交についてはティラーソンさんにお任せするということなので、それ以外の国全体の方針は、少なくともトランプさんがバノンの言うことを聞いて大統領令を出してきたところを見ると、まだバノンが政権の枢軸を動かしているということは確かだと思う」
辻元議員
「クシュナーという娘婿の影響がどうなるか。かなりイスラエル寄りというか、エルサレムに大使館を移そうみたいな、娘婿の影響かはわからないけれども、そこは懸念。最後に1つだけ申し上げたいのは、(メンバーは)白人の男性ばっかりやね。これも特徴ではないでしょうか。それが今のトランプ政権のある意味イデオロギーを象徴しているのかなと。用心した方がいいと思います」

森本敏 元防衛大臣の提言 『早急に対応せず、米国の政策を確認して適応すべし』
森本氏
「アメリカの政権はまだ2週間少しですが、4000人ぐらいいる政治任命者の中で議会の承認を必要とする、700人のうち、まだ5人しか承認されていないと。だから、アメリカの政策チームはまだできていないのでどちらの方向に行くかはわからない。ホワイトハウスだけが動いている。あまり早急に反応したりする必要はなく、じっくりアメリカの政権の方向を見極めて対応措置を考えるべきだと思います。ただ、国内の手続きについては急ぐべきである。反応はすぐにすべきではない」

ケビン・メア 元国務省日本部長の提言 『指導』
メア氏
「今回の訪米は安倍総理が新しい大統領を指導する機会になると思います。いろいろ教える機会になると思います。たとえば、安全保障は安倍総理がすごく理解しているから、経験もあるし、指導力も発揮しているし、トランプさんにいろいろと教える。日米同盟は日本のためだけではないとおっしゃることもできるし、経済面でも自動車のことが話題になっているけれども、半分以上のアメリカで売られている自動車がアメリカ国内で生産しているし、インフラ計画があるでしょう、トランプ大統領の。それにどのぐらい日本の技術で協力しているかと、いろいろ教えることができるから、いい機会であると思っています」

辻元清美 民進党衆議院議員の提言 『前のめりにならない』
辻元議員
「擦り寄っているように見られて、足元を見られても困りますし、それから、安倍総理が現在やっている外交は必ずしも成功していないです、各所で。日露の問題もミサイルを配備されるとか、そういうことがあって。1つは、前のめりにならないこととご自分を過信し過ぎない方がいいと思っているんです。メアさんは指導とおっしゃったのですけれども、自分の方が経験あるからということで過信せずにいってほしいなと思います」