プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2017年1月23日(月)
トランプ就任式の裏側 ▽ 天皇退位国会議論へ

ゲスト

片山さつき
自由民主党 政務調査会長代理 参議院議員(前半)
前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部教授(前半)
下村博文
自由民主党 幹事長代行 衆議院議員(後半)
馬淵澄夫
民進党 皇位検討委員会事務局長 選対委員長 衆議院議員(後半)
橋本寿史
フジテレビ編集委員(後半)

トランプ大統領就任 片山さつき氏は現場でどう見た?
秋元キャスター
「片山さん、現場で見ていたんですよね?」
片山議員
「はい。左の方の、割と見上げられるところにいましたけれど」
秋元キャスター
「どんな雰囲気でしたか?」
片山議員
「まずこの大会自体、私は初めて出たのですけれども、共和党大会、自民党で言えば、自民党大会と桜を見る会と一般参賀と、それを全部一緒にしたような、数十万人の大会なので、政治家として見るとその雰囲気が非常にわかるんですよ。私のいたところというのは共和党の家族とか、役職者とか、あるいは海外、特に中南米系が多かったかな、から来たそれなりの方、みたいな方が立って見ているのですけど、大きな拍手が起きたり、それから、ヒラリー・クリントン氏がちょっとでも映ると大変なブーイングが起きたり、そういう感じですよ。だから、圧倒的に共和党支持者が多い」
反町キャスター
「元大統領の家族として来ているわけですね?」
片山議員
「来て、全スクリーンを、50万人入れるわけですから、チケットがない人も入れますから、全部スクリーンを置いていて、クリントン女史がちょっとでも映るとブーイングですよ。ここまではっきりしているのかなというぐらい。ですから、その中では、本当にトランプ支持者による、数十万人による割と荘厳な、きちんとした式典が行われたんですよ。それなりの雰囲気の」
反町キャスター
「会場の中では新大統領の発言に対してブーイングが起きるとか、そういうことはまったくなかった?」
片山議員
「まったくないです」
反町キャスター
「そこの中で、ちゃんと統制はとれている?」
片山議員
「その通りです」
反町キャスター
「共和党の中においても、選挙期間中は一枚岩でトランプ氏を応援する体制ができていなかったという見方を我々もしていたのですけれども、そこの少なくとも、その場においては…」
片山議員
「その場もないですし、私は上院議員1人、下院議員2人と会いましたけれど、政権に復帰してうれしいんですよ。例え、トランプ氏が大統領でも。大物議員もある程度うれしそうでした。だって、共和党の政策ができるのだから、程度によっては」

『米国第一』と今後の国際情勢
反町キャスター
「前嶋さん、就任の雰囲気、どう見ていましたか?」
前嶋教授
「アメリカは今日の話だと分裂をしているという話なのですが、共和党支持者にとってみればスタートだ、とても良い機会だと。場合によっては共和党の政策ができるというか、これがポイントだと思うんですよね。就任演説の前、支持率の話をしますと、40%しかない支持率ですけれども、実は共和党の支持者の中では80%ですよ」
片山議員
「わかります。まさにそのノリでした」
前嶋教授
「民主党の支持率は10%ぐらいですよ。それも12月から1月にかけて共和党支持者の支持率が上がっていて、民主党の支持者が下がっているんですね。ですので、1つのアメリカではなく、2つのアメリカであって、共和党の中から見たら、これは新しいスタートで、実に輝かしいものであって、一方で、それに納得できない人はいっぱいいて、ということだと思うんですね。アメリカファースト、バイアメリカ、ハイヤーアメリカ、あれを見て嫌悪感を思う人も、それがいいのだという人もいると、何とも言えない、この2つのアメリカがあるかなと思います。ただ、一方のアメリカを我々切り替えて見ていかないと。共和党のアメリカというのですか。トランプさんが新しくつくっていくものに関して、あるいは頭を切り替えていかなければいけないのかもしれませんね」
秋元キャスター
「就任直後に、ホワイトハウスのホームページにトランプ大統領は基本政策を発表しました。経済成長率の目標を4%としまして、2500万人の雇用を増やす、10年間で。所得税・法人税の減税をする。貿易協定の見直し、TPP離脱。NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉と。貿易協定違反国に対する断固たる措置をとるのだと。さらには気候変動対応策を撤廃するですとか、シェールガス・オイル推進するなどですけれども、前嶋さん、保護主義的な政策が並んでいますけれど、こうした政策でアメリカ国民はアメリカが豊かになると思っている?」
前嶋教授
「まずこれは多くが今回トランプさんに入れた人へのお返しの部分がありますよね。雇用を増やしていく、というのはたぶん白人、ブルーカラー層であり、所得税減税、法人税減税、いろんな人が対象ですが、小さな政府の人々ですよね。この中に出ていないのは、経済でもないのですが、文化面で、宗教保守の人向けには保守的な最高裁の判事を任命するとか、あるのですけれども、経済においては基本的なことと、小さな政府の人達には減税、規制緩和。白人、ブルーカラー層的な人には雇用を増やしていくと。徹底的に規制緩和と雇用を増やすという、シェールガスもそうですよね。オバマ政権は、ちょっとのんびりしていたんです。規制はシェールガスが結構、問題があるということで、もっといけたところをやらなかった。それをやることによって、もちろん、エネルギーを使えることはありますが、雇用も増えていくと。そういうことを考えたのだと思うんですよね」
片山議員
「それと中東依存度が下がりますからね。現在でもシェールのオイルと輸入のオイルが半分ぐらいまできていますからね。もっとするのでしょうね」
反町キャスター
「片山さんがワシントンにいた感触で言うと、トランプさんがやろうとしている経済政策、アメリカ人の人から見ても、これはいいよ、伸びるよアメリカはと皆、思っているのですか?」
片山議員
「一般の方に、街頭でインタビューはしませんでしたけれども、ウォール街のトップエコノミストとか、キッシンジャーさんを含め、経済政策…。帰って来て日本の経済界とのトップとも、経済政策自体は思ったほど、そう悪くはない。拡大基調で、これが財政的にどこまでサステナブルかは別として、2年ぐらいやれば上がります、拡大経済だから。ただ、どう考えてもドル高、かつ金利高になるので、それがいき過ぎちゃうと、レーガン大統領を非常に尊敬をされていますから。現在の政権自体も、レーガン大統領時代の方が裏から入っていったりするし、結局レーガン減税をやって抜本的に、革命的にいろいろと変えて、プラザ合意をやらざるを得なくなったので、その轍は踏まないので、現在から口先で調整をしているのだと思います」
反町キャスター
「ドル高懸念みたいなことを口に出して言うと。今日の株価はまさに、それの反動みたいな」
片山議員
「だから、ホットになり過ぎたら困るんですよ。ああなっちゃうから」
反町キャスター
「でも、やっていることはドル高をもたらすであろうその政策が山積みになっているではないですか?」
片山議員
「それをある程度、調整してやらないと新興国から全部お金を巻き上げちゃうと米国発の何とかかんとかになっちゃいますから。その責任をとりたくないから、調整をしているんですよ、加熱しないように」
反町キャスター
「環境の人達から見たら目をむくような政策なのではないですか。シェールをやるのだ、環境の二の次だみたいな政治は、と僕は伝わってくるのですけれども。そこはどう見ていますか?」
片山議員
「たとえば、シェールの場合は確かにビジネスに直結、はっきりします。温暖化対応とかはビジネスにもなるんですね。そのへんはおわかりになり始めていらっしゃるので、撤廃をして何もやらないのかと。要は、オバマケアも撤廃して、共和党の原則論的に補助を切るのかと。そういう法案を共和党は用意をしているのですけれども、そうではなくて、大統領が突然、ユニバーサルカバレッジではないからね、オバマケアは。だから、僕はやめるもんねと。ユニバーサルカバレージでないということは、まだもらっていない人がいると。国民皆保険だと突然、大統領が言い出して、皆、エッと」
反町キャスター
「そうすると、オバマケアの拡大みたいなイメージ?」
片山議員
「だから、それもやらないと、労働者の方々の支持をなくすということもおわかりになり始めて、結局、この方は、典型的なCEO(最高経営責任者)ですよ、オーナー企業の。だから、わかりにくいと思わずに、日本国にもたくさんいる方ですよ」
反町キャスター
「直接陳情したもの勝ちではないですか?」
片山議員
「それはある程度、ありますよね。ただ直接、陳情はリスクがあるから。いろいろなところから意見を入れていけば反対が多い、あるいはおかしなことになっちゃっているのは、言っていることの中に多いと思ったら、逆の球を投げて、そうすると、また、取締役がいろんなことを言って、最後は決めるんですよ。だから、結論を出さないはないですよ、結果主義だから。リザルトオリエンテッドだから」
反町キャスター
「そういう意味で言うと、だから、もしかしたらうまくキーパーソンを押さえて、トランプ大統領につながる筋をちゃんと押さえれば、そんなに心配をすることがない?」
片山議員
「心配することがないかどうかは、日本がどう行動をするかで、だって、その中でも考え方としては、同盟国の関係は、アメリカはアメリカファースト。では、UKはUKファースト。では、ジャパンはジャパンファースト。自国民を大事にしながら、お付き合いで折り合える範囲で皆、仲良くしようと言っているわけだから」
反町キャスター
「それは当たり前と言ったら、当たり前の話ですよね?」
片山議員
「これまでのアメリカは当たり前ではないと思っていたんですね。だから、言っておられるのは、援助でアフリカの橋の方がニューヨークの裏の橋よりも立派になってしまったりしている、これは何なの?逆に世界中が、エッ、困るよ、というのはある意味、アメリカの直接、間接の恩恵で、ベネフィットになっていること、当たり前としてやっている国が米州大陸はもちろん、そうだし、他にもいっぱいありますから。自立しなければいけないの、ということになると、それは文句を言うのは当たり前ですよね」

国際社会&日本への余波は?
秋元キャスター
「続いて、トランプ政権の外交政策を見ていきます。ホワイトハウスのホームページで掲載されました政策ではアメリカの国益と安全保障を重視する。力による平和を外交政策の基本とする。イスラム国や、その他のイスラム過激派テロ組織撲滅が最優先課題。自ら敵を求めて海外に出ることはない。昔の敵が友人になり、昔の友達が同盟国になれば、我々は常に幸せとなると書かれているのですけれども、前嶋さん、外交政策では、アメリカ第一主義を謳われていますが、トランプ大統領のこの外交政策をどう見ていますか?」
前嶋教授
「これはわかりにくいですね。力による平和、力を出していくのか、自ら敵を求めて海外に出ることは…介入はしなのかと。わかりにくいところですよね。ただ、でも、よく読んでいくと、間違いなく何かが変わっていくと。昔の敵が友人。特にここですよね。ロシアかもしれませんね。昔の友達は同盟国、どこのことなのかなと。日本は元同盟国になるのかもしれませんけれども、そう考えていくとなかなか難しいところはありますね。まだ世論はどちらかと言うと、厭戦、戦争に関してはちょっとというところがあるので、基本的にトランプさんはポピュリストと言いますか、世論を見ていますので、そこだと思うんですね。それを見ながら、一方で、軍事的なところは雇用も生み出すこともあるので、そのバランスだと思うんですよね。どうなるか、なかなかわかりにくいところであります」

キッシンジャー氏の『トランプ評価』
反町キャスター
「片山さん、この件に関して、ニューヨークで、キッシンジャー元国務長官と会ったそうですけれども、キッシンジャーさんはトランプ政権の外交方針についてどのようなことを話されていたのですか?」
片山議員
「全般的に、キッシンジャー元国務長官は非常にこの政権についてポジティブというか、楽観的ですよ。だって、主要閣僚だって、IQ高いだろう、しっかりしているだろうと。何とかなるのだよと。いろいろこういうことが言われていますよ、と言ったら。君、1年経ったら、また議論をしたいと。1年経ったら意外にちゃんと形になっているはずだと言っていました」
反町キャスター
「そうすると、本人の政治経験がないままでもスタッフが優秀だから、組織全体としてはうまくいくだろうと。そういう意味の話なのですか?」
片山議員
「いや、キッシンジャー長官は12月に中国に行ったあとも、トランプさんに会われて、2、3週間に1回ぐらい、お会いになっているみたい。ニューヨーク人脈ですよ。トランプ大統領はもともと遠くない存在なわけですね。レーガン大統領を非常に尊敬し、ニクソン大統領も尊敬しているという方ですから中国の部分ではアドバイザーなのでしょうね、きっと」
反町キャスター
「イギリスのメイ首相、最初にトランプ大統領と首脳会談になるだろうと言われている、27日にもと言われているのですけれども、イギリスのメイ首相は、両国の繁栄や安全保障のために協力して、特別な関係が発展するように取り組むと。そのあとにくるであろうと言われているメキシコのペニャニエト大統領ですけれども、祝福すると。主権、国益、メキシコ国民の保護がアメリカ新政権との関係の指針になる。その次の首脳会談になるだろうと言われているイスラエルのネタニヤフ首相ですけれども、同盟関係をより強化するため、緊密に連携することを楽しみにしていると」
片山議員
「これはおそろしいほど、18、19に私が近いと言われている方から聞いたのと同じ面子ですね。そうなのですかと、私は行くまで知らなかった。イギリスのメイ首相の演説を非常に高く評価をしています。EU(欧州連合)からの離脱の仕方と自由貿易を堅持しながら、EUとの間でメリットのある協定を結ぶと。アングロサクソンということで、米英で、それが1つのスタンダードになってきちゃいますよね。米英は大国ですから」
反町キャスター
「前嶋さん、発言内容よりも、首脳会談のスケジューリングと見た方がいいのかもしれないですけれど、トランプ新政権のプライオリティの順番づけが出ていると思うのですけれども、どう見ていますか?」
前嶋教授
「まずイギリスというのは特別な関係とずっと言われていまして、オバマ政権の時にうまくいかなかったんですよね。それはありますね。メキシコは向こうにいろいろありますものね、壁の話もそうですし。イスラエルはオバマ政権の時にうまくいかなかった。要するに、変化を求めたい。その3つであるし、アメリカにとってとても重要な3つですよね。この次に日本が来るのかもしれませんけれどね」
反町キャスター
「その意味で言うとこの3つから出てくる、3か国とのスケジューリングから出てくる、トランプ新政権の外交指針とか、基本みたいなもの。どう見ていますか?」
前嶋教授
「まず実際に何をしたらいいのか、策士だと思うんですよね。いろいろ考えていると思うんです。イギリスとまずまとめておいて、特別な関係だと確保しておきながら、メキシコは揉めるのだったら、最初から会っておいた方がいいと。場合によってはNAFTAの話も出てくる、壁もあると。イスラエルは中東のこともありますが、オバマ政権の時にうまくいかなかったと。1つ1つに関係をつけておくと、次のステップがうまくいく。いろいろ考えていると思いますね」
反町キャスター
「日米首脳会談は早くやったのがいいのか?」
前嶋教授
「早くやるのもポイントですね。世界の人達が見ているところがあって、早く会う方が重要だと見ているところもあります。日本にとってもトランプ政権に備えをどうやっていくかと考える。一方で、手の内がわかるのなら遅い方がいいと。何とも言えないですよね。世界で最初に会っているので、会ったことをそこで活かせればいいですよね」
片山議員
「結果を求めるんですよ。結果を求めて、早く出したいわけですよね。その点を踏まえて、タイミング、内容とも、官邸、外務省の方でご判断をされているところではないですか」
(後半)
天皇陛下『退位』めぐる論点 与野党が目指す『着地点』は…
秋元キャスター
「昨年8月に天皇陛下が退位のご意向を滲ませたお気持ちを表明されてから、これまでの流れをあらためて見ていきます。まず天皇陛下がビデオメッセージでお気持ちを表明されたのは昨年の8月8日でした。その後、FNNの実施した世論調査では、天皇が退位できるようにするべきと答えた人は9割を超える結果が出ました。こうした世論の声の高まりを受けて、政府は天皇の公務負担軽減に関する有識者会議を10月に発足させました。16人の専門家からヒアリングを行い、先ほど、論点整理が公表されたのですが、論点整理のポイントから、橋本さん」
橋本編集委員
「まだ決まっているわけではないですよ、今後の皆様の理解を深めることが1番重要だということを言ってはいるのですけれど、今回の論点を整理してだいたい見ていきますと、これまで出てきた意見を、積極的な意見と課題ということで分けています。その中で、負担軽減というところに、国事行為の負担軽減や公的行為の分担。それから、臨時代行、摂政というところまでもいろいろ話はしているのですけれども、これらがだいたい課題の中に、象徴的行為、天皇の象徴としてのご活動ということについて、なかなか分担というのは難しい話だし、なかなか難しいですよね、という課題が出てきています。そう言った点から考えますと、今回の流れとしては、陛下のご退位という話が1番現実味を、より帯びてきたのかなという気がしています。中でも、この中では2つの考え方、恒久的に対応する、それと今の陛下、一代限りの特別法というものになるのですが、この中でも課題と積極的な意見を両方とも見ていますと、どちらかと言うと恒久的な法案をつくるというところの方が課題も多く、前回の御厨座長代理の話でもリスクというのはより恒久的な方が大きいという話の流れからしましても、一代限りの特別法というのが今回の論点整理の中でも透けて見えてくるような内容になっていると思います」
秋元キャスター
「下村さん、公表されました論点整理を見ていかがですか?」
下村議員
「今回、16人の有識者の方々が議論をされたわけですね。この中で6人はそもそも退位について、反対を明確にされておられました。それは今上天皇、125代、過去実際に退位が57代、実際に存在したわけですけれども、歴史上はその時にいろんな政争とか、混乱があったということを受けて、明治になってから1889年に皇室典範を作成した。当時の皇室典範というのは、憲法と同等だったわけですね。その時にも、退位の議論があったけれども、今後の日本国の安定を考えた時に退位は入れるべきではないということの中で整理されたわけですね。それから、その後、戦後になってからの日本国憲法制定の時、これは憲法の方が上位で、皇室典範は1つの法律ということになりましたが、その時も退位の問題が議論をされたけれども、同じような理由で入れなかった。ですから、常に退位については議論されてきたことは事実ですけれども、前提条件として日本という国は、現在の私達の日本でもあるけれども、長い歴史の中の育まれた、過去の人達が積み重ねた現在の日本でもあるし。同時に、これからの未来の子供達、孫達、1000年、2000年という先の日本でもあるから、そういう視点で考えた時に、現在の判断だけで決めていいのかということについては謙虚に考えなくてはいけない部分があると思うんです。しかし、実際に天皇陛下のお言葉があるわけですから、これは尊崇の念を持って、国民としてもそれは、天皇陛下の想いは何とかするべきではないかと9割の方が思っておられるわけですから。論点整理として、退位について絞って、ターゲットをまとめてきたと思います。その中で将来の全ての天皇を対象として恒久的なもの。それから、今上陛下に限ったものという整理をされたわけですから。その中で実際は明確にこれがいいと言っているわけではありませんので、国権の最高機関である国会等に託しますということであると思いますから、政府も含め、我々でしっかり議論をする中で国民の皆さま方にも理解していただくような、共感してもらえるような、そういうことをしていく意味でのいい整理のされ方をしているのではないかと思います」
馬淵議員
「まず8月8日の天皇陛下のお言葉。そこには象徴天皇の務め、これが常に途切れることなく、安定的に続いていくことを、ひとえに念じと、このように語られています。象徴天皇としての行為。このことに全身全霊を傾けてこられた陛下のこのお気持ち。これはすなわち公務の負担軽減ということではないですね。長い我が国の歴史において、皇統の継承というのがいかに大切かということを案じ、それをどのような形にしていくかということについての問いかけだったわけです。それも国民に対しての問いかけでした。それを受けて政府はこうした安倍総理の私的諮問機関として有識者会議をつくられましたが、そもそもここで公務の負担軽減という私からすれば論点をずらすところからスタートしてしまっている。その議論をしながら、退位を認めるか、認めないかというところで、下村先生がおっしゃったように、2つに分れたんですね。賛成は8人でした。反対は7人で、慎重が1人だったんですね、16名のうち、有識者の中で。こうした真ッ二つに分れている状況。そもそもそれが国民の意見とはまったく乖離をしている。先ほどのFNNの調査にも出るように、9割以上の方々が退位を認めるべきだと言われる中で、そもそも議論が割れるような、有識者の選定、ヒアリングとしてなされていることに恣意的なことを感じます。そのうえで、退位を認めるとした場合に、恒久的な制度にするのか、あるいは特例制度にするのかという中での今回のメリット、デメリット。積極的意見と課題という形で提示をされていますが、これも私から見ると乱暴なまとめ方です。将来全ての天皇を対象とする場合とのところには、積極的に進めるべき意見とありますが、もう一方の課題には、23項目列挙されているんですね。一方、これが今上陛下の一代限りの場合、課題はたった3項目です。だから、とにかく恒久制度をつくることの課題を深堀りするための議論がなされたとしか言いようのないまとめ方であり、かつ、そのうえで皇室典範を見直すべきかどうかというところについては、皇室典範に根拠を持つ特別法において、一代限りでなく、後代まで適用する形と、あと皇室典範に附則を設けるといった選択肢を唐突に示しているんですね。そもそも皇室典範で定めるという憲法の規定があるにもかかわらずですよ。なぜこのような結論を導いたかという説明は一切ここには記されていません。私から見ると、座長代理がそもそも有識者会議が開かれる前後に政府は特例法の方針を示していた。だから、それに従う形だと。これも新聞のインタビューで語られています。こうしたことを見ると、あまりにも恣意的に政府が一定方向、特例法ということに突き進んでいるようにしか見えないですね。私は、これを政争の具にしてはならないと思っていますから、静謐なる議論、静かな議論の中で、しかし、開かれた議論で国民的議論、国民の意思がどこにあるのかを陛下は願っておられるわけですから、そこにしっかりフォーカスできるような国会での議論。これは両院の正副議長のもとでですが、しっかりした議論をしていくべきだと思います。従って、今回の論点整理。私は予想していましたけれども、非常に残念な論点整理だと言わざるを得ません」
反町キャスター
「結論アリきだったという意味で言っているんですね?」
馬淵議員
「私には、そのようにしか見えないですね。申し上げたように、わざわざ公務負担ということではないということも陛下のお言葉にありました。すなわち天皇であることには変わりないのだという断りを入れているんですね。それを公務負担というところに諮問機関を置いて、そこから認めるか、認めるべきでないかという議論。そこから典範、恒久法なのか、一代限りかということで非常に迂遠な経路をとって、ならば制度は一代限りにしましょうねというところで落ち着かせようというのが、私からすると透けて見える。この議論の立て方です。果たしてこういうことを望まれていたかということですね。だから、これからは非常に大事な局面になると思います」
反町キャスター
「馬淵さん、民進党としては、特例法は反対で、典範の改正というスタンスでよろしいのですね?」
馬淵議員
「我々はまず退位を認めるべきである、このように結論づけました。もちろん、憲法の定めもあります。この皇室典範の改正というものを踏まえて。一方、その時には様々な要件が必要とされる。それは天皇陛下ご自身の意思。皇嗣が成人に達している。さらに皇室会議の決議という。こうした3つの要件によって典範の改正ということを考えるべきではないかということを我々としては整理しました。ただ、これはあくまでも我々の整理ですから。これから両院でしっかりと開かれた議論、静謐な議論を行って、これは知恵を出し合って、まとめていかなければならないと思います」
反町キャスター
「なぜ特例法ではダメで、恒久法にしなければダメ?」
馬淵議員
「皇室典範で定めることが憲法の定めなんですね。そもそも憲法の定めであります。皇室典範ということで、名指しで、この法律名が定められているのは皇室典範のみです。その他は、憲法では法によるものとなされているわけです。このように明確に皇室典範によるものとしている。だから、これを変えて、超えて、何か別の法律でやるというのはまず憲法に対する疑義が発生します。違憲の疑義が発生いたします」
反町キャスター
「そうすると、馬淵さんは、要するに特例法で物事を進めようとしている人達は、もしかしたら皇室典範に手をつけるのを嫌がっているのではないかと。こういう主旨ですか?」
馬淵議員
「私には、それがなぜダメなのかというのが、今回の論点整理でも1つも、私から見れば書かれていないと思います。皇室典範を見直すことが大変だ大変だというお話が常に出てくるのですが、我々は、皇室典範の見直しということについて今回の退位の部分だけ考えれば、条文においても、それほど多数の条文を見直す必要はないと考えていますし、是非そういった議論も重ねて、国民の前で、開かれた場面でしっかり議論していくということが重要だと思います」
下村議員
「皇室典範の中の第一条で、皇位は皇統に属する男系の男子がこれを継承すると、先ほど、ちょっと申し上げました男系の男子ですね。独特のものです。男女共同参画とかとは次元の違う歴史的な経緯のものです。私は、これからも存続していくことが我が国の国柄だと思います。それから、第四条に、天皇が崩じた時は、直ちに皇嗣が即位する。この問題ですね。と言うことは、天皇陛下がお亡くなりになったあとに、次の天皇陛下がなるということが即位と矛盾する話ですね。これに対して有識者会議の中で百地先生が、この皇室典範に例外的な譲位をお認めするための根拠規定を置いたらどうか、というのを提案されているんですね。皇室典範の附則というのは3つあるのですけれど、その四項目に、申し上げた天皇は第四条にかかわらず皇室典範に関する特別措置法の定めるところにより、譲位することができるといった主旨の規定を置いて、特例法を設けてやると。特例法の中で、今上天皇に対する特例法になるわけですけれども、現在の時代のコンセンサスとしては9割の国民が賛成をしているわけですし、国会でも、それは天皇陛下のお言葉については、誠実に対応をしようというのは、党派を超えてあると思います。現在、皇太子殿下が56歳ですよね。その先のことを考えた時に、次の皇嗣が、時の天皇が、たとえば、80代の時に70代ということだってあり得る話だし、その時の国民世論はどうなのかということもあるし、そもそも論として高齢という定義が果たしてその時にいくつぐらいなのかということになると、客観的な数値として出せないと思うんです。それでしたら一代限りとは言っても、この特例法をつくることによって、先例として、その時、その時の、対応の中で考えていくということの方が日本を安定的に継続するという意味では、よりベターな選択ではないかと私自身は思います」
反町キャスター
「馬淵さん、次のテーマにいきたいのですけれど、下村さんからの典範の改正ではなくて、典範に附則をつけて、それプラス特例法でという典範改正も特例法も何かハイブリッドみたいな提案ですけれども、そこはどうなのですか?民進党としては、この点については」
馬淵議員
「附則をつけてもその先の実際の退位に関しては特例法に全て委任する形です。これを法律では先達と言うんです。このような形が本当に正しいやり方なのかということですよ。なぜ皇室典範をそれほどまでに改正するということにある意味避けようとされるのか。私は先ほど申し上げたように、この国会で退位の問題についてはしっかりと結論を導くということ、正論を得るべきということを考えていますし、我々も考えているので、むやみに時間をかけようということではありません。ならば皇室典範の中で、陛下の想いも受け止め、かつ安定的な皇位の継承のための皇室典範改正という、まさに正論、王道で、しっかりと議論をすべきではないかということです。これを防ぐということは本当に繰り返しになりますけれども、特例法に流すためだけの先達行為でしかないですよ」

今後の流れと課題
反町キャスター
「1つの元号が30年周期に固まるとは思いませんけれども、30 年に対する陛下の想いをどうみたらいいのですか?」
橋本編集委員
「お年ということが1番あって、30年が1つの節目と考えられたのかなというところから2年後には平成30年を迎えますというお言葉になったと捉えています」
反町キャスター
「6月18日でしたか、会期末、そのぐらいまでに何とかという、どんなスケジュール観で見ていますか?」
下村議員
「これまでの政府が出す法案とは位置づけがまったく違いますから、このスケジュール観で国会の中で大方の賛同が得られるようなコンセンサスを衆参、正副議長のもとで行われると思うんですね。それを受けて、政府が法案をつくると。馬淵さんがおっしゃった民進党の意見についても無視するということは基本的にあり得ない話だと思います。それを受けて、国会が連休明けに退位に関する法案を出すと。その時は国会議員の中のほとんどコンセンサスを得られていますから、5月以降に揉めるということは基本的にないと思いますよ」
反町キャスター
「特例法か、恒久法かという話ですよ。民進党は野党4党での共通見解ですよね、恒久法でいこうというのは」
馬淵議員
「別に4党すり合わせと言うことはない。まったく別です」
反町キャスター
「どこまでこだわられるのか?」
馬淵議員
「これは全党合意というものです。国民の総意ですから、国会が知恵を出して、全党合意にもっていくぐらいの気持ちがないと、責任を果たしたとは言えません。ただ、その間に様々な議論があるわけですから、それをお互いに汲み取ることも含めて、よく考えながらしっかりと議論していかなければならないと思います。特別委員会を設置だとか、およそ私にはイメージがわかないです。どういう形になるかは正副の両院議長のもとでしっかりとまたこれも考えていかなければいけないと思いますが、これは政府提出なのか、全会一致を目ざす議員立法なのか、様々なことが想定されるわけです。我々もこういう国会の議決にまで及ぶようなことを縛る必要はないと思いますし、むしろ丁寧な議論をまずはスタートしようということで、ここで知恵を出せば必ず正解が得られると思っています」
下村議員
「全会一致になるようにしなければならない法案であることは当然と思います。皇室典範の改正まで含めなければ、全会一致にならないということであれば、百地先生のような案というのはあり得る話だと思うんですね。ただ、皇室典範というのは議員立法ではないですね、宮内庁の所管ですから。ですから、国会がコンセンサスをつくりましたと。それを受けて政府が法案をつくってください、政府が法案を出すと全会一致になるような。そういう国会がこれからは主導しながら政府がそれに対して対応するということで言えば、閣法であっても、それほど問題がある話ではないと思います」