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2017年1月9日(月)
野田佳彦前首相に聞く 安倍政権への『兵法』

ゲスト

野田佳彦
民進党幹事長 前内閣総理大臣 衆議院議員
伊藤惇夫
政治アナリスト

民進党 野田幹事長に問う! 日韓合意と『慰安婦少女像』
反町キャスター
「野田さんの総理時代、日韓関係に大変御苦労されたと横から見ていて感じていたのですが、現在、釜山にもつくってしまった、慰安婦像を置いてしまった状況や、日韓関係をどう感じていますか?」
野田幹事長
「いや、総理の頃を思い出しました。デジャブのようです。同じ現象がまた起こっていますね」
反町キャスター
「進歩をしていないということですか?」
野田幹事長
「私が総理に就任して、最初の2国間外交の訪問地がソウルだったんです。日韓関係は大事であると。特に北朝鮮があるわけですから。これは安全保障を考えても、両国が緊密な連携をとること。私がやりたかったのは、日韓のEPA、経済連携、それから、北朝鮮のことを念頭に置いたGSOMIA(軍事情報包括保護協定)をやりたかったんです。それを実務的に動かそうと思って、ソウルに行った時に、いい会談ができたんですよね。非常にいい会談。カウンターパートナーは李明博さんだったのですが、いい会話ができたんです。シャトル外交で2か月後に今度、京都に来てもらった時に実務の詰めをしようと思っていたら、突然、慰安婦の問題を持ち出して、議論の大半が慰安婦の問題になって、険悪になったんですよ。その頃を思い出しました。私は、今回の場合は、慰安婦の問題について、含めて、最終的、不可逆的な合意のはずです。政府間で決めたことです。それを今回こういう形で、また、釜山で、あの少女の像をつくるということは、韓国の問題です。これは国内問題。日本の対抗措置は万やむを得ないと思いますね」
反町キャスター
「一時帰国。経済協力中止?」
野田幹事長
「万やむを得ないですよ。せっかく約束したことを反故にして、事をずっと見過ごすというわけにはいかない。これは、日本の1つの主張だと思います。今度は韓国がどう対応をするか。だけど、お金を返すなんて冗談じゃない話で、1度、約束したことを完全にゼロに戻すなんてあり得ないので、もっと冷静な議論を韓国に求めていかなければいけないだろうと思います」

民進党『復活』への道筋
秋元キャスター
「野田幹事長は今月4日の仕事始めの挨拶でこのように話されています。『われわれの立場はもう背水の陣ではない。既に水中に沈んでいる。そこからどうやって浮き上がって、岩肌に爪をあててよじ登っていくかという覚悟が問われる年だ』と言っているのですけれども」
反町キャスター
「野田さんから見て、現在の民進党の中にはまだ次の選挙で少し増えるだろうし、もう2、3回選挙をすれば何となくねと。そういう、はっきり言えば、振り子を期待する雰囲気があるということですか?」
野田幹事長
「そういうことでもないのですが、と言うのは、まだ私は、衆議院の解散総選挙の早い時期の可能性は消えていないと思っているので」
反町キャスター
「今年の1、2月?」
野田幹事長
「その緊張感を切らずに、しっかりと年明けから全力疾走でがんばろうと。そういう意味で申し上げている。今月の選挙はないとおっしゃっているけれど、だったら、2月初めにあるかもしれませんね。そうでないと、選挙区の情勢調査を自民党が今やるという話を側聞していますけれど、秋以降の解散だったら、そんなに世論調査をやる必要はないではないですか。そういうことを考えると緊張感を持って、選挙があるかもしれないという思いで、国会に臨み、地元活動をすると。それをサポートしてほしいという意味で申し上げたということです」

低迷する支持率と危機感
反町キャスター
「支持率の話をさせてください。自民党と民進党の支持率の推移、このうちの世論調査でいくと、だいたい自民党が35%から40%の間、ずっと行ったり来たりしていて、民進党さんが10%前後というのが、ここ1年ぐらいのデータですけれども。1つショックなのは、蓮舫さんが代表に就任した時に、ご祝儀がまったくなかった。ご祝儀がまったくないどころか、その時に比べるとさらに沈んでいるという状況ではあるのですが、野田さん、民進党の支持率の現状、これは何が原因で、こういう状況になっていると見ていますか?」
野田幹事長
「蓮舫代表が地方に行くと、大勢の人が足を止めて話を聞いてくださるし、たくさんの方が握手をしてくださると。1月4日に、伊勢神宮に行きましたけれど、その時も相当多くの人の反響があったらしいんですね。ただ、ご本人の評価と、代表の評価と、残念ながら、党の評価がまだ直結していないというところに問題があるのだろうと思います。代表に先頭でがんばってもらわなければいけませんが、それに対して、しっかりと支えるチーム力としての民進党がもっと評価されるようにしなければならない。そういう意味では、私の責任は大きいと思います」
反町キャスター
「伊藤さん、いかがですか?野田さんが言われるように蓮舫代表の人気はあるのだけれども、党がそれをきちんと吸い上げきれていない。幹事長としての責任を口にされる発言だったと思うのですけれども、ちょっと違和感があるんですね。野田さんの…僕らの肌触りで言うと…どうなのですか?」
伊藤氏
「確かに蓮舫さんが地方でも、東京都内でも、街頭に出ると人が集まるのは事実ですよね。だけど、それはある意味、変な言い方ですけれど、タレントを見に行くというレベルであって、それがイコール蓮舫さんが代表だから民進党を支持しようというところには。先ほど、野田さんがおっしゃった通りなのですが、つながっていないという部分と、それから、その背景にあるのは、私は昨年の春ぐらいから、北海道の、5区の衆議院の補欠選挙ぐらいから、ずっと数字的なものを見ていると、どうも無党派層が安倍政権離れを起こしている、静かに、静かに。という感じがして仕方がないですよ。いろんなデータを見ていると。でも、それが民進党にいっていない。つまり、いわゆる支持政党なし層がどこにいっていいかわからない状態になっている。受け皿としての魅力が、まだ民進党にない。その背景にもう1つ何があるのかと言うと、野田さんを前にして言いづらいのですけれど、民主党政権が失敗だったという意識が、まだ有権者の皆さんの間に非常に色濃くあって」
反町キャスター
「5年経っても、まだ?」
伊藤氏
「まだ、あります。それが、つまり、トラウマのような形で残っている。民主党政権イコール現在の民進党だよねという意識がまだ非常に根強く残っている」
野田幹事長
「私は、旧民主党政権の反省はきちんとしなければいけないと思っているのですが、最大の問題はきちんとリーダーを支えきれなかったフォロワーシップの問題かと、バラバラ感だと思います。蓮舫代表はまだ若いです。まだ課題があると思います。率直に言って。だけど、伸びシロを持っている。間違いなく日本のリーダーになっていける人だと思います。問題はそれを支える党であり、フォロワーだと思います。元リーダーである私が徹底してフォロワーシップを示すということ。これが大事ではないかと思いますね。だから、ある意味、幹事長を引き受けたということです」

示すべき民進党の『存在感』
秋元キャスター
「昨年の臨時国会終盤では、IR推進法案の採決を巡って、民進党内の足並みの乱れが浮き彫りとなりました。衆議院では、衆議院本会議の採決時、まだ党内での方針をまとめられておらず、棄権という対応になりました。本会議の採決後に、党として反対することが決定されました。しかし、一方、参議院では、委員会採決が行われた13日、蓮舫代表は廃案に追い込むと意気込みを見せていたのですが、その一方で、参院幹事長と国対委員長が自民党と法案修正して採決することで合意をしました」
反町キャスター
「蓮舫さんは民進党の代表であり、参議院議員です。それが、要するに、廃案に追い込むというように、いわば狼煙で、旗を振っている横で参議院の民進党の執行部が自民党と修正協議をやっていたというのは、頭と手足で、バラバラの動きをしていると、僕らには見えるんですけれども」
野田幹事長
「修正協議をしたわけではないです。修正協議は、これを変えろ、あれを変えろと。で、我々は飲みますよと。場合によっては賛成しますよという話でしょう。反対をしているわけですよ。修正についても反対をしている。出し直せと言っている中で自民党が修正を出してきて、要は、衆議院に戻すというところまで考えたと。だったら採決に応じて、自分達は反対をするけれども、あとは衆議院に、また持っていって時間を稼いで、そうしたら、もう1回延長するとしたら、ロシアとの交渉の直前だったものですから。また延長するかどうかでしたから。そうしたら政府の判断になるだろうと。そういう戦いをしようということになりました。参議院が瞬間芸で切り替えたということだと」
反町キャスター
「それは…」
野田幹事長
「廃案に追い込むための1つの参議院としての知恵だったのだと思います」
反町キャスター
「なかなかそういう説明がなされたという印象、僕にもありませんし、国民、メディアを通じての、国民に対する説明の仕方が、そういう主旨の説明はなかったですよね?」
野田幹事長
「そうですか」
反町キャスター
「そうでもないですか?民進党が、要するに、執行部がバラバラみたいなですね、腰砕けというのは、あらゆる新聞が、そういう批判的な民進党の対応を書いていたような印象というか、書いていたのですけれども、伊藤さん、この時の民進党の対応をどのように見ていますか?」
伊藤氏
「少なくとも衆議院と参議院の意思統一はできていなかったということは間違いないですよね。なぜそれを、そういう意思統一ができなかったのかというのは残ると思うんですよ」
反町キャスター
「そのへんのIRを巡る動きに関してこの採決、参議院を通した翌日かな、野党の幹事長、書記局長会談だと思うのですが、小池さんから突然の方針転換はまったく理解できないと。野田さん、その場においてお詫びをしたという話があったという。これは事実として、こういうことがあったのですか?」
野田幹事長
「ええ、いわゆる修正案が出てくるような状況になったこと。それの採決に応じたこと。反対はしたんですよ。参議院の中の、野党間連携ができていなかった分、何が起こっているか、たぶん他の党はわかっていなかったのだろうと思います。それは、意思疎通ができていなかったということは、党としてのお詫びはさせていただきました」
反町キャスター
「IR法案の話というのは先ほど、伊藤さんが言われたみたいに民進党内での衆参の意思疎通の問題というのもあるし、いわゆる野党のとりまとめ役としての民進党としてのことも大いに棄損されたという、ダメージが大きかった案件だったという理解でよろしいですか?」
野田幹事長
「反省材料だとは思いますが、きちんと意思疎通というのか、個別の作戦も含め、もちろん、臨機応変に対応しなければいけない場面もあるのですが、なるべくお互いが納得できて、味方がびっくりしないというような形で進めなければいけないだろうと思いますね」

党内ガバナンスのあり方
反町キャスター
「細野さん、昨年の暮れかな、12月に出演いただいた時に、このIR法案の話を聞いたんですよ。IR法案の共同提出者に、柿沢未途さんと石関さんも入っていたのかな。民進党の国会議員の皆さんが、そのIR法案の共同提出に入っているではないですかという、この質問に対して、『共同提出ではない。わが党は新しい党になったから、その前の段階で、維新の中にいた何人かが名前を出しているということだろう。それから、別に民進党が共同提案をした場合では全くない』というわけですね。維新の会と合併する前に、その時やっていた仕事がそのまま残っているのだからという説明をされました。ちょっと違和感があるのですけれど、幹事長としてはこういう説明はされますか。柿沢さんの名前が入っていて、党首討論においても総理から名指しで、蓮舫さんの隣に座っている柿沢さん、共同提案者ですね。こういうやり取りになりました。あそこの部分というのは党としてやりようがなかったのですか?」
野田幹事長
「実態としては、細野代表代行の言う通り、実態はそうです。旧維新の人達でお名前が出ている法案提出者はお二人です。共同提出者に入っています。賛同者というのもあるのですが、これも旧維新の人達が入っているんです。これは特に大阪系の人達が主導した中で、当時、共同で提出し、賛同をしたという。いわゆる残り、残滓があったということです。それをそのまま維新と、我々旧民主が合流したのが3月下旬ですが、そこの整理をしないままに国会に入ったと。まさかこの法案がこの国会で、この臨時国会で、議論になるとは思っていなかったというところに問題がありますけれども、丁寧に、きちんと党内で議論をして、賛成か反対かを決めて、提出して、反対しているならば排除をするというやり方をとれるのが正当な手順だったのですが、それができていなかったと。いよいよ審議になったので、うちの党はまだ決めていなかったですから、提出者から名前を削ってほしいということを議運のレベルではお願いをしましたけれども、間に合わなかったという、そういうことです。実態論としては、細野代表代行の言う通り。ただ、党としては反省材料が残ります。本当にしっかりと個別の法案で過去のものを遡って、たぶん他にもあるかも知れません。そういうものを整理して、次の国会に臨むというのは筋だったのだろうと思います」

共産党との連携の道筋
秋元キャスター
「ここからは野党連携について聞いていきます」
反町キャスター
「野田さんは志位さんが言った。野田幹事長も、テーブルの上に乗ったと言った10日後に魂は売らない演説をされているのですけれども、イメージ的に言うと、共産党の方がすごく積極的にアプローチを仕かけてきて、それに対して、嫌だ、嫌だと言いながら、結果、魂は売らない演説をされているのですけれども、イメージ的に言うと、共産党の方がすごく積極的にアプローチを仕かけてきて、それに対し、嫌だ、嫌だと言いながらも、ある程度、成果は期待できるものだから、民進党が引きずられていく、みたいな、こういう印象に見えるのですけれども、そこはどうなのですか?」
野田幹事長
「できる限りの協力をするということは、これは党首間で合意をしているんです。岡田前執行部の時も、蓮舫現執行部でも。できる限りの協力をどうするかの議論をし続けてきました。共産党は共通公約とか、相互で推薦をし合う政権構想をおっしゃっています。そのテーブルに私が乗ったということではない。テーブルに乗ったわけではありません。できる限りの協力をするにはどうしたらいいかと言うテーブルには乗っていますし、政権選択の選挙で、理念とか、政策が違う政党とは一緒に政権をつくることはできないということは、岡田さんも、蓮舫さんも言ってきたこと。これは基本的には、だから、同じ野党連立政権というのはないですよね。共産党さんはそう思っている。おっしゃっている。それは我々だけではないし、たぶん自由党も社民党もそうでしょう。相互推薦についてもこの間の12月の野党の幹事長、書記局長会談では、これはなかなか難しいという話はご理解をいただいて、問題は共通公約という言い方は別として、同じ政策で一致できるものがあるのかどうか。それは掲げて戦ってもいいだろうということで今、摺合せしている。その実務者協議をやりましょうとか、共産党がたくさん候補者を立てています。我々もいっぱい立ててきました。それをどうやって調整するか、いわゆるゴリゴリした交渉も実務者でやっていきましょうというのは、これは12月の私の呼びかけから始まっている協議ですので、イニシアティブはどこの党があるというより、野党第1党の我々がきちんと枠組みをつくっていきながらできる限りの協力を進めていきたいと思います」
伊藤氏
「たとえば、共通部分の公約は、政策は、一致した部分はやりましょうというのはわかります。政権構想はもちろんなし。僕が1番気になったのは、共産党が1番求めているのは、相互推薦ではないですか、実は。そこを受け入れるのか。それも突っぱねるのかというのが当面、僕はポイントになっているような気がするのですけれど、そこはどうなのですか?」
野田幹事長
「それは大変ですね。困難です」
反町キャスター
「できない?」
野田幹事長
「困難ですね」

二大政党制への布石と覚悟
反町キャスター
「10や20増えるか。そのために共産党と皆が騒ぎ過ぎかもしれませんが、皆から言われる中で、そうやるのと、それは民進党は民進党で、こういうのでやっていくのだと。いっぱい落選するかもしれないけれど、250も260も小選挙区で候補者を立てるのだと。理念はこうだ、綱領はこうだとやっていくことは、それが最終的な近道になるかどうかという、この議論というのは、民進党ではないのですか?」
野田幹事長
「現執行部では、衆議院選挙でできる限りの協力を4党間でやるということを決めて、実務者の協議に入っている。それは勘違いされたら困るのですが、綱領や理念は我々持っています。そのことを軸に、政権公約も民進党として出すわけです。政権公約は。あくまで政権を獲った時の公約は党として出す。その中の1部は他の党と共有できるものがあるかもしれません。そのために協力をし合うと。連携するということをやるので、これは戦術です。政権構想はあるんです、政権の。そのために空白区を埋めるんです。過半数に近づける。だけど、競り合う選挙区はいっぱい出ますよ。これはたぶん、数十ですよ。これは100票でも、1000票(の差)でも負けたら負け。いっぱい小選挙区で勝ち上がれば、比例でもう1回拾っていけます。決定的な差になりますよ。勝負ですから。集票の極大化をするというのが戦術ではないですか。それを我々はやりたいということです」
秋元キャスター
「民進党の支持団体であります連合の神津会長は、昨年の参議院選挙の総括としてこのように話しています。『共産党は、目指す国家像がまったく違う。そういうところと民進党が一緒に手を組んでやるというのはあり得ない話。まして政権選択選挙の衆議院総選挙において、手を組んでやるということはそもそもあり得ない話ではないかと思っている』と話されているのですが、この連合の指摘、野田さん、どう説明していかれますか?」
野田幹事長
「だから、まったく目指すところが違うというのではなくて。たとえば、立憲主義を守るとか、あるいは格差を是正するというところで現在、起こっている社会の問題を一緒に正していく方向性では一致点を見出していくということが大事だと。4党の協力、連携というのは、と言うことです。連合さんは我々の最大の応援団です、感謝しています。お気持ちをよく踏まえて対応したいと思いますけれども、だけども、これは政党として、先ほど言った、集票の最大化を目指した戦術の問題なんですね。だから、共産党系の組合と戦っている労組もあるということはよくわかります。だから、一緒にマイクを持たないとか、同じ会場で集会ができないとか。連合ができないというのはよくわかります。ただ、集票の最大化を目指す政党として、1つの選挙技術として、連携するということを選択した時に、そこは連合さんと一緒にだぶらないようにしながら」
反町キャスター
「事務所を2つ使い分けるような、分けてやっているところがありましたよね?」
野田幹事長
「そういうやり方もあるでしょうけれども。ただ、連合は連合と。たとえば、この通常国会では働き方改革が問題になるわけです。我々は立ち位置として、結党の理念のところに書いてありますが、納税者、消費者、生活者、働く者の立場に立つ政党です。その理念は忘れないです。働く者の立場に立って働き方改革の議論をしていきますね。そういうことを踏まえて、応援団である連合の皆さんにもご理解をいただきながら戦っていきたいと思います」

接近? 小池知事との連携は
反町キャスター
「都議会選挙について、小池さんについてですけれど、蓮舫代表の4日の発言ですが『行革の旗を掲げて戦っている小池都知事に共鳴している。選挙区も含めて、どういう協力ができるのか、実務者レベルで何ができるのか、これから進めていきたい』と。それに対し6日の会見で小池さんは『今後の信頼関係、選挙の時だけ力を貸し合ってその後どうなるかわからないでは困る』と、ちょっと冷めた対応でもあるのですが、蓮舫さんと小池さんの関係、蓮舫さんはずっと小池さんに対して秋波を送り続けている印象があるのですが、どう感じていますか?」
野田幹事長
「率直にご自身が小池さんと同じようにメディアから政治家になられたと。そういうのとか、女性であることとか、覚悟を持った戦い方などにシンパシーが個人としてはあるのではないでしょうか。先頭を走ってきたところを見ながら、自分もがんばろうと思いながら、政治家になって、今やっているという、そういう素朴にシンパシーがあるのかなと思いますね」
反町キャスター
「代表として、それを公の場で、あれだけ激しい戦いを行った都知事選が終わったあとに平場で言う、代表としての言葉の重さについてはどう感じますか?」
野田幹事長
「勝った人ですからなおさら遇しなければいけないと思ったのではないですか。勝ち負けを超えて」
伊藤氏
「それを言うのだったら公明党だって同じです。今度、新風自民党になった人達もそうだし、それは民進党だけコロッと変わったという話ではないと思うのですが、ただ、一般論で見ていると、蓮舫さんが人気者の小池さんに擦り寄っているというイメージを与えるというのは、民進党にとってプラスになっているとは思えないですけれども」
反町キャスター
「都議選に向けては小池さんと連携していく、ここは選択肢としてアリだと」
野田幹事長
「アリではないですかね。と言うのは、対自民党なんです。その時に小池さんが古巣とある意味、厳しく戦うと、昨年も都議会で随分いじめられた質問をやっていましたね。戦おうと思っている時に、対自民党で戦っている民進党でありますから、それは連携できる可能性を探った方がいいと思います。それは衆議院の選挙がいつなのかはわかりませんけれども、その連携というは国政にも結びついてく可能性がありますよね。仲間の都議が増えれば、我々も強くなるので。そういうことを含めるといろいろな議論はしていくべきだと思います。チャンネルは閉ざしてはいけないと思いますね」
反町キャスター
「たとえば、小池さんが新党をつくって、そこに参加する形の戦い方もあれば、昔の日本維新の会みたいにシールを貼るみたいな、小池印のハンコを押していくような戦い方もあるのではないですか。議連のポスターなどで、この人を私は推進します、小池百合子、みたいな。小池さんはどういう形で都議選にコミットしてくると思いますか?」
野田幹事長
「それはわかりません、小池さんの腹は。民進党としては、民進党の都議会議員が増えることですよ目標は。そのためにどういう連携ができるかということで、やり方はいくらでもあるのではないですか」
反町キャスター
「民進党にとって都議会で与党になることは、次の都議会選挙の目標になってきますか?」
野田幹事長
「都議会与党というのは、自分達の政策実現のチャンスが広がるということですから、それは1つの選択肢だと思いますよね」
伊藤氏
「気になるのは、小池さんは二元代表制の原点に帰ろうとよくおっしゃっていたわけですよね、これまで。つまり、これまでの知事は議会となあなあだったと。そういう関係は良くないともおっしゃっていた。ところが今、小池さんがやっているのは知事与党みたいなものをつくろうとしているわけですね。本来、二元代表制のもとで与党野党というのはあり得ない話ですね。議会と知事は常に独立した関係で、適度な距離感と適度な緊張感がないといけない。議会は行政側をチェックする役割であって、知事を推す役割ではないわけですよ。今やろうとしていることは安定した知事与党をつくろうとしているように見えて仕方がないので、それはいったいどうなのかなというのが素朴な疑問ですよね」
反町キャスター
「原則論ですけどね?」
野田幹事長
「それはそうですけれど、実態としては知事与党的なところが各都道府県にあるんですね。我々がそれを満たすかというのは、それはわかりません。わからないと言うのは、都議会民進党があるし、民進党都連があるので、この人達の意向が最優先ですから、我々の皮算用だけがうんぬんということはないので、彼らとよく連携しながら小池さんともどういう関わり方をするかを考えていきたいと思います」

通常国会の争点と課題
秋元キャスター
「野田政権での全員参加型社会、安倍政権での1億総活躍社会というのは、コンセプトとしてかなり近いものを目指している印象を受けるのですが、今国会での争点はどの部分になるのでしょうか?」
野田幹事長
「言葉で、7文字か8文字ぐらいで見れば、似通っているかもしれないが、中身は、具体的な話をすると随分立ち位置が違うんですよね」
反町キャスター
「政策というのは、政権を担うと似てくる部分が出てくると感じませんか?」
野田幹事長
「それはありますよ、それは真剣に国益を考えた時に選択肢は限られてくる時に、クロスしてくる可能性はもちろん、あると思います。逆に言うと、建設的な議論をしながら、どちらの政策の方がいいのか見えやすくなる可能性もあるんですね、180度違うよりは。その意味では、分配に関わることなどは近づいてきたのかもしれませんが、ただ、4年間アベノミクス道半ばと言って、結局行き詰ったからではないですか。トリクルダウンができなかったからではないですか。4年経って、道半ばというよりはむしろ間違っていたなと本当は思っているんですよ、たぶん。分配に力を入れなければならなくなってきたと。そのスタートラインと、我々は分配こそが最大の成長戦略だと思っていたわけです。トリクルダウンはうまくいくわけがないと。困っている人、弱っている人を底上げして、中間層をこぼれ落ちないようにした方が消費につながるという哲学からきている話。もともと哲学が違うんですよね。具体的な話になっていくと、何となく使っている言葉が似通ってきても、違いは出てくるだろうと思います」
反町キャスター
「安倍政権が長期化する中で、徐々に言葉のうえにおいては…」
野田幹事長
「被ってきますね」
反町キャスター
「差別化をはかるのが民進党として難しくなっているという実感はないですか?」
野田幹事長
「丁寧な説明は必要になってきたと思いますね。言葉では同じことを言う、たとえば、同一労働同一賃金という話がありますね。同じ労働をしている時に、正規か非正規かによって給料とか、待遇が違うということはあってはいけないと。それを禁止しようというのが同一労働同一賃金ですよね。もしそれを合理的な理由でやらなかった場合には、立証責任があるのは企業だという考え方が我々の考え方。安倍政権の側は、ガイドラインは出しています、昨年の暮れに。だけど、個別法をどうするか。労働契約法であるとか、派遣法とか、個別法改正案は見えてこないですね。それはまだまだではないですか。どういうものが出てくるかによって我々との立ち位置の違いが見えてくるだろうと思います」

民進党『復活』への道筋
反町キャスター
「政策的なものを見て思うのですが、民進党が政策的に劣っていたから政権を手放したとは誰も思っていないですよ、違いますか?」
野田幹事長
「私もそう思います」
反町キャスター
「政策ではなく、ガバナンスだったと。そういう総括をしたことは?」
野田幹事長
「ガバナンスですよ。我々がやろうとしたのは分配重視だったんです。だけど、それは社会保障とか、地方、農業とか、中小企業とか、メリハリをつけながら今元気がないところに元気を出させようとした政策だったんですね。それは間違いではなかったと思うし、人への投資も道半ばだったと思うんです。これからも自信を持って言わなくてはいけないと思うんです、財源の話も含めて。ガバナンスはリーダーシップ論もあるけれど、いわゆるサポートする側のフォロワーシップの問題もあったと。これがバラバラ感を助長したということだと思うんですね。そういう意味では反省しなくてはいけないと思います。バラバラ感がなくなった時に、何かあった時の受け皿としてもう少し評価をされるようになるのではないかと思います。その際に気をつけないといけないのは、ガバナンスは党のガバナンスだけではありません。国家としてのガバナンス。国家のガバナンスは、私は総理をやって、要諦として、コツとして感じたことは3つあったんです。1つは、霞ヶ関との付き合い方、これがうまくいったのか、いかなかったのかと言うと我々はうまくいかなかったのだろうと思います。2つ目は日米関係、これは誰の時とは言いませんけれど、いろいろありました。建て直しを一生懸命にやりました。もう1つは、皇室です。これは大事だと思います」
反町キャスター
「民主党政権の時、皇室の問題はこじれましたか?」
野田幹事長
「こじれてはいません。でも、やりきれなかったですね」
反町キャスター
「それは女性宮家とか?」
野田幹事長
「そういうことです」

『退位』をめぐる与野党協議の行方
秋元キャスター
「来週には衆参両院の議長、副議長が会談して天皇陛下の退位について、与野党で協議が行われる見通しになっていますが」
野田幹事長
「有識者会議というのは政府のもとにつくられたものですね。政府は政府として、8月8日の天皇陛下のお言葉というのは政府の責任で発表したものだと思いますから。国事行為は内閣の助言と承認ですから、その他の公的行為も内閣の責任ですよね。その責任のもとで出したお言葉についてどういう形で法整備するかを有識者会議が論点整理して…、これは政府です。ただ、陛下のお言葉の最後は、国民の理解を強く求めています。国民の理解を切に望んでいます。国民を代表しているのは国会議員、その集団が政党です。行政は行政で1つの道筋をつけていく考え方はありますけれども、行政だけではなく、立法府としてもキチッと議論すべきだと。今回16日に衆参の議長、副議長が協議をされて、与野党の協議の場をどうつくっていくかを整理するのは、これはいいことだと思います。大いにこの議論の場に参加をしていきたいと思います。政争の具にするつもりはまったくありませんが、政争の具にすることと、議論をしないというのはイコールではありませんので、キチッと国民を代表した、我々が受けている声を踏まえて、きちんと議論の場に責任ある態度を持って参加をしていきたいと思います」
反町キャスター
「皇室典範の改正ということで、4野党が連携しているのですが、共産党とも足並みを揃えていける?」
野田幹事長
「連携しているわけではありません。民進党は論点整理をして、皇室典範を。一時的な特例法ではないと。陛下は、超高齢社会における、象徴天皇のあり方に問題提起をされているんですよ。一時しのぎの特例法ではないと思いますので、それは典範改正しかないと私は思います。その立ち位置で議論をしていきたいと思いますが、ただ、政党間で折り合うような、柔軟性を持ちながら対応していきたいと思います」

野田佳彦 民進党幹事長の決意 『躍進』
野田幹事長
「国民と共に進む民進党ですから、進むのも一歩一歩もいいのですが、今年は躍進の、反転攻勢の年にしていきたいと思います」
伊藤氏
「二大政党制が必ずしも理想の政治形態かどうかわからないし、政権交代が必ず起きなければいけないかどうかも疑問です。ただ今のような一強多弱状態は弊害が多い。少なくとも政権与党が警戒心、あるいは緊張感を抱くような野党の存在がなくてはいけないと思っているんですね。そのためには民進党にもう少しがんばってもらわなければいけない。躍進なのか、前進なのかは別として。それは民進党の皆さん自身がぜひ自覚してほしいと思いますよね」