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2016年12月22日(木)
過去最大97兆予算検証 社会保障&防衛費増加

ゲスト

西村康稔
自由民主党筆頭副幹事長 衆議院議員
大塚耕平
民進党政務調査会長代理 参議院議員
大山泰
フジテレビ解説委員(経済)

過去最大『97兆円』予算案検証 アベノミクスの行方と国家戦略
秋元キャスター
「こちらに今日閣議決定されました来年度予算案概要をまとめました。来年度予算の総額ですけれども、97兆4547億円。今年度予算から7329億円増えました。歳出の方から見ていきたいと思うのですけれども、大山さん、この来年度予算案の歳出の内容、注目すべきポイント教えてください」
大山解説委員
「歳出から、来年度予算で使う方の経費です。主な項目を見てみますと、社会保障費は過去最大になって32兆円です。お年寄りが増えていることですけど、あとで詳しく話すことになるのですけれども、当初6400億円の自然増が想定されていたのですが、出を制するという制度の改革を、これはひょっとするとある意味、きちんと踏み切ったと言えるのですけれども。伸びを抑えるという計画通りで5000億円ぐらいまで抑えた形で、増えていますけれども、抑えた形です。公共事業は、ほぼ横ばいと言えると思います。26億円増えましたけれど、減災、防災とか、いわゆる公共事業における箱モノとは言わないですけれども、ストック効果。それが次の経済活動の付加価値が増えるようなところにも目配りをしたという説明になっています。それから、文教予算と科学振興、科学技術振興を大きく含みますと、やや減ってはいますけれども、AI(人口知能)とか、ロボットとか、IoT(モノのインターネット)、次の産業で、新しく付加価値を生むような技術振興の予算も含まれているということです。防衛は北朝鮮が今年になって尋常ではないミサイル実験の回数を重ねているとか、それから、国土交通省の方の予算ですけれども、総理自身が会議の中で、尖閣への対応もきちんと目配りしなければいけないと強調した部分のお金も増えています。その他というのは、エネルギー対策とか、経済協力とか、各省庁にまたがるもので、415億円を削った。地方交付税交付金は、リーマンショック以降、安倍政権になってから景気回復基調で緩やかな回復はしていますけれども、なかなか地方税収が上がらなかったりで、地方自治体の財源不足を補うというところがあって2860億円ほど地方交付税交付金は増えています。国債費というのは、いわゆる過去の借金を返すもの。それから、借金ですから、利子をつけて返す利払いの部分ですけれども、836億円減っているのですけれども、日銀がマイナス金利政策を今年の1月からやっていて、現在は短期金利をマイナスにするように誘導したり、長期金利はゼロで抑えるようにという、金利全体を低く下げていることもあって、利払い費も減ったということもあって、前の年度よりは過去の借金と利払いを還す部分は減ってきているということが、これが歳出の方であります」
秋元キャスター
「安倍総理は予算編成について『財政健全化への着実な取組みを進める一方、1億総活躍社会の実現のための子育て・介護や成長戦略の鍵となる研究開発など重要な政策課題について、必要な予算措置を講じるなどメリハリの効いた予算にしていくことを目指す』ということですけれども、西村さん、総理の言うメリハリの効いた予算というのは今回、この予算案のどこの部分に反映されているのでしょうか?」
西村議員
「まず予算を考える基本的な考え方として、アベノミクスの本質だと思うのですけれど、成長と分配です。成長することによって税収も上がってきますので、それを活かして、もちろん、未来への投資をさらに増やしていくというのもありますが、弱い立場の方々に分配もしっかりやって、そうすると、その方々も安心してまた消費できますので、そういう意味で、また成長につながっていくという成長と分配の好循環をつくっていこうというのが本質だと思います」
秋元キャスター
「成長と分配で言うと、バランス的にはどちらが重きを置いて、どちらを重点的に?」
西村議員
「国のやるべき仕事は、全ての皆さんが将来に希望を持って生きていくということだと思いますので、弱い立場の人達に目配りするということが非常に大事なことですので、そういう意味で、社会保障費は32兆円を超える大きな金額になっていますが、ここは国がやるべき仕事で、しかし、そうは言いながらも、負担のできる方には一定の負担をしてもらわないと、これはもう予算がパンクしてしまいますから、一定の抑制を効かせながらですけれども、分配のところに今回、特に重点を置きながら。しかし、将来の産業構造がガラッと変わろうとしている人工知能とか、ロボット、こういうところに研究開発の予算、あるいは実証実験、こういったものにつけて。成長のところは、繰り返しになりますが、これを呼び水として民間が投資をしてくれれば、成長をしていきますので、成長と分配というと、国の予算で言うと分配のところにやや重きを置いていくということだと思います」
大塚議員
「もちろん、成長が大事なのは理解できます。それで現在の与党の皆さんも、分配も大事だとおっしゃり始めたということは、こういうのは政権交代の功罪の功の部分です。政権交代が繰り返し起きると相手の言うことに耳を傾けるということになりまして、分配にも目配りしていただいている、あるいは我々の時に、AIとか、そういう科学技術に相当、濃淡の濃をつけて取り組まなければいけないということは、安倍政権でも定性的な方針としては、引き継いでいただいているような気がするので、これは決して我々は後ろ向きではなくて、方向性はいいと思います。問題は、現時点で何か指摘できるとすれば、それぞれの中に、また先祖返りした、日本の構造問題をつくった遺伝子が残されたり、あるいは強化されてないかと。たとえば、公共事業費及びその他のところにも含まれるのですが、土地改良事業みたいなものがいっぱい入ってないかとかですね。それから、地方交付税として、使途のないお金を地方に渡しながらも、ご記憶が薄れている方もいらっしゃいますが、ひも付き交付金みたいなことも随分話題になりましたが、自由なお金を渡しても、結局、たとえば、土地改良事業をやるのだったら、それに、さらに補助金をつけてあげるよと言うんだったら、交付税がそこに化けてしまうんですね」
西村議員
「確かに無駄な公共事業は、我々も相当、抑制してきていますので、一時期に比べてものすごく金額は減っています。ただ、たとえば、土地改良事業も農業で、かつては土地改良事業と言って、温泉をつくったりとか、そういうのが一部ありましたけれども、そういったことは一切やめにしていますので、むしろ農業の生産性を上げるために区画を整理したり、用水路を整理したりということで予算を使っていますので、そういう意味では、決して我々は無駄だとは思っていませんので、必要な、農業の生産性を上げて、国際競争力をつけていくために、必要な予算だと思っています。そういったことも含めて、全体として公共事業費もギリギリのとことで、若干の伸びはありますけれど、これは防災、減災も含めて、必要な予算であります」
反町キャスター
「交付税3000億円アップというのは地方経済が疲弊しているということですか?」
西村議員
「そうですね。これは税収が減る分がありますので、算定される部分もありますし、地方経済、東京、大阪を中心に大都市ばかりが良くなってきているというところに、批判ではなく、誤解であるのですけれども」
反町キャスター
「そうすると、地方経済が疲弊しているのだったら、それは、つまり、アベノミクスの恩恵の成長と分配、先ほど、西村さんが言いましたけれど、アベノミクスの恩恵というものは偏在しているということを、この予算が表しているという見方はありですか?」
西村議員
「いえ、地方の税収も増えていますので。(地方交付税は)増えますけれども、地方のやるべき事業もそれなりありますから、これは福祉もそうですし、公共事業もそうですし、地方単独事業もありますので、これはこれで必要な予算だと思います。何となく大企業とか、大都会とか、あるいはお金持ちの人ばかり良くなっているのではないかと言われますが、この予算でもそうですけれども、しっかりと分配の方にも力を入れてやっていますので、成長と分配の好循環をつくっていかなければ全体として良くなりませんので、もちろん、飛び抜けてやれる人はドンドン世界へ飛び出してくれと。あるいはベンチャーをつくって大金持ちになってくださいということもやりますが、一方で、弱い立場にある方々には考慮をしなければと思いますし、地方の主要産業、観光を中心に、もう少しひと工夫すれば、おそらくいろんなことが、可能性があると思うので、そこを後押ししていくということだと思っています」
『税収』と『成長戦略』
秋元キャスター
「続いては、来年度予算案の歳入の部分を検証していきます。歳入は大きく税収の部分と、それから、国債発行による借入れの部分の2つが柱となっているわけですけれども、大山さん、来年度予算案の歳入の状況はどうなっているのでしょうか?」
大山議員
「国の借金と強調するのは嫌ですけれども、今年も新しい借金を発行していて、これが35%ぐらい、全体の中の。これは変わっていなくて、すぐにゼロになるというのは国全体の行政をやる規模を、そんなにシュリンク、縮めることはできないので残念ですけれども、これは続いています」
秋元キャスター
「税収で言うと、伸び悩んでいる?」
大山解説委員
「税収は、これまで安倍政権になってから、異次元の金融緩和とか、機動的な財政出動とか、いろいろこれまでとは違うような大胆な手を2013年以降、打ってきたということもあって、ここ数年、数兆円で伸びていたのですけれども、来年度予算の歳入の見通しだとかなり減っている感じがあるので、ここは議論になるところかもしれませんけれども。いわゆるよく与党の方々が言う、アベノミクスの成果によって財政や政策を運営していく、アベノミクスの果実によって景気が浮揚して、税収が増えていくというところの戦術というか戦略は、来年度予算の税収の感じから言うと、ちょっと踊り場にきているのかなという感じもします」
秋元キャスター
「西村さん、税収の伸び悩んでいる現状をどう見ていますか?」
西村議員
「いわば今年が、ある意味で、ちょっと伸び悩んで、経済の底のような、成長をしている中でちょっと佇んで、小さな底を打って、また再浮上していくという段階ではないかなと思うんですね。ご案内の通り、今年は100円ぐらいまでの円高もありましたし、それから、まさにその頃ですけれども、予期せぬイギリスのEU(欧州連合)離脱もありましたし、それから、さらに言うと、原油価格も非常に安くて、資源価格が安かったものですから、新興国の経済、非常に悪いということもありましたので今年、税収は伸び悩んだということもあります。ですので、これが底を打って足元の日本経済、消費も少し上向いていますし、中国経済も良くなっています。原油価格、資源価格が上がってきていますので、新興国経済も非常に良くなってきていますから、そういう意味で、そこにきてトランプ次期大統領の非常に力強い経済政策、減税、インフラ支出、規制緩和という、プロビジネスに即してやっていこうという考え方がある意味、良くなってきたところで、トランプさんが出てきて、あと押ししているような感じがありますので、全体的世界経済、世界のいろんな、OECD(経済協力開発機構)はじめ、世界経済の見通しを上方修正していますので、そういう意味で、良くなってきていますから。控えめに見積もりながら税外収入で、外為特会2.5兆円も今回、繰り入れて、確保しながら、それから、それ以外の納付金も含め、5兆円強があるわけですけれども、そういった形でうまく工夫をしながら、かつ国債は抑制したということだと思いますので、それなりに固い、これは歳入の予測だと思っています」
大塚議員
「法人税のところで1580億円と減りが落ちてきている。これは円高のせいだと政府も説明をしている。安倍総理もご自身でおっしゃっているのですが、とりもなおざす、これまでの法人税の増加が円安の恩恵であって、本当の意味での、現在の政府の皆さんが目指している成長によって税収を増やすということでは必ずしもないかもしれないという点です。合わせて法人税の動きを見てみますと、2009年から、自民党に政権をお返しするまでの間に3.4兆円増えているのですが、昨年までの実績で言うと、1兆円しか法人税が増えていないですよ。税収の増えた大半は、我々の時、消費税率は変わっていなかったので、0.6兆円しか消費税は増えていないのですが、自民党がまた政権をご担当なられてから、7兆円増えているんです。1%分で2.4兆円ですから、3%上げたということは、7.2兆円ですから。丸々、つまり、消費税率を上げたことで消費税収入が増えている。法人税は、もう少し長いスパンで見ると思ったほど伸びていなくて、とりもなおさず、この数年間は何だったのだと言うと、それは基礎体力が上がったというより、円安の恩恵だったのかもしれないということが1つ。あと論点として申し上げるべき点は、相続税が出ていないですが、今回いろんな歳入の項目の中で、ほとんどがプラス1とか、マイナス1とか、非常に狭い幅で前年比増減が動いているのですが、2つだけすごくでかいのがありまして、1つは相続税が10%増えている。それから、もう1つは税外収入。外為特会とか使ってくれというのは使っていただいたので、これが14%も増えている。これが相続税のところは…」
反町キャスター
「なぜ増えたのですか?」
大塚議員
「これはお亡くなりになる方も増えて…」
反町キャスター
「死者が増えているから?」
大塚議員
「それもあります。税制も、税率も変わっています」
反町キャスター
「税率も上がっているし、亡くなる方も増えているから?」
大塚議員
「そうです。だから、申し上げたような論点として、国会で今後どうあるべきかと。今回の、この歳入予算は、本当にそれは合理的、かつ適正なのか。申し上げた論点に基づいてしっかり議論をしていかなければいけないと思います」
秋元キャスター
「来年度予算案で、歳出で、最も大きな部分を占めています社会保障について見ていきたいと思います。社会保障費、高齢化に伴いまして、増大していまして、一般会計の3分の1を占めるまでになっていて増え続ける、この社会保障費をどう抑えるのかというのが、まさに日本が直面している大きな課題なわけですけれども、西村さん、この社会保障費が来年度の予算全体に占める規模と抑制具合、どのように見ていますか?」
西村議員
「本来なら、そこに資料を出していただいていますけれども、自然増、普通にしていれば6400億円増ところを制度改正。一定の所得のある方には負担をしてもらうことも含め、これは大企業、総報酬ですね、収入が多い人には負担をしていただくことになるわけですけれども、そういったことも取り入れながら、1400億円抑え、伸びを5000億円弱にしたと。これは工程表に沿ってやっていますので、そういう意味では、しっかりとここは抑制を効かせながらですが、一方で、保育士、介護職の方々の処遇改善があり、教育の視点で言えば、給付型の奨学金です。未来への投資、勉強したいけれど、できないような子供達をしっかりと手当てをしていくというところで、分配のところですが、そういう形で成長の果実を分配していくということですし。1点、思い出したので言わせていただくのですが、来年の経済をあまり甘く見るなということで、先ほどの税収も、抑え気味にやっていますので、1000億円ぐらいしか増えないと。これは、個人的には割と期待感を持っていますけれど、予算は固い予算にしていますので、法人税がドンと増えるようなことはしていませんから、予算としては固く見積もって、その中でまさに抑制を効かせながら、必要なところに予算を配分している。分配をしっかりやっているということです」
反町キャスター
「数字を見ていく議論があるにしても、コンセプトも聞きたいのですが、今回、予算の社会保障におけるコンセプト、理念は何なのかという話で、たとえば、高齢者重視なのか、現役世代重視なのか、子育て重視なのか、それともリタイヤした人の重視なのか、世代間の不公平を是正したいのか。世代内の不公平を是正したいのか。いろいろやりたいのはわかるのですけれども、今回の予算の、社会保障のコンセプトは何ですか?」
西村議員
「それは全部やらなければならないです。ですけれども、1つ、一言で言うと、持続可能なものにしていくということですよね。ですから、もちろん、できるだけ配ってあげたいです。配ってあげたいですけれども、配り過ぎるとなかなか抑制が効かなくなりますし、現在の若者現役世代に対しての負担が大きくなり過ぎて、とてもやっていけなくなります。ですから、ギリギリのところで一定の負担のできるお年寄りの皆さんには一定の負担をしていただこうということで、これはすごく切ないというか、心苦しいですけど、しかし、これはお願いをして、持続可能なものにしていこうと。その中で、おっしゃった世代間のバランス。若い人達が、俺達、将来、大丈夫か思っている負担に答えつつ、若い世代の負担を押さえつつ、かつ世代内でも優遇されてきたお年寄りの方々も一定の負担をしてもらうという、一定のバランスをとりながら、しかし、急に増えてしまうと、これは大変なことになりますので、激減緩和措置を入れたり、あるいは年間の上限を、月々上がっても、結果的に年間の上限はこれまでとは変わらないような上限を入れたり、そういった工夫をしながら、理解をしてもらうように、我々は努力したいと思います」
反町キャスター
「大塚さん、厚労副大臣経験者としてどうですか?西村さんは持続可能性がキーワードだと言いましたが、いかがですか?」
大塚議員
「もちろん、そうです。先ほど、世代間の不公平、世代内の不公平。どちらもとおっしゃったのですが、どちらもやらなければいけないのですが、ウェイトとしては、まず世代間でしょうね。そういう意味では、まず良い点は1点、保育、介護、特に保育のところですね。これも国会で活発な議論があって、政権交代がある政治だと、こうやって保育を、安倍さん達も目配りしてくれ始めたというのが、僕は評価すべきだと思いますね。ただし、抑制のところで2つお願いでもありますし、議論をしたいのですけれど、まず社会保障費6400億円をだいたい毎年5000億円の自然増に抑えるというのは、機械的に毎年5000億円とすると、小泉さんもやりましたけれど、マイナス2200億円という記憶が甦るのですが、是非、毎年5000億円に抑えるという機械的な目標ではなくて、実際に高齢者になっていく人数が違うのですから。たとえば、パーヘッドの医療費増加額、平均値を明示したうえでその人数に応じた抑制額というのを目標額にしないと、これはまた高齢者の皆さんが、機械的に切るのかというのが、社会のムードを悪くします。ここは工夫していただきたいと言う点。それから、大企業社員の介護保険料の引上げ。これはまずいですね。それは、どういうことかと言うと、大企業の社員と言っても、たとえば、介護保険料ですから40歳以上ですけど、40歳代の人は子供も抱えて、家のローンも抱えて、皆、不安なわけです。そこの保険料を引き上げるぐらいだったら、結局、法人税ともかかってくるのですけれど、もう何十年も続いているような租税特別措置で、それで利益を確保して、いかにもそれが経営者の手腕であるかのごとく喋っている経営者も多いんですね。そうやって考えると、大企業の社員、特に40歳代のこれから日本を支える人達に対しては、これは悪いメッセージですよ。どうせそこで財源を出すならば、そういう企業に対する租税特別措置を少しカットして、この人達の介護保険料は社会保障費抑制のところの項目にあげるというのは、社会全体をいいムードにしないですよね」
『財政健全化』への道筋
秋元キャスター
「財政健全化を果たすには、税収などの歳入を増やすか、もしくは社会保障費を削るなど歳出を減らす、どちらしかないと思うのですが、どちらを優先すべきでしょうか?」
西村議員
「私は、財政再建の3本の矢と呼んでいるのですけれども、1本目は成長による税収増をやらないと分配はできないわけですよね。成長というのがまずあります。税収増ですね。2つ目は、無駄はとっていかなければいけませんので歳出削減、あるいは社会保障の、負担できる方にはお願いをして伸びを抑えるということもあります。その意味で、歳出抑制ですね。それをやってもどうしても足らない分がありますので、増税しなければいけないと。消費税10%までは引き上げるという、この3本の矢をしっかりとやることによって財政再建の道筋をつけていこうと。特に3本目の、消費税10%に上げるのは、成長して環境を整えていかないと景気の悪い時にやってしまうと、悪くなりますし、ようやく良くなっているところでも腰折れをさせてしまう。これは経験もありますので。ですから、成長が第一、歳出削減・抑制、最終的に増税ということ、3本の矢でしっかりとやらないといけないと思います」
反町キャスター
「消費税を引き上げても景気にはマイナスにならないと言っていた人もいましたよね。あの議論は終わったのですか?」
大塚議員
「理論的に必ずそうなるとは限らないですけど、経験的に毎回引き上げた度に景気を下折れさせたという事実がありますから。ただ、理論的に必ずそうなるかと言ったら、消費増税をやっても別のところで分配サイクルが働いて、税を負担した人達が消費を抑制しなくてもいいという気分になれば、理論的には景気を下折れさせないです。ただ、現実にそれが3回も起きてしまっている。なかなか否定しきれないですね」
秋元キャスター
「分配サイクルがうまくいっていないのではないですか?」
大塚議員
「そうとも言えます」
西村議員
「増税の前に駆け込みがあって、その反動で下がるということはあるわけですが、駆け込みで増えた以上に減ってしまうわけですから、それを均すため財政出動もやるのですけれど、増税したあとのショックというのが残って、消費がなかなか戻ってこないという」
反町キャスター
「分配ができていないから、下がるのではないかという、そこは?」
西村議員
「そこは社会保障で分配すると約束をしているのですけれども、なかなか理解がされないというか、たとえば、給付もやっているんですよ、その分の。所得の低い方に月5000円とか、子育て世代にもお金がかかるだろうということで給付もやっているのですが、それでも、長い間のデフレマインドが染みついているので、消費をしていこうという雰囲気になかなかならない。デフレマインドが残っているから企業も投資をやらないと。そこを金融政策によって打破しようとしているのですが、まだ、それがこびりついている部分があって、これを是非、第2幕で払拭をしたいと思っていますし、それで消費税を先送りしましたけれども、次の増税の時にはしっかりと上げられる環境をつくっていかないといけないと思います」
大山解説委員
「将来不安をなくすという説明がないような気がして」
大塚議員
「国会で議論したいと思うのですが、たとえば、消費税率を10%にするというのは、支持率の高い政権でないとできないですよ。我々も景気の状況からしたらやるべきではないという意見でしたけれども、(安倍政権が)3年半も続いて、かつ支持率が高いと。10%と勇断をされたうえで、不安をなくすためには、その分を全額、社会保障に充てると同時に社会保障はこの先、子育ても社会保障のカテゴリーで考えるとすると、国民の将来の希望を高めるためにも、プラス他の予算項目を削って、消費税増税分プラスアルファを社会保障費に充てるけれども、それ以上の大判振る舞いはできないことはご理解くださいという、消費税増税分プラスアルファを打ち出されたら下折れしないかもしれないですよ」
大山解説委員
「国と地方のプライマリーバランスですが、2020年に対GDP(国内総生産)比でプラスマイナス0にもっていけないかと。アベノミクスは2020年に名目GDP600兆円を目標としていますが、経済再生ライン、現在行っている経済政策が成長に寄与すると仮定しても現在のところ2020年では赤字が残ると」
反町キャスター
「2020年にプライマリーバランスをプラスマイナス0というのは、実現できないですよね?別の物差しをつくるのか、どう考えれば」
西村議員
「2018年に中間地点として見直す、評価することになっています。私が副大臣の時につくったのですけど。ですから、2017年、2018年でどれだけ成長できるのかというのが大事なのですが、足元は2016年の税収も落ちていますので、ちょっと下からスタートしているんです。消費税の増税を予定通り2017年4月からやるということでなっているのですが、2年半延ばしました、2019年10月からですから、消費税が半年ではなくてフルに入ってきますので、名目3%、実質2%でいけば少し下の感じでいけるはずです。それでも、最低5.5兆円は足りませんし、プライマリーバランス0にして借金がワニの口がずっと拡がり続けるのを防ぐまでにはいかないですから、相当厳しい目標は事実ですけれども、特に2016年は悪かった、これは海外要因が主だと思ってますが。2017年は名目2.5%、実質1.5%ということで何とかこれを達成しつつ、アベノミクス第2幕をさらにアクセルをふかして、海外の雰囲気も良くなってきている。もちろん、予算は楽観視した予算ではありませんけれども、固い予算にしていますが、それでいけばまだ可能性はありますので、2018年の時にしっかりとチェックをして、場合によってはそれ以上の歳出抑制をしなくてはいけない。社会保障は3年で1.5兆円ですから、年間5000億円程度までに増やすのを抑えていこうとやっていますが、他にもっと歳出削減をしなければいけない部分が出てくるのかどうかも含め、この2年でしっかりやって、2018年にチェックをするということになります」
大塚議員
「財政健全化は果たすべきだけれども、現在の、アベノミクスの仕組みのままでは、たぶん達成できないと思うので、それに無理に縛られるよりは少し目標年度を後ろに倒す…」
反町キャスター
「新しいタスクを設定した方がいい?」
大塚議員
「両方ですね。両方議論しなければいけない」
反町キャスター
「がんばっている姿勢を見せることが大切なのですか?」
大塚議員
「G7、あるいは先進国の中での日本のポジションを考えると放棄はできませんね」
西村康稔 自由民主党筆頭副幹事長の提言 『ハイブリッド(成長と分配)経済で世界をリード!』
西村議員
「成長と分配というお話を今日させていただきましたけれども、ハイブリッド、成長もやるし、分配もしていく。突き抜ける、やれる人はドンドン自ら世界に飛び出して、大企業も、ベンチャーも、やってもらったらいいと。しかし、そうはできない弱い立場の方々にもしっかりと果実を分配して、全体として経済を良くしていく、社会を安定的に豊かにしていくということで、ハイブリッド経済で世界をリードしていくということ。これはTPPも含めて、自由貿易とか、自由な投資、こうした環境も日本はリードしていくという気持ちで、そういうことを根っこに置きながら、この予算を組んでいると」
大塚耕平 民進党政務調査会長代理の提言 『希望・安心』
大塚議員
「予算でどういう国を目指すかということですから、予算で目指すべきは若者には希望を、ベテランの皆さんには安心を。成長が大事なのは私も同感ですので。しかし、成長は予算や税制優遇で企業が発展するということとはちょっと違うと思っていますので、財政も厳しい折から、予算は希望と安心を生み出すものにしっかり特化していくべきだと思っています」