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2016年12月5日(月)
年金…改革かカットか いくら減額?試算検証

ゲスト

片山さつき
自由民主党政務調査会長代理 参議院議員
大串博志
民進党政務調査会長 衆議院議員
枡屋敬悟
公明党政務調査会長代理 衆議院議員
小池晃
日本共産党書記局長 参議院議員

与野党『年金改革』論戦 減額の現実味&改革の狙い
秋元キャスター
「現在、参議院で審議されています年金制度改革関連法案ですけれども、まずはこれまでの審議経緯を見ていきます。11月1 日に衆議院で審議入りました。実質的審議時間19 時間を経て、25日に厚労委員会で採決、通過しました。これに対して先週29日ですけれども、野党4党は塩崎厚労大臣に対する不信任決議案。丹羽厚労委員長の解任決議案を提出しました。主な理由は改革の影響に対する試算が出されていないということ。年金積立金の運用損益が開示されなかったこと。採決が強行されたこととされています。衆院本会議でこの両案は否決されまして、年金改革法案は通過。2日からの参議院での審議がスタートしています。法案の中身については後ほど、じっくり聞いていくのですけれど、まずはこの国会審議の運びについて聞きます。片山さん、衆議院でのこの法案審議、十分に尽くされたと考えますか?」
片山議員
「総理入りも含めて20時間近くやっているということの中で、野党側が何回も理事懇の時から蹴っていると。特に理事の空席を埋める時の理事懇もご欠席というようなことは非常に残念で、その中の議論でも、あたかもこの法案によって現実に明日から3割、つまり、20万円もらえるものが14万円になるとか、全然ないわけですよ。変わらないわけですよ。そこをあたかもそのように見えてしまう、所得代替率の議論にすり替えちゃったということも含めて、年金は政争の具にしてはいけないと、あれだけ我々が野党で、民主党さんが与党の時におっしゃったのに、非常にそこは残念だと思っています」
桝屋議員
「野党の皆さん方のいろいろな指摘の中に、今回大きな議論になりましたのは、1つは年金のスライド。毎年の改定のあり方、あるいは年金の持つ所得補償機能。こういう中身について少し議論ができたかなと思っていますが、しかし、片山先生がおっしゃったけれど、カット法案、カット法案と言われるものですから、議論を見ている国民の皆さんがどこまでご理解をいただいたのか、少し心配なところがありまして」
反町キャスター
「大串さん、中身の話はあとで聞きます。まずは段取りの話から聞いていきたいのですが、手続き上、瑕疵はあったのですか?」
大串議員
「あると思います。と言うのは、年金の根幹を変える、今回、改革案ですね。2004年改正の時にマクロ経済スライドを導入するという大改正。まさに年金をどのように裁定し、決めていくかということですけど、今回も年金のスライド、つまり、どのように年金額を決めていくかという根幹の部分を物価のみならず、賃金の低い方向に合わせていこうということなので、これは年金制度の根幹ですね。年金制度の根幹を議論するのにもかかわらず、前回、30時間議論をしているところを、今回、20時間を切る時間しか議論をしていない。これは短いし、かつ私達がどうしても解せないのは、年金カットの法律の部分が施行されるのは平成33年度と法律上なっています。5年後ですよ。5年後のことをなぜこの国会で審議時間が足りないという声があるにもかかわらず、強行採決しなければならなかったのか。しかも、2年後には年金の財政検証という、5年に1回行っている年金の財政を1回洗い直して、皆さんでもう1回考えましょうねという機会がくるわけです。そこをきちんと見たうえで議論してもまったくおかしくないものであったにもかかわらず、敢えて年度を外して、今、しかも、この拙速に5年後のことを今決めるというのは本当に筋がよくわからなかったです。私も年金は政争の具にしてはいけないと思いますので、与野党でじっくり話し合う期間があって良かったのではないかなという気がします」
小池議員
「僕は今回の法改正というのは本当に年金制度の考え方を大きく変えるようなことになっています。と言うのは、これまでは賃金がどうであれ、物価が上がっていれば物価に合わせるということですね。ところが、今度は賃金が下がったら物価が上がっても下げる。物価が上がって年金を下げてしまったら、年金生活者は賃上げもなければ、残業代もないわけで、物価が上がった時に年金下がっちゃったら、生きていけないわけですよ。こういったことをやっていいのかということについて、国民はちゃんと理解できるような議論になったか。いろんな世論調査の6割近くは反対だと言っているではないですか。そういう点で言うと、こういうやり方は、年金制度の根幹というのは国民の信頼ですよ。こんな議論をしていたら年金に対する信頼はドンドン崩れていってしまうと思いますので、参議院では徹底的に議論をする。すぐに通す必要はないのだから。先ほどもあったように、5年以上先の問題ですから。じっくり議論をしましょうよ」

『100年安心制度』の現実は…
秋元キャスター
「年金制度改革法案が、もし成立した場合に毎年行われている年金額の算定、どう変わっていくのか。新ルールを含めた内容をこちらで見ていきます。年金額を決める物差しは賃金と物価の2つですけれども、現行ルールから変更がないのは、両方下がっている年は物価の下落幅に合わせる。賃金は上昇していて、物価が下落している場合は年金は引き下げるということになります。新たなルールとして、物価よりも、賃金が下がっていたら、賃金に合わせると。物価が上昇して、賃金が下落した場合、この場合も減額となります。唯一、年金額がアップするのは、物価も賃金も上昇しているという場合ですが、将来世代の年金を確保するための仕組みでありますマクロ経済スライドによって年金額の引き上げ幅も抑制されるということになります」
片山議員
「賃金というものが、保険料が生じてくる最大のベースであって、これが非常に重要であって、実際に下がる経験を我々はしてしまった。これからは全ての政策を動員して、そのような状態にならないようにしますが、実際、過去にそういう時代と、デフレの時代を通り抜けてきたということで、転ばぬ先の杖法案で、将来の年金を維持する法案ですよ。だから、こういうことはまず起きないですが、先ほど、大串政調会長がおっしゃっていたように、なぜ33年度なのかというと、2017年までは保険料が上がっていく分、その分、実質の手取りというか、可処分所得が下がってしまうから、それを考えると調整中だから、それはできないというのと。そこから、現在のルールというのは3年分の平均を、翌々年度に適用しているので、これからやろうとしたら、1、2、3ですから、そこでやると33年より早くはできないということですよね。遅らせない方がいいというのは、今より遅れらせれば、遅らせるだけ、だんだん調整期間が伸びて、若い人の世代までにマイナス調整がかかってくるから、だから、若い人の将来性のために今やらざるを得ないと」
桝屋議員
「もう1つ言いますと、マクロ経済スライドというのは、物価も賃金も上昇。だから、年金も上がるのですが、この上げ方を抑制するというのが端的です、マクロは。新ルールは、まさに賃金も、物価以上に賃金が下がるというのはあってはならない」
小池議員
「こういう事態は起きませんという説明をずっとされるのだけれども、僕は、起きると思うんです。1番起きやすいのは消費税を上げる時です。我々は絶対反対ですけど、消費税を上げようとしているんですよね。消費税上がった、どうなるかと言うと、物価が上がりますと。ところが、今回、物価スライドをより徹底すると言うか、マクロ経済スライドをより徹底して、以前、物価が上がった分を先送りする、キャリーオーバーする。これを使うとたぶん消費税した時も物価上昇分に見合う年金の引き上げがないことになると思うんですよ。合わせて実質賃金が下がるんですね。そうすると、結局、賃金マイナスという事態になるわけ。物価が上がるけれども、賃金がマイナス。まさにこれで想定している新ルールが適用される事態が起こってくる。僕は、こういう事態は十分あり得ると思いますよ。そういう中で結局消費税は上がる。しかし、年金は下がる。本当に深刻な打撃になる」
反町キャスター
「この改正がスパイラルで、日本の経済をさらに悪化させる、そういう意味ですか?」
小池議員
「そこが最大の問題だと思っていて、現役世代と年金世代は言うのだけれども、年金のお金というのはグルグルまわるわけですよ。たとえば、県民所得の中で15%以上、年金所得が占めている県というのは10県あるんですね。そこが下がるというのは地域経済にすごく打撃を与えるし、どうしても現役世代の、給料にだって響いてくるわけ。だから、世代間の対立を煽るような議論を政治がやっていくのは良くないと思いますよ」
反町キャスター
「小池さん、そうかと言って、現在貰っている人達が貰い過ぎで、その人達の量を少し減らさないと30代の人達が貰う時に悲惨な年金になるよというのは?」
小池議員
「貰い過ぎって、なぜこういう事態になったのかと言うと賃金が下がったからですよ。別に、年金生活に…」
反町キャスター
「いや、年金が下がっていることを、政府与党を批判する1つのツールとしては、それはよろしいのですけど、そうかと言って、この年金改革に反対する理由は?」
小池議員
「そういう時に下がったからといって、下に下にといったら、僕はドンドン収縮する方向に、シュリンクする方向に日本の経済がなっていくと」
反町キャスター
「では、年金体制はどうするのかという話ですよ」
小池議員
「僕は、年金は、先の話になってしまうけれども、厚生年金について言うと実はそんなに悪くなっていないですよ」
片山議員
「基礎年金の問題ですよね」
小池議員
「報酬比例部分はマクロ経済スライドをやる時期がドンドン短くなって、来年、再来年ぐらいにマクロ経済スライドやらなくてもいいぐらいまで報酬比例部分を、決して豊かになっているとは言わないけれども、問題はここでしょう、基礎年金でしょう」
片山議員
「いかにして厚生年金の方に持っていくかという、皆さんで一生懸命に相談をしてやっているわけ」
小池議員
「一緒くたにしてやっちゃう議論というのは、僕はあまりにも乱暴だと思うし、この際、こういう事態になって、本当に基礎年金の部分が暮らしていけないような水準になるようなことに対してきちんと議論をして、つくっていかないと年金の財政をつじつま合わせることをやっていったら、国民の暮らし、本当に深刻なことになりますよ」
桝屋議員
「先ほどの、小池先生のお話で消費税の引き上げの時が心配だというご指摘はあったけれども、実は16年の改正で、先ほど、言った年金というのは結局、現役世代の保険料と積立金と、それから、税をつぎ込んでいるわけで、ずっと議論をしてきたのは、基礎年金の3分の1、国費を投入している。これを2分の1にしたいと。そうしなければ、どうしても負担が増えてしまうということで、2分の1にしたわけですね。2兆5000億円ぐらいかかった。これは消費税を投入したわけでありまして、消費税8%の段階で、やっとこれができた。従って、消費税の役割ということも、小池先生には是非ご理解いただいて、そのうえで現役世代と受給世代のバランスというのは、年金の財政は他にないわけですから。現役世代の保険料と積立金と税しかないわけですから。そういう意味では、このバランスというのはどうしても考えざるを得ない。大事な話。これを100年均衡させようと。それまでは5年ごとにやっていたわけですよ。人口減少の時代に、それでは若い人が、俺達の先の負担はどうなるのだと、こういう議論になるわけで、100年の均衡の議論になったと」
小池議員
「でも、100年安心でつくったものを今回、見直すというのは、10年経っていないですよ。90年ある」
桝屋議員
「年金というのは、我が国の経済社会の上に立つ建物です。基本構造を我々は変えようとは思っていない。だけれど、この土台が動くことは事実ですから。これを否定はできない。だから、微調整をしながら進んでいく」
片山議員
「小池さんの議論だと、2004年の時に100年安心だったと。それを5年ごと、2009年の時も、現在の見直しだったら、確かに代替率の落ちるカーブは遅くなっちゃって、しかも、1割減っちゃったけれども、そこから100年で成り立つと。今回の2016年の時も100年が成り立つと。つまり、100年分は見ようと。どこまでの未来が見られるのかだけれど、100年分は見ようと、そういう意味」
反町キャスター
「手をつけずに100年持つという話では最初からなかったのですか?」
桝屋議員
「持つんです、基本は。それが積立金ですから。積立金になって運用しながら動くわけで、計画通りにいってますけれども、従って、16年の改革をやって、あとは5年ごとに経済で…」
小池議員
「保障するのは5年だけということではないですか?」
桝屋議員
「そんなことはない。もう12年、既に経っているではないですか」
大串議員
「制度としては100年持ちますと、積立金が100年後まで残っていますということ。これをもって100年安心ですと言っているんですけれども」
片山議員
「1985年というのが、基礎年金元年ですよ。それから30年経っているのですけれども、その時には、確かに衣食住にかける本当に基礎的な消費支出を見ながら、生活保護の生活扶助を1番下のやつを見ながら、5万、5万だったんですよ。それが生活保護の方、私もずっとやってきましたけれども、ある程度、バスケットで上げてきちゃった。これをこちらの方が途中で、マクロ経済とか、いろいろ入ったということもあって、単身者だと、ちょっと生活扶助的なものより逆転してくるところが生じるんです。だけど、2人になると、ほとんど生活保護よりも年金の方が、しかも…」
反町キャスター
「それは単身高齢者、基礎年金で6万5000円だけれども、2人だと13万円だから生活できると。そういう意味なのですか?」
片山議員
「そうです」
大串議員
「だから、2004年の年金改正法の基礎です。つまり、標準的なモデルであれば、所得代替率が50%超えるからいいでしょうということですけれど、標準的なものとはいったい、どれぐらい年金、公的年金加入者がいらっしゃるか。現在、3号被保険者、専業主婦の方、900万人ですよ。その方の旦那さんも含めて考えると、表裏で1800万人。全体の年金加入者の4分の1ですよ。4分の1しかいらっしゃらない世帯。しかも、その中でおそらく仕事をされていて、完全なこの標準的なモデルは、かなり少ないと思います。これを標準的なモデルとして、だから、大丈夫だというのはおかしくて、今や国民年金しか受け取っていないような方をどうするかと」
反町キャスター
「そうすると、50%の方、所得代替率がこのモデル世帯で、現在、63%を50.6%にしようという話の中で、63%というのは高いよねと。50%で何とか生活できるかという話を聞こうと思っているのですけれども、全体の4分の1でしかなくて、残り4分の3はこの水準にすら達しない人達がほとんどだと、こういう主旨ですか?」
大串議員
「そういうことです」
小池議員
「年金を貰い始めた時点で50%が保証されていたとしても、いわゆる非最低年金と言って、貰い始めると、物価スライドで下がっていくということになると、結局50%はおろか、40%ぐらいまで落ちていくという数字があるわけですよ」
桝屋議員
「だいぶ誤解がありますが、所得代替率というのは、1つの物差しとして、16年の時に現役世代の手取り賃金に対して、どれぐらいの年金額がありますか、という物差しをつくった。確かに大串先生がそういう世帯、標準世帯が少ないのではないかとおっしゃるけれども、だけど、物差しは物差しでありますから、5年ごとの、そういう意味では、塩崎大臣もこの財政検証の時のやり方は、それは研究しなければいけないと」
小池議員
「これはモデルと言うと平均的みたいに聞こえるんです。違うんです、これは夫が40年間サラリーマン。妻、20年間専業主婦はあり得ないではないですか。単身高齢者の6万5000円だって40年間ひと月も欠かさず年金を入れた人が6万5000円です。これがモデルだと言われると、これは違うと思います」
大串議員
「物差しだとおっしゃいましたけれども、この標準的なモデルで5割確保するように年金制度がなければならないというのは、2004年の改正法律の条文として書かれているんですよ。つまり、法律の根幹です。それが今や4分の1しかいらっしゃらないです。むしろ標準的なモデルではない単身の、国民年金だけを受け取っていらっしゃるような方が本当に重要な…」
反町キャスター
「これが4分の1の例だと言われたのだけれども、単身の基礎年金だけの人は全体のどれぐらいいるのですか?」
大串議員
「それ以外の方々は標準的なモデルではないわけですから」
反町キャスター
「でも、これが残りの4分の3を占めているわけではないでしょう」
大串議員
「厚生年金の方々もいらっしゃいますし、でも、相当程度が、かなり国民年金の方々がいらっしゃるわけですよね。まして、いわんや国民年金に関しては未納率が4割あります。この方々が、年金受給の世代になった時に納付率が4割欠けているということは6万5000円から受け取る額も4割減るわけですから。それは、相当な厳しい生活に直面しなければならなくなる人が世の中にあり得る。そこも含めた議論を」
反町キャスター
「代替率の議論というのは意味がないという意味で言っていますか?」
大串議員
「私は、そうではない、物差しとして」
桝屋議員
「この衆議院の厚生労働委員会で、こういう言葉がありましたね。長妻先生がおっしゃったのだけれども、年金は破綻しませんと。年金財政が破綻するとは言いません。だけれども、そうではなくて、年金で生活している方の生活が破綻するのだと。これは言葉を換えて言うと、まさに単身の高齢者。これは長妻先生が指摘をされたんです。ここは、私は年金制度の中で冒頭申し上げた年金の所得補償機能、ということを考えた時に、我々は与党としては無視ができない。ここは検討をしなければならない」
小池議員
「そこはすごく大事な論点で、でも、今度の審議の中で触れられていない。女性単身の厚生年金の平均は10万円です、月。たぶん国民年金で言うと6万5000円の満額で5万円ぐらいですよ、だいたいね。それにも一律にマクロ経済スライドをかけると、あるいはそのマイナスの今回のルールを適用する。そうすると、本当に現在、生活保護世帯が高齢者世帯6%ですよ。1割近くの高齢者だけの世帯ね。6%が生活保護世帯になっている時に、こういう低年金までまったく同じルールでドンドン下げていく。そこは切り分けて議論をするようなことは」
反町キャスター
「年金の中で高額の年金受給者と低額の年金受給者で制度に差をつける」
小池議員
「やっている国はあるんですよ。スウェーデンは、最低保障年金部分はマクロ経済スライド的なことをやっていないけれど、報酬比例部分についてはやっているような国もあるわけですよ」

どう対応? 低年金&無年金
秋元キャスター
「低年金・無年金の対策について、民進党としてはどう評価されますか?」
大串議員
「年金生活者への支援給付金、これは民主党政権の時に社会保障と税の一体改革を提唱した、その時にマクロ経済スライドのことも受け止める、その一方、低年金の方々の生活を何とかしなければいかんということで、当時、私達はクローバックという考え方を提唱して、すなわち高額に年金を受け取っている方々には少し我慢をしていただいて、非常に低年金の方々に財源を移してくるようなことをやった方がいいのではないかと提言したんです。これが3党合意の中で、そこは合意できなかったんですね。その結果として、最大6万円の低年金生活者給付金をやろうということになったと。これ自体は、私は否定しませんけれども、その時にまださらに年金の方々への支援のあり方を考えなければならないということを社会保障と税の一体改革の3党合意の時に最後の1項がついているんです。その議論をなされていないことが、現在にきている」
小池議員
「年6万円と書いてあると、皆6万円をもらえるかのように受け取ってしまうのだけれど、でも、最高額ですよ。要するに、年金を40年間、払っている人には6万円が出ますよということですよね。ところが、もし半分の20年間だったら年3万円になると。10年間しか払っていない人だと1万5000円ですよ。今回これで、10年で新たに年金受給できる人が出てくるわけだけれども、こういう人で言うと、年金が、だいたい1万6000円ぐらいになってしまいますね。そのうえ、給付金というのは、月1200円ですよ。これではダメだと思うんです。要するに、低年金には低い給付金しか出ないという仕組みではないですか、低年金にほど手厚くするという形にしないといけない。だから、一律の形でやるとか、金額は。そういった形で低年金をいかに底上げするかという発想がなくて、年金の枠組みの中でしかでていない。クローバックという話があったけど。貧困をどうやって防ぐのかという意味での制度の見直しは、これではダメだと思いますよ」
片山議員
「こういう状況については我々も1番光をあてていかなければいけないと思っていて、高齢者で生活保護をもらっている方が、平均してもらっている年金、生活保護をもらっている方の中でも半分以上、年金ももらっている、足りないからですけど、それは少しずつ増えているんですよ、年金の成熟化と共に、4万4000円ぐらいから4万7000円ぐらいに。その足りない部分について生活保護とか、生活扶助とか、住宅扶助とか。東京だったら住宅を含めて十数万円出ます。何とか(憲法)25条の世界で、きちんとした生活になるところまでは国家が最終的なセーフティネットで保障しているのですが、それが、このペースで増えていったら、破綻しますから。保険料がない世界ですからね。100%税金ですから、高齢になってもそのおつもりがおありなら、日本の場合は65歳ぐらいの方が、聞けば何かあれば3分の2ぐらいの方がお仕事してもいいとおっしゃっていますから、就労機会を、トレーニングなどを含めて、確保し、健康寿命を維持していただくことがすごく重要ですよ。健康を崩してしまえば就労も不可能。要介護3、4の状況、それを防ぐような健康寿命維持の活動をしていただく代わりに食事をしていただくとか。あるいは住宅扶助に代わるものとして空き家住宅の活用によってキチッとした住宅を。こういう方が全員、家がないかと言うと、そうではないです。とても売れないようなマンションとか、こういったものについてもリバースモーゲージの可能性を検討しよう、現在既にそういった状態に陥っている高齢者にはそういうことをしていきます。これからそうならないようにということにおいて、加入率が63%から64%に増えたのですが、守っていただくために、企業年金の拡大、中小企業向け簡易型の確定拠出年金とか。それから、生命保険は日本人の9割が入っていたのが現在は8割ですよ。それに対する税制上措置とか、シルバー人材センターとか、できるだけ自助努力の方も30代、40代からずっとしていただきたい。こういう状態をなくすためにあらゆる政策を動員したいです」

いつまで待つ? 年金財源
反町キャスター
「現在の年金財源、足りないですよね。どうやって埋めていったらいいと考えますか?」
大串議員
「与党の説明は現在のままでも年金が持ちますという話だから、おかしいと言っているんです。正直に賃金上昇率がこんなに大きくなりませんと、年金は皆さんが受け取れるものが、特に基礎年金が厳しくなりますと。最低保障がなかなか成り立ちませんと、そういう問題を国民の皆さんに知ってもらって、皆で直面したうえで、議論をしましょうと、その時には確かに財源の問題が出てきます。そういった背景もあって私達は社会保障と税の一体改革ということで、消費税の問題も持ち出してきたわけです。こういうようなことを真正面から議論するような土壌をつくっていただきたいという意味において、今回の年金カット法案は非常につまみ食いで、その場限りのものだからダメです」
反町キャスター
「あと2%上げたところで、5兆円で、年金財政の補填になりますか?」
大串議員
「現在、年金に国庫からいっているお金は12兆円ですよ。12兆円で基礎年金の半分を賄っている。前は3分の1でした。これをグッと安定させるため2.5兆円で何とかやったんです。こういうオーダーの話です。2.5兆円とか、そういうオーダーの話を本当に生活の安心がキチッと得られるために、やるべきか、やらないべきかということを国民の皆さんに、正直な賃金上昇率の見通しと共にやるべきだと思います」
反町キャスター
「具体的に消費税については何パーセントまでという話はあるのですか?」
大串議員
「そういう計算はしていません」
反町キャスター
「なぜしていないのですか?」
大串議員
「なぜしないのかと言うと、賃金上昇率に関して政府は2%、3%、4%伸びると、だから、大丈夫だという計算になっています」
反町キャスター
「民進党としてデフレだったら、こうなると出してくれれば…」
大串議員
「それは塩崎さんに私は言ったことがある。年金局の数理課を貸してくださいと言ったんです。ここは全ての情報がある。ここを動かさせてもらえたら、私達、計算ができるんですよ。しかし、これは厚労省から、数理課の手の内を明かすことはできませんと何回も言われているんです。でも、明かしてもらえたら、必ず計算します」
枡屋議員
「大串先生の話を聞いて、こういう議論をしたかったですね、今回の。なぜそんな皮肉を申し上げるかと言うと、年金3割カット法案だと、こういうことをあげつらねて、所得代替率の話を、0.7かけて3万5000円と、こういうプロパガンダをされると、そうではないと。我々が1番心配なのは、そうでなくても年金に対する国民の信頼ということが大事でありますから、なおかつ我々は与党として安倍政権のもとで経済成長、これを必死になって取り組んでいる」
反町キャスター
「年金財政の本音、それに充てる財源論を聞きたい。そこはどうですか?」
枡屋議員
「ですから、年金100年の均衡、見通しはできているわけですよ。26年の財政検証でも。経済再生、労働参加ということは大前提ですけれども、そのために我々は全力をあげているわけで、そうすれば何とか50%が見えると。これがもしできなければ、もう1回、あらためて給付と負担を見直さなければならないということなのですが、大串先生がおっしゃるように、最低保障年金をやりましょうと、クローバックをやると言ったって、そんな大きなことはできないわけで、財源をどこから持ってくるか。私は大変な課題だと」
小池議員
「僕らは最低保障年金制度をつくる、これが必要だと思っています。低年金・無年金を解消しなければ…」
反町キャスター
「最低保障年金は1人どのぐらいをイメージしているのですか?」
小池議員
「土台としては5万円ぐらい。そこに上乗せ部分を乗せていくということ。国民年金の満額で言えば8万円ですよ。僕らは…」
反町キャスター
「その財源は?」
小池議員
「これは生半可なことではできない財源ですよ。税金の無駄遣いただすとか、大企業だけの負担でやるとか、それはできません。率直に国民の皆さんに能力に応じて負担をするということを訴えるべきだと思うし、消費税はダメですよ。低年金で暮らしている人達にとって1番深刻な税金になるわけで。僕は所得税で率直に年金のためだということで増税を」
反町キャスター
「所得税と法人税の強化ですよね?」
小池議員
「法人税はこの財源にはなかなかなりにくいと思いますよ」
反町キャスター
「所得税の強化だけで10兆円、20兆円を?」
片山議員
「相当な税率の引き上げになると思いますよ」
小池議員
「累進的に税率を引き上げていく。上の方は15%ぐらい引き上げてもいいと思います」
反町キャスター
「試算を出していますか?全部で何兆必要か」
小池議員
「だいたい6兆円」
反町キャスター
「6兆円」
小池議員
「1番下のところ、所得税率でいうと5%ぐらいのところは1.5%ぐらい上乗せする。現在45%が上ですよね、そこは15%ぐらい上乗せする」
反町キャスター
「60%ですね」
小池議員
「それを率直に国民に訴えて、それをやらないことには日本の未来はないのだぐらいの、政治家はしっかりした議論をやるべきだと」
反町キャスター
「課税最低限を引き下げるとか、そのへんの話はいかがですか?」
小池議員
「それは、日本は下げるのは、下げるというのは必要だと」
反町キャスター
「それをやったうえで、6兆円引っ張って、国民最低年金をつくると」
小池議員
「課税最低限を引き下げるではないですよ。日本の水準は、かなり低くなっていますから。ここはいじらない方がいい」
片山議員
「いずれにせよ、その説はまったく我々と違う、極めて累進的な、超所得再分配の世界ですけれども、どこでも少子高齢化となった時に、働き手が減る、1億総活躍をやったって、理想出生率は1.8で、2は超えていないのだから働き手が少しずつ減っていく世界を想定しているわけですから。そうすると、皆が社会に生きている会費として、少しずつ払うものとして、一定の公平性を感じるものとして、たかが所得、されど所得で、仕方なく、皆がそれに目をつけているということです。消費税の財源で基礎年金の2分の1というのはしかたのない選択だったと思っているのですが、ここから自助、共助、公助の世界をつくっていく時に、できるだけ民間の中で、たとえば、よく言われるのは、年金は積立金を誰が運用して、どうなってしまっているのかがわからないから、自分で貯めた方がマシだと言って、国民年金の保険料を払わない人がいるんです。国民年金と厚生年金の積立金はここのところ減っていなくて、少し戻しているんです。保険料もドンドン入ってくるし、代行返上もあるし、それから、安倍政権になってから、30兆円運用益が出たと。ですから、これがキチッと今現在あるということを皆さんにもっとしっかりお示しすべきですよ。自助、共助、公助のうえで最低保険だよということを維持したところまでが年金で、そこから先は社会政策でどこまでカバーできるかがだと我々思っています」

片山さつき 自由民主党政務調査会長代理の提言:『支え愛と理論』
片山議員
「年金は結局、賦課方式、つまり、今働いている世代が、がんばってきた、年金をもらえる世代を支える公式しか成り立たない。インフレもデフレもあるから、賦課しかないと、支え愛と。それから、アクチュアリーの年金理論は皆、わからないですよ。ですから、私が申し上げたように、決して積立金は減っていないと。統計も含めて、わかりやすく理論がわかるようにしていく、この理解を得ることが1番、年金制度への信頼が守られる鍵ではないかと思いますね」

大串博志 民進党政務調査会長の提言:『正直な年金制度を』
大串議員
「非常に楽観的な、将来、経済、賃金が上昇すると見通しの中で、100年安心よと言い続けても、国民の年金に対する信頼は戻ってこないと思います。ここで正直な経済見通しと共に、将来の年金、特に低所得の、低年金の方々をどうやって持ち上げていくのかということを真正面から議論する。これを与野党で議論するべき時に、抜本改革の時にきていると思います」

枡屋敬悟 公明党政務調査会長代理の提言:『世代を越える支え合い!』
桝屋議員
「今回の議論で随分はっきりしてきましたけれども、民進党のおかげで議論がありました。今もし賃金が下がるようなことがあれば、申し訳ないけれども、年金も同時にそれに合わせて改定させていただく、そのことは将来の年金世代の給付水準は守られるということが明らかになりました。従って、世代を越えた支え合いを訴えたいと思います」

小池晃 日本共産党書記局長の提言:『最低保障機能の強化』
小池議員
「年金財政のつじつま合わせだけやっていると、ドンドン年金が減る方向だけにしかなりません。その場合、1番深刻なのは低年金・無年金の方々です。日本の年金制度には最低保障という考えがあまりにもなさ過ぎると。憲法25条の健康で文化的な最低限度の生活を保障する、そういう年金制度をつくっていくための議論を真剣にやる時だと。今やらなければできないと思いますので、是非こういう議論をいったん立ち止まって、今回のカット法案をやめて、こういったことをしっかり議論する国会にしたいと思います」