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2016年10月25日(火)
稲田朋美防衛相に問う 新任務・駆け付け警護

ゲスト

福山哲郎
民進党幹事長代理 参議院議員(前半)
井上哲士
共産党参議院幹事長 参議院議員(前半)
稲田朋美
防衛大臣 自由民主党衆議院議員(後半)

自衛隊派遣5か月延長 南スーダンの治安情勢は?
石本キャスター
「日本が国連平和維持活動のために自衛隊を派遣するには、PKO(国連平和維持活動)参加5 原則が維持されていることが条件となります。中でも、南スーダンへの派遣で問題になっているのは、この1番の紛争当事者間での停戦合意が成立しているかどうかということですけれど、現在の南スーダンの状況を見てみますと、2011年の建国以来、部族間の対立などによる混乱が続いていまして、今年7月には首都ジュバで政府軍と反政府勢力の衝突が起きまして、少なくとも270人以上が死亡しました。今月になってからも、10日に市民を乗せたトラックを反政府勢力が襲撃をして21人が死亡しました。17日には政府軍と反政府勢力の衝突が起きて、少なくとも60人が死亡しています。この南スーダンの状況ですけれども、福山さん、停戦合意が成立していると思いますか?」
福山議員
「停戦の主体がどことどこかという議論があります。だから、政府軍と反政府勢力が国か国に準ずるところだと見なせれば、停戦は成立していないと。現在の状況なら考えられ得るとは思いますが、実はこのことは今年7月に入ってからだけではありません。実は南スーダンの状況は、PKO自体を否定しているわけではありませんが、あとで反町さんからお話いただくかもしれません。最初に南スーダンにPKOの派遣を決めたのは民主党政権です。実はすぐに決めたわけではありません。古い話をすると、2010年に国連の潘基文事務総長から、独立するかどうかの住民投票をすると。2011年1月に独立投票だったのですけれども、2010年の時点で、住民投票をするので、その投票箱をヘリで運んでいただけないかと、PKOの部隊でと。それだけ公平中立な住民投票ができるからと。日本の、ハイチでの地震後のPKO部隊の活動ぶりが大変、国際社会に評価をされて、事務総長から、当時の日本政府に話があって、我々は検討したんですよ。できれば協力したいと。しかし、内地で非常に移動距離が長いと。それから、ヘリで運ぶのに対して通信体制等々が、まったくインフラが整っていないということもあって、トータルで考えた時に、ここはちょっと協力しにくいということで、実は1度お断りをしました。その時に防衛省から話があったのは、南スーダンに協力するのはやぶさかではないけれども、それが日本の安全保障や日本の国民・国益にどう影響をするかについて、国民に説明をしなければならない。そのことについて環境も含めて、整っていないのではないかという話もあって、実は最初のPKOをお断りしたのです。その後、独立が決まりました。独立が決まったので今度は国づくりをして、民生支援するために、道路とか、水とか、農地とかをつくるためにPKO部隊を出してもらえないかという、あらためて、潘基文事務総長から当時の菅政権に話がありました。これは先ほどのとは少し質が違います。なぜなら南スーダンの独立が決まって、新しい国づくりということでのPKOですから、それなら、評価の高い施設部隊を当然、独立したところですから、内戦等で小競り合いはあったとしても国民全体としては独立したことに対するある種のお祝い状況もあるので、国づくりの支援をしようということで、我々で検討をして野田政権の時に決めたということが南スーダンPKOのスタートです。ところが、2013年に大きな衝突が起き、敢えて内戦とは申し上げませんが、大きな衝突が起きた。それからずっと衝突が続いているわけです。ですから、国連のミッションも当初の国づくりというミッションから、文民保護、治安維持と徐々に国連の決議の中身が変わっているわけです。7月の衝突の直後、8月に国連はもう1度決議を変えます。その時に文民に対し、政府軍であろうが、反政府軍であろうが、文民に対する攻撃をした時に、どちらの軍であろうが、国連PKO部隊は攻撃をすると。市民を守るためというための部隊を、新たに4000人も増派をするわけですよ。つまり、最初のPKOの状況と、現在のPKOの状況は環境がかなり変わっていると。そのことを冷静に判断しないと、自衛隊員の安全確保の問題が非常に保てないのではないかと」
井上議員
「この間の外交防衛委員会の時に、稲田大臣が、継続の2つの判断要素ということを答弁されたんですね。1つはPKO5原則を満たしているのか、もう1つは、そのうえで自衛隊の安全を確保して、さらに意義のある活動が行われるのかと、こういう話でした。5原則の問題で言うと、先ほども言われたように、2011年にこれを出したわけですけれど、その時、憲法9条に適合したPKOだということで、この5原則というのは常にあるわけですね。しかし、2013年に大統領派と副大統領派の紛争がそれから起こると。私は事実上、内戦と呼んでいますけれども、まったく変わったわけです。2011年に出す時は南スーダンが独立をして、そもそも武力紛争そのものがないと。停戦合意そのものが必要ないという、法律の但し書を使って出したわけですね。それが2013年にまったく違う事態になったと。ところが、現在の政府の立場は、これは紛争でない。と言うのは、紛争当事者がいないという立場です。反政府勢力が系統だった組織性を有していない。それから、支配が確立された領域がない。お互いに敵対行為の停止に合意することになっていると。だから、そもそもいわゆる副大統領派というのは、もう国に準ずるでもないし、だから、紛争はないのだと」
反町キャスター
「副大統領派と言っている、俗に僕らが言っている反政府勢力ですね?」
井上議員
「そうですね。ということになっているわけですね。だから、あれは武力行為ではなく、衝突なのだとか、全部言い換えるわけですね。だけど、これはとにかく5原則に合っているということに無理やり当てはめる議論であって、実際、数万人が殺害されていて、2013年以降。それから、480万人が食料危機に直面し、260万人が避難民になっているという、この事態を内戦でないと、武力紛争ではないと、とにかく強弁して、やるということは国際社会であれは内戦ではないと言っているのは日本ぐらいですし、国民から見てもまったく理解できないことだと思うんですね」

準備進む『駆け付け警護』
石本キャスター
「政府は安全保障関連法の施行で可能となりました自衛隊の新たな任務、駆け付け警護について、いつから与えるのかを検討しています。その駆け付け警護ですが、『PKOの文民職員やPKOに関わるNGO(非政府組織)などが暴徒や難民に取り囲まれるといった危険が生じた時に、自衛隊の部隊が安全を確保しつつ対応できる範囲内で、応急的、一時的に警護』というものです」
井上議員
「現実に南スーダンで起きているのは、国連のいろいろな施設に、NGOがいるホテルに、政府軍が襲撃をしてきたと。仮に駆け付け警護で行けば、相手は政府軍になる可能性があるわけですね。まさに住民を助けるために政府軍と戦う。こうなりますと憲法に抵触するのではないかというのがありますし、極めて大規模な交戦になる可能性があると。7月に、NGOの皆さんの(いる)ホテルを襲った時、政府軍の兵士が、NGOの職員に対して、自分達は、国連は嫌いだと。国連は反政府軍に肩入れしていると。反政府軍もPKOが匿っているとか、そういうことを公然と言っていることがあるわけで、ですから、まさに政府軍と交戦をするという可能性が出てくるということと、そうでなくても、民兵とかがいますし、普通の住民もいるわけですから。つまり、日本が当事者になってしまうということがあります。それから、理由としてNGOの人達を助けに行くと言いますけれど、現に向こうで活動をしているNGOの人達は、そうやって反PKO意識が国民にある中で、むしろPKOに助けてもらったら、自分達の中立性が疑われ、むしろ危険になるということを言われるわけですよね」
反町キャスター
「南スーダンの人がそういうことを言うわけですか?」
井上議員
「南スーダンに行っているNGOの人達の話ですけれどね」
反町キャスター
「先ほど、4000人を増派しますというのは、4000人の増派の狙いというのは、つまり、政府軍であろうと、反政府軍であろうと、文民に対して暴力を振うものに対して、それを実力で排除をするという。この文民保護のコンセプトから言ったら、今回の駆け付け警護というのはそのコンセプトには乗っかっているものかどうか。乗っかっているような気もするのですけれども、そこは国連の決議に沿って自衛隊の展開をするのと、先ほど、憲法との関係性を言いましたが、憲法との優位性の話。こういう議論だと思ってよろしいのですか?」
井上議員
「もともと国際紛争の解決としての武力は使ってはいけない。これは武力行使にあたると。しかし、国や相手が国の準ずる組織でなければいいという議論から言えば、相手がまさに政府軍だった場合、それと交戦すれば海外における武力行使になるわけですから、そういう意味での憲法問題になってくるということですよね」
福山議員
「でも、国連の増派した部隊は決議にもとづいて、ミッションで行っているわけですけれども、日本のPKO部隊はそんなミッションで行っているわけではないので、この駆け付け警護とは全然レベルが違う話なので」
反町キャスター
「細かくなってくるのですが、施設部隊として派遣した部隊と歩兵部隊として行った場合はまったくミッションが違うと。施設部隊として行った部隊が駆け付け警護をするというのは、これはおかしい?」
福山議員
「それはあります。あり得るのですけれども、ただ現実問題として、だって、歩兵部隊はもともと治安とか、こういう警備のために行っているわけですから。施設部隊の横には日本も一応、警備小隊が付いていますけれども、でも、現実問題として施設部隊が駆け付け警護に行くというのは、要請があってからですし、ましてやPKOの文民職員やNGOの、ああいう特殊な状況の時ですから、政府軍と非政府軍がひょっとして戦っているとか、市民に何かしている時に、とにかく自衛隊員に行きなさいというようなミッションはまったく与えられていないですよ」
反町キャスター
「それはないのですか?」
福山議員
「ないですよ」
反町キャスター
「要請があった場合に、今回、訓練もそうですけれども、たとえば、NGOなり、何なりというのがあるビルに拠点を持っていて、先ほど、言われていますように、政府軍に攻められる、包囲されて、その人達が助けを求めてきた時に、自衛隊は施設部隊ではなくて、警護で行っている歩兵小隊ですよ。その人達がその救護に、救援に向かうというのは、これは駆け付け警護?」
福山議員
「受け入れ合意をしている政府からの要請が来て、やっと行くわけであって、受け入れ合意をしているはずの政府軍が誰かを攻撃している時に、どこから要請がくるのですか?」
反町キャスター
「そうすると、今回のPKOの建付け、日本の国内の建付けから言うと、国連決議にあるような、そういう文民を守るために、相手が政府軍であろうと、非政府軍であろうと、それを武力で排除して文民の命を守るというのには自衛隊は参加できない?」
福山議員
「それはできないと思います」
反町キャスター
「参加できない?」
福山議員
「それはできないと思います」
反町キャスター
「そうすると、何のために駆け付け警護で行くのか。そこの部分というのは排除されてくるわけですね?」
福山議員
「駆け付け警護は非常に特殊な状況で想定されているではないですか。だって、もともと日本人が救われない時に、救いに行かなくていいのかという議論ですよね」
反町キャスター
「それは南スーダンにおいて成立しない話ですか?(日本人が)いないのだから」
福山議員
「いないですしね」

稲田防衛相へのメッセージ
反町キャスター
「このあと稲田防衛大臣が出演するのですけれども、2人に、稲田さんにこの部分をしっかり説明いただきたい、ここの部分を答えてほしいというのがもしあればなのですが、井上さんは」
井上議員
「大臣の命令で、自衛隊が行き、新しい任務を持つかもしれないわけですね。そのことで起きる、いろんな危険とか、憲法にも関わることが起きるかどうかという時に、言葉で、紛争、これは紛争がないとか、衝突だとか、そういうことではなく、現に起きているこの実態をきちんと見て判断をするということが私は必要だと思っていて、とにかくいろんな批判をかわすために、何か言葉を選んで、起きていることが小さいことのようにやっているということ。ここは質していただきたいと思います」
福山議員
「3つ。1つはどういう条件が整えば、撤収になるのか。ここが政府の説明ではまったくわからないんです。現在の状況でも、PKO5原則は維持をされていると言うし、国や国準ではないというし。そうすると、さらに政府の言葉を借りれば、衝突ですが、衝突がもっと大きくなって、衝突がドンドン膨らんでも自衛隊は居続けなければいけない状況が続く可能性があるんです。その時に安全確保をどうするのかということについては自衛隊の指揮官として責任があるんですね。PKOというのは、出したら、出しっぱなしではなくて、主権国家としての意思をちゃんと表明したら、国際社会に理解してもらえますから、そこのところについてどういう条件が整えば、自衛隊は撤収するのかと。2014年は、自衛隊は撤収計画を現場ではつくっているんです。この時に部隊長や、いろんなところにちゃんと調整するようなことまで含め、準備を始めているわけです。つまり、そのことについてあまり協調的な形で大丈夫だとか、落ち着いているとか、ジュバは落ち着いていても周辺地域はいろんなところで衝突が起きているわけですから。そのことははっきりしていただきたいと。2つ目は、その中で自衛隊に新たな任務を付与する時、現在こういう状況なのに撤収条件がどうかもわからないのに、新たな任務を付与するというのは、どういう条件が整えば付与するのかと。わからないですよ。どういう状況なら新たな任務が必要で、どういう状況なら必要でないか、わからないわけですね。皮肉を言えば、駆け付け警護が必要だということは、それだけ危険、治安が悪くなっているわけですね、現地が。つまり、そのことが矛盾するわけです。もともと停戦合意があるとか、当初の南スーダンに出した時の、独立国家としての国づくりをするというミッションとは完全にずれてくるわけですから、そのことについてもはっきりと言っていただきたい。新たな任務を付与する場合に、どういう条件が付与するのか。3つ目は、できればテレビの番組ではこちらに座って、我々と討論をしていただきたい。別の時間ではなくて、ここに座って、きちんと野党の意見も聞いて、反論されるのは結構ですし、政府のご意見を言われるのも結構です。是非それを国民の皆さんの前、テレビで、目の前で我々と議論していただきたい。この3つをお願いしたいと思います」

稲田防衛相に問う 南スーダンの治安情勢
石本キャスター
「稲田さんは今月、南スーダンに行かれ、PKOに参加している自衛隊の活動を視察されたわけですけれども、現地の治安状況はいかがでしたか?」
稲田防衛相
「その前に国会の予算委員会で、南スーダンの情勢等もかなり厳しく質問があったので、私も覚悟して、どういう状況かなと思って行きました。私が見たのはジュバの市内の中です。宿営地のみならず国連のUNハウスのところも、JICA(国際協力機構)がつくっている橋のところも見たのですが、予想外と言ってはおかしいかもしれませんが、比較的安定している感じを受けました。どういうことかと言うと、子供達や女性も単独で歩いていて市場が開いている。そういう状況でした。国連の特別代表のロイさんにお会いをして、いろいろお話を聞きました。その時、7月に武力の衝突がありましたよね。被害も出てという状況だったのですけれども、ロイさんは7月の武力衝突のようなことは、これからは起こる可能性は低いということをおっしゃいました。そういったことを総合して、南スーダンの政府の関係者も、防衛大臣は出張中だったので、副大臣だったのですけれど、閣僚5名ともお会いして、国連とも協力していきたいという話ですとか、女性大臣が2人いらっしゃったのですが、その中の1人の女性大臣も、女性の自分がいうのも何だけれど、とても平和ですと。ジョーク的かもしれませんが、そういうことを言われたりして比較的ジュバの市内は落ち着いている状況だと思いました。ジュバの市内は、ということですね。7月にジュバの中で衝突があった。そのあととしては比較的安定をしていると。治安情勢は日本と比べたら随分悪いですよね。10月10日とか、17日とか。北の国境付近や南の国境付近ですよね。そこでは衝突が起きているのは事実で、そういった点はしっかり緊張感を持って情勢を見ていかないといけないと思います」
反町キャスター
「ロイさんは、具体的な根拠は?」
稲田防衛相
「具体的なことはおっしゃらなかったです。具体的にはおっしゃらなかったですけれども、ジュバの7月のような武力衝突、そういったことが起こる可能性は低いと明確に言われたので、私もそれはなぜですかということまでは聞いていませんけれども、でも、そういう認識であるということは確認ができたということですね」
石本キャスター
「政府としては紛争当事者間で停戦合意が成立している状態だ認識しているのでしょうか?」
稲田防衛相
「はい。PKO5原則の停戦合意ですよね。これについては今回の南スーダンのPKO活動というのはPKO法3条の1号の…、もともと南スーダンは独立して、南スーダン政府ができたわけですよね。その前、20年ぐらい武力紛争が起きていて、南スーダンが独立をしたと。南スーダンとスーダンの政府がずっと20年間武力紛争をしていて、その武力紛争が終了して、紛争当事者が存在しなくなって、国づくりのためにPKOというのは入っているわけですよね。なので、PKO5原則の中の、1番目の紛争当事者というのは法的には南スーダンと、もともとのスーダン政府が合意しているということ。しかし、PKO5原則が崩れるのはどういう場合かと言うと、南スーダンの中で、国または国準の紛争当事者に準じるぐらいの勢力の存在が湧き起こってくれば、この5原則は崩れたということなんですね。現在キール大統領とマシャール前副大統領との間で7月に武力衝突があったわけですけれど、ただ、マシャールさんは既に南スーダンからは国外に出ていて、マシャール側が系統だった組織を持っているとか、確立した支配の地域があるというような国または国に準ずる紛争当事者足り得るような強い存在ではないということですね」
反町キャスター
「抑止する力として来てほしい、治安を守ってほしい、そういう状況ははるかに超えているのではないかという印象…」
稲田防衛相
「そういう状況ではないですね。もう1つ言うと、PKO5原則というのは、まさしく日本の憲法の要請において武力の行使ではないというためにも、国または国に準ずる勢力の武力の紛争が起きている、戦闘行為が行われている、法的に紛争当事者がいて、武力の衝突がある、そこに日本の自衛隊が行くというのは憲法上許されない。ただ、PKO5原則が守られていてれば、現在守られているけれど、それだったらOKなのかと言ったら、そういうことではないですね。PKO5原則が守られているというのは最低のもので、たとえば、マシャールさんが強大な権力を持ち、支配地域も持って、組織だってくれば5原則自体が崩れてしまうわけですよね。PKO5原則があればいいのかではなくて、PKO5原則が守られていて、しかも、自衛隊が自分達の安全を確保しながら、有意義な活動ができて初めて意味があるわけですね。民主党政権の時にゴラン高原から撤退をした。それは、PKO5原則は崩れていないけれども、シリアの情勢を考えると、自衛隊が安全を確保しながら、有意義に活動できる状況ではないということで撤退をしたわけです。現在、南スーダンでPKO5原則は守られています。しかし、自衛隊が安全に、有意義な活動ができるかどうかということはしっかりと見ていかなければいけないということです」

『駆け付け警護』判断は?
反町キャスター
「駆け付け警護は、重武装した人達や軍隊をどのように排除して、守るのか。そこの部分は大丈夫なのですか?」
稲田防衛相
「行っているのは施設部隊です。安全確保業務とか、治安維持、そういった保安業務は行っている日本の自衛隊には与えられていないですね。与えようと思ったら、国会の承認が要るので、与えていないわけです。なので、行っている施設部隊が自分達で対応できる範囲で、緊急な要請で、国連も対応できない、現地の治安部隊も対応できない、しかも、人道的な要請がある場合に、要請に応えて駆け付けることができるという、そういう任務ですね。なので、できないことを、戦車がいるところをかき分けてというのは、対応のできる範囲を超えるという場合が多いのではないかと思うんですね」
反町キャスター
「南スーダンには日本人はいないはずですよね?」
稲田防衛相
「いないと言っても、20人ぐらいはいますよね」
反町キャスター
「その人達を対象にしているわけではないですよね?」
稲田防衛相
「その人達と、自衛隊員だって巻き込まれることがありますね。いろいろな場合が考えられるし、この条文の中では日本人に限っていません。活動関係者なので。ただ、行っている施設部隊が助けられる範囲内で、駆け付けて、緊急的に、人道的に助けると。助けられるにもかかわらず、見殺しにするとか、迷いに迷って輸送で連れてくるとか、ということではなくて、訓練をしつつ、安全を確保しつつ、対応ができる範囲で、人道的な点から要請を受けて、助けると」
反町キャスター
「そうすると、断る可能性もあるわけですね?」
稲田防衛相
「それはあります。そうしないと危ないですよね」
反町キャスター
「暴徒に囲まれる人達を助けに行く場合も政府軍がNGOのビルを囲んでいたという場合、政府軍と銃火を交えるということになる。これは武力行使にあたるのではないか?」
稲田防衛相
「それは、7月の武力衝突時にホテルでそういうケースが、政府軍の指揮の下にあったのではなく、暴徒と化した一部の人が性的な暴行を加えたという事件が発生しているんですね。それに関しては事実関係をしっかり調査し、どういう状況だったかを確認することになっています。政府の指揮命令下で、政府軍として何かを行っている状況とは違っていた」
反町キャスター
「それはその場で判断できるのですか?」
稲田防衛相
「その場では…。だから、情報の収集は重要です。情報の収集をしたうえで行くか、行かないか。対応できるものであるか、どうなのかということは判断しなければいけない」
反町キャスター
「どういう条件が整ったら、駆け付け警護の命令をするのですか?」
稲田防衛相
「環境ですね。派遣を延長するのはPKO5原則が守られていて、安全に有意義な活動ができるかどうかの見極めで、そこはできるということで派遣期間を延長していますね。駆け付け警護の場合は、まず1つは、私も部隊の訓練を見に行きましたが、しっかりと自衛隊自身が自分達の安全を確保しつつ、駆け付け警護ができるぐらいまで訓練が完成しているかどうか。これは私が見て、かなりスムーズにやっていることは確認をしました。頼もしいなとも思ったのですけど、でも、陸幕長が昨日、入っています。先週は統幕長も入っています。陸幕長から相当程度まできているという報告は受けていますが、もう1回、陸上自衛隊の中で、専門家も交えて、しっかりと判断をしたいということをおっしゃっておられるので、最終的に訓練を受けている部隊がしっかりとそういう訓練が終わったと、大丈夫だという状況になって初めてこの任務をつけることができますね。もう1つ、駆け付け警護に関しては、受け入れ国の安定的な同意があると見込まれるという条件もあるわけですね。結局、現在の状況、先ほど言った紛争当事者が湧いて出てくるとか、武力紛争が起きる可能性があるとか、そういう状況ではないと、安定的に同意が見込まれるという、そういう治安の状況を見たうえで、この任務を付与するということになります」
反町キャスター
「駆け付け警護の任務を与えるにあたって、携行する武器、種類、使用条件は緩和、拡大するのですか?」
稲田防衛相
「持って行く武器は、今持って行っている小銃とか、拳銃とか、機関銃ですね。基本的には同じで、大きく変えるものはない。使用基準は、適切にしっかり使えるということで、その点についてもしっかりいろいろな場合、いろいろな状況を想定して、具体的には言えないですけれど、しかし、いろいろな状況でスムーズに、武器の使用と言っても、撃つことだけではなくて、構えることも、いろいろありますよね。状況に応じてどういう形でやっていくかということを想定して、いろいろな想定をもとに、しっかり訓練をしています」
反町キャスター
「武器の使用については目的に即した柔軟性は検討していく?」
稲田防衛相
「柔軟性というか、そういう手順であるとか、こういう場合には…」
反町キャスター
「緊急性の高い場面に行くわけですよね?」
稲田防衛相
「瞬時の判断というのは出てくると思いますが」
反町キャスター
「そこの部分というのはこれまでよりも間口を広げた対応?」
稲田防衛相
「間口というか、いろいろな場面を想定して、訓練はしていっているということですね」
反町キャスター
「駆け付けの時には普段とは違うんだよという話は理解してもらわないと。彼らも緊張している場面に行って、撃たれるまでは撃つなというのは無理でしょう?」
稲田防衛相
「なので、先ほど、言ったように、いろんな状況を想定して、しっかり訓練をしているということです」

稲田朋美 防衛大臣の提言:『日本らしさ』
稲田防衛相
「日本らしさですけれど、ジブチに行った時も、ジュバに行った時も思ったのですが、日本の自衛隊は本当に誠実で、規律正しいし、何よりも現地に溶け込んでいるんですね。現地の人達に技術を教え、現地の人がしっかり自立できるようにやっていく。相手の立場に立って、きめ細やかで、誠実で、規律正しく、すごくクールだと思いました。そのクールな日本らしさを広めていくということが、私は自衛隊の貢献だと思います」