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2016年9月16日(金)
飯島勲『新ロシア論』 北方領土返還への道程

ゲスト

飯島勲
内閣官房参与
コンスタンチン・サルキソフ
山梨学院大学名誉教授
袴田茂樹
新潟県立大学政策研究センター教授

飯島勲×『日露外交』 日露首脳会談の舞台裏
松村キャスター
「今月2日、ロシアのウラジオストクで行われた日露首脳会談ですが、今回の会談での主な合意事項がこちらです。11月APEC(アジア太平洋経済協力)で日露首脳会談を行う。12月15日には、安倍総理の地元山口県で再び日露首脳会談を行うこと。エネルギー分野で官民協議会を設置。さらに領土問題を含む平和条約交渉は、両国がそれぞれの国益を総合的な観点から判断。このような合意がありました。会談を終えて、安倍総理はこのように話しています。『(北方領土問題や平和条約の締結交渉について)手応えを強く感じ取ることができた。(北方領土については)2人だけでかなり突っ込んだ議論を行うことができた。(日露平和条約については)新しいアプローチに基づく交渉を今後具体的に進めていくその道筋が見えてきた』と。安倍総理からはかなり前向きな言葉が並んでいるように思うのですが、飯島さん、今回の日露首脳会談、どのように見ていますか?」
飯島氏
「良かったですね。その前に、今日の私の話は、内閣とか政府とは関係なく、私個人としてということをご理解いただきたい。今回のアレで感じたのは、プーチン氏も安倍総理も本気度100%と言わざるを得ないですね。マスコミ的に1番話題になったのは、内閣の歴史上、1つの国の担当の大臣、世耕経済産業大臣、ロシアとつかなくてもインターナショナル、全部担当なわけですね、経済産業。ところが、なぜロシアという副職辞令をしたか。私が勝手に想像すると、プーチン氏自身は極東発展省を設置した。それに対する対等の立場というか、そういう意味合いで、世耕さんに副職辞令でロシア担当と、先般のウラジオストクに同行をしたと私は捉えています」
反町キャスター
「サルキソフさん、今回の日露首脳会談、どう見ましたか?」
サルキソフ名誉教授
「正直言いますと、すごく画期的だと思いますよ。日露関係とか、特に領土問題、平和条約の問題などとか、だいたい40年に渡って、いろいろ議論していたのですけれども。ただ、私はちょうど外国にいた、アメリカにいたんですけれども、新聞を見ると、インターネットでも、その内容を見ると、特に安倍さんのウラジオストクで、2日の発言。さすがと思っていたんですよ。もうびっくりしました。これは夢だと思っていたんですけれど。つまり、どういう意味か。まず調子と言いますか、すごく好意的で、ファーストネームで言っていたということは、それは大したことではないですけれど、ただ、たとえば、ウラジオストクの光を全アジアの隅々まで照らすとか、非常に高度な発言で話をしていたんですけれども。その発言を見ると、彼がロシアと非常に仲良くしたいという人であると。もう1つは彼がちゃんとやる気があるのではないかという、一般的な印象は今回は本気だと」
袴田教授
「今回2つの側面を見ているんですよ。プラスの面と、それから、マイナスの面。プラスの面は、ロシアでも、日本でもほとんど忘れかけられていたと言ってもいい、平和条約問題。日露の領土問題。これを安倍さんの熱意でロシア側も、日本側にもこの問題が存在するのだということを非常に明瞭に示した。世界にも示した。私は、これは非常に大きな貢献だと思います。マイナス面と、私、敢えて言いましたが、これは、残念ながら、今回の話も含めて、具体的に進んでいるのは経済協力の話だけで領土問題解決に向かっての、その道筋が、政治家として安倍さんはああ言わざるを得ないです。それは政治家として当たり前。しかし、たとえば、杭州でのプーチン氏の記者会見で、ウラジオストクの評価を、プーチン氏自身がこう述べているんです。安倍さんは立派な政治家だと。しかし、ウラジオストク会談における彼の価値はそこにあるのではなく、彼が8項目の協力、経済、その他の協力案の、その実現について述べたということであると。我々はそれを補足する計画とその目的を実現する案を述べた。これは49項目の、ロシア側から述べられているのですが、公表はされていません。50分近く話をしたというのであれば、プーチン氏の言い方、彼の立派なところは8項目の提案をしたところにあるなんて。しかも、ロシア側からもそれに対応する案を出した。49項目を公表されたならおそらくそこに出していると思う」
反町キャスター
「その55分間のサシの会談というのは?」
袴田教授
「ほとんどが経済協力」
反町キャスター
「プーチン大統領の方から、晋三、これもやってくれ、あれもやってくれと、49項目をずっと説明していた可能性がある、そういう主旨ですか?」
袴田教授
「いや、あれだけではなくて、日本側でも、たとえば、安倍さんは、世耕さんにできることは何でもやれという、そういう指令を出しているというのも、聞きますし。そういう意味では、日本側も大いに、前向きに対応をしながら、それがかなりこの部分を占めたと思わざるを得ない」

北方領土問題の行方
松村キャスター
「ここでロシアのラブロフ外相の発言を見ていきたいと思います。5月31日です。ロシアの大衆紙での発言です。『我々はクリル諸島(北方領土)を渡さない。平和条約を日本にねだることもしない』と、このように5月31日に話をしています。日露首脳会談の後の会見、9月2日です。『日本側に共同経済活動について議論する用意があると感じた。(領土問題に関して)プーチン大統領の訪日時に結果を報告する』と、ちょっと発言が変わっているように見えます。袴田さん、この発言、ニュアンスの変化をどのように感じていますか?」
袴田教授
「実はこのラブロフ発言、正しく翻訳されていません。特に1番関心が持てる、プーチン大統領の訪日時に結果を報告する、と言っていますが、実際は、平和条約問題についてウラジオストクで議論したと。そのあと、ソチでの会談の結果、次官級の会議ですが、それがこれまで2回開かれ、今後も開かれるでしょうと。それらの結果を今度は山口で出して話し合うというラブロフ氏の発言でした。ビデオをインターネットで見られます。私は注意深く聞きましたら、こういう言い方はしていません」
反町キャスター
「そうすると、山口にプーチン大統領が日本に来た時、決着が着くとか、そういう意味ではない?」
袴田教授
「そういうのではない」
反町キャスター
「話は続いているよという、その主旨だけ?」
袴田教授
「そうそう。話し合いは続けるということです」
反町キャスター
「そういう意味でいうと、ラブロフ外務大臣の発言だけを見ている限りにおいては、何らまだ領土問題に関して、譲歩の雰囲気が感じられない?」
袴田教授
「ええ。ただ日本ではよくこういう言い方がされます。ラブロフ氏は対日強硬論者。それから、メドジェーベフ氏も対日強硬論だと。しかし、プーチン氏は柔道家であり、親日家であるからプーチン氏は領土問題でも柔軟に考えているのに、という。実は領土問題は大統領の専管事項です。大統領の意向に反してラブロフ氏や、それから、国内問題が主要な課題の首相が大統領と異なった意見を、独自の意見を、対抗して言うということはあり得ない。これは当然のことながら分業と見るべきですよ。ある意味で、癖玉と言ってもいいと思いますが。私自身はそういう意味で、まったくラブロフ氏が、プーチン大統領と違った立場でものを言っていると区別すべきとは見ていない」
サルキソフ名誉教授
「1番権威の高いのはもちろん、ラブロフ外相ではなくてプーチン氏でしょう。だから、プーチン氏の発言はちょっと違います。彼は聞かれているんですけど、もちろん、ロシア人も非常に大きな関心を持っているのですが、譲歩があれば、どういう譲歩になるかと。二島になるか、四島になるか、三島になるか。ただ、彼は次のように答えているんです。もちろん、政治家としてはすごくデリケートな問題に避ける努力をしているんですけれども、彼は2つ、1番大事、島を売らない。また、交換しない。何が必要であるかと。お互いに受け入れられる方式を見出すことでありますと。それは対話を通じて。ちょっと抽象的になっちゃうんですけれども、ただ、それは方法論的には1番大事ですよ。だから、win-winでいきましょう。敗者とか、勝者がないということを言っているから。もちろん、それは抽象的ですけれど、論理的、理論的ですけれども、具体論はあまりないのですが、ただ、やり方としては1番適当である。結局どういう妥協になるか」
反町キャスター
「それが新しいアプローチということなのですか?」
サルキソフ名誉教授
「それは新しいアプローチですよ」
袴田教授
「ただ、5月20日。だから、ソチの5月6日の会談のあと、プーチン大統領が記者会見をした時に、まさに質問として、その島を売る、その取引を、安倍さんと内々にやっているのではないか、少しでも高く売りつけるための、そういう交渉をしているのではないかという、そういう質問を受けているんです。その時にはっきりとプーチン大統領は、今サルキソフさんがおっしゃったように島は売らないと。経済協力の問題と、平和条約、領土問題はまったく別の問題であると。別の言い方をすれば、平和条約問題が一切前進をしなくても、経済協力はドンドン進めますという…」
サルキソフ名誉教授
「ただ、それと同時にプーチン大統領が言っている、平和条約、それは美名なんですよ。平和条約の締結は日露関係の鍵である。だから、その鍵が日露関係の大きな広い道に導く。その鍵を…」
反町キャスター
「でも、プーチン大統領は平和条約というものの中に当然、領土問題が入るというのはわかっていますよね?」
サルキソフ名誉教授
「両方わかっているんですよ」
反町キャスター
「わかっているのだけれども、メドジェーベフ氏やら、何やらに、島を売らない、交換しないと言わせている?矛盾する信号を発していると。飯島さん、これはどう見たらいいですか?」
飯島氏
「いや、私は、そうではなくて、長期的に見たら、一島も四島も返還は同じなんですよ。だから、帰属問題だけでスタートすればいい。どういうことか。安全保障上、考えた場合、一島でも日本に返還した場合、日本の200カイリの問題がありますから。たとえば、いわゆる軍事行動。潜水艦の例をとると、現在の状態は潜水をして、作戦行動に、太平洋に出られるわけですね。ところが、日本のアレだとなると、決めちゃうと、浮上してまず太平洋に出てから潜水する。これは安全保障上、潜水艦の役目でなくなっちゃうと」
反町キャスター
「無害通航の形で動かなくちゃいけなくなるから」
飯島氏
「そう」
反町キャスター
「たとえば、今の飯島さんの話だと、ここでいう歯舞、色丹が日本に返還をされた場合は、ロシアの潜水艦はここのあたりを通ろうとした場合には、通る限りにおいては浮上しなければならない?」
飯島氏
「そうです」
反町キャスター
「ロシアの原子力潜水艦がここの海域を通る時は、海の上に顔を出すという、そういう」
飯島氏
「これは常識的な作戦行動ではあり得ない。どういうことか。さらにその先を見た場合、71年以上、ソビエト軍の基地があるんです。返還したら自衛隊の基地ができますよ。アリューシャン列島から何からの、安全保障上の。そうすると、米軍も寄ってきますよ。たとえば。それはあり得るから言っている。ソビエトが撤退するわけではない。だから、プーチン氏は確かこういうことを言っていると。メドベージェフ氏はドンドン基地を拡大して投資している。これはしているのだけれど、結果的に四島でも何島でも還ってくるとした場合、それでも返還をした場合、ちょっと矛盾してくるんです。沖縄は、自衛隊は米軍と共同。北はソビエト軍と自衛隊が共同運営、こんなことはあり得ないでしょう」
反町キャスター
「日本は沖縄で日米で共同でやっていて、北方領土では日露が同じ島で基地を共有するような形があり得るのかという、こういう話になってくる?」
飯島氏
「ないと思う。ただ、宇宙開発は、カザフスタンの宇宙基地から、日本人でもアメリカでも、共同で宇宙開発に参加をしていますね。ああいう状態というのは国防上、あり得ないですよ」
反町キャスター
「飯島さんの話を聞いていると、島の返還は1つもあり得ないと聞こえます」
飯島氏
「いや、そうじゃない。そういう状態を考えると、アメリカを無視した返還とか、いろんな、もう少し知恵を出して、やらなければいけない。そんなに早くどうのこうのは関係ない」
反町キャスター
「それが帰属という、いわば主権というのか、所有権だけ認めてみて、あと、実際、還すのだったら時間が何十年かかってもいいけれども、そういう環境を許すまで待ちましょうと」
飯島氏
「そうです。沖縄もそういう状態で、佐藤内閣で返還をされたわけですよ。まだ、基地問題というのは残っている。確かに。でしょう」
袴田教授
「地権証書だけ、日本に四島のを渡して、ただ、実効支配は軍の問題があるから、何年か、場合によっては5年か、10年か、50年かわからないけれど、ロシアがいる。確かに、というご意見ですね。私、最初に言われた地権というのは、単なる文書だから、実際の権利はロシアの残るのだから地権さえもらっておけばいいというのは、私は国家主権の問題はそんなに軽い問題ではないと思っています」
反町キャスター
「それは、ロシア側がそれを飲まないという意味ですか?」
袴田教授
「そういうことですね。つまり、四島の主権をということは、地権というのは主権ということですから、主権を日本に認めると言ったら、事実上これは四島問題も解決したのも同様です。もちろん、返還の時期、様態を、何年か実効支配を延ばすとしても、主権を、つまり、地権を日本に四島のを渡すというのは、これはロシアが今、到底できる状況ではない」
サルキソフ名誉教授
「それは、橋本総理の川奈会談の方針が通用しなかったんですよ、基本的には。だから、ダメになったんですよ」
反町キャスター
「今回の日本側の新しいアプローチというのは、経済協力もやりますよ、一方で、四島についてはすぐに還してくれということは、とりあえず帰属についてはどうですかという、このアプローチが新しいアプローチの1つのパターンではないのですか?」
サルキソフ名誉教授
「私はそんなに甘く見ていないですよ。それは経済協力でも、全部日本はやってくれないと思います。やらないと思いますよ。経済協力と平和条約、それは結びついていると思いますよ。つまり、経済協力だけが先に出ちゃって、平和条約の問題は完全に忘れられてしまうということは、日本はしないですよ」
飯島氏
「いや、四島の問題が、片が付いてから平和条約」
サルキソフ名誉教授
「だから、一緒なんですよ。1つは進んで、全部引っ張るわけですよね。ロシアの馬車のトロイカみたいなんですよ。1つの馬は弱く、あとの2つはすごく強くて、引っ張るわけですよ。それはできるんですよ。そういう意味で、総合的にやらないとダメなんですよ。だって、平和条約の締結をするのは、問題の鍵であるというプーチン氏の発言というのは、すごく含蓄のある、すごく意味があると思います」

飯島勲×『日露外交』 経済協力…双方のメリット
松村キャスター
「エネルギー関連の経済政策、ロシアにとっては歓迎すべきことなのでしょうか?」
サルキソフ名誉教授
「いや、それはご承知の通り、ロシアの領土というのはヨーロッパの方にもあるんですけれども、ただ面積を見ると主にアジアなんですが、だから、今だけではなくて、ウクライナの危機によってロシアはアジアに向けて行くのではないかという説が出てくるんですけど、ただ、ずっと昔からロシアの未来というのはアジア、シベリア、極東地域だと。プーチン大統領の発言にはシベリア極東地域の開発はロシアの国是であると。つまり、基本的な路線であります。もちろん、ヨーロッパのことも大事ですけれども、ただ、これはロシアの将来という意味で、周りを見ると、何があるか、大変な中国の存在があります。もう1つは非常に活発的に発展している韓国。また日本でしょう。アメリカに関してはあまり期待をかけていないと、政治的な理由なので。ただ発展すればするほど、アメリカの企業もやってくると思いますが。だから、その3つの国の間に中国は今すごい関係なんですよ。ロシアは、かなり前は警戒していたんですけれども、特にG20の話を見ると、プーチン氏と習近平氏の話を見ると、警戒心は薄められているのではないかという。つまり、中国との関係はかなり魅力的。ただ、もちろん、中国だけではダメで。中国の経済力はロシアの10倍ぐらい、でありますから、だから、対等の関係は難しいのだと思います。経済的にすごく依存し過ぎていて、政治的な依存も出てくるのではないかとなってくると、それはプーチン氏のプラグマシズムの哲学から見ると絶対にダメですよ。だから、できれば多様化するという、多様化する場合は日本と東南アジアです。よく考えてみたらロシア人はすごく日本に対する憧れがある。メイドインジャパン、今でも最高だという意味ですよ。すごく高いですよ。まだ、いろいろ前にあったんですけれども、1番親日的な国はロシアだと言われていたんですよ。領土問題があるんですけれど、ただ、基本的には世論調査で見ると。なぜかと言うと戦争の瓦礫から復活して、あんなに伸びてきた国はたいしたものだとロシアの普通の人、一般的な国民から見ると。だから、日本との関係はどうしても必要だと。できれば。ただ、問題はまず領土問題とか、まだアメリカに依存していますから、そのネックがあるから、あまり期待はしてない」
反町キャスター
「エネルギーのところは日本にとってもメリットがあるのでしょうか?」
袴田教授
「日露が相互補完の経済流通、win-winの関係というのはいろいろな面であると思います。それが発展すること自体は大賛成です。ただ、サルキソフさんとちょっと違う意見はこれがなかなか進まないのは、領土問題が未解決だからではなくて、ロシアの投資環境があまりにも悪い。今回の問題は、いろいろな企業が示したのは、自発的に、儲かりそうだからというので自分達でしたのではなくて、首脳会談がある、8項目の約束をした、何か具体策を出してくれと、政府に尻を叩かれて、出したものが今回のものであるので。そういう意味では、日本が中国とか、東南アジアに出たのは政府に尻を叩かれたからではなくて、各民間企業が自発的に出て行ったんですよ。その動きは、今回は全然ありません」
反町キャスター
「ロシア極東開発の日露協力アクションプラン、2016年末までに覚書を交わす主なプロジェクト、鉄道、ガス、その他、いろいろなプロジェクトがあると聞いているのですが、それが島との関係で、食い逃げされることはないですか?」
飯島氏
「絶対にないでしょう。私は期待しています。ただ、問題は常にロシアの国内でも、少数民族の独立運動というのが見え隠れしている。そうでなくても、シベリアで相当広大な土地でサハ共和国、名古屋万博でマンモス持ってきて、展示したところ。あれは、ロシア全体の、90%以上のダイヤの産出ですよね。なおかつガス。ああいうところは絶対に手放さない。ところが、北方四島の場合、ガスが出るわけではない、石油が出るわけではない、漁業権とか、そういうのしかない。ロシアの71年間、既に住んでいる島民を含めても、日本の北方四島の旧島民、自分達の土地だとなっているけれど。これはソビエト側とうまく協調できると思う」

『プーチン訪日』で何が?
松村キャスター
「12月15日に総理の地元・山口県で首脳会談が行われる予定ですが、この首脳会談でどんな成果を期待されますか?」
飯島氏
「細かい具体的なのは抜きにして、東方経済フォーラムを中心にした実現できる1つの調印をいくつかやってもらいたい。プーチン氏の、将来の日本との関係の心、何かと言ったらウラジオストックのAPEC、過去にあった。あの時にナビウリナという女性、プーチン氏の側近が全部作成、実現させた。これが何かと言ったら、対日本の経済も考えて、ロシア中央銀行、いわゆる日本の日銀、この総裁になっているんです。この結果を見ると、発展するか、しないかの結果は日本にロシア銀行の支店ができるかどうか。当初の計画では20名ぐらいですが、私の得ている情報では80名規模の状態でやってくるということ。つまり、安倍・プーチン会談の総括は、東京にロシア銀行ができるかどうかという状態と見ていますから、期待して結果を見たいと思います」
サルキソフ名誉教授
「私は、その前にウラジオストクの会談は特別であると。ずっと30年以上に渡ってその問題を取り扱ってフォローをしてきたんですけれども、今回は特別であるということを考えているんですよ。だから、私のメッセージは、12月の15日、私の期待を裏切らないようにお願いしたいという。絶対にがんばってください。特に安倍さんが板挟み状態なんですから。プーチン氏は本気でかなりやる気がありますけど、安倍さんにとって、かなり大きな新しいアプローチとか、未来志向とか、それを納得してもらうために、彼は特別に努力しなければならないと考えているから、彼に向かってご成功をお祈りしますと」
袴田教授
「北方領土問題に関して私は前進するとはさほど期待していませんが、ただ安倍さんの目的は経済協力が目的ではなくて、この領土問題を解決して、平和条約を締結するということであって、実はこれは日露関係だけではなく、尖閣問題、竹島問題に全部結びついているわけで、日本人があまりにも関心が少なかった、そういう問題に日本であればウラジオの時以上に、日本国民は強い関心を持つようになる。そのこと自体が大きな意味を持っていると思います」

飯島勲 内閣官房参与の提言:『無限促進』
飯島氏
「このプーチン氏、12月の会談でさらなる促進。教育、文化、産業、経済、貿易、まさに一体的に協調・共同、win‐winの関係で、それぞれが発展するのを期待して眺めています」

コンスタンチン・サルキソフ 山梨学院大学名誉教授の提言:『廻天事業』
サルキソフ名誉教授
「私は、廻天事業という、つまり、辞書を見ていたんですけれども、適当な表現、四字熟語を見て、それが1番適当であるというのは、もう70年に渡って平和条約はできてない。そのネックとなっていたのは領土問題を含めて、いろいろな問題、1番大事なのは領土問題だったんですけれども、サンフランシスコ条約とか、いろいろあったのですが、結局、12月の15日、解決よりは、たとえば、ブレイクスルー、突破口を見出すということであれば、それはたいしたことですよ。だから、廻天というのは画期的な事業という、2人が取り組んでいますから、だから、2人ともがんばって是非成功を収めなければならないと、その気持ちいっぱいに書いたわけであります」

袴田茂樹 新潟県立大学政策研究センター教授の提言:『熱意・泰然』
袴田教授
「私は安倍さんには、北方領土を解決して、平和条約締結して、ロシアとの関係を完全に正常化するという、その熱意を大いに強めて、今後もやっていただきたい。ただロシアのメディアを見ますと、日本がロシアにすり寄ってきているという、ロシアが日本を必要としているのではなくて、日本が必要としているという、ロシアを。そういう見方がいろいろ出ているんですよ。だから、私は泰然とした形で、対等の立場で、むしろエネルギー問題では日本の方が強いんだと、強い立場にあるんだという、そういうアプローチをしてほしい」