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2016年7月15日(金)
緊急討論『憲法改正』 自公民共キーマン集結

ゲスト

新藤義孝
自由民主党政務調査会長代理 衆議院議員
斉藤鉄夫
公明党幹事長代行 憲法調査会長代理 衆議院議員
長妻昭
民進党代表代行 衆議院議員
井上哲士
日本共産党参議院幹事長 国会対策委員長 参議院議員

自民×公明×民進×共産 緊急討論『憲法改正』
松村キャスター
「憲法改正、9条改正についての各党のスタンスを聞きました。自民党は、憲法改正は○。特に9条改正は○と△。公明党は憲法改正○。加憲という文字が加わっています。特に9条改正は×。民進党は憲法改正○。特に9条改正×。共産党は憲法改正×。特に9条改正も×。このようになっています。自民党ですが、憲法改正○としながらも、特に9条改正○と△、これはどういうことでしょうか?」
新藤議員
「現行憲法の自主的制定、これが立党の原点です。昭和21年に制定されて以来、一文字一句変えずに来た。良いものは残しながら、時代の変化、社会のニーズに合わせて、私達のあるべき国の姿を描いていく。憲法を改正するというのは、その議論をしっかり深めていくということが重要だという意味で○です。9条はあとで申し上げますが、戦争放棄をしているわけですが、それ以外に、この国を守る、領土、領海、領空を守る、一切そういった記述がなく、9条そのものが解釈で運用されていると。ですから、これを改正しつつ、しかし、これにはフルスペックの全ての自衛権を行使する場合と、それから、今の私達の国に合わせた自衛権のあり方というは議論が必要だと思います。ですから、そういった意味で、単純に改正と言うと、誤解を招かれるわけなので、しっかりと議論をしながら、私達の国としてのあるべき安全保障の体系というものをきちんとこの際、つくって、これが解釈によらない、堂々たる、国のもととして、安全保障の問題を憲法に謳っていくべきだと、私はそう考えています」
反町キャスター
「つまり、○と△というのは、自民党の中にも、これをすぐやるべきだと言うグループと、いや、そこまで急いでやることはないのではない、もうちょっと国民の間の議論を待とうよというのと、2つあるという、こんな印象でよろしいですか?」
新藤議員
「そうではなくて、現在の平和安全法制というのは、現行憲法の中の解釈です。それから、もう1つは、自衛隊をきちんと憲法に位置づけて、現在の個別自衛権、そして、限定的な集団的自衛権の範囲での自衛隊を位置づけると、こういうあり方もある。一方で、どの国も持っている自衛権を、個別、集団問わず、こういったものを持ちながら、その場合には、今度は国家安全保障基本法、こういったものを別途定め、シビリアン・コントロール、国会の議論を経て、そういった自衛力をきちんと運用していく。こういう段階があって、いくつかのステップがあるわけです。ですから、こういう議論を深めていかないと、私達の草案は最も基本に則ったものをご提案していますけれども、これを実際に憲法の改正の議論が始まっていく中では、こういう叩き台を出しながら、そこは皆さんといろんな議論をしましょうということを申し上げているわけです」
松村キャスター
「続いて、公明党ですが、憲法改正○としながらも、加憲という文字が加わっています。斉藤さん、憲法の修正はダメだけれど、加えるならいいと、そのようなことですか?」
斉藤議員
「微修正はあり得ると思いますけれど、加憲とここで書いた意味は、現行憲法は優れたものであるという認識がまずあります。特に国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、その3つは普遍的なものであって、ここをゆるがせにしてはならない。そのうえで、しかし、時代は変わります。また、人類や日本社会が新たに獲得した価値観、価値もあります。そういうものを加えていくと。こういう意味で加憲。こういうことで、加憲という言葉を付け加えさせていただきました」
反町キャスター
「それは俗に言われる、たとえば、環境権とか、プライバシーとか、イメージはそういうことでよろしいのですか?」
斉藤議員
「そういうことです」
反町キャスター
「そうすると、先ほどの微修正というのが気になっちゃうんですけれど」
斉藤議員
「明らかに現在の憲法の文章の中にも、ここは直した方がいいとか、それから、たとえば、あとで議論になるかもしれませんけれども、89条を読むと私学助成は明らかに、素直に読むと憲法違反になっちゃいます。そういうところは直していく。そういう意味での修正は当然、議論をして合意が得られれば、直していってもいいと。こういう意味です」
松村キャスター
「続いて、井上さん、共産党は両方とも×ということですが、一言一句変える必要がないということですか?」
井上議員
「私達は憲法前文を含んで、全条項を守って、平和的、民主的条項の完全実施を目指すと、こういう立場ですから、ですから、現在やるべきことは変えるのではなくて、活かすことだと、こう考えています。日本国憲法というのは、非常に優れた憲法だと思います。世界でも最先端と言っていいような、先駆的な憲法だと思うんですね。たとえば、平和の問題で言いますと、世界的には国連も侵略戦争はダメだということになっています。それから、日本の憲法は、戦争がダメなだけではなく、武力も持たないというところまで徹底してやっていると。こういうこともあります。それから、人権の関係でも、生存権や幸福追求権、教育を受ける権利、労働者の団結権など、非常に30の幅広い権利を規定しています。しかも、13条で幸福追求権ということで、全体を囲っていますから、これに基づいて新しく出てきたいろんな権利にも対応できるという、非常に幅広くかつ懐のかなり深いものを持っていると思いますね。ですから、今、言われている環境権の問題であるとか、新しい権利についても、これで十分に対応することができる。問題は、生存権、これも定められているのに現在の日本の福祉行政で本当に活かされているのか。むしろ優れた憲法の内容に現実が追いついていないと。これはきちんと現実を正すことが必要だというのが、我々の考えです」
松村キャスター
「民進党のスタンス、憲法改正は○。特に9条の改正は×と。長妻さん、参院選で改憲勢力3分の2獲らせないと訴えていましたけれども、憲法改正は○と、多少、違和感があるんですけれども」
長妻議員
「これは自民党の改正草案の議論が、あとでたぶんあると思うのですが、そういう、危ういですよ。権利をかなり不当に制限できかねないようなもの。その方向性には、我々反対していますが、ただ、憲法に指1本触れてはいかんとは我々も思っていません。我々も民主党時代、中間報告、憲法改正の。きちんと出して、たとえば、新しい人権を、当時考えられていなかった、知る権利。各国、知る権利が入っている国も多いのですが、憲法に。ですから、知る権利があれば、特定秘密保護法などの乱暴な法律ができなかった可能性もあったのではないかと考えています。ただ、現在、国民の皆さんの中から、憲法のこの部分を変えないと本当に不都合だと、変えるべきだという声がドーッと具体論として上がってきていないですね。ですから、我々としては、優先順位としては当然、国政はいろんなことをやらなければいけないですよ、同時進行で。ただ、相当なエネルギーをかけるわけですね、憲法改正は。そういう意味で、優先順位は非常に高いと自民党はおっしゃると思うのですが、我々は素晴らしい日本国憲法で、変わっていないから変えるというのは、変わっていないというのはここまで本当に国民の皆さんが変える必要性がなく、そういう必要に迫られていなかったと。ドイツ憲法なんかは相当詳細な項目がある。だからそういう側面からも見なければいけないのではないかと。憲法9条につきましては、我々は当面変える必要ないと。ただ、当面はと言っているのは、今の自民党の方向性はイケイケドンドンの方向ですね。たとえば、仮に変えるとしても、専守防衛をカチッと、さらに制約、確保するような形とか、あるいは専守防衛のもとでの自衛隊をきちんと位置づける、そういう考え方はありますが、ただ、今、自民党の考え方は制約ない集団的自衛権をどんどこ認めていくと。こういう案が出ていますので、そういう意味では、憲法9条については、これは議論するべきではないし、必要度も相当、これは低いと」
松村キャスター
「2012年に自民党が野党時代に作成した憲法改正草案です。安倍総理は、参院選後、この草案をベースに憲法審査会で議論したいと話しています。この草案に盛り込まれた主な改正ポイント。国旗国歌の規定、自衛権の明記、国防軍の保持、家族の尊重、環境保全の責務、財政の健全性の確保、緊急事態の宣言の新設、憲法改正提案要件の緩和などが挙げられています。これにつきまして自民党の高村副総裁や谷垣幹事長は、これは野党の時だったので、少しエッジを効かせて問題提起をしてみたということなのですが、新藤さん、この草案をどのように見ているのでしょうか?」
新藤議員
「これは私達があるべき姿として、議論の叩き台として、つくったものです。ですから、これを叩き台としていただきたいと総理総裁もおっしゃっています。しかし、その草案は憲法改正の発議をするための案文ではないということです。それから、あとで話があるかもしれませんが、憲法改正というのは全体の発議というのができないんですよ。関係するもので、個別に、事項別に発議し、それに対して国民投票をやっていくものですから、憲法改正草案を一括りにして、これにこだわって、正当性を主張するための議論をしようというわけではないんです。ただ、ここに書いてあることは、私達が望ましいと思っていることの集約ですから、これに対する議論をして、そのうえで、皆さんの声を聞く、必要な検討を加えていく。こういうスタンスになると思いますよ」
反町キャスター
「諸々このポイントの中で言われるのは、価値観についての、いわゆる自民党の中の、特に保守色の強い皆さんが持つ価値観の押しつけがあるのではないのかというような話がよく指摘される中で、党内のリベラル派からも異論が出ているのは、特にここの部分なのですが、敢えて書かせていただきますけれども、『家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない』。これを憲法の中に書き込むことについて違和感を訴える人が、党内にもいますし、もちろん、野党も皆さんからも出ていると思うんですけれど、こういった、いわゆる価値観のところにまで踏み込む」
新藤議員
「この最初の2行は世界人権宣言の項目ですよ。世界の普遍的な考え方として、家族が社会の単位として尊重されると。家族は互いに助け合おうということを規定した。これは中国、カンボジア、ブラジル。それから、家族規定やいろんな、いわゆる家族に対する規定というのはイタリア、スペイン、ドイツ、メキシコ、ロシア、いろんなところで書いてありますよ。ですから、このことによって家族観を押しつけるとかではなくて、当たり前のことです。しかも、民法に規定をされているわけです。ですから、民法に規定されている、いろんな細かいことを総括的に、基本法である憲法の中に謳っていない方がおかしいのではないか。私はこの時、家族条項を入れるべきと、自民党の会議で主張した人間ですから、その時からずっと思っています。憲法が、両性の合意によって婚姻できるとしか書いていなくて、その人達がつくる家族や、そのあり方というのはどこにもないということに、逆に違和感を持っていて、この家族条項があるからと言って特別に何かが変わるわけではなくて、当たり前のことを国の基本に位置づけるだけのことで、それも議論をすればいいと思いますけれど。私達は素直に出しているだけです。何の意図もあるわけではない」
反町キャスター
「斉藤さん、いかがですか?ポイントを8項目ぐらい挙げていますけど、自民党の憲法改正草案、どのように見ていますか?」
斉藤議員
「憲法審査会、私もメンバーですが、十数年メンバーをやっていますが、そこの1つの合意として、もし国会で発議案をつくるとしたら、それは憲法審査会の場で野党第1党も含んで幅広い合意をつくっていこうと。この場で議論をして案をつくっていこうということですので」
反町キャスター
「それは、いわゆる与野党間合意になっているのですか?野党第1党も含めて、というところは?」
斉藤議員
「文書にはなっていませんが、コンセンサスです。ですから、我々公明党も、加憲と言っている以上、どういうものを加憲すべきか、案を出さないといけないと思っていまして、その議論を現在、進めているところです」
反町キャスター
「公明党さんは、要するに、自民党さんみたいに改正草案を、ドーンと出していくのではなくて、たとえば、環境権とか、プライバシーとか、知る権利、これは加えた方がいいですという加えるべきリストを現在つくっている。こんな理解でよろしいですか?」
斉藤議員
「現在、加憲という立場でこういうものを議論していきましょう、我々はこう考えます。その議論もずっとここ数年やっているんですけれども、なかなかまとまらないところがありまして、明日すぐに出しますという状況ではありませんけれど、出す方向でがんばっていきたいと思います」
反町キャスター
「長妻さん、自民党の草案ベースで議論をしていくということですが」
長妻議員
「これは非常に思想信条の筋は1本、筋は通っているんです。我々とまったく同じ、立場は違いますけれども。そう意味では、先ほどの自民党改正案のポイントというフリップが出ましたけれども、ちょっとここ抜けているところがあるのが『公共の福祉』という言葉が公益及び公の秩序という言葉に変わっているんです。国会でも総理に対して質問しましたけれども。これは相当、大きなことで、これも憲法学者の皆さんと議論していますが、たとえば、公共の福祉というのは人と人との権利がぶつかり合った時に、それは調整しないといけないですよね。不当に基本的人権を侵害するのではなくて、調整しないといけない。その人の人権が守れないから。ところが、公益及び公の秩序というと法律で、これはお国が考える公益だと謳って、法律で規定をすれば、それは権利の調整、ぶつかり合いではなくても、権利を制限できかねない条文であると。ですから、はっきり言えば、国がちょっと気にくわないことがあれば、法律というのは半分以上の賛成で、それは成立をしますので、相当、現在以上に権利が制約されるのではないかと。このあと、やるかもしれませんが、憲法97条という基本的人権の尊重という条文も、丸ごと削除されていると。ですから、そういうことの条文の改正については、これは立憲主義に反すると、我々は考えているんです。国家権力を縛っていくのが憲法の本来の役割で、我が国の憲法は、戦争の強烈な反省に立ってでき上がって。つまり、国は半分信用できるけれど、半分信用できないのだと。だから、憲法の範囲内、特に立憲主義の範囲内で国にはお任せします。そのノリを越えた場合、これは絶対ダメですと。そのノリを安倍政権は越えちゃった。公明党にもちょっと申し上げたいのは、改憲勢力3分の2に入れられちゃって、迷惑だみたいなお話がありましたけれども、ただ、マスコミもそうしているのは、安保法制の時、公明党がもっとがんばってくれると思ったんですよ、反対して。そのままズルッと引きずられてしまったので、今回もそうなるのではないかという懸念が世間にあると。我々にもあると」
斉藤議員
「安保法制については我々がんばったと思っています。もともと総理が考えておられたのは、いわゆるフルスペック、フルバージョンの集団的自衛権。それを与党協議の中であくまでも専守防衛、憲法9条の枠内。確かに国際法上的には、集団的自衛権と認められる部分もあるけれども、あくまでも自国防衛に限った部分の集団的自衛権。憲法9条の枠組み内でしっかり入れました。そういう意味では、我々は、自民党に引きずられたのではなくて、自民党をグーッと引きずってきたと。憲法9条の枠内に、法案をしっかり抑えていると」
長妻議員
「ちょっと違うと思いますけれどね」
斉藤議員
「このように我々は思っていますし、法的にも、内閣法制局も、そういう判断をしているわけです。そういう意味では、安保法制は憲法9条の枠内であると。ですから、あとで、また憲法9条の議論をするのかもしれませんが、今回の平和安全法制で、自衛の措置の限界が明確になったという意味で、ある意味では、憲法9条を改正する必要はなくなったと我々は思っています」
松村キャスター
「井上さん、自民党の草案をべ―スに議論が進められていくこと。どのように感じていますか?」
井上議員
「先ほどから、いろいろ叩き台という議論もありますけれども、過去2回の国政選挙で言いますと、いずれもアベノミクス選挙だと言って、終わったら、特定秘密保護法が強行され、安保法制が強行され、いずれも国民多数が反対したのに強行されたわけですよ。それを見ていますと、3分の2を獲ったら、いったいどういうことが行われるのかが、わからないということで我々3分の2阻止、許さないということを訴えてきました。だから、その結果、3分の2になったからと言って、国民が信任したわけではないし、ましてや白紙委任したわけではありません。それはいろんな世論調査で出ていると思うんです。それで、まったく選挙中は、街頭演説では憲法のけの字も総理は言わなかったし、ましてや自民党案がベースだということもまったく言わなかったわけですよ。それが投票の翌日からですよ、自民党案がベースだなんて言われると。またかと、過去2回と同じことが起きるのではないかと。これは国民の中にもいろんな警戒の声があるし、我々もこれは許せないと思っているわけですね」
松村キャスター
「新藤さん、なぜ憲法9条を変える必要があるのでしょうか?」
新藤議員
「9条の2項のことだけ皆さんおっしゃるんだけれども、憲法9条というよりも日本国憲法の第2章は戦争の放棄のみですよ。本来は放棄する前に、自分達の国と国民、財産を守りますと。それが国ですよ。そういう国の規定を置いたうえで、そのうえで平和主義ですと、他国を侵略致しません、そういうことをきちんと謳って、私達はまず戦争を放棄しますと、この9条はですよ、それに加えて、今度はこの国を守る意志と手段をここで提示したんですね。それから、この国の領土、領空、領海を保全し、資源を守りましょうということを書きました。どの国も持っている自衛権の個別・集団のフルスペックになっていますから、これを取った場合は縛りとして、しかし、日本のこれまでの反省を踏まえ、自衛権をどのように行使するかは国家安全保障基本法をつくって、その中で自衛権をどう行使するかは国民議論をし、議会の中でのシビリアン・コントロールを活かしてくと。こういう組立てになっている。これはフルスペックの草案です。そこまでいかなくても、現在の自衛隊を認めるための、そういう議論もあってもいいということも党内にはあります。ですから、9条2項ではなくて、要するに、安全保障という項目を憲法につくらなくていいのですかと。現在は戦争放棄しかないですよ。そこが1番のポイントだと私は思っているんです」
斉藤議員
「憲法9条をどう解釈するか、これは戦後70年間、ずっと議論がありました。その議論の中で、たとえば、自衛隊は合憲である。専守防衛の実力部隊を持つということができる。昨年の平和安全法制では自衛の措置の限界はここまでであるというところを議論積み上げてきてきました。その議論の積み上げを大事にすべきだと思います。現実に、たとえば、今のような形で憲法9条の議論を始めた時に私は収拾がつかなくなるような気がします」
井上議員
「9条2項を変えるというのが1番、国防軍を明記というのは大問題だと思います。昨年の安保法制でも散々、ずっとそれまでもずっと議論がありましたけれども、歴代政府の基本的解釈というのは9条の2項のもとである自衛隊は軍隊ではないと。自衛のための必要最小限の実力組織であると。だから、武力行使を目的にして、海外派遣はできない。集団的自衛権の行使はできない。それから、武力行使を伴う国連軍への参加はできないと。これは一貫してずっと言ってきたことですよ。集団的自衛権については、しかし、昨年の安保法制で強行しましたけれど、それでも総理はこういう縛りがあるから、あくまでもそれは限定的だと。そうすると、ここを軍としてしまうことによって、この憲法上の縛りがなくなってしまうわけですよ。先ほど、新藤さんは法律で云々と言われましたけれど、しかし、それは法律ですね、憲法の縛りがなくなってしまった時にこれまで保ってきた、そういうものがなくなってきて。だから、まだ軍隊ではない実力組織だというものが、軍隊になるということで、これまでのタガがなくなってしまう。ですから、これは本当に危ない方向にいく。戦争する国の事実上の完成になってしまうと、こういうことであって、1番の中心のところがこうなるというのは絶対、許されないことだと思います」
新藤議員
「国防軍については当時、議論があったんです、党内でも。自衛隊のままで名前はいいではないか。それから、自衛軍しようか、ただの軍でいいではないかと。いろいろな議論がありました。ただ、自衛隊というのは英語で言うと、セルフ・ディフェンス・フォースになって、外国の軍人から笑われるんですよね。お前は自分のことを守るための軍隊なのかと。皆のためにやるのが軍隊ではないのか。笑われると言ったら何ですが、そういう笑い話があります。ですから、自衛ではなく、この国を守るための行政実行組織ですよ。ですから、名称はこだわる必要はないと思いますよ。当時、私達はそういう中で、どうしようか、軍ではなく、国を守るための、自衛のための組織ということで、こういう名前にしたので、この名前はいろんな意見があったんです。変えることは議論の中であり得ると思いますね」
長妻議員
「これは本当に、制約のない集団的自衛権を認めなければ日本を守ることができないということを、本当にそう思われているのか、どうか。思っているからこういう案を出しているのでしょうけれど…」
反町キャスター
「長妻さんは自民党の改正草案からはフルスペックの集団的自衛権を施行するものが強く出ていると、そういう意味で言っている?」
長妻議員
「2項のこれがありますね、自民党の憲法草案。フルスペックが認められているわけですよ。我々も国の守りには責任を持つ立場です。当たり前ですけど、政権も担ったので、ただ、憲法の範囲内で、それでもやることがいっぱいある。憲法の範囲内でも現在の法律の不備がいっぱいあります。だから、領域警備法も出し、PKO(国連平和維持活動)法も不備あるから、改正案を出しましたし、周辺事態法も出しました。ただ、現在の憲法の範囲内で日本の国を効果的に守ることができるんですよ、そういうやり方をもっと追求するべきですよ。なぜ憲法9条ができたかというのは、言うまでもなく戦争の反省ですよ。海外で武力行使をばんばんしたわけですね、戦前、戦中。それによって日本は島国だから、予防的に遠くに出かけて行って、敵を早めに叩いた方が日本を効果的に守れると。それで足抜けできなくなって、やり過ぎになって、泥沼にはまって、310万人の命が失われて国家存亡の危機になったと。今、このスタジオは日本の国の中にありますけれども、日本の国がなくなっている可能性があったと。強烈な反省に立って、我が国はやり過ぎ、泥沼、これを惹起するようなやり方ではなくて、専守防衛。私は先ほど、ちょっと良くないと思うのはセルフ・ディフェンス・フォースが笑われるという話。我々は誇りを持って専守防衛は、戦争で何百万人の方がお亡くなりになった犠牲のうえに、我々平和の知恵として70年間守り通してきた、その知恵です。それをあまり侮辱するの良くないと思います」
反町キャスター
「集団的自衛権に関して、自民党の改正草案というのは、フルスペックの集団的自衛権の導入を前提とした建てつけになっていると思ってよろしいのですか?」
新藤議員
「これは国として、国の成立3要素がありますね。国民の意識の統合、領土の保全、主権の確立、この中でこの国を守りますということを憲法にきちんと規定したうえで、そのうえで、国家安全保障基本法という、先ほどから言っていますけれど、その中で自衛権の縛りを入れていく、それは必要において、これまでの公明党さんとの議論を含めて、そういったものを加味したものになっていくということを私達は想定しました。ですから、○、△を入れたのは草案のまま、フルサイズの、このまま、これで押し通すというものではないのだと。国家としてはこういうものがどこの国でもあるのですから。しかし、長妻さんの言う通り、日本は深い反省のもと、2度と国民に犠牲を強いるようなことはあってはならないんですよ。ですから、そのために注意深く、それは共産党とも想いが同じところにありますよ。それをどうやって法律と憲法の中で確保していくかということは皆で議論をすればいいんです。私は国民を信じているし、国民が政治の思惑よって、情報操作されて、いつの間にか知らないところに連れて行かれる、こんな国民ではない」
長妻議員
「おかしな話だけれども、今の理屈と言うのは、憲法ではフルスペックの集団的自衛権を認めると。ただ、法律で現行の、公明党と話した安全保障基本法でタガをはめると。では、変えないでいいのではないか。今でもできる範囲内なんだから…」
新藤議員
「現在の憲法は解釈、運用の限界でしょう、ということですよ」
井上議員
「憲法のタガがなくなるということではないですか結局。先ほど、名前の問題ではないと言われたけれど、ここで言っている国防軍というのは軍隊ではないのですか?」
新藤議員
「軍隊ですけれども、表現が気になるなら、それは変えたっていいのではないかと」
井上議員
「自衛隊は軍隊ではないと、そういう解釈をしてきたのではないですか」
新藤議員
「共産党さんは(自衛隊は)軍隊ではないのですか?」
井上議員
「軍隊だと思いますよ。だから、憲法違反だと言っているんですからね。それを(憲法に)位置づけてしまったら、制約が一切なくなってしまう」
松村キャスター
「憲法改正の中で何をどう変えていくのか?まず何から手をつけるべきなのでしょうか?」
新藤議員
「ですから、まず全てのものを議論に乗せて、発議できるだけの整理、集約されたものを逐次やっていくということになると思います。国家の基本をつくるというのはそういうことですよ。これまで70年かかっているのですから。さらに、たとえば、地方自治の制度だって入っていると思うし、たとえば、犯罪被害者の権利とか、そういうものだってなかった。私学助成は入っていますね。だけれども、そういうふうに現在この解釈の中で、憲法のどこかで読めるよ、とやっているものをきちんと位置づけていくという意味においては、これはあらゆるものを出し、そこから議論を深め、集約できるものを、発議に必要なものはしていくと」
反町キャスター
「今回の参議院選挙で自民党の公約に入っていたのは、参議院制度改革。合区を解消しましょうと。ここからいくのが比較的、受け入れてもらいやすいのではという政治的な思惑?」
新藤議員
「そうではなく、一票の格差によって合区が生まれてしまった。現実に自分の地域から代表が出せなくなるというのは、参議院の性格からして非常に地域の人達の想いというものは強いものがあって、参議院自民党としては、ここを提案したい、提起したいということで出してきた。ですから、選挙制度改革を議論していく中で、詰まるところは参議院のあり方についても議論すべきだと。2院制ですよ、これもずっとありました。ですから、それを含めた議論をやりましょうということになっていて、選挙区、そこに住んでいる有権者の想いですよ」
反町キャスター
「岡田代表のきょう昨日の発言からは、9条2項以外だったら、民進党としても議論に応じるという、こういうことでよろしいのですか?」
長妻議員
「いや、代表も言っているのは、私の意見と同じなのですが、9条に加えて立憲主義に反するようなもの、これは言語道断だと、逆行していると。ただ、1つ、たとえば、本当に直結するのかが我々、疑問ですが、たとえば、参議院の合区を解消するということになった時に一票の格差、これを憲法を本当に改正してやるのか。それは我々もまだ研究していませんし、議論がされていませんから。ですから、本当に直ちに憲法に触らないとできないという結論なのかどうかとか。私は、憲法審査会の、衆参であるんです、国会で。そこで自民党の憲法草案も含めて、実は相当議論しているんです。国民の皆さんはご存知ないですけれども、全然議論してないわけではなくて、過去のすごい積み重ねがあるわけです、激論しています。その中で、我々が得た結論は、立憲主義に反するような方向性は御法度だと、我々はですね。そういう考え方で、そうでないものの提案があれば、国民的合意があれば、それは別に議論するということがあってもいいのではないかと思います」
反町キャスター
「井上さんは、環境権とか、同姓婚、私学助成の憲法との矛盾、ここを正すことにも反対なのですか?」
井上議員
「私学助成で言うと、文科省自身が合憲だと言っているわけです。逆に今、私学助成が減っていますから」
反町キャスター
「環境権とか、同姓婚とか、知る権利、プライバシーとかについても?」
井上議員
「現在の13条、幸福追求権で広くできます。だから、国民の願いに応えるために法改正しかできないというのがあれば、これが憲法上できないというのであればですけど。現在の日本国憲法は先駆的な中身を持っていますから。本当にやる気があるのだったら、法律でやったらいいという話だと思います」

新藤義孝 自由民主党政務調査会長代理の提言:『あるべき国の姿を描く。』
新藤議員
「あるべき国の姿を描く、ということが憲法に求められると思います。今日の議論の中で、ここはいいけれど、自分の意見に合わないことは提言してはならない。これ言論封鎖かしらと思っちゃいますね。意見が違っていても、当然なんです。ですから、違う意見であって、賛成でも、反対でも、皆さんがテーブルに乗って議論すべきだと思います。私達の憲法は、日本が発展してきた礎になっているのですから、ダメなものではありません。でも、70年間、一文字一句触っていない、占領下においてつくられた憲法だ。ですから、自主的な憲法の改正をすることを私達は政党として追求しているし、現在を生きる私達の責任として、このあるべき姿を描いていく。良いものは残し、時代に合わせて加えていく、直していく、こういったものを恐れてはいけないと思います」

斉藤鉄夫 公明党憲法調査会長代理の提言:『幅広い合意』
斉藤議員
「私は今日、ずっと同じことばっかり言っているような気がしますけれども、憲法審査会のコンセンサスで、野党第1党も含めた幅広い国民合意で、国会で発議する。国民投票を国民分断の国民投票にしてはならないと、こういうコンセンサスがあります。そういう意味で、こういう合意が得られるものは何なのかということを本当に憲法審査会で真摯に議論していきたい。憲法審査会には中山会長以来の伝統があります。これは大きな自民党だろうと、小さな政党だろうと、共産党さんにも議論に加わっていただいて、各党平等に議論をするという伝統があります。そういう中でできるだけ幅広い合意をつくっていく。それには時間を設定してはダメだと思います、ある意味で。そういう意味では時間がかかると思います」

長妻昭 民進党代表代行の提言:『権力への歯止め』
長妻議員
「当然、憲法というのは国のあるべき姿を議論する、そういうこともあってもいいと思うのですが、本当の神髄の神髄は、なぜ憲法というのが国家にあるのかというと、権力というのは時に間違う。戦前もそうでした。それに歯止めをかける。たとえば、冤罪だって今でもありますよね。公共事業だって住民無視でドンドン進んでいるとか、国家の暴走はあります。ですから、もうちょっとキメ細やかにそういうことが起こらないよう、住民合意がキチッととれるような、そういう方向に変えていくと。たとえば、知る権利を入れることもそうですけれども、そういう方向で議論を進めるならいいのですが、国家の権力の歯止めを緩めていくような、これは立憲主義に反すると我々は考える。緩めていくような方向で議論が進んでいくように思えてならないわけで、それは、我々は反対です」

井上哲士 日本共産党参議院幹事長の提言:『憲法をくらしと平和に生かす』
井上議員
「最初にも申しましたけれども、日本国憲法というのは恒久的平和主義という点でも、人権という点でも、非常に先駆的な中身を持っているわけで、70年間、変わってこなかった、変えようという大きな議論が国民からなかったのは優れているからだと思うんです。問題は、その中身に現在の政治が追いついていないと。今、議論すべきは憲法の完全実施のうえで何が欠けているのかという今の政治の実態、行政の実態をしっかり見るべきだと思っていまして、それこそ今、国会に求められていることだと思っています」