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2016年7月14日(木)
都知事選候補が生集結 『首都の顔』選択SP

ゲスト

鳥越俊太郎
ジャーナリスト
増田寛也
元総務大臣 前岩手県知事
小池百合子
元防衛大臣 自由民主党前衆議院議員

鳥越俊太郎×増田寛也×小池百合子 緊急討論『都知事選告示』
秋元キャスター
「まずは皆さんに都知事として最優先で実現したい課題について聞いていきたいと思います。まず鳥越さん、お願いします」
鳥越氏
「日本全体もそうですけれども、東京都は未来から押し寄せてくる不安というのがいっぱいあるんです。それは少子高齢化の問題であったり、特に介護の問題であったり、医療の問題だったりするわけですが、そういう問題を考えていく中で僕は自分が癌の患者であったということから考えて、癌の検診率をもう少し上げていきたいなと思っているんです。東京都は、実は全国平均より低いわけで、おそらく肺癌は検診率19.7%で、これはヨーロッパ、欧米ですと、だいたい60%とか70%ぐらいいっているわけです。非常に低い。そのことによって、ある程度、一定の年齢になると癌が発症して、2人に1人は癌になる。3人に1人は癌で亡くなる。これが日本の現実ですね。東京都もその中にあるわけで、そういう時に、癌の検診率をせめて当面は50%まで上げたい。それをやりたいなと」
増田氏
「子育てです。子育て対策。特に8000人いらっしゃるという待機児童。実際にはもっと多いですよね。ですから、私を知事に就任させていただければ就任後、1か月以内に待機児童解消の緊急のプログラムをつくりたいと思います。おそらく補正予算なども編成しないと、現在の状況では予算も足りないのではないかと思うのですが、そうやって、まず待機児童対策に全面的に取り組みたい。当然、これは国だとか、地元の市区町村との連携が極めて大事なので、それを早急に行って、実行に移していくと。この子育て、待機児童対策をきちんと行うことによって、特に親御さん達、働く女性の、いわゆる不安とか、負担の解消につながりますから。まずこれを最優先にやって、少しでも都政の信頼を取り戻したいと。とにかく1か月以内に、具体的な地域別の緊急対策プログラムを、きちんとお示ししたいと思います」
小池氏
「子育て、介護といったような、これまでも抱えてきた問題を解決するというのは当然のことでありますが、私はその前に都民の都政というものを取り戻すということで、改革を進めていきたいと思っています。都政を透明化するという点。たとえば、舛添さんの時も、いろいろと海外出張の点、細かい話のようですけれども、体質であるとか、そういったことが問題だと思っていますので、ここの改革をまずしっかりとやっていく。そのうえで、1つ、1つの政策を真摯に実行していくということで、まず東京大改革という言葉を挙げさせていただいています」

党推薦・支援『混迷』の背景
反町キャスター
「増田さん、小池さんが出られたことで、自民党の方は、保守分裂とは言うなよと言われるんですけれども、事実上の分裂選挙と、僕らは言います。増田さん、今日、初日戦われて、これから、先々を見通した時に、自民党が事実上、分裂戦になったこと。これは思ったよりダメージがありそうだなという感触はありますか?」
増田氏
「特にないです。実務の、現場の経験を持っているというのは、3人の中で私だけですから。ですから、有権者の皆さん方がどういうポイントで判断をするのか。現在、抱えている課題の解決を進めていくことを最優先とされるのかどうかといったようなことではないかと思います」
反町キャスター
「小池さん、いかがですか?いわば自公の推薦があれば、党組織がとか、そういうのがあると思うんですけれども、その部分のハンディ。今日、初日で感じる部分とかありましたか?」
小池氏
「私は、決して保守分裂ではないと思っています。今日、たまたま新宿とか、それから、竹下通りにずっと行ったんですけれども、大変サポートしてくださる方が、次々と手を挙げてくださって、いわゆる無党派層の方々だと思うんです。それと何らかの組織には属しているかもしれないけれど、小池さん、やりますと言ってくださるので、決して重なることはないのではないかということと。しきりとテレビの番組などで参議院選挙の時には各党がこれだけ獲ったということを、足し算されますけれども、私はその足し算、引き算ではなく、むしろ掛け算の世界になると思っていますので、その意味では、どこがどうという計算はあまり意味がないと思っています」

『宇都宮氏出馬辞退』の波紋
反町キャスター
「一方、鳥越さん、昨日、鳥越さんより前に手を挙げていた宇都宮さんが立候補を断念するという形になりました。宇都宮さん、ご承知の通り、我々から見ても、前回の都知事選での敗北後も組織は維持して、ずっと運動を続けていて、今回の選挙戦に向けて、ずっと準備を続けて来られた方という印象で、僕らは見ているんですけれども、今回その宇都宮さんが鳥越さんに譲る形で断念をされたと思うんですけど、宇都宮さんの前回の都知事選から昨日に至るまでの継続的な努力を鳥越さんはどう感じていますか?」
鳥越氏
「それは、僕は敬意を払っています、十分に。これまで2回の選挙をされ、僕も十分に知っていますし。それから、何よりも政策に非常に通じておられて、政策に詳しい。政策に詳しい宇都宮さんの周りには熱い心を持った支持者達が集まっているということもわかっています。昨日はギリギリまで、その支持者の皆さん方の中で、激論が交わされて、どうするのかということで、最後はおそらく宇都宮さんがご自身の決断でああいう決断をされたと思います。そのへんの経緯については、僕はあまり知りませんので。ただ、僕は2度会っています。昨日の夕方も会っています。だから、その時は、宇都宮さんのことに対して、十分リスペクトしていますと。政策的にも僕とは似ているので、それはできるだけ宇都宮さんの政策を引き継ぐような形でやらせていただきたい。降りてくださいとは一言も言っていませんよ」
反町キャスター
「降りてくださいとは言っていない?」
鳥越氏
「言っていません。そんな失礼なこと言えるわけがないではないですか」
反町キャスター
「聞きたかったのは、その場においては鳥越さんの方から宇都宮さんに対してリスペクトを示されて、政策的には宇都宮さんの政策に、シンパシーを感じる部分が多いですと、ここまでの話」
鳥越氏
「そうです。そこまでで、誠心誠意、気持ちをお伝えしました。あとは宇都宮さんご自身がどういう判断をされるのか。それから、支持者の皆さん方がどういう判断をされるのか。これはもう我々の関与するところではないですから」
反町キャスター
「この3つの政策(築地市場移転見直し、外環道などの道路建設見直し、横田基地へのオスプレイ配備反対)について宇都宮さんが記者会見で言う限りにおいては、鳥越さんはこの政策にきちんとイエスと言ってくれたという主旨の話をされていますが、公約に入るのですか?」
鳥越氏
「若干ニュアンスが違うんです。僕は横田基地へのオスプレイ配備反対についてははっきりと反対ですと言いました。築地市場移転見直しについては、これはもちろん、土壌汚染の問題があるし、仲買人の一定数の方は現在も反対をされているという事実があります。だから、これは当然、移転ありきでやるということはできないと僕は思っています。だから、これは当然、検討しなければいけない課題だと思うんです。そういうふうな主旨のことは申し上げましたけれども、ちょっとニュアンスは違いますよね。要するに、絶対反対、ここまでできている話だから…」
反町キャスター
「知事に当選した時に白紙にできるか?」
鳥越氏
「それはそういう問題がありますよね。だから、それはちゃんと具体的な問題にあたって点検しなければいけないわけで。そういう気持ちを持っています。そういう意味で、若干のニュアンスは違うということです。しかし、基本的におっしゃっていることはわかるんです。問題があるんです、これは。それから、外環道の話はそんなに重要な論点に挙がらなかったので、僕は聞いたような気がするんですけれども、それについて、僕が何か反応をしたのはないのですが、これも外環道はすごく巨額のお金がかかっているわけです。ちょっとでも先延ばしをするか、止めるだけで待機児童の問題も解決するぐらいの金が動いているわけですから。これも宇都宮さんのおっしゃる通り見直しというのは当然、あるだろうと思います。これは実際に、任に当たった時には、そういう方向で、そういう気持ちでやるぞということは言いました」
反町キャスター
「それは、どこまでの、要するに、見直すという意味でいうと、本当に見直して、見直した結果、OKだったら、やるぞという主旨も含まれての見直しなのか?」
鳥越氏
「それはやってみなければわかりません。やってみなければわからないでしょう」
反町キャスター
「やってみないとわからないということですね、そこの部分というのは。宇都宮さんの温度がそのまま、鳥越さんに引き継がれているわけではないですね?」
鳥越氏
「100%ではないですけれども、おっしゃっていることは十分にわかりますので。私もそれは賛成だと言いました。ただ、結論の部分については若干、それは実際に、そういう立場に立った時にどうするのかというのは、それはそれなりの現実がありますから。それなりの対応というのはあるわけです。だから、それはやるというわけではないです。僕はやると言っているわけではない。見直すかもしれないけれども、ちゃんともう1回、やらなければいけない」

緊急討論『高齢化対策』
秋元キャスター
「各候補、様々な公約を掲げているんですけど、都民は都政に何を1番望んでいるのでしょうか?東京都が、昨年8月に行いました、都民生活に関する世論調査の結果を見て見ますと、上位5つですけれども、5割に近い都民が、都政への要望として挙げているのは高齢者対策ですね。そこで東京都の高齢者に関する現状と将来的な予測を見ていきますと、国勢調査によると東京都の総人口に占める65歳以上の割合、高齢者と人口の割合は、2010年には267万9000人で、総人口の20.4%でしたが、2025年には、332万2000人、25.2%に増加して、東京都民の4人に1人が65歳以上の高齢者になるという推計が出ています。75歳以上の後期高齢者は15%にのぼるという予測もあるわけですけど、この急激に進む東京都の高齢化問題、皆さん、それぞれどう捉えられていて、どういう対策が必要だと感じているのか、増田さん、いかがですか?」
増田氏
「10年以内に50万人、75歳以上の方が増えるんですね。ですから、もちろん、施設も足りませんし、そこで働く方の数も足りない。まず施設についていうと、区部では大変なのですが、それでも、たとえば、国有地とか、都有地の中でもっとつくれないかと。それから、団地の再生ですね。私は都立戸山高校出身ですが、脇に戸山団地というのがあって、現在、高齢化していますけれども、ああいったところの団地の再生するとか、それから、空き家ですね、そういったものを活用すると。そんなことがたぶんあるのだろうと。保育施設や障がいをお持ちの方の施設は、合体もあっていいと思うんですね。それから、働き手の関係で言うと、まだまだうんと活躍したいと思っていらっしゃる方が、いっぱいいるのですが、なかなか高齢者の入浴介助をするのは大変ですよね。介助補助金を使うと、まだまだそういう方も現場でいろいろな介護ができるので、そうやって、あらゆることをやって、高齢化の対策をしていくということになると思うんです。特に認知症の方、この方に家族も含めて、きちんとした対応をしなければと思うので、そういう認知症の高齢者の緊急保護システムみたいなものを何か工夫できないのか。これはもっともっと知恵出しが必要なのですが、その点について緊急保護システムのようなものを工夫したいと。必ず実行をしたいと思います」
小池氏
「いわゆる2025年問題ということです。2025年には、75歳以上の団塊の世代がリタイアをするということ、明確にわかっているわけですから、備えなければいけない。現在、空き家を活用する。それから、国の国有地だとか、都有地など、遊休地を利用するということで、今の話はハコモノでありますけれども、私は介護の人手がいないということから、そういうところにお預けすることがあるわけですけれど、一方で、これは最期の看取りの話になるんですけれども、私自身、母を自宅で看取ったことがあるんですね。結局、家にいると最期まで我が家でいることの安心感というのは、とても重要だと思っていますので、地域包括ケアシステムというのは、既にあります。それをもっと充実させていくということが必要だと思っています。あと予防医療であるとか、それから、お年を召した人も、鳥越さん、元気ですよね?」
鳥越氏
「元気だよ」
小池氏
「だから、元気な、これまでの70代、80代とは違うと思うんですよね」
鳥越氏
「違います」
小池氏
「ですから、その方が日本人というのは、働いているのが元気の素だと思いますから。そういう社会的な制度も含めて、自分は現役だという想いが必ずできるような制度を後押ししていきたいと思います。これが1番、お金がかからないし、社会全体にとっても、本人にとってもいいということです」
鳥越氏
「小池さんの今の言葉には、全身で賛同いたします。その通りです。年齢ではありません、確かに。しかし、これは個々人の個性の差がありますから、一概に言えないわけで、後期高齢者、75歳になったら、それなりにいろんな疾病を抱えて、たとえば、認知症問題が出てくる、介護を必要とする、そういう問題が出てくる年齢でもあるんですね。だから、今回、参議院選挙の18歳、19歳の若者が政治に参加をしたわけですけれども、結果的に投票率は全国平均で言えば40%ぐらいだったと思うんですね。ちょっと低かったですよね。僕は若い人達に言いたいんだけれども、あなた達は現在、政治参加をしていないと。あなた達が35歳、40歳、45歳になった時に大変なことになると。それはどういうことかと言うと、あなた達が、たとえば、おそらく40歳頃になった頃です、2035年ぐらいですか、おそらく大介護時代がやってくる。団塊の世代という1番バーンと膨らみのある昭和22年~24年生まれぐらいの人達が、一斉に85歳を超えていくんですね。85歳というと、さすがに介護を必要とする人達になっていくと思うんです。そういうことを現在から考えなくてはいけない。ところが、介護士、介護福祉士というのは、産業の平均から言うと10万円ぐらい給料が低い。離職率が20%。これではとても賄えない。そこはちゃんと行政が手当していかなければいけないと思います」

緊急討論『東京五輪』
反町キャスター
「都知事は、組織委員会だったり、国だったり、日本オリンピック委員会(JOC)といろいろ連携しながら、話を続けていかなくてはいけない。基本的なモードというのはどうなのですか、シンプルに言うと、キチンと話し合っていくのか、ないしは対決モードにいくのか、あるいは協調モードにいくのか。僕らはそれでお三方によって違いがあるのかどうか、気になっている部分ですよ。増田さん、東京都知事になった場合、国や組織委員会やJOCとの関係、どういう関係に持っていきたいと感じていますか?」
増田氏
「期限が、既に2020年ということで区切られているんですね。ちょうどあと4年です。ですから、それを全部、お座敷やテーブルをひっくり返すということはできないと思いますね。やるべきは国、それから、組織委員会、そして東京都、この3者で十分な話し合いを行うのですが、その時の話し合いで、様々な情報というのですか、そういったもの、出てきたことについて国民の皆さんにきちんとご説明する、あるいは情報開示して、それで合意形成をはかっていくことが必要だと思います」
反町キャスター
「小池さん、いかがですか、小池さんが知事になった場合は、これまで通りなのか、あるいは対決色が強まっていくのか。関係性はどうなっていくのですか?」
小池氏
「目標はまず2020年のオリンピック、パラリンピックを成功させること。ここは、目標は一致しているわけですね。そこの登り方の中で、これまで聞いていなかったこととか、登る道が急に変わってしまったとか、そのあたりで、もう少し全体的な情報の共有ということをしなければならない。当然の話だと思います。一方で、このドタバタを振り返って見ますと、どうもそれぞれのところで、国は別かもしれませんけれども、どうもそれぞれの委員会とか、JOCとか、その中での情報が、もしくはリーダーシップが、少しちぐはぐなところあるのではないのかなと残念ながら思います。ですから、そういう中でドンドン時間ばかりが迫ってきて、バタバタすることはいけないと思いますけれども。まず、たとえば、組織委員会にしても、森会長はお偉いですよね。そこに進言するのがなかなか言いにくいという方も実際おられますので、そこらへんのところももう1度、スムーズに意見が通るような、そんなことも考えていただきたいと思います」
反町キャスター
「知事になられた時に、この和というものに対して、いわゆるより対決ムードが高まるのかどうか、そこはどういうふうに感じていますか?」
鳥越氏
「対決ムードは高まらないと思いますけれど。1つ1つ事実関係に基づいて、ここは違うよというところは対決しなければいけないかもしれないけれども、全体としては、それは4者が協力をし合わなければいけない。五輪を、オリンピックを、パラリンピックをやるということにおいては4者共通しているわけですから。それを崩してもバラバラにした方がいい、壊してしまえということは、僕はありえない話」
反町キャスター
「それはない?」
鳥越氏
「ないと思う」

安倍政権とどう向き合う?
秋元キャスター
「都政を運営するうえで、国との関係が非常に重要になってきます。皆さんの安倍政権との向き合い方などについて聞いていきたいと思います。鳥越さん、先日の参院選で改憲勢力が3分の2の議席を確保したことを、都知事選立候補の理由の1つにされていましたけれども、安倍政権とどのように向き合っていくのか?」
鳥越氏
「昨日でしたか、日本記者クラブの記者会見がありましたけれど、あの時、会場から安倍政権をどう評価するかという質問を受けました。その時、僕は反安倍ですということをはっきりと申し上げました」
反町キャスター
「最悪という言葉を使いませんでしたか?」
鳥越氏
「使いました。戦後、最悪の内閣と思っているんです。戦後70年ずっと見続けてきた人間として、僕は1960年、安保闘争の時に学生でした。あの時に安倍総理のお爺さんが総理大臣、岸信介さん。国民の反対が高まる中で強行採決されたんです。日米安保条約の改定について。岸総理は、しかし、通したけれども、その直後に総辞職したと。しかし、安倍さんはこれだけ反対があって、国民の中から反対の声が、若い方、安保法制の時に、強行採決して、未だもって何もしていないですよね」
反町キャスター
「辞めるべきだったと?」
鳥越氏
「お爺さんと孫との間でこんなにも差があるのかと、ちょっとびっくりしたのだけれども」
反町キャスター
「日米安保と安保法制というのは同じぐらいのマグニチュードがあると」
鳥越氏
「いや、もっと大きいですよ。だって、憲法9条が事実上、骨抜きにされるわけですから。戦後守ってきた平和の枠組みが壊れてしまうということですから、大変なことなんですよ。それをちょっとこのまま見過ごしてはいけないのではないかなというのが、僕の正直な気持ちですが、知事になれば、なったで、それだけを盾に、たてついていくわけにもいきませんからね。それは話すところはちゃんと話さないといけない」
反町キャスター
「そこまで言っていることは当然、総理の耳にも入っているはずですよ。そう言われた人間が、たとえば、私が安倍さんとして、鳥越さんが知事になったけれども、俺のことを最悪と言っていたんだよなと。それが官邸に来て、陳情をされても俺、嫌だなと、人間なら思うではないですか。そこはどうですか?敢えて平場で、事前に知事選の前に言うこと自体のセンス、ここはどうなのですか?」
鳥越氏
「それは僕もちゃんと自分の立場というのを明らかにしたうえで、知事選に臨むべきだと思って、それは聞かれたから答えたんです。聞かれなかったら、言いませんよ。今日も、聞かれたから言っているわけですよ。自分から進んで、そんな、言いませんよ」
反町キャスター
「視聴者からの質問です。『立候補が、参議院選挙の結果が自分の心情と違うからという理由だそうですが、都民にとって大変迷惑ですし、失礼だとは思いませんか。都知事選に出るのではなく、国政選挙に出てください』 と。これはいかがですか?」
鳥越氏
「いや、それは、僕はちょっと違うと思うんです。東京都は日本の首都じゃないですか。首都ですから何かあれば、1番影響を受けるのは東京です。人口1350万ぐらい抱えているわけですから、たとえば、自衛隊の海外派兵がもしあるとすれば、多くの自衛隊メンバーの中には東京出身の方もおられるでしょうし、それから、東京はいろんな意味で、平和という問題に関わってくるわけですから」
反町キャスター
「では、知事としてPKO(国連平和維持活動)に反対をするのですか?」
鳥越氏
「PKOは別問題ですよ」
反町キャスター
「たとえば、様々な形で、いろんな」
鳥越氏
「PKOというのは、それは国連の平和維持活動ですから。国連に基づいてやっているわけですから。これは集団的自衛権ということとまったく関係ないし、個別的自衛権とも関係ないですよ」
反町キャスター
「その部分はいいけれども、たとえば、集団的自衛権、個別的自衛権が非常にグレーゾーンで線引きが難しいですよ。どの部分で反対と言うか、これもまた…」
鳥越氏
「集団的自衛権というのは自民党の歴代内閣がずっとこれは憲法9条に反するから、違憲だから、認められないと言ってきた。内閣法制局長官もずっとこれは認められませんと言ってきた。それを選挙で何も公約をしないで突然、閣議で集団的自衛権行使容認を決めて、次の年に、これも選挙に諮ることもなく安保法制をガーッと強行採決してしまった。国民に全部諮らないで。言ってみれば、騙し討ちをしてしまったと、僕は思うんですよ。だから、こんなに大事な国民の命とか、平和とか、そういう日本の国が関わっているようなことを自分の想いだけで変えてしまっていいのかというのが、正直な気持ちです」
反町キャスター
「小池さん、どう感じていますか?」
小池氏
「国益に関するものは、むしろ今の安倍政権とがっちり、ある意味、一致していると思いますので。たとえば、地方の外国人の参政権など、これは平仄を合わせていくべきだと、もともと思っていますし。それから、たとえば、沖縄の知事は民意という形でかなり国防関係でも離れていますよね。私はあまりにも離れていることは、むしろ国防上、分かれているということがあるというのは、マイナスだと思っていますので。その意味で、私は一致していけるものだと思っています」
反町キャスター
「増田さん、いかがですか?国との向き合い、距離感」
増田氏
「まず国政と都政というのは、私は峻別すべきだと。まず都政の中で、都民の暮らし、生活を、最大限に豊かにしていく。そこに原点があると思うんですね。アベノミクスのことで言うと、まだ私は道半ばだと思うんですよ。ただ、その中で、地方創生とか、1億総活躍だとか、いわゆる働き方の改革。非正規というのをやめて、同一労働同一賃金にしていこうとか、最低賃金をもっと引き上げましょうとか。そういう問題提起というか、それについての緒についたので。ですから、自治体としてやるべきこと、それから、国政としてやるべきことという役割分担だとか、時には、厳しく国に物を申す。それから、提携をして一緒になってやっていく。現在、大事なことは、地方創生もまさにそうですけれど、国と地方の関係を共存共栄の方向に持っていくとか、緒についたところがあるので、それをもっともっと進めていくということが大事なことであって、国といろいろなこれまでも分権改革などで相当厳しく、自治体から国に物を言うというのは、よくあることで、しかし、最初から喧嘩腰でやっていくだとか、国政と地方行政というものをいろいろと主張する場面というのはきちんと峻別すべき。国政のことについては国政選挙の場で議論をすべきではないかと思います」

ライバルに『これだけは聞く』
秋元キャスター
「ここからは、皆さん、お互いにここだけは確認したいことについて、質問をし合っていただきたいと思います」
増田氏
「お二人にお聞きますけれども、まず小池先生にお聞きしますが、冒頭都議会解散といったことで相当ごちゃごちゃしますよね。来年の6月に都議選挙もありますということですが、その間に1年近く経ってしまう。お終いが3年半と、冒頭からごちゃごちゃして、最後はさらに4年ではなくて、3年半、本当にそこで仕事ができるのかどうか?」
小池氏
「お答えから申し上げますと、できます。それは、次の6月の都議選もありますけれども、私はできるだけ、広く都民の皆様方に、あらゆることを情報公開していきたいと思っているんです。都民が明確に判断されることでありましょうし、これまで地方議会、東京のみならず、あまり注目されていなかったと思うんですね。しかしながら、地方議会こそ、これから真に生活者に1番近いところで、行政も、議会も、直結しているわけですから、もう少しここに目が行くということは、これから質の向上のためにも、議会の向上のためにもプラスだと思っています」
増田氏
「私もいろいろ、子育てとか、高齢化問題とか、たとえば、こういうことがあるのではないかとアイデアを出しているのですが、それで鳥越先生のアイデアを見て、比較したり、それから、良いところがあれば、私もドンドン取り入れたりしていきたいんですけれども、どこを見ればわかるのかなと。主義主張というのが。紙になっているのかどうか。どこを見て、どう比較をすればいいか。切磋琢磨すればいいのか。これは別にいじわるを言っているのではなく、本当に比較していきたいという意味」
鳥越氏
「もちろん、出馬が急だったものですから。そこまで行かないまま突っ走ったと。今つくっています。だから、一両日中には公約として掲げますので、もちろん、ホームページにも出します。チラシ、ビラにもします。一応、案は新聞などに出す、だいたいのものはできているんですけれども、もっと細かく項目を並べるものはきちんと出します」
反町キャスター
「その中には宇都宮さんの3つは公約に入るのですか?」
鳥越氏
「入ると思いますけどね」
反町キャスター
「3つ、全部入る?」
鳥越氏
「一応、全部入っています。きちんと宇都宮さんの思っている通りになるかどうかは別ですよ」
反町キャスター
「見直しのようなものとか、ファジーな言い方をしない方が、宇都宮さんの、この引き継ぎみたいなものを冒頭でやった話を考えると、ちゃんと…」
鳥越氏
「そこは一応、文言として入ると思います」
小池氏
「お二方にお伺いしたいんですけれど、都の財政というのは税収も集中し過ぎているぐらいではあるんですけれども、大変潤沢であります。岩手県時代、厳しいですよね、財政状況は。その中でいろいろとご苦労はあったと思うんですけれども、岩手県の方からご意見をいただくのですが、結局赤字を残して去られたのではないかということで、金庫が空っぽになっておられました。このへんのところ、いったいどうだったのですか?」
増田氏
「東北新幹線とか、県立大学、4学部、一時期に開学したというのは、これは岩手県立大学が初めてだと思うのですが。そうした事業を未来への投資ということで行いました。たとえば、県立大学について言うと、六千五、六百人卒業生が出ているのですが、そのうち、二千四、五百人は県内で働いているんです、新たに。他からもだいぶ来て、あそこで学んで、県内で働いている。東北新幹線の整備などは当然、地元負担が相当ありますから。これは県債を発行して、それで整備をして。観光などについて言うと、市町村ごとで見ますと、7割、8割、観光入れ込み客とか相当増えているとか、相当な効果が出ている。そもそも今年、函館まで行きましたね。北斗まで行ったのですが、ああいったものというのは当然、あとになればなるほど地元負担も多くなってきているわけですが、未来への投資で、こうしたことを行って、将来の世代につなげていく成果を出していかなければいけない。当然、しかし、数十年に渡って、それを県債で1年1年ごとの返済を抑えて、それをやっていくべきですから。行革プログラムで、最後、プライマリーバランスを回復しましたので、一言で言えば、未来への投資ということになると思います」
小池氏
「財政問題で地方法人課税というのがあるわけですけれども、これは企業の生産活動を支えていくという、与える公共サービスに必要な、公共性を賄うためのものですね。これが地方法人特別税という形で、2000億円ということで、5年で約1兆円ですか、地方に出してきているわけですね。増田さんもご努力なさったということもありますけれども。これについては、鳥越さんはどうお考えになりますか?継続するのですか?」
鳥越氏
「それは現在、初めて聞きました、というわけではないですよ。わかってはいるんですけれども、これは難しいところですけれども、東京都民の立場から言うとちょっと、それは待ってほしいなというのが本音ではないでしょうかね。東京都民は、汗水流して、つらい思いで都税を払っているわけですよ。都民税を払っているわけですね。そこから、国に吸い上げられるというのはどういうことかなというのは、ほとんど情報公開をされていないので、都民の方は知らないと思うんです。知らないから、それをいいことにやってしまうというのはどうかと。僕は増田さんに聞きたいので、その流れでいきます。昨日、日本記者クラブの会見の時、こういう相手の方に質問というところがあったんです。僕は増田さんに、確か聞くところによると、福田内閣で、増田さんが総務大臣の時に、東京都から、お金を吸い上げて、それを地方交付税という形で配分をするということがあったのですが、東京都知事になったら、どうするのかということをお聞きしたわけですけれど、増田さんからは、確かこれは緊急の措置だったと。その後、解除になったというような話を、そういう風に聞いたように記憶はしているんですけれども、その後、そうかなと思って調べてみたら、そうではなく、現在も続いていて、累積というか、全体でだいたい1兆5000億円以上は東京都民の税金が国に吸い上げられて、それが地方に分配をされていると。これについては増田さん、どういうふうに?これ、おやりになりますか」
増田氏
「まず、これは国税の、税の話ですから、当然、法律で決まっているわけですね。平成19年、20年の時に、税の偏在が非常に激しくて、本来ですと法人事業税ではなく、地方消費税の方が税の偏在が少ないですけれど。ですから、そちらの方に法人事業税を移していくべきだということを申し上げたのと。だけれど、緊急策として、地方法人課税というものをつくって、3年ぐらいの制度として、それをやったんですよ。つくったわけですよ。小池先生も自民党ですから賛成されたと思うんです」
反町キャスター
「これはまだ残っているのですか?」
増田氏
「それは消費税を引き上げる時に、それはやめるということで、そういうふうに法律が変わったんですね」
反町キャスター
「引き上げるというのは、8%を10%…」
増田氏
「10%になった時に。引き上げを」
反町キャスター
「そうならないとやめられないわけですね、制度的には」
増田氏
「だから、続いているわけです。それは国税として、そう仕組まれているもので」
反町キャスター
「年間2000億円ぐらいですか?」
増田氏
「現在はどのぐらいですかね?」
鳥越氏
「4000億円」
増田氏
「当初の時はそのぐらいだったのですが、途中で景気に左右されますので。地域的にも、相当左右される」
反町キャスター
「そうすると、お三方に聞きたいんですけれど、年間4000億円か3000億円という都税として徴収されたものが国庫に持っていかれて、それが、要するに、地方に撒かれているというシステムを都知事になったら、どういう姿勢で臨まれますかということでいうと、これは、鳥越さんは反対されるわけですね。拒否できるのですか?」
鳥越氏
「僕は、都民の立場として、それについては抵抗したい、反対したいと思います」
反町キャスター
「ただ、もともとの制度がビルトインされているのは、10%になった時までの暫定措置とするのだったら、なかなか反対しにくい部分というのはないのですか?」
鳥越氏
「法律の問題ですからね。それは、法律はちゃんと変えなければいけないので。その手続きは必要でしょう」
増田氏
「当然のことながら、これから東京は大変な財政需要が出てくるわけですよね。オリンピックの準備、それから、その後の高齢化の問題。ですから、これからのことを考えると、都に財政の余裕はないと私は思います。だから、都税をきちんと守る。法律自体について言いますと、10%に上げる時には、それをやめる、解消するということになっている。そもそも3年ぐらいでやめるはずだったんですよ、という緊急措置で、都から見ると苦渋の選択」
反町キャスター
「あと2年は我慢しなくてはいけない?」
増田氏
「ところが、3年ぐらい経った時にちょうど政権が代わりましたでしょう、民主党政権に。その時に凍結になって、そのままずっと続いているんです。だから、当時の政権交代がなければ、たぶんやめていましたね」
反町キャスター
「小池さん、どうされますか?この税金」
小池氏
「そもそも現在、全国の都道府県の知事、この知事さんがだいたい中央官庁からの天下りのように6割です。お金は今度、富んでいる地方から中央に吸い上げられているわけでしょう。私は、地方分権というか、それぞれ地方の役割という、それを自主的に進めていくということにおいては、ちょっとこのところやり過ぎではないだろうかと思っているんです。地方の自主性ということをもっと活かすべきだし、地方のカラーをもっと大切にし、それを糧にしていくということがちょっと変わってきているのかなと思います。よって、この問題については、新しい方法をもう少し考えて、何でも総務省に集まって、財務省のさじ加減で、ここの県は言うことを聞かんとか、そこまであからさまではないけれども、私はそれをそもそも、そこのところに1番ひっかかります」
鳥越氏
「もう1つ、小池さんに質問したいですね。小池さん、情報公開と言いましたが、東京都は情報公開条例ありますけれども、実は閲覧だけでも10円を取るという他の県にはないシステムになっているんですね。白黒、カラーはもちろん、10円取る、コピーですよ。でも、閲覧でも10円を取るんですよ。そういう情報公開の点でいうと1番遅れていると言われているんです、東京都は。この点について、小池さん、どうします?」
小池氏
「その制度、よくもう1度見てみたいと思いますが、でも、情報公開という制度の問題と、それの実施の問題、コストの問題とあると思いますけれども、本当は1番活躍すべきは、鳥越さんもおられるメディアですよね、本来はね。そういう意味で、メディアにもがんばってほしいし、その意味で、情報公開をもっと徹底するというのは、私は健全な流れだと思いますね」

ジャーナリスト 鳥越俊太郎氏の都知事選に臨む決意:『どこまでも都民目線』
鳥越氏
「都民の原点というのは、基本的には都民が納めている税金だと思います。税金に基づいて、行政というのは執行されているわけで、行政の任に当たるものは、税金を払ってくれた都民の立場に立って、都民の目線で物事を考える。僕がもし知事になることがあれば、どこまでも都民目線でいきたいと、こう思っています」

増田寛也 前岩手県知事の都知事選に臨む決意:『混迷に終止符!』
増田氏
「2代続いて知事が交代し、政治とカネで。大変課題が山積をしています。待ったなしで進めていかなければいけないことがいっぱいありますので、まず3つの大きな不安の解消と、3つの成長プランを進めていきましょうと言いましたが、仕事を進めていかないといけない。そういうことを進めて、実績を出していく中で都政に対する信頼を回復していくということが必要だと思います」

小池百合子 自由民主党前衆議院議員の都知事選に望む決意:『東京大改革』
小池氏
「今日もずっと街頭で都民の皆さんとお話を随分させていただいたんですけれど、変えてくださいと、改革してくださいという声は圧倒的に強かったです。ですから、仕事をするのは当然ですけれども、その環境をもう1度、改革をしつつ、整えていくというのがないと、また同じ構造的な繰り返しがありますよと、私は申し上げているわけで、そういうことで、東京大飯店ではないです。東京大改革です」

都知事選候補に聞きたい事、言いたい事
反町キャスター
「共通質問という形で、お三方に同じ質問を聞ければと思っています。2つあります。1つが都の大学生からの質問です。『東京にカジノを設置することについて賛成ですか、反対ですか?』、もう1つは都の70代以上の主婦の方から『外国人に対する選挙権を与えることに賛成ですか。反対ですか』と。鳥越さん、カジノと外国人賛成権についてはいかがですか?」
鳥越氏
「カジノは反対です。当然、カジノにのめり込んで、生活が破壊されてくる人が必ず出てきます。そういう悲劇は見たくはありません。それから、外国人参政権は、アメリカでも一定年限を過ぎて、資格があれば、市民権が得られます。それと同じように日本でも、たとえば、10年住んでいれば参政権が得られるというようなシステムをつくる必要はあると思いますね」
反町キャスター
「それはどこの由来の方にしても、同じように扱うべきだと?」
鳥越氏
「それはそうです。国よって差別するという話ではない」
増田氏
「カジノについて、東京が先頭を走る必要はないと思いますね。それから、外国人参政権の問題については、地域のコミュニティの中での意向を重視していくべき。私が岩手の知事時代に、県民の皆さん方からいろいろ意見を聞いて、そこで賛成だという意見を言ったことがあります。東京都民の意見を重視して聞きますと、反対の方が多いですね。ですから、そういった反対という意見ということに従うべきではないかと思いますね」
反町キャスター
「単位というのは、区の単位?そのぐらいで考えるのですか?」
増田氏
「参政権でいうと県単位ですね。要するに、地域のコミュニティです。そこに対して、コミュニティに対して、いろいろな生活についての意見を言っていくわけですから」
小池氏
「カジノについては、カジノというよりは現在IRということで、統合的リゾートという発想ですから、これはアリではないかというのが1点。それから、外国人参政権、地方参政権の付与ということですが、これは、私は明確に反対です。与那国島、国境の島などは人口1700人しかいないんですよ。そこで町議会があって、6人か7人ぐらい選ばれるのだけれども、100票ぐらいで選ばれちゃうのね。現在、自衛隊員が増えていますけれども、ある種の意図を持った組織などがそこに介入してくる、人口をバーッと増やした時などにどうなるのだということで、国防などの観点から、地方参政権であれ、納税をしていたとしても、これは反対ですね」