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2016年6月9日(木)
石破大臣×前原元外相 一触即発の危機を読む

ゲスト

石破茂
地方創生担当大臣 元防衛相 自由民主党衆議院議員
前原誠司
元外相 民進党衆議院議員

石破茂×前原誠司 アベノミクスと増税『再延期』
秋元キャスター
「まずは2人にアベノミクスの成否について聞いていきたいと思います。安倍総理は今月1日、消費税増税の再延期を表明しました。理由としたのが、安倍総理は、アベノミクスは順調としたうえで、世界経済に不透明感やリスク懸念があるとして、消費税増税を再延期しました。この判断を『新しい判断』として、参院選で国民の信を問うとしたわけですけれども、まず前原さん、安倍総理の消費税増税の判断。どう受け止めますか?」
前原議員
「1年半前に、衆議院を解散された時の国民に信を問う材料というのは8%から10%の先送りだったわけですね。その時に総理がおっしゃったのは必ず次は上げると。上げられる環境をつくる。従って景気弾力条項というのを削除したわけですね。必ずやると言ったにもかかわらず、また、再延期をすると。その際におっしゃっているのは、アベノミクスはうまくいっていると。世界経済の問題だと、こうおっしゃったわけですけれども、G7の中で、では、どういう反応があったかというと、他の首脳からはリーマンショック前とまったく違うよと。リーマンショックの懸念というものを7回、記者会見で安倍総理はおっしゃったわけですが、他の首脳や、あるいはその他国の新聞、社説などでは、極めて異論が噴出をしているわけですね。しかも、G7の中で、どの国が、1番経済成長率が低いのかというと残念ながら日本です。アベノミクスはうまくいっていて世界経済がおかしいのだと。新しい判断だと言うのは極めて苦しい、私はおっしゃり方だと思います。私はアベノミクスの全てを否定しません。金融緩和というのは、これはカンフル剤ですので。これを活用するということについては、全てを否定はしませんけれど、副作用というものをしっかり認識されていないのではないか。あるいはされていても、現在の好結果だけを取り上げて、アベノミクスはうまくいっているという、目先の選挙を勝ち抜こうとされているのではないか。そういう気がします」
石破地方創生担当相
「この間の選挙の時に必ず上げると総理はおっしゃった。それまでに上げる環境を整えるのが私達の責任だと思ってきた。地方の経済を活性化させるのが、私の責任だと思ってきた。それが1年半か、そこらで完全にできるわけではないけれども、でも、その環境を整えますよと選挙をやったわけですよ、私達は。だから、総理は、今回、記者会見でおっしゃっているのは今回がリーマンショックと同じではないと。熊本の震災、もちろん、大変な災害でしたが、あれが東日本大震災と一緒ではないということは認めたうえで、でも、原油が下がりましたね、新興国に対する投資が減りましたねと。リーマンショック以降、中国が世界経済を引っ張ってきたことはあるんだけれども、この成長に陰りが見えてきたということもありますねと。だとしたならば、消費税の増税は延期しますと言ったわけで、野党も延期だとおっしゃっておられるんですから、そこは一緒ですよ。今度の選挙で、延期する、しないの選択肢は国民の皆さま方には示されていない。どちらも上げないと言っているのだから。そこをどうするんだということで、私達としてはリーマンショックと同じではないと。東日本大震災と同じではない。だけれども、状況が非常に不安定なので、消費税を上げるのを延期する間に、いかにして社会保障の改革を行うかということを示す責任はあるんです。いかにしてこの国の経済の多くを占めるサービス業。個人消費、これを回復させるかということを示していかないと、それは副作用に目を配っていないというご批判は避けられないので。それは政権をお預かりしている以上、政府、党として示す。だから、それは前原さん達が言っているセカンドオピニオンというのかな、失礼な言い方だったらごめんなさい。でも、それにきちんと耳を傾けるというのが我々の役割だと思います」
反町キャスター
「この1年半の間、あまり耳を傾けてこなかったとも聞こえます。そこはどうなのですか?野党の言うことに耳を傾けてこなかったが故の現状かどうか。そこは、どう感じますか?」
石破地方創生担当相
「そこは、たとえば、私も幹事長の時に、ずっと企業を回りました。経団連も回り、同友会も回り、日商も回り、賃金を上げてくださいということ。非正規が増えている。これをどうやって非正規を正規に変えていくか。それは賃金を上げなければいけない。正規雇用にしていかなければいけない。格差の拡大を防がなければいけない。それは野党のご指摘があって私達も認識をしていることだけれど、精一杯やってきました。ただ、その成果が十分表れたのかと言われたならば、なお、まだ努力が必要だということはその通りです」

地位協定と日米同盟
秋元キャスター
「ここからは沖縄、今後の日米同盟のあり方について聞いていきたいと思います。今週、日曜日に行われました沖縄県議会議員選挙では普天間基地の辺野古移設に反対をする県政与党が勝利し、翁長知事はこのように発言しています。『日米地位協定の改定。沖縄県にある74.46%の米軍専用施設。これが是正されない限り、ダメだというのが、選挙結果における県民の判断だ』という発言をされているんですけれども、普天間基地の辺野古移設を進める安倍政権にとって厳しい結果となりましたが、石破さん、この沖縄の声をどのように受け止められますか?」
石破地方創生担当相
「74.46%か。これをどうするかというお話は、この地域において、沖縄の米軍が果たしている役割とは何ですかということをもう1度、きちんと検証をして、私は沖縄における米軍の駐留は必要だと思っています。海兵隊って日本は持っていないし、まだね。海兵隊の役割は殴り込みではなくて、領土防衛と自国民救出だから。それが役割だから。それをアメリカに委ねてきた。現在、一生懸命、水陸両用部隊をつくろうとしていますけれども。そうすると、抑止力は地域に必要です。それはアメリカでなければできないものですか。日本の自衛隊で代替できるものは現在の法律の中でありますか。現在の能力でできますかということをきちんきちんと1つずつやっていって。だって、74.46%も集中しているというのは、それは沖縄県民からしてみれば、何だ、これはということになりますよ。それを減らしていくような外交的な努力も一生懸命にやってきた。と同時に、本当にアメリカでなければできませんかと。自衛隊がそれに代わって、果たすべきことはありませんかということは、私は問われると思います」
反町キャスター
「現在の自衛隊でも、それは問われているのですか?」
石破地方創生担当相
「常に問われていますよ」
反町キャスター
「ごめんなさい。これはちょっと順番が変わっちゃうんだけれど、石破さん、ワシントンでこういうことを発言されています。『憲法改正を行うことで、日米同盟から現在の非対称的双務関係から対称的双務関係に移行させるための日米安保条約。これと一体的な関係にある日米地位協定の見直しは、真剣に検討されるべき課題だ』と。現在、話されたことは、僕は非常に類似している発言の、先月の6日、ゴールデンウィークの時にワシントンで話されたんですけれども、この主旨というのは現在の日米安保条約というのが俗に片務性、日本が攻められた時にアメリカが助けてくれる。アメリカが攻められた時には日本は行かないよと、この部分を直すべきだという主旨の発言だと思ってよろしいのですか?」
石破地方創生担当相
「それは決して日本がタダ乗りをしているわけではない。日本は、基地を提供し、沖縄に大変な負担を負っていただき、治安の良い、工業力の高い、勤勉な国民が多い日本がいろんな修理とか、補給とかをすることによって、アメリカもアメリカの戦略を実現させているわけですよ。だから、不公平とか、タダ乗りだとか、そんなことを申し上げているわけではありません。だけど、日米安全保障条約というものは、日本は集団的自衛権の行使ができないので、基地提供の義務を負うと。アメリカは日本に集団的自衛権を行使させない代わりに基地を持つ権利を有する、この関係に立っているわけですよね。それを変えようと思ったならば、集団的自衛権に問題に触れざるを得ないでしょう」
反町キャスター
「では、地位協定を、いわゆる運用ではなくて、改善をするためには、安保そのもののあり方から考え直さなくてはいけないということ?」
石破地方創生担当相
「ですから、総理が安全保障法制の議論の中で、集団的自衛権を、これ以上認めようと思えば、憲法改正が必要だと断言されたわけで。そうすると、我々は、その前提でやっていかなければいけないわけで。憲法改正とはそんな簡単なことではないですよ。ご理解を得るのに大変な努力と、大変な時間と、大変な誠意が要りますよ。でも、そのことで対称的双務関係に変わることによって、セットである地位協定は、論理的に変わるはず。変わらなければいけない。そのことは将来的にこの文書をご覧いただくことで、憲法改正を、大変時間と労力と熱意と誠意が必要ですが、それは真剣に検討されるべきことだということを申し上げているわけです」
反町キャスター
「前原さん、この石破さんの考え、前原さんの考えと重なる部分がありますか?」
前原議員
「現在の日米安保条約というのは非対称的な双務関係ですね。5条においては、アメリカは日本防衛義務を負う。6条においては、日本の安全、極東の平和と安定のために日本は施設区域をアメリカに提供をする。これで中身は違うけれども、お互いは役割を果たしているというと非対称的な双務性という言葉で関係が成り立っているというのはその通りだと思います。地位協定の問題で言えば、現在、石破さんがおっしゃったように日米安保条約に基づいての地位協定、特別協定ですので。しかし、協定ということは最終的に、これを見直すということになれば2回、承認事項です。日米両国の議会において通さないといけないという話になる。もちろん、沖縄の方々の心情というのは、私は十二分に理解をしなくてはいけないと思っていますけれど、我々は同時にこの日米安保問題というのは沖縄とアメリカと日本政府、この3者でどううまく合意形成をするかという問題にもなるわけです。74%以上の施設区域が沖縄に集中しているから。沖縄の方々に過度の負担をお願いしているので、ここは沖縄の理解というのが必要になりますね。その場合、地位協定の見直しというものが、その親の安保条約というものに、言ってみれば、飛び火をしないというリスクマネジメント、あるいは遮断措置というものが果たしてできるのかどうなのかというところを我々は極めて深刻に考えているんです」
反町キャスター
「石破さん、現在の話、僕はできないと言っているように聞こえました。そういうことではないですか?」
石破地方創生担当相
「いや、そんなことは言っていません。そのことを政党の利害とか、面子とか、そんなことを捨象し、それこそ本当に徹底的に議論して、本当に安保条約本体が変わらなければ、地位協定も変わらないのか。それとも安保条約はこのままで地位協定だけを変えるとすれば、どんなやり方があるのかというのを、どちらの党が得するとか、そんな話ではなくて、本当に、論理的にきちんと詰める作業は、それは国家のために必要なことではないかな。私は現在、担当していないから責任を持って言える立場ではないのだけれども、ずっと私がここ20年ぐらい考えてきたのがそういうことですね」
前原議員
「私も、国会議員になりまして23年にもうすぐなります。外交安全保障を専門にやらせていただいて、毎年1回はワシントンに行き、いろんな方と話をし、彼らが来た時にも意見交換し、皮膚感覚での日米関係というものがある程度わかっているつもりですけれども、皆さん方が思われているように、日米同盟関係というのは、野党の立場で若干、踏み込んで言うと、脆いかもしれない。と言うのは、人的なところに依存をする面が非常に大きいと思うんです。議会がどういう構成なのか、あるいはその時の大統領、あるいは国防長官、国務長官がどういう人達なのか。わかりやすく言えばネオコンの時のブッシュジュニア。あの時はまさにブーツ・オン・ザ・グラウンドというところで、イラクに姿を現せと。そういうような言ってみれば強引なアメリカからの要請というのがあった。その理由としたのは、大量破壊兵器をイラクは開発しているからと。未だに見つかっていないですよね。つまりはそういう政権ということもあったわけですね。別にトランプ氏が出てくるから、どうのこうのということで逃げるつもりはまったくありませんが、つまり、いろんな政権の中で、しかし、日米同盟関係というものを日本側としてもマネージメントしていかないと、インテリジェンス、装備、それから、やられたらやり返す能力、こういったものについては残念ながら、アメリカに過度に依存をしているわけです、日本は。沖縄のことも大事。沖縄の負担軽減も大事。その微妙な、向こうもいろんな政権があって色合いが違う、ニュアンスが違う。その中でこの地位協定の見直しというものを政治的な、たとえば、日程にあげた場合、最後までマネジメントができるかどうかということについては極めて慎重にならざるを得ないとあるんですね。ですから、我々の政権の時も、野党の時は地位協定の見直しということを言っていたけど、3年3か月の時は運用の改善というものを我々としてはできるだけ努力していくということをやらせてもらったわけですね。ですから、私は沖縄の方々の心情を考えれば、地位協定の見直しというものが大事だと。具体的な項目についても沖縄県から、我々ずっと承っていますので、中身についてもわかっているつもりでありますけれども、トータルのマネージメントをやり切れるかどうかという政治状況と。(在日米軍専用施設について沖縄が占める面積の割合は)74.46%。これはむしろ早急に下げていこうということで、初め、アメリカ側が普天間の返還と、グアムへの移転。74.46%の削減というのはセットだと、リンケージするのだということを言っていたのを、我々の政権の時にはリカップリングにして、つまりは、普天間飛行場の返還、これは我々の責任が負うところが大きいです。少なくとも県外、できれば国外、ということを、鳩山さんがおっしゃったために極めて複雑な問題にしてしまったということは、これは、我々は反省をしなければいけない。これはずっと我々は認識を持ってやらなければいけないですから」

『野党共闘』の展望
反町キャスター
「前原さん、この間の野党4党と市民連合の政策協定で、辺野古新基地建設の中止ということで、市民連合と野党4党が協定を結んで、岡田さんもサインをしているという。これは、要するに、民進党としては鳩山時代に戻ってしまうかどうか。そこはどう感じますか?」
前原議員
「6月7日と言うと一昨日ですね。当然ながら現在、参議院選挙で6月1日から皆、国会にはいなくて、地元や全国の応援に回っている。全体で、党として議論した、党の決定ということではないですね。つまり、岡田さんがどういう形でサインをされたのか。市民連合からの要望として、それについてサインするという形なのかということは、私はよく知り得ていないので、これについては少なくとも党の全体会議で、皆で認識して決めたものではないということですね」
反町キャスター
「これが政策協定として野党4党の、たとえば、1人区における共通のマニフェストみたいなところに入ってくることに関しては、前原さんは違和感がありますか?」
前原議員
「どういう経緯で書かれたということがわかりませんので、あまり軽々に言うべきではないし、皆が戦うモードに入っていって、私は組織人の1人ですから、それぞれのところで我々の抱える候補で全面的に戦うということで確認できていないことについて、ここでコメントは差し控えたいと思います」

『安保法制』と『憲法改正』
秋元キャスター
「戦争放棄を定めた憲法9条の意義、価値をどのように思いますか?」
石破地方創生担当相
「それは大きな意義があったと思いますよ。9条1項というのはだいたいどこの国にでもある条文なので、これは国際的に見ておかしなものではない。むしろ本来こうあるべきものだということを条文にしたものですよね、70年前に。だけど、さて、現在は国際紛争だけがテーマだろうかというと、国または国に準ずる組織による領土などを巡る武力を用いた争いというのが国際紛争の定義ですよね。国際紛争とは何かと言うと、主権国家か、それに準ずるものが当事者で、それが武力で争っていますという話ですが、テロ集団とか、そんなのが9.11に代表されるように、国家ではないものが国家と同じだけの破壊力を持つようになった。これは国際紛争ではありませんから、この憲法の対象外でございますというと、時代に合わなくなっている部分がありはしませんかと。要は、日本国民としての意志。よく言われる批判に、戦争を日本は放棄した。そうでしょう。でも、戦争は日本を放棄してくれるかな。つまり、日本は放棄したということになっているけど、仕かけてくる側にとってはそんなことは知ったことではございませんということだって、ないとは言えないですよね。つまり、日本国民の強い意志として、侵略戦争は行わないということを日本国民が厳粛に宣言することが私はコアだと思っている。だから、9条1項の持っている意義は非常に大きいが、これから先、世の中が変わってきているわけだから、不断の見直しは必要でしょう。問題は第2項であって、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない、とこう言っているわけですよね。では、陸上自衛隊、あれは何?海上自衛隊は何?航空自衛隊は何?設立当時ならともかくも、現在は本当にこの地域の平和と安定にとって、日本国の独立にとって、なくてはらない存在が自衛隊であって、これは戦力ではございませんよというのは本当に通りますかと。学校で教えて皆がそうだと思いますか。私はそれは違うと思う。国の交戦権、これを認めないというのは、これは何ですかと言うと、それは占領地行政を行うとか、そういう権利のことだけを言うのではない。交戦権とは何なのかと、人を殺しても殺人罪に問われません、モノを壊しても器物損壊に問われませんと。その責任を問われませんということが交戦権のかなりの部分ですよ。そうすると個別的自衛権と一緒ではないですか。個別的自衛権と集団的自衛権は違うのですか、違うわけはないですよね。個別的自衛権は、よほどの変わった方々、ユニークな主張をお持ちの人意外は個別的自衛権を認めているわけですよね。個別的自衛権は行使しますけど、交戦権はそこにおいて行使しませんと、本当だろうか。ここはきちんと実際の状況にあうように書き直していくというのが我が党の強い考えです」
前原議員
「これは、私の個人の意見でありますが、日本は第二次世界大戦に負けたわけですよね。GHQの占領統治下の中でこの憲法がつくられたわけですね。1945年11月3日、翌年の5月3日という形で、こういうものがまとめられた。その時の、GHQの占領政策の考え方としては日本の再軍備、阻止ですよね。私は、平和主義、国民主権、基本的人権の尊重の3本柱は極めて大事だと思っていますし、GHQがつくったから、この憲法は見直さなければいけないという考え方には立ちませんが、ただ、この9条について申し上げれば、GHQは日本の再軍備をさせないという意志のもとで、この9条がつくられたわけです。GHQがだいたい1947年ぐらいから冷戦が顕在化してくるわけですね。その冷戦が熱戦となったものが朝鮮戦争だったわけですけれども、その時、日本に自分の国ぐらいは自分である程度守りなさいということで保安隊、警察予備隊、自衛隊というものになって、本来であれば、その時にこれを見直さなければならなかったものを、そのままにして自衛隊がつくられたと。自衛隊は戦力ではない、という国会答弁がずっと続いていて、石破さんがおっしゃるように、小学生、中学生が憲法を読んで、こちら側で自衛隊、陸海空を見て、これは戦力ではないのかということは思うと思うんですね。本来であれば、その時に憲法改正が行われて、字で読んで如くというものができたらよかったし、またそれが行われていれば、今回の安全保障法制もさらに複雑にならなかったのは間違いないとは思いますね。ある憲法学者に言わせると、立憲主義というのは、私は大事だと思うんです、憲法の中で唯一立憲主義が守れられていない条文がありますと、9条だと。実態的に変えられていない。ここが立憲主義の穴だという方もいるわけです。リベラルの方々もおっしゃっていることですね」
反町キャスター
「野党4党と市民連合政策協定の、憲法改正の阻止については、個人的とは言え、これは違いますよね?」
前原議員
「どういう文脈でこうなったかはわかりませんので、コメントは差し控えますが、民主党の憲法改正案というのはあるんですよ。民進党になりましたけれど、ベースとしては、現在の憲法は不磨の大典ではないということの中で見直すべき項目というのが整理をされているものはある。その中で、憲法改正阻止というのは、私が忖度するのには、もう少し違う政治的意味がある。つまり、安倍さんのもとでということを岡田さんは常に言われるんですよ。党首討論でも岡田さんは憲法改正についてはまったく否定しないけど、安倍さんのもとでは危険だと、そういう文脈で書かれたのだと思います。1つ申し上げたいのは、私は、有事法制をまとめた時の民主党の責任者だったんですよ。自民党は久間先生だったんです。あの時の自民というのは懐が深かったですね。こういう有事法制というのは対決法案ではなくて、与野党ができるだけ合意をし、国民に理解されるものにしなくてはいけないと、こういうことをおっしゃって、我々が提案した修正案についても、できる限り修正についても飲み込むということをされました。翻って、今回の安保法制について言えば、言ってみれば、聞く耳を持たない。初めから多くの合意を形成してやろうという意思はない。そういうやり方にするならば、国会は議論の府ではないわけです、そういうものを前提として、昔のように懐深く、こういう問題について与野党で大いなる合意形成をしながらやろうという自民党では、もはや安倍政治のもとではないと。数に任せて好き勝手やると、だからと言うところでの合意というのがあるのではないかという気がします」

自民・民進の『今』と『これから』
前原議員
「2大政党制というものをやろうとした時に外交・安全保障は現実的でなければいけないと思います。そこがブレるということは政権交代のリスクがかなり高まるということになりますから、そこをしっかりと。イギリスにしても労働党、保守党、アメリカの民主党、共和党、どちらも外交・安全保障政策にそれほどの大きな違いはないです。内政で違いを示すということ、これが極めて大事なことだと思います。ただ、選挙というものは勝つか負けるかですね。今回の選挙も1人区があるということの中で、6月7日のことについては、その合意がされたことについては、私は知りませんし、党内で議論をしたこともありません。それは選挙ということで岡田さんがまとめられたことだとは思いますが、大事なことは内政、外交・安全保障の基本政策において民進党がしっかりと旗を立てて、それに賛同してくれるところならどことでも協力をすると。どことどこの党が協力をして数合わせするのではなくて、民進党としての内政での主義、主張、外交・安全保障の主義、主張をしっかりやったうえで、これに賛同するところとは、我々はそれこそ懐深く、いろんなところと協力ができると言い続けることだと思います」
反町キャスター
「野党4党と市民連合の政策協定、この合意をつくって、参議院選挙に臨むということが、民進党が政権復帰するための近道だと思いますか?僕は近道には見えないですよ。いかがですか?」
前原議員
「反町さんが見えるか、見えないか…」
反町キャスター
「私見です。前原さんはどう感じますか?それを聞きたいんです」
前原議員
「憲法改正について申し上げれば我々は憲法改正の中身も議論していますので、おそらく(今回の合意の)憲法改正の阻止ということだけ見ると何か180度変わったように見えますけれど…」
反町キャスター
「安倍政権におけるという」
前原議員
「忖度をすると、そういう面も生まれるのだろうと思います。従って、全体を知らないままに、そこだけを切り取って話をすることは避けたいと思いますけれど、私はこういう番組に出ても、党内でも、国会でも、アメリカにいても、沖縄にいても、中国にいても、同じことを政治家は言わないとダメだと。同じことを言い続けないと必ず信頼をされないという意味においては、政権交代を目指すのであれば外交・安全保障政策は現実的でなければいけない。ただ、沖縄の問題は、かなり沖縄の皆さん方に対しての、我々のアプローチを慎重にやらなければいけない。これまでの安倍政権を見ると、初め全然、会わなかったではないですか、翁長さんが知事になって。ああいうものが積み重なっているということもあるということも、私は率直に申し上げたいと思いますね。もっと丁寧に、考え方があっても民主主義ですから話し合いの中でどういう結論を得るかというプロセスは大事だと思いますね」
反町キャスター
「ガバナンス、野党になったあとのこれまでの3年、4年、民主党、民進党のカルチャーは変わったと思いますか?」
前原議員
「ガバナンスの問題、端的言えば、親小沢、反小沢で、土台を壊すくらいの大喧嘩を与党になってからもしてしまったということについては私も一員として恥ずかしく思います。自民党を見ていて…したたかですよね、いい意味で。自民党というのは腹芸のできる人達ばかりいますから、我々はそういう腹芸ができなかったわけです。本当にガチで喧嘩しちゃったわけですよね。そういうものの反省は皆、持っています。組織人ですから、決まったことについては従うと。我々が選んだ岡田さんがおっしゃっていることについてできるだけのフォローアップをしていく。ただ、政治家の矜持として、どこにいても同じことを言い続けるということでないと、最終的にどんな立場になろうとも、政治家自身が信用されなくなりますよね。それは避けなければいけないという想いはあります。言ってみれば、整合性をとって、それを皆が飲み込んで、自民党のような腹芸ができるオッサンばかりになっていくということが大事なことではないかなと思いますね」
石破地方創生担当相
「政権を失った時にすごくした反省は、7年前ですか。自民党の中で争いばかりをやっている、党内のガバナンスが効いていない、総理はしょっちゅう変わるし、政策そっちのけみたいなご批判が国民からあって、たとえ、自分の意に沿わなくても決まったことには従おうという、そういう空気がすごく強いですね、我が党の中は。とにかく民進党というか、民共というか、そういうのに政権を渡してはいけないのだ。党内で内輪揉めしている場合かという話がすごくあって、総理の危機感と使命感というのかな、そういうのが引っ張っているところがあります。党はそういうところです。我が党はそういう党でなければいけないし、自民党の中でちっとも議論が行われていないではないか、自民党の議員は皆、トップのイエスマンばかりだよねということになって、国民の多くにそう思われるようになって、それが民主党政権は2度と見たくないを上回るようになった時に、我が国はまた危機を迎えるかもしれないと思っています。だから、自由な議論が行われている党だと。皆、党の上ばかりを見て、右に倣えだよねという感じを国民が持ってしまって、それが民主党は嫌だったよねというのを上回らないように努力していかないと我々は政権を失うのかもしれない」

石破茂 地方創生担当大臣の提言:『持続可能な独立した日本を創る。』
石破地方創生担当相
「社会保障にしても、農林水産業にしても、財政にしても、次の時代も大丈夫ですかということが現在、問われていることですね。次の人達は知ったことではないというのではダメだと。日本は独立した国ですか、外国の不当な干渉を受けませんか、それも必ず問われることだと思います。たとえ、不人気でも訴えるべきだと思います」

前原誠司 民進党衆議院議員の提言:『生活保障と税の一体改革』
前原議員
「野田政権の時に社会保障と税の一体改革ということをやって、つまり、これだけ税金をいただきますと、その代わりこの部分を社会保障に使いますということだったのですが、それを教育とか、あるいは職業訓練とか、こういものを含め、日本の構造問題である財政と人口、高齢化の問題を乗り越えるためにパッケージで示すということが大事だと私は思います」