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2016年6月7日(火)
与野党論客と選挙戦略 消費増税再延期の余波

ゲスト

田村憲久
自由民主党政務調査会長代理 衆議院議員
上田勇
公明党政務調査会長代理 衆議院議員
古川元久
民進党特命副幹事長 衆議院議員
藤野保史
日本共産党政策委員長 衆議院議員

与野党『論客』に問う 消費増税『再延期』
秋元キャスター
「消費税率引き上げの2年半延期について聞いていきたいと思います。再延期の各党のスタンスですが、自民党・公明党は2年半延期。民進党は2年延期。共産党は増税断念ということです」
反町キャスター
「総理の決定の直前には、山本幸三さんが官邸に紙を持ちこんで、増税をしたうえで大規模景気対策だというような話もありましたが、その辺りは、ピシッと自民党の中で皆、腹に収まったものなのですか?まだモヤモヤしている感じはありますか?」
田村議員
「マクロ経済政策的には同じなので、消費税を引き上げ延長するというのは、それだけ消費を落とさないということですね。我々が提案したのは消費税を上げるけれど、税収で増える約4兆円を、消費税を払っていただくためにすべて現金で給付金でお返しをすると。なので、アプローチは違うんですけれども、実質的に消費を落とさずアベノミクスを頓挫させないという意味では同じだったので、総理がそういう判断をされたので、我々は考え方、方向は同じなので、それで結構ですということであります」
反町キャスター
「公明党は、8%を10%に上げる時の軽減税率の導入ということを、与党内でずっと話をされてきました。軽減税率、飲食料品の一部に対する、8%のままにするというこのシステムは公明党さんの説明だと、低所得者対策でもあり景気対策にもなるという話だったと思うんですけれど、今回見送ったということで、軽減税率も当然導入されないわけですが、行って来いでどうですか?公明党としては、上げなかったことでよかったのですか?それとも消費税率を上げて、軽減税率という形によって社会保障の財源をキープしたうえで低所得者に対しての対策という方がよかったのではないかとか、そこはどのように見ていますか?」
上田議員
「もちろん、軽減税率というのは税率が引き上げられることが前提として、痛税感であるとか、消費が停滞することを食い止めようということで、我々は提案してきたわけですから、税率が上がらないわけですからね。それは、今度また引き上げる時に導入するということだろうと考えていますけれど」
反町キャスター
「後にまた財源の話にもなるんですけれども、結果的に社会保障の財源が2%分だから、5.6兆円ぐらいだと思うのですが、それがなくなった分の痛みも考えて歳入が足りなくなる部分というのを踏まえた時に、それでもこれでよかったと皆さんは納得をされているのですか?」
上田議員
「どちらを選択したとしてもリスクがある。そのうえでどちらを優先するかと言った時に、現在の経済状況を考えたら、それは下支えする、逆振れさせてはいけないということが優先だろうと考えています」
秋元キャスター
「古川さん、民進党は安倍首相が2年半延期という発表をする前に、岡田代表が2年延期というのを発表しましたけれども」
反町キャスター
「なぜ自民党が2年半と決める前に、民進党さんの方が先に2年延期というカードを切ったのか。これはもしかしたら政策論ではなく、戦術論なのかもしれないんですけれども、これはどう理解をしたらいいのですか?」
古川議員
「私は、安倍首相は相当前から延期するつもりだったと思いますよ。ですから、予算委員会とか、私が筆頭理事をやっている財務委員会、金融委員会での発言も、最初は必ずやるのだと言っていたのが、そのうち、リーマンショックだとか、大震災級のような状況が起きれば、というようになってきて、その途中ではそもそも税率を上げても、税収が入ってこないんだったら、むしろ減ってしまうんであったら意味がないとか。そういうことを匂わせてきたわけですね。しかも、まさにサミットに行く前の段階で党首討論の中できちんと安倍首相はどうなんだということを、岡田代表が確認したわけです。それは相手に確認するにあたっては、我々の考え方はこうだということを示すのは大事だろうということで、あの時点で岡田代表は我々の考え方を述べたということですね。ですから、これは同じ週に行った月例経済報告の中では、世界経済は緩やかに回復していると言って政府として見解をまとめておいて、同じ週に、突然サミットで現在の世界経済はリーマンショック前の状況になったと。そういう論理で、これでは消費税引き上げできないなんていうのは、これは国民に対してもそうですし、世界に対しても、特に財政規律というものが問われている日本の場合では不信感を招くことになったと思いますね」
反町キャスター
「民進党としては、総理の発言の変化を見た時、安倍首相は、絶対ギリギリのところで引き上げ延期を出してくるぞと思ったら、我々は逆を張って、何が何でも財政再建に対する責任を我々は果たすのだ、引き上げをやろうという、そういう議論にはならないのですか?」
古川議員
「いや、我々は財政だけ良ければ、そのために経済が失速してしまってもいいと考えているわけではありません。もともと我々の時も、景気条項をつけてやってきたわけですから、そういう中で総合判断として、現在の状況は、安倍首相はアベノミクスで景気が良くなっていると言っていますけれど、我々にはむしろ経済の潜在成長率、逆に安倍政権になったから下がってきているし、むしろ状況は、我々の時よりもかなり見た目は良くなったかのように見えるかもしれませんが、これだけ利回りをじゃぶじゃぶにして、これだけの顔ぶれで、この程度の状況ですから。本当にそういった意味で言うと、逆に経済状況は深刻になっていると見なければいけない。そういう中で、ギリギリの判断として、財政健全化の目標も何とかギリギリ維持できる。しかし、足元のところの景気をよくしたいという中では、これは本当苦渋の選択、決断ですけれども、2年延期をすべきではないかというふうに考えたということですね」
反町キャスター
「非常に穿った見方、質問を1つさせてください。参議院選挙を前に野党共闘、特に、民進党と共産党が参議院の1人区で、野党候補の1本化を進める限りにおいては、消費税という非常に大きな政策において民進党と共産党の間での政策、消費税におけるスタンスの違いを絶対避けなくてはいけない。2年延期というものが民進党にあり、共産党は消費税廃止だから、とりあえず今回の引き上げに反対というところで足並みを揃えたという、この見方は間違っていますか?」
古川議員
「間違っています。私は党の税制調査会長もやっていますけれども、昨年12月に既に党としては軽減税率を導入するような形の消費税引き上げ反対だということは申し上げていますから。そういう中で今回は2年延期と。昨年は別に何年延期するとか、そういう話はしていませんですけれども、少なくとも軽減税率導入の消費税引き上げは反対だと、既に昨年12月に決めていますから」
秋元キャスター
「藤野さん、共産党は増税断念というスタンスですが」
藤野議員
「増税延期になると、先々実施するというけれども、私は消費税に頼った路線そのものが、もう破綻をしていると。消費税を増税すれば消費不況になって、増税不況が生まれると。結局、他の税収が落ちていきます。あるいは貧困の格差をどんどん広げていくということにもなります。消費税に頼って他の税はどんどん軽減していくとか、こういうやり方がこの20年間で破綻をしたと。その表れが2回も延期せざるを得なかったということ。もう1回延期しても先々同じことが起こるわけですから。こういうやり方から卒業をしていくということが必要だと思います」

消費増税再延期と参院選
古川議員
「アベノミクスは皆さん、中身を忘れているのではないかと思うんですね。三本の矢と言ったわけですよね。一本目が異次元の金融緩和。二本目が機動的な財政歳出。三本目が成長戦略と。実はこれまで行われてきたのが、ほとんど一と二。特に一の金融緩和にほとんど頼っているんですね。一、二はやった。確かにこのカンフル剤で時間稼ぎをしている間に、本当にやらなければいけなかったことに手がつかないうちにだんだん失速してきていて、そこで、また安倍首相が現在やろうとしているのは、加速しようというのは一や二で、それこそマイナス金利に象徴されるように、むしろ個人消費などを考えると副作用の方が大きくなってしまっている。そういう状況にあるのだと思うんですね」
反町キャスター
「金融緩和と財政出動によって時間稼ぎをするというのは、国民の有権者の世論調査から感じられるようにカンフル剤の効き目がまだ残っているのではないか。その間与党に何とかしてほしいというような想いが世論調査から浮かび上がってくるんですけれども、そこはどう見ていますか?」
古川議員
「もうカンフル剤の効果はだんだん効かなくなってきていると。それこそ黒田総裁の金融緩和、最初はとにかく戦力の逐次投入はしないと言いながら、現在はまだまだやれるものは何でもあるというふうに、そこまでやっているにもかかわらず、カンフル剤になった金融緩和をすれば円安に動かない。また金利が下がれば、設備投資とか、消費が増えると思ったら増えない。こうした状況で言うと、こういうカンフル剤の効果というのは、いくらやっても効かなくって、逆にマイナス金利のような状況になって、マイナス金利というのはほとんど預金者の人達は、金利がつかないわけですね。現在、何が起きているかと。1番景気が良いのがどこかと言ったら、金庫を売っている人達です。皆、銀行に預けておいたって利息がつかないと。逆に口座から手数料とかをとられ、元本が減ってしまう。だったらもう引き出してきて、金庫に置いておこうという感じになっている。しかも、日本の場合は人口構造の問題で、個人の金融資産の3分の2は65歳で、高齢者の皆さんが持っているんですね。ですから、よく黒田さんが言うように、こういう人達はこうやってマイナス金利にすれば、株とか、金融商品に投資をしておけばいいということになって、資産のリバランスが起きると言っているんですけれども、それはまだこれから、自分の先の人生が20年、30年あるような若い人達はそうかもしれません。かなり高齢の人になったら、もし株に投資をしてドーンと減ってしまったら、老後の生活はどうするんだとなるので、逆に高齢者の皆さんはむしろ現在の貯金の中で食っていかなければいけない。そう考えると、金利もまったくつかない状況になったらますます財布の紐を締めなければいけないという、結局のところマイナス金利なんかが、逆に高齢者を中心に個人消費を冷え込ませるという状況になっている」
反町キャスター
「上田さん、いかがですか?アベノミクスはもう時間切れでカンフル剤としての効果が切れているのですか?」
上田議員
「この間も、大学生とか、大学の就職担当者の方々と意見交換をしてきたんですけれど、大学生の就職の状況というのはこの5年間で劇的に改善をしたと。それは若い人達が感じているし、大学の人達が感じている、まったくそのままなのだと思います。ただアベノミクス、方向としてはいいんだけど、うまく機能をしなかった面がある。期待通りに行かなかった面があるのも事実だと。それは、私は3つあるんだと思うんですね。1つはずっとデフレが続いていたので、企業も消費者もデフレマインドからなかなか脱却することができない。非常に大きい重りになっています。もう1つ、安倍首相もこれを言うと批判されるかもしれませんけれども、外の要因もあるんですね、海外の要因も。これは否定できない。もう1つは、これが1番重要だと思うのが人口減少や少子高齢化。こうした経済社会の構造問題に対する認識が甘かったと言えば甘かった。これは認めざるを得ない部分だろうと。だからそこは現在、補強をして修正をしながらやっていこうではないかということで、現在の三本の矢というのも新三本の矢になったわけでありますから」
反町キャスター
「上田さん、デフレマインドから抜けられない、海外要因がある、人口減と構造認識が甘かったと。何か責任を外に散らしているように見えるんだけれど、成長戦略はワークしているのですか?していなのですか?」
上田議員
「成長戦略の大きな部分になっているのが、構造問題への対応だと思うんですね。成長戦略は2つあって、それは成長力を高めていくための新たな市場を創出するとか、それから、海外との連携を、輸出を促進するとか。それから、次は循環を良くしていくために構造問題に対応しなければならない。子育て支援であったり、高齢者の介護の問題であったり、といったようなことがあるわけで、その部分がちょっと弱かったと言われればそれは我々も認識せざるを得ないので。今度はちゃんと補強をしましょうということで、これから取り組んでいこうという。そうすればアベノミクスの成果がもっと行き渡る、循環をする。そういうような形をつくっていけるだろうと現在、取り組んでいるところです」
反町キャスター
「藤野さん、いかがですか?現在の成長戦略、ちょっと手を入れれば、グッと成長力に繋がるよという上田さんの説明」
藤野議員
「先ほど言いましたけれど、格差を広げると。中間層を疲れさせるような形。だから、現在本当にどんどん金融資産がゼロの世帯が全世帯の3分の1ですし、単身世帯では50%だし。20代では、6割が、金融資産がないですよね。だから、どんどん中間層が細ってきていると。ですから、カンフル剤とか、薬とかいうよりもこの3年半で、むしろ社会が全体として弱くなっていると。そういう作用を果たしている。一部の、ごく恵まれた人達は、恵まれている、さらに良くなると。こういう効果があったかもしれないと」
反町キャスター
「アベノミクスは格差を広げただけ?」
藤野議員
「だけだと思いますね。私は」
田村議員
「まず間違いなくデフレというのは格差を広げますね。金融資産を持っている人はどんどん価値が上がっちゃうのだから。デフレが格差を広げた。ただ、再分配がよく効いていまして、高齢者のジニー係数という格差を示すものがあるのですが、再分配後は縮まってきているんですね。ですから、格差が一概に広がって現在、『下流老人』なんて言われていますけれど、本当に『下流老人』で格差が広がっているかというとそうではなくて、逆に格差は若干なりとも収束をしているというのが事実。一方、子供達の格差と言いますか、子供の貧困は確かに非正規雇用というものが増えていく中において生まれてきたのは事実です。現在、非正規雇用の問題があるというのであれば、同一労働同一賃金というものを安倍首相が目指すのはすごいことではないですか。自民党から、公明党から言い出したわけですよね、これは。それでこれを薄めて、正規雇用と非正規雇用の差を縮めていこうと。これによって格差の問題を是正していこうと。安倍首相がなぜ支持率が下がらないか。それは労働者の政党であった民主党の時に賃金が上がらなかったのに安倍首相になったら賃金が上がり出したからですよ。だから、まだ期待しようと。十分に満足はできないけれど、だけど、確かに給料は上がり出したから、雇用も増えだしたから、もうちょっと期待してやろうというお声がまだ安倍首相に対してはあるのだと。ただ、我々は、これに甘んじられませんから。本当に成果を出していかなければ、今度は我々も見限られるので、この消費税引き上げ延長というのは、経済をちゃんと成長させていく、皆さんの所得を増やしていくという意味では、重要な政策判断であったと我々は思うんですね」

社会保障の『財源』は
秋元キャスター
「消費税率8%から10%への引き上げが先送りされたことによって社会保障の充実のために充てられるはずだった財源が得られないということになります。田村さん、社会保障の充実のための財源についてどう考えますか?」
田村議員
「これはいくつかの問題点があるんです。消費税を上げなかったことに対する影響は、本来10%に上げたら5%分で7.3兆円。これまで赤字国債で社会保障をやっていたものを消費税を財源でという部分と、あと社会保障の強化分に入っているんですけれども、その部分も実はまだ4兆円近く残っちゃっているんですね。だから、我々は財政再建のことを考えて、消費税はちゃんと2019年には上げられるようにしなければいけないのが大前提です。そのうえで、強化2.8兆円のうち、まだ残っている部分があるんです。1.5兆円ぐらいです。これは財源をちゃんと見つけないとなかなか難しい。ですから、この中でやらざるを得ないものがいくつかあるんですね。まずは保育所50万人分、これを拡充しています。これもその路線はできています。あとは介護の地域支援事業、介護の予防事業なんかも、これも遅れているので、こういう部分をしっかり確保しながら、しかし一方で、年金生活者、低年金の方々に年間6万円。これは消費税10%に上げた時にというお約束。これは財源を6000億円近く見つけるのはなかなか厳しい。それから介護保険料を、低所得者、住民税非課税世帯、特に収入80万円未満の方々は標準金額よりも7割減ぐらいになるんですね。それにも1300、1400億円ぐらいの財源が必要になってきます。こういうものの財源を見つけられない限りはなかなか赤字国債でやるというわけにはいかないので、我々としてもこれからいろんな思案をしなければいけないところだと思います」
秋元キャスター
「古川さん、民進党は岡田代表が赤字国債で賄うと発言をしていますが、財政健全化との兼ね合いはどう考えているのですか?」
古川議員
「まず我々は社会保障と税の一体改革で、社会保障制度を充実させて維持するために、その税源として消費税の引き上げをお願いすると。しかも、この社会保障を充実させて持続可能にするということが将来に対する不安を取り除いて、それが中長期的に経済にも好影響を与える。そういう構造問題の1つと考えていますから。そういった意味では、約束したものはきちんとやっていくということはやらなければいけないと思います。しかし、消費税引き上げ延期をすれば、その分だけ穴が開くのは事実ですから、その部分は赤字国債で、2年間については繋ぐということになります。その後はちゃんと消費税の引き上げ分で賄っていくということになりますので、この部分は財政健全化との関係でいうと、財政健全化の目標というのは、プライマリーバランスというフローのところの目標ですね」
反町キャスター
「単年度の話ですから」
古川議員
「ええ。ですから、確かに2年間、赤字国債でつなぐという部分は国債の残高が増えることにつながりますが、しかし2年というところで、その後きちんと上げるということによってプライマリーバランスの黒字化の目標にはマイナスにならないので。そこのところは配慮をしながら、社会保障制度の約束したことをきちんとやっていくということは先々の消費税で手当をするということとセットで、現在の段階でもやっていくべきだと考えているところです」
反町キャスター
「赤字国債の発行というのを言われた時、僕らは驚いたんですけれども、党内的にはまったく異論がないのですか?民主党時代から比較的に財政健全化に対しては手堅く、財政規律は重要だと言っていたように、思っていたのですが」
古川議員
「本来はちゃんと最初に申し上げたように来年予定通り、昨年の10月にちゃんと最初に約束をした通りに消費税を上げていくような状況をつくるのが、現在の政権の責任としてあった。しかし、それができていない状況の中で、約束をしていた社会保障の充実というものをやらないということになると、それはますます将来の不安とかいったものにつながっていきますから。ですから、財政赤字の国債残高はその2年間分、その分だけ若干増えることになりますが、それは2020年度のプライマリーバランス黒字化目標の後にもう1度、財政健全化のあり方。これをどういう形にしていくことで債務残高全体の圧縮を目指していくのか。様々な議論をする中で考えていくということで、私達はギリギリの中で財政に対する信任を維持しつつ、同時に社会保障の約束してきたところをやっていくという。これは将来への不安をなくす上でも大変重要なことだと思いますから。ギリギリの、ここまでならなんとか市場の理解も得られるのではないかというところで我々としては反対をしたということ」

『憲法改正』は争点か
秋元キャスター
「自民党は憲法改正を参議院選挙の争点にするのでしょうか?」
田村議員
「憲法改正は現在いろんなものがあるんですよ。その中で9条ばっかり言われちゃうんですけれども、安倍首相も国会の予算委員会からの答弁で現在9条を即座に変えられるような状況ではないと、確か答弁されていたと思います。ただ安倍首相は、憲法は不磨の大典ではないと。9条の事ではないですが、時代ごとの要請に応じて変えられるものだということを、変えられるものなのだということを国民の皆さんにご理解をいただきたいという想いが強いと思うんです。将来本当に9条を変えなければいけない状況があれば、それは変えなければいけないということもあるでしょうが、現状は安倍首相が言われる通り、この平和安全法制の議論を聞いていてもそう簡単ではないなということはご自覚いただいていると思いますし。もっと言いますと、これは国会の3分の2の発議でしょう。決めるのは国民の2分の1ですね。ですから、いくら我々が提案しても国民にノーと言われちゃうと、これはもうダメな話で、なかなかそのあとテーマを出しにくいでしょう。ですから、9条改正をやってとよく岡田さんもおっしゃるんですけれども、そういう話ではなく、まず憲法は不磨の大典ではなく、国民のためにあるものだから、最後は国民の皆さんが判断する話であって、変えられないというものではないのだと。そこをご理解いただきたいというのが、私は安倍首相の思いだと思いますね」
藤野議員
「これはもう大きな争点になると思います。最大の争点と言ってもいい。あの安保法制、私達は戦争法と呼んでいますけれども、これは憲法違反とほとんどの憲法学者がおっしゃっているし、市民が声をあげていると。そのままにはしておけないですよね。しかも、これまでの全ての自民党政権が行使できないと言っていた集団的自衛権を一内閣で行使できると勝手に閣議決定したと。これは権力者が1番やってはいけないことで、憲法を踏み越えるということです。この非常事態を何とかしなければならないということで共有しているわけですから、この憲法問題と安保法制の問題、戦争法の問題は大争点になる。しかも、安倍首相も自民党改憲草案をお示ししていると言っています。国会でも言っているし、その中には9条2項を削除して国防軍をつくるというのも書いてあるわけですから、これはこういう改憲でいいのですかということも含め大争点になってくるし、この間の4党の党首合意でも、安倍政権のもとでの憲法改正はダメだということも合意していますので、このように選挙戦で訴えていきたいと」
古川議員
「我々野党の立場からは争点にしたいと思っていますが、たぶんこの公約を見ると、あまり与党の方はそうしたくないのだろうなというように見えます。これはまさにどうも自民党の憲法草案を見ていると、何か衣の下の鎧が見えるような。しかも、これは田村議員が首相でそうやって言うんだったなら、一緒のテーブルついてやりましょうと言うんですけれど、安倍首相の去年の安保法制のやり方を見て、表は非常にソフトな憲法改正の議論しましょうと言いながら、実はちょっとその本音のところは違うのではないかという、この懸念を払拭できないですよね。このところは本当にもう少し憲法の議論というのは、各党との連携をはかると。これは現在の憲法が3分の2以上の同意を求めているというのは与党とか野党とかを超えた合意を継承して、国会は発議すべきだというものですね。しかし、安倍首相はとにかく自分のところで自分の考えと同じ人だけで3分の2を獲ろうとすると。そうではなく違う人も含めて合意ができるような、そういう状況をつくっていくというのが、本来の憲法の議論のあり方」

改憲勢力『3分の2』あるか
秋元キャスター
「自民党は参議院選挙でも3分の2を狙うということになりますか?」
田村議員
「そんな簡単にはいかないです。各党の協力をいただかなかったら改憲なんてできるはずはないし、民進党は中には護憲の人達も何人かいるかもわかりませんが、基本的には改憲の方々が多いと思っていますので、民進党との中で中身はどうなのかと。どういうものを改憲するのかというものをちゃんと議論したうえでやれるものに関しては国民に提案するということは、私はあると思いますから、与党だけで3分の2を取るなんて傲慢なことは考えていません」
上田議員
「現在の議論に違和感があるのは、自民党草案で改正するために3分の2だという前提ではないですか?」
反町キャスター
「僕はそんなふうに思っていないですよ」
上田議員
「国会には憲法調査会があり、憲法審査会があり、それには旧民主党の時にも賛成していただいて議論はしていこうということですから、そこで合意を形成できたもので3分の2を超えられるものがあれば発議をしましょうということで、何も現在の草案そのものを与党だけで改正しようなんて、そんなこと何も言っていないわけですから、たぶん総理も言っていないし、自民党はほとんどおっしゃっていないと思います」
古川議員
「憲法改正そのものに反対しているわけではないです。常に言っているように、安倍首相のもとでは受け入れられないと。議論ができるような環境ではないのではないかと。その環境をつくるのは現在の政権、与党の側だろうと。安倍首相の政権運営のあり方、特に昨年の安保法制の強引な…。自民党政権で認められないと言ってきたものをひっくり返す、こういった状況の中ではそういう議論ができる状況ではないと、そういう立場です」
藤野議員
「現在、憲法が踏みにじられている非常事態だと。ずっと集団的自衛権は行使できないと言ってきた。そういう憲法解釈を変えたわけです。これは憲法を時の権力者が、あるいは政権党が踏みにじった非常事態なわけで、まずこの非常事態を正さないとお話が始まらない」

『参院選』どう戦う
秋元キャスター
「安倍首相は連立与党で改選議席過半数の61議席獲得を目標に掲げています。この目標についてはどう考えますか?」
田村議員
「ちょっと私も驚きました。61議席、結構ハードルが高い。敢えてその数字を安倍首相がおっしゃられたというのは、ある意味、今回消費税の引き上げ延長というのがかなり大きな新しい判断で、国民の皆さんにそれの真意を問いたいという気持ちの表れだと思います。61議席をとにかく確保できるように我々としては全力で、公明党の皆さんと協力しながら戦い抜くしかないなと思います」

『野党共闘』戦略と展望
秋元キャスター
「野党候補が1本化されたわけですけれど、これは与党にとっては脅威になりますか?」
田村議員
「1本化というのがどういう意味なのかよくわかりません。そこが仮に将来政権を獲るような枠組みになった時、政策的には私の知る限り全然違うところがいっぱいあるわけなのですが、安全保障1つとっても、自衛隊をとっても、日米安全保障をとっても、まったく違いますから。どうされるのかわかりませんが、それを国民の皆さんがどう判断するのか私はわからないです。ただ、脅威であることは間違いないですね」
反町キャスター
「損得勘定は共産党としてはどうなのですか?」
藤野議員
「損得勘定と言うより、現在の戦争法、安保法制をこのままにはしておけない。野党はまとまれという市民の声が私達の背中を押したと思っています。民共だけでなく、野党4党とそれぞれ各地で政策協定を結んでいますし、市民も加わって、今日、まさに市民連合の皆さんが野党4党と調印を交わしたという。ですから、市民、野党4党が全国で、32の1人区で1本化と言いますか、そうなった1番の力だと思いますね」

田村憲久 自由民主党政務調査会長代理の提言:『成長と分配の好循環』
田村議員
「成長しないと分配ができません。分配しないと成長につながらない。この好循環をつくることが1番重要な点だと国民の皆さんに訴えさせていただきたいと思っています」

上田勇 公明党政務調査会長代理の提言:『安定と継続』
上田議員
「現在、国民が求めていることは、1つ政治が安定すること、政策が一貫して行われることだろうと思っています。クルクル方針が変わる、そういった中では私達が直面している経済、社会保障、様々な課題に政治が責任を持って対応できないという意味で、この安定と継続を訴えていきたいと考えています」

古川元久 民進党特命副幹事長の提言:『安倍政権の政治姿勢』
古川議員
「安倍政権はとにかく自分の言ったことが正しいということで、異論には耳を貸さないと。そういう独りよがりなところありますし、また、今回の消費税再延期に象徴されるように、あそこまで断言したことを状況が変わったと言って、新しい判断と勝手に変えてしまうと。そういう責任・姿勢、こうしたものが私は安倍政権の政策以前の問題として問われると思っています」

藤野保史 日本共産党政策委員長の提言:『アベ暴走政治No! チェンジ!!』
藤野議員
「アベノミクスだけでなく、原発の再稼働やTPP、戦争法、憲法改悪と。本当に全体として審判をくだしていきたいと。チェンジの意思を示す、そういう選挙にしたいと思っています」