プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2016年6月1日(水)
側近が語る…首相会見 消費増税再延期の真意

ゲスト

下村博文
自由民主党総裁特別補佐 特命担当副幹事長 衆議院議員
柿沢未途
民進党選挙対策委員長代理
伊藤惇夫
政治アナリスト

『消費増税再延期』の真意 安倍首相の『決断』
秋元キャスター
「安倍総理の会見のポイントをこちらにまとめました。中国など新興国経済に陰りが見え、世界経済がリスクに直面をしている。リスクを正しく認識し危機に陥ることを回避しなければならない。2020年度の財政健全化目標は堅持。消費税増税を2019年10月まで2年半延期するということだったのですが、まず下村さん、今回の総理の決断、どう受け止められましたか?」
下村議員
「アベノミクスというのは、大胆な金融政策と積極的な財政政策、それから、民間企業が実感するような経済成長戦略。この中で3年半、安倍政権の中で、実際に、このGDP(国内総生産)は名目28兆円増え、また、国民総生産も40兆円増えたと。国、地方の税収も21兆円増えているんです。基礎的財政収支、プライマリーバランスですけど、政権交代前の半分以下、しかし、まだ10兆円ぐらい赤字になっているわけですけれども、そういうふうに着実に改善はしてきていると思います。それから、初めて有効求人倍率が47都道府県どこでも1.0%。つまり、希望をすればどこかに就職できるというのも超えたということについては一定の成果は出ていると思うんですね。ただ、それはアクセルだと思うのですが、一方、ブレーキも踏んでいたんですね。ブレーキというのは消費税。これは8%だったと思います。このアベノミクスというのは20年来続いてきたデフレ経済から脱却して、いかに日本を経済成長に乗せていくかということを考えた時に、先進諸国の中で我が国の経済成長率は現在も0.5、アメリカが2.4。ヨーロッパが1.5ですから。成長、まだまだしていくという感じではないわけですね。ブレーキの部分、また消費税を10%、来年上げたら、これはデフレ経済、デフレマインドから永遠に脱却できないかもしれない。つまり、この国が経済成長という舵を切るということができない可能性があるということの中で、2年半というのは長いようにみられるかもしれませんが、2020年にはプライマリーバランスをゼロにするという財政健全化の目標はきちんと達成をする。結果的に適切な判断だと自民党の中、与党の中でもそういう判断でまとまったと思います」
柿沢議員
「嘘はいけないのではないかと私は思うんですね。いわゆるリーマンペーパーと言われている、サミットの首脳会合で配られた参考データですけれど、ここにリーマンショック、リーマンショックといっぱい書いてあるんですけれども、リーマンショック前と似ているという発言をされて、世界経済危機の前夜にあるようなことを言って、だから、消費税10%増税は先送りすると。こういうことをおっしゃっておられると思います、事実上。しかし、このデータを見るとIMF(国際通貨基金)の世界の経済の成長予測、見通しですね。全体の中で、現在、G7の経済は、割合、堅調で、世界経済危機の一歩手前というような状況ではない、悪いのは日本だけなわけですよ。マイナス0.1%成長という見通しをIMFが日本に対しては投げかけている。まさに消費増税があるからマイナス成長に陥ると言われているわけです。まさに日本の経済が悪いからこそ残念ながら消費税10%の先送りをせざるを得なかった。日本の経済の現状はこうだと思うんです。消費税8%増税前の駆け込み需要で消費が上がったところから反動でドーンと落ちました。現在どうなっているか。その反動でドーンと落ちた時よりも消費は減退して弱含みで推移している。こういう状況なわけです。まさに日本の経済は消費不況と言ってもいい状況に陥っていると。しかも、この赤線を見ればわかりますけれど、実質賃金が下がり続けているわけですよ。結局、実質賃金の低下によって、ほとんどの人達は実入りが悪くなっているから、だから、消費を減退させて消費不況、マイナス成長。こういう状況に陥っているわけです。だから、消費税の10%増税をもう1回、公約を違えて再延期せざるを得ない、これが現実ですよ」
伊藤氏
「現在の経済というのは、一国の政府の政策コントロールで動くものではないという、現実があると思うんですよ。たとえば、中国の問題もあるし、途上国の問題も、様々ありますが、たとえば、中国がくしゃみをしたら世界経済が風邪をひくみたいなね。ですから、そこのところをきちんと認識して、アベノミクスがうまくいけば日本の経済が良くなるのだという言い方をするよりも、アベノミクスもそれなりの成果を上げていると。しかし、限界がある、だから…という言い方をした方が納得する人が多いのではないかなという気がしますよね。それと、もう1つは、新しい判断という発言を総理はおっしゃいましたけれども、新たな判断であるならば、公約はどういう意味があるのだと受け止める人もいると思うんですよ。現実に自民党、自公連立政権は、民主党政権がマニフェスト中で謳っていなかった増税をやったということを散々、批判をしてきているわけですから、それについての反論はどういうふうにされるのかなと、これからね。公約についての批判、真摯に受け止めて、真摯に受け止めるだけでよければ公約とはいったい何なのだろうという疑問が湧いてくる部分はあると思いますよね」
下村議員
「現在の話、柿沢さんの反論でもあるんですけれど、一方、自公政権になってから、雇用は3年間に110万人増えているんですね。また、昨年は正規雇用も8年ぶりに増加に転じて26万人増えました。非正規雇用の増加よりも正規雇用の増加の方が上回ったというのは21年ぶりなわけですね。実際、賃上げも今世紀に入って、最も高い水準で3年連続実現しているという、そういう数字もあるわけですし、中小企業においても統計開始以来、最高水準の賃上げが3年連続続いていると。数字もあるわけ。一方、おっしゃった通り一国経済で成り立っているわけではありませんから、世界経済の影響の中で日本経済への影響もあるわけです。その中でこれから我が国は経済成長していくためにはどうしたらいいかという視点からと。それから、新しい判断についての公約云々とありますが、今回、ですから、参議院選挙で信を問うということになるわけですから」
伊藤氏
「参議院選挙と言っても予定された選挙ですから。解散総選挙とはちょっと違いますね」
下村議員
「消費税の延期というのはこの時期に、別に言わなくても、その先でも、まだ可能だったわけですよ。別に来年4月…」
反町キャスター
「まだ、時期的には余裕があった?」
下村議員
「時期的には。それをこの時期に、参議院選挙で国民に信を問うということになると思いますね」
反町キャスター
「下村さん、その前の、伊藤さんが言われたことというのは、僕なりに解釈をすると、アベノミクス、なかなか思い通りに行かない部分もあったんだよねというような、これは言えないものですかね。変な質問でごめんなさい」
下村議員
「1年半の消費税延期をそもそもしたわけですよね。それを、再延期をせざるを得ないという話。それは経済が生ものであったということ、そこまで見極められなかったという部分はあると思いますよ。ただ、国民的な争点ということであれば、それは野党もアベノミクス失敗だと言っているわけではなくて、実際にアベノミクスに代わる経済成長戦略を提示しなければ、国民から見たら、それは失敗だというだけでは、問題提起にならないと思うんですよ。そもそもこれはFNN、フジニュースネットワークの世論調査ですね。アベノミクスは失敗だと思いますか、道半ばだと思いますかということに対して、道半ばが65.4ですよ。と言うことは、大方の国民の皆さんもそういうふうに判断をされているということであって、失敗だということだったら、逆に野党だったら、どういう経済政策をするのかということを参議院選挙で出してもらいたい」
柿沢議員
「同じ世論調査で共同通信がやった世論調査。内閣の支持率は、オバマ大統領の広島訪問などの効果で上がっています。一方で、注目すべき数字はアベノミクスで景気が回復すると思うか、良くなると思うかということについて64%の人が思わないと答えていて、これも増えているんですね。結局、アベノミクスという手法によって、道半ばと言いましたけれども、この方法を続ければ景気が良くなると国民は思わなくなり始めているのではないかと思うんですね」
反町キャスター
「道半ばというのはこのままの路線を維持した方がいいという意味ですよね?」
柿沢議員
「ですから、アベノミクス、それは道半ばという表現で現在はおっしゃいますが…」
反町キャスター
「道半ばでやめてしまえという人もいるという意味ですか?」
柿沢議員
「つまり、アベノミクスの、この道を続けていれば、やがて景気は良くなるのだという、国民が3年経ってちょっと思えなくなりつつあるということなのではないかと思いますね」
下村議員
「だから、反論には全然なっていないですよ」
柿沢議員
「これからです。これは現在、先ほど申し上げたように消費が減退して、消費不況といってもいいような状況になっていると思うんですね。ただ、日本人は全体としては、個人金融資産1700兆も持っているわけですから、持っている人は持っているわけです。でも、使わない。なぜかと言えば、国民は生活の不安、老後の不安、子育ての不安、教育の不安、こういうものを持っているからだと思うんです。その不安を解消する。特に中低所得者層の皆さんに対して、そうした不安を解消する、いわゆる所得再分配の政策。社会保障を充実させ、子育ての支援をし、教育に関しても」
反町キャスター
「柿沢さん、政策をそう言われても、そういう政策をアピールしながら、どうして民進党の支持率は上がらないのかというのは」
柿沢議員
「アピールが下手です」

『参議選で国民の信を問う』
反町キャスター
「信を問うというと、総理はその後、会見でも自公で過半数を目指すと。改選議席で、与党で過半数を目指すと言っていますね。だから、その意味で言うと、改選議席で過半数を獲れなった時、責任をとるのかという。信を問うというと、責任をとるのかと聞きたくなっちゃうんですよ。この場合の信を問うと言った以上、その責任のとり方というのは仮に過半数に行かなかった場合、どういう覚悟を持って、信を問うという言葉を使われたと僕らは受け止めたらいいのですか?」
下村議員
「これはこれまで自民党の中でも、今回の参議院の議席目標というのを明確に打ち出していなかったんですね。これまでは全員当選とか、参議院議員全員で与党が過半数と。しかし、今日、総理は踏み込んで改選議席の過半数。改選議席の過半数というのは61ですけれども、そんな簡単ではないでしょう。結構リスクありますよ。ですから、相当、覚悟をした、今日は総理の発言だと思いますね」
反町キャスター
「柿沢さん、信を問うという言葉。どう感じましたか?」
柿沢議員
「前回、1年半先送った時に衆議院解散総選挙に打って出て、アベノミクス解散だとやったわけですから、今度、同じことをするのが自然ですよね。2年半、前回以上に先送りをするわけですから、そう思いますし、1月4日に国会召集された時から、我々、衆参同日選挙になる可能性を、いわば覚悟をしてきましたので、本当のことを言うと民進党は解散されることを恐れているのではないかとか、いろいろ言われてきたんですけれども、衆参同日選挙になれば、場合によっては投票率が上がって無党派層が投票に行く。そう考えると、我々にとっては議席が増えるチャンスでもある。そうすれば、現在97議席ですが、民進党、野党第1党として、120、130、150という、そういう議席数になって次は政権を伺えるところまでいけるかもしれない、こんな頭があったものですから。衆参同日選挙、必ずしも回避すべきだという立場では、スタンスではなかったと思うんです。だからこそ内閣不信任案を出しましたし、衆参同日選挙をやるんだと思ったら、やらないというので、ああ、そうだったのかと。衆議院選挙があるのかと思っていたというのが我々の受け止めですね」
反町キャスター
「安倍さんが参議院選挙で信を問うという言葉、何を覚悟して信を問うと考えますか?要するに、わかりやすく言ってしまうと、参議院選挙で負けたら安倍さんは総辞職すると思いますか?」
柿沢議員
「言葉の通り、行動をされるのではないですか」
反町キャスター
「言葉の通りの行動は、安倍さんは今日の会見の中では、信を問うとは言ったけれども、自分が言われた、改選議席の過半数を獲れなければ、総辞職をするとか、解散するとか、そんなことは一言も言っていないです」
柿沢議員
「だから、勝てると思っておられるのではないですか」
反町キャスター
「そういう意味?」
柿沢議員
「参議院選挙単独になったら、そんなに投票率上がらないですからね」
反町キャスター
「上がらないと思っているから、風呂敷を広げたと」
柿沢議員
「うん。私はそう思いますね」
反町キャスター
「伊藤さん、どう見ますか?信を問うという言葉の真意を」
伊藤氏
「僕も古いのかもしれないですけれども、参議院選挙というのはその時の、政権の中間評価という位置づけだったと僕は思っているんです。ですから、そこでいきなり信を問うと言われても、前回、1年半先延ばしをして、その時にも信を問うという、まさに総選挙で、総選挙というのはイコール政権選択の選挙ですから。そこで、国民は政権を付託したわけですからね。もう1度、今度は参議院ということで、信を問うと言われても、前に信が通っているし、ある意味、期間が伸びるだけの話で、同じことではないかという気がするのですが。もう1つ、繰り返しになりますけれども、新しい判断というのがどうも都合がいいなと、この言葉。そうすると、いったい政権選択の選挙で掲げた公約の重み、位置づけというのはどうなるのだろうなと。そこをちょっとしつこく私が聞く疑問点です、下村さんに」
下村議員
「だからこそ参議院選挙で問うことだと思うんです。これは参議院選挙がなく、今日、記者会見で、新しい判断としてリーマンショック級とか、大地震とか。これまでの消費税を上げられない要因ではない、違う判断をすると。それが新しい判断ですね。そうしたので、消費税を2年半先延ばししますということだけだったら、それは公約違反云々という話になりますけれども、そういう判断をしたので、参議院選挙で国民の皆さんに信を問うということですが、選挙と関連している話ですから。つまり、総理は総理で判断をしたけれど、それは、でも、自分達の判断で、選挙では別ですということだったら別ですけれども、参議院選挙を終わったあと、実際に来年の4月の話だから、消費税の10%延期については、ギリギリの今年の9月とか、10月だって間に合うわけです、延期については。そのまま解散総選挙をしないということだってあり得るかも知れないけれども、そうではなくて、参議院選挙の前に、それを判断したということは、国民が認めてくれるかどうかということを、国民に対して問うということだと思いますね」

『新しい判断による再延期』
伊藤氏
「多くの国民の皆さんは、増税をあまりやってほしくないわけですね。ですから、増税先送りということだけとれば、おそらく国民の大半の皆さんは良かったなと思うはずですよね。ですから、参議院選挙の前にこういう決定を下したということは、逆に言うと、選挙にとってプラスになるか、マイナスになるかの判断の中ではプラスになると判断したから、参議院選挙の前に決断したのではないかなという、そういう考えもありますね」
下村議員
「しかし、消費税を2年半延期したことだけで信を問うわけではなくて、なぜ延期をしたのかということを考えた時、アベノミクスだって道半ばだと。この道しかないと。これを成功させることが日本を元気にさせる。日本を経済的に強くさせることなのだと。そのために消費税を2年半先送りしたんだということですから、これはアベノミクスに対する信を問うということと同義語だと思います」
伊藤氏
「いや、アベノミクスに対する信を問うと言っても道半ばだと言われれば、それまでで。いつまでも道半ばになる可能性があるわけですけれども。だから、問題は逆に言うと、僕は有権者の皆さんが道半ばといつまで思っているのか。そろそろ疲れたな、この道もと思い始めたのか。それとも、もうすぐで到達できるから、がんばろうと思うのか。そのへんの判断だろうとは思います」
下村議員
「それはそうですね。それを野党は、アベノミクスは失敗だと。国民が、いや、失敗をして終わったのか、それとも道半ばだから、もうちょっとがんばれと言うかという。そういうことでもあると思うんですね」
反町キャスター
「信を問うということで言うと、結論は、柿沢さんは勝つと思っているから言うのだろうと。でも、そうではない場合、もし総理が言う改選議席の過半数を自公で獲れなかった場合。負けた場合ですよ。その場合は増税先送りを見送る。つまり、増税を予定通りするのか、ないしは総辞職するのか。信を問うた時に負けたのだから。ないしは解散総選挙をして、信を問い直すのか。僕は思いつくのはその3つしかないですよ。どういう選択肢を総理はとるのですか?それとも柿沢さんが言われるみたいに負けるわけがないと思って、バンッと言ったんですか?」
下村議員
「いや、負けるわけがないではなくて、負けない選挙をしようと。そう思っていますね。ですから、その後の結果、負けた時どうしようということについては現在判断する必要はないと思います」
反町キャスター
「どう思いますか?僕は、この3つしかないと思うんです。増税するか、総辞職するか、解散するしかない。信を問うという言葉はそのぐらい政治の世界においては、僕は勝手に重いと思っているのですが、どう思っていますか?」
柿沢議員
「おっしゃる通りだと思いますね。争点は、消費税増税の延期という意味では、我々、2年先送りするべきだと言っているわけですから、変わらない部分もあるわけです。2年半と、2年とは大きな違いですけれども、でも、延期をするという意味で、現在できる状況ではないというのは、認識としては同じなわけですよ。問題は、私はアベノミクス、この道しかないという、このアベノミクスをさらにエンジン全開にして、ふかしていけば、日本が、経済が良くなっていく。景気が回復できるようになっていくと本当に国民が思うかどうかという、ここにあると思うんですね」
反町キャスター
「下村さん、もう1点。総理が会見の中で言っていた社会保障に対する財源の問題ですけれど、2%という、5兆円ちょっと来なくなるわけではないですか。下村さん、文科大臣の時に取り組まれた多くの政策の中で財源不足になってしまってできないものも出てきるかもしれない。総理は今日の会見でも、優先順位を決めなくてはいけない。全てをやるわけにはいかないのだと。民進党みたいに、赤字国債を出してまでやるなんて、そんな無責任なことまで言えないとまで総理はおっしゃっています。この部分、どういうふうに感じていますか?」
下村議員
「これは、おっしゃる通りですね。民進党は消費税を10%、2年間延期をすると。社会保障について足らない部分は赤字国債を発行すると。我々与党は赤字国債を発行するということはプライマリーバランスを先送りするということですから、そういうことをできないと。実際に、でも、財源がその部分がなくなると。そのことについてどうするかということについては、社会保障については優先順位をつけながらやっていく。一方、先ほど申し上げたように、総理も記者会見の中で言っているんですけれど、アベノミクスによって税収がアップするという果実はあるんです。地方税と合わせると3年間で21兆円は果実があるわけです。その果実がどれぐらい出るかによって、安定財源ではありませんけれど。安定財源ではないけれど、その中で優先順位を決め、果実の成果によってやっていくということは当然、これは決めなくてはいけないです。ですから、最初から社会保障を全部、言ったことがやれるというわけではないと。ただ、先ほどの記者会見でも、たとえば、待機児童の問題ですね。保育士の処遇アップとか。それから、介護とか、そういうところについては優先順位を高めて、まずやっていきますということも言われています」

消費増税再延期と解散見送り
秋元キャスター
「解散すべきという意見に対して、安倍総理は、熊本地震を考慮するといった解散しない理由を挙げているのですが」
下村議員
「消費税増税延期が前提ではなくて、もともと総理は、ダブル選挙は想定の中にあったと思います。つまり、今年1月4日に国会を開会しました。1月4日に開会するというのを昨年の11月16日にトルコに行った時に、その記者会見で言っているんですよね。1月4日に国会を開会して150日間で会期延長をしないというのを内々で感じていましたから。つまり、G7サミットは5月26日、27日にやって、6月1日で国会を閉じるということは、私の直感でダブル選挙も考えているんだと思っていました。ですから、麻生財務大臣も、稲田政調会長もそういう認識はあったと思います。ただ、私も結構、いろいろなところでダブル選挙の可能性が非常にあると、あるいは年内衆議院解散総選挙の可能性も合わせて90%あると言っていたのは熊本地震前です。熊本地震で未だに気象庁が終息宣言していないですね。余震がいつあるかわからないと。もしダブル選挙をしている時に、大きな余震があって被害にあった時に、その時の政治判断はどうだったのか。そういうことについてはすごくリスクがあると思いますね。熊本地震は、実際は国会が早く対応して、7780億の補正予算を積んで、対処していますけれども、しかし、終息宣言がされていたら別かもしれません。されていない中で、それは配慮したと思いますね。それから、FNNのアンケートでもあるのですが、この引き上げを先送りする場合、衆議院を解散し、国民に信を問う必要がありますかという世論調査で、思わないというのが62%、思うというのが33.6%。つまり、国民も消費税の先送りの判断を含めて、参議院選挙で問うことについては理解がかなりあるのではないかと思います」
反町キャスター
「年内解散はどう見ていますか?」
下村議員
「これは参議院で信を問うという言い方で、なおかつ改選議席の過半数が目標だと明確に言われたわけですから、私は逆に衆議院の解散の可能性は遠のいたのかなとは思いますね」
反町キャスター
「消費税を上げないわけだから、消費税上げなければ景気が急速に悪くなるわけではないので、総選挙を急ぐ必要はない?」
下村議員
「そうですね」
反町キャスター
「もっとじっくり構えてもいい?」
下村議員
「そうですね」

参院選に向けた戦略
秋元キャスター
「消費税が再延期されました。参議院選挙の争点は何になると思いますか?」
下村議員
「それはアベノミクスで信を問う。我々はこの道しかない。このことによってデフレから脱却して経済成長を考えると。財政再建も経済成長なくしてあり得ないということであらためて国民に信を問うということが1番大きな争点だと思いますね」
反町キャスター
「衆参両院で3分の2の議席を持つことが、憲法改正の発議の前提条件ですよね。参議院で勝って衆参両院で3分の2。憲法改正を視野に入れた参議院選挙かどうか、そこはどうですか?」
下村議員
「これは結果論だと思うんですよ。つまり、3分の2が目的ではなくて、3分の2を獲った時に加速度がつくのは間違いない。だからと言って、総理も自民党でも憲法改正草案があるけれども、それで3分の2を獲れるなんてことは考えていない。と言うことは、現在の民進党も柔軟に考えてもらいたいと思うのですが、現在の日本国憲法の中でどこか加憲的なもの、修正的なもので、衆参で3分の2の合意が得られれば、最終的には国民の過半数が賛成しなければ憲法改正はできないと。国会はあくまでも発議ですから。発議ができるような状況ということで、参議院で3分の2が獲れたからと言って、即憲法改正ができるかということはわからない話ですから。ですから、憲法改正は3分の2を参議院で絶対できるという話でもないので、結果論だと思いますね」

参院選における野党協力
反町キャスター
「民共の選挙協力1人区について、参議院32の1人区で候補者の1本化ができました。これはどう評価されますか?」
柿沢議員
「安倍政権の与党と、それに対抗しようとする勢力が棲み分けをして、1人区で1対1の構図をつくると。これは全ての1人区でそれができるようになったわけですから、構図として国民にとって選択がしやすい状況が生まれたのではないかと思います。一方で、我々は共産党と政権を共にすることはないということは、これははっきり明言をしているわけです」
反町キャスター
「これをどう見るのかですが」
伊藤氏
「現在の1強多弱状態、あるいは政党の支持率を考えると。野党が何らかの形で選挙協力をしなければ、とてもではないけれど、与党に対抗できないというのが現実だと思います。ただ、問題はその中で共産党というどちらかと言うと異質な政党との選挙協力、あるいは統一候補擁立が有権者の皆さんにどう受け止められるか。1つの例として、4月24日の北海道5区の補欠選挙。あの結果を見ると共産党と組んだから保守票がどっと逃げるという状況ではないような感じもするので、おそらく自民党は共産党が候補者を降ろして、統一候補に協力をすると決めた方針については、かなり警戒心は自民党の皆さんは持っていると思うし、そういうことをはっきりおっしゃる方もいるので、それは野党として仕方がない選択の1つだなという気がします」
反町キャスター
「長期的に見て、民進党が政権に復帰するための近道ですか?」
伊藤氏
「私は近道だとは思わないです。当面の選挙で多少成果が上がるとしても」

柿沢未途 民進党選挙対策委員長代理の提言:『トリクルダウンからボトムアップへ』
柿沢議員
「アベノミクスは結果的に円安、株高を演出して大企業、富裕層に恩恵を集中させてきた。富の集中が加速してきたと思うんですね。その一方で、国民庶民は置き去りにされてきた。これが現在の日本の経済状況だと思います。ですから、トリクルダウン、上から下に滴り落ちる、恩恵が。そういうものに期待をするのではなく、国民生活を直接あたためて、そのうえで実感を伴った経済成長を実現していく。ボトムアップの経済政策、スティグリッツ教授もそう言っていますから。そういうふうに転換していくべきだと思います」

下村博文 自由民主党総裁特別補佐の提言:『アベノミクスの徹底』
下村議員
「私はアベノミクスの徹底。どう言うことかというと、これまでは大胆な金融政策や財政政策で三本目の矢の民間企業が成長していく環境がまだできていなかったと。アクセルとブレーキの部分で、ブレーキとなる消費税の問題があった。ただ今回、消費税(増税)を延期したわけですから、これをさらに徹底することが日本経済を元気にすることだと。これをさらにやっていく必要があると思います」
伊藤氏
「それぞれの立場で提言されたわけですが、もうすぐ有権者の判断が下るだろうなと思います」