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2016年5月18日(水)
河野太郎防災相に問う 熊本地震1か月と未来

ゲスト

河野太郎
内閣府特命担当相(規制改革・防災) 国家公安委員長
自由民主党衆議院議員
矢嶋康次
ニッセイ基礎研究所チーフエコノミスト(前半)
田中辰巳
危機管理コンサルタント(後半)

GDP速報値と消費増税
秋元キャスター
「まずはアベノミクスの第三の矢でもあります成長戦略の要、規制改革について聞いていきたいと思います。今朝、今年1月から3月期の実質GDP(国内総生産)の速報値が発表されました。1月から3月期の物価変動の影響を除いた実質GDP、前の3か月に比べて0.4%プラスとなりました。また、このペースが1年間続くと仮定した年率換算、1.7%プラスとなっています。河野さん、1月から3月期のGDP速報値をどう見ていますか?」
河野担当相
「マイナスと言われていたのがプラスになったというのは大きいと思いますし、名目GDPが500兆円を超えたというのは本当に何年ぶりというところなのだろうと思います。まだ、実質GDPの方が大きいわけですから。デフレから完全に脱却というわけではありませんが、アベノミクスで、確実に雇用が改善されてきたというところが少しずつ表れてきたのではないかなと思っています」
矢嶋氏
「確かに予想よりも非常に高い数字、そういう意味では非常に良かったなということはあるんですけど、もう1つ、ちょっと長いタームで見ると、実はこの1年間ぐらい、ジグザグですね。プラスになってマイナスになって、プラスになってマイナス。そういう意味では、ちょっと当初アベノミクスがスタートした2年と、現在この足元の1年というのは様相がちょっと変わってきていて、もう少しここからエンジンを吹かすために、また、最初の2年間でやった金融財政に行くのか。それとも大臣のところの、規制緩和にいくのか。実はそういう意味の分岐点に来ているのだと思います」
反町キャスター
「それは3ポイント消費税を上げたことによるショックというのがまだ残っているという話になっていくのですか?」
矢嶋氏
「現在の足元がこういう…、たぶん2つあって、1つは、エンジンを吹かして最初、うまくいったので、そのエンジンでポッと出たのが1つありましたと。それに比べて現在が遅いというのはあると思いますし、もう1つ、3%の消費税(増税)という影響が、ここは覚悟のうえでやったと思いますけど、大きかったということだと思いますね。その2つだったと思います」
反町キャスター
「矢嶋さんから見た時に、これほどまでの横ばいというか、伸び悩みの覚悟があったかどうか。駆け込みの勢いもあったにしたにしても、3ポイント上げてもここまでの低迷というか、横すべりというか、横ばいになるのかどうか?」
矢嶋氏
「これは日本の潜在成長率は、実は0.1とか、0.2とか、0.3とか、人によってはゼロだと言う状況ですね」
反町キャスター
「年率で?」
矢嶋氏
「はい。そうすると、今日の数字は良い方ではないですか。だから、ここから考えないといけないのは日本の本当の力を上げていかないと、消費税の力にも負けてしまいますし、海外から何か波が来た時に、全て被ってしまうという状況なので、デフレの状況から、現在、持ち上げたというのは成功したと思いますけれども、本当に日本の力をここから上げるという、そこのところを、たぶん今日、大臣の規制改革のところでいかにして、持ち上げるかという話をこれから後半のアベノミクスをやらないといけないと思います」
河野担当相
「おっしゃる通り、アベノミクスの第1弾、第2弾、ここまではうまく点火をしたわけですが、その3弾目、僕は成長戦略と、こう言ってしまうと、その成長戦略は国がつくってできるのなら、ソ連が崩壊していないわけですね。だから、3弾目は、規制改革であり、行政改革であり、ビジネスをやりやすい環境をつくります、新しいビジネスをつくれる土壌をつくりますということ。だから、皆さん、種を撒いて、育ててくださいというのが本当だと思うんですね。それを政府の成長戦略がと皆が言って、政府はどうしてくれるのだというのではアベノミクスはうまくいかない。3段ロケットは燃料を用意しますと。それぞれ点火して飛んでくださいというのが本来、あるべき姿だと思いますので、1つは、ビジネスマインドを変えていかないといけないし、我々もしっかり規制改革をやって、新しいものを育てる。常にこれまであるものをどう守るのかという議論が多いのですが、現在あるものを守っていれば、それこそ潜在成長率ゼロみたいな話になりますので、そこを崩してでも、どう成長するかというのがこれから大事だということをご理解いただけるように、我々はきちんと説明をしていかないといけないのかなと思っています」

成長戦略と規制改革の行方
反町キャスター
「規制改革、行革、これから、本当に成長戦略の最も重要なところは、それであって、燃料は出しますと。火を点けるのは、皆さんやってくださいと。こういう主旨で行革、規制改革のことを話されたんですけれども、日本経済が持続的な成長に乗らない、その原因は何だと観ていますか?」
矢嶋氏
「これはいくつか考えられるんですけれども、たとえば今日のGDPを見ても、国内の柱にしなければいけない消費と設備は弱いですよね。消費は、消費税の話とか、短期的なお話もあるんですけれど、もう一方で、将来不安が非常に高いということに対して、政府、国として仕組みづくりをどうするかというのは、非常に重要だと思うんです。よく社会保障という話が出ますけれど、それと同時に、誰でもが働けるということが非常に重要で、ドイツ政府の同一労働・同一賃金の話が今回出ていますが、労働改革ということをここで真正面からやらないと、間に合わない状況になっているのが1つあると思います。それから、設備については日本の企業が外に出ていくというのはしょうがないですね。グローバル化になっているので、ある程度、生産拠点とかを海外に持っていくのはしょうがないと」
反町キャスター
「それは諦めた方がいいのですか?ここまで円安に戻ってくると、いや、戻ってくるんだよと、あれはもうない?」
矢嶋氏
「ある程度は戻ってきたとしても、これから長いことを考えた時に、いろいろとアジアでつくるとか、南米でつくるとか、たぶんあると思うんですけれども、日本の中で欠けている議論というのは、日本に海外の企業を呼んでくるという議論がないですよね。そうすると、彼らに来てもらうことで、たとえば、日本の中で設備をつくってくれるとか、雇用が生まれるという、この議論がないので、大臣に、非常に期待をしているというか、何とかしていただきたいのが、総理も就任の時に、何年間で日本を、非常に働きたいと思う、企業が行きたいと思う国にしたいかという話があったんですけれども、あそこのところの議論をもう1回、スピードを上げてやる必要があるんだと思いますね」
反町キャスター
「現在、2点ありました。労働改革の話と、もう1つ、海外から呼び込む、アイデアの部分。労働改革からいきましょうか、同一労働・同一賃金、そのへんのところも含めて、労働改革、どういう姿勢で臨まれますか?」
河野担当相
「同一労働・同一賃金という議論もありますし、たとえば、最低賃金を少しずつでも上げてきているんですね。パートの方の収入というのは、最低賃金を上げたことによって、上がってきているわけですが。たとえば、103万円の壁というのが、未だに残っているんです。税の世界ではそれはなくなったのだという議論があるのですが、企業で、たとえば、扶養手当を出している基準というのは残っていて。そうすると、そこで最後、時間調整をして、もう、いいです、みたいな話になると最低賃金が上がった分、その調整が早くくるだけですね。だから、そういうものを一斉に見直しして、働ける人は働きたいだけきちんと働けるという状況をつくっていくというのが、1つ必要だと思いますし、かつては人が余っていたという時代から、現在、人手が足らないという時代になっていますから、むしろ手放すならきちんと手放していただいて、労働力がきちんきちんと移っていけるという…」
反町キャスター
「手放すというのは、企業が労働者を手放すということですね?」
河野担当相
「企業が抱えているのではなくて、むしろ労働力を、労働市場にしっかり開放をしてもらって、開放された人がきちんきちんと次の仕事に移っていけるという状況にしていく必要があるのだと思います。そうすると現在の労働法制、このままで本当にいいのだろうかという議論をやらないとダメで、たとえば、解雇の金銭補償の議論があるとすぐ、金とクビみたいな議論になるのですが、現在でも中小企業は解雇されることがあって、それが不当だと言って裁判に訴えられるかというと、とてもそんな金と時間はないと。泣き寝入りをしているのだったら、むしろそこはちゃんとしたルールを適用した方が正当に補償されることになるのだろうと思うんです。だから、何となく昔ながらの議論ではなく、そういう現状に沿った労働法制の改革の議論というのをやらなければいけないですし、たとえば、総労働時間をどうするか。残業規制とか、総労働時間にキャップをかけるとか、あるいは11時間インターバル規制みたいなものを入れていくことによって、いろんな人が労働市場に、逆に入ってこられる。あるいは働いて、ワークライフバランスがきちんと確立をすれば、新しい消費も増えてくるということを考えると労働市場をどうしていくというのは、皆で新しい人手不足の時代の日本にどういうルールが必要かという議論をしていく時代にきているのではないかと思っているんです」

『規制・行政』改革の秘策
秋元キャスター
「先ほど、矢嶋さんから、海外の企業を日本に呼ぶという議論があまりないよねという話があったのですが、その中の話で安倍総理はもともと規制改革や行政改革を行うことで日本のビジネス環境を改善しようということで、このような目標を掲げていたんです。2013年の日本再興戦略にこう書かれているんです。世界銀行が毎年発表するビジネスのしやすさを順位づけしたビジネス環境ランキングで、2020年までに先進国で3位以内に入ることを目指すとしていました。しかし、日本は2016年現在で、世界189の国と地域の中で34位ということですけれど、矢嶋さん、日本のビジネス環境というのは何が問題なのでしょうか?」
矢嶋氏
「これは何がと言うか、全部です。非常に何か特定をするのは難しいですけれど、1つ1つ、たぶん潰していくしかないのだと思うんです。ただ、これはアンケートで日本の何が1番嫌ですかというと、行政手続き、許認可の面倒くささというのが出てくるんですよ。でも、これは民間の日本企業が国内で行政手続きをやるのですら、面倒くさいので、海外の方がたぶん日本でやるということになると、それの数倍面倒くさいというのは何となく予想はつくので、ここは何とかしていただきたいなと思うんです。これを進めることは何がいいかと言うと、行政の無駄がたぶん排除できますし、もう1つは、電子化であるとか、省力がどんどん進むと思うので、ここである程度その数値の目標を立てながら進めていくというのが非常に重要ではないかなと思いますね」
反町キャスター
「ただ、日本の経営者の話を聞くと、行政手続きや許認可が面倒くさいということについて、中国に行くことは、そうだと言う人が結構いますよね。それでも向こうに行くということは、中国には潜在成長率があり、未来があると、こういう言い方になってしまうわけですよね。そうすると、やはり…」
矢嶋氏
「そうです。だから、政府も法人税下げというのをやっているのですけれども、でも、これだって考えてみると、法人税というのは儲かったお金に税金をかけるわけです。そこを安くしても、もともと日本にいて儲かるかどうかわからなかったら、日本に行かないわけですよね。そういう意味で、これは裏表で、日本に入りやすいような環境をつくるということと同時に、先ほどの潜在成長率を上げるという、日本を魅力ある市場にいかにしていくかということ。これは両方やらないと、実は法人税の下げだけでも効かないと、そういう現実がありますね」
反町キャスター
「非常に難しいところだと思うんですけれども」
河野担当相
「外国の企業が日本に来る時にいくつか大きなアレがあって、1つは英語ですね。要するに、英語でそのままビジネスができれば来やすいのだけれど、なかなか英語を喋ってくれる人がいないではないかというのはよく言われる話で。そうすると、英語教育をもうちょっとまともなものにしていかないとダメだと。それから、もう1つは、たとえば、デンマークという国は、行政手続きにかかる時間を大幅に減らそうという目標を立て、かなりいろんなことをやっているんです。現在、規制改革の事務局でデンマークをモデルにして、いったいどういう指標をはかって、それをどこからどこまで下げたのだというのを現在きちんと研究をして、それを日本でも同じようにやろう。こういう許認可の手続きをやるのだったら、たとえば、これだけの時間がかかっているのだけれど、これをここまで下げていこうというようなこと。具体的に何をどうやってはかるかというのがないと、たとえば、手続きを半分にしようと、7割減らせと言っても、何をどうしろと具体的にというのがはっきりしていないと、スタートしてあやふやになっちゃいますので。まずそれをきちんと研究をして、しっかりやっていかないといけないというのは現在、ちょうどスタートをしたところですので、こういうことをまずやっていきたいと思っています」
反町キャスター
「規制改革と言った時、よくある既得権益の打破とか、岩盤を打ち破るとか、そういう言葉があった。そういうことをやるのは無駄とは言わないけれども、それをやるぐらいの時間とエネルギーをかけるのだったら、別にもっとおいしいテリトリーを新しくつくって、そちらに人、金、モノを引きずり込むような、そちらの方がもともと古いところというのが自然に衰退していくのではないか?言い方、まずいですか?」
河野担当相
「いや、ある面、そういうところはあると思います。その岩盤というものを壊すのもある面、大事なところもあると思うのですが、その岩盤はたぶんこんな島があって、周りは全部海ですね。だから、何もこの島にこだわらず、海は広いのだから。海を自由に走れるようにしてあげようよというだけでも。たぶん現在はエッ、水でしょうと、陸はないのと。いや、陸がなくても商売ができるんだよというのを、フェイスブックとか、グーグルとか、ああいうものが新しいものをつくってどんどん海に出ていったように、小さい島にこだわっていてもしょうがないじゃないか。海に出ようよと。その時に、島のルールは海に適用しないというのが大事だと思うんですね」
反町キャスター
「具体的にもし差支えなければ、現在こういうところで、そういう島を放ったからしにしておいて、海で商売をさせようとしているのだという、見ている人達に、ここで何か芽生えがあるのだなと」
河野担当相
「それは違うんです。要するに、島から出て行ってどこに行くかは、それはビジネスの人が決める話であって、政府がこちらに行こうとか、東へ行ったらどうかというのはまったく余計なお世話です。だから、政府は、陸のルールは海では通用しないよと言うのが政府の仕事で、海へ出て行くのは、それは皆さん出て行ってくださいと。どちらに行くかは、政府は言いません。日の出る方に行ってもいいし、日の沈む方に行ってもいいし、太陽の動きは関係ないと、北へ行くのだっていいですというのが大事だと思うんです」
反町キャスター
「そうすると、それは規制緩和というよりも」
河野担当相
「だから、余計なことはしない」
反町キャスター
「新たな規制をしないんだと」
河野担当相
「そう、政府は余計なことはしないからどんどん新しいアイデアを試せるようにしてあげますというのが大事だと思います」
矢嶋氏
「その通りだと思います。ただ、規制改革をそうやっても、たぶんスピードが遅いので。現在日本の仕組みの中で、それは国家戦略特区でやらせるべきだと思うんですね。国家戦略特区の中で、何でもやらせて、そこで問題も発生するし、うまくいっているのも出てくることを日本全体で吸い上げるという、そのスピード感が大事なのではないかなと思いますね」

『骨太の方針』と歳出改革
秋元キャスター
「ここからは歳出改革について聞いていきます。今日、少子高齢化への対応を最重要課題と位置づける政府の経済財政運営に関する基本指針、骨太の方針の素案が取りまとめられました。その中で特に行政改革も担当されている河野さんの手腕が期待されるのが、歳出改革ですけれども、骨太の方針の素案では、財政の質の改善をはかり、歳出の中身を大胆に入れ替え、政策効果の高い歳出に転換するワイズ・スペンディング、賢い支出の仕組みの強化が重要としているんですけれど、河野さん、この財政の質の改善というのは、これは具体的にどういうことをやるのでしょうか?」
河野担当相
「たとえば、平成、確か2年は赤字国債がなかった年だと思うのですが、平成2年から今日まで見ると、社会保障の分野というのはすごく、年に1兆円とまではいきませんが、それに近い金額で伸びているのですが、地方交付税と社会保障以外の国の事業費というのはほとんど横ばいです。だから、伸びているのは社会保障と国債費だけがこの四半世紀、伸びているんです。相当かなり無理をして、そこを維持しているのだと思うのですが、一生懸命、無駄撲滅と言ってやっていますが、その無駄は削るのは当たり前ですが、その優先順位の低いものとか、効果の低いものは切ってもっと効果のあるものに入れ替えるというのが大事だと思いますね」
反町キャスター
「矢嶋さん、いかがですか?どのように感じますか?歳出改革」
矢嶋氏
「絶対に必要でしょうね。結局、現在の予算の付け方というのが、予算なので、民間ですと、決算が大事ではないですか。ここがおかしくて効果を検証するうえにおいては、その決算がどうだったのかというのを国の予算できっちりと見ないといけないのだと思うんですね。そこで効果をちゃんと見たうえで予算の付け方を変えるという、そういう仕組みをつくらない限りにおいてはなかなかこの質の改善というのははかれないので」
河野担当相
「この間まで決算委員会で筆頭理事を、私がやっていまして、3年分積み残しているんですね。要するに、現在の国会はまったく決算重視になって、参議院は決算重視だと言って、がんばってやっておられるのですが、衆議院は積み残しになっています。これは何か大臣が来ないと決算委員会を開けないみたいなことになっちゃうと、ズルズル後ろへいってしまうので、決算の実質をちゃんと見ると。別にこれは政務三役でなくて、課長さんを呼んで、この予算の効果はどうなのだというのをギリギリ詰めようという提案も決算委員会に出ていて、なかなかそれがうまくいかなくて、大臣を呼んでこいみたいな話になって、うまくいかないのですが、おっしゃるように、この予算の効果は何だったのと。そうやって、この予算は本当に効果がある予算かどうかというのを、1つずつ見ていって、ダメなものは外すし、替えるものは替える。現在、行政事業レビューを私のところでやっていますが、それを国会でもやるというのが大事なことだと思うんですよね」
反町キャスター
「年間の審議日程を見ると、1月から予算の審議を始めて、4月ぐらいに予算が成立して、いつものタイミングであれば、8月の概算要求の前にたぶん決算をした方がいいですよね。スケジュール的にはどう?」
河野担当相
「3月に年度が締まるんですね。出納整理期間みたいなのがあるのですが、これだけICT(情報通信技術)が発達している中、11月に決算が出てきますとか、秋に何とかがんばって出しますというのは変えていかないとダメで、それは3月に締めて、出納整理期間が終わったら、はい、決算です、というのが出てきて、そこで本当は効果の検証もあって…」
反町キャスター
「本当は5月、6月にそういうのがあると概算要求に間に合うんですよ」
河野担当相
「極端なことを言うと、一昨年の決算でもいいから、きちんと入れて、議論ができる。本当はこの間、終わったのが、8月までにきちんと検証されて、概算要求で、これは意味ないから外そうというのができればいいと思うので。そこはやや行政が甘えている部分というのは確かにあるのではないかと見ていて思います」
矢嶋氏
「1年遅れでもいいと思うんですよ。やること自体が非常に重要で、過去の政策の評価もなかなかできないので。たとえば、過去やった対策がどうだったとか。そこは非常にやることに意義があると思いますね。遅れてでも出すと」

支援物資のミスマッチ
秋元キャスター
「熊本地震で問題になった主な事象で支援物資のミスマッチがあります。プッシュ型支援のどこに問題があったのですか?」
河野担当相
「熊本県の集積所に物資がたくさん滞っていますという話がありまして、これは熊本県がいろいろな自治体と災害協定を結んで、いざという時には物資を送ろう、あるいは送ってもらおうと。それが熊本県の集積所にワーッと集まってしまったものですから、熊本県の職員の方も被災していますから、なかなか仕分けして送るということができなくて、物資が滞りましたという話がありました。本来は要請を受けて、国が動くという昔のルールではあったのですが、東日本の教訓をそれこそ踏まえ、いざと言う時に、行政機能が低下している時に要請を待って動くのでは手遅れだろうということで、今回は熊本で手が足らなくて仕分けをして送り直すことができませんと、物資があるものも避難所に届けることができない状況だったものですから、国は10万人が避難していて、3食3日分で90万食という計算をして、佐賀県の鳥栖にある日通の流通センターをお借りして、そこへ荷物を送ろうと。水と食料はそこへ送って、そこから日通のトラック、あるいは自衛隊のヘリやトラックを使って、それぞれの避難所へ送っていこうと。その避難所のリストの中で、内閣府防災の手元にあったところへまず送ると。ですから、かなり早い段階で水と食料を届けることができたのだと思うのですが、今回は避難所以外に避難している方もたくさんいらっしゃいました。車中泊をされている方もいらっしゃいましたので、こちらで把握しているところには送ることもできましたが、把握をしきれない部分というのは、これは正直なかなか早く送り届けることができませんでした。相当大きな地震が2度きましたので、かなり道路が波打ったり、割れ目ができたりという、しかも、電気が消えている中で、民間のトラックの運転手、自衛隊の隊員が危ない中を届けなければいかんと、無理して行って、かなりそういう方に英雄的な活躍をしていただいた部分というのはあると思いますが、最終的には250万食を超えるぐらいのプッシュ型の支援をやりましたので、これはかなり大事な支援策だなと思っています」
田中氏
「プッシュ型という言葉からも感じ取ってもらえると思うのですが、ワンウェイなので、初期はそれでいいと思います、1日、2日は。ただ、徐々に必要なものは変わってくるものですから、どうしてもツーウェイ、持って行くのと、取りに来てもらうという、そういう形をとる必要が出てくるわけですね。その場合に、佐賀だけではなくて、近隣県に、被災地をブロックするように拠点を、食料だけでなく、病院といったもの。癌の治療でブロック治療というのがありますが、同じように患部をブロックして治していくというような、そういう仕組みをつくることが私は有効かと思うのですが、これは法案をかなりつくっていかないと、いきなり民間の病院に協力しろと言っても…。病院の拠点は、たとえば、宮崎につくるとか、複数つくってもいいと思うのですが、囲むようにつくる。たとえば、コンビニは玉突き型流通、物流というのをやって、それで補給がスムーズに行っているわけですね。そこに対してボランティアの人に集まっていただく。モノもそこに届け、そこから届けるとか、取りに来てもらうような仕組みができればツーウェイになっていくと思います」
河野担当相
「ツーウェイというのは大事です。初期には水ですが、これだけ断水が続くと、お風呂に入れないので、下着の替えが必要だと。最初は体育館に寝ているけれども、だんだんダンボールベッドが必要だと要求が変わってくる。それをいかに把握していくかというのが1つは大事で。今回はタブレット型の端末とクラウドのシステムを提供していただきましたので、タブレット端末を避難所に撒いて、何が幾つ必要かというのをクラウドに上げていただいて、それを送っていくというオペレーションをやりました。たとえば、病院が潰れてしまう、あるいはケガ人が大勢出るということになると、周りの病院にいかに早く出していくかということが大事ですから。これは、たとえば、首都直下型地震が起きた時に、病院から病人を出していけるかというオペレーションは、しっかりやらなければいかんということで、訓練もやっているのですが、それは非常に有効な手段になってくると思います」

防災拠点被災の影響
秋元キャスター
「罹災証明書の交付が5月中にできるということなのですが、未だに3割しか交付されていないという状況なのですが」
河野担当相
「これは問題なくできると思っていまして、申請された件数が、約11万ですが、九万数千件の家屋の調査は終わっています。我々は、罹災証明を調査が終わったところから順次発行して構いませんと自治体に伝えているんですけれども、益城は調査をやって、20日から罹災証明の交付をやります。役場の方も被災をされましたので、かなり効率的にやらないと、タラタラやっていくと時間がかかってしまうので、きっちりと調査をやったうえで、20日はこの地区、次の日はこの地区と言って、罹災証明の発行を開始しますということになっていますので、5月中にほとんど、1次調査に基づく罹災証明の発行はできると思っています」

『車中避難』対応と課題
秋元キャスター
「車への避難について、どういう対策を検討しているのですか?」
河野担当相
「現在でも避難所でないところに避難した方も避難者ですから、きちんと支援するということになっていまして、それは車中泊の方もここに含まれるわけです。ただ、今回はどこに車中泊されているか。たくさん集まっているところ、大規模な駐車場に大勢集まっているところは、そこに大勢いるよというのはわかっていて、そこにストッキングを配るとか、いろいろ手当てをすることができたわけですが、小さな駐車場、あるいは家の前で、という方が大勢いらっしゃったので、そこは、大変申し訳ありません、後手を踏んだということはあると思います。これはエコノミークラス症候群があるので、足を動かしてくださいというお願いを一生懸命したのですが、結構、高齢の女性の方でも車の中で避難に疲れたと、動くのは大儀だというところは正直あったと思いますし、余震が続くものですから、ぜひ避難所へ、と言っても、それよりは車の中が落ち着くしというところもあって、車中泊が長く続いたということはあったと思います。ですから、避難所の耐震をしっかりやって、避難所は大丈夫だと、感覚としてここなら安心とならないと、体育館の天井が落ちたとか、隣の公民館が崩れたみたいなのを見ると、あるいは自宅も壊れているというと車の中の方が安心だということになってしまうので、そこは、今回は申し訳なかったなと」
反町キャスター
「情報の格差の埋め方については?」
河野担当相
「スマホが広まっていますので…」
反町キャスター
「お爺ちゃん、お婆ちゃんがスマホを…」
河野担当相
「そこはなかなか難しい。たとえば、避難所は壁新聞をやろうと。ところが、貼っている情報が多過ぎてよくわからないと。いろいろなNGOやボランティアの方が車座になって、1つ1つ説明していただいたということがありますが、それも避難所にいるから車座になってできるわけで、避難所でないところとか、自宅の方にどう伝えるか。まずネットで、SNS、スマホでやりますが、70歳、80歳の自宅でがんばっている人、スマホを見ない人へどうアプローチしていくかというところはいろいろ考えていかなければいけないのかな。最後はマンパワーになりますね。もう1つは、地区のつながりで、ここに行くとこういうものがあるよと地域でお互い声をかけあって情報を伝えていくというところがあって、こちらにスマホがあって、その間を丁寧に埋めていくということなのかなと」

自治体への財政支援
秋元キャスター
「熊本県側から国への要望がありましたが」
河野担当相
「今回の補正予算で7780億円をいただきました。たとえば、現在、仮設住宅の建設が進んでいますが、これは県と国で費用を負担するわけですが、熊本県は県の予算で建設仮設2100、みなし仮設という民間の賃貸住宅、あわせて4200件分の補正予算の手当てをされているのですが、今度の国の補正予算では1万5000戸をやれますよということなので、建設仮設が大幅に増えてもキチッと手当てができると。1万5000戸を超えても、今度は7000億円の予備費が使えますので、そういう意味では、自治体の首長さん達には財政の心配はしないでくださいと。そこは国がきちんとやるので、お金がどうかなと手控えるような必要はありませんと」
反町キャスター
「ワンショットではないですか、補正というのは。来年度以降の継続的な支援のあり方はどうなりますか?」
河野担当相
「たとえば、熊本城の復旧は相当な年月がかかります。たとえば、阿蘇大橋はどうなのだ、俵山トンネルはどうのだと。これは必要なものはきちんとやるから、心配しないで手がけてくださいと総理はおっしゃられていますから、これは次年度以降も財政支援は…。やり方については今後いろんなことを検討していかなければいかんと思いますが、少なくとも心配する必要はありませんと。国でどういう出し方をするかは、財務省なりが検討するのだろうと思いますが、必要なことはきちんと国が支援をしますということを申し上げていますので、必要だと思われることは全部やってください、そこは心配をする必要はないと思っています」

田中辰巳 危機管理コンサルタントの提言:『①被災地をブロックして支援 ②補正予算の厳重な仕分け』
田中氏
「補正予算を大臣にしっかりと仕分けしていただくという。前の時に沖縄の護岸工事に使われたとか、シーシェパードの対策に使ったとか、なぜそれがというようなものが多かったと思いますので、そういうのをなくしていただくことが重要かと思います」

河野太郎 内閣府特命担当大臣の提言:『保険と備蓄』
河野担当相
「いざ地震がきて、たとえば、自分の家が壊れてしまった時に、現在の支援金は最大で300万円ですから、これで家を建て直すことはできないので、自然災害が起きた時にもう1回家をきちんと建てられるような災害保険に是非自宅、あるいは仕事場に入っていただきたいというのと、最低3日分の食料、水、トイレの備蓄は本当に大事だというのを実感しましたので、ここはお願いしたいと思います」