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2016年4月12日(火)
30分拡大SP②与野党『厚労相』対論 ▽ 菅官房長官にすべて聞く

ゲスト

田村憲久
前厚生労働大臣 自由民主党政務調査会長代理 衆議院議員(前半)
長妻昭
元厚生労働大臣 民進党代表代行 衆議院議員(前半)
菅義偉
内閣官房長官 自由民主党衆議院議員(後半)
田崎史郎
時事通信社特別解説委員


前編

『前』&『元』厚労相に聞く 『待機児童問題』の深層
秋元キャスター
「早速、待機児童問題について聞いていきたいと思います。最近話題になったブログ、『保育園落ちた日本死ね!!!何なんだよ日本。一億総活躍社会じゃねーのかよ』。この文書が2月15日に投稿されまして、2月29日に、当時、民主党の山尾さんが衆議院予算委員会で紹介し、話題になりました。先月9日にこのブログに賛同する母親達が2万7000人分の署名を塩崎厚労大臣に提出し、18日には自民党待機児童問題の緊急対策を検討する特命チームの初会合が開かれました。また、24日には野党5党が保育士の月給を5万円引き上げる法案を衆議院に提出。一方、28日には、厚労省が待機児童解消に向けた緊急対策を発表しました。まずは長妻さん、今回このブログから騒動が大きくなっているわけですけれども、この流れ、どのように見ていますか?」
長妻元厚労相
「ブログに対して、安倍総理の反応が非常に冷ややかだったというようなことも怒りに火を点けたのではないか。つまり、日本の構造が相当、昔の構造と変わっていて、1997年から専業主婦世帯と共稼ぎ世帯で、共稼ぎ世帯の方が多くなって、現在は共働き世帯が当たり前の世の中で、お子さんを預ける場所がなければ、仕事を辞めざるを得ないし、むしろ子供を産む前に、お子さんを預ける場所がなければ、産むのを諦めると。こういう、つまり、働いているのは当然で、何かキャリアアップで働くとか、社会勉強で働くというのではなく、共働きで働いている方々は現在、もし共働きできなければ、家計が破綻すると。そこまで本当に大変な状況な方が大変多いので、ですから、お子さんを預ける場所がないということは死活問題。会社を辞めざるを得ない。家計が破綻しかねない。ですから、そういう切羽詰まった状況を政治はわかっているのかと。そういう強い危機感があったと思いますね、怒りが」
田村前厚労相
「私は安倍総理ぐらい待機児童に取り組んだ総理はいないと思っているんです。なぜかと言うと、3党協議で、子ども子育て支援制度というものをつくりました。当時、民主党政権ですね。我々も協力をしてこれをつくった。それが現在のスキームですね。民主党政権の時にはそれでも増やしたのですが、年間3万から5万人分の保育所、人数分の枠を増やしたんですね。ところが、安倍さんが総理になって、私はすぐに厚生労働大臣ですから、『田村さん、平成31年までに40万人分増やすんだよね、保育の枠を。子供の枠を、2年前倒ししてくれ』と。つまり、7年あるやつを5年でやってくれという話ですよ。総理、平成31年のスキームで、民主党政権の時にもそういうスキームを一応つくっているので、それを早めるというのは場所の問題だとか、人の問題とか、かなりきついですよと話をしたのですが、『いや、そんなことはどうでもいいんだ』と。『とにかく待機児童の問題は現在、大変深刻な問題なので2年早めてもらえなければ持たない』と言って、私は始めたんですよ。結果、それまで3万から5万だったのを、毎年10万ペースで増やしているんですね。倍のペースで増やしているんですよ」
反町キャスター
「この問題をやっていくと、よく言われるのが、この問題は国政の問題なのか、地方自治体の問題なのかという話が出てきます。だいたい問題自体が全国の問題ではないという指摘がある一方で、自治体、地方自治体、基礎自治体が保育所の問題に対してどういう姿勢で臨んでいるのかによって、地域によって待機児童問題が増えたり、減ったりしているという、対応もあるのではないか。都だったり、区だったり、世田谷区の例をよくやりますけれども。国が負うべき責任の範疇、ないしは国と地方自治体の責任の按分、どのように長妻さん感じていますか?」
長妻元厚労相
「地方だけに任せておくと、相当なかなか前に進まないと。現在も財源は、基本的には国がだいたい半分ですね。あとの半分を県と市で持っている。緊急なところは国が3分の2財源を持つというのもあるので、そういう仕組みもありますから、ですから、財源の手当てをして国が主導してやっていく必要があると思いますし、あと、たとえば、ある市だけががんばって保育所をつくると、他の市からも来るわけです。そうすると、他の市で、施設がないところと有るところで、財源を負担するところとの公平感、あるいは通う距離もありますから、ある程度、万遍なく必要なところにつくっていくというのは、国が音頭を取って、3分の2以上の財源を国がつけるような、劇的な仕組みをつくらないと、私も今回、相当考えさせられました。いろんなお話を再度よく聞くと、本当に深刻です」
田村前厚労相
「待機児童の問題は現在、大きな問題で真剣に取り組まなければいけないというのではなくて、我々も取り組んできているんです。大変な問題だから、安倍さんが、早めろと。かなり無理してこれまでつくっています。ただ、問題は物理的な問題があって、保育士も確保しなければなりません。よく潜在保育士の方のお話をされますが、給料だけでは戻ってきてもらえない。なぜならば、仮に他の産業と同じぐらいまで上がって、現在、他の産業で働いている方々はおられるし、そもそも辞めた理由が現在の保育の現場、これが非常に過密な労働で厳しいというのがあるんですね。親とのコミュニケーションもなかなかとれない。小学校は週に何回、月に何回ですけれども、保育所の場合は朝夕、毎日、顔を合わせますから、コミュニケーションをうまくとれないとプレッシャーになっちゃうんですね。そういう問題もある。いろんな問題があって、子供のことを愛して夢と希望を持って務めるだけにそういうところで挫折をしてしまうという問題もあって、そういった方にもう1回、保育の現場に戻ってきてほしくてもお金の問題だけでは戻ってこられないという現状もあるんですね。そういうことを考えると、いろんなことをちゃんと整備しておかないと、いきなり来年50万人分をつくれなんて無理な話です。ましてや自治体は3分の2にしたって、負担があるわけですから、自治体の負担が増えることは事実です。ましてや施設整備のための交付金を、これは潤沢に用意しているのですが、問題はそれが用意してあっても、自治体でその枠を限っちゃうと。うちはあと3つしかつくりませんよと」
反町キャスター
「何でそういうことが起きるのですか?」
田村前厚労相
「それは運営費、自分のところの負担の問題であったりするわけですよね。ですから、そういう意味では、自治体ももちろん、がんばってはいただいているとは思いますけれども、自治体が基本的には保育の実施義務を持っていますので、これは義務ですね」
反町キャスター
「この問題、与党が、政治が、矢面に立つのがおかしいのではないかという議論ですが」
田村前厚相
「そこで、そうは言いながら、これだけの問題があるので、実は今回の緊急対策ではなくて、昨年の年末に一億総活躍社会のプランの中でまとめた中で、これは自治体にお願いしてもなかなか難しいところがあるだろうというので、企業主導型保育というのを今回、導入します。これも今回の緊急対策より前に決めた話です。95%国費を入れて、企業は5%の負担です。これで、たとえば、企業が1社だけではなくて、複数社連携をして、たとえば、事業所内だけではなくて、駅前であってもいいですし、それから、企業の子供達だけではなくて、働いておられる他のお子さんを預かってもいいしという、これを大々的にやる。しかも、マッチングをしなければいけないから。マッチングの第三者機関をつくって、運営する事業者と事業主、それと企業と。これをマッチングさせ、これからそういうものをどんどんつくっていこうと。これはいよいよ自治体だけにお願いをするのではなくて、困っている企業も巻き込んで、そういう保育施設をどんどんつくっていこうというところまで、我々は昨年、提案して、いよいよ制度が法律をもって始まりますので」

保育士『月給5万円引き上げ』
秋元キャスター
「保育士の待遇改善について政府、野党はこのような案を出しています。政府案では月給に平均1万2000円程度の上乗せを検討ということです。民進、共産、社民、生活の野党4党は保育士の月給を5万円引き上げる法案を衆議院に提出をしているんですけれども」
反町キャスター
「民進党は非正規の待遇改善とか、いろんな、いわゆる低所得者対策を広くやろうという話の中で、飛び抜けて、この保育士だけ5万円上げるということだけについては、つじつまが合うのですか?他の人達はどうなるのですか?」
長妻元厚労相
「これは、だから、先ほどの話ですね。つまり、緊急度が今回、相当高いと。だから、おっしゃるように普通の政策であれば、そうですよ、他とのバランスとか、あと物理的にできないとか、あるいはこういう制度の壁があるとか、自治体も負担をするからお金がないのだとか、ありますけれども、それを乗り越えるような財源の優先順位を相当つけないと、家計が本当に破綻をしかねないし、少子化にもマイナスだし、子供達の環境についても本当に大丈夫なのか、そういう相当な危機感を共有したので、与党も危機感はあるとは思うんですけど、もう少し財源の手当てを人、モノ、金を集中していただきたいと思うんですね」

『待機児童問題』の深層
秋元キャスター
「待機児童解消に向けて厚労省は緊急対策をまとめました。長妻さん、厚労省の緊急対策にどのような感想を持っていますか?」
長妻元厚労相
「ですから、人、モノ、金、新規に予算がつかないので、苦しい対策にはなっているんですけれども、ただ、ちょっと心配なのは、たとえば、現在の国の最低基準というのを厚労省で設け、1人当たりのお子さんが3.3㎡です、その広さを確保しなければいけないと。ただ、自治体は3.3㎡ではない自治体が相当あるんです。それよりもちょっとゆったりしないと、いろんな事情があって、その方が安全だというようなこともあるので、ゆったりでもないですけれども、先進国のヨーロッパに比べたら相当それでも狭いですよ。劣悪といったら言葉が悪いのですが、それを避けるために、国の最低よりも上乗せして、スペースを確保する、あるいは保育士さん1人当たり6人のお子さんというのが国の基準ですね、1歳児だと。それをちょっと保育士の方を増やせば、お子さんに対してきめ細やかに見られるというような自治体があるんです。そこを国の最低基準ぐらいまで落として、もうちょっと人を入れなさいというような主旨なので。これは事情がそれぞれ保育所にもあるし、その地域にもあるので、ちょっと心配をされているのは保育所で、お亡くなりになるお子さんもいらっしゃるわけですよ、いろんな事故で。そういうところで経験されたお母さん方が心配の声を上げられているので。ですから、安全を第一に考えてもらわないと、金がないから詰め込むというような、そういうことでは良くないと政府も考えられているとは思うんですけれど、ちょっとそこは注意をしないと行き過ぎてしまうと思います」
反町キャスター
「長妻さん、緊急対策ということでやって、当面の待機児童の皆さんを、どこかに吸収しなくてはいけないということの意味と見るのか。この状態がずっと続くのか。1人当たりの6人でずっといけというのか。全然、意味が違ってくると思うんですけど、そのへんのところも含め、これが緊急であってもダメだと。緊急は、たとえば、ここ1、2年の間に2万人、3万人、データによると6万人という数字もありますが、それを吸収するために急いで何かをつくりなさいという意味ですか?それとも緊急だったら要請止むなしという立場になりますか?」
長妻昭厚労相
「ですから、そこらへんは非常に難しいところですが、ただ、緊急で詰め込み過ぎて事故が起きたら、緊急だからと言い訳できるのかというのがありますし、本当に緊急なのか。政府がプランを、たとえば、出して、3年後にはほぼ解消するようなことをやりますよと。その間のいろんな手立てですというメッセージが出てこないわけで、ですから、ここで相当なものを与野党問わず協力して出さないと日本の将来は暗いと思います」
田村前厚労相
「0歳児のほふく室3.3㎡。これは面積が最低基準ですけれども、これを緩めてくれというよりかは、もっと手厚い面積をやっている自治体があるので、それを3.3㎡までとは言わないけれど、もう1人ぐらい預かれる枠はないだろうか。1人ぐらい増やしてくださいと言ったって、1人増やすだけで、都内に結構ありますから、保育所が。それから、人員配置基準も同じですよね。1、2歳児で保育士が子供6人に1人ですよ。6対1という基準ですけれども、これを5対1にしている、都内では多いですね、区が。それを、5対1を6対1にしてくれとは言わないけれど、1人ぐらいは増やしてもらえないだろうかというお願いをしているんです。ただ、これは自治体が最終的にはお決めになることで、我々も質を落とすのは嫌ですよ、本当は。だけれど、緊急時だからご理解をいただけるのならば、そういうことも選択肢の1つとしてあるのではないのかということをお願いしています。この場合、新しく保育士をつくって、その基準でやるのは、これは皆同じ基準ですから、比較的納得いただけるのですが、これまで入っていた子供達はこれまでよりか、質は若干なりとも落ちるわけですよね。面積にしたって、人員配置にしたって。すると、これまでお子さんを預けておられるお母さん、お父さん方が、この間よりちょっと質が落ちたのではないのと言われるのは、なかなか難しいです。これはこれで我々も1つ提案として、自治体としてご理解いただくのであれば、やってくださいということで、お願いをしますけれども、ここには書いていないですけれども、先ほど言った企業主導型の保育というのは、これは新しいスペックでお出しをします。こういうものを中心に何とか保育所を増やしていきたい。それと同時に一時預かりというのがありまして、保育で。本来は一時的に預かる保育所、保育ですけれど、そこを、たとえば、現在は預かってもらえないから、会社を辞めなければいけないというお母さんがいれば、企業主導型保育とか、あと自治体が単独でやっている保育所があるんですね。これに今回、国の補助金を入れやすくしますので、それによって負担も、親御さんの負担も減りますから、こういうものを整備するまでの間、申し訳ないけれども、一時預かりでおつなぎをいただけるのであるならば、つないでいただけるのを、こういう保育コンシェルジュ。他にいろいろあるんですけれど、そういうところに4月以降もしっかりといろいろと相談いただいて、こういう方法がありますよ、ああいう方法がありますよときめ細かい対応をお願いしたいということで、今回挙げさせていただいているということです」
長妻元厚労相
「企業主導型保育ですね、先ほど、おっしゃった企業が集まる、企業の中で自分の従業員のために保育所をつくると。時と場合によっては地域の方を入れてもいいのだけれども、結局、財源が企業からの拠出金ですよ。企業が出した拠出金に基づいて、財源もあるから」
反町キャスター
「先ほどの田村さんの話だと、国が9割ぐらい支援するとか?」
長妻元厚労相
「特会に入れて、そこから国がやるんですけれども。特会に1回、企業の拠出金を入れて、国のお金として、それを支給するのですが、果たしてそのやり方がどこまで全体を劇的に変えるところまでいくのか。悪いことではないと思いますけれど、本当に、劇的に全部、解決できるのかという疑問はあるということです」
田村前厚労相
「雇用保険、要するに、アベノミクスの成果で保険料の料率を下げました。その1部を年金特会に企業の負担が減った分だけ、その分だけを出していただいて、それを財源に、企業主導型保育だけではないのですけれど、いろんなものに使わせていただくことで、特会に入れて国として使うわけですけれども、そういう意味では、予算がついていない、ついていないと言われているのですが、既に用意して、補正で用意をして、来年度当初予算も用意して、法律をつくってやっているんですよ。ですから、そういう意味で、我々が準備をして執行をする前に、このブログで、非常に皆さんに注目いただいたので、それから、予算をつけていないではないかと言われるんですけれども、我々も昨年の年末で、この問題はさらに加速度をつけなければ間に合わないというので、予算の手当ても、法律の手当ても一応準備しているんですよね。ですから、これからを見ていただかないと成果が上がるのは4月以降ですから、たとえば、資格を持っているけれど、働いていない、先ほど言いました、なかなか戻っていただけない。その方々のインセンティブのために、たとえば、支度金として20万円、戻っていただく時にはお金をお出ししますと。ただし、2年かな、働き続ければ還していただかなくて結構ですと、そういうのもやっているんですね。それから、保育士で資格を取って働く方々に対しても、まず資格を取る時に月5万円。それから、入学には入学準備金だとか、卒業をした時は、卒業祝いだということで20万円。こういうものをお出しして、とにかく現場で働いていただければ、返していただかなくて結構ですよという形で、何とか現場に来ていただけるような、そういうことも実は昨年の年末に一億総活躍で準備をさせていただいている。それと、いよいよこれから成果が出て来る前に、このブログで国民の皆さんの注目がもう1度上がってしまったものですから、後追いみたいに見えるのですが、我々はこの問題をずっとやってきていますし、昨年の年末は、さらに、これはこののままでいったらまずいというので、手当しようというので、10万人分、さらに枠を増やそうという決断を、保育所の受け皿。年末やっているんですよ。そういうことも含めて、ご理解をいただきながら、また、今回お金を使わなくてもやれることはいろんなことはやりましたから。是非ともご理解をいただきながら、と言いながら、待機児童がなくならないというところに問題があって、これは物理的な問題があるので。お金をつければできるという問題ではないというところが1番つらいところですね」
長妻元厚労相
「努力はわかるんですよ。それは与野党ともにというのか、与党の努力もわかるのだけれども、いろんな政策を言ってもいいけれども、現実に保育所に落ちているわけですよ、現場は、皆さんは。だから、それを落ちないようにしてくれと。それが実現できれば、ちゃんと政府はやっているなと実感できるわけで、いろいろな政策を打っても全部、小粒だから、なかなか現実を劇的に変えるまでにいっていないというところが、我々は考えなければいけないところだと思うんですね」
田村前厚労相
「潜在的に待機児童がどれぐらいいるのか。これは小宮山大臣の時に40万人ぐらいだというので、民主党政権で40万人という指示、整備をしましょうと、平成31年までにということで決めたわけですよね。ところが、我々はそれよりもさらに10万人増やして、安倍内閣は50万人で進めていますが、50万人で現在言いました通り1歳、2歳で48%。ヨーロッパがだいたい50%強ですから、ちょっと少ないぐらいですけれども、それぐらいで収まるかどうかはわからないです。待機児童がなくなるまでつくり続けないと、つくり続けて、なくなった時に待機児童解消になるんです。ですから、我々はできる限りのペースで保育所をつくるしかないです。それは最善の努力をして」
反町キャスター
「それは、よく言われるのは、7年後のピークアウトと言いましたけれど、7年後に子供が減り出した時に、その施設はどうなるのだという話と、実際に保育園を増設するにあたっては、様々な反対をする人もいるではないかと。たとえば、はっきり言ってしまえば、幼稚園の経営者の皆さん。幼稚園の人達にしてみたら、保育園をつくられたら、自分達の(経営が)…違う?現在はそういう流れではない?」
田村前厚労相
「そういう時代ではない。なくなっています」
反町キャスター
「保育園の増設に関して、問題となるもの、越えなくてはいけないものというのは何ですか?」
田村前厚労相
「1つは、全員分つくれば、絶対、待機児童はなくなりますけれども、実は現在も保育所は260万人分ぐらいあるんですよ、全国で。現在入っている子供は237万人ぐらいですかね。現在もうちょっと増えていますけれども。実は空きがあるんです」
反町キャスター
「地方でね」
田村前厚労相
「そうです。つまり、地方の若者が毎年、東京に数万人単位で、東京だけではないです、他の待機児童のいる都市にも移るわけです。ですから、次から次へと待機児童が出てきて、もう1つの視点から言えば、もちろん、東京も発展してもらわなければ困るのですが、地方創生で、地方に若者の雇用と子育てしやすい環境を整備して、魅力のある地方創生ができれば、東京や名古屋や大阪など都会に若者達が行かなくなる。残ってくれる。そうなれば、この待機児童問題というのは一方の解決策でもあるんです。だから、保育所を都会につくるということと地方の魅力を増して地方に残ってもらう、空いている保育所に入っていただくという両方を相まってやるというのが、私は1番の解決の道だと思います」
反町キャスター
「国会での審議を全部見ているわけではないですけれども、こういった具体的な政策までを含めた待機児童の問題というのは、国会で話し合われているのかと。どちらかと言うと、もっと、どうなんだ、こうなんだというなすりつけ合いみたいな議論が」
田崎氏
「なすりつけというか、攻撃的な試合ですよね。民進党は参院選を前に攻めようとする。一方、安倍さんも時々カッとなって言ってしまうと。それで、非常に荒れて論議になっているんですよね。現在のような議論を進めていただければ。わからない部分もあるんですよ。でも、意見の相違がここにあるんだということはわかるわけですね。だから、そういう意味では、もうちょっと落ち着いた議論をしてほしい」
反町キャスター
「落ち着いた議論ができていないのですか?」
長妻元厚労相
「国会でもちょっと誤解がある。つまり、テレビで映っているような予算委員会だけではないですよ。厚労委員会とか、テレビ中継がないですね。そういうところでは相当、詰めた議論をしているんですけれど、どうしてもニュースになるようなところだけなのですが相当、議論はしています。ただ、現在のような、ちょっと温度差はあるということです」


後編

菅官房長官に問う G7外相会合と『ヒロシマ』
秋元キャスター
「G7外相会合の成果をどのように見ていますか?」
菅官房長官
「まずは核軍縮、そして不拡散、これについて保有国、あるいは非保有国、このG7でまさに核兵器のない世界をつくっていこうという、そういうヒロシマ宣言をしたということは非常に大きな意義があったと思います」

オバマ氏『広島訪問』の可能性
反町キャスター
「日本政府としてオバマ大統領の広島訪問についてはどう取り組まれていくのですか?」
菅官房長官
「ここは米国が決めるというふうに思っています。ですから、そこは米国の判断に委ねると、こう思います」
反町キャスター
「来てほしいというのは言っちゃいけないものなのですか?」
菅官房長官
「そこは米国が自ら判断されることだと思いますよ。ただ、世界の指導者の人達が広島の現場に行き、ケリー国務長官が感じたわけですから、ケリー国務長官がそういう話をされるのだろうと思いますよね」

普天間基地移設問題
秋元キャスター
「なぜ政府は普天間基地移設を巡る訴訟の和解を受け入れたのですか?」
菅官房長官
「政府と沖縄県がこの裁判3つ抱えていました。訴訟沙汰になって、お互いに争うことがなく、裁判所が和解を勧告されましたので、それに基づいて政府としては、今度の和解案というのは翁長知事が辺野古埋め立て承認を取り消しました。その1本に絞ったんですね。それについて裁判を継承、これをやっていくと。と同時に、また、一方的に並行的に協議を続けていくと。結果として最終的な裁判所の判断が出たら、主文に従ってお互い誠心誠意やっていこうという、そういう内容だったものですから、政府としては、そこの和解案と、その間に話し合いも、協議もするわけですから、いったん停止をして、その判断に従うということを決定したということです」
秋元キャスター
「普天間基地の辺野古移設は今後どのように進んでいくのでしょうか?」
菅官房長官
「訴訟を早めなさいと、和解勧告にあるんですよ。お互いに早く結論が出るように協力しなさいということまで和解案の中にありましたので。私どもは唯一の解決策は辺野古移設と思っていますから、裁判が早く進むように和解勧告に基づいてやっている。それと協議も平行して進めているという状況ですよね」

沖縄・翁長知事との協議
反町キャスター
「田崎さん、県と国の協議ですが、期待が持てますか?」
田崎氏
「平行線だと思うんですよ。最終的に裁判所が判断を下して、それに従うだろうと思うんですけれども、沖縄県の言い方が微妙に変わってきていて、これは埋め立て承認だけの問題なのだと。他にこのあと設計変更した場合とか、岩礁破壊の許可を得なければいけない時は、それは別個にやってくのだというニュアンスを漂わせているんです。だから、政府からすれば、これで1本化できた、このあと訴訟合戦は終わるのだという読みで一挙に決断されたんですけれども、どうも沖縄県の出方を見るとそれがうまくいくかどうかはちょっと微妙になってきているように思うんですね」
反町キャスター
「和解条項には、判決確定後は直ちに、判決に従い、互いに協力して、誠実に対応しましょうということになっているのですが、国としても判決には従うという意味でよろしいですか?」
菅官房長官
「もちろん、そうです。沖縄県も和解案に同意したわけですから、和解条項に書かれているわけですから、これに従う、当然のことだと思います」
反町キャスター
「裁判で負けたら、移設は断念するのですか?」
菅官房長官
「仮定のことについて申し上げることは控えたいと思いますけれど、少なくとも行政判断を前の知事がくだしていますから、そこについて私どもは瑕疵がないという中で、この和解条項に合意したということです」
反町キャスター
「負けるわけはないと思っている?こういう理解でよろしいですか?」
菅官房長官
「和解条項に私達は同意して、結論が出たらそれに従って、誠実に対応していきたいと思います」
田崎氏
「1本化したところで、この訴訟に限るならば必ず勝てるという確証がある、政府内の。3本のまま進んだ場合、そのうちの1本がどうも危なそうだという話が流れていた。だから、土俵として1本化したことによって勝てる可能性が非常に高まった。有利の1本化、裁判の手続きとしては」

政府×沖縄『和解』の行方
反町キャスター
「3月8日の県議会で、翁長知事はこういう発言をしています。『今回の埋め立て承認取り消しに伴う2件の訴訟についての和解でありまして、今後設計変更等、いろいろございます。それを法令等に従い適切に判断していくことに変わりございません』と。まだまだ戦うところはあるよと、どうですか?」
菅官房長官
「仮定のことについて私は…。ただ私が申し上げているのは主文に基づいてというのがありますよね。主文及びそれを導く理由の趣旨に沿った手続きをするとともに、と書いていますよね。これが全てだと私達は思っています」
反町キャスター
「沖縄にある米軍専用基地は、1972年の沖縄返還時に沖縄にある米軍の基地の面積は日本全国にある米軍基地の面積の59%でした。それが現在は74%あります。これは沖縄の基地が増えたということではなくて、本土における米軍の基地が返還されていく中で、沖縄は返還が進まないと。沖縄の負担は増えているのでは?」
菅官房長官
「沖縄の皆さんに過度なご負担を現在お願いしているということは事実です。ただ、私達は政権交代をしてから、普天間飛行場、ここは住宅や学校に周りを囲まれているわけですから、学校の校庭と金網1枚で隔てられている。そういう危険な場所ですから、辺野古に移設することによって基地全体は3分1ぐらいになるんですね。騒音も海に行きますから、ゼロになりますから、そういう意味で、普天間の危険状況、固定化を避ける。まさに抑止力、というものを解決するには、そこが唯一の道だと私達は申し上げているんですね。それで現在の土地の問題ですけれども、オバマ大統領と安倍総理の初めての会談、これは2年前ですか、そこで嘉手納以南という沖縄の人口の8割が密集するうちの7割が返ってくることを約束したと。それで今度、私達は北部を返還するように現在努力をしています。ここも沖縄の基地の約20%なの、こちらは。巨大な面積ですから、ここは沖縄県の協力をいただければできるんですよ。ですから、私達は翁長知事に協力してくださいと、沖縄の現在全体の2割近くの土地を返還しますから。ましてや地元の村長さん、2人にお会いしましたけれど、2人の村長さんも何とかそうしてくださいと。米軍もいいわけですし、しかし、残念ながら、沖縄県の協力が得られない現在状況ではないですか、現在一生懸命に、沖縄県に何とか協力してくださいと、そういうお願いをしているところです」

消費税の増税『延期』
秋元キャスター
「消費税10%への引き上げは予定通り行われるのでしょうか?」
菅官房長官
「これは総理が国会でも答弁していますけれども、リーマンショックや大震災のような状況にならない限り、予定通りということを言っています。私どもも、そういう経済環境というものをつくっていくと、ここが大事だと思います」
田崎氏
「雰囲気としては見送る可能性が高いと思っているんですね。ワシントンで総理が記者団と懇談した時、最後は政治判断だと。専門家の意見を聞いて、そういう手順まで触れられているというのは、もし見送る気がなければ、ああいうことは言われないと思うんです。見送る気持ちがあるから、原則は原則でたてつつも、6月あたりにドカンときそうな感じがしますね、見送りと…」
菅官房長官
「いや、いずれにせよ、全体を見て総理が判断するということでしょう」
反町キャスター
「前回の解散の時に、消費税の引き上げを先送りしますと、次の機会に向けて引き上げる環境を整えられるように努力します、という話で解散されました。今回、また先送りで参議院選挙、ないしはW選挙ということになると、消費税引き上げを2回先送りし、2回とも選挙をするという、政治的に消費税の引き上げというものを永遠にしなくなってしまうのではないかという懸念の声もあるのですが」
菅官房長官
「そこはまったくあり得ないと思いますよ。現在は変わっていないわけですから」
反町キャスター
「締切りというのは、この問題はないと思った方がいいのですか?来年の2月になって先送りと、これは事務的に無理ですよね?」
菅官房長官
「そこはたぶんそうだと思いますよね」

参院選の戦略と争点
秋元キャスター
「夏の参議院選挙はどのように戦いますか?」
菅官房長官
「政権に就いてから現在3年4か月ですか。これまで私達が取り組んできた、ある意味で、結果と、自民党総裁に再選されて一億総活躍社会の実現のための、強い経済、GDP(国内総生産)600兆円、子育て支援、希望出生率1.8、社会保障、介護離職ゼロと、こういうことを考えていましたので、そうしたことを中心に堂々と政策論争を戦っていきたいと思います」
反町キャスター
「野党側はどうなのか?この間、民進党の岡田代表がこの番組に出演し、参議院選挙の争点について、立憲、安保、格差だと言われて帰りました。いかがですか?」
菅官房長官
「よくわかりませんけれども、ただ、国民の皆さんが1番関心のあることは、私は経済。強い経済というのは社会保障に皆さんは1番関心が有りますから、それを行うことのできる裏づけの経済というのが大事だと思いますね。それと雇用を確保することも大事ですね。そういう意味で、経済と子育て支援と介護離職ゼロという社会保障について昨年の暮れに発表したわけですから、それに基づいてしっかりと国民に訴えていく、そういう選挙になると思いますよ」
反町キャスター
「憲法改正を仕かけてくるぞ、と野党側は必ず言います。ここで自民党に勝たせると憲法改正が目の前にきますよ、9条を改正していいのですかと。これに対して自民党はどう応えるのですか?」
菅官房長官
「自民党は立党の時から憲法改正というのは党是です。谷垣さんが総裁の時に、私達は憲法の草案というものをつくりました。当然、憲法改正というのは党の政策です。ただ衆参で3分の2が必要です。また、国民の理解も必要です。国民の投票にかけるわけですから。ですから、憲法審査会をつくっていますから、そこで何を憲法で改正するのか。それぞれ政党が憲法に対しての自分達の立場を明確にすべきだと思うんですよ。それで明らかに変えなければならないものがあるんですね。たとえば、環境問題というのは憲法にまったく触れられていません。環境とか、よく憲法違反と言われている私学助成問題、こうしたことを、まず合意できることから、そこを進めていくことだと思います」
反町キャスター
「参議院選挙での自民党の獲得議席の目標について、自民党はどのへんにターゲットを置いて戦うことになりますか?」
田崎氏
「総理が正式におっしゃっているのは自民党と公明党で過半数、非改選も含めてね。と言うと、ハードルはかなり低いです。簡単にクリアできる。現在の選挙情勢ならばね。本音の部分では自民党の非改選議席が現在65議席あるので、57議席獲れば122議席獲れるんですね。自民党だけの単独過半数。これは27年ぶりですよ。これでもし単独過半数が獲れれば、これは自民党にとっては大きな勝利。だから、内々の基準はそこに置いていると思います。これが獲れるかどうか。民進党、共産党の選挙協力の兼ね合いで、そう甘くないと思いますね」
菅官房長官
「与党で過半数は私達の目標ですね。そんなに簡単に勝たせてもらえる状況というのはなかなか難しいと思いますよ。と言うのは、どうしても参議院選挙というのは、政権選択の選挙ではないから、そこはバランスをとろうという、いつもの選挙がそうですよね。ですから、27年間、自民党は過半数を獲れていないです。27年ですから。ですから、そういう中で、私どもも簡単ではないと思っています。ただ、政策の実績とこれから私達が進めようということを徹底して国民の皆さんに訴えて、最低与党で過半数は確保したい」

衆参同日選の可能性
反町キャスター
「W選挙の可能性をどう見ていますか?」
田崎氏
「昨年暮れ以来ずっと申し上げているんですけれど、9割方ないのではないかなと。要は、衆院で現在3分2の勢力を維持しているわけです。現在3分の2があるから、昨年の秋、安保法案でもめた時に、衆院で再議決するぞと衆議院側がおどしをかけたから参院自民党が採決をようやくやっていったわけです。最後の砦です、与党にとって。その与党の砦を敢えて危険にさらす必要があるのか。衆院選挙やれば、これは議席が減りますよ。来年の消費税を見送れば、来年、再来年までいつでもやれますから」
菅官房長官
「解散権を持っているのは総理大臣しかいないわけです。総理大臣が解散のカの字もないと言っているわけですから、それ以上、誰も言うことはできないと思います」

菅義偉 内閣官房長官の提言:『世界と共に歩む日本』
菅官房長官
「今年はサミットの議長国でありますし、特に、近年はまさに世界で物事を決めていかなくてはならない問題が数多く出てきていますね。安全保障ももちろん、そうですけれども、環境問題とか、経済、こうしたことの中で、日本はそういうことを中心に歩んでいくべきだと思います」