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2016年4月6日(水)
安倍官邸真のキーマン 首脳外交と待機児童策

ゲスト

萩生田光一
内閣官房副長官 自由民主党衆議院議員
金慶珠
東海大学教養学部教授(前半)
中田宏
前衆議院議員 前横浜市長(後半)
汐見稔幸
白梅学園大学学長(後半)
 

首相側近が見た首脳外交 『暴走』北朝鮮の脅威
秋元キャスター
「先週、ワシントンで核安全保障サミットに合わせて日米韓首脳会談が行われていましたけれども、メインの議題だった北朝鮮の核ミサイルの問題への対応策について聞いていきたいと思います。今年に入ってからの北朝鮮の核ミサイル問題ですが、核の主な動きですけれども、こうした動きを見せる中、先週行われた日米韓の首脳会談ではこのようなことが話し合われました。核弾道ミサイル開発を阻止するため安全保障分野で協力強化と。制裁決議や独自制裁の履行を徹底ということですけれども、萩生田さん、日米韓首脳会談に同席されていまして、3人の首脳はこのような北朝鮮の挑発をどのように見ていると感じましたか?」
萩生田議員
「かなり予測をしている動きをしているという自信は逆にあるんですけれど。他方、金正恩氏は非常に年齢も若いし政治経験も少ない。金正日氏の時代というのは戦略的に対応していたことが、現在、正恩氏になって、かなり思いつきや感情的に動く、予測不可能な部分もあるのではないかということを非常に危惧をしています」
反町キャスター
「一部報道によると、北朝鮮の中では第一書記に対する忠誠心の争いが起きているのではないかという見方もあるぐらいで、では、どこまでエスカレートするのかという見極めが、僕には次がどう出てくるのかなというところはわからない部分もあるんですけれども、たとえば、日米韓の首脳会談においては、現在の北朝鮮政府の方向性とか、暴れ具合というか、動き。それは3者の間で見立てというのは一致しているのですか?ここはこういうふうに動いてくるのだろうなという情勢分析みたいなものはどういう感じなのですか?」
萩生田議員
「ミサイル実験などについては、一定の想定内の動きをしていますけれども、おっしゃる通り、この先どういう展開になるのかというのは非常に予測不可能なところもあります。他方、我が国だけのことを申し上げれば、国民の皆さんはいろいろと心配していましたけれども、特定秘密保護の法律ができ、あるいは安全保障の法律が成立し、施行を始めました。そういう意味では、これまで以上に非常に精度の高い情報を外国の皆さんからも協力をいただけるという環境が整ってきまして、対応は、非常にレベルが上がっているという自信を持っています」
秋元キャスター
「北朝鮮の核ミサイルへの対応については場外でもこういうようなやり取りがありました。アメリカ大統領選挙の候補者指名争いでトップを走るトランプ氏ですがニューヨークタイムズのインタビューに対して『北朝鮮などから自国を防衛できるようにするための、日韓両国の核兵器保有を否定しない』との見解を示したのに対してオバマ大統領は今月1日、『外交や核政策、朝鮮半島、あるいは世界全般について、よくわかっていない』とトランプ氏を非難しています」
反町キャスター
「北朝鮮の核の問題、それがアメリカにおけるトランプ候補のこういう発言に、いわば化学反応を起こしている中で東アジア、極東アジアにおける核、ないしは軍事的な緊張感が現在、増しているかどうか。そこの部分をどういう大きな流れとして見ていますか?」
萩生田議員
「それは否定できないと思います。できないですけれども、逆に、本来は、価値観を共有する世界の、言うならば、最大公約数で意見をまとめる国連、そこで明確な非難決議をしているわけですよね。なぜ過去にも非難決議をしたにもかかわらず、今回、こういった傍若無人な対応をするのかというと、過去の決議のことを、制裁的に履行していなかった。これは全体的に、そういう雰囲気がありましたので。それはある意味、私は北朝鮮に間違ったメッセージを送ってしまったのではないかと思うんです。今回、3か国の首脳会談の中でも国連決議。世界で、皆で決めたことですからきちんと履行をしていこう。それから、日本と韓国は日韓合意以来、非常に良い関係を続けています。年明けにも2度、首脳会談、電話で行っていまして、そのことが今回の北に対する対応でも、非常に迅速に、また協力をしながら対応ができていると思うのでありまして、同じ日に、核に対する独自制裁を発表することができました。こういういったことをきちんと履行していって、ことの重大さを北にしっかり伝えていくことが国際社会として必要なのではないかなと思っています」

『北朝鮮』カギを握る中国
秋元キャスター
「北朝鮮の核ミサイル問題の解決には、最も大きな影響力を持つ中国の協力が欠かせないですけど、核安全保障サミットに合わせて行われました米中首脳会談で中国の習近平国家主席、アメリカが韓国への配備を進めようとしています高高度ミサイル防衛システム、THAADについて、『THAADの韓国配備は、中国の安全上の利益を害する。このようなやり方には断固反対をする』と、オバマ大統領に強い懸念を示しました。同様に中韓首脳会談でも配備反対の姿勢を示しました。中国が配備に反対するこのTHAADが、どういうものなのかと言いますと、大気圏外に出た弾道ミサイルを着弾体制に入ったところで撃ち落とすミサイル防衛システムで、40kmから150kmの高度で迎撃できるということなのですが、また、ミサイルを捕捉する、このレーダーの探知範囲。警戒時には1200kmとなり、中国を含む広範囲に渡るということなのですが、金さん、韓国はTHAADの配備を受け入れるのでしょうか。どうなのでしょうか?」
金教授
「受け入れる方向で検討をしています。それを始めました。ただ、THAADを見る際に大事なのは、これが軍事的な効用がどのぐらいあるのか、あるいは朝鮮半島の防衛において、THAADが本当に必要なのかという観点とは別に、私は、いわゆる外交を巡る象徴としての問題点としての方が大きいと思うんですね。つまり、もう少し具体的に言うと、現在、米中の間で南シナ海などを巡って、戦略的な信頼関係が非常に損なわれていると。お互い面子の張り合いではありませんが、中国にしてみればアメリカの最先端武器というものが朝鮮半島に配備されること自体が東アジア地域の、現在の勢力均衡を破壊する行為であるという、こういったスタンスで一貫して反対をしているわけですね、中国は。アメリカも、そういう意味では、配備すると言っていたのですが、北朝鮮に対する国連制裁を決める、その際も、約2か月に渡る米中交渉の過程の中でなのか、最近は若干、スピード調整をしているようにも思う。ですから、韓国が受け入れるといって、すぐに配備されるという状況ではなくて、米中のにらみ合いの中で、どこかで落としどころを見つけていくのではないかと思います」
反町キャスター
「中国にしてみたら北朝鮮のミサイルの対応だと言いながらも、中国のミサイルサイトが非常に広く網羅的に見えてしまう。このレーダーが邪魔だという。それは朴大統領に対しても、オバマ大統領に対しても、習近平主席は大々的に言ったと中国側のメディアが報道をしているわけですけれど、この部分の中国の苛立ちというのに対して、日米韓の3か国は何らかの配慮をすべきかどうか。ここの部分の匙加減、どう見ていますか?」
萩生田議員
「難しいですね」
反町キャスター
「あまり踏み込まない方がいいですか?米韓に任せると言っても…」
萩生田議員
「これは両国間の安全保障の話し合いですから、ここに日本がコミットするのはふさわしくないのではないかなと私は思います」
反町キャスター
「あくまでもこれは米韓の間の話し合い、中国に対する取引の距離感の問題であると」
萩生田議員
「そうですね」
反町キャスター
「ただ、北朝鮮だけのミサイルを考えた時に、こんなにでかい探知範囲のあるレーダーが必要なのかなという素朴な疑問があるわけです。そうすると、こういうところにこういうレーダーを置かれること自体が、先ほど、金さんが言われたみたいに、最新鋭の軍事技術をここに展開をすることが中国に対してどういうものなのかというのが、極めて軍事的というよりも、政治的なわけですよね。政治的な判断が必要なものかどうか、ここの部分、それはどうですか?静観ですか?ここの部分も」
萩生田議員
「これはレーダーのことで言えば、日本列島もほぼカバーするわけですから、これは信頼関係がなければ、置けない話だと思います。まさに3年前まで日韓首脳会談ができないという時代が続いた時だったとすれば、非常に、これはアメリカ側の施策としても考えるところもあったかもしれませんけれども、現状の中では両国がちゃんと話をしてくれればいいのではないかと思っています」

中国『覇権』にどう対峙?
秋元キャスター
「今回、米中、中韓の首脳会談は行われたんですけれども、日本と中国、日中首脳会談が行われませんでした。これはなぜなのでしょうか?」
萩生田議員
「たまたま時間的に合わなかっただけだと思います」
反町キャスター
「時間的に合わなかった?習近平さんが朴さんとも会って、オバマさんとも会いました。これはこちら側から首脳会談を申し入れていたのですか?」
萩生田議員
「日本政府からは正式には申し入れていませんけれども、しかし、マルチの会合でも、機会があれば、日中間も是非お会いをしようというのが大前提で外交はやっていますので、事務方が多少折衝してくれましたけれども、残念ながら、時間的にどうしても合わなかった」
反町キャスター
「どこかで立ち話くらいやるのかなと思ったんですけれども、そういう雰囲気もなかったのですか?」
萩生田議員
「たとえば、王毅外相ともケリーさんとの会議で我々もお話をしましたので、そういう意味では、いろんなチャンネルではお話はできたと思っています」
反町キャスター
「たとえば、習近平さんとオバマ大統領の会談ブリーフとか、朴大統領と習近平さんの会談の内容というのを聞いていると、僕らが見ているところでは核の問題とか、そういう話、ないしは先ほどのTHAADミサイルのやりとりはあっても、南シナ海の話に関してアメリカのオバマ大統領や朴大統領が厳しく批判して、それに対して習近平さんが、いや、あれは、我々の核心的利益のところだから、どうこうというやりとりが延々続いたと、厳しいやり取りがあったという報道を僕らは見ていません。想定ですけれども、総理は、おそらく安倍さんは習近平さんと会われたら当然、南シナ海と地域限定で言うか、ないしは航行の自由というか、法の支配というか、そういった言葉をきちんと言うのではないかと、それを中国が嫌がったのではなかるまいか。これはあまりに想像し過ぎですか?中国はそれを嫌がったのではないか?」
萩生田議員
「それは、中国側はどう思っているかわからないですけれども、少なくとも機会あるごとにそういう主張はしています」
反町キャスター
「それは、たとえば、今回のこの夏のG7サミット、その前の外相会合もありますけれども、そこの場においても、要するに、名指しをしない。中国が参加しない中で名指しをするのは無理かもしれません。これまで通りの、たとえば、シンガポールのシャングリラ会合においての発言とか、その他諸々のASEAN(東南アジア諸国連合)+3での発言も同様に、法の支配とか、航行の自由とか、事実上南シナ海を念頭に置いた発言を共同保障に盛り込むことでホスト国の日本が動くということは、我々はそう思っていてよろしいですか?」
萩生田議員
「ちょっと、まだアジェンダにつきましては詰まっていないですから。そのことがどういう形で、触れられるかはわかりませんけれども、その場にいない国のことを、先進国7か国の首脳が集まって、名指しで何かをするというのはちょっと馴染まないのではないかなと思っています。ただ、他方、反町さんがおっしゃったように、航行の自由につきましては常日頃から問題意識を持っていますから、1つのテーマになる可能性は、否定できないですね」

『日韓合意』いつ実現?
秋元キャスター
「日韓首脳会談について聞いていきたいと思いますが、まずは2度目となった安倍総理と朴槿恵大統領の会談ですが、萩生田さん、雰囲気はどんな感じだったのでしょうか?」
萩生田議員
「雰囲気は大変良かったと思いますよ。昨年から良い関係で話ができますね」
秋元キャスター
「とても良い雰囲気だったという日韓首脳会談では、昨年12月の慰安婦問題に関する日韓合意の着実な履行を確認したということですが、日韓合意のポイントをおさらいします。元慰安婦を支援するため、韓国政府が財団を設立し、日本政府が10億円程度の資金を一括拠出。慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した。慰安婦少女像の扱いは、韓国政府が関連団体との協議を通じ解決に努力、となっていますけれども、萩生田さん、この元慰安婦を支援する財団というのはまだ設立されていませんけれども、日本としてはいつ頃までに設立してほしいというのはあるのでしょうか?」
萩生田議員
「これは首脳会談の中でも両国内の問題は抱えているけれど、両リーダーが責任を持って対処をしていくという確認をしました。まさしく最終的かつ不可逆的な日韓合意なわけですから、お互いきれいな状況になってスタートをしようというような思いだと思いますので、別にいつとか、いつまでにとか、そういうことを敢えて期限を切らなくてもいいと思うし。しかし、だからと言って、ズルズルと先送りをするというのもこれもせっかく積み上げてきた信頼関係がおかしくなると思うので、それぞれの環境が整えば、そういう方向になっていくのではないですか」
反町キャスター
「いかがですか?財団設立とか、スケジュール的な見通しとしてあるのですか?」
金教授
「先日、産経新聞の報道で、夏以降、具体的に動いていくという話が報じられていましたけれども、おそらく妥当な推測かなと思います」
反町キャスター
「夏以降というのは、参議院選挙を超えてから?」
金教授
「そうですね。そもそも年末、どちらかと言えば、慌ただしく、この問題を合意したのも、こういった政治スケジュールをちゃんと組み込んでの話ですよね。それは韓国が総選挙。7月には日本で選挙があると。本来ならば、その合意から4月の総選挙に入る、この3か月ぐらいの間に何らかの進展があれば良かったのですけれども、そこでお互いの政治家の発言とか、韓国世論とか、市民団体とか、いろいろノイズがあったわけですね。ですから、今回、日韓首脳会談、非常に和やかな雰囲気だったとおっしゃいましたけれど、私はどちらかと言いますと、日韓の関係はまだまだお互い慎重に、慎重に、せっかくここまで年末から、それぞれ国内で、それこそ説得をしなければいけない勢力を抱えながらも、ここまで引っ張ってきた、この問題を誠実に履行するためには、ここでこれ以上、何らかの問題を発生させてはいけないということで、お互い当たり障りのない話を20分間で早く済ませて、それ以上の歴史とか、領土問題が出ないように終わって、笑顔で握手をした。しかしながら、心持ちではお互いにちゃんと履行していこうねということは確認できたという、そんな首脳会談ではなかったですかね」
萩生田議員
「だから、せっかく日韓国交正常化50周年の年に、ああいった歴史的な合意ができたわけですよね。たとえば、日本国内だって、これは日韓条約で全て解決済みではないかということで当然批判をされる方もいらっしゃるわけです。だけど、繰り返し、我々が申し上げていますのは、もちろん、慰安婦という、望まないにも関わらず、ああいう環境で仕事をせざるを得なかった女性の人達の人権が大きく踏み躙られた時代は2度と繰り返してはならないと。そのための日本政府としての責任。すなわち直接的な軍の関与だとか、何だとか、そういう細かい話ではなく、現在お元気でいらっしゃるお婆ちゃん達に少しでも寄り添うことができるのであったら、そのことで日韓関係が前に進むのであればという、大きな決断をさせていただいたわけです。ですから、これからつくる財団ですから、財団の寄付行為、出損金は10億円程度というのは出ていますけれども、寄付行為については、これは両国がたぶん事務方でいろいろ積み上げていくと思うんです。合意をした時の1番の目標というのは未来志向に切り替えていこうということですから。まさしくこの財団は、そのお婆ちゃん方の、言うならば、フォローアップをすることはもちろん、大きな目標にありますが、まさに日韓の新時代に向けた1つの、ある意味で財団になっていただければよろしいのではないか、私達は期待をしています」
反町キャスター
「岸田外務大臣と尹外務大臣との間でまとまった直後も出ている話です。10億円と(慰安婦少女像の)移設。どちらが先なのですかと、この話です。今回の、日韓合意の中には移設してからの10億円となっているかというと、これは文章だけ、口頭了解ですけれども、その中にこの字面だけを見たら、そういう約束にはなっていませんよね。ここはどう対処されますか?」
萩生田議員
「最終的かつ不可逆的にこの問題は終わりにしようということになっているわけですから、両国とも抱えている様々な問題が包含されて、ここで終わりにしましょうねと。この問題はもう蒸し返すのは止めましょうねということを、お互いの国のリーダーが約束をしたわけですから、1個、1個、その像のことはどうなっているのだとか、何々はどうなっているのだとか、確かに書いてはいないですけれども、そこは両国の信頼関係の中で、言うならば、パッケージの話だと思います。だから、どちらが先かと、どちらがあとかと言うのは、非常にデリケートな問題ですけれども、ある意味では最終的ですから。全て、全部一緒に解決できることを願っていますよね」
反町キャスター
「難しいですね、これは。我々はどう見たらいいのですか?」
金教授
「反町さん、仮に慰安婦像を移せば、それで万事OKでしょうかね?」
反町キャスター
「違いますね。あくまでもシンボリックで、(日本)大使館の道を挟んだ反対側の、しかも、公道の一部にそれがあるということ」
金教授
「では、何度も言うように、そういう視点で見るのであれば、同様に韓国でも、75mだからウィーン条約違反だというのであれば、そこから25m、それも公道ではなく、芝生に建てれば法的に何の問題もないわけだから、これ以上、韓国としてはやるつもりはない。そういう話ではないので、もちろん、政治家の中にいろんな考え方の方がいますけれども、10億円と慰安婦像の交換みたいに、日韓合意の本質を非常に濁してしまった。これが1番、私は日本における大きな問題だと思います。世論もそれにどんどん同調している。韓国で反発がどんどん高まっている理由も、そういった10億円で売り飛ばしたのだというような誤解が広がっているからですね」
反町キャスター
「そういう人もいますか?10億円で売り飛ばすのかと」
金教授
「もちろんです。結局はそういう話ではないかということになるので、そういうことではなく、本当にもう1回、我々は何に合意をしたか、どこに向かっていこうとしているのかということを政治家の皆さんが10億円だの、どこに撤去だの、移転だのではなく、そこにおけるメッセージを日韓共に、政治家というのは積極的に発信していくべきだと思いますね」
反町キャスター
「わかるんですけれども…」
萩生田議員
「だから、阿吽の呼吸で、たとえば、財団設立式典の日に大使館の前に慰安婦像がそのまま残っていて、そこで集会をやっている姿というのを我々は想像したくないですよね。それはお互いに終わりにしようと。日本国内にも世論の調査をすると、いや、そうは言っても、また韓国は蒸し返すのではないかという数字がすごく多いのはちょっと残念ですよね。だけど、これは韓国政府も考えてもらわなければいけないのは歴代の政権の中で、たとえば、アジア女性基金というのは税金ではありませんでした。民間の皆さんの行為だったのですけれど、ある意味では、そういう日本人としての想いというのを何度も何度も伝えてきたのだけど、これで終わりにしよう、これで終わりにしようと言ったのが終わっていないではないかと。ゴールポストが動いているではないかと言って、思っている国民の方が日本国内には大勢いる。もうやめましょうよと。今度こそ日韓がしっかり力を合わせて、アジアの平和と安定のためにがんばっていきましょうよということを確認したのが、私は昨年の合意だと思っていますから、全て含んで、包含して前に進んでいくということを望んでいます」

『消費増税』の決断は?
秋元キャスター
「消費増税するのか、再延期するのかはいつ頃に?」
萩生田議員
「来年4月に増税をするのは法律で決まっているわけですよね。総理は機会あるごとに国民の皆様に言っていますけれども、リーマンショックのような事態や東日本大震災のような事態がない限りは、予定通り増税はさせていただくということで現在準備をしています」
反町キャスター
「リーマン並みの何が起きたらというのは?」
萩生田議員
「機会あるごとに言っていますけど、国内の様々な指標、ファンダメンタルは上向きで、ちょっと足踏みしている分野もありますけれども、たとえば、求人ですとか、給与とか、総所得、いずれも数字は上向きできているわけです。ただ、世界経済の影響を受けて足下が厳しい状況にあるわけですが、私は国内の経済政策が失敗してしまっているのだとすれば、これは1つの選択肢として、そういうことも考えなければいけないけれど、皆が前を向いてがんばっている時に、これをもってリーマンだというのは些か大袈裟な気がしますね」
反町キャスター
「野党が選挙の争点に絡める。アベノミクスが失敗したから先送りなのだろうと。消費税の先送りが事実上、争点になってしまっているのですが」
萩生田議員
「これは基本路線を変えずに、もちろん、国内、国外目配りをしながら様々な判断をしなければならないと思いますけれども、基本線は変えるつもりはありません。その方針でいきます」
反町キャスター
「(民進党の)岡田さんの言う総辞職すべきだと。ここの部分については?」
萩生田議員
「たとえば、消費税(増税)を見送るという決断をすれば、それなりの説明を、国民の皆さんが納得する理由、そういったものをきちんと説明したうえで、皆さんの納得をいただけないのに、そういう方針を出したとすれば、これは当然、責任は常に政権にあると思います。そういう事態ではないと思いますね」
反町キャスター
「核セキュリティサミット、ワシントンで、核セキュリティの話ばかりしているのではなく、スティグリッツ・米コロンビア大学教授、クルーグマン・ニューヨーク市立大学教授は国際金融経済分析会合で消費税増税延期をすべきという話をしたと。一方、ワシントンにおいてはキム世界銀行総裁、グリーンスパン元FRB議長、ルービン元米財務長官、こういう皆さんと同席し、これは核の話をしているわけではないわけで、日本経済の話で…内容をつまびらかにできる部分はあるのですか?」
萩生田議員
「つまびらかに言えない部分がある。クローズの会だったので、私がテレビでベラベラ言う性格の話ではないのですが、特に今年はG7の議長国でありますから、先進国が果たす役割というのを、リーダーシップをとってほしいというのが共通した意見だったと思います。皆さん、同じ方向を向いてがんばっていくという、リーダーシップをどう発揮できるかということだと思います」

待機児童問題の本質 『保育』のあるべき姿
秋元キャスター
「横浜市は待機児童ゼロを達成しました。自治体が努力すれば待機児童をゼロにできるということなのでしょうか?」
中田氏
「そうですね。ただ、長い時間がかかっているので、日本の待機児童の問題は、これから先、ある意味では、まだ時間がかかるんですよ。横浜市の場合でも、私が市長を退いたあと、ゼロになるわけですけれども、私の前の市長の時は何をやったか。厚労省の基準ではなくて、横浜型保育室という横浜市独自の基準をつくって、待機児童を減らすという方向にいったわけです。それで、私が市長に就任した時には1200人の待機児童がいたわけです。今度は株式会社の参入だとか、定員枠を広げるとか、それを私がやって300人を切るところまでいくわけです。ところが、横浜市は現在もそうですが、いたちごっこで、今度は横浜に行けば保育受けられるぞとなると、引っ越しが始まる。そうすると少しずつジワジワと上がってくる。こうして現在の市長になってマッチングに徹底して力を入れるということをやって、ある意味で言えば、3代の市長が関わって、ここまで量を増やし、と言うことで、ゼロになった。これからの継続はまた至難だと、繰り返しになりますよね」
萩生田議員
「安倍内閣として、待機児童ゼロを一億総活躍の旗に掲げたわけですから、これは地方の責任に転化するわけにはいかないと思うんです。ただ、運用上は、保育行政というのは完全なる地方自治の業務ですから、各自治体ごとに受け皿をつくってくれないと、いくら国が鐘や太鼓で騒いでも解決できない問題です。我々がやろうとしているのは、やる気のある自治体に対して、規制改革も含め、たとえば、特区制度などを使いながら、キャッチボールをしながら、画一的な政策では解決できません、自治体によって環境が違いますから、問題にフォーカスをきちんとあてて、国として応援していくということをやってゼロを実現したいと思っているんです」

国と自治体の役割は
反町キャスター
「国営保育所をつくればいいのではないかと。自治体がやらないなら、暫定的にでもいいですよ、待機児童ゼロになるまで国営の保育所をつくって受け入れる、これは乱暴な話ですか?」
萩生田議員
「今年からで言いますと、4月1日から企業主導型保育所というのを許可するようになったんですね。要するに、大学の中とか、会社とか、中小企業だと1つの会社で保育園を持つまでにはならないんだけれども、工業団地の中で、皆で土地を出し合って、そこでやろうというのを国も応援するようにしましたので、国が直接、保育所を経営するというのはいかがかなと思うのですが、あらゆるメニューを使って応援をしていく、その意思は全然変わりないですよ」
中田氏
「国が厳格な人数とかをつくっているから国の責任になっちゃうんです。もっと国は一定の最低レベルの基準をつくって、はっきり言って厳しくしようが、緩くしようが、自治体の責任でやるべきです。こういう形にしていくことが解決策になっていくと思うんです」

保育の質か、待機解消か
汐見氏
「子ども子育て支援新制度というのは、基本的には子育て支援関係は、自治体の基本任務であると。それは自治体の事情がそれぞれ違うわけですから、時代にあったやり方だと思うのですが、たとえば、(1人当たり)3.3㎡というのは何が基準でつくられているか、わかりますか?要するに、一畳の広さです、畳の広さで決めているだけで科学的根拠はないわけです。もともと昭和23年にアメリカが示した基準があって、それはとてもではないけれど、やれないと。そんなにゆとりはないということで、暫定的に決めて、たとえば、3歳児、4歳児は30人対先生1人だというような基準を決めたのは、アメリカの基準では高すぎると。だから、ここで始めようと。ただ、最低の基準なのでというので、これまで最低基準と呼んでいたんですね。これよりも財政的に余裕ができたらもっと上にしようと始めたのが現在の基準です。実際には子供の育ちの環境を考えた時に、たとえば、まだ赤ちゃんで、泣いたらいつでも抱いてもらえるというのが大事な時ですね。6人も(保育士)1人で見ていたら、あちらで泣いて、こちらで泣いたら子供の本当の願いというのがうまく満たしてもらえないような環境で、これではせっかく預かっている子供がちゃんと育たないかもしれないということで、できたらもう少し下げてほしいというか、そういうふうにしてがんばってやってきた歴史があって5対1になっているわけですね。今度の、国で、数で計算すれば6対1は確かにいいですけれども、自治体の誇りですよ、うちは5対1でやっている。待機児童問題がなぜ起こっているかというと、親の方は女性が高学歴化しているし、これから不安だから働きたいと。家で、1人で子育てしているのが不安でしょうがないと。だから、預けたいという、そういう社会になっていて、さらに数十万人出てくると思いますよ。それを支えるだけのシステムがつくれているかというと、実は根本的にはつくれていない。つまり、時代のテーマとやっていることに大きな齟齬が起こっているというのが、現在の待機児童問題だと思っているんです。そう考えたら、国がある程度財政的にしっかりしたバックボーンをつくらない限り、繰り返していくと思うんですね。中田さんが言うこともよくわかるのだけれども、同時に国のはっきりした姿勢というか、私の言い方で言うと幼児教育重視策というのをバーンと全面に出すと。これはヨーロッパがやっていることです。これに切り替えない限り、このことは形を変えてどんどん出てくるような気がします」

汐見稔幸 白梅学園大学学長の提言:『幼児教育重視策 幼児教育への転換』
汐見氏
「ヨーロッパがこれに切り替えて、そのことに気がついた自民党政権の文教制度調査会の幼児教育部会が一生懸命に調べて同じようなこと提言を出したことがあるんですね。ヨーロッパはなぜそうしているかと言うと、21世紀の社会対策ですね。非常に難しい問題が増えてくる中で、国民の知的水準を上げるしかないというのが1つの選択ですね。貧困問題その他が移民等であって、その人達に税金を払ってもらうためには学校にいくようにする。そのために保育・幼児教育を丁寧にやるしかない。これはブレア政権ががんばってやったことですね。これまで子供というのは6歳になるまで地域で遊び、家の仕事をやりながら、それなりに育てたんです。だけど、そういう環境はまったくないわけです。難しい時代なのに育ちの条件が悪くなっている。何とかするしかない。ヨーロッパでは3歳から全部タダになっていますね。それを2歳、1歳に落としていくという戦略です。そういう形で国が幼児教育を重視するのだとバーンと出していけば、様々な手はもっと出てくる。自治体にもっと委ねていくということが可能になっていくと思います」

中田宏 前横浜市長の提言:『地方分権化』
中田氏
「分権化ですよ。国が一律で求めることがおかしいですよ。待機児童問題はミスマッチですからね。はっきり言って、地方においては都市部のような待機児童問題は発生しない。都市部でも、東京、横浜、大阪の中でも待機児童が溢れているところとそうではないところがあるんですよ。ミスマッチを解消していくということは地域の事情に寄り添わなければということですから、と言うことは、集権化ではダメなの。厚生労働大臣よりも市長の方が地域の子供のことを考えているの。そこのところがわからないと解決しないですよ」