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2016年3月23日(水)
ベルギー同時爆破テロ ▽ アルツハイマーに光明

ゲスト

宮田律
現代イスラム研究センター理事長(前半)
石浦章一
東京大学大学院生命環境化学系教授(後半)
伊藤佐知子
医療ジャーナリスト(後半)


前編

ベルギー同時爆破テロ 『イスラム国』が犯行声明
反町キャスター
「ベルギーでの同時爆破テロ、一報を聞いてどういう感想を持ちましたか?」
宮田氏
「またかという感想は持ちましたね。ベルギーも『イスラム国』への爆撃に参加しているわけですけれども、またその報復としてテロが行われたのかなと」
反町キャスター
「過激派組織『イスラム国』から犯行声明分が出ていますが、『唯一なる神のおかげにより、カリフ国戦士の治安部隊が十字軍ベルギーを標的とした攻撃を実行した。そこ(ベルギー)はイスラムおよびその人々との戦いをまだ停止していない。そして神は、十字軍戦闘員たちの祖国の中心において我々の兄弟に勝利を与え、彼らの心の中に恐怖と戦慄を投げ込んだ。爆弾ベルトを装着し、爆弾と自動小銃を持ったカリフ国の戦士たちは、ベルギーの首都ブリュッセルにおいて、詳細に選定されたブリュッセル空港と地下鉄駅に突入して、多くの十字軍戦士たち殺害した。その後、彼らの集まる中で爆弾ベルトを自ら爆破した。これらの攻撃により、十字軍諸国の国民たち40人以上を死亡させ、また210人以上を負傷させた。恩恵は神に属する。我々は十字軍諸国に対して暗黒の日々を約束する。それは『イスラム国』に対する敵対行為への報復である。神のお許しにより、次回(の攻撃)はより深刻でより強力なものとなるだろう。祝福はご支持をくださる神に属する。我々は至高なる神に対し、(作戦を実行した)我々の兄弟を殉教者として迎え入れてくださるよう願う』と。どういう印象ですか?」
宮田氏
「『イスラム国』を含め、イスラム過激派がよく使うロジックだという感じはします。十字軍というのは歴史で11世紀にエルサレム奪還を目指したキリスト教徒の軍隊ですね。それと現在の欧米諸国をダブらせているということでしょうね」

『十字軍諸国に暗黒の日々を』
反町キャスター
「我々は十字軍諸国に対して暗黒の日々を約束する。次回(の攻撃)はより深刻でより強力なものとなるだろうとありますが、これはどういうメッセージだと?」
宮田氏
「これはシリアやイラクで『イスラム国』に対し空爆を行う国々に対して報復を行うと。さらに報復テロは継続していくと彼らは言っているのだと思います」
反町キャスター
「カリフ国戦士の治安部隊とあります。この治安部隊はISにとってどういう位置づけですか?」
宮田氏
「つまり、イスラムの国々、地域を守る人々と訴えていると思います。イスラムでは攻撃されたら、防衛する聖戦は許されると。そういう考えですよね。彼らもそういう立場に立って行動しているのだと思います」
反町キャスター
「もともとはイラク戦争から始まるようなところ?それともサイクス・ピコ協定からみたいな、どこから始まった戦いに対する治安部隊なのですか?理屈立てはどうなっているのですか?」
宮田氏
「長い時間の流れがあると思います。彼らはイラクとシリアの国境を取っ払って、新しい国境をつくると言っているわけなんですよね。それは1916年にイギリスとフランスがつくったサイクス・ピコ協定による秩序を壊そうとしていると思うんです。そういったところからずっと流れてきて、第二次世界大戦後には、イスラエルという国が出てきて、イスラエルに対してアメリカは強力な支援を与える。イスラエルはムスリム達を攻撃したり、あるいは殺害したりしているわけです。そういったイスラム諸国を侵食する欧米諸国に対して報復を続けていくのだという、そういう声明だと思います」

『イスラム国』の狙いと現状は
反町キャスター
「今回、事件が起きたのはベルギーですね。なぜベルギーで行われたのですか?」
宮田氏
「ベルギーはEU(ヨーロッパ共同体)の本部があって、ヨーロッパ諸国の象徴であるということも言えると思うんですよね。ベルギーもシリア空爆に加わっていますし、さらにモレンベークという地区ですが、ここにはイスラム系の人達が多いわけですね。そういうイスラム系の人達がどうも社会的、経済的に恵まれない生活をおくっていると。それで政治や社会に怨念を持って、ベルギー国内でテロを起こしたということが考えられると思うんですね」
反町キャスター
「モレンベーク地区は、EU本部のあるマルベーク駅の近くに移民の子孫が住んでいる?」
宮田氏
「そうですね。ここにはモロッコ系の人達が多いと言われています。それから、トルコとか、アルジェリア系の人達もいると。非常に貧しい地域ですし、ボスニア紛争が終わると、ボスニア紛争で使われた弾薬などがここに運ばれてきたという話も」
反町キャスター
「密輸が簡単にできる国なのですか?」
宮田氏
「どうも警察力が弱いということが指摘されています。十分に警官がいないため、こういうテロを許してしまうということもある」
反町キャスター
「この間のパリでのテロの時に犯人グループがベルギーから入ってきたという情報がありました」
宮田氏
「モレンベーク地区から入ってきた」
反町キャスター
「やはりそうなのですか。フランスの内部にはベルギーがしっかり取り締まらないからテロリストの温床になって、フランスに来たのだという批判の声があったという報道を耳にしているのですが、そのモレンベークの近くで今回テロを行ったということですか?間違えれば、モレンベークのイスラム教徒に被害が生まれるかもしれないと、そういうことは気にしないのですか、『イスラム国』は?」
宮田氏
「自爆班達はムスリムのいないところ、ヨーロッパの白人の人達が集まっているところを狙ったということです」
反町キャスター
「『イスラム国』ですが、昨年に比べて、支配地域が小さくなっています。ISの勢力範囲というのは狭まっているということですか?」
宮田氏
「狭まっている」
反町キャスター
「それはどういうことなのですか?」
宮田氏
「軍事的にイラクではイラク政府軍とか、あるいはシーア派の民兵とか、イランの革命防衛隊とか、クルド人の武装組織が『イスラム国』と地上で戦う。イラクでは40%支配地域を減らしたと言われています。状況はシリアでも同じだと思うんですよね。ロシアが徹底的に空爆をやって、政府軍を助けて、それによって『イスラム国』の支配地域は狭まったということだと思うんですね。だんだん支配地域が狭まると政治組織として成り立たなくなってきて、次第にテロ組織としての性格を強めていっているという気がします」
反町キャスター
「それはISが生き残りをかけて、どうやって組織として生き残ろうかという中でテロを連発している形になっている?」
宮田氏
「そうだと思うんですね。ビン・ラディン、アルカイダという組織がありましたが、アルカイダのような組織になっていくのかもしれないですね。アルカイダは支配した経験はないですね。まさにテロだけやっていた組織ですけれど、『イスラム国』もそんな組織になっていくかもしれない。こういったテロをやることによって宣伝効果がありますから、さらに若者を惹きつけたいという、そういう狙いもあるのではないかなという気がします」
反町キャスター
「シリアの話ですが、フリージャーナリストの安田純平さんを拘束しているヌスラ戦線の動きと、今回のISのテロは何か関係があると見ていいのですか?」
宮田氏
「シリアでの和平協議が進んでいるのですが、ただ、『イスラム国』とヌスラ戦線は排除されていますね。そうなると、和平協議から排除されているということは新しい政治づくりにおいても彼らは排除される。参加できないというわけです。その焦りというものが安田さんの映像が出たことと関連するのではないかなという気がするんです。おそらくヌスラ戦線は身代金を要求しているのだと思いますけれども、安田さんの映像を出すことによって、自分達の存在感をアピールしたいというところもあったと思うんですね」

日本も標的に?…対応は
反町キャスター
「『イスラム国』の声明で我々は十字軍諸国に対して暗黒の日々を約束すると言っているではないですか?日本はどうなるのか?今年はサミットがあります。2020年には東京オリンピックがあります。そういう日本に対してISがテロの対象としてリストにあげてくる可能性をどう見たらいいですか?」
宮田氏
「ベルギーもそうなのですけれども、欧米の『イスラム国』とか、ヌスラ戦線もそうかもしれませんが、欧米の軍事行動に協力する姿勢を声明するとちょっとまずいかなと。ですから、日本の立ち位置としては、たとえば、シリアあるいはイラクの平和が訪れたら、日本は復興に協力しましょうとか、そういったスタンスでいいと思うんですね。でないと、日本が直接テロ(の標的)になったことはないですけれど、日本も危うくなってくるかなという気がします。だから、『イスラム国』をあまり刺激してはいけないということですよね、とにかく」
反町キャスター
「ISに対峙する国を支援するとか、テロとの戦いに参加するとか、そういうことに準じるようなニュアンスが総理や外務省から出てくることがありますよね?」
宮田氏
「でも、昨年1月の後藤さん達の事件を受けて、日本政府も慎重になっているのではないかなと気がしますね。なるべく『イスラム国』を刺激しない方針をとっているのではないかという気がします」


後編

治療・予防最前線「認知症」 認知症とは何か?
秋元キャスター
「認知症はどんな症状が出てくると要注意なのですか?」
石浦教授
「ものを盗られたというのはかなりよく言われていまして、そこまでいくとかなり進行していると考えられます。あとは、たとえば、約束をしたこと自体を忘れる、家の場所自体を忘れる、そうなると認知症なのですけれど。一般的には我々も人と約束したことを忘れる、顔は覚えているのだけれども、人の名前を忘れる、ただ、この人が誰かをわかっているので、そういうのを認知症とは言わないので、ど忘れと言うのですが、本当の認知症は朝ご飯で何を食べたかを忘れたとか、そういうことが日常的に言われていますね。性格が急に変わる、自分が財布を置いたのに置いた場所を忘れ、家族が盗ったと言い始める。非常におかしい行動を起こし始めると注意しなければいけないと言われています」
伊藤氏
「一般的に言われているのはアルツハイマー型が1番多くて、脳血管性とレビー小体型が半々くらい。他のものは少ない…いや少ないというかたくさんある。1番多いのはアルツハイマー型でしょうね。アルツハイマーは気をつけられないけれども、血管性は気をつけられます」

アルツハイマー発症の原因
秋元キャスター
「アルツハイマー型のMRI画像ですが、脳の中心部分の黒いのが大きくなっていますが、これはどういう?」
石浦教授
「これは脳室が拡大しているということと、外側の大脳がかなり萎縮していることがおわかりになると思います。脳の萎縮がアルツハイマーの大きな特徴の1つです」
反町キャスター
「萎縮の原因は何かあるのですか?」
石浦教授
「脳の神経細胞が死ぬということですね。一般的に筋肉もそうですが、細胞がなくなると全体的に小さくなると、よく言われています」
反町キャスター
「老化現象の1つ?」
石浦教授
「一般的な老化というのは、脳の神経細胞はだいたい40歳を過ぎると10年に5%ずつ減っていくと言われているんですね。そうすると、40歳で100個あった神経細胞が50歳では95個。60歳になるとその5%減っていくと。91%に。それが全体的に見ると、萎縮と見えるんですね」
反町キャスター
「誰でもそうなる?」
石浦教授
「誰でも」
反町キャスター
「大きな萎縮と小さな萎縮の差は何ですか?」
石浦教授
「それは神経細胞の死ぬ速さがアルツハイマーは速いということですね」
反町キャスター
「速くなる原因というのは?」
石浦教授
「老人斑というものがだんだん脳に蓄積するということが原因と言われているんですね。老人斑というのはアミロイドベータたんぱく質という主成分ですけれど、それが脳の中に溜まってきて、神経を圧迫するような感じで、細胞の外に溜まってくるのですけれども、そうすると神経細胞が死んでいく」
反町キャスター
「誰もが老人斑を持つのですか?」
石浦教授
「そういうことはありません。アルツハイマー型に特徴的なことになります」
反町キャスター
「どういう人が溜まりやすいのですか?」
石浦教授
「2つありまして、遺伝性ものと、そうでないものがあります。一般的に若年性アルツハイマー病というのは遺伝子の因子があって溜まりやすくなっています。ところが、一般の70歳、80歳でボケる方というのは、遺伝性ではなく、いろいろな環境因子によって溜まると言われているのですが、その中でも1番大きな因子が、アポイーという遺伝子。アポイーの特殊な型を持っている人がアルツハイマーになりやすいと言われています」
反町キャスター
「それは遺伝子検査でわかるのですか?」
石浦教授
「わかるのですが、先ほど言いましたように、100%なるとは限らないです。つまり、なりやすいということがわかる」

『ワクチン米』とは?
秋元キャスター
「ワクチン米について聞いていきます。どこがワクチンなのでしょう?」
石浦教授
「これは遺伝子改変をして、先ほどのアミロイドベータというたんぱく質をお米につくらせたものです。だから、普通のお米+アミロイドベータがそこに入っていると考えてください。つまり、ワクチンというのは、異物が入ってくると、それに対して抗体をつくるのがワクチンです。一般的には感染症に対してこれまでつくられてきたのですが、感染症だけではなくて、脳の中にだんだん溜まってくるものに対しても、抗体をつくれば、そうとってくれれば、というのがアイデアですね。一般的には注射するのですけれども、注射をすると急激に異物が入ってきますから、リンパ球がそれを認識して抗体をつくると。もう1つは、食物ワクチンというのがあって、食物を食べますと腸の中から吸収されて、穏やかな条件で抗体をつくってくれるという。この場合は急激に抗体をつくらなくても、脳の中で2年、3年溜まってくるわけですから、ゆっくり溜まってくるのに対してはそれでいいのではないか、食べるワクチンが有効なのではないかとつくった」
秋元キャスター
「なぜ米だったのですか?」
石浦教授
「遺伝子組み換えですから、どんな食物でもつくることができるのですけれど、最初はナス科の植物、ピーマン、トマトにつくろうとしたんです。ところが、アミロイドベータはピーマンやトマトの中にはたくさんできなかったんですね。お米にしたら、お米の中にたくさんつくられるようになったので、お米を使いましょうということになった」
反町キャスター
「どのくらい食べるのですか?」
石浦教授
「ご飯を炊く時に、それをパラパラと撒きますね。だから、お茶碗の中に少しだけ入っていれば結構ですね。それを何回か食べれば自然と抗体ができるという。月に2、3回」
伊藤氏
「これが人間でできるのであれば。お薬は飲みづらいではないですか。それに比べてご飯に混ぜるだけなら、簡単だと思うんですね。発症する前に食べて抑えられるのであったら、それは素晴らしいですね」
反町キャスター
「錠剤にすればいい?」
石浦教授
「錠剤にすると実は値段が高くなるんです。遺伝子組み換えは非常に安くすることができる。そういう利点がある。値段は100分の1、1000分の1でつくれますから」

アルツハイマーのワクチン米?
秋元キャスター
「このワクチン米は、遺伝子組み換えでつくられていますが、安全性に心配はないのですか?」
石浦教授
「ええ。遺伝子組み換えはまったく安全です。なぜかと言いますと、アメリカ大陸の方は20年前から遺伝子組み換えのコーンとか、いろんなものを食べていて、病気になった人が誰もいない。日本では何が問題かというと、安全と安心と言いますけれども、安全は担保されているんですね。問題は安心です。わけのわからないものが入っていると。気持ち悪いと。だから、食べたくないという人が多いです。遺伝組み換えでない方が高く売れると、いろんな意味で安心というところに問題があって、アメリカとEU(ヨーロッパ共同体)で政治問題になって、EUは遺伝子組み換え反対で、アメリカは賛成になっている。そういうところが複雑に絡み合って、組み換えがなかなか日本で流行らないという原因だと思うんです」

『ワクチン米』課題と可能性
反町キャスター
「ワクチン米を遺伝子組み換えでつくりますとなった時に、国の認可が必要なのですか?」
石浦教授
「安全性がどうかということが第一の問題になります。ですから、安全性と、ちゃんとした治験をやらなければいけないわけです。そのためにはお金も必要だし、我々がやろうと思ってもすぐにはできない。ところが、安全性さえ担保されていれば、誰が食べてもいいわけで、効能を言わなければ、普通のお米と同じですから。簡単には、安全性さえ担保できれば、サプリメントとしてもいいわけですけれども、できれば効果があった方が、ネズミには効果があったけれども、人ではまだわかっていないわけですから、これから効果を調べることが必要になってくると思います」
反町キャスター
「薬として売るのかどうかで、認可が必要かどうかの分かれ道になるということなのですか?」
石浦教授
「そうですね」
反町キャスター
「サプリメントで売るのであれば、国の認可は必要ない?」
石浦教授
「ええ、安全性が担保されて、何か効果があるかどうかという。安全性を担保して、特定機能性食品ということも1つ可能性があるのではないかと思います」
反町キャスター
「そちらの方がハードルは低いのですか?」
石浦教授
「ハードルは低いです」

人間の脳がもつ可能性
秋元キャスター
「日本の理化学研究所が初期のアルツハイマー型認知症のマウスで、失われた記憶の復元に成功したというニュースが注目を浴びました」
反町キャスター
「ワクチン米以外の治療法はこういう形でも出てくるのかどうか」
石浦教授
「これは非常に面白い研究で、脳の海馬というところに記憶が保存されている細胞があるということがわかった研究ですから、これは素晴らしい発見だと思いますね。ところが、人間と同じかどうかはまだわからなくて、たとえば、海馬の細胞が全て死に絶えた認知症の患者さんではこういうことは言えないわけです。初期のアルツハイマー型のマウスではこうだったという結果なので。非常に面白い研究だと思います。1番の問題は我々の脳の適当な細胞を活性化できるかと。この細胞を活性化したいけれど、どうしたらいいかというのがまだそういう方法が見つかっていないので、これはファーストステップだと考えられます」
反町キャスター
「これは治療か、治療ではないかと言えば、発症してからだから、治療にあたる?」
石浦教授
「そうですね」
反町キャスター
「これが医学的なものになるか。印象論ですが、それに比べてワクチン米というのは、発症してからではないので、予防的なものなので、治療してからを医療とするのか、その前にやっていることは未病なのだから、サプリメントだからという線引きはちょっとおかしいのではないかと思いつつあるのですが」
石浦教授
「そうだと思います。ところが、現在の医療は病気になった人を診断するのではなくて、病気になりそうな人とか、その前から診断しようという動きになっているわけです。それがもし可能であれば、予防も将来は医療になる可能性は十分あると思いますね」
伊藤氏
「軽度認知症に投与して効くという、そこのラインですよね。それを予防と言うのか、治療と言うのかで変わってくると思うのですが、糖尿病なんかだと前の段階で投与してもいい薬が出てきているので、そういうことを考えると、予備軍、前の段階というのをグレーラインと考え、効くのであれば出せるようになってくるのではないかと思います」

医療ジャーナリスト 伊藤佐知子氏の提言:『認知症だけで考えない』
伊藤氏
「皆さん、食べ物とかで予防をされるではないですか。でも、認知症だけ考えていてもリスクというのは生活習慣病とかの方が大きいですよ。リスクが2倍、3倍というのがあるので、そこをやらなければ、いくらお米を食べたからと言って、いい食品を食べたからと言ってリスクがまったく減っていないので、是非とも他の体の病気をきちんと治療して、そういう研究を学会ではやっていますので、たとえば、糖尿病と認知症というのはリスクが高くなるので、一緒になって研究していますし、5月にも研究成果、ガイドラインが出てくるところもありますので、若いうちから糖尿病だと言われたら、治療をちゃんとするとか、高血圧と言われたら、ちゃんと運動をするとか、した方がいいのではないか。そういう研究を進めるということも大事かなと思います」

石浦章一 東京大学大学院生命環境化学系教授の提言:『大切なのはスーパーエイジング』
石浦教授
「1番大事なのは、アルツハイマーにならないことです。そういう意味で、健康的に老化するというのが私達1番大事なことではないかと思います。どうしたらいいかと言うと、自立した生活が80歳、90歳になってもできる。それを目標に運動をしたり、食べ物に気をつけたり、そういうことがこれからの日本人にとって、世界の人達にとって大切なことではないかなと考えています。ですから、病気にならならないためにはどうしたらいいか。治療ではなくて、未病でもなくて、もっと前に健康に老化するということが1番大事ではないかなと思います」