プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2016年1月28日(木)
甘利大臣が辞意を表明 『金銭授受』の全容は

ゲスト

山尾志桜里
民主党衆議院議員 民主・維新『甘利大臣疑惑追及チーム』メンバー
宗像紀夫
元東京地検特捜部長 弁護士
岩井奉信
日本大学法学部政治経済学科教授(前半)

甘利大臣 辞意表明 会見で語った「全容」は
秋元キャスター
「甘利経済再生担当大臣、夕方の会見で辞意を表明しました。まず山尾さんから、甘利大臣の会見、全体の印象どう見ましたか?」
山尾議員
「本人のことと、秘書のことと違って、秘書のことは第3者に、とおしゃっているんですけれども、お話を聞いていると、最初の段階から、いわゆるご本人も誰かは知らない弁護士さんを入れて調査したと。もうちょっと詳しく聞かなければ、わかりませんけれども、事務所に弁護士を入れて調査をするということは、第3者による独立の調査と言えるのだろうかと。いわば委託をした弁護士よる弁護活動の一環と見られてしまう側面もあるのではないかというふうに、私自身は聞いていて、率直に感じました」
反町キャスター
「岩井さん、いかがですか?まず印象論から入りたいんですけれども」
岩井教授
「印象論からすると辞任はやむを得ないかなという気がするんです。と言うのも、50万円、50万円の問題だった。このお金は何だったか。法的な問題として、政治資金の収支報告書に載っていることですから、法的責任は問われないけれど、ご本人が貰っているという事実ですね。これは重いです。現在の政治の世界は、なるべくお金を触らないというのが大原則ですから。となると、それは言い逃れができないということですから、これ以上、国会に影響を与える、あるいは参議院選挙に影響を与えるとまずいということで、先手を打って、幕引きをはかったということであろうかという感じがしますよね」
反町キャスター
「宗像さん、いかがですか?どのような印象で聞きましたか?」
宗像氏
「今日、お辞めになったのは、政治的責任をとられてお辞めになったのだろうと。法的責任をとられたわけではないと思います。今回の件について甘利大臣本人が法的責任を問われる可能性というのはほとんどないだろうと」
反町キャスター
「今日の甘利さんの説明を聞く限りにおいてはという…」
宗像氏
「はい。それで今日の会見の内容は、私が聞いたところによると、非常に説得力がありますし、それから、自分のことは自分の記憶を呼び起こし、弁護士さんの助けを借りたのかもしれませんが、非常に文章は明解でありました。それから、第3者と言いますか、秘書の方々のところへの弁護士の調査。これは最初に、元特捜検事だった弁護士を入れているという。その人の能力のせいかは知りませんが、非常にきちんと調べができているという、おそらくその中で秘書の方が300万円の行方についてお話され、これまでわからなかったことが解明をされているのではないかと。私は、1つ1つのことを含めて、ここで言うあれはありませんが、500万円の問題も、50万円、50万円の問題も非常にわかりやすく、何かを工作しているということでなく、きちんと調査がなされたなと。それで週刊文春と比べて見たら、天と地の差という感じになっているはずですよ。だから、じっくり見ていけば、おそらくわかるだろうと思いますけれども、私は非常に信用のおける内容になっているなと総論的には思っていますよ」
反町キャスター
「事務所に弁護士を入れることということでの、今回の甘利さんの報告ではあるのだけれども、これが果たして本当に第3者的なものとして、客観性、公平性があるのかという意味ですよね」
山尾議員
「ええ」
反町キャスター
「その部分がちゃんと担保された報告になっているのか。ここはいかがですか?」
宗像氏
「それは、第3者委員会みたいな、大掛かりなものをつくってやるのは、それは東芝とか、そういうところがやるならば、そうですけれども、甘利さんみたいなところで、事務所でやるのに、そんな大袈裟な必要はないと思いますよ。だから、事務所と無関係、利害関係のまったくない、元捜査能力のあった検察官出身の人を入れて、おそらくその人を統括にして、他の人も使ったのかどうか知りませんが、きちんとなされたということでないと、これだけの調査は出てこないのではないかと」
反町キャスター
「岩井さん、いかがですか、弁護士を使ったことが客観性とか、公正性に問題があるのではないか?もっとわかりやすく言ってしまうと、今日、甘利さんが読み上げた、弁護士なる人がつくった文書を、読み上げた甘利さんをどこまで信じていいのか。そういう意味ですよね」
山尾議員
「端的に言うと、そういうことだと思います。第3者とおっしゃるからには、国民の皆さんにそれが誰であるのか、どういったバックグラウンドを持っている人であるのか。その人にもしどこかがお金を出してお願いをしているのあれば、それはどこから出ているのか。と言うことも含めて、メディアを通じて、国民の皆さんにしっかり言うべきであると思います。今日の、私も会見を聞いていましたけれども、この弁護士さんによる調査というのは、基本的には甘利事務所が秘書を中心とした関係者への聞き取り。それが裏づけられたという形で、収支報告書、あるいは領収書というものが出てきましたけれど。ごく一部を除いてほとんど我々やメディアにもオープンになっているソースによる裏づけがほとんどだったと思うんですよね。そういうところからいきますと、これをもってして、第3者による調査であると。引き続き、この体制で調査を続けていくということは、私は、ちょっと納得がいかないし、国民の皆さんにも納得もらえないのではないかと気がします」
反町キャスター
「お手盛りということですね?」
山尾議員
「それもありますね」
岩井教授
「第3者というのをどこまで見るかというのはなかなか難しい問題だと。それで、完全に、たとえば、それこそ民主党さんが選んだ人が持っていけば、それは第3者と言えるのかもしれないけれども、このへんはこれから、まだ先があるのだろうと。それを見なければいけない部分はあるのだろうと思いますよね」

最新情報! 記者会館中継
秋元キャスター
「続いて、最新情報について国会記者会館から西垣記者に伝えてもらいます」
反町キャスター
「与野党の受け止め、どんなものが出ていますか?」
西垣記者
「まず野党からは、辞任したことをもって、これで終わりではないということで、今日の説明は、一方的な大臣側の説明にとどまっていますので、野党側としては本来の金銭の疑惑を追及する構えで、国会も、予算委員会が今後、本格審議に入ることから、既に来週に遅れているのですが、これにすぐに応じる姿勢はないという形で、野党はこれを追及していく構えです。一方、与党側、自民党側にしても最初、驚いたというのが支配的な意見でしたが、そのあとも30分とか、1時間とか、この反応について聞きますと、今後の国会運営を見ていくと、この段階で、きちんと大臣が辞任したということの方が、今後のリスクを考えるとよかったと。ただし、安倍政権は今後、厳しくなるという意見が、自民党内からも、身内の方からも出ています」
反町キャスター
「与党野党の潮目として、今回の甘利さんの問題は、今回、甘利さんがこういう形で、皆が辞めないのではないかなというような意識も多少ある中で、こういう形で辞めたこと。野党側は当然、まだ追及して反撃の足掛かりにはしたいと思っているとは思うんですけれども、雰囲気としていかがですか?これによって甘利さんの、このタイミングによる辞任によって、野党の反撃の勢いが削がれるのか、さらに、攻めていくような勢いが、さらに、今後、加速していくのか。どう見ていますか?」
西垣記者
「一難去って、また一難というような表現になると思うのですが、仮に、当初、安倍総理が想定していたように甘利大臣が自ら説明し、秘書のしたことにもし切り分けたとしても、国会はおそらく予算委員会などで、いろんな審議が止まっていくことになった。大臣を変えたことによって、自民党の中でもその意見があるように、1つの懸念を払拭したことで、材料としては好材料に、与党としてはしたいというところもあったと思います。ただ、民主党としては、おそらく今後、政治倫理審査会など、つまり、大臣を辞任しても、政治とカネの問題というものは、まだ残っているので、この審議をする場合には予算委員会が仮に進んでいっても、政治倫理審査会に甘利大臣を呼ぶか、呼ばないかということで、また、国会、野党の材料になりますので、与党としては衆議院の予算通過、参議院の年度内ということに向けては大きな課題を残したまま。甘利大臣が野党から、そういう説明を求められるという状況は今後も続くことになりますので、野党がどこまで、国会に引き出すことができるかという国会戦術になると思われます」

今後の行方は?
岩井教授
「政治とカネの問題が起きるとどうもすぐ政局の話にしたがってしまうんですね。ですから、首を獲る。そういう戦略が当然あるんだけれど、先手を打って辞められてしまったと。そうすると、野党としては攻め手がちょっとなくなってきたかなと。ただ、この話の中にも出てきた通り、この事件の全容がわからない。まだ、わからないところもいっぱいあるし、今日、甘利さんの会見でも、こういうことが、また起きるか。たぶん起きるというふうにおっしゃったんですね。と言うのは、支持を広げたり、いろいろなことをしなければいけないから、こういうことが起きると正直におっしゃった。と言うことは、与党だけではなくて、野党だって起きるのだろうと。では、何でこんなことが起きるのかというのを、もう少し考えなければいけないと。私は、こういう問題を政局化するということは結局、話を矮小化してしまうので、そういった面では、この原因であるとか、あるいはコトの全体を明らかにするのも大事だけれども、なぜこれが起きるのかというようなことを解明するようなことをさらに続ける必要はあると思いますね」
反町キャスター
「事柄が起きた時に、野党は真相究明だと言って、タマを獲りにくるわけではないですか。与党の方は、そういうのを受けると、だいたいにおいて、物事を一般化してしまって、整備しましょうという話になると、メディア向けの争点ぼかしだと、自戒の念を込めて、そういうようなところの流れにいきがちですけれども、現在の岩井さんの話を聞いていると、特に今回のケースでは、甘利さんが辞めてしまった以上はさらにいくと議員辞職も求めるのかという話になってしまうので、もうちょっと政治とカネの問題を広く議論をするような機会にしたらどうか、こういう意味では?」
岩井教授
「そうです。ですから、首を獲れば、追及が終わる、あるいはこれで1件落着ということで結局、政治とカネの話というのはうやむやになるんですね。結局、またその話が起こるということですから、こういうことを契機にしながら、これは特殊なケースなのかもしれないけれども、結局、これは甘利さんだけではなくて、議員全般に起こり得る可能性のある問題ですね、これを見ていると。となると、こういうことがなぜ起きるのか。起きないようにするにはどうしたらいいのかというのをもう少し原点に戻って考える必要がありますよね」
反町キャスター
「宗像さん、政治とカネの問題、いろいろ司法の立場から追われてきた立場ですけれども、どんなふうに感じますか?」
宗像氏
「今回の事件について、私はそもそもの出発点からして、週刊文春のあの記事を前提に、これは大変だと。これは大事件だという感じで、政界の方も、マスコミの方も騒いでいると。だけど、私は週刊文春に書かれているのは、一方の当時者だけの供述だけででき上がっている。それについてレコーダーがあるとか、いろんなことを言っているけども、基本的には一方だけの説明だけではないですか。それでもって、これは政治資金規正法違反とか、あっせん利得罪が成立するだとか、大騒ぎをしているわけです。これはこういう事件が起きた時、何が問題とかというと、真実は何か、事実は何かということが大事ですよ。ですから、今日、甘利大臣の方から説明があって、調査チームの内容は発表されて、がっぷり四つに組んだ格好になったわけではないですか。だから、要するに、甘利大臣が言われたことを向こうが言っていることにぶつけて、きちんと整理をしたうえで、それで、事実は何かと。事実は何かということがわかって、これはあっせん利得罪が成立する可能性はあるよとか、政治資金規正法違反が成立するとか、私が見ているところ、政治資金規正法とかが成立しない格好になってしまっていますということ。この甘利さんの説明を聞けば、その300万円についても。ですから、政治側も含め、すごく謙虚に事実は何かということを見つめて、あまりヒートアップしないで議論をする必要があると」

会見の焦点と課題
山尾議員
「岩井先生がおっしゃったように甘利大臣は今日、ご自身の話が終わったあと、ちょっと荷を降ろされたような表情の中でおっしゃったのが、政治家の事務所は、いい人だけと付き合ったら選挙は落ちてしまうということをおっしゃったんです。ちょっと違和感が正直…同じ政治家ですけれども。与党、野党の経験も違えば、当選回数もまったく違うんですけれども、私のような立場の人間からすると違和感があるんです。別に悪い人と付き合わないと落ちてしまうという感覚、まったくないので。ただ、広範なお付き合いがあるので、その中で注意をしないといけないということは、わかりますけれども、本件の場合は、甘利さんの選挙区ではない、千葉まで行って、範囲を広げてというところも垣間見ることができるので、ちょっとそこが気になりますのと、私も、甘利さんの今日の説明をそのまま信じるわけでもなければ、週刊文春に載っていることを、そのまま信じるわけでもないですけれども、甘利さんの会見の後に、UR(独立行政法人都市再生機構)、あるいは国交省が出してきた資料があって、それがここにあるんですけれども。今回、あっせんなのかどうか。1つのポイントになるのは口利き、あるいは甘利事務所側とURなり、国交省なりの接触。そこの記録が出ていて、これを見ると、平成27年から28年。今年にかけて、11回の接触があると。ちょっと来たばかりなので、日時を詳細に検討していないですけど、どうやら文春で書いてあることと齟齬が多いようには見えない。割と裏づける資料が先ほど、URから出ていると。そういうことを通じ、真相解明を明らかにしていかなければいけないのだろうと思います」
反町キャスター
「野党は甘利さんに対して、最終的に議員辞職を求めるとか、具体的なターゲットはあるのですか?ゴールというのかな」
山尾議員
「私はおっしゃったように、真相がわかっていないのに、首を獲るのが目標だとか、議員辞職をさせるのが目的とか、私は全然そういうふうに思わないんです。ただ、ご本人の説明も尽くされていないし、蒸し返して恐縮ですけれども、第3者の調査というものに疑義があるので、そこはしっかり早期に信じられる環境を整えてもらって、そこの部分で、これは議員辞職にまで値することなのかどうか、こういう判断だと思います」
反町キャスター
「岩井さん、いかがですか?野党の調査への期待。ないしはもしかしたら、もうちょっと別の形の調査の方法みたいなものも含めての提案などは」
岩井教授
「本当は、だから、政倫審みたいなところがきちんと機能してくれればいいんだけれども、現在の政倫審はどうしても多数決でモノが決まるとかがあるので、欧米であれば、政倫審みたいなのがきちんと機能しますから、こういうのをきちんと調べられると。しかし、先ほどもお話をした通り、甘利さんだけではなく、議員全体に起き得ることですね。そういった面で、起きないようにするにどうしたらいいのかということを建設的に考えていかないと、結局、有権者には、またか、という話になってしまう。結局、信頼感も地に落ちるということになってしまいますから。あまり政局的な話にしていかない方が、私はいいと思いますね」

大臣本人への金銭授受
宗像氏
「大臣のところに持ってきて、贈り物と一緒にお菓子か何かと一緒に置いたと、こういうことですけれども、普通は、たとえば、賄賂的な金だと、受け取って領収書を発行するというようなことは、普通ないですね。それから、もちろん、あとに政治資金の収支報告書に乗っけるということもないですよね。だから、基本的に大臣側の方は、政治資金的な寄付があったという認識だろうと思われますので、ただ、2つの受取を一緒にまとめて記載したというので、1つのものは、年を跨いでいる。年を跨いでやって、これが違反ではないのかと言うと合理的な説明がつくのであれば、私は、これは領収書を出し、かつ趣旨は大臣就任祝いか、挨拶で持ってきたと。キチッと報告処理されているということが確認されているということであると、犯罪が成立する余地はない」
反町キャスター
「法的な問題点はない?」
宗像氏
「はい。私の過去の体験からして」
山尾議員
「まず1回目の50万円については、これがいわゆる8月にS工業がURから受取って、いわゆる補償案件と言われるものとの関係が問題になると思います。2014年2月の50万円については、そのあとの産廃の案件、第2の案件。これとの関連が問題になると思います。そこの案件について実際に、特に後者の方については、受け取った現場で甘利大臣自身が産廃の案件は聞いたと。これは一般論としてではなくて、自分が困っているよというような形で聞いたと。その資料なるものを渡されて、それをいったん受取、それを別の秘書に渡すように指示した、このような話が出ていますけれども、ちょっと詳細に語られていないですね、まだ。と言うことは、それを受け取ったということは受け取ったということなので、あとは補償の案件、あるいは産廃の案件について甘利大臣の認識はどうだったのか。そのあと、甘利大臣なり、あるいは秘書が実際にUR、あるいは国交省にどのように動いたのか。こういう周りの事実でまたこれから認定をしていくということになるのだろうと」

秘書への金銭授受
宗像氏
「この説明だと、いったん経理事務の方に入って、そこから返還すると言って、持ち出して、それで経理の事務の方は返したと思っているわけですね。だから、返したと思っているから、証拠上、そういうことを記帳したりしているわけです。ですから、甘利事務所としてはそのお金は返ったと思っていたわけですよね、つい最近まではおそらく。ところが、実際は返っていなくて、秘書の1人の方が実は自分のところでとどめ、向こうへ返そうと思ったけれど、拒まれたから、置いている間に使っちゃったと。こういうことですよね。この人に犯罪が成立するかはまた別として、これは正式な収支報告書に書こうと思ったって、書けないわけです、要するに、返したと思っているわけですから、事務所担当としては」
山尾議員
「300万円は、要するに、この秘書が自分で使ってしまいました、というのが、今回の会見だったわけですよね。まず秘書の受取についてあっせん利得が成立するのかどうかというところがまず1つのポイントになるのだろうと思います。ちょうど同じ月に大きな2.2億円という補償金の話があって、その前にそのことを秘書に相談していたというような事実も伺えるので、秘書本人の受取についてこの500万円の受取についてあっせん利得が成立するのか。普通だったら、秘書がそういうことをやっていれば、いわゆる親分である国会議員がそれを知っていたのではないか、指示していたのではないか、あるいは事前事後に承諾をしていたのではないか、黙認していたのではないかということが普通、本来、まず私達が考えるところだと思うので。これは甘利さんがいかに忙しい職責にあったとは言え、ご本人に言えば、大和の事務所でこういう人に会う時間はあったということもありますので、そこは忙しかったからとか、お人柄だということはいったん脇に置いて、普通は秘書がやったことというのは陳情を受ける、お金をいただく、こういうことについては代議士が知っていた、あるいは黙認していた、これが本来だよね、と言うところから出発するとなると、この秘書のあっせん利得の疑惑がご本人にどのように波及するのか、可能性があるのか、ないのか。というところはしっかり検討する必要があるのだろうと思います」
反町キャスター
「今回のケース、あっせん利得処罰については」
宗像氏
「これは、あっせん利得は皆、簡単に成立する、これはドンピシャだと言っている人がいるけれども、私にすればあっせん利得罪の成立、これは至難の業です。これに当たる事件というのは、平成12年にできて、平成13年施行されて、これまでに10何年経っていますけれども、私の知っている限り10件もないね。6件ぐらいかな。警察庁の統計を見ても、最近だと1年に一辺あるかないか。多い年で2、3件。ほとんど0の年もある。これは本当に難しいです。なぜ難しいかと言うと、これはもともとあっせん収賄というのではダメだから、こちらをつくったのだけれども、あっせん収賄はすごく難しいです。要するに、請託を受けて、不正行為を第3者にさせると、公務員に。だから、それは職務権限のない犯罪です。今回、この件も職務権限のない人の犯罪ですよ。それで、要するに、自分が請託を受け、これで第3者、先ほど言ったいろんな団体の公務員に働きかけるのですけれど、これはその中で権限に基づく影響力の行使を使わなくてはダメです。だから、あれはどうなっている、これはどうなっている、ああそうですか、うまくやってと、こんな感じではダメです」

山尾志桜里 民主党衆議院議員の提言:『法改正含め 政治家の覚悟』
山尾議員
「法改正を含めて政治家の覚悟が問われるのだと思います。今回の件で、あっせん利得が難しいということにでもなれば、これは国会議員、あるいは国会議員の秘書が1度も結局、対象になったことのないあっせん利得、この法律自体に問題があるのではないのかということにもなるでしょうし、また、政と官の問題も現在、ずっと私達チームが各省庁に早く真相を出してくれと言ったんだけど、結局、会見のあと、直後になって初めて、1週間経って出てきたと。その部分の政と官の規則も随分ルーズに運用されているところもあるので、ここは政治家の覚悟として、今回の件とはまた別に考えていかなければいけないのだと思います」

宗像紀夫 元名古屋高検検事長の提言:『透明性の確保』
宗像氏
「政治家は入ってくる金、出る金について全て本人も秘書の方も全部把握されて、透明性を保つということにしないといけない。私はいろいろなこういう問題が起きてくるのは、裏金がこういう事件を生む。過去の特捜でいろんな政治家の事件をやっていて、ほとんど皆、裏金です。ロッキード事件の5億円だって皆、裏金ですから。そこから始まっていますので、全部お金は貰う時にはキチッと表に出せるもの、それしか貰っちゃいかん。出せないものは、だから、先ほどの半分返すという、それは出せないものだから返すわけ。その意味では、自己抑制が働いて、透明化をしなければいかんということをやっているわけですよね。だけれど、秘書の方とか、1人1人の方の自覚が足りなかったと。だから、先生がおっしゃっている、政治家を含めた、政治家グループというか、事務所グループ全体が自覚して、清廉潔白にいかなければいかんということではないかなと思います」