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2016年1月7日(木)
暴発あるか?東アジア 2016年安全保障の急所

ゲスト

櫻井よしこ
ジャーナリスト 国家基本問題研究所理事長
飯島勲
内閣官房参与 松本歯科大学特命教授

櫻井よしこ×飯島勲内閣参与 北朝鮮『水爆実験』の波紋
秋元キャスター
「昨日、核実験の成功を発表しました北朝鮮について、朝鮮中央テレビは、昨日こちらのような声明を発表しています。『初の水爆実験が完全に成功した。この水爆実験は朝鮮半島の平和と地域の安全を保障するための自衛的措置だ。米国の極悪非道な対朝鮮敵視体策が根絶されない限り、我々の核開発の中断や核放棄は絶対にあり得ない』と、こういった声明ですけれども、これが本当に水爆実験だったかどうか確証がない状況ではありますけれども、櫻井さん、このアメリカや中国との関係が冷え切っている中での、このタイミングでのこういった発表、これをどう見ますか?」
櫻井氏
「冷え切ってきるから、したのではないですか。その局面を打開しようという、そのためには、水爆実験に成功したと言えば、これは当然、世界中が注目するわけですし、注目せざるを得ないわけですね。ですから、注目させたいと。自分の力を誇示することによって、局面打開をしたいという願望だと思いますね。現在の第一書記は、お父さんの金正日総書記と比べて、戦略的思考というのがなかなかできにくい、できていないと、私は感じるんです。金正日総書記は本当に、いろんな意味で、ここまで考えるなというような戦略をとっていたと思いますけれども、現在はそこまではまったくいっていない。問題は、このような極端な行動に出る人物に対して、それがもし効果を持つとしたら、こちら側の対応がダメですね。その効果を持たせるような対応しかできないような国際情勢になっているのではないか。それは中国がずっと経済的に支援をしていますね。中国の支援がある限り、何とか北朝鮮は崩壊せずに持ちますし、それから、また、アメリカもオバマ大統領の下で、力を行使するという意味では、なかなか腰を上げないというような、世界全体が、中国の蛮行もそうですし、ロシアの蛮行もそうですよね。北朝鮮の蛮行もそうですけれど、このような国際常識からちょっと考えにくいようなことを、情勢的に許してしまうような局面にあることの方を、私は、むしろ心配をしていますね」
飯島氏
「私は、制裁とか云々を即座にやるのは勝手だけれども、ロシアがキーパーソンになるのではないかという感じで見ています」
反町キャスター
「ロシアがキーパーソンと言いますと、ロシアは何ができるのですか?ロシアが平壌にものを言って、平壌はロシアの言うことを聞くのですか?」
飯島氏
「まず1つは、過去において、北朝鮮はロシアの潜水艦を購入して改造をしたりしたんですね。その潜水艦の作戦行動範囲はハワイの沖合までも行っているという現実が報道をされている。さらに、安倍内閣は、第二次安倍内閣が11月26日にスタートをして、即座に1月、あの段階で北朝鮮から撃ってくると、日本中大騒ぎしていたのがありましたね。あの頃に私のインテリジェンスで北朝鮮は撃つことはあり得ないが、ロケットの先端に小さな核爆弾を載せる技術を見せしめるのではないかというのがあったんです。結果的に何もしないで終わったけれども。そういう状態の中で、潜水艦の技術。同時に現在アメリカのステルス攻撃機、嘉手納基地にあって、平壌に行くのですが、1400km距離があるんです。その1400kmで、既に北朝鮮は、ステルスの捕捉を1000kmあたりまで近づいて、400km出た段階で、捕捉できる技術まであるという」
反町キャスター
「北朝鮮はステルス戦闘機、攻撃機を捕捉する技術を持っているのですか?」
飯島氏
「持っているということらしいです。事実確認は、私はできていません。そんな力もない。裏返せば、嘘でしょうと。私は、まったく大嘘だと思うのですが、ソビエトがステルス戦闘機を現在、開発している。これは北朝鮮が相当絡んでいるという話も耳に入っていると、情報として。つまり、1000km手前で捕捉できる技術というのは、裏返せば、ステルスの技術もあるということですね。見方として。話は違うルートからですが、一致する話です。イランが現在、ある程度、アメリカとサウジと問題となっていますが、過去において、イラクのフセイン大統領が、濃縮ウラン1.7トンを、イランにやると言った時に、アメリカの侵攻でできなかった。直後、すぐアメリカ自身もペンタゴンは公表していますが、当時、北朝鮮から濃縮ウラン1.7トンをイランは買っているはずです。こういう過去の、いろいろな時系列で考えて、これからどう判断をすべきかというのも大事だと思うんです。日本の場合、拉致、ミサイル、核。なぜならば、北朝鮮の場合、国連加盟193か国中、162か国と国交があって、世界で1番手つかずの地下資源を持っているのは北朝鮮。日本円で600兆円と言われていると。こういう状態でありますから、昨日、今日の報道では、中国と北をどう見るかというだけで、ロシアが視界に入っていないですね。これは問題だと思います」

対北挑戦外交・戦略と方針
反町キャスター
「櫻井さん、昨日の北朝鮮の声明においても、ここにも一応ありますが、米国の極悪非道な対朝鮮敵視政策云々、要するに、アメリカのことばかり言っているわけです。そうした中で当然、今回の、彼らの言う水爆実験。我々から見ている限りの核実験と言われるものが、何が目的かと言ったら、アメリカとの2国間の直接対話。バイの対話を開きたいような狙いではないかという見方もあるのですが、その見方をどう思うのかということと、もし、そうだとした場合、アメリカは今回の事態を受けて、北朝鮮との米朝対話を始めるべきなのかどうか。そこはどう見ていますか?」
櫻井氏
「北朝鮮はアメリカに自分達の方を向いてほしいと思っているはずですね。直接交渉に入って、金正恩体制を破壊しないと、いわゆる生き残りを担保してほしいというのはずっと金正日の時から求めていましたね。金正日の時から求めていたし、それは金正恩氏も同じだと思います。ですから、国連で、北朝鮮に対して人権を決議しましたね。あれにすごく反発したのは、人道に対する罪ということで言うと、これは時効がないわけですから、何か起きた時に彼が拘束をされたら、これによって裁かれるという恐れがあるわけですね。だから、中国共産党と同じで、自分の政権、もし自分自身の生き残りということを考える時に、アメリカが担保してくれれば大丈夫というような思いはあると思います」
飯島氏
「現在の休戦状態のあとのアレは、韓国に北朝鮮問題があるのではなくて、その司令部というか、統帥権は米軍がやっているわけですね。だから、韓半島問題の協議つうのは、あくまでも、北朝鮮から見たら、韓国に権限がないのだから。アメリカとやる以外にないはずです。当たり前のことです。私は、そういうやり方から見てアレですが、プーチン氏の場合は、前も、私は発言したことあるけれども、冬場、ウラジオストックから、最大の港湾施設が3つありながら、凍っちゃって1回も使えないと。その回避策が北朝鮮の羅津港。だから、シベリア鉄道をつなげているんです。こういう状態の中で、いわゆる対中国とは別にとてつもないことも、将来的にロシア、韓国、日本、北朝鮮のある種の、ロードマップをつくってやっていきたいという計画があるんです。まだ公表されていない」
反町キャスター
「プーチン氏には?ロシアには?」
飯島氏
「そう。こういういろんな流れの中で言ったら、私はプーチン氏がキーパーソンだと。アメリカは困るはずです。IS問題を含め、サウジとイランとか。あるいはテロ事件の、フランスとかが起きたあと、フランスもプーチン氏と協力。アメリカは信用できない、期待できない。ドイツもすぐ軍事演習に参加をする。イギリスもそうだ。何のことはない。中近東方面のIS対策はプーチン氏が現在、事実上、主導権を持っているとなり、これはこういう状態の中で、水爆が韓半島が起きたといった場合、アメリカが黙って制裁をするのだけがいいかどうか。私は疑問ですね。諸々考えると、ロシアが現在、黙っていますから、相当、緻密に精査してみて、制裁をするか、しないか判断するというのが昨日のプーチン氏の考えですね。いわゆる昨日の時点で。国連の様子を見ながら体制を眺めていくのが」
反町キャスター
「そうすると、核実験した北朝鮮がけしからんと表向き、皆言いながらも、先ほどいわれた650兆円の地下資源を持っている北朝鮮を、ではどうするのかという時に、ロシアも狙っているし、中国も地政学的に手放したくないし」
飯島氏
「ヨーロッパもそうです」
反町キャスター
「皆、思っているところで、アメリカは北朝鮮を突き放すことが、実はできないのだと」
飯島氏
「100%」
反町キャスター
「できないから、事態の収拾のふりをしながら北朝鮮を取り込むために、必ず米朝対話は始まるだろうと。こういう見立てですね?」
飯島氏
「そうです」
櫻井氏
「私は、米朝対話が始まるということの、私の情報には、その可能性はないですね。聞いていないです。私は、日本は北朝鮮に対して拉致問題を抱えているという意味で、他の国とはちょっと違う立場にあると思うんですね。もちろん、アメリカ人も拉致されているんですよ。中国人も拉致されているんですけれども、日本が1番、このことについて、国民も意識していますし、人数も多いですし、政府の責任として、国民を救出しなければいけないとする立場からすれば、これまでの対北朝鮮政策というのは、少なくとも外務省主導で行われてきた面があるんですね。これは非常に間違いではないのかと思っているんです。2014年の、2年前の5月でしたか。ストックホルムの合意というのがあるんです。あの時に、遺骨の問題、残留日本人の問題、それから、日本人妻の問題。拉致被害者及び行方不明者の問題、この4つの項目で、同時進行で調べますと。そのための特別調査委員会をつくります。つくりました。それで日本が制裁の一部を解除しますということだったんですね。この4つの同時進行ということ自体が、安倍総理の方針とは違うと思います。安倍総理は何と言っても拉致が最優先だ。とにかく被害者を取り返すことが最優先ということで、これは飯島さん経由で、本当に努力をされてこられたと思うんです。でも、遺骨の問題だとか、行方不明者の問題だとか、いろんなことを一緒にやると何が起きるのかと言いますと結局、事実上、拉致が後まわしになってしまって、遺骨を1柱2万ドルという価格がありましたね。そういったことが、実際にアメリカとの間で起きているんですね。だから、日本もそうなって結局、北朝鮮にお金が行ってしまうだけではないかということで、これは中山恭子さんがこんなことでは拉致被害者を1人も取り返せませんと、当初からおっしゃっていて、私もそうだと思うんです。現在、その当時の展開になっていますね。ですから、私は、北朝鮮に対しては核実験なのか、水爆実験なのかはわかりませんけれど、このことに対する抗議とともに、日本政府は拉致問題をどうしたいんだということで厳しい措置をとるべきだと思います。この拉致に関しても、北朝鮮の指導者、金正日はとりわけ国際的な罪を犯したわけですから、国際社会において国連の場なり、国際司法裁判所なりに日本は提訴することまで考えていいと思うんです。こちらがその気になって取り戻そうとしない限り、この国は動かないですよ。これまでの交渉を見てみると、いくら日本側が信用しても、常に物事がうまくいかなった。私は、そこのところを見る限りきちんとした対策を、厳しい対策をとるべきだと思います」

『慰安婦合意』の本音と背景
秋元キャスター
「長らく、日韓関係のトゲとなっている、いわゆる従軍慰安婦問題ですけれども、昨年12月28日。この問題について日韓合意がされました。合意内容がこちらです。軍の関与のもと、多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題として日本政府は責任を痛感。安倍晋三首相がここからお詫びと反省の気持ちを表明。元慰安婦を支援するため、韓国政府が財団を設立し、日本政府が10億円程度の資金を一括拠出。前項を実施する前提で、慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認と。韓国側からは慰安婦少女像の扱いは、韓国政府が関連団体との協議を通じ解決に努力するということでしたけれども、櫻井さん、まずこの合意の内容をどう評価されますか?」
櫻井氏
「これは厳しいことを言わないといけないですね。これは日韓双方の側にすごく強烈な不満が残っていると思いますよ。韓国はご存知の通り、いろいろと挺身隊の人達が言っていますよね。日本の側でも、日本がなぜこの問題について、怒っているのかというのは、嘘の歴史を言われて、日本の名誉が傷つけられている、偽りの、捏造された歴史を、私達は押しつけられて、汚名を着せられているではないかという点があるわけです。今回の、この合意はここのところをまったく触っていないという意味で、歴史を見つめようとする人達には、強烈な不満があると思います。しかし、外交的には、これはすごく成功をしました。そこのところは安倍総理の決断ということで認めなければいけないと思います。これまで日本と韓国の関係がうまくいかなかったのは、安倍政権がきついことを言ったりとか、歴史をちゃんと反省をしなかったりという、安倍が悪いんだという見方がアメリカにもあった。中国は現在でもそう言っていますけれども、でも、現在、国際世論を見ると、これはガラッと変わりましたでしょう。ニューヨークタイムズのような反日新聞も、このことを評価しましたよね。アメリカもそうですし、それから、中国は不満を表明しましたけれど、その他の国々は皆、日本の側に立って、韓国にあなた達、ちゃんとやりなさいよというようになった。これはオセロゲームみたいに局面をガラリと変えてしまったという意味で、私は外交政策としては、大変な成功だったのだろうと思います。だから、これを、本当の意味で、日本国の勝利にするためには、いくつかしなければいけないことがあるんですね。それはこの合意できちんと訂正されなかった。慰安婦が強制ではないとか、いろいろな歴史の真実を、民間の、むしろ私達とか、研究者とか、いろいろな人達が、事実をこれまでよりも100倍も1000倍もどんどん発信していく。安倍政権も、国策として、このような正しい情報を発信する。情報発信対策本部というんですかね、飯島さん、これは、外務省の下ではダメです。外務省は全然こういうことをやってきませんでしたから、外務省とは別個に対策本部みたいなものを、たとえば、拉致対策本部ようなものと似たようなものを、首相直轄の組織をつくって、情報発信しなければならないと思います。情報発信をして、これまで誤解をしている世論を、国際社会の世論を形成していくということを、私達がやることができれば、今回の合意は本当の意味での成功になっていくと思いますね」
反町キャスター
「今回の日韓合意の中では、韓国がつくった基金に日本政府が10億円を拠出することと、ソウルの日本大使館前にある少女像の撤去の問題は、直接リンクはしていない合意になっていますね」
飯島氏
「だから、少女像を、韓国大使館の前の、私は見たけれど、日本で言ったら公道ですよ。民間人が設置した、少なくとも道路法の概念から言ったら、あんなの行政的に言ったら撤去できる話です。それを黙認。あの団体が怖いのでしょう」
反町キャスター
「挺対協ね」
飯島氏
「そう。あれは過去、国会議員を1人出していたんですね。力的に、組織的に、だからと言って、僕は放置をするのはけしからん。あれを最初に除去をしなさいと」
反町キャスター
「像を撤去するまで10億円を出さないというような日本の方針を、もし決めたならば、これはまたこの話、せっかく曖昧なまま、ぽやぽやという形で終えたのが、ガランと壊れるのは、そこはどうですか?」
飯島氏
「それでは、10億円を出すことだけで、韓国が食べて…」
反町キャスター
「わかりますよ。僕も本当はそう思っているんですけれども、だけど…」
飯島氏
「努力しますということが、僕は気になってしょうがない」
反町キャスター
「努力です。解決に努力です」
飯島氏
「この努力はいったい努力をどう見ているかで、慌てて、10億円も出す。アジア女性基金のアレがちゃんとやってきた経緯を考えたら、それは失礼な話ですよ」
反町キャスター
「櫻井さんは10億円と像の撤去の問題、昨日の自民党の会議でも、その問題がすごく出ているようですけれども、どう感じていますか?」
櫻井氏
「こう考えたらいいと思うんです。では、10億円を出したら、この問題が、韓国側が納得して解決に到達するのか。そうではないと私は思います。いろんな情報を聞いてみますと、事前に韓国側は、たとえば、挺対協などを説得するのは非常に難しいと。この前、韓国政府が、外務省が発表しましたよね。慰安婦の方々は、挺対協は事前に何の説明もなかったと言うけれども、この何年間かの間に、1年、2年の間に、十何回も行って説明をしたのだということを公開しましたでしょう。だから、そのようにこれまでずっと韓国政府と挺対協の皆さん、慰安婦の方々が話し合いをしてきているわけですね。でも、いざ、このような合意が発表されたら、何の説明もないと言うわけでしょう。ですから、私は、この慰安婦の少女像、慰安婦像ですか、撤去について10億円を差し上げたから、納得して撤去をしましょうということになるのだろうかと思ったら、疑問ですね」
飯島氏
「サンフランシスコやら何やらが設置を認めたりしているでしょう。それはダメですよ」
反町キャスター
「櫻井さんは撤去をしなければ10億円を出すことないという、飯島さんの意見はどうなのですか?そこまでまず厳密に撤去されるのを待ってから、拠出するべきだという考えになりますか?」
櫻井氏
「撤去をするまではきちんと見届けて、たとえば、4月に韓国は選挙がありますよね。選挙の前に朴槿恵大統領は日本に謝らせたではないかということで、たぶん支持率を維持しよう、もしくは上げようという意図があると思いますね。ですから、日本としては、この4月の選挙が終わったら慰安婦問題というのはどこかに行ってしまうような気がするんですよ。忘れてくれるということではなくて。ですから、日本が謝った、だから、日本にものを言ったのだからということを言うのであるならば、日本もそれに合わせて、日韓の政府間合意が、あなた方は努力し、これを撤去してください、と言わなければならないと思います。それを逃していってしまったら、私はこの問題、また、向こう側がうやむやになって、またいつの日か蒸し返すようなことになっていくのではないかと」
反町キャスター
「そうすると、朴大統領にしてみたら4月の選挙まで像を撤去しないで、そのまま置いておけば、枠をつくりました、日本からあらためて謝罪を得ました。10億円をとりました。そのメリットで選挙を戦おうというのが戦略とすれば、撤去したら、今度、韓国国内における挺対協、その他の反日感情を持つ方々から、朴大統領が日本に屈したのではないかという、この怖さが出てくるわけではないですか」
櫻井氏
「でも、現在、韓国の中でも日韓の合意というものをかなりメディアがきちんと評価をしているところがありますよね。ですから、私は、朴大統領が全てのことは、この挺対協の皆さん方の無理無体な要求に屈するということではなくて、朴大統領がしようとしているのは、たとえば、教科書の国定化を決めたように、韓国の歴史観は少しおかしいということを彼女も感じているわけですね。そこで何とか正常に戻したいという気持ちがあるはずです。今回の日韓の合意も日韓の外交政策を正常に戻したいと。それでなければ、その脅威に対処できないのだということがあるわけですから、ここは韓国本来の道に戻るように、日本が圧力でも何でもかけて言い続けるという意味の圧力ですよ。言い続けて、あなたに現在、責任があるのですから。ちゃんとやってくださいと。これは日本側が言い続けなければならないと思います」

中国の拡大路線に日本は
秋元キャスター
「続いて中国との関係について聞いていきたいと思うのですが、こちらに最近の中国の動きをまとめました。南シナ海では、今月2日、昨日と南沙諸島の人工島につくった滑走路で航空機を離着陸させるテストを行ったと発表しています。台湾との関係では、昨年11月に習近平国家主席と台湾の馬英九総統が中台分断後、初めての首脳会談を行うなど急接近を見せています」
反町キャスター
「航行の自由作戦みたいなことを行いましたけれども、やったうえでの、今回の離発着訓練ですよね。たぶん中国は絶対に島を手放しませんよね」
櫻井氏
「たぶん、手放さないですね」
反町キャスター
「我々的にやれることは、ここまで来てしまうと、どんどん既成事実化していって、やれることが限定されていると思うんですけれども、どういう打つ手があると思いますか?」
櫻井氏
「非常に限定されていますよ。悲観的に突き詰めていけば、中国は絶対諦めない。アメリカも譲るわけにはいかない。どんどんその摩擦が大きくなって、本当に酷い対決になる可能性、危険性がありますね。だから、それをさせないために、中国にどういう抑止力を我々が働かさせることができるのかということで、これは日本も協力して、アメリカ、日本、それから、インドもそうでしょうし、オーストラリア、東南アジア諸国もそうですし、絶対中国の蛮行を許しませんよ、という意思をコンスタントに繰り返し、強く見せていくことしかないだろうと思いますね」
反町キャスター
「飯島さん、まず南シナ海で岩を埋め立てて、滑走路をつくって、離発着の訓練までやってきている。中国のここまでの動きは?」
飯島氏
「これはとんでもないことで、日本においても、過去において日本の輸送ルート、エネルギー。マラッカ海峡防衛論というのがありました。その後、三ツ矢会談とか、過去においてはあったのですが、そう考えたらまさに輸送ルートですよ。こういう状態の中で、日本の役割、いろいろ含めて、解決策は私、個人的な考えとしては1つあるんです。費用対効果でうんと安いのが、中国の岸というのは、いわゆる島ではないです。岩礁ですから」
反町キャスター
「岩礁を埋め立てて、人工島をつくって、滑走路です」
飯島氏
「島でないところにやったんです。これは国際法上とんでもない話ですよ。では、それで対峙して解決する場合、日本の役割としてすごく大きなのが1つある。どういうことか、すぐ近くに、公海上に橋本内閣でメガフロートというのを1兆5000億円の予算で完成したんですね。メガフロートを沖縄の海上基地の状態でやったのですが、沖縄に金が落ちないといってダメになった。その技術、メガフロートをこの近くに持っていって、米韓、それから、フィリピン、公海上に、いくつものメガフロートを置けばいいのではないか。メガフロートを」
櫻井氏
「中国と対決する形で」
反町キャスター
「埋め立ての代わりに、日本が」
飯島氏
「日本の場合は島ではないよ」
反町キャスター
「浮上式の滑走路をつくって、あそこまで引っ張っていって…」
飯島氏
「メガフロートを持ってきて、だって開発されているのだから。世界で日本だけですよ。アメリカは固定式ではない空港、飛行場。メガフロートは、世界で日本だけ完成したわけですよ。浮かぶ、滑走路です。これを好きなところへ、どんどん設置すればいいではない。問題ないでしょう」
反町キャスター
「すごい、話ですけれど」
飯島氏
「ベトナムの知っているある人は、びっくりしていましたけれど。その先の反応はわかりませんけれどね」
反町キャスター
「そのぐらい」
飯島氏
「そういう知恵を出せば、できるんですよ」
秋元キャスター
「でも、それは中国を下手に挑発することにならないですか?」
飯島氏
「そうしたら見ているだけ。犬の遠吠えみたないなことをやってもしょうがないですよ。それだけだったら戦後最大の、マケイン上院議員も言っていたのだけれども、1番の心配はアジアである。中国である。海上、海洋進出だという話になっている。それは、バイの会談ではなくて、アジア全体のマルチで、アメリカも絡んで、対応策を考えないといけないというのは、僕はずっと、マケイン国防委員長の考え、アメリカのペンタゴンは静かな海作戦というので対応を考えている。これだけでアメリカも困るのは、台湾、韓国、日本、ベトナム、フィリピン、皆関係あるけれども、馬英九氏と習近平氏が近くなった。今月の16日に選挙の結果によって、民進党に代わるかもしれないが、就任が5月になる。この間にホットラインの他どんどん杭を打っていくと、民進党の政権になっても身動きがとれない状態の戦略がもしかしたら習近平氏と馬英九氏に起きる可能性があるんですね」
櫻井氏
「それを台湾の人達は本当に心配をしていますね。1月16日ですよね。もうすぐですけれども、おそらく蔡英文さんの民進党の方が勝ちますよね。おっしゃるように5月まで就任はないと。4か月間あるわけで、その間に本当に何が起きるかわからないという、そういうものを非常に警戒をする人は、それこそ蔡英文さんが、また傷つけられたり、襲われたりする可能性、危険性も含めて、何が起きるかわからないということで非常に台湾のことを心配している人達が多いですね。実際に、馬英九さんが、彼は総統になる前は、李登輝さんにも褒められて、私は台湾人ですと言って、下手な台湾語で、田舎に行って、住んだりして、台湾人らしく振る舞っていたんですけれども、総統になった途端に本当に中国人みたいになってしまって、いろんな中国との接近をしてしまったわけです。それで、彼らの支持率がどんどん落ちていったわけですけれど、この前、習近平主席と会いましたね。シンガポールでね。あの時に、お互いに主席とか、総統とか言わずに先生と呼んでね。名称を変えましたけれども、その行為だって、私はすごくおかしいと思って、台湾の人達だっておかしいと思っているわけで、いったい何をするのかわからないという。それこそ平和協定みたいなものでも結ばれたりとかされたら、とんでもないことになるから」
飯島氏
「だって、先週ホットラインを発表したでしょう。5月まで馬英九氏いくわけですよ。蔡さんが16日に当選しても就任が5月末ですから、この間に2国間で身動きとれない、調印とか、そういうのは中台でやっていった場合、いくら断トツに政権をとれたとしても、蔡さんの動きは鈍くなってしまう。これが1番怖いですね。そういう心配をしている人がいっぱいいるんです」

中台接近の狙いと波紋
秋元キャスター
「中国にとって台湾と接近するということには戦略上、どういう意味があるのですか?」
飯島氏
「中台は1つですから。中国から見たら。一国二制度と言いながら、そうでないのだから」
櫻井氏
「1992年合意というのを彼らは言うんですね。1992年に、中国と台湾がお互いに中国は1つということで合意したと。李登輝さんにお聞きしたんですけれど、自分が総統の時だし、そんな合意はないと言っているんですよ。ないというんですけれども、馬英九さんの国民党はこの合意はあったと言って、中国もあったと言っているんですね」
飯島氏
「現在になって」
櫻井氏
「現在になってね。でも、李登輝さんは明確にそんな合意はない、私が知らないものがあるはずがないとおっしゃっていますね」
反町キャスター
「飯島さん、ちょっと裏筋の話になっちゃうんですけれど、今日、主に我々、こちら側の海側、南シナ海から台湾まで来ました。この海側の話をずっとしているんですけれども、現在のところ世界を揺るがしているのはイスラム国です。ISです。そのイスラム原理主義者の人達が、中国のこの地図の1番左の端っこで、新疆ウイグル自治区あたりを中心にたくさんいる。その人達が中国の内部における騒乱要因になるのかどうか。そこはどう見ていますか?」
飯島氏
「すごく危険です。既に先週、表に出したと思う、中国とインドネシアとIS対策の約束をした。それであれば、中国にとって大変なことで、既に、ウイグル人が密入国。トルコに入って、シリアに密入国して、ISの活動をして、自爆も命令如何でできるというのがわかったのを、世界中の出身国に帰している。これまで、アジアでは、ウイグル人が現在インドネシア、マレーシア、ミャンマー、タイ、セントーサと言って、シンガポールの島かな。ここに相当入っている。1番問題なのは1400以上島があるインドネシアの対策、IS。これをどうやって、陸路か何かで入ってテロが起きる可能性がすごく高い。これに対する対策。アジアで最初に(テロが)起きそうなのは中国だと思います」
櫻井氏
「これは2つの見方があると思いますね。1つは中国が、飯島さんがおっしゃったように、ターゲットになること。その可能性はあると思います。もう1つは、その可能性があるということを口実にしてと言ったら、いけませんけれども、本当はテロリストではない、ウイグルの人達を次から次へ弾圧して、虐殺をしている。その状況は何年も起きているんですよね。2001年の9.11の時に、中国は1番先にアメリカに行って、自分のところにいる、イスラムの人口についてのテロ情報です。ブッシュ政権に渡したわけですよね。その見返りに、ブッシュ政権に対しては、台湾の独立には反対すると言ってくれといったわけですね、事実上、ブッシュ大統領はそういったわけです。そこで交渉が成立しているということはわかりますね。その後、ウイグルの人達、本当に弾圧されていますよ。それは未だにずっと続いているわけですね。だからこそ、ウイグル、イスラム教徒の人達も、ある意味、中国に対しての敵意というものを持っても、これはおかしくないと。だから、非常に悪い循環と言いますか、そういったものが中国で起きるのはないかと考えています」

中国の拡大路線
秋元キャスター
「続いては中国の東シナ海での動きを見ていきたいと思います。初めて、武装した公船を日本の領海内に侵入させ、また、沖縄本島周辺に偵察機を飛ばすなど日本への圧力を強めているわけですけれども、櫻井さん、これは中国のどういうメッセージだと見ていますか?」
櫻井氏
「中国は現在、尖閣の話が出ましたけれども、尖閣だけを見るわけではなくて、尖閣、東シナ海、台湾、南シナ海。これを面で、彼らは力をつけていますよね。尖閣だけ獲るのではなくて、東シナ海も全部一緒に自分のコントロールの下におきたいという戦略になっていると思います。彼らがしていることと、これからしようとしていることというのが何かと言うと、この前の9月に軍事パレードがありましたね。その時に中国軍30万人削減策というのが出ました。あれを朝日新聞は中国が平和志向という、とんでもなく焦点がズレたことを書きましたけれども、あれは、本当は軍事力を削減し、もっと効率の良い、近代的な軍隊に仕上げる。そのため、軍事予算というのはまったく減っていませんよね。今回、習近平主席が発表したのは、陸、海、空軍プラス戦略軍というのをつくりましたね。これまでミサイル部隊と言われたのを、1つの軍にして、陸軍、海軍、空軍と同等にしたということがありますね。これによって統合運用をしたいと。日本も現在、統合運用をしていますけれども、日本も十何年前はしていなかったですね。できていなかった。これでは本当の軍隊として効率良く動くことはできません。人民解放軍も同じです。だから、彼らがようやく現在、近代的な統合運用ができる軍に生まれ変わりたいとして、それをやっているわけで、2020年ぐらいまでにはやりたいと言っているわけですね。そうすると、現在、東シナ海、南シナ海、手広く広げているのが本当に軍隊としてこれを抑えるようにできることになる、そのため着々と布石を打っていると思います。ですから、東シナ海に関して言えば、ワンステージ上がったと先ほど言いましたけれど、確実に新しい段階にきている。そのことを自覚して、日本の国内で、安保法制をしたわけですね。それに対し、まだ民主党などは、この安保法制を廃案に追い込むということを現在も国会で言っているわけ。私は本当に民主党の皆さんに問いたいと思いますね。あなた方、本当にもう1回政権をとる気があるならば、日本国の安全保障をどうするのですかと」
飯島氏
「尖閣で先週から、この1年半はある約束で、安倍総理は、日中領土問題は存在しないということできているわけです。はっきりと明言しています。ですから、そういう状態の中で11月9日まで、以降も含めて。尖閣に3隻以内ということで、約1年半、今日まで約束事で、裏約束ですが中国は来た。先週、武装船は領海内に入っていませんが、4隻にして、今度は5隻の武装船。こんな状態というのは、何か兆候があるのかなとちょっと心配なのは事実です」
反町キャスター
「それはどういう兆候だと感じていますか?」
飯島氏
「いや、わからない」

ジャーナリスト 櫻井よしこ氏の提言:『日本の志と価値観』
櫻井氏
「日本の志と価値観。これは必ず世界の指針になると思います。アジアの国々も、日本の志と、それから、価値観というものを非常に高く評価していますし、これが日本と中国の違いだというところを見せていくことが、アジアのためにもなり、世界のためにもなり、日本のためにもなると思っています。
飯島勲 内閣官房参与の提言:『外福』
飯島氏
「外福と書いたんです。要するに、今年は、安倍内閣は外交の年だと。こういう中で宗教観とか、いろいろ考えた場合、まさにアジアにしても、国際政治にしても、安倍さんの出番が相当、キーパーソンになってくると。だから、そういう意味で、世界的にも、安倍外交が福をもたらす年に期待すると思っています」