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2016年1月6日(水)
北朝鮮”核実験”発表 ▽ 公明・民主の代表に問う

ゲスト

山口那津男
公明党代表 参議院議員(前半)
岡田克也
民主党代表 衆議院議員(後半)
平井久志
立命館大学客員教授(冒頭)

北朝鮮4回目の核実験 『水爆実験に成功』と発表
反町キャスター
「北朝鮮がこのタイミングでなぜ水爆実験を行ったのか。その狙いは何だったと思いますか?」
平井客員教授
「実は、北朝鮮は今年の5月に36年ぶりの党大会を開くんです。ですから、党大会まではそういうことはないだろうと。むしろアメリカの大統領選が11月にありますから、その間にやる可能性はかなりあるのではないかと思ったんですね」
反町キャスター
「それは、党大会まではわかりやすく言ってしまうと、中国との関係を悪化させたくない?」
平井客員教授
「そうです。中国のハイレベルな代表団を党大会に迎えるためには、中国との関係は悪化してはダメですし、経済発展のためにも国際的な制裁が強化されるということはマイナスですから。党大会まではやらないだろう。ただ、北朝鮮にとって最も重要なのは体制の維持ですから、次期政権と米朝交渉をする場合に、次期政権が発足してもし核実験などをやった場合、また当分、米朝交渉がなくなるわけですね。そういうことを考えると、アメリカの次期政権が動き出す前に核実験をやる可能性はあるのではないかと。そう思っていたのですが、ですから、そういう意味で、非常に前倒しだという点で予想外でした」
反町キャスター
「その意味で言うと、ニュースにもありましたように中国はすごく批判していて、国連安保理で制裁の何らかの決議が出てきたら賛成するでしょう。その流れで5月の平壌における朝鮮労働党の党大会に中国の代表団が来るのかどうか。これで分からなくなってきたのではないですか?」
平井客員教授
「来ない可能性の方が高いですね」

北朝鮮の狙いと内情
反町キャスター
「いわば損得を考えた時に今日のタイミングで核実験を行うという平壌の判断。損得勘定の収支はどうなると?というか損ですよね?」
平井客員教授
「合理的に考えれば、あり得ない選択だと思いますよ。しかし、非合理的な選択をしたということは本来、党大会というのは成果が必要なわけです。本来は経済的な成果を国民に見せることによって党大会を成功裏に開催する。しかし、おそらく5月末の間にそれまで大した経済的な成果を獲得できないと。そうすると、成功裏に党大会を開くために、何か成果と言えるものを誇示する必要があると。金正恩第一書記は、その成果として核実験というものを選択したのではないかなという気がしますね」
秋元キャスター
「国内のアピールの方を中国との関係よりも取ったということになるのですか?」
平井客員教授
「そうですね。それとどっち道、おそらくアメリカとの米朝交渉を、アメリカが放置できない状況を、危機状況をつくりだすことによって、アメリカを交渉に引きずり込もうという意図はずっとありますから、そういう意味では、私は大統領選までの間に、何らかのそういう挑発行為に出る可能性があると思っていましたから、その2つの面があるのではないでしょうかね。対米交渉という面と党大会の成果を経済ではなくて、核実験に求めたという」
反町キャスター
「今日、北朝鮮が発表した声明の中に、一部ピックアップすると、国の名前が挙がったのはアメリカだけですよ。米国とはじめとする敵対勢力の核脅威と脅迫に、どうのこうのという。米国は、北朝鮮の体制崩壊を実現しようとして躍起になって狂奔していると。米国の極悪非道な対朝鮮敵視政策。こういうアメリカだけを見つめて核実験を行っている。これは、北朝鮮にはどういう戦略があると見たらいいのですか?」
平井客員教授
「昨年の10月の国連総会あたりから、北朝鮮は、平和協定の締結についてアメリカに、しきりにラブコールを送っていたわけです。現在、朝鮮半島の朝鮮戦争による、朝鮮半島の情勢というのは、休戦協定であって、非常に不安定な状況にある。それを平和協定に切り替えろという。しかし、全然アメリカはこちらを向いてくれないわけですね。この交渉に応じようとしないと。それならば我々はもっと強力な危機というものをつくりだすことができますよというメッセージではないかなという気がしますね」
反町キャスター
「それで、アメリカは動くと思いますか?今回の核実験で」
平井客員教授
「ただ、前回アメリカと北朝鮮で2012年2月29日の米朝合意があります。その時に、いったんウラン濃縮は中止すると言ったんですね。ところが、それがご破算になってウラン濃縮が続いているわけですね。そうすると、既に4年ぐらいの歳月が流れていると。北朝鮮はウラン濃縮によって、相当量の濃縮ウランをつくりだしている危険性があるわけです。ですから、1つは質的な問題。今回の核実験が水爆であったかどうかはまだわかりませんけれども、むしろ私は否定的に見ていますけれども、量的な意味でも核兵器の材料を量産していると。ですから、国際社会、これを現在のように放置し続けるということはちょっと無理ではないのかな。何らかの対応というものを求められるということも、事実ではないのかなという気がするんですね」

公明党 山口代表に問う 2016年 国会と参院選
秋元キャスター
「安倍総理は、一昨日、挑戦という言葉を何度も繰り返した年頭会見で、自公連立についてこのような発言をされているんですね。『自由民主党と公明党の連立政権は風雪に耐えて強固な連立政権と言ってもいい。この安定した政治基盤の上に、内政外交の課題に決して逃げることなく真正面から挑戦し続けていきたい』という発言をしているのですが、山口さん、この安倍総理の発言、言葉、どのように聞いていましたか?」
山口代表
「自公の関係というものを言い表していると思います。たとえば、民主党政権ができた時、我々は野党でした。しかし、そこは野党でありながらも、国民の声を率直に聴いて、耐えて、政権交代を再び成し遂げたわけですね。また、政権についてからも連立合意を結んだうえで、それを1つ1つ着実に実現をしてきました。今回の軽減税率もその一環だと思っています。また、選挙については協力をしながら、安定した議席を確保するということも果たしてきました。両党は歴史も違う、持ち味も違うんですね。だからこそ幅広い国民の声を受け止めることができる。受け止めっ放しではなくて、それを議論して、合意を最終的につくることができる。そういう経験と知恵を持っている政権だと、私達は思っています」

自公連立政権の今後
反町キャスター
「連立与党というのは、互恵、ないしは相互主義とか、互恵主義とか、片方が我慢をしたら、片方は次で我慢をするみたいなお互いに譲り合いがあるのではないのかなと、僕は勝手に人間関係と同じで、ちょっと我慢をしてよと。次、俺やるからさと。その意味で言うと、安保法制と軽減税率というのは1つのパッケージではないかという、この見方。これはいかがですか?」
山口代表
「そこは少し穿ち過ぎだと思います。1つ1つ政策の質が全然違います。だから、そうした貸し借りみたいなものの見方というのはありがちですけれども、それは違うと思いますね。しかし、連立政権はテーマ、テーマによってお互いの主張がイコールではない場合がありますから、そこをぶつけ合いながら、研ぎ澄まして、最終的な合意をつくる。こういう努力というものが絶対に必要ですね。ここは連立政権ができるか、できないか、長持ちするかどうかのポイントだと思っています。そういうことを数多く経験をしてきた。それが自公の連立の歴史だと思います」

『軽減税率の導入』
反町キャスター
「国会が始まって、今日、論戦が始まる中、軽減税率に対する質問が多かったではないですか。民主党の岡田さんは、軽減税率は高所得者ほど恩恵が受けられると批判をし、質問においては1兆円の財源確保を先送りしたことについても、無責任だと言いましたね。軽減税率に対する批判が野党からどんどんこの国会に出てきていること。この件についてはどのように考えていますか?」
山口代表
「まず批判される方は、自分達はどういうことをやるのかと。具体的に国民に提示をすべきです。特に3党合意から出発しているわけです。民主党が政権を持っている時に合意をつくった推進者ですね。民主党が給付つき税額控除を提唱しました。具体的にどうするのですか。その具体的な提案が何らない。批判ばかりしている。これは説得力がありませんね。片や、給付つき税額控除と比べても、軽減税率は優れた点がたくさんあるわけです。たとえば、給付つき税額控除というのはいったん国民から税金をとって、それを還す。国民から見れば還してもらうためには予め納めて申請する手続きをして、やっと還ってくるということになりますね。しかし、軽減税率は、買い物をしたその瞬間に軽減の効果が表れ、七面倒臭い申請の手続きなどいらないわけですよ。そういう点でも優れている点がある。ヨーロッパ、北米では長年、これが実行されてきた。そういう制度としての安定性があるということです。日本にできないはずはありません。財源の点もいろいろおっしゃいますけれども、しかし、財源を疎かにしてはいけませんよ。いけませんけれど、5%だったものを、8%、10%と段階的に上げる。そうすると、10%にした時点では28兆円の消費税の税収があるわけですね。そのうちの1兆円を軽減するので減るということですが、しかし、その間、我々の連立政権の下で税収全体を見れば、たとえば、国税だけで15兆円増えているんです。地方税合わせると21兆円増えているんです。これは瞬間的な増加ではありません。安定的な部分もあります。だから、この税収の増えたところを、もっと適切に評価をしたうえで、この財源の論に活かすということが必要です。消費税は社会保障のために使うというのが大きな目的なのですが、社会保障そのものは消費税だけでやっているだけではありません。たとえば、消費税は、先ほど言ったように5%(増)で28兆円です。だけど、社会保障給付全体で見れば、保険料も含めると113兆円近くあるんですね。ですから、こういった社会保障全体のことを考えれば、保険料、所得税や法人税等を含めて検討をすべきですね。ちょっと見ても給料は上がったんです。その分、所得税が増えているんです。地方税では住民税も増えているんです。これは活かす手はいっぱいあるはずですね。住民税が増える。そうすると、地方交付税はその分、余裕ができる。国の財政に余裕ができるわけです。企業が設備投資をする。そうすると、固定資産税として税収に安定的に結びついていきますね。その点でも、住民税と一緒に固定資産税で地方税が充実する。地方交付税の負担にその分余裕ができる。こういったこと、全体を見ながら、社会保障の財源は十分に確保できると私達は思っています」
反町キャスター
「社会保障目的税という名前自体が嘘っぽいとは言いませんけれども、まさに言われたように、消費税からのあがりの部分で賄えない社会保障の支出がある中で、その言い方自体も国民に対する説明としては、まやかしとは言いませんけれど、導入する時にはそういう説明があるにしても、現在この期に及んで、さらにそこで説明続けることに対しておかしいのではないかと感じる方もたくさんいると思うんですよ。そこの部分、もう少し正直に税の議論をしたらどうかという、この意見に関してどう思われますか?」
山口代表
「そういうことも含め、十分議論をした方がいいと思いますね。この消費税は、正確な意味での社会保障の目的税ではないです。予算で、予算の総則のところで社会保障のために使うという精神を謳っているわけです。今回、消費税10%に増税をした時にその税収の中の2.8兆円分を社会保障の充実のために使うということで、目標を決めています。全部、全てでないです。この社会保障がこれまで借金をし、その財源を賄う部分もあったわけです。しかし、この消費税の税収増を活かすことによって、借金をなるべくしないで済むようにしていこうという方向にも働く。つまり、財政健全化のために使うという目標にもつながっているわけです。そうした全体のことをよく見ながら、議論を深めるべき。この1年間かけて、実施されるのは来年ですから、税収という、歳入の面も。それから、無駄使いもないか。必要のないお金の使い方がないかどうか。歳出を縮める努力、両方を合わせて財源をしっかり、安定的、恒久的なものを確保していこうというのが与党の姿勢です。これからしっかり議論したいと思います」

低所得の年金受給者に3万円
秋元キャスター
「2015年度補正予算を見ていきたいと思いますけれども、総額3兆3000億円となりました、2015年度補正予算ですけれど、アベノミクス第2ステージとなります、1億総活躍社会に向けて、1兆1646億円を充てています。その中で、およそ3割の3390億円を充てているのが低所得の年金受給者に3万円給付というものですけれども、公明党は軽減税率導入を強く主張されるなど、低所得者対策を非常に大事にされている印象があるんですけれども、この低所得の年金受給者に3万円給付というのも公明党が強く主張されたということなのでしょうか?」
山口代表
「そうです。これは大きく2つ目的がありまして、現在アベノミクスで賃金の上昇を生み出してきました。しかし、これは働いて給料をもらえる人達の賃金上昇で成果を得ていますけれども、年金で生活をするような人には直接の効果が及びません。しかし、諸物価が上がっていくということで、マイナスの影響を受けているわけですね。そういう方々に対する生活支援が消費を支えていくという、1つの目的があるわけですね。もう1つは、消費税が上がった時に上がった分の負担に耐えられるような支援も必要です。これは10%に上がった時には軽減税率の効果が及ぶとともに、支援措置、簡素な給付措置も現在やっているわけですね。だけれども、8%の時の教訓があります。これは消費税が上がったあとに簡素な給付をするんです。上がった瞬間には給付はありませんから、その間、消費が落ち込んでしまうんです。これではダメですよね。むしろ上がる前に消費が落ち込まないような手立てをとっておくような、つまり、10%に上がった時に、生活支援給付ということでやる予定になっている、低年金の方に給付をする。そういう制度を先取りして、今回こうやって給付をする。そうすると、来年4月に上がった時には給付を先にいただきますから、それで消費が落ち込まないような手立てが講じられていること。つまり、8%の教訓を活かした措置。これが重なって、2つの目的でやっているということですね」
反町キャスター
「低年金、低所得の年金受給者への給付というのを今回、補正予算で組んでいる、ワンショットですよね?来年も、再来年は」
山口代表
「10%に上がった時には、その給付をやることになっているんですね。それは、まさに消費税を上げたものを低年金者の生活支援にあてる制度になっていますから、その一部を先取りしたということです」
反町キャスター
「総理が年頭会見でこういうことを話しました。『成長と分配の好循環をつくっていくという新しい経済モデルを私達はつくっていく』。どういうことかと言うと、要するに、自公が政権に復帰をした時に民主党の経済政策を批判して、彼らは、要するに、分配だと。川下戦略だと。我々は、要するに、経済を強くするのだと、成長だと。分配から成長へと政策転換だと当時の皆さん言いましたよ。それは3年経って、もしかしたら分配が足りないのではないか。成長、ないしはアベノミクスの果実がちょっと偏っているのではないかと、そういう反省に基づいた、こういう話。つまり、政策の分配への移行というか、ズレみたいなもの。修正だということに思えるのですが、そういう感覚で見ていますか?」
山口代表
「修正、補完と言いますか、完成系です。だから、成長なき分配だけでは目減りする一方で、これではダメです。成長を目指すというのは正解だと思います。しかし、成長だけでは、その恩恵に浴する人が限られてくる。だから、その成長の必然的な分配に及ばない人。そういうところには違う分配政策によって補ってあげる必要がある。そこに政治の役割があると思いますね。この両方のバランスがとれて、初めて消費活動が活発になり、それがまた売上げの増加に結びつき、生産活動が活発になっていくという好ましい循環全体につながっていくということだと思います」
反町キャスター
「分配から成長だみたいな、非常に180度の大転換で政権交代の時にはぶち上げたんだけれども、3年が経って、そういう極端なことではなくて、バランスだねというふうに、良いところに落ち着いてきたという言い方はアリですか?」
山口代表
「そういう言い方をしてもいいと思います。これは絶えず前進を求めて改革をしていく。それが我々の姿勢ですね。まず民主党政権でいろいろ失敗をしたことを大転換して、対比するために、成長の方を強調するということはあったと思いますが、しかし、それは両方必要であると。分配もしっかり考えていかなければいけない。合い揃って、初めて本当の公平な社会が実現できると思っています」

夏の参院選…戦略は?
秋元キャスター
「安倍総理は7月の参議院選挙での目標を自公で過半数確保としているんですけれども、現状の参議院での議席数は現在、自公は定数242議席に対し、136議席と過半数を上まわっています。そのうち、今回、非改選でそのまま残る議席が、自民66、公明11の77議席あります。つまり、夏の参議院選挙で、45議席取れば過半数に達するということになるわけですけれども、そうしますと、自公で過半数確保というのは随分目標が低いようにも見えるのですけれども、山口さん、いかがですか?」
山口代表
「これは、安倍総理にとってはトラウマがあると思います。第一次安倍政権の時に参議院選挙で負けたんですね。この選挙をやる直前までは、むしろ当時の与党は優勢と思われていました。しかし、国会の終盤でいろいろな問題が一気に出て、不覚をとったという苦い経験があります。政治が安定的に進められるためには過半数をとるというのが、それが最低限の条件と言ってもいいでしょうから、ねじれを起こさないで、過半数をとる。これは堅実な、大事な目標だと思っています。そこをしっかりと確保するというのは、決して傲慢でもないし、また、低過ぎるということでもないと私は思います」
反町キャスター
「自民党だけでも過半数に届くのかどうか、というのも1つのポイントかなという議論もあります。その時に自民党だけで参議院の過半数をとった時に、衆議院では単独過半数にいっているので、公明党無用論みたいなものが出てくるのではないかという意見と、いや、そんなことはあるわけないよと。自公のこれまでの、先ほどの風雪という言葉を使うかどうかは別にして、様々な形でのこれまでの野党の連携、わかりやすく言えば、衆議院の選挙協力も考えた時に、参議院で自民党が過半数をとったからと言って、そんな簡単に連立の部分を解消するなんて議論は出るわけがないという議論があります。これをどう感じますか?」
山口代表
「自民党という政党に対する支持率と議席を比べますと、政党支持よりも議席シェアが大きいんですね。なぜこういう結果になっているかというのをよく考える必要があると思います。特に参議院選挙は1人区、定数1の選挙区が増えていているんですね。ここでは与野党対決という様相になります。野党も結束して対抗しようと。現在そういう空気ですから、自民党だけでこの1人区を全て勝ち抜くと言うわけにはいきません。この与党の選挙協力で、確実に議席を確保して過半数をとると。これは大事な取り組みだと思っています」

憲法改正論議と参院選
反町キャスター
「憲法改正に向けて、自民党はこういう提案を昨年の5月にしているんですね。自民党が提案している憲法改正の項目、緊急事態条項、環境権、財政規律条項。自民党としては昨年の5月から、こういうものを提案して、憲法改正をするのであれば、こういう3つのものを、まず入口としてやっていこうではないかと。憲法改正というのは当然、参議院選挙の1つのテーマにもなると思うんですけれども、公明党として自民党の憲法改正の入口論をどう感じていますか?」
山口代表
「自民党は憲法改正そのものが党の目標そのものになっています。入口として何がいいかを探して、こういうところとご提案をする。これは自民党としては、それなりのご主張と思います。でも、大事なことは本当に改正をするためには、国会で、大多数の、つまり、3分の2を超える合意がつくられなければなりません。片や野党、憲法改正を阻止する議席をとろうということを目標にし、与党の中にも、いろいろな意見がありますし、維新の中にもいろんな意見があるようですから、国会で議論を深めていく。大きな合意、コンセンサスをつくっていくというところを、まず努力をしなければならない。そういう過程を経なければ、絞り込みと言ってもなかなか簡単ではないと思います。国民もついてくるようにならなければなりません」
反町キャスター
「連立与党としての共通政策にならなくても、自民党の党是が憲法改正である時に、衆議院で3分の2を持っている与党が今度の参議院選挙で大勝をして3分の2をとったならば、憲法改正に踏み込むぞと、僕が野党だったら、そういうキャンペーンを張りますよ。岡田さんはそうではないとあとで怒るかもしれませんけど。そういう野党側からの批判。与党は昨年、安保法制法案をああいう形で通しました。現在与党に勝たせたら、憲法改正にきますよと、この批判というか、牽制に対しては、公明党はどういうふうに答えますか?」
山口代表
「安倍総理大臣自らが与党で、自公で過半数とおっしゃっているんですね。過半数を目標にしている人が、憲法改正しようとは全然、結びつかないではないですか」
反町キャスター
「それが低過ぎるのではないかと。そもそものターゲット設定がですよ」
山口代表
「いえいえ、それはいきなり3分の2をとって、憲法を改正しようというのは傲慢です。国会の中で議論をしっかり深めて、与野党ともに、国会の意思として、憲法を変えようではないか。国民の指示を得て、そうだ、そうだ、一緒に変えようではないかと。そういう成熟に導いていくのが役割ですから。それができてもいないのにいきなり結論をテーマに出すというのは時期尚早だと思いますよ」

夏の参院選…戦略は?
反町キャスター
「ダブル選挙という話。どうしても消えません。聞かないといけません。ダブル選挙というのは、公明党はどうなのですか?賛成ですか、反対ですか」
山口代表
「基本的には総理が決めることです、解散は。ですから、いちいち我々が言及すべき筋合いではありません。ただ、一般論として問われれば、憲法は、参議院は3年で半数改選ですね。衆議院は4年でズレていますね。しかも、いつでも解散できる。これは新鮮な民意を決め細かく取り込もうというのが憲法の考えですよ。ダブルをやると一遍に多数の民意が取り込まれて、固定されてしまいます。これは憲法とあいません。それから、連立ですから、一緒にやろうとすると複雑な選挙になるんですよ。比例選挙区が衆参ともにありますから」
反町キャスター
「ダブルになると、6つか7つ書かなければなりませんからね」
山口代表
「有権者は戸惑いますね。しかも、18歳選挙権。今回新しい参入する人がいるわけです。そうすると、ごちゃごちゃわかりにくい選挙を国民に強いるというのはなかなか良いことではないように思います。やる方としては非常に自分のことに、当選第一主義になりますから、協力の成果が上がりません。それから、解散をしてから何か事が起こった場合、与党に不利なことが起こった場合に取り返しがつきません。つまり、一遍に政権を失いかねない。そういうリスクをとるべきではないと。こうも思いますね」

山口那津男 公明党代表の提言:『前三後一』
山口代表
「これは昔から言われるのですが、たとえば、ライオンが獲物を獲る場合には、三歩前進をして、しかし、一辺倒では相手に逃げられてしまうので、一歩後退する慎重さを持って、それで前へ三歩、後ろへ一歩。着実に目標を達成していく。そういう例えで言われることがあるんですね。『ぜんさんごいち』と言われますね。政権の取り組みも一辺倒、短兵急ではなくて、慎重さを保ちながら、一歩、一歩、国民の声や状況を確かめながら、着実に前進させる、そういう姿勢が必要だと。こう思います。安倍総理は、築城3年落城1日という言葉を使われましたね。つまり、物事を築いていくのは大変だと。破壊するのは一瞬だと。こういうことで自分達を戒める。そういう発言をされました。これもその意味では、前へ進むことは大事だけれども、慎重さも忘れずに、しっかり着実にやろうということを言いたかったわけです」
反町キャスター
「有利だからすぐにダブル選挙というのは良くないよと。そういう意味ではない?」
山口代表
「そういう意味ではありません。そんな狭い意味ではありません。むしろ国民のニーズを安定した政権で着実に実行していこうという意味ですね」
反町キャスター
「どうですか。連立で、公明党は自公で組むことによって少しブレーキとは言いませんけれども、ここは少し急がないでゆっくりやった方がいいよという役割を公明党は担っていると感じていますか?それとも公明党がこっちに行こうよと引っ張っているような、どういう実感で、この提言とのリンクはどうでしょうか?」
山口代表
「手前味噌になる部分も含めて、敢えて申し上げれば、平和安全法制は公明党がしっかりチェック役を果たして、従来の政府の憲法解釈を基礎に、憲法の考え方の枠を飛び出さないようにしっかりとつくりこんだという役割でした。また、軽減税率は与党で公約したことを率直に実現をしようと。国民の皆さん、大多数が望んでいること。効果の高いこと、わかりやすいこと、これを実現しようと。しかも、デフレの時に3党合意で、観念的につくった、そういう考え方から8%を実施して、いろいろな教訓、消費が景気の足を引っ張る。こういうことに耐えられるような考え方で軽減税率を推進したわけですね。財源もデフレ脱却路線によって確保できると私達は思っています。そうした政権における民意を実現すると。その政治の大事な役割、ここは、公明党は率直に表現していると思います」

民主党 岡田代表に問う 低所得の年金受給者に3万円
秋元キャスター
「岡田代表は本日衆議院で、代表質問を行いました。2015年度補正予算案について『最も疑問なのは、年金生活者等給付金。何のために1100万人の高齢者に1人当たり3万円を配るのか。困っているのは高齢者だけではない』と、バラ撒きだと批判をされました。安倍総理は『現役世代については賃金引上げなどを推進していく。年金生活者等臨時給付金は1回限りの措置として支給。バラ撒きとの指摘はまったく当たらない』と答弁しています。納得されましたか?」
岡田代表
「納得しませんね。この前があるんですね。私が主張したのは、税収は上振れしていると、それを我が金のようにバラ撒いていると。そうではなくて、国債を減額して、財政健全化というものをきちんと考えるべきではないかということを申し上げたうえで、このバラ撒きの例として、最も疑問なのはこの3万円の話だということを申し上げたわけです。安倍さんはバラ撒きではないと。バラ撒きの定義にもよるのですが、きちんとした低年金者の方のための対策として制度があってやるならばいいです。そういうものは実はあって、消費税が10%になったあとにやることにはなっているんですね。それと比べるとこれは1回限りであって、しかも、対象者は本来600万人を1100万人に拡大して、しかも、参議院選挙の直前4月、5月にバラ撒くということですから、これは税金を使った選挙対策ではないかということを申し上げたわけです」
反町キャスター
「安倍総理が言っていた、現役世代には賃上げがあるのだけれど、年金生活者、特に低年金の人達には恩恵が伝わらないから3万円ですよという理屈については」
岡田代表
「今回の1100万人というのは、市町村民税非課税世帯に対して給付するということです。市町村民税非課税世帯というのなら、これは高齢者もあれば、働く世代、若い人もあるわけです。もしそういう切り口でやるのであれば、働く世代、若い人も含めて、市町村民税非課税世帯に出すべきではないかということを申し上げているわけです」
反町キャスター
「民主党政権の時も何とか手当てとか、自公がバラ撒き批判をしましたよね。立場が変わると、民主党が自公政権をバラ撒きだと批判する。その違いは?」
岡田代表
「これはまったく違います。たとえば、子ども手当ては、安定的に出すというものですよね。しかも、財源は年少扶養控除を廃止して、その分を財源に充てて、子ども手当てを安定的に出していく。金額は少し大き過ぎて、3党で話し合って、現在の額になりましたが、ちょっと下げ過ぎたと反省をしているんですけれども、いずれにせよ、それは1年ぽっきりのものではないです。きちんと財源も得て安定して出していくというものです」
反町キャスター
「山口さんの説明だと、2017年4月に10%に上げたあとは制度的な給付措置があるから、経過的な措置であるということですが」
岡田代表
「だから、来年はやるんですかと言っているわけです。きちんとそこも説明をしてと。しかも、1100万人ではなくて、600万人に。600万票より1100万票の方がいいと判断したのかもしれませんけれど、そこはキチッとした制度を前提として、整合的にやるということであれば、バラ撒きではないと思いますよ」

軽減税率と消費増税
秋元キャスター
「軽減税率についても質問がありました。『消費税を10%に引き上げた時の1%相当分2.8兆円は、社会保障の充実にあてるという前提が崩れた』と『軽減税率導入のための1兆円の財源を直ちに明らかにする責任がある』と岡田さんは述べているのですが、安倍総理は『政府税制改正大綱を踏まえて検討を行い、安定的な恒久財源を確保することにより、社会保障と税の一体改革における2.8兆円程度の社会保障の充実に必要な財源は確保する』と答弁しています。この答弁はどのように受け止めましたか?」
岡田代表
「2.8兆円の内訳はどうなるのかというのをきちんと説明してもらいたいですね。そのうちの4000億円は綜合合算制度だったわけですね。これをやめるというのであれば、その分を、充実としていったい何をやるのかということの説明がなければなりませんね。しかも、1兆円についてどうやってどこから財源を持ってくるのかと、私は求めたんです。そうでないと、軽減税率がいいか、悪いかの判断はできないはずですね。誰もが1兆円の軽減税率、食料品8%、それはいいねということに普通はなってしまいます。だけど、そこで話は終わらずに、その結果として1兆円のお金が必要になって、その1兆円をどこからどう持ってくるのですか、社会保障のどこを切るのですか、あるいは何を増税するのですかと、それはセットで提示しなければ、いい話だけ持ってこられて、はい、どうぞ、いいですねと言われても、それはちゃんとした判断はできないと思うんですね」
反町キャスター
「たとえば、財源としては、いろいろな税収が伸びているではないかという…」
岡田代表
「現在の2020年にプライマリーバランスを黒字化するという政府の計画は名目3%成長という非常に高い成長で税収をはじいているんですね。だから、そこに既に無理があるのに、税収が上ぶれると言って、勝手に税収を計算してそこから持ってくるからいいのではないかというのは極めて無責任です」
反町キャスター
「現在、消費税を10%に上げるのは、民主党としては賛成なのですか?反対なのですか?」
岡田代表
「安倍さんもリーマン(ショック)とか、東日本大震災とか、この2つは民主党政権の時にあったのですが、そういうことがない限りはやりますとおっしゃっています。私も基本的にそれがスジだと思います。ただし、そのための前提が法律に書いてあります。行政改革をきちんとやること。社会保障の充実をすること。これが前提です。もう1つは、党首討論で決めた議員定数の削減。そういった前提がきちんと満たされるようにしっかり努力をしてください、現在の努力ではたりませんよということを申し上げているわけです」

安倍政権の経済政策
反町キャスター
「賃上げについて、今年の春闘でも賃上げが大きく進むという見立てがある中で、官邸主導の賃上げの形、これはどういうふうに見ていますか?」
岡田代表
「これは歌舞伎です。たとえば、経団連会長が、法人税を下げてもらえれば、設備投資をこれだけします、賃上げもしますと。しかし、経団連会長にそんな約束をする権限はどこにもないですね。個々の企業が労使交渉を通じて決めることです。ですから、政府側もそんな権限はないし、経団連会長も(権限が)ない。権限ないもの同士が歌舞伎をやっているだけであって、実際には個々の労使交渉で決まってくるということです」
反町キャスター
「そうすると、官民対話で、政府が、官邸が賃上げを要請しているように見えるけれども、それは意味がないと?」
岡田代表
「要請することは、私はまったく悪いとは思いませんよ。本当に賃上げすべきなのですから。私も賃上げすべきだと思いますよ。そういうことを言うのはいいのですが、権限がないんです。そこを間違ってしまうと何か政府が交渉してあげたみたいと思われてしまいますね」
秋元キャスター
「もし岡田さんが日本の総理だったら、賃上げをするために何をしますか?」
岡田代表
「できることは、最低賃金を上げることですね。これは政府が関与できます。ですから、最低賃金を早く1000円に持っていくということですね。これは民主党政権の時も言っていました。安倍さんも現在、言われています。ただ、民主党政権の時は、デフレ下でも最低賃金を上げ続けました。安倍総理は経済の成長に応じて上げると言っていますが、我々はそうではなくて、デフレ下でも上げることで、所得を増やし、消費を増やすと。かなり違うんですね」

維新との新党結成は?
秋元キャスター
「維新の党との関係は今後、新党結成につながっていくのでしょうか」
岡田代表
「それは、これからですね。まず統一会派をつくりました。参議院はまだ遅れているのですが、衆議院は統一会派で、国会では一体としてやるという体制ができました。そういう中でどれだけしっかりした活動ができるか。国民の皆さんの期待が高まるかということだと思います」
反町キャスター
「と言いながらも、参議院選挙は半年後ですよね。参議院選挙に向けて、新党をつくるのか、統一名簿をつくるのか、候補者調整にとどまるのかと。どういう形で参議院選挙に臨むのかという戦略は?」
岡田代表
「調整は相当進んでいます。ですから、この前は、選対委員長同士が会って、ゴールデンウィーク、連休までに200人は両党で擁立しようということを確認したところです」
反町キャスター
「200人というのは衆議院の話?」
岡田代表
「衆議院の話。参議院は、民主党はかなり擁立作業を急ピッチでやっていますが、維新とも連携をとって進めている状況です」
反町キャスター
「いけるなら1つの党でやりたいね、という気持ちでやっている?」
岡田代表
「1つの党にするためには政策理念が一致しなくてはいけませんね。国会の中で法案などをお互い譲り合って、合意できるかと。あとは地方組織、いろいろとこれまでの経緯がありますから、対立しているところもあるんですよね。そういうところがどれだけお互い距離を縮められるかということも非常に大事だと思います。最終的には政策、理念、1番大事だと思うのは、ここ数年間を振り返ると民主の政権時代の分裂に始まって、第3極も分裂を繰り返してきました。国民の皆さんから見ると、これはいったい何だと。そういう目で当然見ておられると思います。だから、選挙目当ての合従連衡ではなく、本当に1つになって、自民党と対抗する政治勢力になるのだということが、お互い確信できるということが前提として必要だと思っています」
反町キャスター
「かつての恩讐を乗り越えて一緒になるんだということを見せなければいけない」
岡田代表
「一緒になって自民党と戦う姿ですよね」
反町キャスター
「敵がいる時は一緒になれるんですよ。そうではなくて、選挙になった時に一緒になれるかどうか」
岡田代表
「それは我々の中のことですから、それ以上言われても証明できませんから」
反町キャスター
「民主党を出て行った人達が、現在民主党と一緒になる理由というのをキチッと聞きたいと思いますよ。ただ単に数合わせではないんだよというのは」
岡田代表
「お互いに反省すべき点があると。そう言ったことも含めて、国民の皆さんにどれだけ理解していただけるかということだと思います」
反町キャスター
「ダブル選挙の可能性について。民主と維新だけですか。他も含めて、200人?」
岡田代表
「他はあまりありませんからね」
反町キャスター
「ダブル選挙の可能性はどう見ているのですか?」
岡田代表
「可能性は排除できません。つまり、これは総理が決めることです。従って、5月初めまでに200を用意すれば、7月の選挙でも250は立てられるということです」

参院選…何を訴える?
反町キャスター
「ダブル選挙は野党に不利と言われていますが」
岡田代表
「現在、何で自民党が勝っているかということですね。低投票率です。低投票率だからこそ自民党が勝っているわけです。投票率が上がれば結果は変わってくるんですね。ダブル選挙というのは投票率を上げるための選挙です。そういう意味で、安倍さんが簡単にダブル選挙をするのかなと、そんなことはないかもしれないと思いつつ、しかし、準備はしておきます」
秋元キャスター
「若者に対するアピールはどう考えていますか?」
岡田代表
「たとえば、被選挙権。たとえば、20歳の市長とか、知事がいたって構わないんですよ。被選挙権だって、ドイツは18歳ですよね、だから、18歳に選挙権を下げるだけではなくて、被選挙権も現在の30歳、25歳からさらに下げて、やって当然ではないかと、私は思っているんです」

岡田克也 民主党代表の提言:『分岐点』
岡田代表
「参議院選挙を想定してのことです。2つの分岐点があると思うんです。1つは与党勢力が3分の2を獲れば、憲法改正、9条改正に必ずいきますよ。その時に何が起こるかと、戦後の平和主義というものが根本的に変わる。海外で自由に武力行使をする。そういう国になるという、これは国民の皆さんの選択ですね。もう1つは、この参議院選挙でしっかり歯止めができれば、もう1回、政権交代に可能な政治、ここにチャレンジできるということです。その次の総選挙で政権にチャレンジできる。その資格を得るということですね。その2つの意味で、大きな分岐点に参議院選挙はなると思っています」