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2015年12月10日(木)
石原慎太郎・堺屋太一・渡部昇一 2015年を斬る

ゲスト

石原慎太郎
作家 前衆議院議員 元東京都知事
堺屋太一
作家 内閣官房参与 大阪市特別顧問
渡部昇一
評論家 上智大学名誉教授

安保関連法案と『日本の形』を斬る!
秋元キャスター
「2015年という年を、簡単に振り返っていきたいと思います。戦後最長の会期延長を行って安保関連法を成立するなど、国会は安保一色という印象がありました。また、今年は戦後70年の節目の年ということもあり、8月には、いわゆる戦後70年談話が発表されました。一方で、大阪都構想の動きや辺野古移設工事を巡る対立など、地方が独自の声を上げる動きも目立ちました。経済面では、アベノミクス第二ステージの政策として新三本の矢を発表。また、TPP(環太平洋戦略的経済連携)の大筋合意という大きなニュースもありました。外交に移りますけれど、外交では3年半ぶりの日中韓首脳会談が実現。海外の動きに目を転じますと、中国の海洋進出の拡大や、過激派組織イスラム国による日本人殺害やパリでのテロなど、国際情勢は複雑な様子を見せた1年となりました。まずは安保関連法について聞いていきたいと思うんですけれども、安保関連法を巡っては、最後の最後まで国会が紛糾し、与野党の議論が平行線をたどったままという印象もあるんですけれども、まずは安保関連法について、国会だけでなく、世論が二分される中、成立した安保関連法ですけれども、その内容をどう評価されますか?」
石原氏
「非常に評価をします。それから、国論が二分されているというのは、ちょっと言い過ぎではないでしょうか。私はそうは思いません。それから、国民はそれほど鈍感ではなく、現在の世界の大きな変化の中での、特に国際情勢の中の、日本の立ち位置というのを認識というか、非常に強く感じとっていると思います。それに、私は安保法案というのはちゃんと応えたと思います」
堺屋氏
「法案が憲法違反であるかどうかというところ、細かい議論というか、専門的な議論はさておくとして、日本を守るという姿勢は必要だと思います。だから、それを憲法とどう整合させるかという議論は法理論としてあるかもしれないけれども、方向としては間違っていなかったと思います」
渡部氏
「石原さんも、堺屋さんも政治に関わっている方です。私はまったく関わらない一市民としまして申し上げますと、安倍さんは初めから結論が出ていたと思います。強行採決。強行採決にいくと決まっていると思っていたと思います。ただ、それを、初めから強行採決ということはできませんので、いかに時間をとったというフリをしたかと。それで議論をするけれども、まとまらなくたってどっちみち説得できる相手ではないではないですか、野党」
反町キャスター
「渡部さんから見て、よく安倍政権に対して批判的な人からは強権的だとか、そういう批判をする人がいます。衆議院300を背景に、強権的であると。最初から結論ありきで進んでいるだけだと。そういう批判に対して、どう感じますか?」
渡部氏
「それは、安倍さんは出さなかったと思います。どうせ強行採決へいくんだよと言ってあるけれど、その雰囲気を察した人はいるでしょう。私は政治と全然関係ないです。しかし、天下の情勢を考えたら、この法案を出さないような内閣ならなくたっていいではないかと思っていましたから」
反町キャスター
「これは、安保法制反対の集会、市民集会が開かれているところ。そのメインエンジンとなっていたのはSEALDsと呼ばれる、この番組に出演してもらったこともありますけれど、学生の皆さんの集まりです。そこに野党の党首が4人集まって、こういう連帯感を強調し、共闘の姿勢を示したんですけれども、石原さん、今年1年間の野党の、安倍政権との対峙ぶり、戦いぶり、どのように見ていますか?」
石原氏
「写真が象徴していると思います。これは現在の野党がいかに無力で、無能かというものを、象徴する写真です。こんな集まりに政党の党首が出て行って、共産党まで含めて、学生の集まりに媚びるというか、力を借りるということの体たらく、情けなさね、これは彼ら自身がこの写真を見て反省したらいいと思います」
堺屋氏
「ずっと考えてみると、終戦直後の全民講和から、安保法案反対60年闘争、70年安保。ずっと野党が言ってきたこと。もし1つでも日本が実現をしていたら、我が国はどうなっているか。要するに、キューバになっているんです。アメリカ勢力圏の中で孤立する国になっているんです。それ以外に生きられないです。そうしたら、ソ連に頼って、アフリカにも出兵し、いろんなことをやっている国になる。それ以外に生きられなかったと思うんです。と言うことは、政権に反対した政党がちゃんと行く末を考えていなかった。それが現在の状態です。4つの党が並んでも、もっと数がいるかもしれないけれど、皆さん、何をしようとしているのか。まったくわからない」
渡部氏
「憲法9条をやっていれば、永遠に平和を保たれるというところだけが共通点ではないかなと思うんです。それは昔ですから、京都大学の田中美知太郎先生がおっしゃったように、戦争をしないと言ったら戦争が起こらないと。それだったら台風を禁ずると言ったら台風が来ないのかというのとまったく同じだと思うんです。そこに、たくさん野党が出てきたのは、私は余計な話であって、本当は中選挙区ぐらいだともっと野党と野党でないのがはっきり、共産党と共産党でないのがはっきり分かれて、大きな党の中で、派閥で変わるというのがあったと思うんです。たとえば、岸内閣の次に経済中心のが同じ自民党から出てくる。そうすると、同じ自民党だと随分、色が違う方が首相になります。しかし、同じ自民党の枠中ですと、反対をしても、説得する可能性があるんですよ。現在の野党は、説得を絶対されまいという固い決心を持った方です。だから、そういう人達の、そういう意見も聞くべくところはあるでしょうけれども、まず基本的に妥協がない。そういう妥協がない野党というのは、ちょっと立憲的な、議会制度としてはどうもよく働かないのではないかなと」

2015年の『日中韓関係』を斬る!
秋元キャスター
「中国や韓国との関係について聞いていきたいと思いますが、安倍政権発足後、冷え込んでいた状態が続いていた中国、韓国との関係、今年、3年半ぶりに日中韓首脳会談が行われました。その共同宣言の中に盛り込まれたキーワードがこちら、中国、韓国が求めた歴史を直視。日本が求めた未来へ前進という、2つの言葉が盛り込まれました」
反町キャスター
「渡部さん、中国、韓国が歴史問題をもって、日本に対してずっと対峙し続けている現状。どう感じますか?」
渡部氏
「日本国民としては中国も、韓国も敵性国家であると思わざるを得ない、と言うのは、現在、彼らは、世界中で日本の名誉を落とそうとしている。必死になっているわけです。それは従軍慰安婦の問題を国連でやるとか、あるいは世界の各国に従軍慰安婦の像を建てるとか。しかし、そうやっている人も、あの時代に、日本が韓国の女性を強制連行なんかしなかったことは皆、知っているはずなんですよ、それは。にもかかわらず、やる。それはちょっと変な官房長官が誤ったようなことを言い、日本の首相がちょっと会っているうちに8回も謝っているというんですよ、1年間会って。だから、攻め立ててくるんです。それから、中国の方も同じことで、南京大虐殺、市民に対する大虐殺があり得なかったことは、これは100%証明されるし、あったとしてもそれはとばっちりで亡くなった方もいるでしょう。オープンシティを命じたわけですから。それを拒否した以上はとばっちり食った人は当時の中国側の責任です。だいたい蒋介石だって、毛沢東だって、1回も大虐殺なんて口にしたことはありません。それをなぜ70年も経ってから、ぎゃー、ぎゃーと言うのですか。と言うことで私はもっと意地の悪い見方をしないと、現在の中国と韓国は説明できないと思うんです。だから、現在の安倍首相がなるべく首相同志は仲良く話しましょうよと。それは結構です、政治家ですから。しかし、日本国民は、腹の底ではこの2つの国は敵性国家であると。これを忘れてはいけないと思いますよ」
堺屋氏
「歴史には露頭と風化があるんです。それで宮澤総理の時に、これはだんだんと風化して、関係者が死んだら消えるものだと。歴史の風化に任せるべきだと。宮澤さんはおっしゃった。その時、私は、いや、歴史には風化と露頭がありますと。風化というのはだんだん関係者がなくなったら消えてなくなる。露頭というのは関係者がいなくなったら、噂だけがどんどん大きくなって、ローマでも、キリスト教徒を虐殺した皇帝は何人もいるのだが、ネロだけが露頭していると。そうなるから、安易に認めるとか、謝るというのは、ちょっと慎重であるべきだと申し上げたんです。ところが、宮澤さんは、堺屋君、関係者が亡くなったら風化するんだよと。その感度がまずくなって、中曽根さんの時には何も言わなかったのが、宮澤内閣のあと、河野談話からブワーッと露頭してきているんですよ。それで露頭すると、完全に噂が噂を呼ぶという。事実であろうが、なかろうが盛んになるのだから。どこかで露頭現象を止めなければいけないですよ。それはいろいろ事実を言うことも必要だし、日本が世界中に日本の真実を宣伝する努力をしなければいけないですね」
反町キャスター
「1度は、たとえば、何らかの談話が出たとか、総理が行って、日韓首脳会談の際に、先ほど、渡部さんが言われたみたいに、7回も8回も謝ったということから、1回、日本側がそこまで認めてしまった以上は、その部分を土俵に議論がずっと進むことになっちゃうわけではないですか。では、日本、この問題をきれいに決着することができるのか、できないのか。やれるとしたら、どういう方法があるのか。そこはいかがですか?」
石原氏
「公的な反論をしたらいいです。政府が公的反論をしたらいい。事実を踏まえて」
反町キャスター
「なかったという反論ですか?」
石原氏
「いや、だから、実際その人間の数もそうですし、それから、拉致をされた対象の女性達の年齢に問題もあるでしょう。あの銅像が象徴するように、いたいけな、10代の女の子を対象にした、売春行為なんかあり得なかった。そういうことをはっきり言ったらいいですよ」
反町キャスター
「そうすると、たとえば、河野談話をもう1度否定するとか、再調査をするとか、河野談話を再調査するか、しないかということについては、国会ですごく問題にもなりました」
渡部氏
「私は解決策があると思うんです。それは、日本の戦後のリーダー達は東京裁判史観に基づいたんですね。日本が悪かった。裁かれた。だから、日本は謝るよりしょうがないというような官僚達もいたわけです。しかし、東京裁判というのは、根底からゼロにすることができるんです。それはアメリカに帰ったマッカーサーがアメリカの上院の公聴会で、宣誓供述したうえで日本がこの前の戦争に入ったのは主として自衛のためであったと証言をしたんです。東京裁判というのはマッカーサーそのもの。連合国がマッカーサーに頼んだのですから。マッカーサーは国際法に依らず自分達がつくったマッカーサー条例で裁いたんです。ですから、東京裁判はマッカーサーそのものですよ。その方がアメリカに帰ったら、それは友達に言ったのではなければ、つぶやいたわけでもないし、日記に書いたのでもないですよ。公の、上院の軍事外交合同委員会で証言をしたんですよ。日本があの時、戦争に入ったのは主として自衛のためであったと。これは昭和26年か昭和27年に言われているんです。ところが、それを放送した日本のテレビは、地上波はない。それを報道した日本の新聞はないです、不思議に。私が外務省の偉い人に言ったらわずか、3、4年前に、そのマッカーサー証言を知らないのに驚きましたよ」
石原氏
「そうですよ。それは、現在もそうですけれども、有楽町の外国人記者クラブのメンバーですよ。この間も石原さん、刺激的な話をしてくれというので、あるスピーチをしてきました。その時に現在の渡部さんの、マッカーサーの証言の話をしたんです。日本の人達は知っているかもしれないけれども、外国人の記者の中で、この話を知っている人はいるかと言ったら、手を挙げなさいと言ったら、ヘンリー・ストーンという、日本人と結婚をした男1人だけがそれを知っていますと。他の外国人は一切知らなかった。そんなものですよ」
反町キャスター
「石原さん、その話というのは、ちゃぶ台返しとは言いませんけれども、戦後70年間、サンフランシスコ講和条約以降の分も、日本も独立して以降の話になると、60年ちょっとになるかもしれませんけど、それを全部ひっくり返すようなことにならないですか。政治的なコストみたいなことが、これまでそういうベースに則って、日米安保があり、軍事、軽軍備に、自由経済における日本の戦後の発展があったのではないかというのを全部ひっくり返す…」
堺屋氏
「違う。現在の歴史認識と、経済発展の仕組みというものは、全然別です」
反町キャスター
「それを全部否定することにならない?」
堺屋氏
「ならないです。歴史認識だけをあらためるというか、変えたらいいので、それは哲学的なごく一部の問題です。それで、問題は、これを日本の官僚。特に、外務官僚がやらなければいかんと思ってくれることですよ。日本の名誉、日本国民の名誉を守ることが外交の1番大事なことだということを、外務官僚並びにその他の人々が信じることですよ」
石原氏
「だから、せっかく久しぶりに総理大臣らしい総理大臣が出たのだから、現在の安倍総理が外務省を洗脳したらいいんですよ。外務省の役人をもう1回、教育し直したらいいですよ。これは、日本の名誉がかかっている問題なのだから」
反町キャスター
「第一次安倍政権の時には、アメリカの中には、安倍晋三という総理はリビジョニストではないか。東京裁判をひっくり返そうとしているのではないかと言っている人達もいました。つまり、これは現在言われたことを日本が本気で取り組もうとした時にアメリカが日本をどう見るか。そこはいかがですか?」
渡部氏
「だから、そんなレトリックに負けちゃいかんのです。最大のリビジョニストはマッカーサーです」
反町キャスター
「そうか、我々は自分の意見ではなくて、マッカーサーの議会証言したことを言っているだけだと」
渡部氏
「そうです」
反町キャスター
「勝った国がつくった秩序の中で、日本が70年間、ここまで生きてきたということは、歴史修正的なことを言うということは、それはその秩序自体に対するチャレンジだと、戦勝国からなる国際秩序、現在の、いわゆる世界が戦勝国からなる国際秩序に対する日本の反乱ということにならないのですか?」
渡部氏
「リビジョニストはアメリカから生まれたんですよ。ルーズベルトの前の大統領の出版不可能だったものも出たんです。ルーズベルトを徹底的に叩いているんです、戦争きちがいだと言って。現在アメリカの中から、1番尊敬されているような立場の人がリビジョニストになっているんです。」
反町キャスター
「ほとんどの日本人が東京裁判史観の下、豊かな生活を得たのとは違うのですか?」
渡部氏
「私は、敗戦利得者と言います」
反町キャスター
「そうです。その意味です。それをひっくり返すのは?」
渡部氏
「時間が要ります。時間がかかります。しかし、時間というものは強いですね。変わりますよ。そのうち、何が起こるかわかりませんけれど、アメリカと中国がもう少し対立するようになれば、戦争はおそらくできないでしょ。両方とも核を持っていますから。それも対立が激しくなってアメリカの実業家も中国で儲けることがあまりできなくなったら、それは逆にリビジョニストにドーッとなる可能性もありますね」

中国の進出&台頭に日本は?
反町キャスター
「中国の海洋進出の勢いをどう見ていますか?」
渡部氏
「要するに、帝国主義ですね。第二次大戦が終わってから、いわゆる先進国は、領土的野心はだいたいなくなったんですよ。領土的野心を持ったのは当時のソ連、現在のロシアもそうですけれど、そこは中国ですよ。共産党の国というのは不思議なことに帝国主義ですよ。だから、現在のロシアですね。北方領土を返さないし、ウクライナにも手を出しているし、中国も満州まで全部獲っちゃったんですよ。中国だって、万里の長城の北まで中国なんて話はないでしょう。それも獲っちゃったし、南シナ海、東シナ海。南シナ海の島なんかどう逆立ちしたって中国の領土ではないですよ。そこも獲った。獲った理由を日本はもっと初めから考えるべきでした。それは、現在の中国は明らかに100年の計画で日本を復讐したいらしいんです。そこを獲った理由は、そこは日本のエネルギーを運ぶ通路だからです。そこをやれば、日本の息の根を止めるという、私は読みがあると思うんですよ」
堺屋氏
「中国経済と関係なしに中国の本能的な拡張志向。これはそもそも、黄河のほとりから始まった国がずっと南へ下りて、広東まで行って、福建まで行って、満州の北の方へ行って、それから、西域へ行って、どんどん拡張したいというのは中国民族の、中国文化の本能です。だから、別に南シナ海を埋め立てて、それで日本をどうするとか、アメリカとどうするという気はないんですよ。とにかく広げてみたいというだけ」
反町キャスター
「悪意はないという意味?」
堺屋氏
「まったくでもないけれど、悪意もないし、自己防衛本能が強い。それでやがて中国は現在5つの星がついているわけですね。五星紅旗と言って、あれの大きいのは漢民族で、満州族、モンゴル族、ウイグル族、チベット族。これがもうじき10ぐらいになるんですよ。それでまずミャンマーね。カンボジア。それから、東の方のウイグル。だんだんロシアの力が弱まると、また、中国が膨張してくると。それは中華民族の文化的本能ですね。それで、特に日本が五星紅旗の1つの星になることはなかなかないと思います」
石原氏
「私は、中国の軍事的な拡張というのはもたないと思います。それは、あれだけ肥大した経済を持っている国は、海上の輸送というものがないから輸出も輸入も叶わないんですよ。シーレーンを確保するほどの軍事力、海軍力を中国は持っていません。これは世界で機動部隊、タスクフォースを持っているのはアメリカだけですからね。現在の第七艦隊は世界最強です。それから、それをサポートしている、日本の、対潜水艦能力は抜群なもので、私は、大きな軍事的紛争が起こった時、中国は自分の経済とシーレーンを保てないけど、もたないと思いますよ。それから、国営規模はあれだけあると、ちょうど日本の昔の国鉄みたいなもので、これは合理化しない限り、中国の経済というのは自滅しますよ」
堺屋氏
「中国の1番の問題は人口問題。これが日本に遅れること30年で高齢化が進んでいるわけですよ。そうすると、膨張もほどほどにとどまるだろうと」
反町キャスター
「堺屋さんからは10年、20年経てば中国も必ず減速してきて、現在みたいなとんがった国から少し国柄が変わっていくのではないかという話がありました。そういう将来展望は?」
渡部氏
「私は信用したくない方ですが…」
石原氏
「ただ、私は中国が日本を席巻したいと思っていると思います。吸収したいと思います。それは、彼らの持っているものは、日本はたくさん持っている。日本の科学技術の開発力というのは世界一ですよ、現在。たとえば、この間も人工衛星を打ち上げましたね。ああいう大きなロケット、ブースターが4つもついている国はないですよ。日本しかないです。それから、今世紀に入ってから、日本人がノーベル賞というのは、非常に政治的なところがありまして、経済学賞とか、平和賞とか、文学賞は非常に政治的なところがあっていやらしいところがあるんだけれども、1番信頼できるのは化学技術の分野ですよ。これで、科学技術の分野で、日本人が取ったノーベル賞の数と比べたら、今世紀に入ってからヨーロッパを上まわるんですよ。これは類のないことです。こういったものを中国は絶対に持っていない。この能力というのを彼らは吸収したいでしょう。相当気をつけなくてはいけない」
反町キャスター
「中国は日本を属国化という言い方も何ですが、そういう形での吸収を狙っている?」
石原氏
「したいでしょうな」

『大阪都構想』と『橋下政治』
秋元キャスター
「一連の大阪都構想を巡る動き、どのように見ていますか?」
堺屋氏
「もういっぺん大阪都構想に挑戦して、4年以内にこれを実現してもらいたいと思っているんです。と言うのは、日本の歴史を見ると源頼朝でも、足利尊氏でも、高杉晋作でも、1回で成功したやつはいないですよね。もうちょっと待ってくれと、もうちょっと考えさせてくれと、ここだけ変えてくれという、慎重派、こだわり派というのは多いです。本当に反対というのは3割ぐらいですね。だから、そういう人達が2回、3回やるうちに、これしかないなと納得してくれるといいですよ。その時まで、繰り返し、この大阪都構想の良さを説得していきたいと思いますね」
反町キャスター
「今回のW選挙の結果をどう見ていますか?」
石原氏
「非常にびっくりしました。これは基本的に、社会工学的に橋下君が言っていることは正しいので。大阪と東京というのは自転車の両輪ですよ。片方の車輪がパンクしてしまったら、走れない。東京と大阪って日本の大きな二輪です。たとえば、東京を見ていると、これ以上、肥大する必要がないと思うし、これだけモノが集中してくるのは良くないと思う。たとえば、私もよく散歩しますけど、とにかく空き地にどんどん家が建つ。それから都心部でも、ちょっとした空き地にあっと言う間にマンモスビルが建つでしょう。この現象は大阪ではないですよね。これは私の都知事在任中だったけれど、橋下君が大阪から飛んできて、羽田から都心にやってくる途中で、石原さん、空き地にどんどんビルが建ってうらやましいと言うけれど、それはまさにその実感だと思いますよ。大阪にはその現象が残念ながらないね。これは自転車と同じように大事な車の片方が動かないと、社会全体がどんどんスローダウンしていくし、大阪は、大大阪に復活してもらいたいですね」

作家 石原慎太郎氏の提言:『科学技術の振興』
石原氏
「これは日本の、持っている最大の財産というのは、科学技術の開発能力ですよ。そのノーベル賞の数から言っても、これはヨーロッパがどんどん衰退している中で、アメリカも及ばない技術というのを日本は持っているし、特に航空機なんかそうですよ。これは、日本の航空機産業を潰したのはアメリカですよ。中曽根さんも残念ながら、アメリカの圧力に負けて、自国製の戦闘機の開発を潰したと。これ非常に残念ですね」

作家 堺屋太一氏の提言:『啐啄(そんたく)』
堺屋氏
「これはヒヨコが中から殻を突く。それで親鳥が外から突く。それを中から突くのを啐、外から突くのを啄と言うのですが、地方と中央、国、両方から改革をしなければいけない。それで現在、橋下徹の考えているのは、まずは地方からその殻を突いて日本の固定された現状を崩す。それで、外から中央政府がトップをつくって潰してくれる。そういう仕かけにならないと日本は良くならない。一方から、国の官僚だけがやるとか、あるいは地方だけ動くというわけにはいかないと。これから3年間、この啐啄が成功するのかどうかという、極めて重要な時期だと思いますね」

評論家 渡部昇一氏の提言:『歴史戦争に勝とう』
渡部氏
「昨年の特徴は、日本が今頃、韓国や中国に歴史戦争をしかけられているということです。それをユネスコに南京大虐殺、南京市民大虐殺が登録されてしまった。韓国は従軍慰安婦問題を登録しようとしている。これが登録されますとありもしなかったことが半永久的に残りまして、日本人の恥、日本人の子孫の恥になります。実際やったことなら恥でも多少我慢しなければなりませんけれども、従軍慰安婦では強制連行がないことは、日本人は皆知っているし、当時の韓国人も皆知っていたはずです。それから、南京大虐殺と言っても、これは毛沢東だって、蒋介石だって、言ったことがない話で、初めて東京裁判に出てきたけれども、それをだいたい忘れた頃にまた出てきた話です。ですから、この機会に、これは日本の恥になることだから、ユネスコさんよと、どういう訳でどういうプロセスでこれを選んだのか、何を理由にして。全部原因を出してくださいと。世界の前で日本と論争させてください。そうすれば現在の状況から言って、100戦100勝絶対負けないで勝てるんです、資料は。向こうに資料があるわけがないのだから。それで、これはよくビジネスの人がピンチはチャンスと言いますけれども、現在はピンチのようなものですけれども、これをチャンスにして、世界中の人に、日本に対する歴史戦争、これはまったく根拠のないことですよと知らせたい」