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2015年12月2日(水)
基地問題で異例の展開 国と沖縄県が訴訟合戦

ゲスト

佐藤正久
元防衛大臣政務官 自由民主党安保調査会副会長 参議院議員
福島瑞穂
社民党副党首 参議院議員
ケビン・メア
元米国務省日本部長

普天間基地の移設問題 対立姿勢強める国と県
秋元キャスター
「まずは国と沖縄県がなぜ法廷闘争に突入してしまったのか。これまでの経緯をおさらいしていきたいと思いますが、そもそもは1995年に発生しました沖縄駐留米兵による少女暴行事件をきっかけに、沖縄の基地負担の軽減が検討されたことに始まります。その後、国と沖縄県、アメリカとの間で10年以上にわたる検討と交渉が重ねられてきました。紆余曲折の結果、第2次安倍政権が誕生してから1年後の2013年12月、当時の仲井眞知事が辺野古の埋め立てを承認しました。ところが、その翌年、移設反対を公約の掲げた翁長氏が知事に就任し、今年の10月13日、翁長知事が辺野古の埋め立て承認を取り消します。その後、国は埋め立て承認取り消し処分の効力を停止させ、工事を続行。この処分を巡り、国と沖縄県が対立したまま、先月の17日、国は埋め立て承認取り消しを撤回する代執行を求めた訴訟を福岡高裁那覇支部に起こし第1回口頭弁論が行われました。まずはその中での翁長知事の発言ですけれども、日本の地方自治の問題。それから、民主主義の問題がしっかり問われているのではないかという話がありましたが、まずメアさん、この翁長知事の発言をどう見ていましたか?」
メア氏
「翁長知事の狙いが本当はどこにあるのかを知りたいんですよ。なぜかと言うと、両政府で十何年前に合意されたことは沖縄にある米軍基地の負担が重いと認識したうえで、どうやって大規模の負担軽減ができるかという合意をしました。翁長知事が、知事選挙で公約したことは絶対に移設阻止すると。移設阻止は、本当の意味は負担軽減阻止になるということですから、翁長知事もわかっているはずだと思うんだけど、移設できなかったら、宜野湾市にある普天間、そのままで固定化するしかないと思います。だから、何を狙っているのか。日本政府の手続きは正しく、法律のもとの手続きですから、民主主義の問題ではなくて、もう1つ強調したいのは、翁長知事は、民意が反映されていないと言う。でも、民意はどこにあるか。どういう定義があるか。これは国の安全保障の問題ですから、国の安全保障を決めるのは県知事ではないです、日本政府ですから。国民の民意は表れているところ、国会です。県知事と県議会ではないのですから」
福島議員
「地方自治と民主主義が問われている。沖縄の負担をこれ以上増やすのかと。国民の皆さんに聞きたいというのはその通りだと思います。問題の設定が普天間基地移設ではありません。翁長知事はまさに辺野古新基地建設反対で選挙を戦いました。普天間の移設ではなく、新たな巨大軍港も入れた、新たな基地をつくる。辺野古の新基地建設反対です。沖縄の民意ははっきりしています。名護市長選、名護市議選、まさに県知事選挙、衆議院選挙、全部、辺野古新基地建設ノーです。民意ははっきりしています」
佐藤議員
「私がこの会見を聞いて気になったのは、今回の焦点は前の仲井眞知事の埋め立て承認を、現在の翁長知事が取り消したというところが1番のポイントのはずであって、この裁判はまさに仲井眞前知事の手続きに瑕疵があったということに対して、翁長知事は説明をすべきです。でも、その部分はあまりないです。要は、何が仲井眞前知事の手続きに瑕疵があったのかという部分を言わずに、どちらかと言うと焦点を違うところに持っていこうと。沖縄の歴史とか、外交、国と県の戦いとか、違うところに持っていこうとするという感じが見えて仕方ないです。言い方がきついかもしれませんけれども、裁判を別の意味で政治利用している感じに聞こえてしまう、翁長知事が。ポイントは公有水面埋立法にもとづく取り消しの話ですから。どこに瑕疵があったのか、何が手続き上、不備であったのかが裁判の焦点のはずです。そこがちょっとずれちゃっている」

埋め立て承認…瑕疵は?
秋元キャスター
「裁判の焦点を見ていきたいと思います。翁長知事による埋め立て承認取り消し処分の正当性について争われるわけですけれども、双方の主な主張はこのようになっています。まず辺野古の埋め立て承認を取り消した処分について、沖縄県は、第三者委員会が検証した結果をもとに、このような理由をあげているんですね。辺野古を埋め立てる必要性について合理的な疑いがある。それから、埋め立てにより得られる利益と生ずる不利益を比較した場合に合理的とは言えない。さらに、環境保全措置が適正に講じられているとは言い難いということから埋め立て承認には法的瑕疵があると主張しています。一方、これに対して、今回提出した訴状で国は埋め立て承認に法的な瑕疵はない。辺野古沿岸域に移設する方が基地負担の軽減になる。それから、日米両国の信頼関係に亀裂が入り、外交、防衛、政治、経済の計り知れない不利益が生じる。国の存立や安全保障に影響を及ぼす重大事項についてそもそも県知事に適否を審査、判断する権限はないと主張をしています」
反町キャスター
「福島さんの立場からすると法的な瑕疵があったかどうかというところについては、仲井眞さんが埋め立て承認を出した。ここのプロセスに法的瑕疵はあったのですか?」
福島議員
「中身に法的瑕疵があったと思います」
反町キャスター
「法的瑕疵というのは中身の話ですか?手続き論なのですか?通常法的瑕疵と言ったら、手続きの…」
福島議員
「法的瑕疵というのは、これは沖縄県が主張している通り、埋め立ての必要性が本当にあるのかというところですから、手続き上の問題ではなくて、もちろん、手続き上も、たとえば、環境アセスメントを十分にやっているのかという批判もありますよね。ジュゴンの問題やサンゴ礁や海藻やいろんなことはどうか。環境アセスが極めて不十分だというのが、環境保護団体も、日本保護自然協会も、いろんなところも批判している通りです。ですから、中身の問題としてこの埋め立てをする、新基地をつくる必然性について立証されていない。私は瑕疵があると思います」
佐藤議員
「今回の裁判というのは、あくまでも公有水面埋立法。これに基づいて、瑕疵があったかどうかの裁判です。そこに焦点をあてないと、そこが拡散をしてしまったら、まさにそこは本来、国民はまた勘違いをしてしまう。裁判の焦点もぼけてしまう。手続きに瑕疵があったのかどうかという部分については、正式にそこを立証しなければ、現在の翁長知事側が、これはおかしいわけです。今日の翁長知事の説明でもどこの部分に瑕疵があったのかという部分についてあまり説明がない。たとえば、埋め立ての必要性について合理的な疑いがあるというのは、これはもう少し前段部分がありまして、安全保障政策上、普天間飛行場が辺野古の方に移るということについて疑義がある。これは公有水面埋立法と関係ない話ですから。要は、これはまさに国が決めた事項です。普天間飛行場を辺野古に移すということに疑義があるというのが前提です。それに瑕疵があるということは、これはどう考えても、埋立法では説明がつきませんから」
福島議員
「ただ、県知事は海面の埋め立ての承認権を持っているわけですね。それには裁量の幅があるわけです。県知事は、まさに県知事の権限に基づいて海面の埋め立てが、その裁量の中で妥当かどうかという判断をするわけで、翁長知事は、埋め立ての承認が、仲井眞前知事の時も問題だし、これを取り消す中身に関し、この中に、たとえば、まさに埋め立ての必要があるのか。あるいは環境の手続きをきちんと環境アセスを経ているのかという手続きも入りますし、そのことが問われる。それから、国も言っているように埋め立てることと、新基地をつくることとつくらないことの比較衡量も必要なわけで、まさに、そのことがこの裁判の中で争われると思います」

日米関係への影響
秋元キャスター
「今回の裁判の争点で、国は、翁長知事による埋め立て承認取り消しの処分について、日米両国の信頼関係に亀裂が入り、外交、防衛、政治、経済などの計り知れない不利益が生じる。また、国の存立や安全保障に影響を及ぼす重大事項についてそもそも県知事に適否を審査、判断する権限はないと主張をしているんですけれども、まずは日米関係への影響について、メアさん、今回のような国と県の激しい対立というのは日米関係に影響するのでしょうか?」
メア氏
「どうなるかによるでしょうね。私は、安倍政権、安倍首相自身と菅官房長官のやり方は正しいと思います。なぜかと言うと、これは国の安全保障の問題ですから両政府がやろうとしていることは負担を軽減しようと。同時に自分の抑止力を維持しようとする。中国からの脅威がありますから。1番懸念していることは日米の間で亀裂が出るということではなくて、なぜかと言うと、はっきりしていることは、両政府が例えの話だけれども、もし移設できなくなるという状態になれば、そのままで、宜野湾市に固定化しかないですから。だから、運用上の問題がありません、宜野湾市で。でも、摩擦が続くから望ましくない。負担軽減ができなくなるから。でも、心配している、懸念していることは、中国がどう見ているか。中国の方がこの問題が長い間続くと、日米同盟の間で亀裂が出ているという誤解があれば、中国がもっと挑発的になるおそれがあります。これは抽象的な問題でない。具体的な、目の前に問題がある。尖閣諸島は沖縄県内です。石垣市の管轄区域内ですから、尖閣諸島は何年も前から中国の武装されている公船が包囲しています、ほぼ毎日。中国の爆撃機がそのへんを飛んでいるし、戦闘機も飛んでいる。知事がそれを無視できない。それが1番の問題になることだと思います」
佐藤議員
「アメリカは普天間飛行場が残っても、それは、運用上は問題ないわけです。今回、問題の原点は何か。これは普天間飛行場の負担軽減、危険の除去ですから。そこでずっと日米政府がやってきたラインなわけで、運用上の問題ではないですね。その部分が残るというのは、日本側の方に負担があっても、たぶん日米の、アメリカの運用にあまり関係ない。現在、言われたように中国という観点。これは実に大きくて、仲井眞前知事の時には結構、尖閣の有事について発言があったのですが、翁長知事になってから聞こえてこないですよ、尖閣問題について。発言しない。今回、いろいろな平和安全法制の議論の時も、実は石垣市が、尖閣諸島を管轄している市ですけれども、石垣市議会からは、平和安全法制、今国会で早期成立をはかるという意見書がきたぐらいですから」
反町キャスター
「中山市長は積極派ですよね」
佐藤議員
「要は、それだけ中国に対するプレッシャー。これを肌で感じているんですよ。それから、もう1か所あるんですよ。そういう意見書がきたところ。どこだと思いますか。小笠原村。まさに小笠原の、昨年末から今年の初めにかけ、多くのサンゴ漁船が中国から来ましたよね。だから、非常にプレッシャーを感じているんですよ。まさに小笠原村議会も、尖閣を抱えている石垣市議会も、この平和安全法制で、これで日米の連携を強化して、抑止を高めてくれという想いがあるわけです。まさにそういうプレッシャーを感じている第1線なわけですよ。であれば、本来は沖縄県も、県知事も、石垣市、尖閣諸島は沖縄県ですから。そういう部分について、安全保障上の観点から、どうやってこれを守っていくかというのを言わなければならないし、実際、翁長知事は原点の危険の除去である普天間飛行場、これをどうするか一言も言わないですね。これはなかなか今回彼の主張を聞いていて、そう言うとまさに仲井前眞知事の決定を覆すということに焦点をあてるのではなく、違う部分にどんどん政治利用しているようにしか聞こえない」

国の安保政策と地方自治
反町キャスター
「国と県がギシギシやると、覇権の拡大を狙っていると言われる中国には誤ったメッセージを伝えるのではないか。こういう外交安全保障的な観点から、国と県の対立。どのように評価されますか?」
福島議員
「国と県が対立していたら県は我慢しろというのは間違っていると思うんです。それだったら、原発だって、何だって、現在だってそうだけれども、私はいろんな原発の現地に行くと、国策に反対をするのかと言われましたよ。それで県も地元も潰して、この原発は危ないのではないか。たとえば、津波が来るのではないかというのも、国策という名の下に押し潰してきた結果なわけですよね。ですから、国と県がギシギシしているのが問題ではなく、この間、話し合いの機会もあったのに、はっきり民意が示されているのに、国がそのことを聞かないことに問題があると思います。私はこの間、参議院の予算委員会でも聞きましたけれども、本土決戦を防ぐために、唯一の地上戦として、沖縄が盾、捨石にされた第二次世界大戦。まさに本土決戦を防ぐために、沖縄のみ、日本で唯一地上戦を経験したわけですよね。そういうふうに捨石にされた沖縄と、現在の状況がどれだけ違うのか。まさに安全保障、本土の安全保障とか、国と言いながら、結局もう1回沖縄を捨石にするのかという。それは沖縄の人達の怒りはすごくわかりますよ。それから、安全保障、アメリカと言っても、アメリカだって1枚岩ではありません。もっと言うと、アメリカの中で、日本のこと、沖縄のこと、辺野古のことを知っている人達は少ないですし。ただ、アメリカで、まさにシンクタンクやアメリカの国会議員やいろんな人達と話をして、民主主義は民意とおっしゃる方も非常に多いです。つまり、基地が敵意によって取り囲まれて、そのことで日米関係が悪化することは望まない、アメリカは民主主義の国なわけですから、その民意をしっかりと見なくてはいけないという人は多いですよ。ですから、今回、上下両院の軍事委員会で確かに辺野古が解決策だという確認をもう1回しましたが、唯一のというのはなくなったんですよね。変化がある」
メア氏
「変化はまったくありませんよ、アメリカ政府内では」
福島議員
「ですから、私は、アメリカというのも1枚岩ではないし、むしろアメリカに対して、翁長知事が、たとえば、ロビー活動で話し合いに行ったように、きちんと伝えて、ごく一部のジャパンハンドラーの人達だけの思いにさせるのではなく、しっかりどうするのかということだと思います」
反町キャスター
「福島さん、民意、民意と言うので、こういう話。県の答弁書。今回の裁判で沖縄県の民意に反する移設強硬は自治権を侵害し、違憲であるという、これは沖縄の1つの主張ではないですか。現在、言われている沖縄の民意、ないし安全保障と言うか、国全体における国民の民意。それは先ほどのメアさんの話だと、国会における議席が民意だと。こういう話になるのだけれども、沖縄の民意。地方自治における地域の民意と国の安全保障の優先度、ないしはどちらが譲歩すべきなのか。どのように民意が食い違った時に調整をすべきなのか。ここはどう感じますか?」
福島議員
「それは、たとえば、地元が原発建設に反対だとしたら、それは建てることはできません。地元が原発再稼働に反対なら、それは再稼働することはできません。地元が移設強行というか、新基地建設に反対であれば、それは建てられないですよ。それは地元が望まなければ、それを説得することができない以上、それはできないですよ」
メア氏
「民意を無視していると言われていますけれど、実はそうではありません。なぜこういう再編計画に合意したかというと、両政府が日本政府も、アメリカ政府もきちんと沖縄の声に応えるために合意しました。と言うと、大規模の負担軽減ですね。まず普天間そのままで返還をします。でも、滑走路を小さくして、もっと小規模にして移設をする。既存基地内に新基地ではない。人口密度の1番高い南の方の、ほとんどの米軍施設を返還します。1万人の海兵隊をグアムに移転します。それはなぜやっているかと言うと、沖縄県民の声を聞いて合意をしましたから。そういう大規模の負担軽減計画を阻止しようとしている知事が本当、私が申し上げたように、何ならいいのですか?」
福島議員
「それは、私はちょっと繰り返しになりますが、名護市長選も、名護市議選も、それから、沖縄県知事選挙も、衆議院選挙も、明確に1点だけ争われました。辺野古の新基地建設反対。それだけで戦ったんですよね」
メア氏
「それは事実ではないです」
福島議員
「それは現地に行って、何度も何度も、翁長さんは辺野古新基地建設反対を、本当に掲げて、新基地建設反対を掲げて当選をしました。衆議院議員選挙で、1区、2区、3区、4区ともオール沖縄。それぞれが勝ったが、その時は辺野古新基地建設反対ですよ。ですから、それは明らかに沖縄の民意は新基地建設反対ですよ」
メア氏
「新基地の建設計画であれば、私も反対しますよ。でも、新基地をつくる計画もまったくありません。事実ではないです、それは。おかしい議論になりますよ」
福島議員
「そんなことはないですよ」

国と県… 法廷闘争の行方
秋元キャスター
「今後の国と沖縄県の関係をどのように見ていますか?」
佐藤議員
「ここは非常にこれからも選挙があるとこれまで以上にコミュニケーションというものが大事になってくると思います。1月の宜野湾市長選挙ですよね。実はこれ1つ、岩国市長選挙も同じですよ。極めて象徴的ですね。普天間飛行場から負担の軽減で移設をした空中給油機を受け入れた岩国市長選挙と、それと現在負担軽減を盛んに訴える、限界だと訴えている宜野湾市長ですけれど、市長選挙がここにあると。6月には県議選があって、夏参議院選という中で裁判は裁判としながらもまさに沖縄の方が求めているのは安全保障の問題だけではなくて、教育の問題とか、福祉の問題とかいっぱいありますから、国と県の対立構造をつくるのではなくて、対話、コミュニケーションというのは、現在でもそうですけれど、大事だと思っています。もっともっと強化しないといけない。辺野古の問題についても別に国の方は沖縄との対話をやめたというわけではありませんが、裁判は裁判としてやりますけれども、これは沖縄県側も国の方も認めていますけれども、対話は継続しましょうということで合意していますから。対話は引き続き継続していくということになろうと思います」
福島議員
「私は日本の政府が行使をいったんやめるべきだと思います。現場で見る工事の強行はあまりに酷い、ご存知いろんな人がいて、塀の外でも捕まえたりしていますし、いったん網の中に入れたりしていると。実際写真でご覧になったり、動画もたくさんありますけれど、写真でも羽交い締めにしたり、あるいは首を絞めて全治10日とか、実際写真もありますし、動画もありますし、当事者の証言もたくさんもらってきました。それを元にまさに海上保安庁や防衛相と行政交渉をずっとやってきたんです。ですから、1か月ほど政府と翁長知事、沖縄と政府の側の対話というのもあったわけですけれども、本当にそれは対話だったのか、沖縄の声を本当に聞くつもりがあったのか。私は安全保障というのは重要かもしれないけれども、どちらの国の政府だと。つまり、民意や地元の声を体現して交渉するのが日本の政府ではないかと思うわけです。これもまた国会で質問しましたが、現地でこれからまた調査に入るでしょうが、土器やいろいろなものも発見されていると。遺跡かどうかということになって、もし遺跡と認定されれば工事はストップするわけですが、私はこの工事をいったんやめるべきだと思います」
メア氏
「まずラムズフェルド国防長官であった時は、それは1番危険な飛行場であるという話はまったくありません。私は直接、彼に聞きました。彼自身がまったくそういう発言をしていない。それは別にして、アメリカ政府も懸念しているから移設する方がいいと思うんだけれども、なぜ閉鎖できないかと説明したい。海兵隊は唯一の即応性がある機動力がある部隊です。その海兵隊が安保条約上の責任を果たすために、日本の防衛に寄与すると。極東における平和と安全保障の維持に寄与する責任があります。責任を果たすために訓練しないといけません。だからこそ航空部隊と陸上部隊と支援部隊が、訓練演習場が近いところ、同じところでないと訓練ができなくなる。だからこそ航空部隊だけ県外移設とか、国外とかできない。鳩山元首相でさえそれを理解しました、結果として。これから知事も理解すると思うんだけれども、でも、なぜ訓練が必要かと言うと命の問題です。海兵隊が総合体制の機動部隊ですし、いつどこかに派遣されるかわからないから、いつもきちんと訓練しないと、訓練しない兵士を戦場に配備したら、命の犠牲者になるから、命の問題ですね。私が日本部長であった時に、沖縄のマスコミが挑発的な発言だったと批判されたけれど、また言います。アメリカ政府は若い海兵隊の命を沖縄の地元の政治のために犠牲にする用意がないです、命の問題ですから。だから、現実的に考える必要がある。ただ、閉鎖することはできない。訓練できなくなると、抑止力がなくなる。中国からの脅威が激しくなるから、では、どうするか。移設しかないです。そういう2つの選択肢を政治家が現実的に考える必要があるから、どちらが県民にとって1番いいかという判断です。普天間に固定化するか、辺野古に移設するか。簡単な決断です」

沖縄県民の本音
秋元キャスター
「果たして民意はどうなのかと。菅官房長官は『沖縄県11市のうち9市の市長は翁長知事の行動に反対している。辺野古の地元の人達にも条件付きで移設に賛同していただいている』と発言しています。実際に、沖縄の人達は辺野古の移設にどういう意見だと思いますか?」
メア氏
「私も沖縄の民意が変化していると思います。沖縄県民はもっと前と比べて現実的になっていると思います。安全保障に関して。なぜかと言うと、中国の脅威が目の前にあるから。だから、世論は変わると思います。でも、世論調査する時に変な質問します。普天間を閉鎖するか、移設するかという質問だったら、皆、ない方がいいと言うでしょう。でも、それは現実的な質問ではないです。県民に移設するか、固定化するかどちらがいいかとすれば、ほとんど移設がいいと返事をすると思いますけれども、沖縄県民の考え方がどんどん変わって現実的になっている方が多いと思いますけれども、何だかわからないんだけれども、残念ながら政治家自体がかなり時代に遅れていると思います」
福島議員
「沖縄の歴史や長い琉球処分、前大使に琉球処分の本をプレゼントしたこともありますが、たくさんの事故、米軍の犯罪、あるいは返還前も宮森小学校事件でジェット機が墜落して、たくさんの子ども達が亡くなる。そんな経験を非常に沖縄はしていると。これまでは基地をつくるにあたっては、ブルドーザーと銃剣で基地をつくったわけですよね。今回このような形で、それを先ほどから新基地がどうかですかと、私は自分の定義で新基地だと思っていますから、新基地をつくることに沖縄の人達が反対だと思う気持ちはとても良くわかるんです。きれいな海にしても、何にしても。ですから、民意ははっきりノーであって、そういう形でこの間続いている。名護市長も基地に依存するだけではなく、どうやって経済成長させるか、翁長知事も基地に依存するだけではなく、違う形でもっと経済発展するのだという提案も本当にしています。基地の問題は日常生活の福祉の問題に直結している、騒音や様々なこととも。ですから、民意は、新基地建設反対であることは間違いありませんし、この間の選挙はそれを示しています」

沖縄への補助金政策
秋元キャスター
「解決策はお金ということになるのでしょうか?」
佐藤議員
「お金だけではないですけれども、まさに今回の普天間飛行場が辺野古の方に移ることによって、1番負担が増えるのは地元中の地元の辺野古周辺と言われるところです。昨年の9月、まさに仲井眞前知事と辺野古周辺の3区の方々が官邸に来られて、受け入れということを前提として、非常に我々はいろんな面で負担を被るわけですから。騒音対策とか、安全面、いろんな面でその分についてはしっかりと国の方で我々の負担軽減もしてほしいという要望があって、それから、ずっと対話をしてきて、そういう形で今回1つの区について、最大1300万円の補助金を出しましょう、という形の枠組みをつくりました。まさに地元の負担軽減の一貫であって、今回本当に行ってみたらわかりますけれど、名護の市街地と、辺野古地区はインフラ整備を含めても、公民館の施設を見ても、整備しないといけないという気持ちに、これはおそらく福島先生が見ても、名護市街地の東中井川の西側と、東側とは違うという部分について、これについてはしっかりと負担を受けるほどに手当をしましょうという考えです」

ケビン・メア 元米国務省日本部長の提言:『責任』
メア氏
「知事は県民に対して責任を負うべきです。と言うと、彼が公約したことは、絶対移設阻止。普天間移設阻止の本当の意味は県民のための負担軽減措置になるから無責任だと思います。なぜかと言うと、普天間移設できなかったら、抑止力を損なわないように、そのまま宜野湾市で継続するしかないんですから。なぜ閉鎖できないかというと、中国からの脅威があるから。尖閣諸島のところで、目の前にある問題ですから、そういうことですから、知事も現実的に何が県民にとって1番いいかを判断しないとならない。そう現実的に考えたら、絶対移設を促進すべきだと考えています」

福島瑞穂 社民党副党首の提言:『民意を聞け』
福島議員
「新基地建設反対で選ばれた知事は、県民の意見を聞いてがんばっていると。いやだ、いやだ、建てるのやめてくれって言っているのに、無理に工事を強行する日本の政府は民主主義、民意を踏みにじっていると思います。民意を聞けということに尽きます」

佐藤正久 自由民主党参議院議員の提言:『原点は何か』
佐藤議員
「今回の普天間飛行場移設の原点は危険性の除去です。そこにもう1度、沖縄県民、ましてやそのトップにある知事はそこにもう1度思いを致して、どうやってそれを現実的に解決するか。これは閉鎖ということを行うためには移設というのが現実的だと、私は思います。そこをもう1度原点は何か、これを考えるべきだと思います」