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2015年11月13日(金)
データ改ざん全容判明 マンション不正の実態

ゲスト

赤沢亮正
前内閣府副大臣 自由民主党広報戦略局長代理 衆議院議員
河合敏男
弁護士
大川照夫
NPO建築Gメンの会理事長 一級建築士

『データ改ざん』266件 建設業界の常識・非常識
松村キャスター
「今日、旭化成建材が発表した調査報告ですが、3040件のうち、調査が終了したのが2376件で、そのうち266件でデータの改ざんなどがあったということです。また、改ざんに関わった現場責任者の数は50人以上だということです。河合さん、いかがでしょうか?」
河合氏
「最初は、現場担当者個人の問題とされようとしていました。それがだんだん数が出てきて、これは企業ぐるみではないかという疑いが出てきた。それで、今回の発表がこの数です。そんなに多くの数を果たして一企業が全て自分の判断でやってきたのかなと。普通、現場で掘っている人は何かトラブルがあれば、現場監督に言いますし、工事監理者にも言って判断を仰ぎますよね。そうすると、1件や2件ならわかるけれども、これだけの数があったのに現場の人が誰も知らないということは、私は信じ難い。これは企業ぐるみでの問題ではなくて、業界ぐるみと言いますか、そういう疑いも、私は持たざるを得ないです」
松村キャスター
「赤沢さんはこういう実態があることをどう受け止めていますか?」
赤沢議員
「これは安全に関わるのであるからこそデータをきちんととって、一定の安全性が確保されているかということを確認する建築確認の、本当にそういったものの重要な部分だと思うんです。データ改ざんをやっちゃうという、その意識の問題が非常にまずいなと思います。特に50人ということになると、情報交換もお互いするでしょうし、お互いにそういうデータの改ざんをやっているということについては知らなかったと思えないし、あと現場の人達の話を聞くと、杭が届いたとか、そういうことは振動があって、5人とか、8人でチームを組んでやるんですけれど、届いた時はドンという衝撃が、たとえば、普通はありますと。だから、届いていないのに届いたなんて話になっていれば、そこにいる人間が何かおかしいと思うと。だから、意図的にやっている人が1人混じっていても、周りの人間は気づくはずなのだけれども。あとは広報の対応も間違っていると思うのは、先ほど、河合先生がおっしゃったんですけれど、最初は1人のせいにしようとした。おそらく業界としての、会社としての信頼を損ねる行為で、理由がきちんとわかるまでは、何か問題が起きたら徹底的に調べる姿勢が大事で、途中1人のせいにして切り抜けようとしたみたいなところが見えちゃった時点で、本来の信頼を損ねる以上に、もっと大きく信頼を損ねるような、そういう対応になっていると私は感じます」
松村キャスター
「大手ゼネコンから下請けへの指示がどうくだされるのか。過去に福岡の高層マンションの施工ミスに関する裁判でこのようなやり取りがありました。基礎工事業者をA氏とします。元請けのゼネコン側から設計深度まで掘削をしないでよいとの指示がなされた、ですとか、孔壁測定とされます、まっすぐ打てているかどうかを調べる計算の記録については大手ゼネコンB氏から、既に打設を完成している杭については別の杭のものでもよいので、孔壁測定した記録を出すようにとの指示があったとしています。これに対し、大手ゼネコンのB氏は、この孔壁測定に関する指示を認めたうえで、参考資料として添付してほしいという意味合いで申し上げたという記録が残っています。大川さん、この事例のように元請けからの指示には従わざるを得ない状況というのは業界全体で常態化しているのでしょうか?」
大川氏
「元請けからとは言え、その指示が適切でないという時本来は抵抗をしなければいけないことだろうと思いますけど。いろんな事情があって、それでよしとするのだから、下請けとしてはその指示に従った結果であるからということで、責任回避もできるという前提でもって、そのままするというようなことになるのではないでしょうか」
反町キャスター
「下請けと元請けの関係というのは、そこの間で全て完結するものなのですか?たとえば、そこに法的な監視がある、ないし法的な発表に対する責任があるとか、そういうのではなくて、下請けと元請けの関係というのは、元請けがOKだったら、全てOKという関係が2者の間には存在していると、こういう理解でよろしいですか?」
大川氏
「それが法令違反とか、行動基準違反になるということだったら、それはそれで元請けの指示だからと言って、やっていいはずはないですよね。結果として、建築基準法違反等々になるわけですから」
反町キャスター
「ただ、でも、今回の例を言えば、これは建築基準法違反になるケースではないのですか?打設した、完成している杭については、別の杭でもよいから出すようにとの指示があった?」
大川氏
「これは、支持力は確保されているという前提で、データをとれなかったから、それを出してくれという意味で言ったのかなと思うんだけれども、それが、実際は、どういうものだったのかによって、それでよしとしていいかどうかというところですね。本来はその記録をとらなければいけないわけですから」
松村キャスター
「河合さん、実際こういう元請けによる指示の横行というのはどうなのでしょうか?」
河合氏
「実際あるかどうかまではわかりませんけれど、十分あり得ることだと思います。力関係の差というのはどうしようもなくて、元請けの指示に逆らったなら、次から工事がもらえなくなりますから。僕もいろいろ杭工事業者でも知り合いがいますし、いろいろな話を、今回のことがあって、いろいろ情報を仕入れるために聞いたんだけれども、杭工事業者は、私は言えませんと言うんです。外に向かって言えないけれど、実態はこうだから、先生、是非こういうところに出るのなら喋ってくれと、はっぱをかけられているわけです」
反町キャスター
「それはどういうことなのですか?」
河合氏
「業界の人達は皆、口をつぐみます。皆、口をつぐむ。それはそうですよ。もう業界で干されてしまいますから。本当のことは言えないです。それが力関係です」
反町キャスター
「非常にわかりやすく言っちゃうと今回の杭打ちのケースで言うならば、元請けが1社いて、その下にぶら下がる可能性がある杭打業者が何社もあるのですか?1社が文句を言う、盾ついた、お前はいいよと。これは別のところでやるからと。そういう単純な選択淘汰の理屈がこの関係にあるということでよろしいのですか?」
河合氏
「はい、そうです。うるさいことを言うなら他にいくらでもいるのだから、君は、もういいよということになっちゃうわけです」
反町キャスター
「大川さん、現在の僕の説明は荒っぽいですか。間違っていますか?」
大川氏
「いや、そういうことですよね」
反町キャスター
「そういうことですね、話を聞いていると。赤沢さん、体質というのか、慣行というか、ビジネスモデルというか、これはどうにもならない?ここの部分というのはある程度、別の修正の方法というのはあるのですか?」
赤沢議員
「検査に関わる人達の意識の問題があって、その人達がきちんとやってくれるのを、業務プロセスの改善をきちんとやるということはあるうえで、それをチェックする体制をきちんとつくらなければいけないと思うんです。私も現在の話を聞いていて心配なのは、確かに個々の人間、個々の企業、しっかり遵法精神を持って、消費者目線でやっている方達は多数だと私は信じたいのですが、ただ、現在土壌としてはバブルの時に本当に人手が足りなくなって、工期に間に合わないということが起きた。そのバブルが崩壊して、非常に建設業界がつらいことになった。いろんな段階の中でそういう社内のチェックする体制が弱いところ。業務プロセスがきちんとつくれていないところ。そういうところから、現場の人達の意識がだんだん崩れるようなことが起きているようなことがあるとすれば、本当にこれは大きな問題だなと思うんです。今日、ニュースでも新たに他の会社で、まだ名前が出ていないようなところでも出てきつつあるので、私自身、本当に現在、両先生がおっしゃったことになっていると一大事なので、本当に各社の経営陣が襟を正して、自社について少なくとも調べてみるということをやっていただきたいなと強く感じます」

マンション業界の実態 くい打ち未到達
松村キャスター
「横浜では、実は昨年も杭が支持層に未到達のケースが発覚しています。それがこちらです。横浜市の西区ですが、こちらの建築主は住友不動産。設計施工は熊谷組です。2003年に分譲が開始されたマンションなのですが、全47本のうち、15本の杭が未到達。根入れ不足が4本ということです。この結果、先月、都筑区で発覚したケースをはるかに上回る10cmの手すりのズレがありました。現在、住民と補償の交渉中ということなのですが、河合さん、この先月の都筑区のケースよりもはるかに問題があるように思うんですけれども、西区のケースは。これはなぜあまり騒がれなかったのでしょうか?」
河合氏
「私も実はこの昨年の件は知っていたのですが、今回の方が大きく騒がれているのはなぜかなと最初はよくわからなかったんですけれども、このデータの偽装ということが大きく影響をしているのかなとは思ったんですけれど。被害の大きさとしてはまったく同じで…」
反町キャスター
「でも、こちらの方が大きいですよ。10cmズレていたら、結構ズレますよね」
大川氏
「3分の1が未到達ですからね」
反町キャスター
「それは割合の問題ですか?」
大川氏
「全体の量として多いでしょうと」
松村キャスター
「ズレも10cmあるということで、現在これはどうなっているのでしょうか。横浜市西区の方は」
河合氏
「交渉だということは聞いていますが、未だに安全性が回復された状態ではないと。そこに住んでいるということで、精神的な苦痛も大きいでしょうね」
反町キャスター
「法律的な、今回いろいろデータの改ざんとか、未到達の問題があって、こういう問題になっていて、住民の人達も不安になって、デベロッパーの人達も補償問題をいろいろやっていますけれど、法律的には、たとえば、2cmのズレというのは、これは、いわば取り壊し、ないしは補償の対象になるような規模のものではないという人もいるんですけれども、その基準はあるのですか?」
河合氏
「いや、2cmか10cmかと、そういう問題ではないです。法律的にも補修できるのであれば、補修をしなさいというのがだいたい民法の考え方ですね」
反町キャスター
「ルールづけは、だいたいそういう建てつけになっているのですか?補修できるのであれば、しなさいと?」
河合氏
「基本的にはそうですね。補修できない、あるいは物理的に補修できないとか、補修すると、取り壊し、建て替えよりもお金がかかってしまうという場合は、取り壊し、建て替えになるというのがだいたいこれまでの裁判の考え方ですね」
反町キャスター
「そうすると、このぐらい大きなマンションは別ですけれども、手抜き工事とかで、床が傾いているとか、何だとかという時にはそういう状況が出た時に、たとえば、何センチ以上傾いたらとか、どういう状況になったら、全面的な賠償、たとえば、取り壊し、建て直し、賠償になるという、その線引きというのは、明確な線引きはあるのですか?」
河合氏
「数字的に明確な線引きはないです」
反町キャスター
「取り壊しになるかどうか、ないしは賠償が出るのかどうか、ないしは補償金が出るのかどうかというのはどこで決まるのですか?」
河合氏
「ですから、技術的に補修できるかどうかによって決まりますね」
反町キャスター
「技術的にできるかどうか。できない場合はどうなるのですか?」
河合氏
「できない場合は、それで安全性が保たれないということであれば、それは取り壊しや、建て替えしかないということになりますね」
反町キャスター
「たとえば、2cmのズレだったら、当初、三井不動産レジデンシャルは、その2cm、東日本大震災の結果だと言っていたわけではないですか。その意味において、これは我々の問題ではなくて、外的な、別の第3の要因によるものだから、これは我々の責任ではありませんよと。なおかつこれによって、皆さん住んでいるうえで問題ありますかと言い続ける限りにおいては、そこに金銭的な補償、賠償の責任は発生しないですよね」
河合氏
「はい」
反町キャスター
「そういう突っ張り方もやろうと思えばできるケースがたくさん世の中にあるという理解でよろしいのですか?」
河合氏
「世の中には、たくさんの欠陥住宅、欠陥マンションの事件が、実はあります。こういうふうに最初から補償しますという形で解決しているのはほとんどないです。ほとんどは構造欠陥のものであっても、否定をされます。徹底的に否定してきます」
反町キャスター
「建主と売り手が?」
河合氏
「建主、売り手が。それで裁判になります。裁判になった時は、構造的な欠陥であることを素人である住民側が立証していかなければ、裁判は勝てませんので。立証責任は住民側にありますので、非常にハードルが高い。なかなか勝てない。だから、本当は、危険な構造欠陥の建物であっても勝訴判決がとれなくて、泣き寝入りと言いますか、何の補償も受けられないというケースは珍しくないですよ」
反町キャスター
「そういうのが多いぐらいですか?」
河合氏
「おそらく」
反町キャスター
「弁護士さんとしてそのケースにあたっているので、いや、負けが多いとはなかなか言いづらいとは思うんですけれども」
河合氏
「推測ですけれども、そういうケースの方が私は多いのではないかなと」
反町キャスター
「西区と都筑区の2つの例があって、現在の河合さんの話を聞いていると、この2つはほとんど違法建築、ないしは困った建築に対して住民側が不満をぶつけた場合には、ここまでいけるのはほとんどなくて、大多数のケースは泣き寝入りがほとんどですね、という意味で、言っています?」
河合氏
「うん。そうですね。欠陥が認められたとしても取り壊し、建て替えまでに至る判決は極めて少なくて、ほとんどは補修せよという判決になります」
反町キャスター
「本当に補修で対応できるのですか?できるんですね。裁判がそういうふうに決めるということは?」
河合氏
「その補修方法が実はピンキリですよ。仕上げと見映えが、ツギハギだらけになっても、一応構造安全性は保たれるというので、それでも直るとみなされる」
反町キャスター
「安全ならいいだろうと?」
河合氏
「そう、安全性が回復されれば、ツギハギだらけでも我慢しろと。だいたいそういう傾向になります。裁判になると」
反町キャスター
「何でそういう感じになるのですか。それはどちらかと言うと、建主、売り主側の方に非常に有利な判決ではないですか?」
河合氏
「そうだと思います」
反町キャスター
「住んでいる人達は、その見た目を含め、このデザインだったらいいね、というのが判決の結果、外側にわかるように場違いのかすがいが入ったりして、これはないのだろうという、そういう話ですよね?」
河合氏
「うん」
反町キャスター
「なぜそういう結論が出がちなのですか?」
河合氏
「本来はそういうものは許されないと思います。しかし、裁判官の立場に立って考えると、何十億円というものをぶっ壊して、つくり直せという判決を書くのは、それはかなり勇気が要ることだと思いますよ」

住民への『補償問題』
反町キャスター
「問題のある建物、マンションに住んだ人が問題を解決するにあたって、たとえば、優秀な弁護士、ないしは裁判を戦うだけの時間と財力がある人は戦えるとか、補償をきちんと出せるようなデベロッパーがつくったマンションに住んだ人にだけはこういうものが出るけれども、そうではないところのマンションに住んだ人は、何かあっても何もとれないと思って泣き寝入りするしかない。こういう話をしていくと、非常に不公平感を僕は感じるんですけれど、ここは、たとえば、政治として何らかの保険と言いません。でも、保険みたいなものです。救済策というのは検討する余地というのはあるのですか?」
赤沢議員
「政治の世界というか、行政の世界で、そのへんの問題意識というのはあって、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)というのを聞かれたことがあると思うのですが…」
反町キャスター
「何ですか?それは」
赤沢議員
「建築物の品質確保だと思うのですが、その法律の中で、非常に大きいのは、もう10年ぐらい前かと思いますけれども、新築の建物については、10年間は雨漏りの部分とか、あるいは構造の強さに関わる重要な部分について、瑕疵があったら、これはきちんと補償をしなければならんというルールをつくり、ところが、それが実は働かなかったと。まさに、姉歯さんの件だったと思うのですが、ヒューザーと木村建設が潰れて、きちんと弁済を受けられなかった」
反町キャスター
「会社にそれだけの体力がなかったんですね?」
赤沢議員
「そういうことがあったのを受けて必ず保険に各会社入りなさいと。あるいは何戸以上の時はこれだけの供託金を積みなさいみたいな制度をつくり上げて対応をしたりしてはしています。そういう意味では、住友不動産、あるいは三井不動産のような大きなところだから良かったけれども、そうでないところは、ただ、潰れて終わりみたいな資力の問題があって、裁判長も悩んでしまうと。実際、勝っても何もとれないみたいなことが極力ないように制度的にできることはやってきているということだと思います。まったく、そういう観点なしでという状態でなく、そういう問題が現に起きたので、これはいかんということで、社会的な不公平だと言うので、そういった供託、保険という仕組みをつくり上げてきているということだと思います」
河合氏
「姉歯の事件をきっかけに強制保険の制度ができました。それ以前は、私もたくさん裁判をやって、業者が潰れてしまって、何もとれなかったという経験をたくさんしてきました。この保険ができたおかげで、それはカバーされる、一部はカバーされることになりました」
反町キャスター
「それでも一部なのですか?」
河合氏
「そうです。この保険は上限が2000万円ですから」
反町キャスター
「2000万円と言ったら、今回のこのケースは全然足りないではないですか?」
河合氏
「全然足りないです。自賠責保険みたいなもので、上限2000万円までは払いますという制度です」
反町キャスター
「そうすると、制度としてはあるにはあるけれど、まだ足りないという、そういうことになるのですか?」
河合氏
「いや、足りないと、それを大きくすれば保険料も上がるし、それは兼ね合いが難しいところですので、保険によって全てが解決するという問題ではないですね。現在、おっしゃられたような、相手の資力によって差が出るという問題はあります。昔よりは、多少は改善されたとは言え」

検査体制の問題
反町キャスター
「ただ、買う前に、これは本当にちゃんと杭を打っているかを見ようがないですよね。だから、ある意味、マンションというのは、つくり主とか、デベロッパーを信用し、まさか、そんなことをやっていないよねという前提で入っていくわけではないですか。その意味で言うと、マンションを買う時に、現在言われたようなリスクというのは、我々はもっと意識をしなくてはいけないのかどうかという、そこはどうですか?」
河合氏
「意識しなければいけないです。ただし、意識をしても、できたものを買うわけですから。それを防ぎようがないですよ、現実的には」
反町キャスター
「それはまずいではないですか。防ぎようがない?」
河合氏
「防ぎようがないですね。こういう件を見てもわかると思うけれども、事前に、それを知る術はないではないですか。だから、建築中が1番重要です」
反町キャスター
「建築中を見に行けという意味で言っています?」
河合氏
「だから、消費者が見に行けということではなくて、消費者に代わって、建築中の安全を確保できるような建築生産システムをつくらなくてはいかんということですね。消費者がそれを予防するのは不可能だから」
反町キャスター
「そうですよね。買うか買わないかわからない時ですものね。まだ」
河合氏
「それは安全に関わることですから。赤沢さんもおっしゃったように。だから、それは1つでも間違いがあってはいけないことです。だから、それを消費者に押しつけるのではなくて、それは行政なり、国の責任として、安全性を確保するという制度が必要だと思います」
反町キャスター
「入居がまだ確定していない段階の集合住宅に関する政府の、ないしは地方自治体が監視をするという制度というのはあるのですか?」
赤沢議員
「監視というか、ほぼ建築基準法そのもので、特定行政庁と言われる各市町村とか、県とか、建築主事と言われる方達が、建築基準法に定めている安全基準を満たしていないとなれば、工事の停止を命じることができますし」
反町キャスター
「その人達は今回のケースで何をやっていたのですか?こういうケースでは」
赤沢議員
「その時に、実はいろいろご指摘があるのは、建築主事というのは全国で1600人。たとえば、市町村にもおられると思っていただいて1600人です。実は完了検査というのは、これ申請して7日間やってもらえなければ使い始めていいということになっていて」
反町キャスター
「完了検査は、全部でき上がりましたよと」
赤沢議員
「でき上がった時の検査についてです。そういう仕組みになっていて、かつて建築主事が全部それを見てまわるという制度でやっていた時には、完了検査はたぶん4割ぐらいしか受けていなかったぐらいの時があったんです」
反町キャスター
「7日以内に来るのは4割ぐらいしかなかったと」
赤沢議員
「これを使い始めてあんまりなので、平成10年だったかと思いますが、民間の指定確認検査機関というものにそれを代行していいよということにしました。ただ、問題はその民間検査機関は、端的に言うと、特定行政庁と言われる、今回で言えば、横浜市の建築主事。そういった方達はほとんど権限を持っていないということがありますし、あと建築主事も、指定確認検査機関の確認検査員ですか、常時、そこに張りつくことは、マンパワー的にも全く無理なので、そのへんに何か起きる余地があるので、私からすると日建連(日本建設業連合会)、大手企業の集まりですけれども、本当に、そこが指針を出して、先ほど申し上げた、バリアの低い人でも、ごまかしをしないようなプロセスを、きちんとつくり上げて、業界としても、杭打ちがきちんと行われるということをやっていかないといけないと思うんです。なかなか建築主事を増やそうと言っても、現在のご時世、役人の数を増やすわけにはなかなかいきませんし、建築主事というのは日常、何をやっているかというと、建築確認だけではなくて、違法建築物も摘発、そういう仕事もやって、本当に忙しくやっているわけです。だから、なかなか行政だけで手がまわって、あるいは民間の確認検査員だけで手がまわって、なおかつ、常時、杭を打つ時についていてという話には、もうならないだろうと思います。1日に5本ぐらいしか打てない世界、今回の場合で言えば、何日もかかって打つわけです。その間中くっついていてということをその方達に求めたら、どれだけ人数を揃えなければいけないのかという世界があるので、そのへんはなかなか難しいので、業界と併せてやっていかなければいけないだろうと思います」

再発防止に向けた課題
反町キャスター
「マスコミが騒ぐから、住民が不安になって必要以上の補償をしているという議論にはなる?」
赤沢議員
「マスコミが騒いだからとは思わず、警鐘を鳴らしていると思います。大事なのは、大手が結果、自分達の信用にすごくかかわるということで、ここは被害に遭われる方達に対して誠実な企業だということをわかってもらうために最大限の判断をしているのだと私は理解します。それはそれで1つのあり方だと」
河合氏
「業者の力によって補償が違うのは不公平だと思います。それをつくらない制度をつくれと言っているんです。それはできるはずです。不公平を生じさせないために建築中に徹底した検査をして、この世の中に瑕疵のある建物は存在しないというところまで、そういう建築制度をつくればいいと思います」

赤沢亮正 自由民主党広報戦略局長代理の提言:『①意識改革 ②業務プロセスの改善 ③チェック体制の整備 ④人材育成』
赤沢議員
「まず現場の関係者の意識改革というのが必要だと思います。②番目に、現場の業務プロセスを改善し、そこでごまかす、改ざんしようとか、そういうインセンティブが働かないような業務プロセスをつくる必要があると。3番目に、チェック体制の整備で、これは行政も含めます。企業で言えば、本社がきちんとチェックできるという体制の整備もあります。そのうえで、データ改ざんをやってはいけないという環境で育てられた人材がキチッと育って、企業の文化、業界の文化として、定着するまでまわしていかなければいけないと強く感じます」

弁護士 河合敏男氏の提言:『消費者目線で』
河合氏
「住宅は経済波及効果が大きいと言われています。よく経済政策でも使われます。それも結構なのだけれども、その時に消費者目線も忘れないでほしい。建物は一生に一度の大きな買い物で、失敗すると回復しきれないほどのダメージを受ける方もいます。ぜひ消費者目線でということで、立法行政をつくり直してほしいと思っています」

大川照夫 NPO建築Gメンの会理事長の提言:『第三者検査 公的検査の充実』
大川氏
「その戦力を確保するのはとても難しいのだ、お金をどうするのだという課題はあるのですが、第三者検査が必要な時に入るということで、やるべきことを確実にやっていただくということができるわけですから、それをどう組んでいくかというところが課題なのだろうと思っています」