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2015年11月11日(水)
武藤前駐韓大使が読む 慰安婦問題交渉の行方

ゲスト

新藤義孝
自由民主党政務調査会会長代理 衆議院議員
武藤正敏
維新の党幹事長 衆議院議員

どうなる?『慰安婦問題』 政治問題化の始まり
秋元キャスター
「今月2日の日韓首脳会談では慰安婦問題について、早期交渉妥結を目指すことで一致し、今日、局長級協議が行われて、交渉妥結に向けて動き始めました。しかし、そもそもなぜ解決済みだった慰安婦問題が首脳会談の障壁になるほど政治問題化してしまったのか。40年近く対韓外交の最前線にいらっしゃいました、武藤さんに慰安婦問題がどこでどうこじれてしまったのか、まずは、そこから聞いていきたいと思いますが、慰安婦問題に関する主な経緯を説明しますと。1965年、日韓両国は日韓請求権・経済協力協定に調印し、日本政府は韓国に5億ドルの経済協力を行い、戦後賠償問題はこの時点で全て解決済みとなりました。しかし、1982年、済州島で慰安婦が強制的に連行されていたという、いわゆる吉田証言が朝日新聞に掲載されました。しかし、この吉田証言は2014年8月に取り消されています。1991年になりますと、元慰安婦だという女性らが日本政府を相手取って謝罪と賠償を求め、訴訟を起こしました。その翌年、1992年に宮澤総理が訪韓した際に、盧泰愚大統領との会談で謝罪をしています。1993年には河野官房長官が談話を発表し、旧日本軍の関与を認め、お詫びと反省を表明。1995年には日本が人道的観点から元慰安婦に償い金を支給するためのアジア女性基金を発足させました。村山総理は談話を発表し、先の大戦について痛切な反省の意を表明しました。ところが、2011年、武藤さんが大使の時ですけれども、韓国の憲法裁判所が元慰安婦らの賠償請求に関し、韓国政府は日本と交渉をしてこなかったのは違憲との判断を下し、李明博大統領が野田総理に慰安婦問題の優先的解決を要求しました。2013年に就任した朴槿恵大統領は、慰安婦問題解決のメドが立たないと首脳会談をしないと、会談を拒み続けてきましたけれども、今回、日韓首脳会談に応じ、交渉の早期妥結を目指すことで一致しました。このような流れですが、謝罪と蒸し返しを繰り返してきた、この慰安婦問題ですけれども」
反町キャスター
「1991年の裁判の話をまず聞きたいんですけれど、裁判が始まった時に、日本が、これは印象として裁判の見通し、皆さんはどう見ていたのですか。これは結局、日本政府としてはダメだという認識で、門前払いで終わるのか、ないしはこれがある程度世論を刺激して、日韓の、この時からだと25年ですか、25年に渡る、そのあとずっと喉に刺さった骨、トゲのようになるのかどうか。その時、裁判が始まった時には見通しはどうだったのですか?」
武藤氏
「トゲのようになるとまったく思っていません。そもそもこれは完全、かつ最終的に解決した問題ですから。そういう結論になるだろうと思っていました。韓国政府も、何年ぐらいですか、金泳三大統領の頃までは、これは完全、かつ最終的に解決した問題と思っていたわけです。それが途中から変わってきたわけです」

『アジア女性基金』
秋元キャスター
「日本は政治問題化した慰安婦問題を収束させようと1995年の村山内閣の時にアジア女性基金を設立しているんですけれども、このアジア女性基金、国民の募金のおよそ6億円と、日本政府からの公金およそ48億円によって1995年に設立されまして、韓国の元慰安婦61人への補償内容は、1人あたり200万円の償い金と、医療、福祉支援として300万円相当。お詫びと反省の気持ちを表明した総理の手紙が準備されました。償い金などは韓国だけでなく、台湾やフィリピンの元慰安婦224人にも渡されたわけですけども、しかし、このアジア女性基金で問題は収束しなかったわけですけれども、武藤さん、これは何があったと見ていますか?」
武藤氏
「アジア女性基金を設立する際には、韓国側にもちろん、説明しました。最初の、韓国側のコメントとしては、全般的な感想として当事者団体にとって満足のいくものではないとしても、評価できる点があると、こう言っていたわけです。その時に外務部が論評を出しましたけれども、これも評価することがあると言っていたんです。ところが、被害者団体から強い反発があって、協力することは難しいかもしれないと」
反町キャスター
「そこで被害者団体というのは、挺対協ですか」
武藤氏
「はい」

『挺対協』の実情と影響力
秋元キャスター
「現在の話にありました元慰安婦の支援団体の挺対協というのは、どういう団体かというと、正式名称は韓国挺身隊問題対策協議会。設立が1990年です。7つの要求を掲げています。日本軍による慰安婦、犯罪事実の認定。真相究明。国会決議による謝罪。法的賠償。歴史教科書への記録。慰霊碑と史料館の建設。責任者処罰。主な活動としましては在韓日本大使館前で毎週水曜日にデモを行うとか、1人暮らしの元慰安婦のために共同住宅を運営。戦争と女性の人権博物館の運営などを行っています。日本大使館の前に無許可で慰安婦像をつくった団体もこの団体ということですけれども、挺対協。これは民間団体の1つということですよね?」
武藤氏
「民間団体です。私が聞いたところによると、この団体の最初のリーダーだった尹貞玉さんという方が梨花女子大学の出身で、梨花女子大学は、女性の人権活動を活発に行っています。しかも、梨花女子大学というのはファーストレディとも、非常に関係の深い人が多い」
反町キャスター
「名門女子大ですよね?」
武藤氏
「韓国で1番の名門女子大です。ですから、韓国の女性団体としては非常に力の強いところです。そのファーストレディの中には、金大中大統領の奥様もいらっしゃって、その方も非常に近かったと聞いていますけれども。いずれにしましても、そういう政治的なパイプが非常に強かったと」
反町キャスター
「僕らが聞いている限りでは、北朝鮮の影響が挺対協にあるのかどうか。僕らが気になるところではあるんですけれども、そこはどう見ていますか?」
武藤氏
「私もそれは確認をしたわけではないですけれども、現在の常任代表の御主人、妹さんとか、北との関係について疑われている方であるとは聞いています」
反町キャスター
「新藤さん、挺対協というのは、どういう組織だと見ていますか?」
新藤議員
「挺身隊はそもそも工場に対する勤労動員で、しかも、女子挺身隊は、朝鮮においては、日本統治下における朝鮮で、そういう女子挺身隊の勤労動員はいないんです。挺身隊自体は日本で14歳から40歳までの内地の未婚女性16万人。これは皆、国家総動員法とか、統治に基づいて動員をしたものであって、朝鮮においては敢えてここはそういう動員令は出さないと。官による斡旋で募集はするけれども、そういった強制的にやることはしないと。ですから、韓国に強制的な挺身隊はいないです。ところが、韓国では挺身隊に応募すると慰安婦にされるというデマが出て、挺身隊に行きたくない人達が混同されていったと。しかも、日本がいなくなったあとの朝鮮戦争下における韓国の慰安婦のことを挺身隊と呼んでいたんだ。ですから、混同してしまっているんだ」
反町キャスター
「勤労動員の人達と、いわゆる従軍慰安婦がごっちゃになっていたと」
新藤議員
「ですから、挺身隊問題対策協議会はいったい何のことなのですか?どうして慰安婦の問題を持ち出すのですかと。慰安婦というのはいたわけです。悲しいことです。本当に気の毒です。胸の痛むことですね。しかし、それが強制的に、しかも、奴隷という無報酬で、本人の意に反して連れて来られ、何かされたのかというのは、全然次元の違うところが混同されていて、それが私達日本の国家の犯罪になっていると。追及されていると。これはきちんと主張をしなくてはいけなくて」
武藤氏
「大臣がおっしゃったように、韓国挺身隊問題対策協議会という名前はおかしいんです。それは慰安婦という名前にしないといけないんだけれども、ただ、挺身隊という問題ということにして、ニーズを膨らませて日本を攻めているわけですね。韓国で日韓の和解について、『和解のために』という本を書かれた学者さんがいらっしゃるんです。非常に真面目な学者さんでよく研究をしていらっしゃる方だけれども、その方が慰安婦の問題を研究して本を書いたんです、『帝国の慰安婦』という本を。読まれました?」
反町キャスター
「うちの番組で紹介しました。女性の方ですよね」
武藤氏
「立派でしょう。彼女の本が韓国では発禁になったんですね。これは挺身隊問題対策協議会に属するおばあさんの告訴によって発禁になったと。こんなことが許されると思います?事実を事実としてちゃんと認めてもらわないと困るわけですよ」

韓国・憲法裁判所の判断
秋元キャスター
「再びパネルに戻ります。村山談話が出されたあとです。金大中大統領も盧武鉉大統領も政治問題化させることはありませんでした。2011年の韓国の憲法裁判所が元慰安婦らの賠償請求に関し、韓国政府が日本と交渉してこなかったのは違憲と判断し、李明博大統領が野田総理に慰安婦問題の優先解決を要求して、再び政治問題化したという流れがありますけれども」
反町キャスター
「これは、たとえば、憲法裁判所から韓国政府が、お前ら、日本と交渉をしなかったのはおかしいだろう、と言われた時、日本に話を持ってきて、日本に、いや、それは解決済みの問題ですよ、と言われたら、今度はそこから先は韓国の国内の問題なるのかなと」
武藤氏
「その場合、仲裁裁判所にいきます」
反町キャスター
「そういう手続きが進まないでずっと韓国は日韓の間でやり続けてきたというのは、これは日本の問題でもあるのですか?」
武藤氏
「仲裁裁判所にいったとしても、日本は受けつけなかったでしょうけれどもね」
反町キャスター
「仲裁裁判所にいくという選択肢というのは、日本は避けたのですか?」
新藤議員
「そういう問題がないのに裁判にはならないです」
反町キャスター
「裁判を受けること自体、そこに問題があるという前提になるからですか?」
新藤議員
「そういうこと」
反町キャスター
「両者が合意しないと裁判が立たないから。その意味で言うとその時点で…」
新藤議員
「だって、慰安婦の問題が正式に提起されたことないもの。2国間の、あくまで道義的な問題でやってくれと。しかも、韓国は、金大中さんはもう日本政府には国家補償を要求しないとまで言っているんです。そのうえで、だから、アジア女性基金も停止していいというところまでいったんです。ですから、1999年に韓国で基金は停止をしたんです。ところが、2005年に『竹島の日』条例を日本でつくりました。これに反発して、今度は盧武鉉さんが過去の謝罪が必要だ。かつ、2005年8月ですけれど、慰安婦問題は、これは請求権交渉の枠外だと。法的責任が残されているのではないかと。また、蒸し返したわけです。2005年で綱引きをしながら、日本では2009年に政権交代が起きた。その時に一挙に日本の対応が変わったわけです。そこで竹島問題ではいろんな、ヘリポートの改修工事が始まった。島へ行く定期観光旅客船もその時ですから。2011年の6月ですから。2009年に政権交代が起きて、2010年でいろんなものの準備が始まって、2011年に国会議員、大臣達がどんどん行くようになり、竹島で定期就航が出るようになって、その時も日本は抗議をしなかった。そういう問題が起きていて。それで、今度8月15日に韓国の国会議員が竹島に上陸すると発表があったから、私は、これはどういうことだと。なぜそこまで竹島に対する根拠があるのかと。見せてもらおうではないかということで、ソウルに行ったわけです、鬱陵島に渡ろうとして。入国禁止措置が起きた。大騒ぎになりました。実はその時に、私の問題で最終的に膠着しちゃって、日韓でぶつかりあっている時に、じゃあ、日本の主張は大使に、全権の大使に委ねるから、私は帰国するよと。最後に引き取ってくれたのが、あの人(武藤さん)」

日韓交渉の行方と課題
反町キャスター
「韓国側の政権の変化によって、金大中さんまではそうだったけれども、盧武鉉さんになって、ちょっと変わって、李明博さんで大きく変わった。韓国側の政権の変化による、いわゆる慰安婦問題の変遷を聞いてきたんですけれども、日本の政権交代でも慰安婦問題に影響をもたらしたと感じますか?」
武藤氏
「あったでしょう。ただ、李明博さんは、政権の前半は、日韓関係は大事だと。日韓で協力をしようと」
反町キャスター
「大阪の出身ではなかった?」
武藤氏
「大阪のご出身で、お兄さんが副議長もされた方ですけれども、そのことで韓日議連の会長をされて、資源開発をするのだったら韓国単独でやるなと。日本の企業と協力してやれと。韓国企業が単独でやろうとすると、日本と一緒になってやれと。一生懸命にやってくれていたんです。李明博さん自身も非常にそういう意識が強かったと思います。ただ、竹島については、大統領として初めて日本に来られた時が洞爺湖のサミットだったんです。ここで日本の当時の総理から、教科書問題解説。これが変更になって、教科書における竹島の扱いが強化されますよということを最後通牒されて、それに対して、きちんと対応しなかったということで、国内で批判があったと聞きました。そのために竹島問題というのは、李明博さんにとってはずっとトゲであって、自分が大統領を退任する前に、ここはきちんと整理をしないといけないという気持ちが非常に強かった。そこで、竹島に行きたいということを前々から言っておられました。私達は大統領が竹島に行ったら大変だということを散々言っていたんですけれども、最後の時点では、李明博政権の中でも、外交部署を外して、政治の部署の人達だけで、少人数で決めて行ってしまうと。前の晩に、そういう動きがあるということを掴んで、私は外務大臣とか、次官とか、あるいは青瓦台の外交安保秘書官とか、全部携帯で電話をしましたけれども、誰も連絡はとれなかった。そこで、東京に戻して、東京から在京の大使に言ってもらった。でも、それは無視されて、竹島上陸となった」
反町キャスター
「教科書問題が最初にあった。教科書問題がドンと来た時に、それに対する対応が緩いということで、李明博大統領が国内で叩かれて、そこから今度はどこかで失地回復をしないといけないという、その圧力が玉突きみたいになって、教科書から竹島問題が出て、竹島問題が慰安婦問題につながるみたいな、意味で言っているんですよね?」
武藤氏
「両方が相乗効果で上がってきているということですね。慰安婦の問題と竹島の問題。どこまで大統領の頭でリンクをしているかはわかりません」
反町キャスター
「大統領の頭の中で、対日カードという意味で、教科書でやられたら、竹島で返すみたいな。ないしは慰安婦で返すみたいな。そういうバーター、カードとして、ですか?」
武藤氏
「李明博さんはそういう方ではないと思います。ただ、お互い相乗効果で、頭にだんだんきちゃったというのはあると思います」
反町キャスター
「エスカレートしていく?」
武藤氏
「エスカレートした。李明博さんという方は非常に国家戦略を議論するのが好きな方でして、アメリカのオバマ大統領と話をする時にも、国家戦略の話で持ちきりだったようです。野田総理と食事されている時もだいたい国家戦略の話をしていました。だから、そのあたりのところは区別できているのだろうと思います、竹島と慰安婦の問題は」

朴大統領が固執する理由
反町キャスター
「そうなると、現在の政権がどこまで本気かという話になるわけです。朴大統領の話です」
武藤氏
「朴大統領は原理原則を重んじる方です。朴大統領が最終的に解決させたいと思ったら、そうだと思います」
反町キャスター
「そうすると、今回の安倍さんとの会談の雰囲気の話を聞いている限りでは、本気だと受け止めていい?」
武藤氏
「私は本気だと思います」

交渉早期妥結の条件
秋元キャスター
「早期妥結に向けて日本側が示すべき条件はどういうものだと考えますか?」
武藤氏
「安倍総理がお示しになったと思いますけれど、でも、韓国側は、これは日本側の問題だと、日本が解決案を示すべきだと言っていますでしょう。韓国といろんな交渉をしましたけれど、アメリカと根本的な違いは、アメリカは、ああしろこうしろと余計なことをいっぱい言ってくるんですよ。うるさいくらいに言ってくる。韓国は一切言わないですよ。こういうことは譲れませんということだけ、がんばるわけですよ」
反町キャスター
「慰安婦問題については何が譲れないのですか?」
武藤氏
「だから、日本の国の責任を認めろということではないのですか。だって、何か言うと、それが譲歩したということになるのでしょう。原則を変えるということは、譲歩になる。怖くて言えないですよ。要するに、1番の問題は、日本について慰安婦の問題のこれまでの状況について、客観的にものを見ていないことですよ。それから、国際感覚でないということですよ。政府もそうだし、国民もそうですし。事実関係について、韓国挺身隊問題対策協議会にマインドコントロールされている。それから、アジア女性基金についての実態がマインドコントロールされて、見えなくなってきているでしょう。あれは本当に日本が、慰安婦に対して心から同情している人達が集まって、国をあげてお詫びの気持ちを示そうとした事業ですね。それを曲解されているわけです。そのあたりをキチッとまず事実関係を理解してもらうということから出発するのでしょうね」
新藤議員
「私が当選したての頃に、日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会というのをやっていて、中川昭一さんが会長、安倍晋三さんが事務局長、私が幹事だったんです。その時に、歴史教科書の問題で従軍慰安婦を歴史教科書に載せるのはおかしいのではないかと、やった。河野先生に直接お出ましいただいて、私達が、先生、これは本当に確証がとれているのですか、根拠はあるのですかと言ったら、直接ご本人の証拠はわかりませんでしたと、でも、強制性があったと思われると、総括的に考えてやりましたと言うこと。この河野談話を私達は継承すると言っているわけですから、このことではお詫びを申し上げているわけで、これを前提にして進む限りですよ、慰安婦の問題は人道上許されることではないということになってしまう。アメリカで心が痛むのは、碑は兵隊がムチを打っていて、そこに小さな少女が打たれている。いったいそんなことがあったのかと。慰安婦は本当に気の毒だと。しかし、慰安婦の平均月収は1000円から1500円ですよね。陸軍大将の給料が500円から600円で、2等兵が70円の時に、1か月1000円から1500円の報酬を得て、これは気の毒だったけれども、それは職業だったわけです。それがなぜ20万人の少女や女性が監禁されて、連れ去られ、鞭で打たれたと、それを日本軍がやったのだと。ここを私達は言いたいんだけれども、どちらにしても人道上、気の毒なことだ。だから、この問題は当事国の韓国側がきちんとここで最終的に日本の謝罪を受け入れて、韓国の人達も赦さなければいけない。和解というのは謝罪と赦しによって成り立つから。だけど、どうも日韓の関係は、日本が一方的に謝罪をして、まだ足りないと、謝罪してもまたゴールが動いてもっとダメだと。これをずっとやってきてさすがに日本も疲れてきたと。これが長引けば長引くほど、韓国は正当化するために、いろんなことを、話を膨らましていくから。これでは国の信用にもつながることではないかと。1番かわいそうなのは韓国の国民の人達です。事実を知らされていないのですから。そのことを明らかにしつつ、この問題は過去の悲しい出来事として終わりにしようではないかという、私達はその用意があると言っているわけだから。韓国側がそこにきちんと歩み寄って、お互いに向こうが譲歩したとか、思わないで、いずれにしても過去の悲しい問題だから、ここで決着をつけて未来に進んでいきましょうと、これはもう金泳三さんも金大中さんもずっと言ってきたことですよ」
武藤氏
「確かにいくつかのケースがあって、現在伝えられている慰安婦の実情は間違いがたくさんあると思います。ただ、国際的な視野で見た場合に、世界で1番問題になっているのが、戦争下、紛争下における女性の人権ですね。ですから、あの当時のことだから、こういう事態があり得たということを日本が言ったとしても、国際的にそれは許されない。日本は最優秀の民主主義国ではないかと。民主主義国がその当時のことだから、やっても良かったというのはおかしいではないかというのが国際的な見方ですから。そこはキチッとけじめをつけると。私達は人道的に非常に申し訳ないことをしたし、誤ったことをしたと。そこをキチッと率直に認めて、おばあさん達に大変申し訳ないということを言えば、私はいいと思います。それがおばあさん達の名誉回復だと思います。名誉回復について、韓国がもう少し柔軟に考えてくれれば1番いい」
新藤議員
「日米韓が重要ですよ。これは中国に対しても、北朝鮮に対しても、ロシアに対しても。ですから、アメリカはかなり韓国に対して、現在の日韓関係を憂慮していますね。私達も信頼できるパートナーとして、アメリカの言うことを聞かされるつもりはないですが、そうではなく、パートナーとしてはどうだと。日米韓がうまくいくようにしようということは日韓もやるし、米韓もやっていますよ。そういうことの良い影響が出ていると思ってもいいのではないかと」
武藤氏
「そういう中で、最終的に妥結しようという雰囲気が出てきているわけですから、これまで同じだからいけないというのではなくて、それもパッケージの中の1つとして、全体をどういうふうに考えるのかというのがこれからの課題なのでしょうね」
反町キャスター
「2国間関係だけで見てはいけないという意味ですね?」
武藤氏
「そういうことでしょうね。2国間関係だけではなく、いろんな要素が絡んでくるでしょう」

蒸し返されないために…
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2日 日韓首脳会談後 安倍首相
未来志向の協力関係を構築していく上において
将来世代に障害を残すことがあってはならない
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秋元キャスター
「武藤さん、どうすればこれでおしまいという確約が得られると考えていますか?」
武藤氏
「これまでも随分努力してきましたね。それで、まとまったと思えた時期も何度もありましたよね。それがまた蒸し返されていますね。ですから、まとまったのだという、韓国国民がそういうふうに思えるような映像があったらいいのではないか。大使がおばあさんのところに行って礼を尽くすとか。それでもってここで解決したんですよと。おばあさん達が納得したんですよという雰囲気をつくると。それによってまた大統領が蒸し返すような、そういう雰囲気をなくしていくというというのがどうかなと思っているんですけれどね。もちろん、朴大統領が最終的なもので確約したことを信用しないという意味ではないですよ。信用はしますけれども、それと同時に、それを国民が納得しないといけないと思う」
反町キャスター
「大統領が交代した時には?」
武藤氏
「ですから、それでも韓国政府ですから、それは当然引き継がなければいけないんだけれども」
反町キャスター
「政権交代した時に、私はこういうことで日本と握ったから、あなたは文句を言わないでよと、前政権を引き継ぐということがあるのですか?」
武藤氏
「ないですよ。本来、外務省がやらなくてはいけないです。アメリカだって政権が代われば変わるではないですか。条約を破棄するとか、そういう話は別です。いずれにしましても、大統領の権限は絶対的です。日韓関係だって大統領が前に進めようと思えば、進むんですよ。日韓関係がうまくいったのは誰だと思います?朴正煕、全斗煥、金大中、李明博の前半ですよ。いずれも日韓関係を進めようという信念を持っていた大統領です。歴史問題にこだわった大統領の時はうまくいっていないんですよ」
反町キャスター
「慰安婦問題をいじっても政権支持率は上がらないとするためにはどうすればいいのですか?」
武藤氏
「現在、反日を説いてもそれほど点数を稼ぐことはできません。ただ、親日だとレッテルを貼られるとすごくダメージを受けます。でも、慰安婦問題についてはいったん解決すれば、国民が納得すれば、別なのだと思う。ですから、映像と。韓国の人はハートですよ。ハートで、これでもって、おばあさん達も納得したなとわかればね」
新藤議員
「歴史問題や領土や主権問題を調査研究するシンクタンクをつくって、学術的な研究をし、それを世界に発信しながら、国内外に。事実をアカデミックに調べて、それを皆さんに知ってもらって、それをもとに政府が交渉すると。外務省がうちの研究機関はこんなことを言っていますと。それから、たとえば、アメリカでも、ヨーロッパでもいいから、どこへ行ってもシンポジウムをやると。いちいち外務省はシンポジウムをやらないですよ。ですから、そういうシンクタンクをつくりましょうというのが、私達が野党から与党に戻った時の選挙から掲げている公約の1つです。その一環で担当大臣ができました。それから、内閣府の中に企画調整室というのができました。でも、それは調整するだけで解決のための交渉の窓口になっていないです。私達は国の機構の中身を整えて、強い外交、日本をそういう意味で足腰の強い国にして、韓国が日本と仲良くしたいと、仲良くして良かったと、だから、ここのところは私達の言うことも聞いてもらうけれども、日本の言うことも聞こうという関係をつくるということです」

新藤義孝 自由民主党政務調査会会長代理の提言:『率直・仁愛』
新藤議員
「本当のことを素直に言って、そのうえで相手を思いやる、そういう情け深い心を持って付きあっていくことが韓国の心に響くのではないかと。これまではともすればどうしても事なかれで、そこは仕方ないから過去のことがあるから遠慮して、棚上げしておこうとか。これが向こうに対する誤ったメッセージになってしまっている。日本の心というものをきちんと示していく。あらためて当たり前のことですけれど、それをあらゆる外交交渉や経済のお付きあいの中で示していくことが重要ではないかと思います」

武藤正敏 前駐大韓民国特命全権大使の提言:『客観性 国際感覚』
武藤氏
「客観性という面で慰安婦の実態。それから、韓国は常に日本が軍国主義化している、右傾化している、こういう見方をしているんですよね。日本は民主主義国になったと言ったのが金大中大統領。この時は日韓関係がうまくいっているんですね。日本も韓国に対して、韓国の人達は日本が嫌いではない、人の関係だけを見ると非常に良い関係ですよね。そういうことが政治の状況から見えなくなってきている。この韓国の実態を見るということ。国際感覚で日本としても国際的には女性の人権問題として見ているんだということ、それを理解する。それから、韓国の人達も、アジア女性基金で日本が努力したのだということ、これは国際的にも評価できることですよ。そういうことはきちんと理解してもらう。日韓は国民感情がすごく影響するんですよ。国民感情を横に置くためには国際的な視野で客観的に見ていくことが大事だと思います」