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2015年11月9日(月)
政府・沖縄対立深まる 仲井眞前知事が口開く

ゲスト

小野寺五典
由民主党政務調査会長代理 元防衛大臣 衆議院議員
仲井眞弘多
前沖縄県知事
前泊博盛
沖縄国際大学教授

仲井眞前沖縄県知事に聞く! 普天間基地移設の経緯
秋元キャスター
「普天間基地移設問題ですけれども、まずはその経緯をあらためて見ていきたいと思います。仲井眞知事が、知事をされていた頃までを見ていきたいと思います。まずは1995年に起きました、アメリカ兵による少女暴行事件で、県民が強く反発します。世論の高まりを受けまして、日米両政府が普天間基地返還を含む沖縄本島及び周辺に存在する米軍基地の整理統合、在日米軍基地協定の運用改善を目的とした、沖縄に関する特別行動委員会を設置します。翌年の4月には、普天間基地の全面返還を表明します。2006年ですけれど、辺野古沖合への移設容認の仲井眞氏が沖縄県知事に初当選をします。2009年、民主党の鳩山政権が普天間基地の県外移設を主張します。2010年県外移設を公約に掲げ、仲井眞氏が再選します。その2年後、自民党が政権を奪還し、安倍政権となり、2013年に仲井眞知事が辺野古沿岸地域の埋め立てを承認。代替施設の建設事業に着手したのがその翌年、2014年のことということですけれども、まずは仲井眞さん、この基地移設に向けた動き、始まってから、およそ20年経っていますけれども、未だ移転は実現していないわけですけれども、その実現しない理由、1番は何だと考えますか?」
仲井眞氏
「基本的には、解決できるものをそれぞれの政党とか、県内におけるいろんな考え方がある中で、いろんな人がいろんなことをおっしゃるわけで。これは自分の考えを言う話ではなくて、普天間の危険を除去するために、辺野古の話が出てきているわけですから、これを即解決するということで、沖縄の中でまとまっていかないと結局はなかなか、大の大人が20年かけて、ある意味で、答えがシンプルなものをまとめ切れないという状況になっているわけです。政府もきちんと腰を据えて、大変でしょうけれども、がんばって解決するということでいくしかないと思っています」
前泊教授
「今日、モンデールさんが地元の新聞に出ていますが、この番組にあわせたかのように出ていますけど、モンデールさん、なぜこの返還を決めたのと言ったら、沖縄の人達は怒っているので、このままいったら沖縄の地図がなくなりかねないと。とりあえず怒りを鎮めるために、何を還すかということで検討をした結果、SACO合意が出てくるんですね。だから、SACO合意というのは、アメリカの米軍の再編をするためにやっているのではなくて、沖縄の怒りを鎮めるために始まったんですよ」
反町キャスター
「その怒りの元となったのは最初にあった少女暴行事件。あれによって、大規模な県民大会が行われて、そのうねりの延長線上の普天間返還問題だと」
前泊教授
「モンデールさん、今日、言っていますけれども、あの時にこのままいったら、もう基地を追い出されてしまうという危機感があったようですね。これよりは、まだ沖縄が還してほしいところは若干、還した方がいいのではないかという話になりました。こういうところで、実はSACO合意そのものがどこから始まったのかというと、沖縄県が出した、基地返還アクションプログラムというのがあるんですね。これは当時の人は皆、知っているんですけれども、今年が、実は20年目にあたるんですけれども」
反町キャスター
「20年計画だったのですか?」
前泊教授
「20年間で、沖縄の基地を全部なくしてしまえというような計画を」
反町キャスター
「当時の県がですね」
前泊教授
「大田さんの時につくられています。これを踏まえて、実は優先順位を決めていったというのがあるんですね」
反町キャスター
「現在みたいな話というのは前提になっているものですか。それとも、こういうのはまったく別の問題で、そういうのではなく、現在、目の前の問題を1つずつ検証していこうよと。こういう感じになるのですか?」
小野寺議員
「まずきっかけは現在、前泊先生がおっしゃった通りだと思います。ただ、その時、大田県政というかなり基地に対しては反対の県政の中で考えたアクションプランということですので、政府はそういうものは知事として考えているということは承知していますが、現実問題としてどうできるかということは、また別の話になります。その中で、様々な議論をする中で、1番大きな普天間の危険性を除去しようと。現実、これはどう動かしたらいいのだろうというところから検討が始まって、最終的には現在の辺野古案というのが唯一のものだということで進んでいき、ただ、それだけではなく、沖縄の基地を再編して、一部はグアムに移転をして、かなり全体の数を減らして、少しでも軽減をしようという、そういう現実的な、一歩、一歩の努力を米軍側と相談をしながら、これまでずっと継続してやってきたというのが政府から見た沖縄の負担軽減の流れだと思います」

『県内』か『県外』
反町キャスター
「仲井眞さんが知事時代の普天間の辺野古移設に関する発言を、簡単にまとめました。違っていたら教えてください。2009年の11月5日に、仲井眞さんがアメリカで講演をされました。その時、経緯を考えれば県内もやむを得ないという話をされています。その後、2010年の11月の28日に、知事に再選されたあと、普天間の基地移設は、県内はない、事実上県外。日本全国で解決を見出してほしいという、こういう話をされています。2013年12月27日、記者会見で、基準に適合していると判断し、埋め立て申請を承認しましたと、こういう話になっています。この言葉だけ、そのようにそういうところを選んだろうと言われてしまいますとそれまでですけれども、県内もやむを得ないというところから県内はない、事実上県外だという話になり、最後は、埋め立て申請を承認したということで、発言が変わってきているようにも僕らには見えます。前泊さん、この発言の変化という、このフリップの中にたぶん1番大切なもの、我々、わざと外している部分もあるんですけれど、2009年の鳩山政権の成立、鳩山政権の誕生です、民主党政権。鳩山さんは2009年の全国遊説の中で、7月ぐらい、沖縄に行った時に最低でも県外というふうに話をされました。民主党の、日米関係を重視する議員の人達の話を聞いていると、あの時、慌てて口を押さえようと思ったけれども、押さえられなかった。そのあともこの流れができちゃったので、そのあとも止められなかったというのが、当時の民主党の保守派にもあったらしいんですけれども、結局、それが1つの普天間、辺野古問題に対する流れをつくってしまって、ずっとそれを1つの、その発言を、中央の政府はそう言っているのに、地方の自治体が政権を獲った民主党が県外と言っているのに、自治体が県内でいいよと言えるのかと、こういう議論を踏まえて、県内の混乱の背景に民主党政権のあの発言、鳩山発言があったのかどうか。そこはどう見て、どういう印象があったのですか?」
前泊教授
「あったと思いますよ。何しろ知事があっち側に行っちゃったわけですからね。自民党からすれば。どうなっているんだという話になりますね。知事が代わって、知事が県内はないと事実上、県外だと言ったわけですね。こう言ったのは、鳩山さんの影響だと思いますね。ただ、それをまたもう1度、県内に戻してしまったというのは、なぜ仲井眞さんは違っちゃったんだろうと。また、あっちこっち行ったりするのですから、県民からすれば、どうなっているのだという話になりますね。そういう意味では、知事は2期目を約束したんですから、しっかりと県外というのを言ってほしいと思っていたんですけれど、今日、小野寺さんが来られていますけれども、受け入れる時に苦渋の選択と言われますが、基準に適合していると。つまり、国が決めたのだから抵抗してもどうせ通されるのだからという思いが、仲井眞さんにもあったのかなというのがあって、こういうことで、受ける、決めるということの判断の中に、じゃあ、普天間のとにかく危険性を早く除去したいと。これも仲井眞さんもずっと1期目から、私が知事になったら5年以内に、普天間は事実上、閉鎖状態にしたいと言ったんですよ。これは頼もしいと。言ったんですよ。これが2期目になっても、また、立候補をした時、再選を目指した時に、5年以内に閉鎖状態。同じことをおっしゃったんですね。4年前におっしゃったことを4年過ぎて、また5年以内と言っている」
反町キャスター
「2006年の公約を、また、2010年に、また同じことを言っていた」
前泊教授
「言っていたんですね。だから、それは不退転の決意で、もう1度、5年以内の閉鎖という話であれば、という話に、またなったのですが、実はその条件として、仲井眞さんは、同じように安倍政権に対しても要求をしたんですね。5年以内に閉鎖状態にしてくれと。安倍政権、それを認めたんです。だから、たぶん仲井眞さんもその時に、俺の公約について理解は得られたというふうに、おそらく埋め立て申請を承認する、1つの条件として、これは課しましたよね」
仲井眞氏
「現在の、この人(前泊さん)の話を聞いていると、自分の解釈とストーリーとが入り過ぎ。そういうものをそのまま放送しないでいただきたいと思うぐらいですよ」
反町キャスター
「前泊さんが指摘した5年以内の普天間の閉鎖というのは、仲井眞さんの頭の中では、どういう位置づけだったのですか?」
仲井眞氏
「いや、閉鎖状態をつくっていこうという…、閉鎖とは言っていないですよ。基地はそんな簡単に閉鎖はできないけれども、閉鎖に近い状態、5年ではないですよ。3年です。そういう状態をつくっていかないとダメだと。そうでないと、1日もはやく、危険な飛行場と言われていたんですから。そういうことで、がんばっていこうと。こういう5年、3年を目途の閉鎖状態の実現に努めると。こういうことになっているんです。だから、そういう方向で、私はやっていきたいわけです。ですから、その時に、自由民主党をはじめ、沖縄政策協議会というのをつくってもらって、総理以外の大臣、皆、入っているんです。この中に基地問題委員会という、基地負担軽減部会と経済振興部会という2つを置いて、ここの中で各大臣、皆、入っておられますからね。防衛省を中心として、いろんな検討をしてもらって、閉鎖状態という、つまり、開店休業みたいな状態を実現しようということで、防衛省に一生懸命に研究をしてもらっていたんです。60機ぐらい、だいたいあそこにありましたからね。これを移す。移しながら、よほどの緊急事態でも発生しない限り、これを使わない状態をつくろうじゃないかという議論をずっとやっていたんですよ。その2年目ぐらいに政権が代わって、また、ゼロから話が始まったわけです」
反町キャスター
「それは自民党政権に戻ったという意味ですか?」
仲井眞氏
「いや、鳩山さん」
反町キャスター
「それは2009年の話ですか?」
仲井眞氏
「いや、1番初め、私が2期目当選した時に、鳩山政権でしょう。そうすると、その2年ぐらい前、つまり、自民党政権」
反町キャスター
「自民党政権から民主党政権に代わった時ですね?」
仲井眞氏
「民主党政権。代わってもなお民主党政権はこれを引き継いでくれたんですよ。それで、ちょっと遅れるけれど、きちんと研究しようということで、研究をしてもらっていたんですよ」
反町キャスター
「そうすると、政権交代前の自民党の協議の基盤をそのまま民主党政権も引き継ぐというのであれば…」
仲井眞氏
「引き継いでくれたんですよ」
反町キャスター
「あまり心配をしないで良かったと思う一方、現在、ここで僕らが議論をしているような、鳩山さんの最低でも県外…、そこは」
仲井眞氏
「そこもこの人(前泊さん)の解釈とまったく違うので申し上げますが、鳩山さんは、総理として珍しくと言っては恐縮ですが、たくさんの総理に私もお会いしました、7人、8人と。これは悪くても県外というようなことで選挙もおやりになった。どうやっていかれるのかなと思っていたら、いくつかありましたけれども、最後の半年ぐらい、元へ戻っちゃったんですよね。戻っちゃったものですから。ここで皆、怒ったんです。つまり、私から言うと、相手側の人々が始めに怒った。次にあわせて自由民主党沖縄県連。いろんな人がこれは沖縄の人達を軽く見ているので、少しバカにしているのではないかと」
反町キャスター
「それは戻った時にですね?」
仲井眞氏
「そうです。簡単に戻って来たから。そういうことで、酷いではないかということ。これは沖縄中、ほとんどの沖縄の人が怒ったんですよ。私の方でも、あなた方が、また戻った理由をちょっと説明してくれと。これをずっと要求をしていたんですよ」
反町キャスター
「仲井眞さん、現在の話は、最低でも県外と言った発言、5月、6月ですよね、2010年かな。やっぱりダメだったという怒りの話ですけれども、最初に、鳩山さんが2009年の7月に沖縄に来て、最低でも県外ですと言った。ないしはそれ以降も選挙戦をそれで戦って政権交代をしたあと、民主党政権としては普天間の移設問題を最低でも県外ですということを言い続けたこと。これは県としてはどう感じていたのですか?もちろん、歓迎はされていたのでしょうけれども。本当に実現できるのかなという疑いの目を持っていたのか。それともこの人達を本当にずっと信じ続けてやっていくパートナーだと思って見ていたのか。どういう目で民主党政権を見ていたのですか?」
仲井眞氏
「ここは微妙な感じです。いいところを突いておられる。ずっと、向こう側の人々は、政党も、応援団も、これは大いに期待をしたはずです。僕は自民党、自公の側にいて、大丈夫かなと思いながら、総理がしっかりやるんだということについては、半分はちょっとがんばってもらってもいいなという感じはありましたよ。微妙な感じでしたよ」
前泊教授
「言葉に翻弄されてしまったわけですね」
仲井眞氏
「翻弄というか、そういうもので、また簡単に戻ってこられたものですから、ちょっとこれは酷いのではないのというのと、これは民主党を応援した人々以外でも自由民主党沖縄県連でも酷いではないかという」
反町キャスター
「それは、たとえば、中央の普天間に対する方針の変化が、仲井眞知事の政策方針に対してどういう影響をもたらしたのですか?そこをたぶん前泊さんは翻弄という言葉を使われたのだと思いますけれども」
仲井眞氏
「政府と総理大臣がリーダーシップを持って一生懸命におやりになれば、これは、可能性はゼロではないという感じは、私は思っていたんですよ」
反町キャスター
「最後まで期待していたのですか?となると、民主党、鳩山さんがダメでした。すいません、不勉強でしたということに対しては?」
仲井眞氏
「説明してもらいたい。元へ戻したのですかというのを。これをずっと説明を待っていたんですよ。いろんな方がお見えになりましたけれども、どうも納得いかない。そういう感じでしたね」

埋め立て承認の『瑕疵』は…
秋元キャスター
「翁長知事は、仲井眞さんが知事時代に承認しました辺野古埋め立てについて瑕疵があるとして承認の取り消しをしているんですけれども、まずは県の指示の下につくられました第3者委員会が、法律的な瑕疵をこのように指摘しています。埋め立ての必要性及び国土を利用する上での適正かつ合理性が認められない。環境保全や生物多様性への影響が十分に調査されていないと。こういった指摘があります。これに対して翁長知事も法律的な瑕疵があると県としても判断した。基地埋め立ての承認に対する取り消しを行ったと、このように発言をしているんですけれども、仲井眞さん、この法律的な瑕疵があるという話について、どうお考えでしょうか?」
仲井眞氏
「私としては、瑕疵はまったくない。ちゃんと9か月かけ、しっかりチェックをし、やり取りし、防衛省に何百という、やり直しができるかどうかも、きちんと法律に則ってやってきていますから。見解の相違みたいな印象を覚えないこともないのですが、しかし、これは自信を持って、信頼して、やってきた結果ですから。私はまったく瑕疵があるとは思っていません」
反町キャスター
「一応、しつこいようですが、確認します。埋め立ての必要性、国土を利用する上での適正かつ合理性が認められないという、法律的な解釈から、これも間違いであると。瑕疵はないと」
仲井眞氏
「瑕疵はないということです」
反町キャスター
「環境保全や生物多様性への影響が十分に調査されていないということも、そんなことはない。十分研究をされていると?」
仲井眞氏
「現在できる可能な限りのことを全部やっている。それから、まだありましたよ。もう1つは、県とか、公的な計画があるものは、これの関連性のチェックをちゃんとやったかとか。こういうものは現在の私的諮問機関の先生方がどんなレポートをお書きになっても、最後は現在、どうも法廷に持ち込まれるようですから。私も敢えて踏込みませんが、まったく私は瑕疵があるとは思っていません」
小野寺議員
「埋め立ての申請を出して、9か月間、逆に審査をされた方の立場でありますので、それは厳しい意見と、それから、この問題についてさらにもっと資料を出せということで、正直言って、防衛省の職員は徹夜で、いろんなことを調べて、県と何度も協議をして、本当に厳しい、厳しい審査の中で、かなり精緻に実はこの計画はつくられていったと思います。ですから、決して承認ありきではなくて、相当厳しいハードルを課せられた中で、そういうことが問題ないということで、私どもは1つ、1つ説明をさせていただいて、ですから、約9か月かけて最終的には承認していただいたということでありましたので」
反町キャスター
「前泊さん、翁長さんの発言、瑕疵があるとして指摘した、翁長さんの発言というか、第3者委員会の指摘した瑕疵を、その通りだとした翁長さんの発言をどのように感じていますか?」
前泊教授
「やはり、その通りだと思いますよ」
反町キャスター
「仲井眞さんの決定に瑕疵があった?」
前泊教授
「仲井眞さんも、実は防衛省に対して80の質問項目を出しています。200近いものを出して帰ってきた答えは30ぐらいですよ。残り、答えていない部分。50以上残っていますよね」
小野寺議員
「いや、一応、私ども4度260の質問が来て、それにお答えをしています」
前泊教授
「全部は答えていないですよ。肝心な部分を、答えていない部分がこの部分。指摘をされている部分。だから、防衛省がしっかりと答えていれば、それはこういう瑕疵と言われなくて済んだものを、なぜ答えなかったのか。答えずに埋め立て申請をするからこういうふうになっちゃうんですよ」
仲井眞氏
「これは間違いだと思いますよ。あなた(前泊さん)がこの内容をわかるとはいえ、考えにくいから」
反町キャスター
「防衛省からの答弁を受けた仲井眞さんにしたら、答えていない部分があるということはなかった?全部答えていた?」
仲井眞氏
「全部答えていた。それをやり取りして、長い時間やっているんです。ただ、予測はあるんです。こういう技術的な環境予測というのは。この予測がいろんな面で出てきますから。この予測についていろんな専門家がいろんな見通しがあるわけです。だから、この中で議論がまとまっているのもあるし、議論がいくつか出ている部分もあるわけです。特にこの技術的な環境対応の、ないしは災害対応の予測というのは、全部、予測しないと、あれですからね。ここのところは、それでも、我々は最新の技術的な知見をもとに、これでいいと。こういうふうに出しているんですよ」
前泊教授
「だから、ちゃんと説明をすると言ったのに説明を端折ったりするからこんな問題をおこしちゃうわけですよね」
小野寺議員
「これは、私ども、申請を出させていただいて、言ってみれば、チェックをされている立場。逆に言えば、沖縄県、当事者同士の話の中で、私は4度260問も問題を指摘されて、それを9か月かけて、お答えをしてきた立場ですので、ちょっと、そこで答えない、それを端折ったとか、そういうことはなくて、すみませんが、丁寧にお互いにやったというふうに私どもは理解しているのですが」
前泊教授
「答えは全部揃っていないです。もう1つ、申請をした時に個人として申請をしたというのが焦点になっていますよね。この埋め立て申請については」
反町キャスター
「沖縄防衛施設局が個人として。私人としてという意味ではなくて?」
小野寺議員
「防衛施設局が当然、申請をするのですが、正確に言うと、そのあとのいろんな訴訟の問題の中で、行政不服の様々な訴訟ができる中で、政府はどうなのですかと、個人としてどうなのですかという、その説明の中で、そうしただけの話ですので、これは法的な手続き上の問題でのお話だったと思います」

埋め立て承認取り消し是正は
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【辺野古沿岸部埋め立て承認取り消しをめぐる動き】
11月6日 翁長知事: 辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しの是正を求める国の勧告に応じないと表明

きょう 石井国交相:承認取り消しを撤回するよう文書で是正を指示
 〃  翁長知事:国の撤回指示に拒否方針

応じない場合→ 裁判を起こし、最終的に国交相が知事の代わりに埋め立てを承認する「代執行」が進められる
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秋元キャスター
「辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しをめぐる動きについては?」
小野寺議員
「沖縄県と国が法廷で争うという極めてあまりない例です。大変残念だと思います。ただ、国として普天間の危険性の除去を1日もはやく進めたいという中で、この方針を進めさせていただきたい。かなり丁寧にこれまでも説明させていただいた。今年の夏にも1度工事を中断し、管官房長官と翁長知事との会談を1か月の猶予を持って、それでも了承してもらえないということで、こういう形で踏み切ったのですが、逆に法廷闘争の方向に誘導したのは沖縄県側かなと思っていますので、私どもとして残念だと思いますが、普天間の危険性の除去、沖縄の負担軽減をするという中で、これからも理解を求める努力はしていきますが、最終的には法廷の中での争いということになる、大変残念な方向だと思います」
仲井眞氏
「論外です。ある程度の予測は彼らもしたはずです。いろんな予測がある程度できますから、その通り言っているだけですから。だから、その先、何をいったいこの人はやろうとしているのか。何を解決しようとしているのか、ここがまったく見えないものですから、ただ、対立のための対立。プロパガンダ的なパフォーマンス的、これだと解決できませんよ、基地問題というのは。ここがわかってくると、沖縄県民もすぐわかるはずです。とても支援できなくなる可能性すらあるのではないかと私は思いますよ」
前泊教授
「既視感があるというか、大田知事の時も同じように訴訟になって、最高裁で無理やり再契約をさせられた経緯がありました。その時には国の手続きが遅れて、1年余り不法占拠するという事態まで起こって、そういうことが起きないように契約事務については直接国ができるようにしようということでやりました。代執行そのものは国がルールとして決めて、1番地域について詳しいのは地方の首長だから。そこで判断をしなさいという国がつくった制度です。その制度に対して地方には任せない、俺達が直接やるという話になれば、地方自治に対する否定ではないのかという話になっちゃいますね。制度的にそういう問題が起こっていいのかということは1つ問うている部分ですね。それから、異議申し立てをして、得る部分で言うと、選挙で意思表示をしました。名護の市長選でも反対、市議選でも反対の方が多い。それから、知事選挙では当然、反対の人が勝ちました。それから、国政選挙でも、4選挙区全て反対が勝ってしまった。そういうことで民意を示したにもかかわらず、国がゴリ押しをするのは何かと。しかも、厳しいのは、そういう県民の声に対して、反対する声に対して、警視庁の機動隊まで送り込んだ。それから、海上保安庁、12隻ですか、沖合に展開して見たりする。そんな暇があったら、尖閣に行って並びなさいという話を地元の人が言うぐらい。それから、警察官というのはそもそも本来なら、国民、県民を守ってくれるはずだったのに、いつのまにか外国の基地をつくるため、そのために警察官が国民と対峙している。これに対しては悲劇になるということを今日ニューヨークタイムスも社説で論じています」
小野寺議員
「この問題はもともと沖縄県側から普天間の危険を除去してほしい、米軍の基地を少しでも減らしてほしいというお話があって進めてきている話です。歴代の知事がその方向でずっと議論して、こういう状況にきているので、私どもとしては、その原点、それをしっかり理解していただきたいし、たとえば、尖閣だって沖縄県ですから、沖縄の安全保障の問題でもあるので、この問題は安全保障の面でもちゃんと議論しましょうと。ワンイシューで、とにかく反対、反対だけではなくて、どうしたらいいのか、安全保障はどうしたら、負担軽減はどうしたら、どうやったらはやく普天間の危険を除去できるのか、こういう建設的な議論を是非していただきたいと思います」

沖縄における米軍基地の必要性
秋元キャスター
「沖縄における米軍基地の必要性というのをどう見ていますか?」
小野寺議員
「日本の安全保障環境のレベルが下がって、周辺国も含めて、難しい問題がなくなれば、私は基地の負担軽減という形で軽減していくことも重要なことだと思います。ただ、安全保障の現在の状況を考えた時、おそらくそういう形でいってしまうと間違ったメッセージがむしろ伝わって、かえって安全保障上難しい問題になってしまう。そういう意味で、とにかく負担軽減の努力はしますし、これからできるだけの努力をしていきますが、現在、沖縄の米軍基地をなくすという選択肢はむしろ沖縄県だけではなく、日本全体、東アジア全体の中で安全保障の問題はかなり難しくなる。その意味で、ご理解をいただく努力をこれからも続けていきたいと思います」
前泊教授
「沖縄にとってそれは本当に悲劇だと思いますよ。なぜ沖縄だけがいつも背負わされるのかという想いがあると思います。翁長さんもよく言いますが、なぜ、あなたは日米安保に反対なのですかと。しかし、彼はいやいや安保賛成ですと。では、なぜ辺野古に反対するのですかと。申し訳がないけれども、皆さんは日米安保に反対ですかと。賛成なら、なぜ基地を受け入れないんですかという話をするんだそうです。基地があるところは最初に(軍事的に)叩かれるんですよ。おそらく日本中の皆さんはそういう懸念がある。海兵隊はもともとは岐阜県や山梨県や静岡県にいたのが、不埒な行動をとり過ぎるというので、追い出されて沖縄にきたという経緯があるんですね。そうやってきた経緯があるのに、そのことを端折って、沖縄になければいけないという議論をして。しかも、辺野古が唯一の解決策というような選択肢がないようなことを言いますけれども、たくさんの解決策を見てきました、これまで20年間。それをまたポッと内閣が出てきて、また振り出しに戻って、辺野古という議論をするんですね。これはいったんリセットして、この辺野古を勝ちとったのは橋本さんです。その橋本さんが得た手柄を20年間、後生大事にしているだけで、新しい交渉を誰もしていないんです。そろそろ本当にどれだけの兵力が必要かを分析したうえで、米軍がどれだけ必要なのか、日本の自衛隊は本当にこれだけ必要なのか、外交はどうやればいいのか、それから国連の機能をどう活かすのか、そういうトータルな総合安全保障政策を再構築する時期にきていると思いますよ。これが沖縄からの異議申し立て、日本は本当にこれでいいのですかと。現在、アメリカ側から聞いても、沖縄にあまりにも集中し過ぎて脆弱になっているという話もあります。むしろ沖縄に集中し過ぎたなら、もう少し分散した方がいいのではないかと。日本全体で守るという意識があれば、その方がもっと強くなるのではないかという話もあります」
反町キャスター
「沖縄に米軍基地は集中し過ぎているのですか?」
仲井眞氏
「米軍基地はいろんな指標のとり方がありますけれども、過重な負担になっていると思います。ですから、どういうふうに減らしていくかは防衛省でよく考えてもらいたい、現実的にゆっくりとしかできないと思うんですね、段階的に。しかし、応分の負担は当然、沖縄県も米軍基地についてもやるというのは当たり前のことで、日本ですからね。しかも、我々の周辺が、安全保障環境上、非常に現在ダイナミックに動いていると。こういう中で、我々も加味して応分の負担というのは当たり前のこと。非常に重いと。それは日本全国でお考えいただくべきものだと思うのですが、これこそ防衛省の方で、良く研究して落ち着かせていただければと思うんです」

仲井眞弘多 前沖縄県知事の提言:『多種多様 腰を据えて』
仲井眞氏
「基地問題と言っても、現在の普天間を辺野古へというだけではなくて、私が知事の間、毎年何回か政府、その他にお願いしていたのは、五十何種類かある。いろんな事件・事故から始まって、返していただきたい土地、島がたくさんあります。これら全体を、力を入れて、腰を据えて、特にアメリカ政府と解決について取り組んでいただきたいという意味です。ようやく総理大臣も防衛大臣も外務大臣も落ち着いてきましたよね。昔は1年以内にどんどん代わっておられましたからね。ようやく我々の話に耳を貸そうかという頃に、また代わるということで、なかなかとりかかる雰囲気がなかったんです。この際、是非こういうことにしっかりと、これは多いですが、1つ1つやったら、100年、200年はかかりますよ。まとめてぜひ取り組んでいただきたいというのが私の想いです。オーソドックスなやり方しかないですね」

前泊博盛 沖縄国際大学教授の提言:『民意の尊重』
前泊教授
「言わずもがなの言葉を書きましたけれども。日本は民主主義国家ですから、民意をしっかり尊重してほしいと。民の声にちゃんと耳を傾けて、選挙で示された意思をしっかり尊重し、その声がどういうことを求めているのかを実現できる国になってほしいと思います。それは基地問題でこれだけ沖縄が背負い過ぎている、不公平だよということを訴えているし、選挙でいくら意思表示をしても無視される。これを国連で助けを求めるくらいに追い詰められている人達がいることを国民としてどう考えるかということが大事だと思いますね。つくられようとしている基地が何のための基地なのかの説明もないままに、そのことによって抑止力はどれぐらい上がるのか、その基地はいったいいくらお金がかかるのか、経済的合理性の説明もないままに、1兆円くらいかかるという話もありますね。そういう経済的な説明もない、法的には瑕疵がある。そのことに対しては代執行で解決をしていく、何も反論をさせない形でゴリ押しをしていくような、こういう国でいいのかなというのはありますね。沖縄の状況というのは、この国の民主主義の実態を示している気がする。もう1度民の声に耳を傾けて、違う解決策はないのかということを余裕を持って対処できるような政府になってほしいと思いますね」