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2015年9月25日(金)
辺野古承認取り消しへ 政府と沖縄の対立激化

ゲスト

山本一太
前沖縄北方担当相 自由民主党参議院議員
前泊博盛
沖縄国際大学教授
山田吉彦
東海大学海洋学部教授

辺野古承認取り消しへ
松村キャスター
「今日、翁長知事は、辺野古埋め立て承認を来週29 日以降に正式に取り消す意向を固めたということなのですが、この判断を山本さんはどう見ていますか?」
山本議員
「沖縄担当大臣を2年近くやりましたけれども、これは適切な判断ではないと思います。これからいろいろ議論があるんでしょうけど、これから想定される動きみたいなものをシュミレーションするのもあまり意味があると思わないのですが、せっかく5回の協議を、工事を1度中断して、翁長知事と菅官房長官、政府、最後は確か総理も行っていましたが、これをやったと。なかなか平行線だったわけですけれども、協議は続けるという方針になっていたので、できるならばその議論の中で、難しいと思うんですけれども、何か着地点が見つかればと思いますが、なかなか現在の状況だとこのままの流れになって、法的なプロセスに入る可能性があるかと思います」
松村キャスター
「前泊さん、いかがでしょう?埋め立て承認取り消しに踏み切るという判断は」
前泊教授
「そこまで追い詰められているということなのでしょう。県はもちろん、この問題についての解決方法を見失ってしまっているような感じがします。いわゆるアメリカの基地をつくるのに、なぜ日本国内において日本国民同士がずっと対立を続けているのか。それから、沖縄県からすれば選挙という、いわゆる民主主義の基本的なルールに沿って意志表示しました。ところが、ほとんど意思表示が無視されてしまう。いったん埋め立てをやめて、話し合いをすると言ったけれども、一方的に、話し合いも平行線で終わってしまう。国際世論に訴えるしかないというところまで沖縄県が追い詰められているというような感じがします」
反町キャスター
「山本さんがあまり話をされたくないという今後の流れですけれど、29日以降に翁長知事が現在予定されているように埋め立て承認の取り消しを行った場合、今度はそれを受けて、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づいて、国土交通大臣に不服審査請求をします。国土交通大臣がこの請求を認めると、沖縄県は工事の差し止めを求めて、いよいよ法廷闘争に入ると、こういう展開になりそうですけれども、山本さん、29日以降に知事が承認取り消しを表明したあとで、長い法廷闘争が始まりそうですけれども、この間、工事は続くんですよね?」
山本議員
「続くと思います」
反町キャスター
「法廷での闘いが続きながら工事をすることに関しては、これは政府としての意思というのは確認済みということでよろしいのですか?」
山本議員
「はい。これは仲井眞前知事の時に適切な、正式な、手続きを踏んで決まったことですから、それに基づいて進めていくということだと思います。法廷でいろいろ争う。たとえば、今回の埋め立て、仲井眞前知事の埋め立て承認に瑕疵があるかどうか。これはこれで法廷の場できちんと議論していけばということですけれど、工事はそのまま進んでいくことになると思います」
反町キャスター
「前泊さん、沖縄県として、工事を止めることは、法廷闘争中は止めることはできないということで…皆さんの考えは?」
前泊教授
「防衛局の不服審査法に基づく請求。これについても既に地元では報道されていますけれども、そもそもが不服審査に基づいた救済を求めているのは、国が国に対してです」
反町キャスター
「防衛省が国交省に対してということですね?」
前泊教授
「行政法のところで言うと、我々が学生時代に習ったことで言うと、国民に対して不利が生じる、あるいは不利益が生じた場合に、国の政策に対してですが、その場合に国民が救済を求めるために本来はある法律を、国が国を救うために訴えるという、こういう、本当にこの国は法治国家だろうかという疑問もあるんですけれども。もう1つは、今回の議論の中で言うと、たとえば、沖縄県は防衛省に対し、防衛局に対してもそうですけれども、埋め立てをすることについては意見を聞こうではないか、承認取り消しの前に意見を聞こうという話をしたら、その意見そのものを答えるのは国なので、そういう資格はないという話になったんです。じゃあ、埋め立ての申請は誰が出したんだという話です。国が出したのではないのかと言ったら、いや、防衛大臣は、私人として出したという話になったんです。私人。私です。私人と政府はいったいどこでどういうふうに整合性を持つのかという入口の段階で、こういうようなちぐはぐな説明がなされているんです。私人として埋め立てを申請したならば、私人がアメリカの基地を埋め立てしてつくるということを申請するのかという話になっちゃいますよね。ここらへんの議論が最初の入口の段階でやられているんです。政府はほとんど、そこのところについては知らないからこそ、ちぐはぐな答弁をしているので、意外な展開が出てくるかもしれません」
反町キャスター
「意外な展開と言っても、この大きな流れ自体に対する疑義はそういう形で示されても、疑義を示すことによって、たとえば、工事が止まるとか、新たな裁判を起こすとか、そういう展開には?」
前泊教授
「出てくるでしょう。この国が法治国家であれば、という前提条件が必ず付きますけれども、既に法治国家でないことは、今回の国会の審議を見てもわかると思いますけれども、どうも、たとえば、安保法制についても本来、憲法に違反しているという話はするけれども、大半の憲法者達がそう言うけれども、そうではないと押し切ってしまう…」
反町キャスター
「違憲か合憲かということに関しては、まだ結論は出ていない。そこの部分をこの場で議論するのは適切ではないと思います」
前泊教授
「たとえば、そういう形で国民自体が納得いかない形で進む。沖縄県民が納得いかないような形で、この埋め立てが強制されるという。疑義があるというふうに言っているのに裁判を続けながら既成事実化していくということになれば、この国は本当に法律で統治されているのかどうかという疑義があります。それが今回、国際世論に対して沖縄県が動き出してきた1つの理由でもあります。法治国家でないとしたら、どうやって救済を求めることができるのかと。それから、民主主義の国家であって、民主主義のルールというのは選挙によって意思が表示されて、それを受けて本来だったら、意思表示が政治に反映されるはずのものが聞いてもらえないとなったらどうなるのか。こういうことが裁判の中でも、また、議論をされていく1つになっていくと思います」
反町キャスター
「山田さん、こういった手続きが進んでいく前提で、たとえば、県と国の対立がずっと続いていくと。これが、たとえば、地域の安定性、沖縄に展開する在日米軍の、いわゆる地域の安定に対する抑止力に何らかの影響が出てくるのか?そこらへんはどう感じますか?」
山田教授
「抑止力という点で、現在の中国の動きを見ていると、沖縄の動揺というのは、東シナ海の安定、南シナ海の安定にも影響を与えてしまっているのではないかと。これは日米安全保障条約に基づいて、両国の関係、抑止効果という面ではこれまで、長い時間をかけてきた議論の中で決定されたことに基づいて国際社会は動いていますので、安定性を、本質を突いた形の安定性を求める。現在の動揺というのは、南シナ海、東シナ海の動揺につながっていると考えます」

翁長知事発言の真意
松村キャスター
「翁長知事は今週火曜日スイスで行われた国連人権理事会でおよそ2分間演説をしました。その中で『沖縄の人々は自己決定権や人権をないがしろにされている』と、このように話をしました。続いて昨日、日本外国特派員協会で、海外の記者に向けて、基地問題の原点について『戦後、米軍が、銃剣とブルドーザーで土地を強制接収した』と。この時点だと言いました。在日米軍の抑止力については『中国が脅威だといっても、東西冷戦と比べてどれだけ脅威なのか説明がない。なぜ沖縄だけが守らないといけないのか』と述べました。沖縄振興について『多額の振興費をもらっているという誤解がある。地方交付税は全国で16位。国庫支出金と合わせて6位と、特段突出していない』と訴えました。山本さん、この一連の翁長知事の発言をどのように見ていますか?」
山本議員
「沖縄県に過大な基地負担を背負ってもらっているというのは事実であって、これは我々が本当に考えないといけないと思うんです。ただ、19年前、20年前にSACO合意(普天間基地関連部分)があって、橋本、モンデール会談の合意があって、その後、いろいろな紆余曲折がありましたけれども、歴代の知事の方達とか、あるいは沖縄の首長の方々と歴代の大臣、政府関係者がいろんな苦労をしながら積み上げた議論というものもあって、沖縄振興についても本当に一生懸命にやってきたし、基地の負担軽減にも努力をしてきた。そういうこれまでの努力を全て否定されているようなニュアンス、ないがしろにされているということについては大変残念に思いました。もう1つ言わせていただいていいですか、沖縄振興のところ、この知事の資料の中に、沖縄は多額の振興費をもらっているという誤解みたいなものがあるけれども、たとえば、地方交付税と国庫支出金、両方を足した場合に、1人あたりの財政支援は全国で6位だと。決して高くないとおっしゃったことは、ちょっと私は2年間、沖縄振興担当大臣をやったものとして非常にがっかりしたのは、地方交付税は一定の基準で算定をされます。面積とか、人口とか、あるいは福祉。高齢者人口の割合が大きくなりますから、たとえば、沖縄は人口が若かったりするので、それをもって国の財政支援の基準にするというのは、私は違うと思うんです。国庫支出金だと思うんです。国庫支出金は被災県を除いて沖縄が全国1位です。確か、私の記憶では、だいたい全国平均13万円のところ、26万円ぐらいいっているんですね。だから、もちろん、沖縄振興というのは国の義務としてやってきたし、私はむしろ義務というよりも、沖縄には大きな可能性があって、アジアの中心にあるという地理的優位性を活用して、未来図としては本当に日本の経済を引っ張っていくような存在になってもらいたいと思って、一生懸命にやってきたんですけれど、こういう地方交付税を出してきて、実は優遇という言葉はあまり良くないのですが、支援を受けていないというのは、その言い方は知事には大変失礼ですが、フェアではないと思います。一括交付金と言って、沖縄のイニシアティブで決められる事業、ソフト、ハード800億円ずつ、1600億円とか、あるいはこれもよく反町さんもご存知だと思うんですが、多目的ダムの建設とか、河川の改修とか、空港整備とか、そういう、いわゆる公共事業の補助事業、補助率もすごく高く設定しているわけなので、この沖縄振興のこの話もがっかりしたということを申し上げたいと思います」

振興策と沖縄の経済
前泊教授
「山本さんの時、いくらぐらい予算を出していましたか、沖縄振興策で」
山本議員
「3500億円」
前泊教授
「過去最高に出ていた予算っていくらぐらいか覚えていますか?沖縄振興予算」
山本議員
「…」
前泊教授
「どなたの時にいくらか。橋本さんの時に4700億円出ているんですね。それに比べれば、まだまだ努力が足りなかった気がしますが」
反町キャスター
「それはもらい足りないという意味ですか?そういう趣旨ではないですか?今の発言は?」
前泊教授
「いやいや、必要なものをちゃんと措置をすれば、それぐらい出てくるんですけれども」
反町キャスター
「公共事業予算がどれだけ減っているかという物差しは」
前泊教授
「沖縄も減っています」
反町キャスター
「いや、全国の話。予算の規模の中で、4700億円が3500億円ないしは、3155億円。トータルでいったら、いくという歩留りで議論にならないのですか?」
前泊教授
「これは、遡ると、沖縄の公共事業というのは42年前からスタートしています。復帰前はほとんど遅れていたんです。復帰をして、沖縄が日本の施政権下に戻ってから、動き始めた部分。その前はどうだったかというと遅れた部分があるんです。27年間、知事も何度も言っています。27年間の米軍統治時代、その前半部分はほとんどない。たとえば、里子に出して、その子に仕送りもないという状況で暮してきたんです。その部分がどこで補填されたのかという話です。それが一生懸命にやってきても追いつけない部分もあるし、追いついた部分もあります」
反町キャスター
「現在のような話というのは、沖縄の皆さんは常識として、要するに、復帰前は日本国からの、中央政府からの補助や支援がなかったのだから、そのなかった分を含めて、これからもらわなければならないという、そういう理屈で、皆さん考えているんですか?」
前泊教授
「違います。遅れている部分があるのはわかりますよね」
反町キャスター
「現在の話、その前にもらっていなかった分を返済してもらわなければいけない、そんな主旨の話ですよね」
前泊教授
「トータルでキャッチアップする部分が、同じように、47都道府県がキャッチアップをしている、46(都道府県)の時はキャッチアップをしてきたわけです。それが、沖縄はスタートが遅れてしまった。その分はどうしても予算が余分にかかってしまうわけです。その分をこれまでの振興を担当する大臣達は手厚く確保したうえでキャッチアップ政策をやってきたというのがあります。そういう意味で、4700億円というピークに達した数字がありました。そういう数字が逆に減っていくわけですけれど、面白いのは沖縄振興予算が基地に反対をすると増えて、賛成すると減るというような。逆に本当に反対をすると、逆に減らすぞという形で、飴と鞭の政策と言われるんです。この飴と鞭の政策が国内において、地方の予算を決める時にやられているのは、沖縄だけかなという話が出ていたりして、現在全国的にそういうケースがあるのかどうかも、もちろん、調べなければいけないのですが、振興策でこういう形でいいのかということを議論されていくべきです」
山本議員
「4700億円。正確な数字をわからなかったので、敢えて言わなくてよかった。4000億円以上をもちろん、支援をしていた時代もあるんですけれども、現在、反町さんがおっしゃった時代背景が違うというのと、私の時3500億円まで戻ってきたのですが、これでどういう効果が出ているのかということだと思うんです。戦後ずっと沖縄振興をやってきたんですけれども、これは別に現在の知事は翁長さんであって、これは民意で選ばれたわけですから、それはしっかりやっていただければと思うのですが、仲井眞知事の時代の8年も振興予算というものは沖縄経済に与えた影響を考えてみれば、現在、沖縄経済、非常に元気になってきているということなのだろうと思います。なおかつ総理は、先生ご存知だと思うんですけれども、沖縄振興計画、33年度まで、ずっと3000億円台をキープしていると言ったのですが、この新たにつくった一括交付金で、仕組みでいろんな支援をしたんですけれども、たとえば、これも先生ご存知だと思うのですが、小学校の数学のレベル、算数Aだと最下位に近かったのが6位まできているとか。いろんなやり方で経済が活性化されている。観光も、釈迦に説法ですけれど、700万人を超えて過去最高ですし、IT企業の誘致なんかもやってきましたが、これも、先生ご存知だと思うんですが、350社ぐらいになって、1万6000人ぐらいの雇用を生むようになって。1番注目をすべきは、日銀の短観。これはプラス20以上で圧倒的に高いんです。ですから、現在の沖縄経済の状況を見れば、4700億円でなくても、この間、増やしてきた、特に3000億円台の振興予算というものは、沖縄経済の活性化につながっている。有効求人倍率もまだまだ全国平均では低いのですが、復帰後1番高い0.85%だったりするので、そこは金額だけでなく、中身も見てもらわないといけないなと思います」

翁長知事 海外発信の効果
反町キャスター
「翁長さんがジュネーブに行ったことについて、効果があったのですか?」
前泊教授
「日本という国が、国際社会の中でどういうことをアピールしていくかという時に、知事がおっしゃっているんですね。国内でできていないのに、国際社会で大丈夫かという指摘ですね。胸を張って民主主義の国であると言えるような国にならなければならないという問題提起をしたように思いますね」
反町キャスター
「抑止力は必要だよという意見、辺野古に移した方がいいという意見に対しては、どうなのですか?県の中で居心地が悪いところへ追いやられているのですか。言論の場において、イーブンとは言いません、それなりに場所は与えられているのですか?」
前泊教授
「イーブンではないですけれど、もちろん、発言というのはあります。基地に賛成というのは言いづらいというのはあると思います。受益と被害の分離というのはありますね。たとえば、原発問題と基地問題とよく言われるんですけれども、被害を受ける人と利益を受ける人は別ですね。基地で言えば、基地をとられた人は、昔は被害者だったんです。現在は国から受益を得る。1000万円以上を貰っているというような発言があって、土地代を。実は違うよというデータも出ていましたけれども、平均するとだいたい200万円ぐらいですよね、1人。貰っている人達でストレートに被害を受けないところに住んでいる方も多いと。県外の方もいますけれども、フェンスの内側にとられた人達は(フェンスの)外に住まざるを得ないです。フェンス1枚を隔てて、売るに売れない土地。高く売ることもできないし、他に住むこともできないと。被害をずっと受け続けることを余儀なくされている。そういうこともあるので、被害を受けている人達は返してほしいと、基地を撤去してほしいとお願いしますね。ところが、お金を貰っている人達は、う~ん、そうは言っても70年も経ってしまって、高齢化が進んで、これがないとやっていけないという方も中にはいるかもしれない。その人達の声というものはなかなか被害を受けている人達に申し訳ないので、言いにくい。だけど、ないと困るというジレンマがありますね。沖縄に基地がつくられる中でそういう被害者と受益者というものを分離してしまうような形でつくられてしまった。こういうことが沖縄の中にあって、一緒くたに賛成、反対と皆、声をあげろという話にはなりにくいものがありますね」
反町キャスター
「沖縄に対する交付金は県が反対の意向を示すと増えるという話がありましたが、翁長さんが基地反対を掲げて当選はしたけれど、翁長さんが選挙に勝ったからと言って、簡単に賛成、反対で割り切れないものがありませんかという、ここですが?」
前泊教授
「菅官房長官は、最初の頃は、知事選の結果については辺野古は争点ではないと否定していたんです。えっ、と誰もが耳を疑ったんですけれども。現在は、山本さんがおっしゃるように、ちゃんと辺野古もそういう話だということで受けていますから。振興策がほしいから翁長さんを推したという、むしろ基地を返還した方が儲かるということで、この知事選の特徴ですよ、お金を貰っていた建設会社が、こういうことで、基地建設で儲かると思っていたけれども、基地は儲からないからやめたと声をあげて、6つのうち2つのチームが抜けたために逆転してしまったという話が出ていますね。沖縄の中で民間経済の方が、元気があると。基地に依存しない方がいいと思う人達が出てきたというのが大きな変化だと思いますよ」

自民 新議連の効用
松村キャスター
「昨日、沖縄の基地負担軽減をみんなで考える有志の会という議員連盟を発足しました。この経緯と目的は?」
山本議員
「何でこういう会を発足したのかというと、私は沖縄担当大臣が終わったあと、1つ反省点があって、我々(議員)は週末地元に帰るわけです。そこで有権者の方と接するわけですよね。私も後援会があるので、だいたい毎週末、国政報告をやると。その時に、皆が沖縄問題を話してくれということなので、沖縄の話をする。考えてみたら沖縄が日本全体の安全保障の要として負担を負ってもらっていると。0.6%しかない場所に74%の米軍施設が集中している。このことについて発信が足りなかったと思う。その認識を集まった人に共有してもらうことと、では、群馬県として何ができるのかと、自ら小さなことでも始めないとなかなかその気持ちというのは、沖縄の方々に伝わらないと思うんですね。さらに有志の議員が、沖縄選出以外の議員が米軍基地だけではなくて、自衛隊の基地とか、駐屯地など、関係のあるところを、20件ぐらいピックアップして、できることからやっていこうと」

74%集中の行方
反町キャスター
「日本にある米軍専用施設の74%が沖縄にあると。この74%を減らせる知恵はないのですか?」
山田教授
「我々も含めて沖縄の負担を軽減したいという、前大臣も任期中も産業振興をしながら減らしていこうと。たとえば、石垣島にある久場島の射爆場も米軍関連施設です。これは使っていないのであれば、まず地主さんに返してもらう。そういうことで1つ1つ減らしていかないか。たとえば、沖大東島も返してもらう。だいぶ老朽化した宿舎などは集合住宅にして、整理したらどうか。あるいは演習場も使っていないのであれば、返還を受けると。こういうものをピックアップしたことがあるんです。これぐらいは実際に整理できるのではないかというと、実は50%を切ってしまう。沖縄だけが負担をしているわけではないと。こういう部分を少し整理していく。たとえば、1つは進んでいるんです。那覇軍港は整理・統合し、浦添、宜野湾ですか、移っていくと。そういう整理をしていくと負担ばかりを強いているわけではない。空いた土地は再開発し、沖縄振興のために使っていく」

山本一太 前沖縄北方担当大臣の提言:『あらゆる手段で説明を尽くす』
山本議員
「説明を尽くすということは、基地負担軽減を全力でしっかり進めていくと。同時に、基地の問題とリンクをさせるわけではないですけれども、沖縄振興をすることによって、基地負担軽減につなげていくという、しっかりとした方針を貫いていかなければいけないと思います」

前泊博盛 沖縄国際大学教授の提言:『自己決定権の回復』
前泊教授
「自己決定権の回復イコール主権の回復という言葉にもなるかと思いますけど、自分達のことを自分達で決める。日本のことは日本の国民が決めるということで、辺野古の問題にしても新基地をなぜ強行してつくらなければいけないのかという説明がないですよね。これについては、菅官房長官は世界一危険な普天間を解決するにはこれしかないとおっしゃいました。ところが、基地別の米軍機事故の件数、650件ほどこれまでに起こっていますけれども、基地別では普天間は15件ですね。1番多いのはどこかと言うと、嘉手納で449件ありました。世界一危険な基地は嘉手納ですね。ところが、その議論についてはまったくなされないです。ですから、見えているようで見えていない。もう少し基本的な基地問題を研究して、勉強したうえで、歴史を踏まえたうえで、自分で決定できるようにしてほしいと。そうでないと、アメリカが必要だからという話だけで判断をしてしまうと、安全保障は誤ってしまうし、民主主義を誤ってしまうような気がします」

山田吉彦 東海大学海洋学部教授の提言:『平和を作るのも民意』
山田教授
「平和は与えられるだけのものではない、つくりだすもの。何が必要なのか。警備力なのか。防衛力をリンクさせた形で、どういう形で平和がつくれるのか。世界情勢を見ていただくと、現在、世界は平和ではない。その中で日本が平和を守り続けるためには積極的に動かなくてはいけない時代だということを考えてもらいたいと思います」