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2015年9月14日(月)
桜井よしこが見る民意 側近が語る首相の本音

ゲスト

桜井よしこ
ジャーナリスト 国際基本問題研究所理事長
萩生田光一
自由民主党総裁特別補佐 衆議院議員

桜井よしこ氏に聞く ネット番組で安倍首相は…
秋元キャスター
「安保法案の審議が最大のヤマ場に近づく中、安倍総理が先週金曜日に、桜井さんが司会を務められていますインターネット番組に出演されました。萩生田さん、総理がこの時期に出演された狙いというのは?」
萩生田議員
「この時期にというか、たまたま日程的にこの時期になっちゃっただけの話なのではないですか。私が知る限り、もう少しはやい夏の間に桜井先生の番組に出ることになっていたんですけれども、なかなか日程が調整出来ずにそれで11日の金曜日になったと承知しています」
反町キャスター
「別に国会周辺のデモやら何やらが盛り上がってきて、ここは情報戦で、少しテコ入れしなければいけないとか、そういう話ではない?」
萩生田議員
「と言うか…」
桜井氏
「本当の話です。はかって11日にしたわけではなく、むしろ11日というと金曜日で、翌週、つまり、今週です、これが法案のヤマ場です。ですから、私はヤマ場を迎えているのだから発言は当然、慎重になられるだろうと。これはインタビューする側としてはまずいと思ったぐらいです。ですから、はかってこの日ということはまったくありませんでした」
反町キャスター
「集団的自衛権の限定容認に関してですけれども、番組の中で桜井さんと総理のやり取りを見せていただく中で、総理は、理由としては、米軍の軍事力の削減、北朝鮮のミサイルといったものを理由に挙げられましたけれども、うちの世論調査でも、脅威に80%の人が感じている中国。これについては桜井さんの方から中国の脅威を含めてという質問をされたにもかかわらず、総理の方は米軍の軍事力の削減、北朝鮮のミサイルということで、集団的自衛権の限定容認をする理由づけとして中国という国を言いませんでした。これは、僕はどうももやもやしたものを感じたんです」
桜井氏
「私もすごくもやもや…。本当にどうしてかしら。しっかりしてくださいと言いたいです、本当に」
反町キャスター
「それはなぜそういう対中配慮を、どう思ったらいいのですか?」
桜井氏
「これは、私はまったく情報がありませんから、むしろ萩生田さんがご存知かもしれないし、谷内正太郎さんあたりに言っていただくのが1番良いのかもしれませんけど、衆議院での議論の時に一切、中国ということを言わなかったです。参議院になってから、ようやく中国の脅威を言い始めましたけれども、それでも非常にマイルドな言い方ですね。でも、あの中で、あとになって見たら結構、中国のことを総理はおっしゃっているんです。視聴者からの質問に答える中で、自衛隊をポジティブリストからネガティブリストにしてください、という時にいろいろなことをおっしゃって、その中で、中国の脅威というのをしっかりとおっしゃったんです。ですから、ご自分の心の中では、中国が脅威だと思っていらっしゃると。きちんと認識していらっしゃるけれど、何らかの理由であまり言わないようにしているのではないか。そこには外務省の外交路線というものがあるのではないかと、私は、これは想像しています。これだけの脅威、あと東シナ海のガス田開発の問題が、この2、3年の間に、これまで4基しかなかったプラットホームが12基に増えて、16基になっているんです。現在、天然ガスとかの市場というのは、これは買い手市場です。売りたいという国がいっぱいあるんです。だから、ロシアも困っているんですけれども、この売り手市場の中で、あれほど多くのガス田を東シナ海で開発する経済的な理由というのは合理的なものがないです。しかも、12基もつくって、まだ工事中のものもある。その中のいくつかは軍事転用されるかもしれないと私も思いますし、専門家も思っているんです。この脅威をどうして政府は言わなかったのかというのがすごく疑問です。それは中国との交渉の中で何か私達に伺い知れないものがあるのではないかと。これはもう戦略ですから、私達が知らない情報に基づいての戦略をとっているなら、それはそれでいいと思います。いいと思いますけれども、反町さんがもやもやしたように国民一般にはどうして中国の脅威をもっと言わないのだろうという気持ちはあると思います」

安保法制・日本外交のあり方
反町キャスター
「萩生田さんどうですか?対中配慮の背景、どう見たらいいのですか?」
萩生田議員
「この法案の中では多くの国民の皆さんが中国の軍事拡張に対して、脅威を感じているのと同じように、我々は国会にもそういう認識はあります。ただ、本当は特定の国とか、特定の事案を具体的にシュミレーションした方がきっとわかりやすいと思うんですけれども、そのことは結果として、その国を仮想敵国化することにもなってしまうんだと思います。ですから、そういう意味で、特定の国の名前を出さずにある事案について国会の答弁をずっと繰り返してきました。だから、そういう意味では、中国に対してのみの配慮ではなくて、これはどこの国も含めてなんですけれども、国名をあげて、この法律の必要性を説いていくということには、真正面から取り組まなかったということが正直なところだと思うんです。ただ、最近の中国の軍事拡張。しかも、不透明な拡張については、当然、国際社会が大変、注目をしているわけですから、日本と中国が、いろんな意味で、東アジアの安定のためにいろいろ協力をしていかなければならない。日中の首脳会談を2回行いましたけれど、間違いなく戦略的な互恵関係の再起動が始まったわけです。ですから、そういう意味では、外交上も進めなければいけないテーマもあるし、この法律も、国民の皆さんに理解してもらわなければならないし、こういう間で、いろいろ苦労して配慮したのかもしれないです」
桜井氏
「アメリカの要素もあると考えた方がいいかもしれません。アメリカは国防総省の立場と、国務省の事務レベルの立場と、それから、ホワイトハウスと全然違うんですね。1番、中国にモノが言えないのがオバマさん、ホワイトハウスです。安倍さんのカウンターパートはオバマさんですね。そうしますと、国防総省がいくら中国が脅威だと出しても、ホワイトハウスはなるべく刺激しないようにと。ですから、日本と中国の間の問題である尖閣諸島、あれは我々が被害者です。中国に文句をつけなければいけないにもかかわらず、アメリカは水面下で日本にあまり尖閣のことで摩擦を起こすなという言うわけです。これはどちらの同盟国なのですかと思うんですけれど、米中関係には米中関係の思惑があって、同盟国の日本には、アメリカはお願いだから、摩擦を起こさないでという働きかけというか、ある意味のプレッシャーと言いますか、これは私達が考えるよりもすさまじいものがあると思います」
反町キャスター
「その意味で言うと、たとえば、ホワイトハウスの対中配慮を、あまり気にすることなくというか、それを乗り越えるぐらいの勢いで言わなければいけない立場に日本政府はあると感じているということですね」
桜井氏
「いえ、だから、ホワイトハウスが反論しても、プレッシャーをかけたとしても、そこは日本の国益というものを考え、国民の皆さん方に何よりもわかってもらわなければ、この安保法案は本当に支持をされないわけですから。この安保法案を通せるのかどうかというのは、日本にとっては大きな分かれ道です。この分かれ道で正しい方向に行くためには、私は、安倍総理も、それから、自民党もきちんと中国の脅威を言った方が良かったと思います」

安保法案 国会審議
反町キャスター
「僕らはこの番組で、こうやるとできるようになるとよくやるのですが、簡単に教えていただけるとありがたいんですけれども、今回の安保法制でもできないことというのは、どういうことがあるのですか?」
桜井氏
「その前に現在できないことを言っていいですか。現在の法制ではできないことを、これをできるようにしましょうと言っているわけです。そうでしょう。だから、どういう状況から、どういう状況になるのかということを押さえないといけないと思うんです。これは前の防衛大臣だった小野寺五典さんに具体的に話してもらったんですけれど、平成14年の事業を小野寺さんは教えてくれたんです。これは東ティモールで、自衛隊が行った時に、その東ティモールにいた日本人の方から、いろんなことがあって、危険を感じて、自衛隊に助けてほしいと言ってきたと。その時、しかし、自衛隊の任務というのは、自分が攻撃された時に、自分を守ることはできるけれども、隣にいる人を守ってはいけないんです。そうでしょう、現在の法制では。だから、現在の法制では守れません。日本人が助けてと言ってきても、自衛隊は守れません。でも、自衛隊員だったらどうしますか。我が同胞をゲリラや、テロリストからの危険に晒させたまま、自衛隊がクルンと後ろを向いてしまうのかと。それはできないというので、隊員の人達が考え、これは自己責任で行こうと。現地調査という形で行ったんです。現地調査ですから、武器とかもたいしたものを持てないんです。それで、もしかしたら攻撃されるかもしれないけれど、そうしたら、この日本人を守るために、自分がこうやってこの人を守ろうという覚悟で行ったというんです。これで無事に、この人の救出というか、そのところから連れてきたんだけれども、これが現在の法制です。だから、自衛隊員に自分の身を挺して誰かを守ると言うなら、しかも、自分で勝手にやりなさいということですよね。だから、現在何ができないかということを、何ができるようになるかの1つ前の段階として、きちんと国民の皆さんに説明しなければならない。現在、私、海外の事例を言いましたけれど、日本国内でもありましたね。鹿児島の方で、下甑島というところがあって、小さい島で、そこに20人、中国人が密入国した。あの時も消防隊とか、現地の警察が行ったんですけれど、武器を持っていたらどうしようということになって、彼らはとてもできないというので、自衛隊が行ったんです。でも、自衛隊に出動命令も何も出ていませんから、普通の視察のような調査活動の一環として行って、もちろん、武器は何も持たないで行ったんです、自衛隊は。武器を何も持たないで、生身の体のままで行って、幸いに、相手も武器を持っていなかったので拘束できたのですが、これが工作員だったりしたら、どうなるのかということがあるわけですね。だから、我が国は現在の状況でも、どんな事態になっても、きちんと守る体制が、国の中においてもできていないし、国の外においてもできていない。これで皆さん、いいのですかという聞き方を政治家にしてほしいし、いろんな法制が憲法の何条だとか、サンフランシスコの何とかというのも大事です。これも法律の根本で大事ですけれども、具体的事例をもって言わないと、若い女性達、お母さん達が子供を守りたいと思って必死になっている人達にはわからないと思います」

中国 東シナ海ガス田開発
秋元キャスター
「今年7月、外務省が公開した資料によりますと中国のガス田。かつて、4か所だったのですが、2013年6月以降、新たに確認されたガス田開発の証拠となる構造物が12基ということで、現在、全部で16基あるということなのですが、桜井さん、この東シナ海での動きはどのようなことについて問題視されているのでしょうか?」
桜井氏
「先ほどもちょっと触れましたけれども、不必要なプラットホームを12基建てたということは、軍事転用を考えているとしか思えない。ただ、この東シナ海のガス田だけを見ていては、中国の意図というのは見えてこないと思うんです。東シナ海と南シナ海がつながっているということ、東シナ海、南シナ海は西太平洋とインド洋とつながっているというふうに大きなところから見ると中国の海洋政策というものが非常によく見えてくるわけです。だから、その中において、もう1つ、タイミングの問題も考えないといけないと思うんです。2013年の夏ぐらいからということです。ちょうど、2013年の頃というのは、アメリカが本当に対外的な、軍事的なコミットメントをしないのではないかということが囁かれ始めていて、これは中東におけるシリア問題や、アメリカが全然腰を上げなかった。その年の9月10日です。ちょうど2年前ですけれども、13年の9月10日にオバマ大統領が、全米の国民に向けて演説をしたんです。なぜシリアに軍事介入をしないかと。その時に彼が言ったのは、アメリカは世界の警察ではないと言ったんです。これを2回言ったんです。それを聞いたアジアの国々は震えあがりました。私もそれを聞いて、これは大変なことになったと思ったんです。でも、喜んだ国が少なくとも2つあります。中国とロシアです。その半年後、2014年3月、プーチン大統領がクリミア半島を獲りました。ちょうどその頃から、中国がすごいスピードで、南シナ海の埋め立てを始めているんですね。同時進行で、東シナ海のプラットホームの建設もやっているんです。だから、東シナ海の危機というのは、ただ単に、その海の危機ではなくて、中国が、アメリカが軍事行動をとらないかもしれない。我々の行く手を阻むことはしないかもしれないと思って、アメリカの足元を見て、今こそチャンスだと思って軍事力を行使してやってきたと見るべきだと思います」
反町キャスター
「彼らがプラットホームをつくった狙いというのは、たとえば、政府、与党内の議論においては、これは純粋に資源目的なのか。軍事目的なのか」
萩生田議員
「資源目的とおっしゃっていますけれども、これは、海底資源の探査技術というのは日本が世界一です。率直に申し上げて、中間線より中国側の、大陸棚の向こう側というのは、あんなに16基も櫓を建てるほどの埋蔵量がないと日本は思っているわけです。建てるのなら、もうちょっとこちらで一緒にやった方がいいわけです。もう既に、八角亭がよく出ますけれども、2008年の段階では、フレアという炎が出ていましたから、これは、きっとガスが一定程度は抽出されているんだろうけれど、あとのものはフレアそのものも見ていないわけです。ガスが出ていない可能性もあるし、途中で止めている可能性もあるんだけれども、しかし、ヘリポートもできていますし、レーダーの設置も十分可能ですし、大げさなことを言えば、このプラットホームをつなげていけば、言うならば、航空母艦と同じような飛行甲板になる。ですから、軍事転用の疑いはあると。ですから、我々としては直ちに撤去してくれということで、抗議しているわけです」
反町キャスター
「撤去といっても難しいですね。向こうにしてみても、はっきり言えば、南シナ海の埋め立てたやつを、砂をほじくって、また、元のサンゴ礁に戻せというようなものですよね」
萩生田議員
「ですから、新たなものは絶対につくらせないという意志を表明していますし、また、完成していないものについては運用をしないようにということで、繰り返し、繰り返し申し上げていますから、それはウオッチをしています、日本はちゃんとわかっていますということを中国に伝えることで、一定の効果はあったのではないかと思います」
桜井氏
「南シナ海で、7つの島々を埋め立てて、それから、何平方キロでしたか、広大な土地をつくっちゃった。3000メートル級の滑走路もね。これを元に戻せないので、米中の会談の時に、この時に埋め立てはもう完成しましたと。だから、ちょっとここでやめますと言ったけれども、陸上での構築物建設は続けたわけです。これはどんどん続くわけです。これはサラミスライシングという言葉があるんです。中国はいけるところまで行ってとる。文句を言われたら、ちょっとやめて、小休止。この状況にちょっと皆、慣れてきて、私達は忘れてしまう。そうすると、また、出て行って、また、とる。私達が抗議をする。また、休む。こうやってサラミをスライスするように、陣地を増やし、相手の陣地を削り取って、海を削り取って、資源を削り取って、気がついてみたら、全部取られちゃったということが有り得るんです。中国のサラミスライシングと言われているんです。それです。オバマ政権は(任期が)あと1年半ありますけれど、こんなことを他国の大統領に関して言っていいのかどうかわかりませんけれども、オバマ政権の存在は、自由主義陣営にとって不幸です、何もしないから。言葉だけで、行動しませんから。ですから、南シナ海のことでも、ずっとASEAN(東南アジア諸国連合)諸国は助けてくれと言っていたわけですね。中国はお話しあいをしましょうと。お話しあいと言いながら、その片方で、どんどん開発をして埋め立てているわけです。この埋め立てをやめないのを見て、アメリカは度々警告をした。クリントンさんが国務長官だった時にはかなり強いことを言った。でも、クリントンさんだけでやめてしまって、その次のジョン・ケリーさんになったら、かなりソフトになった。それはオバマさんの政策を反映したものです。だから、オバマさんが全部内向きになってしまった。アメリカのことしか考えないと言ったら言い過ぎですけれども、そのように言いたくなるくらいの内向き政策をするようになった時に、力で自分達の主張を押し通そうというのは、特に中国とロシア、この蛮行を止めることができなくなったんです。だから、私達は現在、すごく大きな世界の文明史の転換点にいると思います。かつて大国の興亡というのがありました。大英帝国からアメリカへ。第一次世界大戦の時に、入れ替わりが起きるわけですけれども、この時、世界中は、別に心配をしなかったと思うのよ。そんなに世界が極端に変わると思わなかった。だけれども、現在、世界中が心配をしていますね。中国がこのまま覇権を求め続けて膨張をしたらどうなるだろう。それはなぜかと言うと、価値観の転換が起きるからです。私達は不完全かもしれないけれども、国民の意見を吸い上げるという意味で、民主主義を大事にしていますね。何があっても、法律によって物事を解決しましょうよ。何があってもまず話しあいで平和的にやりましょう。民族の、宗教は自由を認めましょうと。信教の自由、言論の自由。こういったものが大事ですと。基本的な価値観があるわけです。100%ではないかもしれないけれども。でも、中国は、それの正反対を行くわけでしょう。言論の自由がない、法律は守らない、踏みにじると。他国の権利は認めない。中国の覇権を打ち立てることによって、お前達は言うことを聞けという態度です。このような中国が本当に、アメリカにもし取って変わるようなことがあれば、私は、それはないと思ってはいるんですけれども、もしあれば、これは大変なことになる。だから、アメリカにしっかりしてもらって、萌芽を摘んでほしいというのに、オバマさんは全然、答えません。だから、この東シナ海も南シナ海もインド洋も、皆、本当に文明論から言っても、大きな危機に立っていると思います」

朴大統領 中国軍事パレード出席
秋元キャスター
「軍事パレードに韓国の朴槿恵大統領が出席したことについてどう見ていますか?」
桜井氏
「これは、アメリカ人はどういう気持ちで見たのだろうか。私はそのことをまず思いましたね。朝鮮戦争で北朝鮮がダーッと攻めてきた。6月です。アメリカも韓国も全然用意ができていません。でしたので、夢にも思わなかったので、ずっと釜山の方まで押し込まれてしまって、国連軍という名でアメリカが出て行って、1950年の11月に、北朝鮮と中国の国境まで北朝鮮を押し返すわけです。そこに中国軍が100万人と言われていますけれども、参加して戦って、そしてダーッと今度は韓国とアメリカ軍を、また追い返したわけですね。これで3年間熾烈な戦いをやるわけですよ。アメリカ兵はそこで何万人でしたか、4万人とか、5万人とかの方々がそこで亡くなってるんですね、戦死をしている。アメリカの若者、何万人もの若者の命を犠牲にして守ったのが現在の韓国です。その韓国の大統領が中国軍を送った中国共産党の戦勝70周年の、しかも、軍事パレードに参加してしまったということは、私がもしアメリカ国民だったら、血が煮えくりかえるというか、どういうことだろうと怒ると思いますね」
反町キャスター
「朴さんの打算、計算?何かそこに狙いがあったのですか?」
桜井氏
「私は、彼女がまだ大統領になる前かな、なった直前かに出した本を読んでみると、中国の指導者に対してすごく親しみ深く書いているんですね。安倍総理をはじめ、日本の政治家に対してはすごくつれないですけれども、胡錦濤さんのこととか、こういった人に対しては自ずと親和性があると。波長があいそうだと。豊かに包み込んでくれるような、寛容なものを感じると、とてもいい感情を彼女は中国の指導者に対して抱いているんです。私は、彼女は日本に対しては非常に厳しい感覚を持っている、そのことから言うとアジアにおける中国と日本の間にあって、どうしても向こうに心理的に引っ張られているというのがありますね。それと、もう1つ、半島の国というのは、自分のすぐ隣の大国の顔色を伺わなければならないという悲しい宿命がありますね。それなくしては生き残れないと。そんなこともあって中国に行ったのだろうと思いますけれども、私は、彼女は戦略的に、歴史的に、国の運命を考える能力が欠けているんだと思いますね。北朝鮮と38度線で対峙して、この前も地雷の事件がありましたけれど、北朝鮮が1番の脅威である。この北朝鮮に対峙するにはアメリカとの米韓同盟が必要、この米韓同盟を支える日本が必要、だから、アメリカと日本を、ある意味では味方につけておいて、はじめて韓国の立場というのは万全になるんですよ。でも、全然違う相手、習近平さんを頼っていく。習近平さんが南北朝鮮の平和的統一と言いますけれども、そんな習近平主席が考える南北朝鮮の統一というのは、韓国主導の自由統一ではあり得ませんよ。むしろ北朝鮮を主にして、自分達がその後ろに座って社会主義的な一党独裁的な感じで、朝鮮半島を支配するということですね。それはもうわかりきっているんですけれども、そこが見えてこないということは、この方は本当に指導者としての戦略的な思考のできない人だと思いますね」
萩生田議員
「私も、戦略的にも間違っていると思います」
反町キャスター
「潘基文国連事務総長が出席したことについては」
桜井氏
「論外ですよ。こんなこと。あるまじき行動だと思います。国連事務総長としてはやってはならないことをやったと思いますね」

抗日戦勝70年 習主席演説
秋元キャスター
「習主席の演説、どう見ていますか?」
桜井氏
「中国は平和を愛してきた。これからも永遠に覇を唱えず、拡張もしない、よくおっしゃるわねと。なさっていることと比べてみたら正反対のことです。こういったことを平気で国際社会に向けて発信できるということですね。それから、歴史を捏造することによって中国共産党の求心力をどうしても高めなければいけないという事情がたぶんあるんでしょうね。たとえば、日本軍と戦ったのは、確かに中国の人々ではありますけれども、国民党ですよね、蒋介石の。当時、中国共産党というのは、これは実際にいろんな方々に聞いたのですが、日本軍の姿を見ると逃げたというんですよ。だから、日本軍と中国共産党軍が戦うことは、少しはあったけれども、ほとんどなかった。日本軍の影を見ると彼らは姿を消していたということですから、共産党の軍は我が軍とは戦っていないです。でも、これを読むと、いかにも中国共産党が一生懸命に激しく戦って、日本軍を撃退したことによって連合国側の勝利をもたらすという、非常に大きな貢献をしたと書いています。これは歴史の捏造ですよね」
萩生田議員
「桜井先生おっしゃったように、日本と抗日戦勝と言うのですか、日本と戦っていないし、戦ったのは国民党の皆さんですよね。どちらかと言えば、共産党は国民党に対してゲリラ攻撃をかけていたわけですから、日本と同じ目的だったという一面もあるんだと思います。これだけの軍事を世界に誇示して、パレードを行って、国内事情でこういう、言うなれば振る舞いをしなければならないというのが現在の習近平さんの事情だと思います」

安倍首相ネット番組発言 『70年談話』と『村山談話』
秋元キャスター
「70年談話をどう見ますか?」
桜井氏
「村山さんの談話がまったく国民の、大方の国民の納得を得なかったというのは、これ以上ないくらいの真実だと思いますよ。村山談話の成立過程を見ますと、これは本当に恥ずかしいくらいのものですよね。最初に騙して、国会議員の皆さん方に決議をしようとした。本日の本会議は開かれません、というFAXをいろいろな議員のところに出して、金曜日ですからね。戦後の50年の決議に反対する人達は皆、選挙区に帰っちゃったわけですね。午後の8時ぐらいちょっと前でしたか。土井たか子さんが議長をしておられた時に、ベルを鳴らして本会議を開いて、その決議をしたんですけれど、もう半分以上の人達がいなかったですよね。これは本当に騙し討ちですよね。参議院はあまりにもこれが恥ずかしくて、決議さえしなかったんです。それを受けて、こんなのではダメだというので、閣議決定しましょうと言って、つくったのが、村山さんの閣議決定された談話ですよね。私は実際、平沼さんなどに聞きました。当時内閣の一員でしたから。どのような事前の説明があったのですか、と言ったら、まったく寝耳に水だったということを言いますね。あの時の社会党の官房長官を務めていた野坂浩賢さんに替わったんですよね。その方ももし反対するような閣僚がいたら、その場で切って、罷免して、やろうと思っていたと。そこで納得してもらおう、合意をしてもらおうなんて気持ちはさらさらなかったわけですよね。このような成立過程を見ても、私は、これはおかしいと思いますし、また、村山さんは『先の大戦で』と言っていますが、先の大戦で国策を誤った、記者会見でどの国策を誤ったのですかと言ったら、返事ができなかった。返事ができなかったのをあとで聞かれて、そんな細かいこと、というような話をなさったそうですけれども、先の大戦という時に、村山さんはどういう定義で先の大戦と考えているのかと私は思い、大東亜戦争は3つの戦争からなっているんですよ。日中、日米、それから、ソビエトとの戦い、ソビエトとの戦いは戦争ではないです。我が方は宣戦布告もしてなくて、一方的に攻められたわけですからね。この3つを全部一括りにして先の大戦は侵略だったというわけでしょう。じゃあ考えてみましょう。まず日本とソビエトですね。これは、日ソ中立条約というのが当時あって、昭和21年の4月まで有効だったんです。彼らが我が国に攻め入ってきたのは昭和20年の8月9日でしょう。広島、今日の午前中に長崎だっていう時、その日の午前0時に来たわけです。これはもう日ソ中立条約の国際法違反です。彼らは北方四島を獲った。60万人の関東軍をシベリアに連れていき、本当にすさまじい、きつい労働をさせて、零下何十度のところで着るものも着せなかった。食べるものも食べさせなかったと。約1割が亡くなったわけですね。その他に女性達に何が起きたのですか。満州に当時残っていた約120万人とも言われる人達はほとんどが女性とお年寄りと子供ですね。ここにダーッと現在の自衛隊の6倍くらい、150万人のソビエト軍が攻めてきたわけでしょう。私は、手記などを読みましたけれど、日ソ中立条約があったのでソビエト軍が攻めてくるなんて日本人は誰も思っていませんから、こんなところまでアメリカの戦闘機が来た、アメリカの戦車が来たと思ったんですって。でも、よく見たらアメリカではなくてソビエトだったというので、それぐらい寝耳に水ですよね。そうやって彼らは女性とお年寄りと子供達の家を侵略して、モノを盗って、焼いて、お年寄りを殺して、子供も殺して、女性を強姦したわけではないですか。その多くが妊娠したわけですよね、レイプをされて。この方達が引き揚げ船で舞鶴に帰ってきました。舞鶴に行くと本当に多くの病院がありますよ。当時、日本は堕胎手術が違法でしたけれど、どうしてもこの女性達にそのソビエト兵の子供を生ませるわけにはいかないと。本当に政府が決断して、堕胎手術をいろんな病院をつくってやったわけですね。でも、この人達はまだ生き残った。だけれども、日本の港に来る前に多くの人が海に身を投げて死んでいるんですよ。こういうことがありますから、日本とソビエトのこのことを考えると、大東亜戦争の一部として考える時に、全部一括りにして、あれが侵略だったということは絶対に言えないと思うんです。では、日本とアメリカはどうですか。これはハルノートを突きつけられた日本がアメリカを侵略しようとしてやったわけではないです。日本は追い詰められたわけですね。では、日本と中国はどうでしょうか。これは満州事変が始まりだと言いますけど、満州事変の評価そのものを国際社会がしましたね、リットン調査団。国際連盟が派遣したリットン調査団報告書、日本と中国で8か月の時間を費やし、ありとあらゆる人達に資料を見させて、話を聞いた。この報告書を見ると日本が満州事変を起こしたことについては厳しく批判しています。許されない。蛮行であると言っていますね。さはさりながら、なぜ日本はこういうことをしたのかと。日本は満州に特別の権益を持っていたんだということで、この厚い報告書を読んでみますと、日本の言い分を7割方はちゃんと認めていますよ。だから、これはあまりにも権益がいろいろ複雑に絡みあっていて、事情が複雑で、日本が侵略か、そうではないか、という黒と白に分けることができない。複雑すぎるというのがリットン調査団報告書の1番大きな結論だと思います。他にも当時のアメリカの中国公使、ジョン・マクマリー。この方が満州事変を起こした日本をすごく激しく非難するレポートを書いたんです。しかし、彼もなぜ日本がこのような行為をしたのかということを、歴史を遡って考えなければならないと。10年遡ってワシントン海軍軍縮会議までいけば、ワシントン体制という中国の権益を現状維持で守りましょうねという国際社会の政治の体制ができたと。列強も中国をこれ以上、侵略しない代わりに中国も現在ある条約、契約を守ってくださいねという条件だったにもかかわらず、破ったのは中国だと。1番誠実に守ったのは日本だったと書いてある。だから、アメリカ随一の中国の専門家のジョン・マクマリーが、満州事変は中国が自らまいた種を刈り取っているようなものだ、と結論をくだしたんです。こういったことを見ても、確かに私達は軍事行動として満州事変は反省しますよ。こんなことをしてはいけないと思いますけど、ただ、この1つの事変をもって、国全体が侵略をしたというようなことは絶対に言えない。そういう意味では、村山さんはあの大戦とおっしゃって、あなた、本当にあの戦争が何だったかわかっていらっしゃるのですかということを、私は村山総理にお聞きしたいと思いますね」
反町キャスター
「安倍総理はどうなのですか?」
萩生田議員
「村山談話をある意味では否定をしなかったと。否定をしないで村山、小泉談話のあとで安倍談話を出したことで、大きな意味での踏襲というふうにおっしゃったと思います」