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2015年7月14日(火)
厚労相と日本医師会長に問う 医療費抑制の鍵

ゲスト

塩崎恭久
厚生労働大臣 自由民主党衆議院議員
横倉義武
日本医師会会長

塩崎厚労相と日本医師会長に問う 医療費抑制のあり方
秋元キャスター
「政府は先月、閣議決定しました骨太の方針でも触れているのですが、財政健全化に向けて社会保障費の抑制について取り組むとしています。社会保障給付費の推移を見ていきたいと思うんですけれど、年々上がっていまして、内訳を見ていきますと、年金、それから、医療費、介護や子育てなどの福祉で構成されているんですけれども、そのうちの3割を占めているのが医療費ということになっています。塩崎さん、こうした状況を見ていきますと、医療費の抑制、これはやむを得ないということなのでしょうか?」
塩崎厚労相
「抑制とか言って、しかめっ面をする前に、まず長生きすることは良いことですから、これを、さらに、皆が元気になりながら、どうやって持続可能で、将来の世代が担っていけるようなものに改革をするか。これが大事なことではないかということで、今年の骨太の諮問会議で、私もだいぶ議論をさせてもらったということです。あまり暗く考えずにもっとより健康に、しかし、財政としても成り立っていけるような、つまり、持続可能な医療制度、社会保障制度というのはどういうものなのかを考えていきましょうということを、皆でやっていこうということで、結論は国民運動で、健康、予防、重症化予防。これを皆でやりましょうと、現在なりつつあるのではないかなと私は思っています」
反町キャスター
「年金、医療・介護、子育て、この3分野がある中で、削りやすいのは医療であるという、そういう見方でもあるのですか?」
塩崎厚労相
「いや、逆に、年金、医療・介護、その他の社会福祉。だいたい半分が年金です。ところが、年金というのは、平成16年に、マクロ経済スライドというのを導入して、大改革というのは予定をされていないですね。そうなると、次に大きいのは医療、介護。この2つが大きいし、これからは地域包括ケアシステムというのをつくろうというぐらい、医療と介護、ほぼ一体的なものですけれども、医療の方が40兆円近い。一方で、介護は10兆円。4倍の大きさがあるということで、年金をあまり触れないとすれば、医療・介護から、そして生活保護とか、そういったところでこれから努力ができるのはないかということで、焦点が当たっているということですね」
反町キャスター
「先日、社会保障の基本的な考え方、骨太の方針の中で、こういう文言が入っています。これまで3年間の経済再生や改革の成果により社会保障関係費の実質的な増加が1.5兆円程度となっていること等を踏まえて、その基調を2018年度まで継続していくことを目安とすると。これは、放っておいても社会保障関係費というのは年間1兆円ずつ増えていくものを、これを半分ぐらいに抑えていこうではないかと言っている、主旨はそれでいいですよね?」
塩崎厚労相
「これはこれまで過去3年間、安倍内閣ができて、2年半。だいたい3年間。経済も伸びました。従って、たとえば、生活保護が抑制されてきています。いろんな医療改革をやってきましたから、社会保障全体として、医療だけではないです。5000億円ずつぐらい伸びてきて、3年間経ちましたね。その基調をこれから18年まで、ですから、15年、16年、17年、18年と継続していくということをだいたいの目安としましょうということで、2006年の骨太方針のように、毎年2200億円の伸びを抑制するという、機械的な抑制策をとったことと違って、少し経済の再生、成長というものが社会保障にゆとりをもたらすという意味において、これも大事だよねということで、経済再生も続けよう。いろいろな社会保障改革を続けていく。だいたいこのような基調でいけば現在のような感じでいけるのではないかということですけれども、ガチガチなことをやりませんと。そういうことを、これはざっくりと言っているわけですね」
反町キャスター
「塩崎さん、社会保障関係費というのは、僕らが聞いている限りでは、要するに、高齢者が増えることによる自然増も含めるとだいたい年間で、放っておくと1兆円ずつ増えてしまうものだと。これはだいたいそういうものですか?」
塩崎厚労相
「自然体でいけば、我々は概算要求の時、伸ばす時はだいたい1兆円ぐらいの伸びはあるということで…」
反町キャスター
「それが、5000億円で、ここ3年済んでいるというのは、それは経済再生や改革の成果。あまり無理をしていないという意味ですか?」
塩崎厚労相
「いや、改革はやるべき改革をやってきているんです。医療でもそうです。介護でもそうです。そういうことの努力があって、なおかつ経済再生で先ほど申し上げたように生活保護はすごく相関していますから。そういうものも抑えてきましたというようなことを、総合して見て、ここ3年間は努力の成果で1兆5000億円の伸びで済んでいますねと。これをがんばって続けていこうではないですかということを言っているんです」

後期高齢者の窓口負担
秋元キャスター
「骨太の方針では、社会保障分野の改革の1つとして、負担能力に応じた公平な負担、給付の適正化をあげているのですが、その主な内容がこちらです。後期高齢者の窓口負担のあり方を検討。マイナンバーを活用することなどにより金融資産等の保有状況を考慮となっているのですが、まず医療機関での窓口負担についてですけれど、現在どのようになっているかと言いますと、現在は義務教育就学前が2割負担。義務教育就学後から、70歳未満が3割。70歳から74歳が2割。75歳以上が1割となっています。骨太の方針では現在1割となっている後期高齢者の窓口負担のあり方について、負担能力がある人については検討をするとしているんですけれども」
塩崎厚労相
「基本的な考え方は負担能力に応じて負担していただく。つまり、高額所得者は負担をしてもらい、所得の低い方は軽い負担をしていただくというのが基本ですね。それは75歳以上1割になっていますけれども、既に、高額所得者の75歳以上の方は3割になっています」
反町キャスター
「高齢の高額所得者も3割の負担になっているのですか?」
塩崎厚労相
「なっています」
反町キャスター
「なっている。となると、さらに3割を超えるというような、今度は、現役世代より高い負担率になってしまうので、後期高齢者の高額所得者の3割以上というのは、事実上ちょっと変な話になりますよね?」
塩崎厚労相
「そこまではない」
反町キャスター
「そこまではないですよね。そうすると、政府として窓口負担にあり方についてという意味でいうと、可能性があるとしたら高額所得者のどこから上の人に3割にしてもらうのかという、その上限を直接下げていくとか。そういう検討をこれからする?そういう意味でよろしいですか?」
塩崎厚労相
「そういうことはあり得ますね」
反町キャスター
「横倉さん、日本医師会としては窓口負担の増額。これは基本的に反対ですよね?」
横倉氏
「ええ。私ども、負担能力に応じた負担といいますか、それは以前から強調していました。そういうことで高額所得者の負担が上がってきたということは理解しています。しかしながら、窓口負担を増やすと、どうしても受診抑制と言いますか、軽い病気の時に、なかなか医療機関にかからないし、軽い病気と思っていたら、酷い病気だったというのはよくあるわけですね。ですから、窓口負担というのはそんなに高くしない方がいいというのが、原則あります」
塩崎厚労相
「医療を考える時には、財源が3つしかないですね。1つは保険料です。これがだいたい半分ぐらいあるわけですね。次に出てくるのは公費。これは国と地方と、それぞれですが、いずれにしても税金ですよ。現在の窓口負担、これが約1割強で患者負担。この3つでしか成り立っていないのが医療です。充実しようと、この医療のパイを大きくしようと思ったら、どれを大きくしますかということを決めないといけないですね」
反町キャスター
「公費はこれ以上、増やせない?」
塩崎厚労相
「いや、それは何でもあり得るわけですけれども、それは国民がどう納得をされるかというのにかかるので、これは全て負担をするのは政府とかではなくて、基本的には個人か企業が負担をするわけです。従って、だから、経済財政というのはすごく大事で、負担する人達の力が弱くなる時に、これを増やそうと思っても無理です。それを強くするのがベースです。保険料を上げられますか。公費を上げられますか。今度、消費税3%を上げたあと、10%に上げます。あと窓口どうしますか。どれが皆さんが1番納得できるのですか。もし増やすとすればという話なので」
反町キャスター
「どこですか、厚労省の方針?政府の方針としてはどれを増やすのですか?」
塩崎厚労相
「それはもう議論次第だし」
反町キャスター
「まだ決めていない?」
塩崎厚労相
「現在それは何も決めていませんし、この3つのどれにしますかということを皆で議論をしなければいけないし、保険料をいろいろな保険者によって負担が違うわけですから。所得も異なるわけですから。だから、皆さん、どうしましょうかということをよく聞いてもらわないといけない」
反町キャスター
「厚労省はまだその問いかけの段階ですか?これでいくぞというのを決めていない?」
塩崎厚労相
「絶えず問いかけをしながら…」
反町キャスター
「それでは、ずっと問いかけてばかりで、決まらないではないですか?」
塩崎厚労相
「いやいや、だから、これから税と社会保障の一体改革というので、消費税を上げて、これを全部フルに使いますということを決断しているわけですね。毎年そんなことを決めていくわけにいきませんから。いつもこういうものはメニューとしてやって、やれることは何だろうかということを考えていくということを大事にしないといけない」

負担能力に応じた公平な負担
反町キャスター
「要するに、現在の話の窓口負担に関してというところ、患者負担です。横倉さんの医師会としてはこれを増やすのには反対だ、賛成ではないと。公費については、消費税ではなくていろいろあるにしても、医師会としては財源、医療費と言うか、予算を獲得、財源を確保するために保険料を増やすべきだという考えですか?」
横倉氏
「そうですね。私どもは以前から、社会保険の保険料を一変してほしいと。イーブンにね」
反町キャスター
「現在、何種類ぐらいあるのですか?」
横倉氏
「現在、協会健保と中小企業の方が入っているのが10%ですね。それと組合健保。大きな会社の健康保険組合8.86%ですね。それと共済組合がありますね。国家公務員ですが7.71%。地方公務員は9.53%と。私学共済というようなのがありますね。私立大学等の職員。それが6.7%と、非常に差があるんですよ」
反町キャスター
「まちまちですよね。保険料率の推移は、共済組合の8.2というところ、2013年の数字になっているんですけれども、その意味でいうと、同じように労働している、同じとは言わないまでも、同じ国民の中で同じ保険制度に入りながらも、職種によって、保険料率が10%だったり、9%だったり、7.7%だったり、これは医師会からすると不公平だと。だから、高い方にあわせるのですか。低い方にあわせるのですか?」
横倉氏
「できれば高い方にあわせて、医療の充実にそれを使ってほしいというのが、我々の主張ですね」
反町キャスター
「窓口負担を増やすぐらいだったら保険料率を高い方にあわせて、それを財源としたらいいのではないかと。これは塩崎さん、いかがですか?」
塩崎厚労相
「これはいろいろでして、これに現在、入っていない、1つ大きな塊があります。それは国民健康保険というのがあるんですね。今度、市町村から都道府県に平成30年度からなります。この間、法律が通りましたから。そこの負担というのが皆さん、あるんですね。これは率でなくて、額で決まってくるものです。大企業を中心に組合健保というのが先ほど、9%ぐらいありましたが、実はいろんなところがあって、それぞれの保険料率が違う。これは平均にしてみればですけれど、バラバラ。低いところはかなり低いところも入ります。そういうところ全部、たとえば、自由にしますとなると、何で我々のところは若い集団なのにそんなに高くしなければならないと。そうすると、結局、高齢者のためだけに、若い者からとるのではないかみたいな、ご不満も忘れてはならない」
反町キャスター
「でも、利率が1番低いのは国家公務員共済ですよね。国家公務員共済組合というのは若い集団ですか?違うでしょう」
塩崎厚労相
「いや、だから、他と比べれば若いわけです、全然。だって、卒業した人が、つまり、退職した人達が国民健康保険に今度、入ってくるわけでしょう。ここが、だから、1番の高齢者集団ですね。ですから、公務員にしても、あるいは私学共済にしても、比較的若いです。だから、低くて済むわけです、病気になる人が少ないから。そういうことで、いいのですかということで現在、保険者間でお金をやりとりして均すということでやっていますけれども、かなりいろんなご意見もあることは事実なので、この保険料ということだけでも、まだいろんな意見が出て、なかなかまとまらないということです」
反町キャスター
「皆10%にすれば、公平感は増すのではないのですか?そういうものでもないですか?」
塩崎厚労相
「それは過去をみれば、10%でいこうということはできますけれども、過去からずっときて今日があるわけですから、その人達がいきなり10%になるということについて、どう言うかというのは、それは別ものであって、そう簡単なものではないので、それがまさに、民主主義のやらなければいけない、解決しなければならないことだと思うんですね」

マイナンバーの活用法
秋元キャスター
「骨太の方針では、負担能力を把握するためにマイナンバーを活用することなどにより金融資産等の保有状況を考慮、ということも書いてあるんですけれども、来年1月から運用されるマイナンバーですが、塩崎さん、厚生労働省はどう活用すべきだと考えていますか?」
塩崎厚労相
「医療に関しては、極めてプライバシーが高い情報です。個人の健康とか、病気とか、そういうことですから。従って、マイナンバーをダイレクトに、医療情報に使おうという発想はありません。ありませんが、その代わりに、医療は医療の番号というのを別に設けようということになっていて、それとマイナンバーをリンクさせるということで、結果としてはマイナンバーで使える行政の他のサービスなどとのリンクも可能になると」
反町キャスター
「僕がどこの病院に通っていて、どういう病歴があって、どういう治療を受けて、どういう薬を飲んでいるということが、そこを打つと出てくるようになるわけですか?おそらくは」
塩崎厚労相
「その保険者がデータを全部持っているわけです。そうすると、支払い基金が全部そこに集まって、あるいは国保連合会、どちらかが持っているということになって、そこに反町さんの病気のデータも入っているんですね。これは極めてプライバシーが高いわけで、絶対に流出してはいけないものです。これをダイレクトに、マイナンバーということは考えていません。しかしながら、一方、医療にとってはこれからはデータヘルスというコンピューターで、ビッグデータで保険者を、たとえば、最低50万人とか、そういう単位で初めて有効な医療の分析ができる。そうすると、どういう治療方法が良くて、この治療法だとどういうリスクがあって、どういう合併症があり得て、どういう他のやり方があるかということを、医療の標準化をはかることによって、できるようになるんですね。そのためにも番号をそれぞれにつけて、データに落として持っていることは整理ができていると、保険者が移った場合、たとえば、ご卒業され、定年退職で国民健康保険といった時に、同じ医療の番号を持っていれば、そちらに移っても、へっちゃらと。そういうこともできるようになるのではないかなと思いますが、いかがですかね」
横倉氏
「そうですね。健康診断が1番著名ですよ。日本は生まれた時から高齢者になるまで、ずっと毎年、検診を受ける仕組みが法的に決まっているんですよ。しかしながら、法律は全部違う。子供の頃は乳幼児保健。これは厚生労働省。学校に行ったら学校保健。これは文部科学省の管轄。働きだしたら、これは安全法ですね。これも厚生労働省、労働部門の管理。高齢者になってくると、厚生労働省の管轄。一貫性がないですよ。だから、データをちゃんと統一して見られるようになれば、健康診断を何のためにするかというと、その時の健康状態をチェックするのはもちろんですが、いろいろ血液の検査とかやりますね。そうすると、このデータで、こういう生活をしていれば、あと5年後にあなたは糖尿病になりますとか、高脂血症になりますよとかいうようなことが想定できるわけですね。だから、データを連続性に見ていくというのがすごく重要。そこで、どういう生活をしてください。食事は変えましょうというような指導をしていく。そのためには統一した医療ナンバーが必要になってくるわけですね」
反町キャスター
「データ化することによって過剰投薬とか、過剰診療とか、そういったものが防げるのかどうかという議論があります。そこに効果はあるのですか?個人には寄せない形でデータとして分離して活用するようなデータシステムになるのですか?」
横倉氏
「それは現在、支払基金とか、国保中央会という、審査機関があるので、そこで全部、番号で名寄せができますからね。それは当然ながら過剰診療とか、重複診療ということについて、チェックができるし、現在はよく薬の問題が出ますね。そういうのも全部わかるようになるんですよ。そうすると、そういうところで効率的な医療ができるようになってくるということになりますね」

医療費抑制と後発医薬品
秋元キャスター
「後発医薬品の普及についてはどのような見解を持っていますか?」
横倉氏
「まず後発医薬品、いわゆる特許の切れた薬の使用というのは促進すべきだと考えています。それで、薬剤費をある程度落とすということで、結局、なぜ医療費の効率化をはかるとか、はからなければいけないかというと現在どんどん技術革新が進んできます。新しい再生医療がどんどん出てきますね。そういうものに必要なお金を使うと、医療費を使うという転換をしていかなければいけないわけです。そういうことであります。しかしながら、問題は後発医薬品の場合、いくつかまだ問題が残っているので、はやく解消してほしいと大臣にお願いしているんですから。1つは、流通が改善されてない。もう少し改善してほしい。全国津々浦々に至るまでちゃんと提供してほしいということ。もう1つは、特許が切れた途端に30種類以上の後発品が出るわけです。これも大変な問題で、患者さんにとってみれば剤形も全部違う、色も違うということになると、私は同じ薬を飲んでいるのかしらということで心配になる。そういう問題がある。それと一部ですが、薬の溶け方の違い、添加物の違いで先発品同様の効果がないというような患者さんの訴えも実際あるわけです。だから、そういう問題をはやくクリアしてほしいということを大臣にもお願いしているところであります」
塩崎議員
「いずれも大事な問題だと思います。たくさん出てきちゃうのは、そうすると地域によってお医者さんが処方しても、それはありませんとか、薬局行って、そう言われちゃったりするので、その地域には何があるのかというのをある程度リスト化しなければいけないとか、そういうのもあったりすると。品質は当然のことだと思いますし、品質はジェネリックメーカーの質を上げるというのか、それを我々もバックアップしなければいけないし、今回、このジェネリックの問題をやる時には、我々は産業政策としても少し欲張って、育てることをやろうと思っています。それは、1つはジェネリックメーカーそのものを良いモノを安く提供してもらうために育っていただく。もう1つは、ジェネリックが増えるということは、新薬メーカーがどうなるのかということが少し心配になる。新薬メーカーというのは経済の牽引役ですから、ここも強くしていかないといけない。それをどうするという産業ビジョンが、医薬については新薬からジェネリックに至るまで全部について、医療が先進国になるためには、研究開発を含め、大学、あるいは病院、大学病院の質をかなり上げてかないといけないので。こういうところを総合的にやっていこうではないかということを言っていて、医療に関しては、我々は今年、確か夏までに医療産業のビジョンというのをやろうと思っています。それから、調剤薬局、薬局の問題についても年末までに、新しい、現在、大きな病院の前にずらっと並んでいますが、そうではなくて、かかりつけ医で一元的、継続的な服薬指導ができる情報管理をして、たとえば、出張に行った時にたまたま病気になって、お薬をいただく時に、あなたは何を飲んでいますかと、聞かれたってわからないでしょう。それをデータでちゃんと持っていれば、どこに行っても一元的管理ができることになればいいということなので、薬の問題についてはいろんなことをやってみたいとに思っています」
反町キャスター
「財政諮問会議の民間議員が、ジェネリック普及のための1つの方法として、先発薬を使うのであれば、保険料の負担というのはジェネリックの分だけにして、先発薬とジェネリックの価格差を個人負担にしたらどうだという提案が出ています。それについてはいかがですか?」
塩崎厚労相
「確か骨太にも入っていると思いますが、これについていろんな意見があると思います。それは1つの考え方としてあり得る話だと思っていますが、ただ、これまでドイツで似たようなことをやって、うまくいかなかった。いろんなことがあるので、産業政策としてどうなのだということも含めて、しっかり議論したらいいと思います」
横倉氏
「後発医薬品が、全国津々浦々あるならばいいのですが、現在まだそれだけないわけですから、そういう参照価格制度と言いますけれど、そういうものを導入することによる弊害がまだあります。それがなくならないといけないということですね」

医療・介護体制の適正化
秋元キャスター
「都道府県別の1人あたりの医療費について、なぜこのように地域差が出てしまうのでしょうか?」
塩崎厚労相
「どちらかというと、西高東低と言って、西の方は医療機関が多く、医療費が高くて、だいたいそうなっていませんか?それで、たとえば、病床数で多いのは、高知県が1番多いですね。1番少ないのは10万人あたりで神奈川県になっていますね。この差は3倍ですよね」
反町キャスター
「ベッドの数が多いと入院費が高くなるのはどういうことですか?」
塩崎厚労相
「これは診療報酬の点数というのも1つあるわけですけれども、入院をするとそれなりに医療費はかかる」
反町キャスター
「たくさんベッドがあると入院日数が伸びると、そういうことになるのですか?」
横倉氏
「入院医療費は外来医療費に比べると数倍高いわけですから」
反町キャスター
「ベッドの数と比例するというのは明らかにたくさんベッドがある地域では入院日数と受ける治療のコストも高くなっているという、何かおかしくないですか?」
塩崎厚労相
「10万人あたりの病床数が多いのは高知県、2番目鹿児島ですけど、一方で、平均在院数を見ても、1位は高知、2位は鹿児島になっているんですね」
反町キャスター
「何でそうなるのですか?」
塩崎厚労相
「だから、それはそういう医療行為が行動として、行われている」
反町キャスター
「高知や鹿児島の医療が、日数を手間暇掛けて丁寧にやっているとか、そういう意味ではないですよね?別に医療水準が県によって違うわけでも何でもないわけではないですか?」
横倉氏
「1つ言えるのは、介護施設の整備状況との関係。医療の病床の多いところはそれだけ介護施設の整備が少ないという」
反町キャスター
「介護施設が足りない分、病院が介護施設の役割を肩代わりしている」
横倉氏
「そういうことですね」
反町キャスター
「2014年の診療報酬改定で、医療サービスに対する料金に濃淡をつけることによってより在宅医療を進め、病床数の是正をはかるということを狙っているということですが」
横倉氏
「以前、そういう試みをやったわけですよ、政府は。7対1病床。患者さん7人に対して看護師が1人いると。それをつくったために、地域で大混乱が起きた。その反省があるので、あまり経済誘導でそういうことをすべきでないと思っています。地域で本当に必要な病態の方々がこれだけいるから、こういう病床が必要だということでつくっていくべきだということですね」
塩崎厚労相
「インセンティブとして何らかの形で移りやすいようにしてほしい。つまり、それは設備投資している人、こっちで設備投資をしないといけないということもあって、そういう声は現場の先生方から私の方にも届いています。毎年90億円の基金を、既に昨年からやっています。今年2年目。病床機能を分化させるために、最優先に使っていこうではないかという考え方で我々はやっていますので、もうすぐ今年度分の考え方を示そうと思っています」

塩崎恭久 厚生労働大臣の提言:『次世代のための医療改革』
塩崎厚労相
「皆保険というのは日本が生んだ素晴らしい医療の仕組みで、このいいものをどうやって持続可能にするのか、それは次世代のためだということで、改革をしっかりやっていくということが、財政の再建にもつながるし、実は保健医療2035と言いまして、30代、40代の若い学者さん、お医者さん、官僚が20年先の医療のビジョンというものをつくってくれました。次世代を担う人達の新しい医療でかなり大胆なことをいっぱい書いてありますから、厚労相のホームページに載っていますので是非見てください」

横倉義武 日本医師会会長の提言:『医療改革のソフトランディング』
横倉氏
「直近でもギリシャで大変な経済混乱が起きました。そういう混乱を起こすことなく、医療改革を行っていくということが大事だと思っています」