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2015年7月1日(水)
ギリシャ▽骨太の方針 甘利経済再生相に問う

ゲスト

甘利明
経済再生担当大臣 自由民主党衆議院議員(前半)
松沢中
野村證券チーフ金利ストラテジスト(後半)
伊藤元重
東京大学教授

名目3%・実質2%成長の前提
秋元キャスター
「実質2%程度、名目3%程度を上まわる成長を目指すというのを、基本的な考え方とし、2020年度にプライマリーバランスの黒字化を目指しています」
反町キャスター
「現在、歳出と歳入のギャップが16.4兆円あって、3年後には5兆円にしようと。その差の10兆円を何かで賄うわけですよね?」
甘利経済再生担当相
「歳出をカットしていく方は構造改革の実施をしていく、これまでの骨太の中にも幾つかあります。それを実行していく。それから、経済成長で税収を確保していくと。それから、日本経済全体の官と民が占める割合で民の占める割合を増やしていくことによって税収弾性値が随分変わってくると。だから、成長で稼ぐものと経済構造で民のシェアを増やしていくことで税収弾性値が変わってくると、成長、構造改革、節約、中身を変えることにより税収弾性値の底上げ。これの合わせ技を使って、そこまで持っていこうとしているわけです」
伊藤教授
「忘れてはいけないのが、2010年比で2015年までに半分に減らす。その延長線上で2020年までに黒字にする。そのラインはずっと直線で、これまで実現してきたわけです。1つは、デフレから脱却していく中で税収は増えているわけです。むしろ2.1兆円上ぶれして増えていますから。歳出もがんばって抑えているわけです。今年のケースで言うと、介護保険料だとか。ですから、歳出の伸びをできるだけ抑えられるようにやりながら、と同時に、デフレからの脱却ということをやれば、これまではできたわけですから、今後さらにスピードアップして、十分採算があうと思います」
反町キャスター
「これまでよりも加速しないといけない?」
伊藤教授
「消費税(の増税)がありますからね」
甘利経済再生担当相
「消費税が引き上げられる、8%から10%に上げる環境を整えることが大事だと思います。経済が失速していく中で消費税の引き上げは辛いですから」

社会保障費の抑制策
秋元キャスター
「骨太の方針では、社会保障費削減を掲げていますが、社会保障費は抑えられるのですか?」
甘利経済再生担当相
「かつての小泉改革ような支出項目ごとにキャップを被せていないですけれども、歳出を抑えこんでいく目安を設定してあります。1.5兆円というのは高齢化要因だけです。安倍内閣の3年間で結構うまく社会保障費は抑えているんですね。それは事実上、高齢化要因、つまり、高齢者が増えれば年金も増えますから、当然、国庫支出も増えます。高齢化に関わることによって増える支出だけで抑えていると。そのトレンドをこれから先も5年間もずっと続けますよと言っているわけです。ただ、これまでは物価も賃金もそう上がらないできた。これからは物価も賃金も上がっていきますから、その要素は見ましょうと。でも、それ以外は見ませんよということですから、見方によっては相当厳しい歳出抑制策です。その中で項目をいくつか出しています。これは皆、諮問会議の下の検討する会議で全部やるんです。どういう制度設計をしたらいいかとか、あるいは達成度指標はどういうものに置いたらいいかどうか、そういうのをしっかり設定していくことになる」
反町キャスター
「お前のところはもっと減らせという話はこれから始まっていくのですか?」
甘利経済再生担当相
「具体的な個々の数字が積み上がっていないという指摘もあります。それはやってみないとどこまで出るのかは確かにわからないところがあります。内閣府の役人で骨太方針に過去ずっと全て関わってきた人もいます。これだけ諮問会議の中の議論がそっくり骨太の中に入っていった例はこれまでありません、非常に意欲的だと思いますと。ただ、これまでは掲げ、あとはそれぞれの省庁でやってちょうだいで終わってしまうわけです。だけれど、これを全庁的に指示を出して検証する仕組みをつくるというのも初めてです。だから、実効性が高いと思います」
反町キャスター
「景気に対する配慮もあるのですか?」
甘利経済再生担当相
「工夫をこういう形にしているんです。1番簡単なのは、中身をどうするとかではなく、上からどんどん切ってしまうというのが1番簡単です。これだと景気への下押し圧力になります。これを工夫して社会保障のサービスの質を落とさない。頭からカットしていくと質、量が落ちるかもしれない。質も量も落とさず効率的にやっていく。それから、もっと欲張りなのは産業化と隣接するような形でやって、税収が減るどころか、増えるという効果も一部であるのではないかと。たとえば、社会保障の隣接する部分で、先まわりして健康づくりという産業が出てきたとします。ここを使うと、社会保障支出がむしろ減っていくという効果があります。減っていくというのは財政再建しているんです。ここにできた産業が税収を生みます。利益を得て法人税を納める。これは増収効果になる。こちらが支出を減らす効果と、こちらが税収を生む効果と、両方を欲張って狙えるという効果があると思います」
反町キャスター
「2年や3年で効果が出る話ではないですよね。2018年の5兆円とか、2020年のプライマリーバランス黒字化にあまりこだわっていない?そんなことより遠くを見越して考えているんだよと、見た方がいい?」
甘利経済再生担当相
「2020年もこだわるし、それから先も。2020年はPBを黒字化するだけですから、GDP比を下げていく作業は、さらに健全化に向けての次のステージになるわけですから、そこも見越して、単純カットだと我慢がどこまで続くのかで終わってしまうんです。構造改革だと仕組みを仕込んでしまいますから、あとはオートマティカリーに稼ぐし、歳出カットしてくれるんです。そういう仕かけを仕組んでいくことが大事です。長期的に見て」

TPP交渉妥結へのシナリオ
秋元キャスター
「TPP交渉をめぐる今後の主な流れですが」
甘利経済再生担当相
「協定署名はアメリカの90日条項があります。議会提出の90日前に通告をすると。そうすると、合意ができて、3か月後が署名というのが順当だと思います。この予定通り妥結がなされれば、10月末から11月頭には署名ができるかなという形ですかね」
反町キャスター
「重要5項目があるとしても、総論として我々の暮らしはTPPによって良くなるのですか?」
甘利経済再生担当相
「良くなります。12か国全てにとって、もちろん、マイナス部分もあると思いますが。どこかの国はマイナスで、どこかはプラスではなく、大きさは変わるにしてもトータルでマイナスという国はありません」
反町キャスター
「それは、国内産業においても出っ張るところと引っ込むところがあると思うので、対策が必要になると思いますが、その対策については」
甘利経済再生担当相
「まず妥結しないとどういう対応が必要なのかがまだわかりません。妥結をして対応を練る場合も、基本的には農産物で言えば、再生産を強化していくために何が必要だと。基本的に再生産ができることを守るということが我々に課されている課題ですから。我々はこれで再生産が確保できると。しかし、それを強化するために何が必要かという議論はこれから先に出てくると。いずれにしても妥結してまとまらないと、それから先の話にはまだならないと思います」
反町キャスター
「国会にTPPの批准を求めなければいけないわけです。関係法案でこういう法案が必要ですよね。対策もと、これは一緒に進んでいくイメージですか?」
甘利経済再生担当相
「妥結をすれば、その国の国内にはいろいろな情報が出ます。妥結をしたのに一切内容を言わないということはできませんからね。そうすると、いろいろな議論が起こると思います。対策を一切しなくても良いというのがベストかもしれません。その中で、それ以降、法案の策定と平行していろいろな議論がなされていくのではないかと思います。ただ、対策と言っても署名しました、すぐに明日から対策が必要ですということとは違いますから」
反町キャスター
「臨時国会、年明けの通常国会があるのですが、関連法案とか、対策は通常国会でやっても構わない?」
甘利経済再生担当相
「関連法案はできるだけはやくどの国会にも出すと思います。日本も臨時国会で間にあうならわざわざ年を越す必要はありませんし、臨時国会はまさにTPPがメインテーマになると思いますし。忘れた頃、議論するつもりはないと思います。できるだけ近い国会に出した方が良いと思います」
反町キャスター
「農業対策とか、痛みに対する手当ては通常国会でいいかなということになってくるわけですね?」
甘利経済再生担当相
「基本的にそれによって対策をしなければならないことを目指してはいきますが、再生産をさらにあと押ししていく必要性はあるという議論は出てくるかもしれません」
反町キャスター
「対策をするということを政府としては正式に表明していない?」
甘利経済再生担当相
「いないです。妥結した結果、どういう声があるかということです」

甘利明 経済再生担当大臣の提言:『生産性革命』
甘利経済再生担当相
「成長戦略は新しいフェーズに入るんです。これまで受給ギャップを埋めてデフレから脱却をする。体で言えば、病気の体を健康体に戻す。これからは健康体な体を強靭な体にしていくわけですね。競争して負けない体にしていくわけです。そのために新たな革命が必要だと。これはまさに未来への投資を通じた生産性革命というように命名しています」
反町キャスター
「痛みは伴いますか?」
甘利経済再生担当相
「前向きな取り組みですから。企業で言えば、生産性の高い、利益率の高い中身に移っていくわけです。働く人もそういうスキルをもって移動していかないと。生産性の高いところに移るということは、給料が上がっていくということですから。給料が上がるためにはスキルアップをしなければならない。スキルアップをするためには自分のスキルがどれくらいなのか自分でチェックできる仕組みをつくらなければならない。人間ドックならぬスキルドックみたいなものを設け、自分のスキルが現状どれくらいあるか、スキルアップするためにはどういう職業能力をつけなければならないのかを自分自身でわかるようにして、職業能力をつけられる環境をつくっていくということです。企業も生産性の高いところに移っていく、働き手も給料が上がっていくような生産性の高い能力を身につけていくと。これが一体で動いていくということです」

緊迫するギリシャ財政危機 世界と日本経済への影響
秋元キャスター
「ギリシャの債務延滞をどう見ていますか?」
松沢氏
「既に今回、国民投票をやると言った時点で、金融市場ではおそらく今回の6月30日の債務返済は難しいだろうという見方をしていましたので、ある意味想定通りということになっています」
反町キャスター
「延滞国というのはステータスとして、どういう状況を指すのですか?破綻はしていないのですか、まだ?」
松沢氏
「そうですね、貸し手が公的機関ということで、基本的にはまだ公的機関との間で債務の繰り延べをしているだけだという建てつけですね。ですから、格付け機関がいうところのデフォルトではないという評価をしようとしているという…」
反町キャスター
「微妙な表現ですね。しようとしているというのは」
松沢氏
「ただ、実質的に、債務が繰り延べられた時点で、金融市場の人間が実質的に考えるのが、デフォルトをしたんだと」
反町キャスター
「金なら払えんとチプラスさん言っているわけではないですか」
松沢氏
「ただ、それを公的機関が認めてしまえば、基本的には中央銀行が現在ギリシャに供給している資金供給も止めなければいけなくなってしまう。そうすると、本当の意味でギリシャの銀行にお金もまわらなくなるし、ギリシャの経済運営そのものが完全にそこで断ち切れてしまうんですね。それをしたくないので、現在まだデフォルトではないよと言っています」
反町キャスター
「金を借りている相手がIMF、国際通貨基金だから、そういう状況が許されるのですか?」
松沢氏
「そうですね。ただ、公に発行されている、たとえば、国債の償還ができませんでしたと。これは実際7月20日に(償還期限が)くるのですが、これがもしできなかった場合は、この時点で誰が何と言おうと、これはもうデフォルトだということになりますし、ECB(欧州中央銀行)はその時点で現在やっている緊急資金支援も止めなければいけないという状況におそらく追い込まれるということです」
反町キャスター
「ギリシャがIMF、国際通貨基金に対する借入金の返済ができなかったという事態を受けて、この国をデフォルト、破綻した国だよと認めるのか、まだ返そうとしているんだけれど、ちょっとまだ返せないだけだねという延滞国というところに留めておくのかというのは、これ誰が決めるのですか?」
松沢氏
「現在ギリシャが借りているお金のほぼ全てに近いところは、ユーロ圏内の公的機関、IMF、それから、ギリシャ内の民間銀行だけですね。ですから、要するに、この中である程度合意がされていけば、基本的に何とかなるという考え方です。おそらく現在の時点でまだユーロ圏はギリシャをユーロから離脱させたくはないし、ギリシャもおそらく債務返済の繰り延べさえしてくれれば、再建案の譲歩さえしてくれれば、彼らも残りたいというのが本音だろうと思っています。ですから、そのへんはある意味で、暗黙の同意があるのではないかと思っているんです」
反町キャスター
「チプラスさんは国民投票に向けて皆にノーと言ってほしいという趣旨の話をされていますよね。これは単純にチキンゲームになっているわけですか?」
松沢氏
「いわゆるこれは瀬戸際外交です。チプラスさんの武器というのは何かというと、こういったことで市場の不安を引き起こすことによって、ギリシャだけでなく、イタリア、スペイン、こういった比較的欧州の中で信用の低い国、ここに問題が波及し、金利が急騰してしまうこと。こういったことを望んでいるんだと」
反町キャスター
「どういうことですか?」
松沢氏
「つまり、チプラスさんにとっての交渉上のレバレッジは、要するに、ユーロ圏からギリシャが脱退したら、えらいことになりますよと。世界中にまたリーマンショックが訪れますよということを見せなければいけない。ただ、ギリシャの国の力だけではできないですね。ギリシャというのは経済規模にして、ユーロ圏のわずか3%にすぎない。ですから、今回デフォルトした金額にしても先日のプエルトリコの方がはるかに大きいぐらいですから。実は、金融市場の中では、彼らがデフォルトすることと、どこかのタイミングでユーロ圏から可能性としては離脱することも、ある程度含めて折り込みにいっています。ただし、もしユーロ圏から彼らが本当に離脱して、市場が次のギリシャを探しにいった時、イタリア、スペインが候補です。この時は状況が変わってくると」
反町キャスター
「それは規模が大きいから?」
松沢氏
「まったく大きい。民間に多くの債権が抱えられているという」
反町キャスター
「IMFとか、欧州中央銀行が相手ではなく、民間銀行がイタリア国債やスペイン国債を持っているから影響が広がると?」
松沢氏
「日本の投資家でもだいたい10兆円単位でこういう資金を…」
反町キャスター
「日本も持っているのですか?」
松沢中
「持っています。生保ですとか、銀行はこういったところに結構、積極的に投資しています。これがまさにリーマンショックのいわゆる伝染と言われた、結局投資家が損を被って、他の資産で益出しをしてというスパイラルが金融市場を崩壊させるという、これがまさにリーマンショックで、そのギリシャ版が起こるのだよということをチプラスさんとしては示したかった。だからこそ、こういった脅し外交に出てみたのですが、ただ、この数日を見てみると、確かにイタリア、スペインの金利は上がったのですが、正直なところ、本当に小さな幅でしか上がらなかった。たとえば、2012年に欧州危機というのが起こりまして、この時にイタリアの金利というのは4%をはるかに超えて、ドイツとの金利の差が開いた。これはまずいということになったわけですけれど、現在、足下では1.5%しか開いていない。ですから、ある意味、安定した状況ですね。実のところチプラスさんとしてはこの数日で、脅し外交はもしかしたら効かないのかなという空気を見始めている気はします」
伊藤教授
「2012年にギリシャの問題に端を発して、イタリア、スペイン、ポルトガルがワーッとなっていったんですよね。あの時はユーロに決定的な欠陥があったんです。絶対にありませんけれど、仮に日本やアメリカの国債の金利がもし上がるようなことがあれば、不自然に、これは日本でいえば日本銀行、アメリカでいえば中央銀行が必死になって守るわけですよ。ところが、当時はギリシャだけではない、イタリア、スペインの国債の金利が上がっていっても、結局ECBは買いではなかったわけですよ。それで、結局、ワーッといっちゃったわけですね」
反町キャスター
「買いにいけない理由があったのですか?」
伊藤教授
「おそらくはユーロという共通通貨の中で、中央銀行が唯一フランクフルトにあって、やるということだと思う。ところが、2012年の夏に欧州中央銀行の総裁が、これはいかんというので、徹底的に守るんだという姿勢を示して、それで何が起こったかと、スーッと落ちてきたわけですよ。そういう意味で、今回と違うのは、ギリシャはこういう状況ですから、非常に不自然な状況になっているわけですけれど、スペインやポルトガルの金利が急速に上がっていくかというと、2012年の状況とはかなり違うという意味で見ているんだと思うんですね。そこが今回と前回の違いだと。ただ、もちろん、政治は何が起きるかわかりませんからね。スペインもこれから選挙があるわけだし、今回のギリシャの大統領みたいにちょっと私から見るとおかしいのではないかというような人が出てきたりすると、何が起こるかわかりませんけれども、現在のところはおそらくギリシャ問題と、それ以外の問題というのは分けて考えた方がいいのかなと思います」
反町キャスター
「ギリシャの次に、スペインやイタリアがそういう動きになった時には、ユーロ圏のルールはあるのですか?」
松沢氏
「今回のギリシャにあてはまるのですが、金を貸す側であるEUの言うことを聞きなさいと。財政再建案にのって、今回で言えば、年金改革をして、言ってみれば、窮乏生活を受け入れなさいと。今後イタリア、スペインに同じような状況がきた時もまったく同じことです。財政再建案を提出する代わりに、ECBが資金をお貸ししますよと。だから、その財政再建案を国民が受け入れられるかどうかに尽きると思います」
反町キャスター
「先月29日、中国の李克強首相が『ギリシャとユーロ圏がともに危機を乗り越えられるようにするよう中国は建設的役割を発揮したい』と話しているのですが、どういう意味ですか?」
伊藤教授
「いろんな意味があると思うんですけれども、1つは、地政学的と言うのですか、ギリシャの場所は非常に重要ですから、これはむしろ中国よりもロシアでしょうけれどね。中国自身も、そういうところを切り崩していくことによって、自分の影響力を広めたいという思いはあるんだろうと思うんですね。ですから、そういう意味では、絶好の狙い目だいうことだと思うんです」
松沢氏
「先ほど経済的な切り札がイタリア、スペインだったと。これが効かなかった時に、ギリシャが持ち得るもう1つのカード、ないしは、これは究極のカードですけれども、これは軍事カード。つまり、ユーロ圏が許してくれないのであれば、ロシアなり、中国にうちの港を貸しちゃいますよと。船も渡しちゃいますよと。ここに社会主義の拠点が1つできますよというのが最終的な脅しです。ここまで本当にいってしまうとおそらく経済的だけではなくて政治的にもギリシャは完全にユーロ圏から孤立するということになると思いますね」
反町キャスター
「先ほど言った、いろんなカードをちらつかせながら、まだ交渉の余地はある?」
松沢氏
「そうですね」
反町キャスター
「EUの国際世論は、ギリシャに対してどういう目線でいるのですか?」
松沢氏
「1つ重要なのは、現在ユーロ圏の経済というのは比較的良くなってきていると。イタリア、スペインも含めて。だんだんいわゆる次のギリシャはないという見方が増えてきている。だんだんギリシャだけが孤立する方向に目線がいっていて、経済カード、政治カード、軍事カードを切れば切るほどに、ギリシャという国がユーロ圏から孤立していく可能性が高いと思っています」

今後のシナリオ
伊藤教授
「2つの面があって、EUの首脳とチプラスさんとの対立と、EUとギリシャという問題があって、1番の楽観的なシナリオを考えれば、今度の国民投票で、ヨーロッパのユーロの財政再建路線をある程度受け入れると。現在の首相が退陣し、挙国内閣ができてというのがあり得るわけですから、そういう意味で、現在は彼がギリシャのトップで複雑なゲームをやっているんですけれども、次のギリシャの顔が誰になるかというのが大きなイシューだと。だから、国民投票を仕かけたというのは諸刃の刃で、彼の力が強くなるのか、むしろそれによって彼自身も引かざるを得ないという状況になるのか。そういう意味では、5日の国民投票の結果が重要だと見ています」
反町キャスター
「えっ!? でも、国民投票の結果、緊縮策はいいと言って、チプラスさんが俺、辞めるとなると、総選挙となると、政治的空白ができる。次の償還は7月20日ですよね。どうなるのですか?」
松沢氏
「おそらくECBはその償還までは現在の緊急支援を切らないと思います。是が非でもEUとしては20日の償還に何がしかの形で間に合わせる資金繰りの手段を考えると思います。その間に選挙の結果が前提になるかもしれませんが、それを前提にEUは資金の支援をしますよというプログラムを、5日の国民投票が終わった時点から、ドイツを中心に組んでくるのではないかと思います」