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2015年5月25日(月)
日本の電源構成のあり方 “原発20~22%”是非

ゲスト

片山さつき
自由民主党資源・エネルギー戦略調査会副会長 参議院議員
田嶋要
民主党エネルギー環境総合調査会事務局長 衆議院議員
柏木孝夫
東京工業大学特命教授

2030年“エネルギーミックス” 経産省の骨子案は
秋元キャスター
「経済産業省が公表した2030年のエネルギーミックス電源構成の骨子案。電源のそれぞれの比率など、どのように決められたものなのかについて聞いていきたいと思います。その中で、最も注目されますのが、この骨子案の中でも、原発比率20~22%。再生可能エネルギー比率が22~24 %。この部分ですけれど、柏木さん、今回のエネルギーミックス。どういった方針でつくられたものなのでしょうか?」
柏木特命教授
「こういうのを考える時には、節電、省エネというのを電気だけでやっていますから、どれだけ節電ができるか。極端なことをやるわけです。一応、電力の需要をきちんとしたうえで、その中で日本のエネルギー政策のバイブルと言われている、このエネルギー基本計画。昨年の4月11日に先生方が閣議決定をして、準じた形で、ミックスを決めていくと。その時にまず省エネをやって、節電をやって。それから、最初にやらなければいけないのは再生可能エネルギーをどれぐらい入れられるかと。再生可能エネルギーにもいろんな種類があって、たとえば、固定価格買取で随分増えていますけど、中小水力だとか、地熱だとか、それから、バイオマス。比較的、天候に左右されないで、安定供給できますね。これは原子力代替だという位置づけをします。物理的に入れられる量をダーッと積算するんです。妥当なところを。現在、中小水力がこれぐらいあって、手を挙げているのはこのぐらいあってとか、固定買取価格がいくらでとか、いろんな事業者がいます。それをまず入れて、かつ不安定の電源。これは原子力のように一定の電源ではないわけです。ふらふらしていますから。比較的きまぐれ電源です」
反町キャスター
「太陽光とかですね?」
柏木特命教授
「そうです。風力、太陽光です。これは、化石燃料を減らすことができるから。それも最大限どれだけ入るか。入れるんですけれども、ここに対して、3つの条件がつけられたんです。この3つの条件の1つ目は、まず自給率。この自給率25%というのを目安にしたい。現在6%です。昔は、原子力は燃料棒1回入れると、1年間走りますから、その間にいろんな化石燃料が、価格がボラティリティというか、変化をするから、備蓄をしたりすれば、国民生活が安定できるということがありますね。そういう意味で、原子力も疑似自給のエネルギーとして数えることができることも可能だと。ただ、一般的には、再生可能エネルギー、国産エネルギーですから、できれば、これを25%ぐらいまで持っていきたいというのが1つ目のポイント。それから、2つ目のポイントは、コスト。現在だいたい家庭で2割上がったでしょう。東日本大震災後、原子力ゼロ。原子力が安いですから。1KW/H。KWとKW/Hがわからない人がいるので、ちょっと簡単に説明しますと、100Wの電球を10個点けると1KW。それを1時間点けた時のエネルギー量、電力量。これを1KW/Hと呼ぶんです。これがだいたい、昔、24円ぐらいだったんです、家庭用で。25円とか、24円とか。それは量によって違うんですけれど。それが現在、27円、28円ぐらいいっているのではないですか。電力費が上がっているはずです。それにまずサーチャージというか、固定価格がついていますから、随分電力が上がっている。ですから、どうも、そのコストを現在よりは下げると。2030年度で。これが2番目のポイントです。3つ目は、エネルギー起源のCO2を国際的に遜色のない形で持ってくるには、どういう必要があるか。そうすると、これはCO2の問題になりますから原子力比率20~22%。再生可能エネルギー22~24%というと、24%以上入れますと、コストがグーンと上がってきます。そうすると、現在よりは上がってしまうから、これはダメ。24%がギリギリだと。それで、そうすると、最後にCO2の問題で、できれば、CO2のゼロエミッション型、CO2を排出しないような電源をできれば50%ぐらいに持っていきたいんです。ところが、なかなかそれはうまくいかなくて結局、原子力が20~22%というぐらいの数で落ち着いていると。普通、40年廃炉でずっといけば、だいたい15%です。現在のエネルギーの基本計画に書いてある内容を順守すれば、そうなるんですけど、ただ、これには原則として40年と書いてあるわけです。現在、だいたい第2世代の原子炉が多いですから、普通、世界では60年は持つかもしれない。第3世代になると80年は使えますから。ですから、そういう意味では、少し寿命を60年まで延ばすものを、いくつか入れれば、これは現在の基本計画を逸脱しないで、かつ、この3つのポイントをどうにか満足しながら、原子力の比率がだいたい20~22%で、このゼロエミッション型の電源で44%と。原子力が20%だったら、再生可能エネルギー24%。原子力が22%に行くのだったら、再生可能エネルギー22で44。そういう非常に複雑な視点で、苦肉の策として出てきた答えの1つだと私は考えています」
反町キャスター
「コストは2030年だと、現在よりも2000億円減るということになっていますね。電力コスト、電気にかかる全てのお金は…」
柏木特命教授
「9.7兆円」
反町キャスター
「9.7兆円が9.5兆円になる見通し。これについては、議論としてはどういう経緯でもってまとまったのですか?」
柏木特命教授
「それは先ほど言った、2つ目のポイントでコストを上げないと。現在よりは上げないと。GDPは伸ばすけれども、コストは上げないと。ちょっと考えると相反することのように思いますけれども、そこを、だから、苦肉の策で、こういうことにしたわけです。そうすると、原子力は安いです。2030年で1KW/H当たりでだいたい10.1円とか。震災の直後に出した時は、私も委員だったけれども、8.9円で出したんです。8.9円。一応、1兆円ごとにいろんなお金をかけると0.09円上がっていくと。だから、20兆をかけたと」
反町キャスター
「それは今回の新しい基準に対する対策も入っている?」
柏木特命教授
「もちろん」
反町キャスター
「事故が起きた時の対策までも、全部含めて10.1兆円ですか?」
柏木特命教授
「廃炉技術が全部入っていますから」
反町キャスター
「いや、廃炉ではなくて、事故が起きた場合の?」
柏木特命教授
「事故が起きた時のそれは入っていない」
片山議員
「その事故リスク対応の事故補償金をどうするかという議論はあるんですけども、これまでに比べれば、一定の、いわゆる準備金みたいなもの。特に、民主党政権時代に入れられたんですね」
柏木特命教授
「そうです。世界一安全なものをクリアするために必要となる高コストのものは入っている」
反町キャスター
「事故リスクを入れた時には、要するに、火力は、12円か、13円ぐらいだったですよね?」
柏木特命教授
「13円ですか。12円か、13円」
反町キャスター
「それを超えるんではないかという議論は経産省の中での議論ではなかったんですか。
柏木特命教授
「それは入っていない」
反町キャスター
「この電源構成は2013年が火力、石炭。こういうものが多いんだけれど、2030年代においては、先ほど言われたように、再エネと原子力というものが22%と、22%前後で拮抗するような。火力とか石炭というものが、あわせて50%ぐらいですね」
柏木特命教授
「そうです」
反町キャスター
「この割合というのは先ほどの話で、そういうバランスでやっていこうということだったわけですね?」
柏木特命教授
「そうです。それが、少し天然ガスを増やしていると1%。これは、CO2の値も考慮して、環境省対応と言っても過言ではないと思います」

“原発20~22%”の是非
秋元キャスター
「昨年4月に政府が閣議決定した、エネルギー政策の基本的な方向性を示すエネルギー基本計画の中では、原発依存度については省エネルギー、再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより可能な限り低減させるとあるんですけれども、福島第1原発事故前の原発依存度がおよそ3割でした。2030年に目指そうとしているのが、20~22%ということで、事故前と比べますと3分の1の削減にとどまっているわけですが、片山さん、これは可能な限り低減させるという文言に合致した目標だと言えますか?」
片山議員
「まず安全性。そのエネルギーの自給率、経済性、さらに、環境と、この3つ。この両立の解にしか答えはないという意味では、このぐらいだと思うのですが、現在54基と言われていた原発が実際には現在43基です。福島第1原発が6つない。それから、廃炉が決まったものもあります。それに40年を厳格に適用しますと、2030年では14%から15%ぐらいの電源構成にしか、現在、先生がお示しになった前提では無理です。ただ、民主党時代から新規増設はしないという路線は政府が引き継いでいるんです、政権が交代しても。その前提で稼働率をどのぐらい上げられるのかという議論と、同じエリア内でのリプレース。福井県知事は、それはありではないのかとおっしゃって、それがあり得るかということの中で、はっきり言って、党内でも20~22%までいかないのではないかという異論もあります。ただ、それはあくまでも目安ですから。仮に経済界でアンケートをしても、2割いかないのではないかという答えの方が多いけれども、現在、我々の目の前にある技術、ウェアラブルな技術で、ゼロエミッション電源というものが、他に、すぐにできるわけではないということを考えると、責任ある与党としては、一定のものを入れていくという意味では、これは20~22%というのは通過点ではないかと私達は思っています」
反町キャスター
「どちらに向けての通過点ですか?それ以降、減っていくための通過点。それ以降増えていくための通過点なのか?」
片山議員
「基本的には可能な限り、低減ということが生きているわけで、それから、2050年に向けて、我々は水素社会というのを、これは総理も断言をされ、今度のオリンピックでは水素ステーションを完備のうえに、要人の送迎や、いろんな運送を水素の車でやると。それから、まさに、人工光合成ですとか、絞るとメタンが出てくる藻ですとか、あらゆるところにつけているわけです。それは2050年に効いてくるものとしてしっかりと見込んでいいと思っていますので、あくまで通過点だと」
田嶋議員
「可能な限りというのは、都合のいい日本語だから、どのような結果であれ、可能な限りやっていますということになるわけですけれども、事故のことを考えた時に、できる限り急ぐべしということだと私達はそう思っているんです。先ほど、10.1円という話がありましたけれども、非常に注意深く言わなければいけないわけで、10.1円からです。『から』がついていること。つまり、上の数字は定まっていない唯一の選択肢です。他は、1点で言っているか、幅で言っているんですけれども、原子力だけはわからないということです。その条件ですと」
反町キャスター
「その『から』には何が含まれているのですか?」
田嶋議員
「それは事故です。我々の政権時の事故確率と現在の政権の事故確率は確率が半分という前提に立っているんです。その理由というのはなぜかというと、安全レベルをこの間に上げたと。だから、事故の起きる確率は、現在4000ですね」
片山議員
「2000分のから4000分の、になったんです」
田嶋議員
「我々は2000でしたけれども、現在の政権は4000という前提に立っているんです。そういう確率でしかでかい事故は起きないという前提に立っているわけですね。地震が今日もありましたけれども、日本はこういう国にあるわけで、海っぺらに何基も並べてやっているような国ですから、それはできる限り早くなくしていくという前提に我々は立っていますので、同じ言葉としては可能な限りということになるかもしれませんが、私達は2030年代、幅を持たせて、2030年代に原発稼働ゼロを可能とするように、あらゆる政策資源を投入するという前提を与党時代に打ち立てましたので」
反町キャスター
「田嶋さん、今のお話だと、原発の価格競争力10.1円からになっている、『から』の部分を見ると原発は安いから。しかも二酸化炭素、温室効果ガスを発生しないから。温室効果ガスの部分はいいとして、原発の価格競争力は事実上、優位性はないと思っていますか?」
田嶋議員
「ヨーロッパではそうなってきていますし、日本も、私はだんだんそうなってきていると思います。時代は、再生可能エネルギーに味方をすると思います」

どうする? 核のごみ
秋元キャスター
「原発を進めるうえで大きな問題として、使用済み核燃料を再処理して、ウランやプルトニウムを取り除いたあとに出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの最終処分の問題があります。政府は先週金曜日、核のごみの処分について、新たな基本方針を閣議決定しました。ポイントを見てみますと、まず処分場の選定については、これまでは電力業界が主体となって公募する方式だったんですけれど、それをあらためまして、国が、科学的に適性の高い有望地を提示し、自治体に協力を求める。処分地となる自治体への新たな支援策を検討するというものになっています。処分方法については、核のごみは地下300mに埋めて隔離するんですけれど、核のごみを埋めたあとも取り出し可能にするということです。これまでの公募方式から国主導に切り替えましたけれども、その利点、どのようなものなのでしょうか?」
片山議員
「利点も何もこれまでもある意味、地方自治体の首長さんに責任を押しつけるようなことで、ずっとやってきました。結局、1つ手を挙げるか、挙げないかで、挙げたら、それは袋叩きではないけれども、ダメになったのですが、これはトイレのないサイクルだということで、1番の批判のもとで現在、ここで脱原発しても2万5000本の燃料棒があるわけですから、これは国家としての責任で、地球に対する、民族に対する、地球に対する責任ですから、これを何とかせざるを得ないで、そろそろ待ったなし。我が国は火山国で、地震国ですから、断層がどこにあって、火山状態がどのようになっているのか。ずっと何十年も調べているんです。ですから、断層の位置が急にどうだとか、火山帯が急にどうだということはないから、つくれる場所と、つくれない場所というのがあって、つくれないところはつくれないわけですけれども、つくれる場所がどういうところなのかを単品ではなくて、複数エリアで、地質学的、技術的、地震帯的とか、そういうことからいくわけで、日本の中にはフィンランドのオンカロのようなところはないというお話もありますが、掘っていけばそういうものもあると。300m以上の深層というのは国際的な潮流だから、その存在しないことはないだろうという認識のうえですね」
反町キャスター
「国内のそういう有望地というのは、有望地域みたいな言い方になると思うんですけれども、ボンと発表をするようなイメージで考えていますか?」
柏木特命教授
「それは難しい。それは政治決断ですね。ですから、現在公募制でやっても全然ダメだと。それはダメですね。手を挙げろと言ってもなかなか厳しい。ですから、これからは国が責任を持って、いくつかピックアップしていくんだという考えですから」
反町キャスター
「そうかと言って、たとえば、有望地であると発表されたところで受け入れの義務が伴うものでも何でもなくて、住民が嫌だと言えば、それ以上進む話ではありませんよね?」
柏木特命教授
「そうかもしれません。住民がほとんど、我々には影響がないということが、科学的にももちろん、明らかにせざるを得ないでしょうから、そういうことを冷静に見極めれば、そういう決断ができる自治体の首長を選ぶ可能性もあるのではないでしょうか」
田嶋議員
「与野党が対立する話ではなくて、どう次の世代に対して責任をしっかりと果たしていくかという問題だから、避けて通れないと思いますが、しかし、日本の不幸は、そういうことが決まる前に大事故が起きてしまったので、国民の強いアレルギーが他の国とは比べものにならないぐらいあると。私もフィンランド、フランスに行ってきましたが、40年ぐらい地域住民との対話を重ねて、だんだん絞り込んできて決まったと。ついこの間の新聞で、フィンランドがそういうことが出ていましたけれども、これだけ地震の多い国の日本でありますから、フィンランドと同じような土地があるとか、本当かなと私は思うわけです」
反町キャスター
「あるんですよね?」
柏木特命教授
「あると思いますよ」
田嶋議員
「私は知識が限られていますけれども、安定した地盤とか」
反町キャスター
「僕もあるのかなと思います。それはありますよ。日本にないとずっと教えられてきたような気がしますから」
田嶋議員
「科学的な側面と、それから、事故を起こしたあとになってしまっているので、まず安心感という意味での受け入れられる地域が、本当にあるのかと。この両面から私は本当に日本は厳しいと…」
反町キャスター
「田嶋さん、一応の確認。これまでのやり方では埒が明かなかったと。ここは認めますよね?」
田嶋議員
「これまでのやり方では、埒が明かなかった。要するに、その状態があまりにも長過ぎたということですよ」
反町キャスター
「そういう事態に対して有望地を提示し、実際に協力を求める。自治体への新たな支援策を検討する。このやり方について、新たなこの方向性については、反対ですか?賛成ですか?」
田嶋議員
「それは先ほど言ったように、与野党がないのだから。それはこれまでやっていたやり方で、公募で1か所は手を挙げましたけれど、頓挫をしたということでありますので。それはこういうやり方でもう1回がんばってみるしかない。ただ、40年は、過去の他国の実績からすると、かかるよねと覚悟をしないといけない」

“再エネ22~24%”の是非
秋元キャスター
「再生可能エネルギー(22~24%程度)の内訳ですが、地熱が1.0~1.1%程度、バイオマスが3.7%~4.6%程度。風力が1.7%程度、水力が8.8%~9.2%程度ということですが、この比率がベストだ考えますか?」
片山議員
「経済性の問題があるのと、エネルギー需給という点から見て、安定というのもあるので、まさに、地熱やバイオマスというのはある程度安定してできると。それから、水力も安定してできると。水力はベースロードに入れてもらったりしているわけですが、太陽光と風力というのは自然条件でぶれると。そのへんで我が国の火力への依存度とか、いろいろ考えたうえで、地熱、バイオマスをある程度伸ばしていくために、地熱においてはあまりにも環境アセスメントとかがかかり過ぎなので、現在どのへんで、どれぐらいの可能性があるかを見て、それをどこまで前倒しで増やしていけるのかとか、そういう部分を考えましたし、それから、バイオマスは地方創生としても期待です。たとえば、木材のチップはきれいなものをつくって、小さなボイラーでも焚けるようにしているんですけど、たとえば、産業廃棄物を燃やしている大型の設備は、いいボイラーと、いい発電システムを持っていて、そういうところにバークと言われるような濡れちゃった木ですね。削る木。ドイツはそれが主な原料になっているので、廃棄物処理と木質バイオマスの接点をもっと強めれば、現在言われているよりも増やすことはできると思いますし、水力においても小水力の可能性は、これは地方創生にはぴったりなので、自立電源、スマートシティということでこのへんを増やしていきたいと」
反町キャスター
「民主党としてはエネルギーバランスをどのように見ていますか?」
田嶋議員
「22~24%というトータルのところが、私達は2030年で、30%ということで、掲げさせていただいていますので、その中のパーツはそれぞれですけれども、また、性格も違いますし、不安定さということでも、違いはありますが、それぞれがもっと意欲的なターゲットを持ってやっていけると考えていますし、もちろん、政府ほど緻密な積み上げにはなっていないかもしれませんが、いろんな団体からの声も反映させていただく中で、我々のターゲットは決して難しい無理なターゲットではないと考えたものを打ち出させていただきました」

どうする? 再エネのコスト
反町キャスター
「固定価格買取制度はどうしますか?」
片山議員
「最初の買取価格が高過ぎて、北海道とか、九州に殺到したことによって結局、接続ができなくなった。これから訴訟沙汰になりかねないのですが、まず接続能力ももう少し上げてもらわなければ困るというのがありますよ。北海道はもったいないですからね。もっと増やさないとしょうがないですよね。列島全体で最適配分できるようなマーケットになるようにしたいのですが、とりあえず太陽光がいき過ぎちゃったので、大型は下げて、小型は上げると。風力とか、そういうものについてもそのようにしています」
田嶋議員
「最初の制度設計がどうだったということではなくて、運用にいろいろな課題があった。片山先生がおっしゃった通り、いろんなところで目詰まりができる状況が現在でもある。ボトルネックが残ったままだから、いろんなところで、こんなにまだ低い状況でも問題が噴出してしまっている。これは大変残念なことだと思います」
反町キャスター
「もう少しインフラの議論を先にやった方が良かったのでは?」
田嶋議員
「電力システム改革も、我々(の政権)の時に議論がスタートしているわけで、3回、国会を経て、衆議院は通過したわけですが、そもそも遅いですね、始まるタイミングが。誰がコスト負担をするのかで、ずっと睨みあっちゃったので、結局、誰も負担せずに細いままというのが続いたので、北海道にいっぱい風力ができても、それが下までこない。そこは残念ですね。我々の3年間も含めて」

温暖化ガス削減目標 “2030年-26%”の是非
秋元キャスター
「温室効果ガス排出量削減目標値ですが、2013年比26%削減というこの目標をどう受け止められますか?」
片山議員
「ある程度、先進国の中では肩を並べられる数字にはなったと思うんですよ。我々は地球温暖化の方では積み上げを超えて、まさに意思あるところに道があるぐらいのところにいかないと技術革新はついていかないみたいな案を持とうとしたのですが、長年の国会議論を踏まえて、責任与党の方が出す場合は積み上げがいるだろうということで、ギリギリできた数字がこれで、2005年のスタートにするか、2013年にスタートするのかで、揉めたのですが、自民党の前の政権の麻生政権の時につくった時に、2010年-2020年で、これも直近のところから始めたので2005年だったんですね。それ以上の意味があったわけではなくて、あれだけの大きな電力ショックを今回の震災で経験してしまったので、そこからだろうと。現在からどのぐらい探すだろうということで、2013年にしてみるとあまり変わらない。ただ、当然言うわけですよ、EUは、我々は1990年比だと。日本は1990年比だと17%、18%ではないのかと。アメリカはどうだと。ただ、言わせていただくとEUは1990年に何があったかというと、東独を吸収する初めでしょう。東独の火力発電で町中がスモッグですよね。中進国に我々は円借款を出したんです、酷すぎるからと言うぐらいのところから、つまり、体脂肪35%から15%にいくという人と、既にキムタク並になっているところからいくというのとでは、違うという意味では2013年はありだろうと。ただ、わかりにくいですから、アメリカは使っている、アメリカはその前にシェール(ガス)が出てきましたからね。それはそれで彼らもエネルギー革命の意味が皆あるんです。2005でもほとんど数字が変わらないので、並列してということでバランスのいいところはできたと思います」
反町キャスター
「各国の理解はほぼ得られると?」
片山議員
「我が国は京都議定書ですから、相当な期待をされ…。ただ、残念ながら日本の排出量に占める比重は3%を切っていますからね。私達が申し上げたいのは中国とインドをどう取り込むかということ…」
田嶋議員
「私もかつてメキシコのカンクンのCOPに行ったことがありますけれど、化石賞になるのかなと思います。化石賞というのは期待に応えてくれていない国が皮肉で貰う賞ですね。日本はかつて何度も貰っているのですが、ちょっとそういうことになるのではないかと思っています。ここには出てきていませんけれども、特に気になるのは石炭への依存で、現在四十数基、計画があって、日本国内に今90基プラス、ありまして。石炭火力というのはLNGの2倍ぐらいのCO2を出すわけですね。これは石油火力よりも出すわけですが、最近の新聞でもいろいろ出ていますが、計画が増えているということで、国会でもとり上げています。こういったこともちょっと細目ですけども、LNGにシフトした方がいいのではないかということ。コストがよく指摘されますが、これもコスト検証の数字にもはっきり出ていますが、傾向として、石炭はこれから上がる傾向にあってLNGとの価格差はやがて逆転するかもしれないということを考えると、また、いわゆる資本費というやつですよね。初期投資がだいたい倍近く石炭火力発電所はかかると。そうなってくると、これから稼働率が下がってくるわけですから、ますます石炭火力に設備投資したことが大きな経営のリスクになってくると思うんですね。そう考えると、そこらへんをもう少し考えていただいて、高い数字を考えていただけないかと。私達は先ほど、ヨーロッパの1990年比ということでしたが、だいたい1990年比で30%以上ということを掲げて考えていまして、だいたい2005年比ですと、だいたいEUとも同じぐらいの数字になりますし、アメリカですよね、アメリカ2025年の数字ですから、これも2030年だと同じぐらいになりますので、そうした数字に比べると2005年で見る限りは、政府案は10ポイントぐらい低いのではないかと思います」

片山さつき 自由民主党資源・エネルギー戦略調査会副会長の提言:『未来創造』
片山議員
「まさにエネルギーこそが未来創造で、日本中歩いていて、ニュービジネスのニーズというのは、このエネルギー関係か、さもなかったらヘルスケアのどちらかしか出てこないぐらいすごいです。私は、水素の社会ですかというのを総理に認めていただいた国会質問をしましたし、水素だけでなくて、現在アンモニアみたいなのも持ち運びが楽ということで、新しいエネルギーがどんどん出ていて、人口光合成も2050年までには必ず実現できるし、それから、化石エネルギーという意味では表層型のメタンハイドレードの実現がはやいと思っているので、すごく夢がある。日本は自立できる、世界に技術を売って、技術先進国として成長にもつながるという意味で、エネルギーは我が国の未来創造だと思います」

田嶋要 民主党エネルギー環境総合調査会事務局長の提言:『こういうエネ社会をつくる、というヴィジョンから』
田嶋議員
「本当に夢のある分野ですし、日本はいろんな意味でエネルギーがアキレス腱と言われていますが、近い将来、そうではなくなる可能性もあるのかなと。『資源のない国、日本』と教科書に出てきますが、『資源豊かな国、日本』が本当に自立型分散型エネルギー社会をつくっていくことができる、現在その入口にいるのではないかと思っています」

柏木孝夫 東京工業大学特命教授の提言:『百花繚乱』
柏木特命教授
「たとえば、これまでは大きな発電所が沿岸部にダーッと立地して、その結果、たとえば、東京電力の管内で、たった1%しか動かない電源が、全体の7.5%占めているわけですよ、ピークの時だけで。それはおかしな話で、これからもっと合理的なシステムを、電力の自由化だとかを踏まえた時には大きな電源をベースに、たとえば、原子力であり、それから、石炭火力のベースロード電源があり、リマンドサイドに先ほどから話に出てきたスマートコミュニティ、分散型電源、それから、太陽光の小さなメガソーラー、風力、中層水力というものがうまく化石系の燃料、熱源永久システムとうまく調和する。大きな花は大きく綺麗に咲く、小さな花は小さく綺麗に咲くというエネルギーシステムがこれからは世界にパッケージ型でドーンと輸出ができるようなことが可能なのではないかと思った次第です」