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2015年5月21日(木)
“ドローン”の光と影 テロ・盗撮…法規制は

ゲスト

古屋圭司
前国家公安委員長 自由民主党衆議院議員
野波健蔵
千葉大学特別教授 ㈱自律制御システム研究代表取締役
大島健嗣
フジテレビ取材撮影部(前半)

ドローンの光と影 可能性と求められる法整備
秋元キャスター
「総理官邸の屋上で発見されたことから、にわかに注目が集まる、このドローンですけれども、そもそもドローンというのは何なのか。こちらにまとめました。ドローンというのは遠隔操作で操縦する無人航空機ということで、英語でミツバチの雄という意味だそうです。これは蜂が発する音から名前がついたということですけれども、大きさは小さいもので10cm程度のものから、大きいものだと30mを超えるのもあるということで、かなり様々な種類があるということです。用途は現在、趣味ですとか、産業とか、軍事などに使われているということですけれども、ドローンというものを、私は最初に、事件をきっかけに知ったわけですけれど、野波さん、ドローンはどのぐらい種類があって、どのぐらい普及しているのでしょうか?」
野波特別教授
「ドローンはもともと、ライト兄弟が1901年に初飛行をしたあと、約7、8年後には、既にドローンの開発が始まっていまして、第二次世界大戦後の1950年頃から、試験的に飛行が始まっています。ですから、半世紀以上、地球の周りを飛んでいることもあります。御承知の通り、まず軍事利用から始まりまして、現在非常に話題になっているのは民生用にどんどん転化し始めて、それで、大きな産業革命になるのではないかということで、期待が高まっている。種類に関しましては本当に今回、幕張メッセでも開かれているドローン展でもすごくたくさんの種類が出ていますので、正確な数は申し上げることができないぐらいに、たくさん世界中にあると思います」
秋元キャスター
「スタジオには官邸の屋上で見つかったドローンと同じタイプのものを用意したのですけれども、実際に、スタジオで飛ばしてもらいたいと思います。操作は、フジテレビ取材撮影部の大島健嗣さんにお願いします」
反町キャスター
「水平の移動速度はどのぐらいなのですか?」
大島氏
「目視できるところまでしか飛ばせませんので、だいたい300mから400mです」
反町キャスター
「何分ぐらい飛ばせるのですか?」
大島氏
「だいたい、このぐらいの機械ですと15分から20分です」
秋元キャスター
「操作は難しいのですか?」
大島氏
「実はちょっと練習をすれば、1時間ぐらいで飛ばせるようになるのですが、撮影となりますと、それなりに目標物を捉えながら飛ばさなければいけないので、すごく訓練が必要です。そんなにすぐには飛ばせません」
秋元キャスター
「いわゆるおもちゃのラジコンと比べると、どうですか?」
大島氏
「実は、機体は優秀で、ジャイロとかがしっかりしていますので、GPSとかも。結構、安定して飛ばすことができるんです」
古屋議員
「ラジコンのヘリコプターの方がよほど難しいと思います。私も昔やりましたけれども」
反町キャスター
「レバーを4つも5つも使うんですよね」
古屋議員
「6チャンネルと言いまして、これは本当に難しい」
秋元キャスター
「ドローンは2つのレバーですか?」
大島氏
「2つです」
反町キャスター
「映像的にはどうなのですか?載っているカメラというのは、いわゆる僕らが放送で使えるような…」
大島氏
「もう十分、高画質対応になっています」
秋元キャスター
「現在、画面で見たものよりも高画質のもの?」
大島氏
「そうですね。撮っている映像はフルHDなので。現在、再生している映像は、少し落ちてしまうんですけれども、撮っている映像を、こちらの伝送装置に送るところに、あまりにも高レートですと映像が追いつかなくなって見られなくなってしまうので、わざとレートを落として、現在そうやって映しています」
反町キャスター
「そうすると、中に入っているチップなり、カードなりというので収録されているものを取り出して、再生をかければ、非常にハイレベルの映像が手に入る?」
大島氏
「そうです」
秋元キャスター
「これは一般に普及しているものですか?」
野波特別教授
「そうです。これはファントムⅡという1番普及しているモデルで、現在だいたい100万機ぐらい生産されていまして、日本には4万機から5万機入っているとも言われています」
反町キャスター
「これは中国製ですよね?」
野波特別教授
「中国製です」
反町キャスター
「中国製であるということは、中国はこの業界においてトップメーカーということですか?」
野波特別教授
「そうです。このドローンの分野では、特にこういうマルチコプターと言われる複数の回転翼を持つ小型の、せいぜい数kmという分野のドローンに関しては、7割ぐらいのシェアを持っています」
反町キャスター
「GPSが組み込まれているということですと、たとえば、目的地をプログラミングすれば、勝手に自分で行くこともできるのですか?」
野波特別教授
「そうです」
反町キャスター
「こちらでコントロールをしなくても?」
野波特別教授
「しなくても大丈夫です」
反町キャスター
「コントロールしなくても、勝手にそこに飛んでいく?」
野波特別教授
「飛んでいきます。ですから、視界から消えても、きちんと正確に飛び続けられるというのが、このドローンの特色です」

犯罪への懸念と対策は
秋元キャスター
「先月9日、福井県に住む男が総理官邸に向けてドローンを飛ばしました。22日、総理官邸の屋上でドローンが発見されまして、ドローンからは微量の放射性セシウムが検出されています。この発見まで2週間ほどかかっているわけですけれど、24日に男が福井県警小浜署に出頭しまして翌日、警視庁は威力業務妨害容疑で男を逮捕しました。今月15日、東京地検が男を起訴したということですが」
反町キャスター
「古屋さん、国内というのか、海外で起きている事件。現在、野波さんから話がありました。パッと見てもこんな感じで見つかると。昨年4月は運搬という形で言うなら、アメリカの刑務所で、たばこ、大麻、携帯電話を積んだドローンが発見されたと。これは壁の中の仲間に対し、ドローンを使って何かを運びこうもうとしているんですよね。同じく昨年の4月、傷害事件という形でならば、フランスで、大型テーマパークで、男がドローンを警備員に飛ばし、故意にぶつけて負傷させた。回転翼でケガをするだろうと。昨年の6月には、ワールドカップ参加中のフランス代表のトレーニングを何者かがドローンで撮影したと。これはブラジルですけれど。あとイギリスにおいてはヒースロー空港周辺で旅客機と無人機が異常接近。普通にぶつかるぐらいなら弾かれるでしょうけれども、バードストライクのようにエンジンに吸い込まれたらどうなっていたか。パッと見るだけで、こんな事件がいくつか出てくるんですけれど、いかがですか?危険性をどう感じていますか?」
古屋議員
「皆、こういうリスクはあるということですよ。実はこのドローンで、現在ある大学がバードストライクを防止させるという研究もしていますね。だから、そういう活用をどんどん進めていくべき、健全にうまく活用していくという方向をいかに推進していくか。そういう時には、先生のような、皆さんがリーダーシップをとっていっていただきたいですね。そのために、国も、そのへんは徹底的な支援をしなければいけない。一方では、今回の官邸の事件のように、危機管理上、極めて問題です。ですから、今回もまた上からドローンが落ちてくるということは想定をしていなかったので、ちょっと警備の、そういう意味では、穴がありましたので、速やかに、そういうビルの屋上だとか、そういうところには全部警備員を配置しています。それで、私も公安委員長の時に、この小型無人機で今後、何かこういう事件が起きる可能性があるなというのは省内でも議論していたんです。だから、今回こういう4月22日に起きたので速やかに対応をしようということで、我々は法案をつくって1か月以内で、何とか成立させたいなと思っていましたけれども、若干、遅れますけれども、間違いなく来週にはこの法案を成立させます」

自民党案“飛行禁止区域”
秋元キャスター
「ドローンが総理官邸に落下した事件を受けまして、自民党は、緊急でドローンの飛行規制をする法案をまとめ、明日、国会に提出するということですけれど、それをとりまとめたのが古屋さんですよね。その内容ですけれど、こちらです。総理官邸、皇居、国会議事堂、最高裁判所など重要施設の上空、および、外側300mの上空は飛行禁止。違反者は1年以下の懲役、または50万円以下の罰金。警察官は危険を未然に防ぐため飛行の妨害や破壊が可能ということですけれども、この飛行禁止区域について、地図で具体的に説明いただけますか?」
古屋議員
「飛行禁止区域をどうするかとかなり議論しました。霞が関の官庁全てでやるべきだとか、あるいは防衛省もありますよね。防衛省は市ヶ谷ですから、ちょっと離れている。そういうこともありましたけれども、実はそれをすると、今度は警備の区域が大幅に増えます。そうすると、警察官の人員配置だとか、場合によっては、その予算にも関係してくる。大作業になりますので、まず限定をして、我々は飛行禁止区域を指定すると。それが三権の長の施設。それから、皇居、赤坂御所。もう1つは、在外公館のある場所。こういうところに限定してやりました。皇居とか、ある意味でレッドゾーンです。この外側300mがイエローゾーンという、そういう考え方です。それでここに入れば、入っただけで直罰規定になる。懲役1年以下、50万円以下(の罰金)という。この周りに入った時には、警察が排除命令をかけられます」
反町キャスター
「300mの部分ですか?」
古屋議員
「300mのバッファの部分の、イエローゾーン。そこでもう排除命令に従わない場合は、同じような罰則がかけられるという、こういうルールにしました。では、市ヶ谷はどうするのか、防衛省。それから、場合によっては神社、仏閣等々ですね。そういったところからも要望がありましたので、実はこの法案の最後の附則。実際、施行時期というところに、国は速やかに技術の進展等々を勘案しながら必要な措置を講じるという、ある意味で、バスケットクローズ的なものが出てきます。ですから、関係省庁が必要に応じて、そういった指定をしてくる。その指定をすればイエローゾーンもレッドゾーンと同じ効果が出てくるということです」
反町キャスター
「飛行禁止区域を、こう設定されました。警察はどういうやり方で警備をするのか?24時間やるのですか?」
古屋議員
「実はこれまで警備というのは、下だけを見ていればよかったんですね。今度は空ですから、上を見なければいけない。でも、実際、目で見ているだけでは限界がありますので、ジャミング技術とか、もう1つは、サーモカメラとか、それから、音を検知するカメラとか、そういったものをしっかり駆使して、警備をすると。それから、警備のあり方も、警察官の訓練も、地上の訓練だけではなくて、空を見る訓練もしていくという、そういうトータルな対策をしていくということです」
反町キャスター
「これまでと違う装備や機能が警察に求められているということになります?」
古屋議員
「そうです」
反町キャスター
「そうすると、たとえば、言われたようなサーモカメラであるとか、音に対するセンサーであるとか、新しい装備もこれから警察が整えていくことになる?」
古屋議員
「そうです。必要に応じて装備をしていくということです」
秋元キャスター
「イベントですとか、そういう時だったらわかるんですけれども、普段から人が集まる、たとえば、渋谷の街ですとか、そういうところはどうしていくのですか?」
古屋議員
「これは、どう今後、判断をしていくかですね。関係者が。省庁が」
反町キャスター
「でも、人の密度、多さからいうと、当然、秋元さんが言ったみたいな渋谷とか、もっといろんなところに人が多いわけで、皇居の人口密度が高いかといえば、高くはないですよ。でも、国としては対応する施設だ。そこは守る一方で、人がたくさんいるところは守らないのか。この政治としての線引きは難しくないですか?」
古屋議員
「これはこれから議論をして決めていくということです」
反町キャスター
「とりあえず最初の案としては、この部分だけで、十条、附則の部分で、それぞれの省庁ないしは自治体にもそういう権限を与える可能性というのは?」
古屋議員
「自治体は現在、条例をつくっていますよね。東京都も条例をつくりましたし、そういった対応をしていただくということも。だから、合わせ技ですよ」
反町キャスター
「少し技術的な話を聞きたいのですが、たとえば、古屋さんが言われたみたいなジャミング。音を感知する、ないしは別の形で止めるという、いわゆる野波さん、そちらの方の専門かどうかわからないのですが、敢えて聞きますが、飛んでくる無人機を防ぐ方法というのはどういうものがあるのですか?」
野波特別教授
「いろいろありますね。現在のジャミングもそうですし…」
反町キャスター
「ちなみにジャミングとはどういう技術ですか?」
野波特別教授
「要するに、電波妨害ですね。簡単に申しますとね。ですから、基本的に、GPSの電波をチャッチして、それで飛んでいるんですね、今度の場合は。完全自立という、そのうち電波をとらないでも飛べるようになるかもしれませんが、とりあえずは、現在、そうなっています。そうするとGPSの電波を妨害してしまえば、それがとれなくなりますので、方向感がおかしくなって、軌道通りに飛べなくなるということですよね」
反町キャスター
「それは、その地域において、GPSの電波を飛行物体がとれないようにするという、そういう技術ですか?」
野波特別教授
「そういうことですね」
反町キャスター
「それは、たとえば、その地域を走っている車のGPSが効かなくなったりはしないのですか?」
野波特別教授
「その可能性はあります」
秋元キャスター
「カーナビが使えなくなる?」
野波特別教授
「副次的な効果としては起こる可能性ありますね」
古屋議員
「非常に重要なところとして聞いていただいたんでけれども、常にジャミングをかけているということは、電波法上、無理ですね。ですから、探知技術というのですか、サーモカメラであるとか、まず把握する。把握した時に、ジャミングをかけるのに、たとえば、300mあるから全部にかけたらその他のカーナビとかに影響がありますから、いかに、ピンポイントでかけていくかとか、こういう技術も開発していく。これも民間の皆さんが、率先垂範して開発をしていただきたいと期待をしていますね」
野波特別教授
「1番安全なやり方は、実際にアメリカ等でも研究、開発されていますけど、いわゆるドローンをドローンで捕捉すると。つまり、いわゆる網で捕獲するというようなことになります」
反町キャスター
「何か結構、原始的な方法に聞こえるんですけれども」
古屋議員
「漫画チックですけれどもね」
反町キャスター
「鳥を捕まえるような霞網みたいなイメージ?」
古屋議員
「まったくその通りです」
野波特別教授
「よく言われるのですが、下から撃ち落とすという方法もあるのですが、そうすると、墜落してきますね。下にいっぱい車が走っていて、交通事故の大きな問題になります。2次災害が大きくなるかもしれませんし、ですから、空中にあるものは、空中で捕獲して、ちゃんと所定の対応をするというのが、1番健全なやり方という感じはしますね」

求められるルールとは
秋元キャスター
「急速に広まっているドローン。一方で落下事故なども増えてきているんですね。昨年の11月、湘南国際マラソンのスタートライン付近で空撮用ドローンが落下し、スタッフが軽傷を負いました。先月、TOKYO MXというテレビ局の空撮用ドローンが資料映像撮影中に制御不能でイギリス大使館に墜落しています。今月、長野県善光寺で、15歳の少年が操縦するドローンが風にあおられて墜落しています。こうした事故を受けて、政府は小型無人機を安全に運航するためのルールづくりを検討しているということですが、古屋さん、現在どのような検討が進んでいるのですか?」
古屋議員
「これは省庁連絡会議というものを、杉田官房副長官の下でつくりまして、3回ほどしていますね。ポイントはドローンを果たして登録制にするのか、免許制にするのか。そうした場合は、関係省庁がいくつもありますので、その調整。それから、航空法上は、無人機は飛行機ではありませんので。ですから、航空法を場合によっては改正する必要があるんだろうかと。こういった議論ですね。とりあえず私どもが今度出した法案にも無人機の定義はしてあります。その定義をもう1度、変える必要があるのかとか。それから、電波法の関係で、先ほど言ったジャミングの技術とか、そういうようになった時に、電波法の、これは法律改正ではなくても、おそらく省令の改正でできると思いますので、割と速やかにできると思うのですが、そういった検討。もう1つ、健全利用の促進をしていくことが必要ですので、こういった取り組みをしていくということですね」
反町キャスター
「免許制にするのか、登録制にするのか。この部分をどのように感じていますか?」
野波特別教授
「基本的に、機体と所有者、使用者。この3つの対象があるわけですが、それぞれについて認証と登録ということを、私は考えています」
反町キャスター
「全部?」
野波特別教授
「はい。たとえば、かつてありましたカルト教団みたいな。それで非常に甚大な被害が生じましたけれど、ああいうことが2度と起きないように所有者がちゃんと反社会的な団体でないということをちゃんと証明をしてもらわなければいけないですね。かつてそういうことがあった場合には、そういうところには一切、所有をさせないというのが必要です。登録をする。実際に運用する方もしっかり認証の登録が必要でして、この場合の認証と言いますのは、先ほど、ファントムを飛ばされていましたように、ある程度熟練してもらわなければいけないですね。確かに、コンピューターでボタン1つ押せば、ポッと飛んで、ある程度の飛行をして、また自動で着陸するんです。ですから、基本的に熟練する必要はないんですけれども、飛んでいるものは落ちる可能性が高いということを意識して、まさかの時にちゃんとバックアップできるという。私どもも技能検定と言っていますけれど、学科と実技。基本的に自立飛行の原理というものもある程度、概要は理解していただいて…」
反町キャスター
「そうなると、車と一緒です。車の登録、車の所有、リースした。ないしは運転するにあたっての免許証」
野波特別教授
「そうです」
反町キャスター
「そこまで厳密に、1番小さいいものから大きな6kgのモノを運べるものまで全部、同じようなライセンスで括るべきだと。こういう考えですか?」
野波特別教授
「いや、そこはちょっと違っていまして、たとえば、GPSなどアンテナがついているもの。これは自立飛行できちゃうんですね。目視外、たとえば、1km、2kmと飛んでしまうんですね、小さなものでも。逆に大きなものでも全然、そういう性能がないものもありますから大きさ、サイズ、重さで比較、区別するのはちょっと微妙なところがありまして、むしろ飛行を性能で分けて、かなり小さくても、大きくても、高性能の飛行性能もあるものは、基本的に認証と登録をしてもらって、誰が使用しているかというのを、全部明らかにしていく。それを全部、国、あるいは自治体、それから委託を受けた一般の団体が管理をすると」
古屋議員
「技術革新を阻害するようなルールであったらいけないけれど、しかし、安全、それから、たとえば、その他の要素は、社会的な規制と言われる部分についてはしっかり規制をしていく必要があると思いますね」
秋元キャスター
「インターネット上の公開の規制は必要だと思いますが、盗撮そのものは規制できないですよね?」
古屋議員
「4月下旬の28日だったか、総務大臣が会見していますよね。たとえば、覗きとか、盗撮については民法709条、これによって重い責任をしっかり追求していくべきだと。一方、たとえば、公衆浴場とか、そういうところで撮影をした場合は、これは軽犯罪法。こういう法律を適用してやっていくということですよね」
反町キャスター
「そういうことに対する事案というのは出ているのですか?」
古屋議員
「現在のところはないですけれども、表に出ているものは。でも、今後はそういうことは大いに考えられますね。ですから、そのへんはピシッと厳格な法適用というのが必要ですし、それから、飛ばしていることをしっかり確認をするということも大切ですね」
秋元キャスター
「私達がですか?」
古屋議員
「当局の方です」
反町キャスター
「そうすると、ある程度の許可制ないしは免許が必要になってきますよね?」
古屋議員
「かもしれないですね」
反町キャスター
「実際につくって、ハイスペックな高性能なものをマーケットに問うていきたいというお立場で研究されていると僕は思っているんですけれども、あまり規制、規制と言われると、ちょっとシュリンクしちゃうような、そんな感じはないですか?」
野波特別教授
「私は規制ということがあまり好きでなく、安全運用ルールというような考え方。もちろん、事件と事故というのははっきり質が違うもので区別していただきたいと。事件に関しては現在ここで議論されていますように厳しく規制はすべきでありまして、そういう抑止するための方策を考えなければいけないのですが、事故の方は皆さん、善良な人達が飛ばして、やむを得ず事故になってしまうわけですね。車でもたくさん事故が起きていますね。そういう意味で、いかに事故を減らすかという工夫をしっかり考えなければいけないと。これはメーカーとユーザーの両方がお互いに真剣に考えていこうと。これは安全な運用をどうやってルール化するかということで、規制と安全運用ルールとは違うと私は考えています」
古屋議員
「もう1つ、これが増えていけば、事故が起こる可能性がある。保険の充実は考えていく必要がある」
野波特別教授
「実際、できています。車と同じように…」
古屋議員
「対人、対物?」
野波特別教授
「ドローン保険という、いわゆる車両保険に相当するものもできています」

可能性と求められる法整備
秋元キャスター
「ドローンは、どのように発展してきたのでしょうか?」
野波特別教授
「1990年頃から民生用の商業利用が始まりまして、もちろん、最初はどうしてもホビー関係ですね。空撮をして楽しむという、エンタテインメントあるいはホビーということで、これも1つの商業的な産業です。これは実は日本が先駆的で、1990年代の初めに日本のあるメーカーが出して大ヒットしました。ところが、少し早すぎた関係で、10年ほどあとになって、カナダとか、ヨーロッパで、日本のものをさらにリメイクして良いものが出てきたと。それがまずホビー業界で大きなマーケットをとっていって、実は先ほどの中国製のものもホビーですね。9割方がホビーで、現在1500億円ぐらいの売上げを出しているという、年間ですけれど。非常に大きなマーケットになっていると。これがだんだんと、今度は空撮だけでは(なく)、もっともっとマーケットはいろいろあるのではないかということで、たとえば、ソーラーパネルの点検であるとか、それから噴火をしているところの調査をするとか、なかなか人が行けないところでのそういう災害対応の飛行ロボットというような形で使われ始めているということですね」

ドローンの産業利用 その最新技術とは
秋元キャスター
「産業用のドローンは何か特別なものがあるのですか?」
野波特別教授
「これは人が操縦しているのではまったくなくて、レーザースキャナーというのを飛ばして、コンクリートの壁面ですとか、天井との距離を常に一定に保ちながら、真っ直ぐに行くというものです。従いまして、誰でも操縦できるというものです」
反町キャスター
「ドローンというのは目視のレベルにおいて、オペレーターが動かすか、ないしはGPS、衛生からの電波を自分でプログラムされたところに自立で行くのかという、この2種類だと。そうではないものが、これなのですか?」
野波特別教授
「GPSがとれない橋の裏側の点検などの際、自立飛行というのは基本的にできないですけれども、レーザースキャナーというレーザーを飛ばして、地図をつくって、距離を測りながら一定の距離を常に(保つ)。コンクリートの壁との距離、あるいは天井との距離を一定に保ちながらずっと行くという、そういうことができます」
秋元キャスター
「今後の活躍というのは、どのようなことが期待されますか?」
野波特別教授
「現在インフラ点検で、たとえば、高い煙突とか、それから、トンネルもたくさんあります。4年前になりますか、笹子トンネル事故がありました。たくさん人が亡くなりましたけれども、ああいうことを2度と起こさないためには、高度経済成長期につくられた橋であるとか、トンネルが老朽化していますので、点検は非常に重要ですね。それをこういうドローンで点検して、なかなか人が行けない高いところとか、橋の下側を行くというようなところで活躍してもらおうということです。これがまず1つの大きなマーケットになります」
反町キャスター
「飛行距離とか、飛行時間の伸びしろは?」
野波特別教授
「私どもの期待でも30分とか。世界的にはその程度です。ドローンがビジネスになるということで、各企業がバッテリーの開発とか、モーターの開発とか、開発に参入してきまして、日本の企業も入ってきていまして、おそらく1時間の飛行とかは時間の問題だと思います」
反町キャスター
「基本的にはエンジンではなくて、モーターなのですか?」
野波特別教授
「モーター、バッテリー、ドライバーの3つの要素。これを性能のいいものに変えることで、飛行距離、飛行時間がグッと伸びると言われています」
古屋議員
「地図混乱地域というのがあるんですよ。はっきりしないところがあるんです。地籍謄本ができているところは全国で50%もないですよ。そういうところに測量士や調査士が入ってやったら、すごくお金がかかりますから、たとえば、やれるところがドローンの技術を使ってやっていくとか。そうしたら権利関係の話ですからいろんな紛争が起きるわけですよね。紛争が事前に起きないような対策をこういうものを使ってやるということができる。民間の皆さんがいい知恵を出し、どんどん新しいアイデアを出すことによって、ドローンの活用範囲が無限に広がってくる。地方創生の重要な柱の1つとして、取り組みをする。たとえば、災害の問題や、農業、いろんな技術とコラボレーションしていけば、やれますので、そういう知恵をどんどん出して、提案してくれれば、国もそういう前向きなことには対しては積極的に支援していくという考えですよ」

勝てる産業にするには
秋元キャスター
「今後、どのような国からのサポートがあれば、ドローン産業はもっと伸びていくと考えますか?」
野波特別教授
「ドローン特区というのはすごく素晴らしいアイデアで、実際もう秋田県の方でも認められているということですけれども、日本は結構小さな国で、飛行する場所がないというのが現実ですね。都会に大学たくさんありますけれども、ドローンの研究ができないとよく聞きます。実際飛ばすところがないと。ドローンをやる以上はある程度GPSをとれなければいけないですし、そうすると、グランド、陸上競技場と言っても東京の都心にはあまりないですし、なかなか難しいですね。ですから、今回、内閣府のつくられている未来技術実証試験特区というのに大変、私達は期待していまして、こういうところで少し航空法とか、電波法を緩和していただいて、そこでは人とか、普通の交通を遠慮していただき、ドローンの技術開発のためにしっかり使ってくださいというような、試験特区というのが現在できようとしていますので、素晴らしいアイデアで、日本の底力を、海外進出ができる新しいドローンの技術開発をしっかりやりたいと思っています。そこでテストするにあたって、国のいろんな支援をいただきたいというのが率直なところですね」

古屋圭司 自由民主党衆議院議員の提言:『健全活用は大いに推進!』
古屋議員
「国を挙げて推進をしていきたいと思います。しかし、安全上の問題だとか、あるいはプライバシーの問題、こういったものについてはピシッと規制をかけると。メリハリが大切だと、こういう提言をさせていただいた。大きなビジネスチャンスがたくさん転がっています」

野波健蔵 千葉大学特別教授の提言:『ドローンは進化の途上 事件と事故を区別して今後の発展に期待』
野波特別教授
「現在ドローンはまだ発展途上であるということで、まだまだ未熟な技術であるということをご理解いただいて、従って、落ちるのはやむを得ないと。これは事故ということですけれども。一方で、事件に関しては厳しく規制をするということには異存ありません。大きく発展して、10年後は鳥のように飛ぶという大きな夢を持っていますので、是非ここで日本がしっかりがんばって、世界の市場で主要な貢献をしていただきたいと思います」