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2015年4月7日(火)
日韓首脳“会話”虚実 教科書検定と価値共有

ゲスト

河村建夫
日韓議員連盟幹事長 元官房長官 自由民主党衆議院議員
陳昌洙
世宗研究所日本研究センター長

教科書“領土”記述と韓国の反応
秋元キャスター
「今回の教科書検定について韓国外務省は昨日、『韓国固有の領土である独島に対する不当な主張を強化した。日本政府はゆがんだ歴史観に基づいた領土観を育ちゆく世代に教え込むことは、過去の誤りを繰り返すことと変わらない』と非難する声明を発表しています。さらに、韓国外務省に、日本の別所駐韓大使を呼び、抗議しています。日本は抗議を受け入れられないとしているのですが」
陳氏
「全ての教科書に、現在の独島のことを載せられたということは衝撃だと思います。なぜかというと、もちろん、日本の流れの中で、そういうことのあったことは、よく理解しているんですけれども、現在は日韓が50周年に向かって友好関係をもっと改善するために努力する時期だと思っているわけです。それにもかかわらず、現在の教科書の中では、独島のことについて、記述を倍増したということになると、そのことから、韓国の国民がどう判断するかと言えば、日本の方は、韓国の方を刺激しているのではないかと。だから、日韓関係の改善のための意思が本当にあるのかと受け止めているんだと思います」
反町キャスター
「河村さん、韓国と交渉する前に、まず国内においても、教育ないし、若い人達に、そういう事実関係、歴史的な背景やら、本当は日本が領有権を主張しているということすら知らない人達が、どんどん若い人達が増えていくということに対する政府の危惧ですか。そういうものがあると思ってよろしいのですか?」
河村議員
「これまでなぜ教えてこなかったのかという想いもあって、戦後70年経って、今日、日本の立ち位置と言いますか、そういうことを考えた時に、こういうことはきちんと大事なことだと言うので、政府としても、そういう想いがあって、しかし、これは史実に基づきますから。一方で、日本はこう考える。しかし、韓国はこうだというものが必要ですから、そのうえでそれぞれ国民がこういう状況の中で、どうすればいいかということを考えるために、史実をきちんと理解することは大事だと思います」

外交青書 表現削除の波紋
秋元キャスター
「今日、閣議に報告された、2015年版の外交青書ですけれども、韓国について、2014年度版までは自由、民主主義、基本的人権などの基本的な価値と地域の平和と安定の確保などの利益を共有する日本にとって最も重要な隣国であるという文言だったんですけれども、今年は、韓国は日本にとって最も重要な隣国であり、良好な日韓関係はアジア太平洋地域の平和と安定に不可欠であると、先ほどの14年度版にありました、基本的価値観の共有という表現が削除されています。陳さん、韓国で今回、外交青書から基本的価値を共有するという表現が削除されたことについてはどう思われていますか?」
陳氏
「本当に残念だと思います。その理由は、基本的な価値を共有していないと受け止めるはずだと、韓国人は。だから、そうすると、どういうことになるかというと、日本とアメリカが線を引いて、こちらでは基本的な価値を共有して、韓国と中国の方は基本的な価値を共有していないと受け止めるはずです。それを文脈から見ると。ただ、そのことは、本当に日本が、日韓関係の改善のために努力をしているのかと疑問を持つことになるわけです。だから、日本の方は、韓国を中国側に押している感じがすると受け止めているわけです。だから、線を引いて、本当にアメリカと近い国は日本だということを主張していることと同じことだと思います」
反町キャスター
「その話からすると、被害者みたいな、日本はアメリカとの連携をするなら、韓国を切って追いやろうとしているという主旨のお話かと思ったんですけれども、比較的これまでの韓国というのは、たとえば、日本、アメリカ、韓国、中国の4か国の間のバランスで言う時には、日本を飛ばして、中国と独自に仲良くしますと。アメリカとも独自の安全保障体制をつくりますよという、そういうような、日本を抜きでやろうというスタンスを、これまでずっと持ってきた。少なくとも、僕らはそう見てきました。ということから言うと、急に、日本の外交青書ぐらいではとは言いませんけれども、外交青書で、基本的価値観の共有という文言が削除されたぐらいでいきなり被害者的な、俺らを切って、どこかに追いやるのかみたいな、こんなイメージは、また、ちょっとちぐはぐな感じもするんですけれども」
陳氏
「そうですね。そこは日本の方が誤解されている部分があるんだと私は思っているんです。だから、韓国は中国に行きたいと思っているんです。行けないわけです。なぜかと言うと、北朝鮮がある限りは、日本とアメリカとの関係が最も重要です、安保のために。だから、そういう意味では、経済で現在中国との関係が良くなっていることは間違いないですが、北朝鮮がある限りアメリカとの関係が1番重要だし、そのことから見ると、日本も、一緒の同盟国みたいなものです。だから、その意味で、日本のマスコミがよく韓国が、中国に傾斜しているんだとイメージをつくっているのですが、でも、それは本当ではないんだと私は思っているわけ。だから、AIIB(アジアインフラ投資銀行)も独島問題も、それは韓国の国益に沿って、考えることです。それは中国を見て、どう判断をするのかということはあり得ないんです。だから、その意味では、現在の日本のイメージが、ちょっと誤解でして、韓国を誤解しているのではないかと私は思っているんです」
秋元キャスター
「河村さん、外務省は今回なぜ基本的価値を共有するという表現を削除したと思いますか?」
河村議員
「これも自由民主主義、基本的人権というのは、1つで、セットでどれか1つ欠けると落ちるわけです。1番国民的な背景から見ても産経新聞の加藤支局長の問題。しかも、日本の言論の自由からすると考えられない事態です。いわゆる告発をすると。こういう形がとられたということは、ちょっと韓国はまだ成熟度が足らないのではないのという思い。一種の日本側の1つのメッセージだと受け取ってもらえればいいのではないかと思います」
陳氏
「日韓関係で1番変化しているところは日本の世論が厳しくなっているところです。そのことは、韓国が歴史認識について、正当性を訴えていても、日本の国民はそう思っていないという証拠だと思っているわけです。だから、その意味では、韓国政府も、政策をちょっと変えて、日本の一般の人達が賛同できるような、感情的につながるような言葉を使ったり、行動をやったりとかすることだと思います。そのことについてある程度、韓国政府が、そういうのは良くなかったということは認めるんですけれど、でも、その厳しい中で、日本の政府は本当に日韓関係を良くしようと思ったならば、今のようにしていないと思います。たとえば、民主党政権とか、以前の政権だったらば、こういうふうにやっていなかったと私は思います。だから、その意味では、日本の方は、日本の政府はある程度、歴史修正主義に走っていると、そのことをそのまま走るために、現在、韓国の関係を無視しているのではないかという見方もできるのではないかと思います」

慰安婦問題を考える
秋元キャスター
「日韓で現在、最大の懸案事項となっているのが、いわゆる従軍慰安婦の問題です。先月27日、ワシントンポストに掲載された安倍総理のインタビュー記事で、安倍総理は従軍慰安婦の問題について『人身売買の犠牲となり、筆舌に尽くしがたい痛みと苦しみを経験された人々を思うと心が痛む』と発言されています」
反町キャスター
「強制性というのがすごく日韓の間で、いわゆる慰安婦に関して問題になる中で、人身売買、つまり、身売りであった場合ならば、そこに強制性はないのではないかという、この問題点を意識した発言かどうかという、ここの部分だと思うんですけれども、どう見ていますか?」
河村議員
「おそらく当時のことを思えば、強制性的なものではないという思いがあったと思います」
反町キャスター
「総理には?」
河村議員
「うん。逆に、それをそちらから言えば避けるというのかもしれませんけれども、しかし、我々の調査でも、そうした人さらい、強制性的なものはなかったというのは、これまでの調査ではっきりしていますから、そういう言われなき、そういう想いというのは、総理の耳に、心の中にも絶えずあって、それをこういう表現にしたのかなという思いもあります」
秋元キャスター
「これに対して韓国側は反発していますけれども、陳さんはどう受け止められますか?」
陳氏
「だから、人身売買を誰がしたのかということです。だいたいイメージとしては、安倍総理のおっしゃったことは業者がやったというイメージです。だから、韓国ではもちろん、業者がやったこともあるし、政府の強制があって、そこでやったことはあるんだと。だから、そこで強制ということにこだわっているわけです。でも、最近この慰安婦の問題というのは、国際社会から見ると強制性にこだわっていなくて、本当に慰安所をつくったということ自体が人権の問題ではないですかと。だから、そのことから、国際社会から言われているし、そのこと自体、Sex Slaveのことです。だから、日本の中の議論は、日本人の気持ちはよくわかるんですけど、でも、それが国際社会で認める形で議論をしなければならないのではないかと思っているんです」
河村議員
「だからこそ村山談話があり、アジア女性基金があり、日本としてできることを、そういう国際世論もあるし、人道的なこともある。実際にそれだけの苦痛に遭われたということに対しては、やらなければいかんということで、日本としてやるだけのことをやった。それがいったんその問題が解決したという思いでいたところがまた蒸し返されたと。それはなぜかというと、非道的な、強制的なという言われ方に、またなってきたと。それはないのではないかという想いがこちらにはありますからね。しかし、安倍総理も、国連の総会でも、女性の人権、苦痛に遭われた方々と寄り添う国でありたいということを明言されていますから、それならば、次は何を考えるかということは必要でしょうけれども、しかし、また元の木阿弥では困りますという想いが我々もあるわけです。あれだけ、特に、小渕、金大中時代にはそこまでいって、あと他のことは言いませんと。我々で解決しますというところまでいった話が、なぜ、また戻るのかというところです。韓国の国内事情、厳しいNGOがおられて、猛反対が起きたりして、途中で頓挫したとか、いろいろな事情は我々もわかるんですけれど、それは政府の責任できちんと押さえてもらわなければ、また元に戻る、また同じことが起きるのではないか。そのあたりを今度はどう話し合うのかということだろうと思います。日本は何もしないんだではないと思うんです」
反町キャスター
「陳さん、いくらやっても終わったらまた次があると。この繰り返しに終止符を打つためにはどうしたらいいのか。何か知恵はあるのですか?」
陳氏
「だから、それも全部誤解だったとは思いません。ある程度は、日本の主張も理解できる部分はあるんだと思いますけれども、でも、現在の歴史認識のことで言うと、独島の問題ということは独島、竹島のことで言うと、それは永遠に続くわけです。永遠に続く可能性が高いんです。でも、他のことについてはだいたい終わっているところです。ただ、1つ、従軍慰安婦のことだけです。現在残っているわけです。その意味で、そのことは韓国の中で、またその議論になっちゃって、裁判にかけられて、憲法裁判所が、それを外交でもっとやらなければならないんだという判断をくだしたわけです。そのことを韓国政府が、それを無視して、もう終わった問題だということはあり得ないのではないですか。現在のことから見ると。だから、その意味で慰安婦のことというのは、韓国の政府は2009年からずっと主張しているわけです。それは1969年の協定には入っていなかった。だから、責任の問題に法的責任を認めてくださいと。そこが原点だと思います。でも、日本の方は法的責任は認めていないと、もう1965年で終わったと。それと人道的な責任のことで、アジア女性基金をやっていったという主張です。でも、その責任の問題に現在、認識のギャップがあるわけです。だから、法的責任、人道的な責任の中間的な、歴史的な、植民地時代の責任を認めれば、それでこの問題はうまく収拾できる範囲だと私は思っています」
反町キャスター
「たとえば、日本側が、いわゆる慰安婦問題に法的な責任を国として認めることになると、韓国に限らず、いろんなところに従軍慰安婦経験者の人達が世界中にいる。一応それらの問題というのは、現在のところ、それぞれの国との戦後賠償の案件が終わっているという日本政府の立場がある。そこの部分は全部蓋をしているわけではないですか。全部また蓋が開いちゃいますよね。さらには、徴用工の問題もあります。それは中国にも韓国にもあります。従軍慰安婦の問題の法的責任を認めるのに、なぜ徴用工は認めないのかという関連の裁判がどんどん出てきますね。日本を中心とした世界的な、歴史上の混乱に対して、現在の政権はそれをとり得るのか。とることが正しいと判断するのか。これは韓国にしてみれば、日本だけを相手しているから認めてくれというのは理屈としてはわかるんだけれども、日本にしてみたら、当時の戦争のいわゆる戦域にあった国の様々なところから全部出てくる話ではないかなと思うのですが」
陳氏
「だから、徴用工のことについては、韓国政府は、それは現在裁判中にあるのですが、でも、韓国政府がやろうとしているわけです。その補償のことについてはもう1969年に書いている通り、最終的に終わったと書いているわけですが、その意味では、韓国政府もそのことを重く受け止めて現在やっているところです。だから、裁判が終わらないわけ。その意味では、新たに…」
反町キャスター
「終わらないというのは、逆に日本側から見るとバランスをとっているように見えるわけです。どちらにも転がるように現在、手に持っているだけでしょう?」
陳氏
「いやいや、そうではなくて、韓国政府は一生懸命にいろんな意味で努力しているわけです。それを説明したり、これはどんな意味を持つのかという協定と、現在、判断をくだす時にどんな意味を持つのかということで、説明をしたりとかしていて、努力をしているんだと思います。だから、それはきっと韓国政府は責任を持つ。でも、慰安婦のことは、韓国政府はこれまでの主張通り、1965年に入っていなかったと主張しているわけですから。だから、その意味で、法的な責任を日本は認めるべきだという主張をしているわけです。でも、日本の事情もあるわけですから。そのことをよく考えて、これから妥協の道はあるんだと思います。とりあえず日本の方は安倍さんが政治的な決断をする必要があるわけです」
反町キャスター
「まずは日本側が決断しろという話が先ほどから出ています。河村さん、いかがですか?」
河村議員
「これは日韓条約で5億ドル払った。この時点で、韓国側は現在になってそう言われるけれど、これは日本にあと出しジャンケンというんですけれども、あの時、こうしていたと言われるんだけれども、しかし、だから、日本はああいう形でいろいろ考えて、国内議論をして、日本として一応、国際的にも日韓条約はこうですとしたものであるから、それに代わる方法は何かないのかということですが、慰安婦の皆さんに対するアジア基金というのは、これは韓国だけではなくて、台湾やフィリピンやオランダやインドネシアもやったわけです。そういう意味で、広くやって、他の国は皆、解決をしたわけです。韓国だけが途中でそれ以上進まなくなったということ。だから、日本がそういうことを認めたからやったわけで、あの時のお金は償い金と医療関係を合わせて500万と言われています。それに総理大臣のお詫び状をつけて、あの当時の事業の意味を書いたものもつけた。だから、日本としてやるべきことはやったという思いはありますから、それ以上のことを求められても、日本としては手の打ちようがないではないかと。もう1度、元へ戻せと言われても、それはとても政府としてはこれまでやってきたこと。国民的にもそういうことできたわけですから、それ以上の決断となると、これまでとってきたことの延長線上で、両国が話しあって、どういう形をとればいいのか、だから、それがあるから、先に決めてこいではなくて、それがあるからこそ、私はまず両トップが会って、首脳会談で話し合うというか、そういうところにもうきているのではないでしょうか」

日韓関係の打開策は 米韓、中韓の現在
秋元キャスター
「シャーマン米国務次官は『旧敵国を中傷して安っぽい賞賛を得るのは難しいことではない。だが、こうした挑発は前進ではなく、停滞をもたらす』と発言していますが」
陳氏
「アメリカの中でも日韓関係がこんなに改善していないということに対して不満を持っているんだと思います。だから、韓国も日本もいつも自分の正当性を主張するためにアメリカに行って、特にワシントンに行って自分の主張をして、そこでアメリカについて日本の主張は正しいという話をしていて、彼らは本当の意味では判断ができないぐらいの状態になっているんだと思いますね。だから、今回のシャーマンさんの発言というのは、考えてみると、日韓がワシントンで戦うのではなく、本当は日韓同士で話し合いをすればいいんだと思っているんですね。だから、その意味で、政府間で率直な話しあいをして、そこで自分の主張をして理解をしてもらおうという形にしなければならないと」
河村議員
「日本は発信が足らなかったのではないかという想いがありますよ。あれだけの苦労をして、アジア平和基金をつくったことをほとんどアメリカに向かって発信をしていませんでしたから、外務省も最近になってですよ、総理の手紙も出したのだと言って、最近ですよ。国会も全部そんなことは知らなかった、橋本、小渕、森、小泉の歴代の総理大臣のお詫び状をつけている。こんなことまでやっていたかという、日本ももっとそのことを訴えて、次の手を考えていかないといけない。しかし、ソウルの大使館の前に、あんな像ができたというのは大変なショック。民間がやったと言われるかもしれないけど。カナダとか、アメリカとか、いろいろそういう動きはありますが。しかし、政府がきちんとした態度をとり、日韓が正常化すればそういうものはやむだろうと我々も思っていますから…正常化するためには、トップがまずまったく白紙の状態でお互いに胸襟を開いて、話しあうことが大事ではないのか。ただ、世論のあり方が日本と韓国は違うのかなという思いもするんです。韓国の方がなかなか厳しい世論もあるのかなと。本当にそれをきちんとコントロールできるのだろうかという思いもあるので。そのへんをどう考えていくのかということもあるでしょうが。お互いにこういう状況でいって、お互いにいいことはありませんから。アジアにとっても良くないし、日米韓の重要性がますます高まる中で、この状態は異常だと思わないといかん」
秋元キャスター
「THAADを巡っては、リッパート駐韓大使襲撃事件を受けて、韓国内で受け入れるべきだという論調が高まっているという報道もあるのですが、いかがでしょうか?」
陳氏
「THAADの問題というのは、アメリカ軍が要求しなければならないですね。自分の安定のために、THAADを入れて、北朝鮮とか、国際秩序の中で安定性を保つということで、THAADの武器を導入するんだという要求をしなければならないですね、韓国政府に。だから、その意味で韓国政府は次の政策をとっているんです。次の政策というのは、米軍から要求があったら、やりますけれど、まだ要求はないと。だから、交渉もやっていないし、結局は決定もしていないんだと。まずはアメリカ軍がTHAADの武器を導入したいという意思を表明すれば、韓国からは歓迎するべきですね。なぜかと言うと、アメリカ側が韓国を現在守っているんですけれども、もっと守るためには、もっとTHAADが必要だということになるわけですから、その意味では、韓国は歓迎するわけです。ただ、その費用を韓国に払ってください、それから、場所も提供してくださいということになると、それは韓国の中でそのことを議論しなければならないことになるのです。その意味では、まだ議論をしていないわけ。ただ、マスコミが触っているだけですね。だから、そのことから中国のことを考えて曖昧にしているのではないかということは本当に誤解だと、間違っていることだと思っているんですね」
反町キャスター
「THAADを配備することについて、中国が嫌がっているという話もありますよね?」
陳氏
「ありますね」
反町キャスター
「財布の中国、武器のアメリカの間で韓国は心が乱れているという見方は間違っている?」
陳氏
「間違っている」
反町キャスター
「経済は、たとえば、AIIBに参加を表明している。安全保障に関してはアメリカと基本的にやっていくよという、財布と武器の使い分け、これに国際的な不信感がもたらされるという感覚は持っていないのですか?」
陳氏
「現在の国際秩序はまさにそう動いている。国益のために多様な体制をとっている。1つの国に集中してやることは、現在は無理です」
反町キャスター
「こういう国が隣にいることに対して、我々はどう認識したらいいのですか?」
河村議員
「日本も中国との経済関係では深いものがありますよね。しかし、AIIBにしても、韓国がいちはやく参加表明というのはちょっと我々日米韓の関係から言うと、違和感がありますよね。ヨーロッパの国々のアジアへの投資の感覚と、アジアのことをわかっている韓国のことを考えた時に、中国へ何かあるのかなと思わざるを得ません。ただ、日本は、経済力から域内の参加となりますから、やるとなれば、相当な覚悟をして望まないといけませんから。これは国内も財務省ベースと、インフラを考える経済産業省とでは若干意見が違う話も聞いていますけれども、現在の韓国はそんなことはおかまいなしのように見えます。国内で検討したのかという思いがする。本当はこの問題も日韓で話しあわないといけないと思うんですよ。現在のままだと日韓が離れていく可能性がますます高まる。日米韓というものをもう1度きちんと見つめ直して、この絆でこれからやっていくことは、アジアの平和に非常に大事なことだという認識ですね。韓国はもはやG20の大国ですよ。その意識をもっと持ってもらう必要があると思いますね」
陳氏
「現在の話を見ると、国際秩序を見る認識の差があって、明らかに国家戦略が違うわけですから、それで日韓が離れていくのではないかという話だったのですが、私はそうは思っていないです。なぜなのかと言うと、結局は北東アジアの秩序の中で中国とどう向きあっていくのかということは、日韓同じ課題だと思います。その意味では、日韓が現在の北東アジアの秩序をもっと安全に、もっと繁栄させるためには、日韓の協力は絶対必要です。これからもっと必要になると思います。その意味で、現在あまり対応していなくて、お互い本音で話しあいをしていないところでは認識の差がだんだん広がるかもしれませんけれども、本当の意味で対話をして、国際秩序をつくるために日韓がどうすればいいのかという話しあいになると1番重要な相手が日本、韓国だと思いますね。だから、その意味では、間違いなく現在の問題がちょっと解決できるようになったなら、1番重要な国としていろんなことができるんだと思います」

戦後70年 国交正常化50年 日韓関係の今後
秋元キャスター
「シンガポールのリー・クアンユー元首相の国葬に出席した安倍総理と朴大統領が会話を交わしましたが」
河村議員
「2人で向きあっている時は非常に和やかでいいんだがなと言っていましたね。これからどういう形になるのか。おそらく外相会談が行われて、首脳会談が必要だという共通の認識がありますから、現在おそらく、そういう意味ではお互いにもっと外務省が動いて然るべきだと思うんですよ、それに持っていくための。それから、周辺も議連もそうだし、首脳のOBの皆さん、日本では森元総理や福田元総理をはじめとして、現在の状況を何とかして環境づくりをしたいという動きがありますから、韓国側にもそういう動きがありますし、ある程度詰まってきていると我々も思っているんです。6月22日がちょうど50周年記念日でもありますから。それまでに、という思いを皆、持っているんですよね」
陳氏
「韓国の朴大統領の3月1日の演説を見ると、日本との関係をどうするのかということが、そこに現れているんだと思いますね。だから、今回の3月1日の演説を見ると、これまでのトーンよりも柔らかくしているし、日韓が協力して日韓関係を改善したいと。特に50周年を迎えて、日韓が現在の問題を改善しなければならないんだという強い意志を述べているわけですね。そのことから、現在韓国がやっているのはまず歴史問題について、韓国は譲る気もないし、譲ってはいけないと思っているわけですから。タイでは歴史問題についてあまり進展はないかもしれませんけれど、北東アジアの秩序とか、日中韓のことですとか、北朝鮮については話しあいができる、いつでも会って話しあいができるんだということで、今回も会われたと思いますね。これからその意味では、マルチでは日中韓、日韓も会って率直な話はできる環境になっている。だから、それをうまく活用して、現在の問題も解決することにした方がいいのではないかと思っているんです」

陳昌洙 世宗研究所日本研究センター長の提言:『Public Diplomacy』
陳氏
「日韓がワシントンで、国際社会で自分の正当性を訴えているんですけれど、それをやめるべきだと思っているんですね。無駄なコストを払うよりも日韓が率直な話をする、対話をすることが重要。その意味で、韓国も日本の国民に訴えて、心を買うということが重要だと私は思っているんです。だから、安倍さんも、安倍さんが考えていることを韓国の国民に率直に話をして、それで認めてもらうということになると日韓の改善に向けては、1番いいのではないかと思っているんです。Public Diplomacyというのは、既存の外交というのは政府間の関係ですね。だから、政府間ではなくて政府が相手の国の国民に訴える、そこからある程度感情的なつながりを持つということは現在重要な時期になってきている。特に、日本の世論は韓国について厳しいですから、その意味で、韓国の朴大統領が日本の世論に率直に話をして、日本の世論にそれを理解してもらおうということになると、日韓関係が改善することになるのではないかと思います」

河村建夫 日韓議員連盟幹事長の提言:『アジアの先進国として成熟した二国間関係の樹立を!』
河村議員
「韓国も今や経済大国の仲間入りされていますから、お互いに先進国として、アジアを引っ張る立場ですから、そういう意識を持ちながら虚心坦懐に話しあいができる環境をつくっていく。まさに、成熟した関係をつくっていくことが非常に大事だと。それはお互いの立場も理解をし、主張すべきことはしっかり主張していいんだけど、日米韓の同盟関係の重要性というのを最も認識しながらやっていくことがお互いの国益につながるんだという、広い寛容な気持ちを持ちながらやることが必要になってきたと思いますので、そういう意味での50周年というのは、大きな時を迎えている。この期を逃したら、先行きは非常に不透明になってきて、アジアへも、世界の安全にも問題ですから、そこの認識をしっかり持つ。それが故に、お互いしっかり話し合いをする必要があるのだろうと思っています」