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2015年3月13日(金)
北陸新幹線と地方創生 金沢vs富山?秘策は

ゲスト

石破茂
地方創生担当大臣 自由民主党衆議院議員(前半)
馳浩
自由民主党衆議院議員(後半)
森雅志
富山市長(中継)

北陸新幹線いよいよ開業 その効果と可能性
遠藤キャスター
「長野から金沢間、全長228kmが、今回、開通する区間でして、これで東京から金沢、およそ450kmが結ばれることになります。北陸新幹線はもともと上信越、北陸地方を経由して、東京から最終的には大阪と結ぶ計画の整備新幹線で、1997年に現在の東京から長野間、長野新幹線の名前で開業しています。これが金沢まで伸びたことで、富山まで現行では3時間11分かかっていたのが2時間8分に。金沢までは2時間28分と、現在よりも1時間20分以上はやく行けるようになります。森市長、このような時間の短縮にどのような効果、可能性を期待されていますか?」
森市長
「北陸全体という観点で言うと観光ということが大変大きなテーマだと思いますが、少なくとも、富山、特に、富山市について言いますと、必ずしも観光のポテンシャルが大きくないわけです。ですから、私は、北陸新幹線がもたらすものという話になった時には既存の企業がしっかりとした産業基盤をつくっていますから、この企業群が富山から本店、本社機能を動かさないで、これまでもいてくださいました。これが新幹線で2時間でつながるということは、より軸足をブラさないという、もたらす効果は非常に大きいと思っています」
反町キャスター
「北陸新幹線がくることによって、伸びしろがどこのへんにあるのか。それよりはダメージ、リスクコントロールの方が先に立つようなイメージですか?」
森市長
「金沢と富山の都市のあり方が全然違っていますので、これはいつも思っているんですけれども、江戸時代に遡ると、加賀藩の戦略だったと思いますけれど、金沢というのは様々な伝統芸能とか、伝統工芸とか、あるいは茶屋町とか、金箔とか、様々なことがあります。でも、富山というところは江戸時代からあまり伝統工芸のないところで、ひたすら働くというのが文化だったわけで、お互いに補完しあって、北陸の、特に、旧加賀藩、旧前田家の所領というのは発展してきたと思っていますので、そういう意味では、新幹線に対する期待、新幹線に対する効果ということについても、たとえば、金沢、何と言っても観光の街ですから、これは大きく観光を伸ばしていくというポテンシャルが大きいと。現有のポテンシャルが大きいと思っていますから、そこを伸ばす。当然のことです。もちろん、富山だって観光客の方にたくさん来ていただきたいとはもちろん、思っているわけですが、しかし、富山の産業構造というのは製造業を中心に、非常にしっかりしたものがあります。あるいは薬業というようなものもありますが、軸足をブラさない。海外展開ということなど、あるいは県外に移動するというようなことが起きないということが、富山の経済にとっては非常に大きいと思っているわけです。観光その他についてはもちろん、いろんな作戦や戦略みたいなものを動かしているわけですけれども、言いたいのは、それぞれの都市の産業構造が違うというところを抜きにしては話が成り立たないかなと思っています」
反町キャスター
「石破さん、森市長の話を聞いてどのように感じましたか?」
石破地方創生担当相
「非常に冷静によくご覧になっているのではないですか。さすがは森市長だねという感じですね」
反町キャスター
「言葉が悪いけれども、浮かれた感じが全然伝わってこなくて、もっと盛り上がっているのかなと思ったら、冷静にリスクを見つめている印象があるのですが」
石破地方創生担当相
「新幹線で2時間になりましたと。そうすると、何も東京に本社を置いておかなくても、もともと富山発祥だしと。富山に戻ろうというものあるでしょう。逆に、2時間なのだから、現在、東京に本拠がある会社で、富山に支店があったんだけれども、これは、いいや営業所で、すぐ東京に来られるのだから。支店機能を置いておかなくても営業所さえ置いておけばという両面があるんです。そうすると、富山の街中でお買いものをするか。2時間行けば銀座だ、原宿だ、青山だ、六本木だという話になると、さあ、どうでしょうということになるわけですね。そうすると、富山のこのお店でなければないもの、富山のこの店に行かなければ会えない人というのがあるはずなので、それがあれば、何も東京に行かなくたってという話になるでしょう。2時間だったら東京に行っちゃおうという話なるか。近かろうが何だろうが、この地元でなければ買えないし、地元でなければ、この人に会えないということがあるかどうか。別に富山に限らず全国的に言える話でして、我々、中国地方で言えば、私は鳥取ですけれど、いろんな交通網が発達したことによって、じゃあ広島に行こうというのが随分増えてしまって。広島と近くなったところはかえって商店街が寂れちゃったというのは随分聞きます」

ストロー効果の懸念
反町キャスター
「ストロー効果という言葉があります。ストロー効果というのは、交通ネットワークを整備した結果、人や資本、観光客、産業の事業所などが地方から大都市に吸い寄せられること。つまり、新幹線がつながったことによって、先ほどの例で言うなら、富山のショッピング、富山で買おうと思っている人達が東京まで行ってしまう。ないしは富山に本拠地、支店が、本社があったものが東京に事業所を移してしまうというような、強い方に、強い方に吸い取られてしまうということをストロー効果というんですけれども、石破さん、このストロー効果についてどのように感じていますか?」
石破地方創生担当相
「ストロー効果なんて優しい言い方。バキューム効果という、そういう言葉がありますが。だから、それはならないようにどうするかというのは、まさしくその地域が他の地域に負けない魅力を持っていますかということだそうです。立山の綺麗さ、あるいはお酒のおいしさ。あとはホタルイカもむちゃくちゃうまいですけれども、別に市長から何かをもらったわけではないんですけれども、それをどういう人がもてなすのだろうかという話です。あと新幹線との組みあわせて言えば、是非、北陸の方々にお願いしたいのは、在来平行線を使って、どうするかなんです。新幹線の光と影というけれど、影の部分は並行在来線に対する地元の負担はかなり上がります。これをどうするという話。あるいは新幹線が停まらなくなっちゃう。あちこちと停まっていては新幹線ではないですから。その停まらない駅をどうするかということ。地元の負担をどうするんだということをどう逆手にとるかであって、そこは別に私が鉄道マニアだからそういうことを言っているわけでなく、それを組みあわせ、そこに行かなければ見えないもの、そこに行かなければ味わえないもの、それは東京でつくるものではないでしょう」
遠藤キャスター
「実際に、秋田県では、秋田新幹線が1997年に開業し、東北最大の都市仙台と距離が近づいたことによって、1996年には7万ほどあった事業所が、2001年に5000減って、その後も減少傾向が続いているんです。さらに、富山に関して現状を見てみますと、富山市でも年々事業所が、開業前からずっと減っていると。新幹線を開業することによって、この減少傾向に逆に拍車をかけて、さらに減ってしまうのではないかという懸念もあるんですけれど、森市長は事業所の減少に関して、新幹線の開業によってどのような影響があると思いますか?」
森市長
「今出ていた資料は富山県のデータだと思います。富山市の事業所数はずっと横ばいです。もちろん、増えてはいませんが。横ばいです。その影響は当然いくらかはあると思っています。ですが、話を、先ほどのストロー効果ということに関して言いますと、商業、小売という世界は、とっくにネットに吸い込まれていて、多くの方はネットでモノを買ったりしているんです、通販とか。だから、石破先生がおっしゃったように、大切なことは、フェイストゥフェイスでお客さんと接するということを意識していく商業者が、そういう質の高い仕事をしていくということが大事だと思っています」

富山市の秘策とは
反町キャスター
「富山に企業を、事業所を引き込むため、ないしは逃げていくのを引きとめるため、具体的な取り組みというのは、街づくり以外にも何かあるものですか?」
森市長
「それはたくさんの取り組みをしてきました。現在富山市は分譲できる企業団地用地がないんです、全部売れてしまって。これから何とか手当をしなきゃいけないという困った状況にありますけれども、たとえば、企業経営者の多くの方々は、単身赴任ばかりいる事業所、工場よりも家族で来てくれる地域の方に魅力を感じるとおっしゃる方が多いので、僕もその通りだと思います。単身赴任の方ばかりが働いている生産ラインよりも、きちんと家族も一緒に暮らしていて、そこで仕事をしていただくということの方が生産性なり、その方の精神的な問題も含めて、そういう意味で企業を呼んでくる。あるいは企業に定着をしてもらうというためにも、奥さんやご家族、お子さん、そういう皆さんも良い街だなと思ってもらえるという要素は大変重要な要素だと思っています」
石破地方創生担当相
「家族も一緒に行こうよということは、住みやすい街でなければ来ないわけです。教育だって、これから先、文科省と総務省と現在いろんな話しあいをしているところですが、その地域で学んだ子が、その地域に勤めるならば、奨学金を返さなくてもいいですという、そういう仕組みを始めようと思っているんです。来年度中に具体化したいと思っているんですけれども」
反町キャスター
「この4月からのところで具体化していきたい?」
石破地方創生担当相
「そうです」
反町キャスター
「秋の臨時国会は視野に入っていますか?」
石破地方創生担当相
「だから、今度、学校を受ける子達には、そのメリットがあるように何とかしたいなと思っているんですけれども、東京に行かなければ学べませんかというと、そうではないです。どこでも東京の大学でやっているのと同じことをやったら、それは東京の学校に行った方がいい。どうせだったらという話になるでしょう。富山なら富山でないと学べない。富山で学んだら富山で勤められる。某、日本で一番車をつくっている会社が1番たくさんつくっているのは当然愛知県である。その次は福岡県。その次はなぜか岩手県である。何で岩手県なのというと、岩手県の工業高校はそこで学んだら、某自動車会社にすぐ勤められるような教育をやります。某自動車会社で使わなくなったラインをもって行って、某自動車会社の技術者が定年退職したら岩手に行って…」
反町キャスター
「すごいですね。全然知りませんでした。その取り組みというのは岩手だけがやっているのですか?」
石破地方創生担当相
「それは、私が知っているのは岩手ですけれど、それと似たような取り組みを、現在あちこち試行錯誤でやっていますけれども、だから、そこでなければ、学べないことであれば、そこで勤められるよということなのでしょう。そこへ行けば高齢者でも学生さんでも住みやすいよということでしょう。そういう町を設計するのは、まさしくそこの市民であり、そこのリーダー達でしょう。だから、東京に行って、新幹線を引こう、高速道路をつくろうと。それだけで良くなるわけではないと。コンパクトシティというのはそういう発想だと私は思っているんです。そんなに簡単な話ではないです。でも、これをどこかが先行的にやることによって、ストロー効果でも、バキューム効果でもない、そこへ行こうよという町が現在できようとしている」

富山市の観光への対策は
遠藤キャスター
「今回の北陸新幹線開通、富山と金沢の周辺の観光地をこのように比較してしまうと、どうしても富山と金沢では観光名所はどちらが多いかなとなると、金沢の方が多くなってしまう。観光客は、北陸新幹線を利用して、金沢に観光に行って、富山をスルーしてしまうのではないかなという懸念もあるんですけれども、森さん、先ほど棲み分けというようなことを話していましたが、観光面における富山の効果というのは、どの程度期待されていますか?」
森市長
「富山県の魅力的な観光資源というのは、たとえば、立山連峰とか、富山市から少し離れたところにあるんです。もう少し距離をおくと、飛騨高山ですとか、上高地ですとか、あるいは能登とか、金沢とかですね。つまり、ゲートウェイ機能を富山は果たしていくということなのだろうと思っています。さらに、入れ込みの数で金沢みたいに何とか負けないでという発想をするのではなくて、富山に目的意識を持って来ていただける観光客というものを、たとえば、滞在型の方だとか、ヘルスツーリズムだとか、そういうような方向を目指していくべきだろうと思っています」

観光 北陸の地域連携は
反町キャスター
「このエリアのある程度の範囲の中で収めたいという感覚もまた必要になってきますよね」
石破地方創生担当相
「それは両方いるんです。先ほどからいい加減なことを言っているみたいだけれども。これまで金沢というのは、結構、小松空港から遠かったんです。結構、高速で走らないと着かなかったんです。富山空港と富山市内は本当にまさしくそこにあるわけです。それが金沢のハンディだったんです。空港から遠いしみたいなところがあって。ところが、今度新幹線になっちゃったので遠いも何もあったものではない。そういうハンディが金沢はなくなるわけです。だから、富山と金沢は張り合っていてもしようがなくて、だからこそ、『つるぎ』だったかな『つるぎ』という名前のシャトル新幹線が、富山と金沢の間で走るんです」
反町キャスター
「それは北陸新幹線の中のスペシャルバージョンですか?」
石破地方創生担当相
「はい。20分だからね。これを使うことによって市長がおっしゃる金沢と富山の一体化というのができてくるのでしょうし、これから、特に、観光というのは連携してやっていかないとダメです。たとえば、私の鳥取県で言えば、鳥取砂丘と但馬地方。大きな砂丘温泉とかがあるんです。これは山陰海岸国立公園という意味で一緒です。あるいは西で、大山隠岐国立公園というので大山と島根県の隠岐島と1つの国立公園です。そういうふうに1つの地域として考えるべきであって、それはこの新幹線によってさらに加速もしていく。逆に、石川県の人が富山に来るというのもあるわけです。だから、その圏域内で観光するというのは、たとえて、JR九州の『ななつ星』というのがありますが、あれはすごいです。世界一の列車だから。テレビの取材でちょっと乗せてもらいましたが、あれもお客様はよく見ると九州のシニア層の方が多いんですって、あの『ななつ星』に乗っておられる方。つまり、九州の人が九州新発見みたいなところがあるんです。デザイナーの水戸岡(鋭治)さんと話をしていて、なるほどと思ったのは、海外旅行もいいだろうと。だけど、日本語が通じ、本当に肩肘張らなくて行ける素晴らしいところって、日本にいっぱいあるじゃないというお話をされていて、ああ、そうだなと思ったんです。だから、市長がおっしゃったように、富山県人が行ったことがない富山。石川県人が行ったことがない石川というのはあるはずで、だから、ストロー効果とか、バキューム効果というものはあるけれど、その地域での発想というのもある。考えてみればいろんな可能性があるのではないのかなという気がしますけれども」
反町キャスター
「速い新幹線とゆっくりの在来線のコンビネーションによる観光戦略は、これはなかなか自治体の皆さんが考えるのはちょっと難しいとか、テクニカルな、難しいものですか?技術的には難しいものなのですか?」
森市長
「1つの例で言いますと、明日、新幹線が開始されますから、明日からとりあえず今年いっぱいは富山市内の宿泊施設に宿泊していただいた方に、路面電車の無料チケットを配ります。もともと外国からいらした方に無料のチケットを宿泊した方には配っているので、そういう都市間を結ぶ高速鉄道で来た方が二次交通を使って市内で宿泊してもらう、あるいは散策してもらうというような時に、行政としての関わり方としては、たとえば、そういうことで、富山での時間を楽しんでくださいみたいなことは、アイデアとしてできますし、先ほど、大臣おっしゃいましたように、富山-金沢間20分ですので、通学定期に補助をすることを始めました。従って、富山から金沢の大学に通学する。もう、そういう時代だと思っていますので、同じように在来線についてもどうやったら便利さが向上するのかというのをダイヤの組み方も含めて、皆で知恵を出していくことを十分やらなければいけないことだと思います」
反町キャスター
「市よりも県になるかもしれないし、もしかしたら、県を跨いでの話。これは政府として関与できるものでもないのですか?」
石破地方創生担当相
「そんなことはないです。だから、全ての市町村にお願いしている総合戦略も地域を跨いでいただいて結構ですと。県を跨いでいただいて結構ですと。そもそもそういうものでしょうがということです。ですから、政府として権限も財源もできるだけ地方にお渡ししようと思っているんです。国は外交であり、安全保障であり、財政であり、通貨で。そういうものをきちんとやると。そういうものだと思いますが、じゃあ、地方に権限がいき、財源が行くということは責任もいくということです。その地域を経営していただく責任。そういう人達、そこの地域に住んでおられる方々の幸せをきちんと守る責任というのがいくわけです。その時に連携して、県を跨いだ方が、あるいは複数の市町村が組んだ方が良いというようなものを出していただいたところで、なるほどということであれば、それは自由に使えるお金がもっといくのでしょうし、そこに政治家が口を利いたからとか、そんな話は全然関係ないですね。要するに、そういうモデルをいっぱいつくっていくことが、地方創生なのであって、東京から同じような事業が行きます、自治体の首長さんは東京を見て、どれが事業規模でかいですかと。どれが補助率高いですか。どれが自己負担率少ないですかと。自分の町にあおうがあうまいが、事業規模がでかくて、補助率が高くて、自己負担がなければ、これをくださいというような。そういうものを変えていかないと、地方創生なんてあり得ないです。全国的に同じような町ができて、全国的に同じように衰退していくわけでしょう。それを止めようよというのが地方創生ですので」

交通インフラの役割は
遠藤キャスター
「明日、北陸新幹線開業を迎えますが、その他にも、全国各地で、このように、まず北陸新幹線の残りの区間、金沢-敦賀間は2022年の開業予定。北海道新幹線は、新青森-新函館北斗間は2016年に開業予定。新函館北斗から札幌間は2036年をメドに完成予定と。九州でも武雄温泉―諫早間が2008年に認可され、諫早-長崎間が2012年に認可され、それぞれ認可から概ね10年後に完成が予定されています。このように見ると、日本地図が新幹線で埋め尽くされるかという印象ですけれど、石破さん、これは地方創生のために必要だという考えですか?」
石破地方創生担当相
「埋め尽くされているというが、私のところはないけれども…。それは日本国中に新幹線、日本国中に高速道路、日本国中に航空路という、そこは新幹線と飛行機。これの3時間の壁とか、4時間の壁とか言われますが、3時間を切ったならば、もう鉄道の方がいいやという。そこは全部同じものをあちこちにというのは、国家財政的に無理です。だから、鉄道の優位性、道路の優位性、飛行機の優位性、船の優位性というのを活かしてやっていかないと、財政的に少しもたないところがあるんですね。だから、本当に日本国中に新幹線を張り巡らせるのが良いのか悪いのかというお話はしていかないといかんでしょう。たとえば、秋田新幹線と山形新幹線というのは、フル規格の新幹線ではないです。ミニ新幹線だと言われるのだが、あるいはフリーゲージトレインとか、そういうもので、乗り換えなしに行けるというのは大事なことではないです。だけれど、航空機が優位なところは航空路を整備すべきでしょうね。また、高速道路はつながってなんぼだから、ぶつぶつとあちらこちらに乗ったり降りたり、乗ったり降りたりすると経済効果を発揮しないこともおびただしいので。ただ、国全体の交通体系というものを、モーダルシフトというのですが、これをどうするかというお話は交通基本法の中にそういうような要素は相当に入っていますが、本当にそれぞれの地域が、高速道路がほしいです、新幹線がほしいです、飛行機もいっぱいほしいですというのをどのようにやっていくのかは、国家として1番望ましいのは何かという議論をしなければいかんと思います」

石破茂 地方創生担当大臣の提言:『自信 感動 驚きは地元にあり』
石破地方創生担当相
「自信、感動、驚きは地元にありと書いたのですけれど、私はあちこちに行っているんだけれども、うちの地域なんか、もうどうせダメさと。うちの地域に来たって何も良いものはありませんよと。そうではなくて、うちにはこんなに良いものがある。来て、皆心揺さぶられ、そして驚いてというのが、それは東京から持ってくるものではないです。地元にこそあるんです。地元の方々が、それをどうやって高めていって、こんなものがあるから来てよという着地型の観光、あるいは着地型の商売。それをもって生きるかどうかであって、東京からいろいろなものを投げるのではない。その地域、地域から引っ張っていただく。そういうような日本を創りたいですね」

金沢市の秘策とは
遠藤キャスター
「金沢は現在どのような盛り上がりを見せていますか?」
馳議員
「100年に1度という表現がぴったりかなと思いますけれども、いよいよと。整備新幹線の構想から半世紀近く、ようやくという思いが1番強いですね」
遠藤キャスター
「首都圏からの観光客の増加というのはどのぐらい期待されていますか?」
馳議員
「1日ですね、だいたい5000人から6000人ぐらい入り込んでくださると」
反町キャスター
「東京から?」
馳議員
「一応キャパシティはそれだけあるわけです、新幹線の。簡単に言えばね。1日5000から6000席があるわけですよ。それの×365日ということを考えた場合に、本当にそれを十分に金沢の町や県内だけできちんと受け止めることができるだろうかという心配もありますよね」
反町キャスター
「それは宿泊能力とか、そういう意味ですか?」
馳議員
「だけではありません。満足してお帰りいただいて、リピーターとしてまた来てくださるかという心配はありますよね」
反町キャスター
「夏でパッと終わってしまうのではないかという、持続可能性と言ったらいいのですか?観光力の持続可能性については、金沢というのは今回特別な期間を持って考えているプランとか、プロジェクトとかあるのですか?」
馳議員
「それは今回特別というよりも、これまで培ってきた歴史と伝統と文化。先ほどお話を伺っていて出ていなかったんですけれど、学都、高等教育機関が、金沢環状道路が山側と海側で、5年ほどで全部がつながるのですが、この環状道路沿いに12から13ほどありまして、この高等教育機関、学都という役割をむしろこれからの若者を惹きつけて、その求心力を持続させていこうという期待はありますよね」
反町キャスター
「たとえば、観光で来るというよりいろんな形で、スポーツとか、そういうようなもので何かやっていこう。北陸のBCリーグでお客を引っ張ろうとか、そういうことでもないですよね、何か目玉で…」
馳議員
「スポーツ合宿大国というのは星稜高校サッカー部の河崎護監督が30年かけてつくり上げてきたスポーツ文化がありまして、あの雪国でそのハンディがあって、そんなにスポーツが強くなかった。特にボールゲームは。しかし、野球はもともと、それも、星稜高校の山下(智茂)監督という1人のリーダーがいました。河崎さんは今度、富山県の昨年優勝した富山第一高校の監督と協力しながら、雪国のハンディを乗り越えるようなリーグ戦をやった。全国の強豪校、ついにはJリーグのユースチームまで呼んで来て、それを七尾市、ご存知だと思いますけれども、あそこでサッカー場を整備して、宿泊も入れ込んで、スポーツ合宿を展開するようになった。それによってリピーターがすごく増えたんですよ」
反町キャスター
「高校生とか、大学生のスポーツ合宿、夏場の合宿を呼び込むわけですよね?」
馳議員
「ところが、それは1年中できる様にしていこうという発想に変えていく…」
反町キャスター
「冬もやれるようにしているのですか?」
馳議員
「に、していこうと現在しているんですよ」
反町キャスター
「屋根つきの運動公園みたいなものを整備していこうという話なのですか?」
馳議員
「それも1つの構想の中に入ってきますよね」

北陸の地域連携は
遠藤キャスター
「新幹線、鉄道を使っての地域全体の押し上げというのは北陸でも可能だと思いますか?」
馳議員
「私は可能だと思いますし、たぶん森市長の方が詳しいと思いますが、氷見線と常花線をつないだ観光列車もあると思いますし、金沢でも在来線と枝線をつないだ、観光列車という発想は既に出ていますから、そこは地域ごとに掘り起こしていく部分だと思いますし、同時にこの北陸新幹線沿線北信越5県は、連携しながらやっていかないと、現実的に県境を跨ぐと初乗り運賃が上乗せになって、これまで以上に在来線の運賃の上乗せになるという部分があるんですよ。各都道府県いろいろと工夫して、そこを抑えてはいますが、将来的には厳しいです」

新大阪への延伸 効果と懸念
遠藤キャスター
「大阪まで伸びる必要性というのはどのように考えていますか?」
馳議員
「日本海国土軸と太平洋側国土軸、2つを完成させるという意味で、ご存知のように、東海、東南海、大地震ということも想定される中で、国土軸を2つきちんとつくっておいて、高速交通体系を整備しておくということは、お互いにバックアップシティとしての機能を持ちあうわけですから、フル企画で通すことの意味は大きいと思っています」
反町キャスター
「経済的な面とか、観光的な面で言うと大阪までつながることによって、先ほどストロー効果というのもやったのですが、どうですか、ちょっと心配ないですか?」
馳議員
「とてもあります。つまり、大きいところに、大に小が呑み込まれるというのを常に思っているのと同時に、金沢とは、富山とは、どんな歴史を持っていて、現在、私達はどういうようなポジションにいるのかというのを常に掘り起こしをしながらブラッシュアップしていくということを求められるので、そういう意味で常に競争関係の中にお互いにいなければいけないのではないか。そのこともつながることによって、否が応にもその求めが出てくると私は思いますし、それでいいと思っています」
森市長
「JR西日本が経営なさっている、大阪発のサンダーバードという特急は今日まで富山駅から始発して、富山駅との間を行ったり来たりしているわけですよ。明日から金沢止まりになるので、富山駅から京都、大阪に行こうとすると、明日からは金沢で乗り換えなければいけないということになるんですね。従って、これが西へ延びて、福井、敦賀、京都、大阪という、ルートによって違いますけれども、そうなることによって富山の我々からすると京都や大阪との距離感というものが非常に一体感を感じられるということです。今日まで大阪発富山止まりの電車だったのが、明日から金沢乗り換えというのは非常に大きな問題ですね」
反町キャスター
「北陸の中を見た時に、金沢一極集中が進むと言う見方もあるとは思いますが」
馳議員
「そういう見方もあるかもしれませんが、私は逆にクロスロードという言い方をした方がいいかもしれませんが、東海北陸自動車道で、愛知と岐阜、高山から富山、七尾へとつながってしまったんですよ。その結節点が高岡、小矢部というところなのですが、今年の夏にアウトレットが小矢部にできるんですよ。そうすると一気に、水も豊富である、豊かな土地もある、自然環境もよろしいと、高岡や小矢部、富山にもっていかれるのではないかという危機感を持っているんですよ。いい意味での競争ですが、我々金沢にとっても危機感というのは持っているんですよ」

馳浩 自由民主党衆議院議員の提言:『ダブルラダー構想』
馳議員
「梯子を思い浮かべればいいのですが、日本海国土軸、太平洋側国土軸の2つの間を結ぶ新幹線であって、東海北陸自動車道であって、常磐道であったりしますけども、まず私達は災害もそうですし、経済域もそうだと思いますけれども、太平洋側と日本海側の両方を玄関口にしていかなければいけないので、そのための交流人口プラス地域の強みを発揮した産業の集積力といったものを絶対につくっていかなければいけないと思います。私は、新幹線の時代、地方創生の時代というのは、太平洋側にも日本海側にも、国土軸をつくり、そこに拠点となる都市をつくり、そこが広がりを持っていく、連携しあうということが必要だと思います」

森雅志 富山市長の提言:『H2R』
森市長
「先ほど、石破大臣もおっしゃいましたが、特に私は基礎自治体の長ですから、町づくりということをどうしていくかということがすごく大事だと思っていまして、その時に自分達の町に市民自治体が自信を持つということがすごく大事で、ある意味シビックプライドを高めていくことが人を呼び込める前提としての条件だろうと思います。我が町を愛せない、我が町に矜持を感じない人が、人を呼び込めるということにはならないと思いますので、そういう意味で町づくりがすごく大事だとずっと思っています。町づくりをする時に人を動かす要素というのはいくつもありますけれど、私は、楽しいか、おいしいか、おしゃれだと思っているわけです。それを何となく横文字風に書くと、Hが1つとRが2つかなと。つまり、ヒューマニズムとリアリズムとロマンティシズムだろうと思っています。こういうことを意識しながら町づくりを進めていくことが市民と一緒にシビックプライドを高めていける出発点だろうといつも思っていますし、地方創生という観点から言うと、それぞれの地域がこういうことを意識していくことが大事だろうと思います」