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2015年2月9日(月)
国会論戦本格化へ 与野党参謀に問う論点

ゲスト

萩生田光一
自由民主党総裁特別補佐 衆議院議員(前半)
安住淳
民主党国会対策委員長代理 衆議院議員(後半)
伊藤惇夫
政治アナリスト

萩生田光一総裁特別補佐 “改革断行国会”
秋元キャスター
「安倍総理は先月の26日、国会召集日にあわせて行われた自民党の両院議員総会で、『緊張感をもって成果を出していく。改革断行国会にしたい』と発言しているんですけれど、萩生田さん、この総理の改革断行国会という文言はどんな意味だと考えていますか?」
萩生田議員
「これは前回、年末の選挙前に、アベノミクスで一定程度の経済の上昇志向の道筋が見えてきたと。まだ景気回復を実感として地方に感じていただくまでには至っていないんですけれども、それを進めていくための第3の矢としては様々な規制改革、岩盤規制に風穴を開けて、競争力の高い日本の国をつくり直していかなければいけないのが、年末の大きな総理の思いでした。ですから、それに向かっていよいよ、その工程を前に進めていくことになると思います」

農協改革 大筋合意
秋元キャスター
「岩盤規制、農協改革に関して、このところ政府与党とJA全中との間でせめぎ合いが続いていたんですけど、今日、JA全中が政府与党案を正式に了承しました。ここで農協がどういう組織なのかをおさらいをしておきたいと思うんですけれども、農業従事者や農業を営む法人によって組織された共同組合で、2012年度で組合員数がおよそ998万人。職員数でも23万人を抱える巨大な組織です。このJA全中というのは全国各地にある農協をまとめ、その監査を行う中央組織。地域農協というのが市町村単位で実務や窓口業務を行うということですけれど、改革案のポイントを見ていきたいと思うのですが、JA全中の地域農協に対する監査権廃止。JA全中は2019年3月までに一般社団法人化。JA全中の監査部門の監査法人への移行は数年程度をかけて検証。農家以外の準組合員が農協を利用する際の規制は5年間かけて検証となっているんですけれども、伊藤さん、JA全中は全面拒否の姿勢を示していたのですが、ここに来て急に改革案受け入れに転じましたが、この理由は何だと見ていますか?」
伊藤氏
「全面的に対抗していたのはポーズだと思うんですけれども、大きく2つ理由があると思うんですね。1つは、自民党内に、いわゆる全中サイドに立って、体を張って絶対阻止という動きを示すような人がほとんどいなかったと、実際は。地域農協、単位農協が維持されるなら、それでいいかなというふうなムードがおそらく、自民党の中に広がっていったんだろうと思います。かつてのような、いわゆる農林族がほとんど現在、自民党の中に見受けられないというのが1つですね。もう1つは、全中側としては1番大切なものは守ったと。つまり、準組合員ですね、これは当面維持するということになったわけですが、この準組合員というのは、イコール正組合員ではない人、一般の方々なので、実は、この人達が何を支えているかというと、農協、JA全中の金融部門を支えているんですね。つまり。1つは共済ですね。契約残高でも375兆円あります。JAバンクですか、貯金高が90兆円ありますね。現在、実際、農協が何をやっているのかというと、実は農業ではなくて、金融が中心ですね。農協全体の収益のうち、いわゆる農産物による収益というのは7%しかないんですよ。だから、90%以上が金融部門と考えてもいいと思うんです。その部分を支える準組合員が当面維持できるということで、実をとったというのがおそらく全中側の判断ではないかなと」
萩生田議員
「全中の果たしてきた監督権や指導権。農業といってもお米を主につくっている地域もあれば、野菜が主のところもあれば、酪農が主のところもあれば、私の地元にも都市農業で、様々なスタイルですよね。戦後はとにかく農協に納品さえすれば、あとは売ってくれると。販路をつくらなくてもコツコツと農業だけをやっていればよかったわけですけれども、もはやそういう時代ではなくなってきていて、6次産業化を目指す農家などにとっては、却って農協が、たとえて言うならば、後ろ足を揃えて護送船団をやっているような状況にありますから、今回の地域の反対も農協としては単支部で反対はありましたけれども、農家の皆さんが反対しているかといったら、そうではなく、我々のお金の使い道はそういうことだったのかという。逆に言うと、穏やかな農家の人達が、だったら別に農協にこれ以上頼らなくてもいいのではないかみたいな意見も当然ありましたので、そういう意味では、冷静に良い選択をされたんだと思います。別に農林族がなくなったのかといえば、たくさんいらっしゃると思いますので」
反町キャスター
「そこはいるんだけれども、勝負するポイントではなかった?」
萩生田議員
「そう思いますよ」
反町キャスター
「今回の農協改革というのが、農家の所得向上につながるのかどうか。そこはどう見ていますか?」
萩生田議員
「つなげていかなければならないと思っているんですね。これは農協だけの話ではなくて、減反政策なんかもまさに政府の方針でやってきたわけですから、どちらかといえば、米をつくらない人達にお金を差し上げるという、まったく現在から検証すると、間違っていた政策だと私は思いますよ。ですから、たとえば、私の地元でも都内で初めて、道の駅がありまして、そこでは朝採り野菜で、農協に納められないサイズから外れたものですとか、曲がったものですとか、そういった安価で新鮮な野菜が並ぶんですね。それの売上げがすごく高くて、結果として、農家の皆さんが喜んでいるわけです。地元の農協もそのことは認めて、そちらへ出品されることもある程度、認めながらやっているので、そういうこれまでの農協の枠だけではない新たな農家の生産方法というのは出てくると思うので、消費もいろいろ拡大できるのではないかと思っていますから、外から制度を変えただけでは何も変わらなくて、まさしく地域農協や農家の皆さんのマインドも変えていかなければいけないと思います。平均年齢60代後半。20年前が40代後半。まったく新しい人が入っていないと。この状況を変えるためにも、実は農業をやりたいという意欲のある若い人達は国内に大勢いるわけですから、そういう人達にもおおいに門戸を広げて、新しい日本の農協の形というものをつくるお手伝いをしていきたいと思っています」

安全保障法制
秋元キャスター
「集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備も現在国会の焦点の1つで、今週13日から、与党協議が再開するんですけれど、伊藤さん、最大のポイントは何だと考えますか?」
伊藤氏
「いろいろあるんでしょうけれど、一応、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由が根底から覆される明白な危険という部分が1番気になるところで、その範囲であるとか、その解釈であるとか、そこの部分が国会論戦の中で、どこまで明らかになってきて、どこまで理解が得られるのか。そこが私は最大の関心事ですね」
萩生田議員
「3点の要件の、閣議決定の中でも示していますが、伊藤さんがおっしゃったようにその範囲が曖昧だということが、たぶん国民の皆さんが不安があることだと思うので、より具体的な例を示しながら、限界線というものをきちんと示していくことがたぶん必要だろうと思います」

他国軍支援のための自衛隊派遣
反町キャスター
「そういう、これから、明白な危険というのは何だろうかという話を詰めていく中で、先日、総理が予算委員会で、今回のISILの問題と関連して、他国軍支援のための自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法の制定なんかも含めて、邦人救出とか、海外派遣に関して法整備を進めていくような話をしています。今回の安全保障法制の中には入らない部分もあって、昨年7月の閣議決定ではやる方向になってはいても今回の安全保障法制に入らない部分も含め、何か総理が議論のフィールドを広げようとしているようにも見えるのですが、党として安全保障法制で、先ほど、伊藤さんが言われたみたいに、明白な危険は何ぞやという話をこれからやらなくてはいけない時に、それよりもっと広い話を将来的にはやるというんだよということになると、なかなか自公も含めて与党内協議、与野党の国会論戦、党としてハンドリングは難しくなっていきませんか?」
萩生田議員
「たまたまISILの事件がありましたから、そういう意味では将来的には課題として、問題提起をしたと私は認識していますので、おっしゃるように、今回の安保法制に限る法整備については従来の課題をきちんと示しながら制度設計をしていくということにとどまると思います」
伊藤氏
「だから、いろんな人達で範囲がどんどん広がっていくような、少なくとも話が政府側から出てきていることは事実で、そうすると、反町さんがおっしゃったように1度拡散してしまうと、それを国会で収束していくのは難しいのではないのかなと。だから、なぜそういうどんどん拡散の方向の話が出てくるのかが…。とにかくこの法律を通すのであれば、この国会でできるだけ限定的に、明確な線引きをしたうえで通してしまった方が得策のような気がしますけれども」
反町キャスター
「僕もそう思うんですけれども、敢えてこれを広げることによって国会審議、その前に与党協議も、公明党との話し合いに向けても、苦労が先々、山積しているという印象はないですか?」
萩生田議員
「ですから、たまたま直近でこういう事件があったので将来の課題としての問題提起をしたまでで、私はおっしゃるように限定的な法制度をつくるということになると思います」
反町キャスター
「それは、たとえば、国会において、与党協議においても、与野党協議ないしは国会の特別委員会を設置するのか、僕は存じ上げませんけれども、そういう場合においても邦人救出の話というのは、これは置いておいて、とりあえず出ている法案の中で話をしましょうと。また、土俵の再設定みたいな、そこからやらないといけないことになりませんか?」
萩生田議員
「まだそこまで正式に広げたわけではないですよね。ですから、1つの考え方を提示したまでですから。ただ、その考えはフリーズしてはならない考えであって、継続的には考えていかないとならないことですから、そういう意味では間違っていないと思います」

戦後70年 安倍談話
秋元キャスター
「政府は、戦後70年談話、いわゆる安倍談話に関連しまして、先月25日に出演したテレビ番組で、総理がこのようにおっしゃっています。『今までのスタイルを下敷きとして書いていくとなると、今まで使った言葉を使わなかった新しい言葉が入ったというこまごまとした議論になる。そうした議論にならないように新たに出したい』と。村山談話、それから、小泉談話の表現の踏襲にはこだわらないという考えを示していたと受け止められているんですけれども、この総理の発言の真意というのはどのあたりにあるのでしょうか?」
萩生田議員
「一方で、村山談話や小泉談話、過去の談話については踏襲することを公言していますよね、総理は。ですから、そのうえで踏襲すると言ったんだから、村山さんや小泉さんが使ったワードをどんどん使い、絶対一言一句を変えるなと、事前規制みたいなことを、現在、与党も野党も事前検閲のようにいろんな話が出ていますけれども、それは、私は行き過ぎだと思っていまして、日本国として全体のずっと流れは踏襲していますよと。そのうえで70年という節目に自分なりの新たな談話を出したいということですから、何もおかしくないと思いますけれどね、総理の発言としては」
反町キャスター
「その全体として踏襲するという表現が、皆、何かぐるぐる頭の中でしているんですけれど、どういう意味なのですか。全体踏襲というのは、たとえば、村山談話、小泉談話を見ていただくとわかるように、だいたいワーディングが共通のものがありますよね。その共通のワーディングをそのまま踏襲するのか。でも、心は踏襲しているけれども、表現は踏襲しないというロジックが成立するのかどうか。全体としてというのはどういうことなのだろうかという、そのへんのところが、曖昧さ、疑念やら、疑問やら、不安やらを駆り立てているんだと思うんですけれども、どう感じますか?」
萩生田議員
「私の意見を言わせていただければ、踏襲すると言ったんですから踏襲するんだと思います。ただ、かなりの部分ですね。他方、10年間で事実関係が確認できたこと。たとえば、朝日新聞の慰安婦誤報などで国際社会がそのことによって間違ったメッセージを受け取ってしまった事案については、そういったことを正しく、世界に再発信をするという意味の役割は70年談話にはあるのではないかと思っているんです。ただ、ややもすると、そういう議論になると、安倍総理は修正主義なのかみたいな話に、どうしてもなるものですから、現在、有識者会議の皆さんにある程度委ね、その意見を待って、そこに総理ご自身の思いというものを入れて、文書をつくり上げるということになるんだと思います。何か事前に与党で文言をきちんとすり合わせするみたいな話もあるんですけれども、それは国会決議でやればいい話であってですね」
反町キャスター
「総理談話を与党内、いわゆる自公で協議するのは、これはおかしい話?」
萩生田議員
「事前に報告はあるのでしょうけれど、文言まで一言一句、与党の皆さんの了解をとって出すという性格のものでは私はないと思っています。この70年の日本の歩みというのを、総理はいろんな機会に言っていますので、平和国家としての立ち位置というのはブレることなく、未来に向かって、日本がこれから、さらにどういう貢献をしていくのか。世界の中で日本の果たす役割は何なのかという、そういうものを期待しています」
反町キャスター
「(公明党の)山口さんが『安倍内閣が出したものは、日本の姿勢ということで、国内外に受け止められることを考えると、常識的には政府与党でコンセンサスが形成されるべき』であるという。1枚噛んでおきたいというような公明党の思いが出ているんですけれども、聞かれれば、こう答えるのではないかなという気もするのですが、どうですか、公明党は?」
萩生田議員
「もちろん、与党ですから、常識的には与党の皆さんにはお知らせする機会があると思います」
反町キャスター
「ただ、内容については、事前に?」
萩生田議員
「それを事前検閲したり、文言の書きぶりを、これは100人いれば100通りの意見が出てくると思うんですよ。同じ与党であったとしてもですね。ですから、それは総理の、言うなれば専権事項としてやられたらよろしいと思います」
反町キャスター
「ただ、連立与党としては、結果、起きていることについての連帯責任を負うのではないかという気持ちも含めている可能性もあると思うんです」
萩生田議員
「ですから、山口代表が心配しているような中身にはならないことを前提に、私達は話をしています」

憲法改正
秋元キャスター
「先週4日、総理と船田元自民党憲法改正推進本部長が会談をしました。こちらなんですけれども、船田さんは『国会でのこれからの議論の進み具合を考えると、憲法改正発議は、来年の参議院選挙の後になる』と。そして、それに対して、安倍総理は、『それが常識だろう』というふうに話をしているんですけれども、萩生田さん、来年の参議院選挙後という、この具体的な時期、なぜ、今、示されたんでしょうか。」
萩生田議員
「まず、発議に必要な3分の2を、与党として、参議院では持っていません。ですから、当然、参議院選挙は、そういった意味で、その憲法改正というのを、ひとつの大きな争点として闘うべきであろうし、闘うことになると思うので、その結果次第によっては、そこから、こういう作業が始まるというのは、言うなれば考えられる時間軸だと思いますね」
反町キャスター
「つまり、現状では両院の3分の2がないと憲法改正の発議ができないではないですか。衆議院の方はあるけれど、参議院の方では自公で足してもないですし、それにどこを足し上げていくかといっても、維新や次世代、日本を元気にする会などの全部を足しても、まだ3分の2にちょっと届かない。その他、諸々全部集めてどうかというと、これまでの発言ぶりを見ているとちょっと可能性のあるところで全部足し上げても3分の2は難しいというんですね。そういう状況の中で、党内の話、皆さん、いろいろ聞いていると、まずとってからやろうよという人が結構多いんですけど、3分の2をとってから言おうよという人も結構多い中で、総理が参議院選挙の後にやるのが常識的だねというのは、あたかも3分の2をとったら、それは、つまり、次の参議院選挙3分の2をとらせて憲法改正発議をさせるかどうかの争点の参議院選挙みたいな、そういう印象づくり、イメージづくり?」
萩生田議員
「私も素直に答えちゃいましたけれど、それが常識だろうというコメントを聞いたことはないですよね。報道ベースでのお話ですよね。あるいは船田(憲法改正推進)本部長のお言葉なのでしょう。ですから、そこは前後のいろんな議論があっての発言だと思いますから、もちろん、党内でまずは選挙をきちんとやってそのうえでやろうと。大事なことだと思うのですが、他方ですよ、我が党は、今年立党60周年になるんですよ。自由民主党がなぜできた政党かというと言ったら、自由党と民主党が、憲法改正をするために、自主憲法をつくるために、わざわざ60年前に合併をしてできた政党なわけではないですか。60年間、党是と言われる憲法改正に残念ながら、その実現にはたどり着いていないということを考えると、これはとったら、いよいよと。自民党という存在そのものがこれは改憲政党なわけですよ。自主憲法をつくるということが大きな大義として集まった人達の政党なわけですから、それはもっと言い続けるということが大事だと思って、そういう意味で、私は参議院選挙であろうが、衆議院選挙だろうが、常にそのことは避けてはならないと思っていますけれども。一般の国民の皆さんは、憲法改正というとすぐ9条のお話になるんですけれど、何も9条に直ちに手をつけようという提案をしているわけではないわけですよね、我が党としては。我が党の憲法素案の中には、様々な新しい概念と入れているわけですから、いろいろな意味で憲法改正の議論喚起をしていくという意味で、もし総理が、こういう発言をされたとすれば、そういうきっかけづくりをされているんだと思います」
伊藤氏
「敢えて参議院選挙の争点にされるというなら、それはそれで非常に正直でいいと思うんですよ。それで国民の信を問う。あそこまで厳密におっしゃったんだとすれば、参議院選挙後、改憲勢力で、衆議院はもちろん、参議院も含めて3分の2を超える可能性みたいなものをある程度、総理が読みとっているのかなと。そのために、変な言い方ですが、仕かけるのかなと。たとえば、具体的にその件でちょっと思うのは、大阪都構想との関連性ですよ。はっきり言うと、この間、安倍総理と大阪市の橋下さんがエールの交換をやりましたね。つまり、大阪都構想を評価するとおっしゃった、総理は。それに対して、嬉しくてしょうがないと、橋下さんはおっしゃった。憲法改正等、全面的に協力をするとおっしゃった。そこの部分を見ていると、大阪都構想の、住民投票がもし可決されたら、前に進むということになると、場合によって、これは僕の勝手な想像ですけど、橋下さん、あるいは松井さんの2人を含めて、国政進出、転身の可能性があると思っているんですね」
反町キャスター
「ひと段落つけて、節目をつけて、参議院選挙に出てくる?」
伊藤氏
「はい。そうなってくるとかなりのインパクトがあると」

統一地方選の戦略
反町キャスター
「橋下さんというか、維新、要するに、公明党以外の政治集団との連携による憲法改正。これは自民党としてはとらない選択肢ではないですよね?」
萩生田議員
「しかし、公明党の皆さんと政策協定をして連立を組んでいますから、まずは自公で前に進んでいくと。足らざるところを共鳴してくれる政党があるのだとすれば、そことの連携をとっていくという段階的な話だと思います」
反町キャスター
「憲法改正のプロセスの中において公明党と袂を分かつというのはあり得ない話ですか?」
萩生田議員
「私は、公明党の皆さんはいろんな意味で、現実的な対応をしていただいていますので、そういう意味では、成熟してきた自公関係だと思うので、そこは信頼関係を持って一緒にやっていきたいと思っています」
秋元キャスター
「統一地方選挙についてですけれども、萩生田さんは自民党の選対事務局長もされているのですが、この4月の統一地方選挙をどういう位置づけて戦っていこうと考えていますか?」
萩生田議員
「4月の統一地方選挙で、全国で勝利して、初めて政権奪還は完結するという緊張感を持って、党運営を今日までやってきました。ですから、これまでどちらかと言うと、地方選挙と言うと、自己責任みたいで、現場任せみたいなところが我が党はあったんですけれど、統一の見解、キャッチフレーズ、統一のポスターや共通の施策、そういった物心両面、物というほど大げさではないんですけれども。これまでは自分達でやってくださいねといった地方選挙ですね、党本部として、かなりコミットをしながら、底上げしていきたいと思っています」
伊藤氏
「勝利というのは具体的に? 数字的なものは?」
萩生田議員
「これは、地方議会の場合は完全、主張与党、完全野党という意味ではないですので、できるだけ我が党の公認を名乗る候補者を増やしていくということが必要だと思っていますので、それぞれの自治体の運営、我が党の政策が反映できる体制がより強化できれば、それをもって勝利ということになるのだと思います、地方議会で言えば」

民主・安住国対委員長代理に問う 民主党・岡田新体制
秋元キャスター
「これまでの海江田民主から岡田民主へ、党内で大きく変わったところはありますか?」
安住議員
「それはもちろん、代表が代わりましたからガラッと変わったというのが1つ言えますね。もう1つ、国会議員だけの選挙で往々に代表に選ばれるパターンが多かったんですけれど、何年か振りに党員サポーターを巻き込んだ選挙をやって、それで岡田さんが勝ちましたから、そういう意味での求心力というのは高まったと思いますね」
反町キャスター
「求心力を高めるための人事が今回の長妻さんと細野さんを組み込んだこと。枝野さんは留任だと思うんですけれど、この人事のバランスをどのように見たらよろしいのですか?」
安住議員
「それは代表自身がお決めになったことだけれども、党内で言えば、ある意味でオール民主という体制にはなったのではないですか。代表選挙で堂々と戦われて、そういう方々が主要なポストに就かれて、まだ国政で70議席ですから、再建途上ですからね。いろいろな意見はあるにしても、目的はとにかくもう1回、政権にチャレンジする資格のある政党と国民に認めてもらえるかどうかだから、そういう意味では代表選挙が終わった段階から、次のステップに入っていると私は思います」
伊藤氏
「安住さんの話でいくつか聞きたいことがあります。オール民主とおっしゃった、その前はオール民主ではなかったのかというのが1点と、それから、ガラッと変わったと最初におっしゃった。ただ、ガラッとどう変わったか、何がどう変わったのか。ハッキリ言って外から見ているとガラッと変わったとは…。おそらくそこが伝わっていないような気がするんですね。その2点、聞きたいのですが」
安住議員
「総選挙と、総選挙の間、解散までがんばっておやりになられて、ただ選挙の結果を見ても、特に首都圏が厳しかったですね。そう言う意味では、党首力という点から見てもなかなか厳しかったんだと思いますよ。だから、政党というのは、政治家が皆で集まってエネルギーをつくっていって、そこに支援団体や一般の国民の皆さんというか、有権者の皆さんを巻き込んでいく必要があるわけだから、そう言う意味では上に立つ人をしっかり公正の選挙で決めて、そのうえで再出発していくというのは、すごく重要なことですよ。だって、ある意味、小泉元総理が、言い方が悪いけれど、死にかけた自民党を一気に蘇らせたのは、自民党自身が変わったと言うよりも、党首を選んで再出発ができたからだと思うんです。そういう点で、総選挙直後に海江田さんは残念ながら議席も失いましたし、そういう点では再出発できたということが大きく変わったと言うよりも、我々の意志が大きく変わったということが、これからどう参議院選挙、統一選挙に向けてつながっていくかというのはこれからの課題だということですよ」
反町キャスター
「本格的な政権復帰に向けた基盤ができたという理解でよろしいですか?」
安住議員
「その基盤をつくるためのスタートが切れたというところですね、まだ」
反町キャスター
「岡田さんも、とりあえず次の総選挙で100(議席)ということを考えているのですか?」
安住議員
「いや、次の選挙は違いますね。次の選挙は野党再編のプロセスにありますよ。あとは衆議院選挙に向けて、ここをどうしていくかということに尽きるのではないですか。現時点での支持率が50%を超える内閣で、総選挙が終わった直後ですから、我々がいくらいろんなことを言っても、選挙が近いわけでもないし、まだ民主党は再建途上にありますから、あまり大きなことを言える立場ではないですね。ただ、私は国会での論戦を積み上げていって、アベノミクスが早晩、いろいろな問題が起きてきた時に、受け皿足り得るのかということを地道に岡田さんがつくっていけるということが、国民の見ている民主党だと思いますよ。だから、そう言う意味では、岡田さんは大変辛い立場で大変な時期ですよ。だけど、私は適任だと思いますね。ここでいわば結党以来、立役者の1人ですから。岡田さんが党をある意味で政権を担うに足る資格のある政党だなと国民に思ってもらうところまでしっかりリーダーシップを持ってがんばってもらうということではないでしょうか」

アベノミクスへの対応は
秋元キャスター
「アベノミクスに対する民主党のスタンスは?」
安住議員
「東京と地方の格差は本当に大きいですよ。毎週地元に戻って東北のいろんな地域を歩きますけれど、その日本と、東京の日本は、違う日本ではないかと思うぐらいに経済的格差が広がってきましたよね。これは個人個人の資産格差も大きく、たぶん日本では地主制度があった以前に戻ったぐらいの感じがあって、1%のお金持ちが日本の富の3割近くを持っていると。こういう社会というのは、資本主義が皆、辿ってきている道だけども、私は1億総中流が全部良いとは申しませんけれど、中間層がなくなりつつあるということに対して危機感を持っていますね。この中間層をもう1回つくっていくにはお金持ち、富裕層に対する課税の強化とか、そういうことをしっかり我々としては打ち出して、アベノミクスというのは、そういう意味では強い人はどんどん強くなって、その恩恵に貧しい人は預かるんだということを一貫した論理で言っているから、それに対し、我々は論戦を挑んでいかないといけないと思います」
反町キャスター
「成長戦略に対する思いが民主党には薄いという批判についてはいかがですか?」
安住議員
「そう見えるのは非常に残念ですね。ただ、私達の時にはリーマンショックがあって、実は麻生政権から民主党政権に移った時に税収が10兆円も落ちたんですね。あれが、あのままもしセーフティーネットをつくらないでやっていたなら、失業者が相当出ていたと思いますよ。そうなった時に、政権を担った時に、時代時代のいわば課題というのがあって、それと現在はよく総理は比較なさって民主党政権よりもこんなに良くなったと言うけれど、あの時、リーマンショックの世界危機ですから、あと東日本大震災でしょう。それと比べて、現在は良くなったと言うこと自体、私はどうかなと思うんですけれども。だから、そう言う意味では民主党は危機的な対応に一生懸命だったので、成長の次のステップへの余裕が、申し訳なかったんだけれども、なかったんですよ」

アベノミクスへの対抗策
反町キャスター
「累進性の強化、法人税の増税とかに取り組んでいくのですか?」
安住議員
「我が国の累進税率というのは、戦後非常に高くて、お金持ちの方には最高のピーク時には6割を超える課税をしていたんです。現在は40%台でしょう。私が財務大臣の時に累進税率を高めたんですね。安倍総理は、あれは自分がやったと言っていますが、おおいなる間違いで、民主党政権で決めたことが安倍政権の時に、施行されたということだけの話だけれども、我々としては何て言いますかね…。これは小泉さんあたりが首相になってからだと思いますが、非常に株主の力が強くなって、企業が社会的な貢献より株主への利益を配当しろということで、アメリカの資本が入ってきたらなおさらそうなって、それから、特に役員報酬は非常に高くなっちゃいましたよね。そういう点ではたぶん初任給と上場企業の社長さんの給料の差は高度成長期の何倍に開いていると思うんです。私は日本の社会というのは、そういう欧米型の社会。つまり、経営者が何億円もとって、新入社員とこんなに違うと言うのではなく、同じゾーンの中で皆がほどほど貰えるような社会の方がいいのではないかと思っているんですよね。そういうことからやっていかないと、だから、派遣のことも自民党と少し考えが違うんですよ。我々としてはできるだけ正社員になってもらって、そのうえで社会保障も安定して、将来を見越せるというか、そういう社会の方が若者達にとっても良い、我が国にとっても良いと思っています。もちろん、それは企業にとっては人件費がかさむから、大競争時代にそんなことができるかとおっしゃるかもしれない。しかし、派遣で人件費を浮かせて、内部留保を何百兆も貯めているような企業に本当に将来があるのかと言いたいので、そういうところを今度の国会でしっかりとかみ合った論戦をしたいと思いますね」

安全保障法制
秋元キャスター
「安倍政権の掲げる安保法制に対してどのように対峙していくのですか?」
安住議員
「具体的に、どういう法律を出してくるか現在のところよくわからないですね。戦後、大きな極東での安全保障状況の変化というのは、これはあったと思いますよ。中国の軍事力は増加しました。それは戦争が終わって朝鮮動乱があった。そのあとの冷戦時代とはちょっと違うんだけれども、しかし、さりとて戦後歩んできた日本の外交安全保障の道をどこまで踏み外せばいいんだという話になってきますからね。そういう点では危惧をしています。閣議決定の決め方も含めて。たとえば、具体的にどういう体系で法律を出してくるのかというのがまだよくわからないですね。何の法律を変えてくるのか。自衛隊の活動領域の中に新たに何を認めるのかですね。理念的なことや、べき論はこれまで散々やってきたんですけれども、これを法律に落とし込んだ時に、たとえば、臨検できるようにするとか、何をできるようにして、となった時に初めてそこで具体的な、私は現実論に則してかみ合った議論をしていきたいと思います」
反町キャスター
「グレーゾーンの対応とか、どう法整備するかは」
安住議員
「たとえば、領域警備を強化するとか、現行の、集団的自衛権というものを認めなくてもできる範囲のもので精一杯伸ばしたらどこまでできるかというところを民主党はできるだけ追求すべきだと思うんです」
反町キャスター
「恒久法はとんでもないと?」
安住議員
「憲法がある中でどこまで議論できるのかというのを議論しなければいけないのだろうけれど、出してくる法律によるんです。これは現実論ですから、おっしゃるように。たとえば、軍隊とも言えない、武装集団が上がってきた時に、何の法令で誰が取り締まるのかという話ですよ、具体的に。私はそういうことから言うと民主党も政権を担っていたわけですから、たとえば、完全にガチンコで入口からダメだということではなくて、我々自身も北澤防衛大臣の下で、ずっとこの問題は議論してきましたので、ただ、日本の国は戦後歩んできた道を踏み外さないで、やれることには限界がありますよということは民主党が言っているわけですから。そこでは自民党と、もしかしたら考え方は違うのではないかなと思います」

戦後70年 安倍談話
秋元キャスター
「『今までの使った言葉を使わなかった、新しい言葉が入ったというこまごまとした議論になる、そうした議論にならななように新たに出したい』という安倍総理の発言をどう受け止めますか?」
安住議員
「これはたぶん国会で基本的に質疑がしっかり始まったら、我が党としては聞いていきたいんですけれども、そのことを論戦していきたいんですけれども、全体は踏襲して細かなところは変えるとはどういうことなのかわからないですね。全体に村山談話を踏襲するということと、こまごました文字は変えるということはロジックとしておかしくないですか。全体として踏襲するということはしっかり村山談話に書いてあることを引き継ぐということなのではないですか。だけど、その言葉を入れる、入れないの議論にならないようにするには、新しい文書を出すと言うんだけれども、総理から直接話を聞かせてもらったわけではないからだけれども、よくわからないですね」

憲法改正
反町キャスター
「憲法改正について党内のスタンスは?」
安住議員
「岡田代表が申し上げているのは、安倍総理の憲法論議には我が党は乗らないと言っているんですね」
反町キャスター
「どういうことですか、それは?」
安住議員
「おそらく推測するに安倍総理は1週間で憲法を一からつくって、だから、変えなければいけないんだとおっしゃるんだけれども、岡田代表がおっしゃっているのは、70年かけて、それはよくも悪くも国民が積み上げてきた大事な憲法であって、軽々しく扱ってもらいたくないということだと思うんです。もちろん、現行憲法が70年前につくられ、その中で足らないものもたぶんあると思います。しかし、一方で、この憲法を守ってきたからこそ東南アジアも含めて経済大国にもなって、支援もできてきて、この憲法というのは憲法に反対をした人も含めて、戦後守ってきた部分がたくさんあるんですよ。それを何となく軽く扱っているというか、これをまた参議院の争点にするというのは、それでいいのだけれど、我々の党は、憲法というのは大変重いものだし、戦後の日本というのは特に戦前、戦中があるからこそ、ある意味、必然として日本の社会が成り立ってきて世界にも平和の国家としてやってきたので、そこの道は踏み外さないということを大前提として、しかし、足らざるものについて、いろいろな議論をしていく。たとえば、環境権とかですね。それは全然構わないよと。しかし、総理のお話を聞いていると、そういう憲法を大事にしてきたというところをまったく削除して、最初にGHQがきて7日間でつくり上げて、日本の社会になじまないから改正だというのであれば、そういう考えの人とは簡単に憲法論議はできないねというのが考えだと思います」
伊藤氏
「憲法の問題で民主党に求めたいのは、9条をただちに変えるわけではない。まずできるところからという言い方をされているのですが、総選挙なり、参議院選挙なりで、それを争点に据えるのであれば、自民党が描いている憲法改正の最終形までフルオープンにして、それで国民の真を問うべきだと思うんですよね」
安住議員
「伊藤さんがおっしゃるように体系としての憲法ですからね。ここの部分だけ変えますから、とりあえずいかせてください、それで改正がうまくいったら、次はこちらを出しますというやり方はどうかなと思っていますね」