プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2014年12月10日(水)
100年後を考える “原発ゴミ”最終処分

ゲスト

近藤駿介
原子力発電環境整備機構(NUMO)理事長
田坂広志
元内閣官房参与

“原発ゴミ”最終処分 高レベル放射性廃棄物
秋元キャスター
「高レベル放射性廃棄物ですが、ガラス固化体は、どの程度の放射線量なのでしょうか?」
近藤氏
「数字で言いますと、1500シーベルトアワー、1時間当たり1500シーベルトという大変強い、人がそこにいると数十秒内に死んでしまうかもしれない。今おっしゃったように六ヶ所村の貯蔵センターというところで貯蔵していますが、そこではコンクリートの建物の中に穴を掘って入れているんですが、その上に2メートルくらいのコンクリートがあって、その上を作業員が歩いているんですね。ですから、これ自体は大変危険なモノですが、きちんと遮蔽されていれば別に問題はないわけですね。これは放射線物質であるため半減期があって、だんだん下がっていくのですが、ここに入っているモノには半減期が長いものもありまして、何をもって安全と言うのかは難しいのですが、たとえば、福島で皆さんがよく知っている単位で言いますと、ここから1メートル離れたところでコンマ1ミリシーベルトパワーという数字になるとすれば、現在から100万年くらいかかると」
秋元キャスター
「100万年というとガラスが破損したりはしないのですか?」
近藤氏
「ガラスは黒曜石とか、自然界にもガラス状の物質はあります。極めて安定していて長い年月地下にあったりするわけですから。それ自体が長く安定しているということはわかっているわけですが、たとえば、水に接して、しょっちゅう洗われるということになれば、それは少しずつ減っていきます。そういうことを考慮して、長い間地上に迷惑をかけないように処分するということが、この技術の大切なところです」
反町キャスター
「とは言え、100万年は責任を持てないですよね?」
近藤氏
「責任という言葉は確かに大切ですが、一方、例にすれば、三浦半島で穴を掘る練習をしているわけですが、そこで深い穴を掘って、それぞれの場所から地下水が湧き出てきます。深いところの地下水の年齢を調べてみると、結構長い古い水なんですよ。たとえば、200万年という測定値が出てくるわけです。ですから、深い地層に置いておく。そこはそういうモノもあるということなんですね。もちろん、もっと古い何億年というものもあります、化石だとか。深い地層のところを選べば、そういうところにあるものが地上に届かないということをいろいろなデータから説明することができる。この努力をして、皆さんが納得すれば処分をする、そういう方針でいるわけです」

地層処分の安全性
秋元キャスター
「地層処分を進めようとしています。日本は地震もありますし、火山もあります。これは本当に安全ですか?」
近藤氏
「処分したところで火山がどうこうということにならないように、まず予防的にそういうところを外すことが大事です。そういうところがないかと言うと、まさに火山帯という言葉がある通り、別のところには火山がないということを意味しているので、そういうところはあるということを多くの科学者はおっしゃっています。それと、地震がどこかで起こっても地下にいた方が安全。地下は動かないですから。地震自体は地下の構造物にとっては何の問題もない。実際に地下の鉱山で地震が起きても気づかなかったという話があるぐらいですから。断層が処分場にあると、水がやってきて、溶かして、その水が出ていくということになりますと、その断層がもし地上に続いているとなりますとガラスを溶かした地下水が出ていくということになりますので、断層がない場所を選ぶということは非常に大切です」
反町キャスター
「地価構造物について、地下水に対する備えとか、安全性の検証はどういうレベルまで進んでいるのですか?」
近藤氏
「まさにそういうことについても、地下にあります構造物に関して、鉱山とか、炭鉱とか、人類が経験を積んでいますが、なお加えまして、地下研究施設と言われるもの、実際に穴を様々な地下の特性を調べるという作業をやっています。当然ながら、地震が起きて揺れるということも経験するわけですけれど。ここで地形を確かなものにしていくという作業をしていくのですが、先ほど申し上げたような、安全性を十分説明できるような施設にしていきたいと考えているわけです」
秋元キャスター
「ガラス固化体をそのまま並べていくわけではないですよね?」
近藤氏
「それは違います。ガラス固化体は実はこの周りにオーバーパックという容器があります。これが固化体の周りを厚さ約20センチの金属の容器。銅がいいとか、いろいろと議論があるんですが、要するに、腐食に強い金属の容器に入れ、水が直接触れないようにする。しかし、念のため地下水がすぐに来ても触らないように周りに緩衝材、粘土です。これは先ほどおっしゃられたように、地震などでガタガタした時にいきなり岩とぶつかりあうのを避けてクッションのような役割もあるのですが、これはだいたい70センチくらいの厚さの粘土で全体をくるむわけです。そうすることによって岩盤が揺れても、この中には影響が少ないと同時に、岩盤の中から染み出した地下水がこの中へ入っていけない」

可逆性・回収可能性の担保
反町キャスター
「放射性廃棄物ワーキンググループの可逆性・回収可能性を担保とありますが、高速統合炉に入れて安全になるまで200年、300年になる技術を日本で開発するかもしれないよという話も聞きました。そういう技術が生まれた時に引き上げができるということを考えたものでもあるのですか?」
近藤氏
「それは同じことだと思いますが、可逆性というのはそういう意味で、政策決定で元に戻せるということです。総処分をするということは、安全に処分できるということを皆さんに同意していただいて初めて実施するものですから、それよりもっと良い技術がある、極端なことを言ったら、処分したモノは資源として使いたいと。それはその時の方がお考えいただけばいいことで。地下にあるもっと深いものを人類はとってきているわけですから、それは一般論としては、回収可能性があると考えていただいていいわけです」
反町キャスター
「300メートルのものでも回収可能性はあるのですか?」
近藤氏
「私達が回収可能性をどう考えるかというのは実際難しいですよね。ごく普通に考えれば、処分をして、先ほどの1本1本広いトンネルを掘って入れていくわけですが、全体として4万本を処理し終わったので、全体を埋め戻しましょうというのは、随分先のことだと思います。その間は坑道1本1本についていれば、そこに処分したものを掘り起こすことは難しいことではないですから。ですから、回収可能性も時間と共に難しさは変わっていきます。まったく全部処分したあとにどうしても心配になって、あるいは資源として有効に使いたいとなったら、それは地下にある資源を使うという行為と全く同じですから、それを回収と呼ぶかはわかりませんが、掘り起こして使っていただくということは、その時代の人が考えれば良いことですね」
田坂氏
「オーバーパックとありますが、率直に専門家として申し上げれば、埋め込んだあと、1000年は壊れないと思います。水に触れていても年間の腐食率を考えても1000年くらいはガラスに触れることはないだろうと。と言うことは、埋めてしまっても技術的には回収できるのですが、回収可能性という言葉の意味は、技術的に私はそれでもできると思いますが、政策的な宣言の問題だと思うんです。この期間は我々がしっかりとウォッチして、地上の新しい技術、動向を見ながら、いざとなったら、こういう選択も残しますという、政策的な宣言の問題ですね。ですから、そこの問題として受け止めなければ、処分というのは大雑把に言って数百年先に回収しようと思えば、現在の技術でもできると思います。ただ、そのことを言っているのではなく、国民に納得してもらうために将来の何年、百年先も我々はしっかりウォッチをして、いざとなれば回収しますと。他に新しい技術が出たらそれで対応しますと、ですから、いろいろな選択肢を踏まえ、前に進んでいますと申し上げるのが、国民から見れば1番納得できるだろうという思想が世界全体に広がっているんですね」
近藤氏
「そのためにこそ、我々も提案したわけです」
反町キャスター
「NUMOも最終処分ではなくて、長期貯蔵という言葉を選択する可能性はあるのですか?」
近藤氏
「私達がそういう言葉を使う必要があるかはわかりませんが、NUMOというのは私達が勝手につくっているわけではないので、まさに、そのようなことを国会で審議していただいてできた制度ですので、私の立場は微妙なのですが、国がそういうことを前提に、NUMOに仕事をしてくださいと言ってくださったに違いないと思っていますので、結果として、名称を変えることが適切かどうかということも含めて議論していただければと思います。私どもは、そこは志よしで、最初の志は、現職の責任として後世に負担をかけないようにしていくという志の方を強調して、地層処分という言葉を使うことが適切。しかし、こういうこともちゃんと担保しますということもあわせて言うということでいいのかなと。ですから、将来を見据えて意思決定をするということ。最終処分ということがあって、初めて見直すという言葉もあるということで、私どもの取り組みは総処分であると申し上げ続けて良いのかなと思っています」

30年の暫定保管
秋元キャスター
「日本学術会議の報告では30年を1つの期間として『暫定保管』とありますが、30年という数字をどのように見たらいいのでしょうか?」
田坂氏
「ここに何か科学的な根拠があるわけではなくて、政策として100年というのは国民から見ても100年先どうなっているのという気持ちが出るのでしょうから、だいたい常識的には30年くらいの政策論で、もう1度そこで見直すというのが政策の本分だと思うので、長くて30年くらいと出されたんだと思います。むしろこの学術会議の話でポイントがあるとすれば、暫定保管というのはある意味貯蔵と考えていいわけですから、地層深くに貯蔵すると言ってしまえば、一応暫定保管の考えに沿ってくるんです。何が一番大きなテーマになるかと言えば、暫定保管と総量規制ということを言っているわけです。つまり、これが貯蔵と言っている限り、どこまでもゴミを出していいわけではないだろうと、本当に最終的な処分の方法が見つかるまでは、どこまでも原子力発電を続けるということではなくて、たとえば、使用済み燃料を何本まで、何トンまで排出しますので上限としますということをやると提言されているわけで。このあたりが政策的な方向でいくのか、それはなかなか厳しい判断と考えるか。これは別れる部分だと思います。ただ、私がむしろ注目したいのは30年先の未来を見ることだと思います。これは非常に大切な今日の論点なので申し上げますが、ダボス会議などにも出ていますので、いろいろな議論をするのですが、現在良く言われる化石燃料を含む資源の消費が、中国のあの人口がアメリカ並みの消費に向かっていったら、地球が3つあっても足りないですね。つまり、30年先の風景というのは、エネルギー政策1つを見ても現在の状態とは随分違っていると思います。たとえば、地球温暖化1つでも21世紀の中頃くらいには完全にいろいろな問題が出てくる、既に出ていますが。そうすると30年先に原子力というものをどう考えるべきかという時の、エネルギーといういろんな選択肢の捉え方で、選択肢がいろいろと出てくる可能性があるんですね。これは私が結論をジャンプしている意味ではないのですが、おそらく我々が議論していることとは違う再生可能エネルギーがどこまでいけるのかという、かなりいったけれど、ここまではいかなかったねということも見えてくるだろうし、もしくは原子力の安全性についてここまで改善できた、なかなかだったねということが見えてくるだろう。そういう中で30年くらいまずは国民に納得をいただいて、使用済み燃料が出てくることについては御了解をいただくと。その間についてはいろいろなことを考えていきましょうという含みがあるのだろうと思っています」
反町キャスター
「日本のエネルギーミックスを決めるのは現在ではなく、30年先ということですか?」
田坂氏
「最長30年くらいはいろいろなことを仕込んで、試行錯誤はあり得ると思います。ただし、最初から30年と言うよりは、たとえば、10年後に考えましょうと言う、そういうインターバルは必要ですが、現在重要なことは、私は3年、4年前に例の4つの挑戦という言葉を申し上げました。原子力は安全性、化石に関してCO2に関する調整、省エネは可能性に関して、自然エネルギーについてはどこまで基幹エネルギーになれるか、この調整を徹底的にやってみた時に見えてくるのがベストミックスであって、現在これくらいのバランスだと決めることは、おそらく国民は納得されないのだろうと。暫定的に決めることはあってもいいですが、常に見直しながら進めていくべきだろうと。ただ、10年先になると、再生可能エネルギーが本当にどこまで担い得るかということも見えてくると思うんです。原子力の方々もいろいろな改善、改良に向かっていると思うので、そこは、こういう部分が変わったなということを国民に理解していただけるなら、また世論も変わってくるかもしれないという含みは、こういう数字にはあるのだろうと思うんですね」

再処理は本当に必要か
秋元キャスター
「再処理は、日本はなぜガラス固化体だけなのでしょうか?」
田坂氏
「日本は再処理を一応前提として進んでいますので、再処理すると使用済み燃料はガラス固化体に変わっていきますので、そういう意味ではガラス固化体をどう処分するかということは自然な流れですね。おそらくご質問の意味はなぜ日本は再処理するのかということですが、もう一貫して語られている、日本は資源のない国ですので、ウラン資源、濃縮ウランごく一部だけ使って、ほとんど他は使わないという、そのままウランの利用の仕方は少しもったいないのではないかと、従って、再処理というのは1つの安全性の問題など、もしあれが安全に実現できるのであれば、資源の有効利用という意味では1つの方法だというのが日本の考えですね、ここまでの」
反町キャスター
「それは再処理して、再利用することによって、ガソリンで言うと燃費みたいな話になるんですけれども、普通にそのまま1回使って使用済み核燃料にすることよりも再処理して再利用することによって単純に倍のエネルギーを手に入れられる、そのくらいの効率のものなのですか?」
田坂氏
「理論的に言うと、倍どころではなく、かなり有効利用ができるのですが、ただ、問題は、日本の場合、再処理をやる理由、今日の廃棄物の観点から見ると、ガラス固化体にすることによってまず容積、ボリュームが小さくなる、4分の1ぐらいになるのではないですかね。それから、中に、実は使用済み燃料の中にある有価金属があるんです。これは白金属とか、いろいろ言われるものですが、これが私の昔の計算だと1体あたり2000万円ぐらいの価値がある金属があります。使用済み燃料の中にはそういう有価金属があります。ですから、それもちゃんと回収して使おうという…」
反町キャスター
「フィンランドとか、スウェーデンは、使用済み核燃料をそのまま地層処分しているわけではないですか。それは宝の山を捨てているようなもの?」
田坂氏
「日本から見るともったいないと思いますし、そういう意味で、日本はそういうこともしっかり見つめていると思いますね。それから、安全性を担保する期間が、ガラス固化体にすると数万年、使用済み燃料の場合は10万年とよく言われるのですが、差があるのかという議論もあるでしょうけれども、少しでも安全性を担保しようと思えば、その方が安全を担保する期間が短くなる。ちょうどそのあたりが再処理ということの、廃棄物の観点から見たメリットだと思いますね」
反町キャスター
「なぜフィンランド、スウェーデンは価値があるのをわかっていながら再処理しないのですか?」
田坂氏
「再処理技術というのはどの国でもやれるわけではありませんので、これは軍用技術と紙一重、核兵器開発技術と紙一重になりますので、日本もそれなりに国際的な約束の中で認めていただいているわけですから、日本は絶対に核兵器利用はしないという前提だから認めていただいているわけです。隣の国はやりたくてもやれない国もあるわけです」
近藤氏
「再処理をしますと、どうしても再処理工場をつくったりしますから、コストが高くなるわけです。ですが、大事なことは原子力発電を、たとえばエネルギー資源がない国にとって、これを大規模に使う、大量に使う、そういう国にとってみたなら、もともと資源がないわけですから、高くても、こうしてエネルギー安全保障を高める意義がある。それが日本の考え方ですね。ところが、アメリカの場合ですと、エネルギー資源が他にもあるんですね。ですから、原子力もいろいろな資源の中で、競争的に生き残っていかないといけない。ですから、安い方がいい。ですから、高くつくことはやらない。それから、ヨーロッパ、北欧フィンランド、スウェーデンは規模が小さい。ですから、大きな再処理工場をつくるとペイしないわけです、自分では。だから、外に頼む。そうすると、再処理する意義のところが消えちゃうわけですね。従って、再処理しないで直接処分する。それなりに合理性のある選択をしている。フランスのように大きな国であり、しかも、自分の国内に資源があまりないとすれば、再処理やるというのはそれなりに合理性があるんですね」

最終処分地決定への課題
秋元キャスター
「政府は自治体側が応募する形に加えて、複数の候補地を指名し、自治体の受け入れを要請する方式を決めました。自治体の同意を得ながら、さまざまな調査を行い、最終処分地を決定します。ここまでおよそ20年ということです。その後に、施設の建設に10年。さらに50年かけて最終処分を行い、閉鎖をするということです。ここまでで100年以上。これで本当に場所が決まることになるのでしょうか?」
近藤氏
「政府の政策のポイントは、現在は日本全国1700の自治体にお考えくださいと、手を挙げてくださいと言っているのですが、あまりにも情報が不足しています。ですから、政府として、国としてこれは重要な事業でありますので、しかも、非常に外形的ですが、科学的に考えると最低限こういう要件を満たすところ、こういうところとは先ほど申し上げた火山とか、断層があるところ。これは外した方がいいかなということで外して、この範囲の方については是非にこれを、私どもの言葉で言いますと、これを受け入れることによって、その地域は日本国に対して大変な利益をもたらしてくれるわけですし、国民全体に対する感謝の気持ちから、その地域が持続的に発展するように応援をしましょうということを言っていただいて、従って、是非そのこのことについて自治体として議論してくださいと。議論の場をつくるについても、私どもが費用をもってもいいのですが、とにかくきちんと議論をしていただいて、これを自分達の町や村の将来の発展、現在町がなくなるとか、議論の中で、しかし、私どもとしてはこれを使って安全性についてはきちんと保障するという前提で、これを1つの核として、起爆剤として地域の発展を考えるということをお考えいただく。いろんなこと考えていただいていいけれども、選択の1つとして取り上げていただくことはどうでしょうかということで考えていただくと。そういう自治体が何か所か出てきた中で、私どもとしては最も良い場所、それから、自治体の皆さんとしても、やはり嫌だなということかもしれません。それだけいろいろなことがあるのでしょうが、結果として1か所、2か所とだんだんに絞られて、決まっていくということを期待していると。ご質問のようにこれで決まるのですかと言われますと、保障は何もない。しかし、そういうことをやっていくことがとても大事だということ。これは海外の事例から見ても、スウェーデンでも、フィンランドでも最初は100か所ぐらい決めて、お考えいただいて、確か10に満たない5つぐらいのところから手が挙がって、そこから調査をして絞り込んだという例がありますので、その間に住民の皆さんとずっと対話をして決まってきたという経緯がありますので、それを先人の例に習うというのでは遅いんですけれども、しかし、習うことは大事なことですから、そういうことをやろうというのが政府のポジションです」

政策持続性の担保は
秋元キャスター
「途中で国の政権が変わり、政策を変えると困ることになりますよね」
近藤氏
「それ先ほどの問題に関わるわけです。私どもとしてはもちろん、安定した政策決定のもとできちんとした仕事をやっていただくことであると思っていますが、しかし、政権が変わってこんな技術が良いと内閣が決めて、従って、この方針を変えるということをダメと言うわけにいかない。むしろその時、その時の世代の社会が決めることですから、それを否定するのは何ら必要ないことだと思います。しかし、こういう時間のかかるものであると。他の方法は時間がかからないかもわかりませんよ。ですが、今後こういうことできちんとやっていって、ゴールインに近づくということを努力するということを、それが故に排除する必要は何もないと私は思っています」

近藤駿介の提言:『話し合いに参加して下さい!!』
近藤氏
「提言というよりお願いですけれど、話し合いに是非参加して下さいということです。どこかの自治体に何かを押しつけるのではなくて、自治体の皆さんがご自分の地域の将来の発展の方策として、こういうこともあるかなということについて、まずは考えていただきたいと。決めるのは先ほどのようにいつでも止められますから。ですから、まずは考えていただく。こういう良いことがあるのかと。こういうことで日本国全体に利益をもたらすことがこの村でできる、この町でできるなということについて、少し国民と共存共有していくことが、この村にとって子孫に誇れる決定になるのかもしれないと、是非考えていただきたい。ですから、そういう場には、私どもも参加したいし、議論に参加していただきたいなと思っているわけです」

田坂広志の提言:『Not in My Backyard(NIMBY)からの脱却』
田坂氏
「私は非常に重要だと思っているんです。廃棄物の問題というのは一方に恩恵をよくしたことに対する見返りとしてここに廃棄物という負の遺産のようなものが出てくるわけですから、良いことだけ受け入れて、負の部分はノーという考え方は、社会の在り方としては少しいびつになってくると思うんですね。その意味で、どの処分場が見つかるか以前に国民全体として原子力発電の恩恵に好む、好まざるに関わらず浴してきた社会ですので、現在この瞬間に原子力発電をストップしたとしても、この廃棄物の問題というのは、目の前に歴然と存在しているわけです。そうすると、実際に我々はこれどうするんだろうかと。誰かが解決してくれる問題ではなくて、我々1人1人、国民が考えてみるべき問題だということをまずスタートラインにするべきだと。その結果としてもちろん、国民の多くが再生可能エネルギーに向かいたいということであれば、選択肢になるのかもしれませんが、では、その時にコストが高くなるという問題を国民は受け入れる覚悟があるか。ただ、幻想のように安いエネルギーがリスクもなく存在するということは、これはあり得ない。そうすると。全体像をもっと見つめながら、エネルギー政策を選択していく時代に入った。その時にもう1回原点に戻って、原子力についても廃棄物という非常に大きな問題はあると。ただし、これは他人の問題ではなくて、我々1人1人の問題だということを1度考えていただきたいと思います」