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2014年12月9日(火)
生活・小沢代表初登場 ▽ 与党選挙責任者胸中

ゲスト

小沢一郎
生活の党代表(前半)
茂木敏充
自由民主党選挙対策委員長(後半)

生活・小沢代表に問う 総選挙の争点と戦略
秋元キャスター
「先月、安倍総理が急遽解散に踏み切り、総選挙になりましたけれども、今回の総選挙の最大の争点は何だと思いますか?」
小沢代表
「安倍総理の考え方、政権運営、政治思想の根本の問題だと思います。具体的に言うと、安倍さんは自由競争、市場原理、新自由主義という言葉で言われますけれども、それを最優先する考え方ですね。私どもはそうではなくて、自由競争も大事だけれども、その前にまず多くの人達が安心して生活できる社会保障であれ、雇用の問題であれ、農業の問題あれ、セーフティネットをちゃんとつくって、そのうえでの自由競争でないといけないと。自由競争は否定していないし、おおいに結構なことですけれど、安倍さん、小泉さん以来ですけれども、ちょっと自由競争に優先順位をおいて、強いものが勝つと。仕方ないという考え方は、私は政治哲学、政治の考え方としてはとるべきではないと。これはおかしいと。個別の問題はいろいろありますけれども、そう思います」
反町キャスター
「『日本改造計画』という本を、小沢さんが出された時のオープニングのところ、非常に象徴的で何回も読ませていただいたんですけど、グランドキャニオンの手すりのことを書かれていました。それはある意味でいうと、自立とか、自己責任とか、そこの部分も非常に強く強調されたのが、いわゆる小沢イズムの根本かなと、その時には理解していたのですが」
小沢代表
「そうです」
反町キャスター
「現在の安倍さんに対する批判。自由競争、市場原理主義。そこの部分を否定しているわけではないというと、安倍さんのやっていることと小沢さんが言われていることの違いというのは、社会保障が手厚いかどうか。この違いだと理解してよろしいですか?」
小沢代表
「いや、個別で言えば、そういうことですよと。セーフティネット、社会保障であれ、あるいは雇用の問題であれ、農業の問題であります。個別に言うとそうですが、いわゆる何の規制もなく、政治が関与しないで、自由競争をさせたら、それは弱肉強食でしょう。動物の世界、獣の世界と同じになっちゃうわけで、それではいけないと。初期のイギリスの資本主義ではそうでしたよね。その反省から、社会保障や何やらをつくって、民主主義、資本主義が生き延びてきたわけで。それが最近、小泉さんの時からもそうですが、新自由主義みたいな言い方をしながら自由競争が優先だという考え方が強く出てきていますね」
反町キャスター
「小泉政権以降、新自由主義とか、その色が強くなっていると、先ほどから話になっていますが、小沢さんがいた頃の自民党と比べて現在の自民党はそこが1番変わっているのですか?」
小沢代表
「変質しましたね、自民党は」
反町キャスター
「何が1番変わったのですか?」
小沢代表
「だから、そこです」
反町キャスター
「弱肉強食というのはかつての自民党にはなかった?」
小沢代表
「いや、要するに、競争優先ということね。自由競争。自民党はいろんな批判を浴びながら、地方にいろいろな施策を施したり、農業を保護したり、全国レベルで皆の幸せと、きれいに言えば、そういう哲学が考え方にあったんですよ。だから、現在、そこがまったく喪失しちゃっているのではないかなと」

安倍政権をどう見ているか
反町キャスター
「高度成長が終わって、財政の方にもかつてのような、さあ、やれよ、やれよというような分配の政治ではもうできなくなっているのではないか。それが自民党の政治の変質の根拠になっていると。そんなことはないですか?」
小沢代表
「違うと思います。それはまったく違う。分配の余力がなくなったって、それは等しくやればいいだけの話だから。余力がなくなったという議論で競争原理、自由競争をやらせると、それを最優先するというのは原始的な資本主義、自由主義の考え方です。これは現代の民主主義、資本主義の考え方とは逆行すると思います」

どう見る 自民優勢報道
秋元キャスター
「FNNの全国の世論調査によりますと、自民、公明の与党が公示前より議席を伸ばして、衆議院の3分の2の議席を上まわる勢いであるということがわかったのですが、小沢さんはこの状況をどのように見ていますか?」
小沢代表
「数字は別ですけれども、民主党だって2009年の時には、二百ちょいから三百いくつになったのですから、小選挙区制度というのはより民意が強く議席に反映するように考えた制度ですから、そうなるのは当然です。だからこそ政権交代が起きるわけです。中選挙区では政権交代は起きにくいんです。それは前の55年体制であり、自民党が半世紀続いてきました。だから、それではいけない。政権交代しないと、民主主義の意味がないわけですね。総選挙というのは国民、主権者にとってみれば、政権を選択する選挙ですね。機会ですね。ところが、今回は1つの統一体が、受け皿ができれば、国民は自公にしようかな、どちらにしようかなと判断できるんですけれども、野党がバラバラのまま選挙戦に突入してしまいましたから。たとえば、民主党に入れようと、維新に入れようと、生活の党に入れてくれようが、政権交代というのは起きる可能性というのは非常に少ないですね」
反町キャスター
「政権選択選挙であるはずの総選挙を、政権選択選挙でなくした最大の原因は何だと思いますか?」
小沢代表
「1つになれなかったことです」
反町キャスター
「野党が?」
小沢代表
「野党が」

野党がまとまれなかった理由
反町キャスター
「小沢さんは野党統一に向けて、どういう働きかけを他の野党にしたのですか?」
小沢代表
「僕は表向きで旗振る立場ではありませんから、いろんな機会にこのままだと、選挙戦としては非常に不利だと。だから、1番多数の民主党に旗を振っていただくのが1番良いだろうと。皆それに参加をするということが必要だと。僕は、統一体ができたら、絶対この選挙も勝ったと思いますね。絶対勝った。間違いなく勝った」
反町キャスター
「それは国民のどういう気持ちを吸い上げることができたのですか?」
小沢代表
「だって国民は現在の政治に満足していませんもの。皆批判的ですよ。アベノミクスは何だかんだと言ったって、収入は減るし、物価は上がるしという話ですから、何も良いことないですよ。大多数の人にとっては。一部の人達が儲けただけ。だから、今回だって統一体ができれば、絶対政権交代だと思います」
反町キャスター
「統一体というのは、統一の党ではなく?」
小沢代表
「党です」
反町キャスター
「党ですね」
小沢代表
「選挙するには党でなければダメですね」
反町キャスター
「そういうことですよね」
小沢代表
「ただ、誤解してはいけないのは、既存の党が別に解散する必要はないです。党の合併ではないですよ。新党をつくるのは。たとえば、選挙の時の新党をつくりますね。個人で参加している。全部個人が参加する。党が参加するのではないんです。だから、各党は党まで全部解散をして合体をするというと、それはえらい作業になっちゃうじゃないですか。既存の党は党でいいんですよ。それで個人で参加して、それで政権党になれば。これは1つに正式にするかということになりますよね。だから、そういうことで無理せずに、向こうはやれば良かったと思います」
反町キャスター
「そこまでの具体的なやり方まで含めた働きかけを、維新とか、民主にもされたんですよね?」
小沢代表
「機会を得た時はしていました」
反町キャスター
「どうですか。なぜそれがダメだったのですか?」
小沢代表
「わかりませんけれどもね」
反町キャスター
「維新はダメだったのですか?」
小沢代表
「いや、維新はそうではないですね」
反町キャスター
「維新は乗り気?」
小沢代表
「橋下代表をはじめ、公然とおっしゃっているんじゃないですか」
反町キャスター
「まとまった方が良いというのは言っていました」
小沢代表
「誰かこの指止まれで、新しいあれをつくってくれるのだったら、維新は全部参加すると言いましたよね。だから、橋下さんはそういう考え方を持っておられたと思います」
反町キャスター
「時間がもう少しあればできたかもしれないという感じもありますか?」
小沢代表
「も、あります。ただ、今回の選挙をやってみて、全員一生懸命にがんばるんですけれど、結果として皆さんが予測するようなことになるとすれば、僕はその結果から一緒になって受け皿を作らなければダメだという意識がより強くなったのではないかなと思います」
反町キャスター
「そのための選挙なら、かなり高くつきますよね」
小沢代表
「そりゃ、そう」
反町キャスター
「そのための、目覚めの選挙だとすれば、野党の議席の減少というのはすごく高いコストだと思うんですけれども」
小沢代表
「結果としてですけどね」
反町キャスター
「小沢さんの働きかけに対して民主党が乗ってこない1つの原因には、何とかアレルギーという、永田町においては小沢アレルギーしかはっきり言って存在していません。未だにそういうことを言われることについてはどう感じますか?」
小沢代表
「奇異には感じますけれど。しかし、民主党もその他の政党も枠を取っ払って、1つの大きな受け皿をつくって総選挙に臨むということなら、別に僕が嫌だというなら、僕は入らないでもいいです」
反町キャスター
「そういう話は、たとえば、解散の前日でしたか、岡田さんとオータニで会って、うちのカメラで映像を撮らせていただいたんですけれども、この時20日。岡田さんと会っていた時に生活の党と民主がどういうふうにいくのか。この翌日に、たとえば、当時、幹事長だった鈴木克昌さんが生活の党を離党して民主党に入られることを表明したんですけれども、その流れというのは民主党とは今回の総選挙に向けては一緒にやりきれないなというのはだいたい解散の前日にこれはもうダメだという。この日まで希望は持っていた?」
小沢代表
「いや、そうじゃないですよ、この段階では。この時は岡田さんが国政の責任者だということで、選挙調整を精一杯やる以外にないということで、その話です」
反町キャスター
「候補者調整で民主党、今回は選挙協力ではなくて、政策のすり合わせまでだけではなくて、ここの選挙区は共産党、自民党以外で一本化しましょうよと。いわゆる候補者調整だけを一生懸命やったのですが、その候補者調整について、小沢さんは、どういう気持ちで見ていますか?」
小沢代表
「1つの党にまとまったとしても、各党でダブることもありますよね。旧各党で。だから、候補者調整はやらなきゃならないんです。やらなきゃならないんですけれど、1つの傘がなくて、単なる候補者調整では本当の十分な成果は得られないんです」

アベノミクスの対案は
反町キャスター
「小沢さんとして、アベノミクスに代わる、維新・橋下さんがイシンノミクスとか言葉を使っているんですけれども、小沢さんとしてはどういうものを柱にして、日本の景気を建て直していくのですか?」
小沢代表
「それはGNPの6割以上が個人消費ですね。アメリカは70%以上です。ですから、個人消費を増やす以外に景気が良くなる方法はないわけです。個人消費を増やすにはまず個人の働き場をきちんと安定させることですね。それから、収入を増やすことですね。そうでなければ、財布の紐を閉めるだけで、消費にはまわりませんからということになりますと、たとえば、非正規の雇用が40%ですね。これを安倍政権はもっと増やそうとしています。僕はこれには大反対ですね。同一労働同一賃金。非正規の待遇を改善する、これは完全に法律でできますし、日本の場合は法律でできなくても、行政指導でやれば、民間も言うことを聞くと思いますが、いずれもきちんと制度化すべきだと思います」

消費税増税凍結と景気
秋元キャスター
「生活の党は消費税増税凍結の理由について消費増税凍結で家計と中小事業者の負担を軽減するとともに、高校無償化など各種手当で可処分所得を増やし、内需を拡大としているんですけれど、この消費税増税凍結。これで日本の景気というのは良くなるのでしょうか?」
小沢代表
「基本的に、我々消費税はそれこそ2009年で行財政の大胆な、抜本的な大改革をやって、そこで行政の無駄を省くと。それでもなお足りない時は、次に消費税の負担を国民の皆さんにお願いすると。こういう話だったわけですね。ですから、それをせずに、すぐ消費増税ということですから、僕たちは、それは国民に政権をとるためウソをついたことになると。それは賛成できないと言って、民主党と袂を分かったわけですね。だから、そういう意味で、消費税は税制として、僕は機能や効果は否定していないんです。いいと思います。だけど、やるべきことをやったうえでないと国民も納得しないですよ。それにはもちろん、我々自身が身を切る改革と、それも大事ですけれど、それ以上に国家の行政財政。ここにメスを入れないとダメだと思います。ですから、これをまずとにかくやって、そうすれば、僕は5兆円、10兆円の財源は本当にすぐに出ると思います」
反町キャスター
「上げる前にやることがあると言って、いつになっても上げられないと指摘する。財務省ですと言う人もいます。上げる前にやることがあると言うのは、いつになったらやり切れるのかなと」
小沢代表
「他の人が言っているったって、我々は2009年の選挙に向け、私が代表としてずっと言ってきたことですから。それはいつになったらと言ったって、やらなければダメです。だから、僕は民主党政権で、手のひらを返したみたいに今日のことは明日なおるというわけにはいかないんですよ。国の制度の改革ですから、だけれども、それはリーダーが、政治家が決断をすればできる。もちろん、既得権益者の官僚機構、事務、いろいろな抵抗もあると思いますけれども、僕は政治家が責任を持って道筋を示してやれば、官僚もついてくると思います」
反町キャスター
「民主党政権ではどうして財政改革、歳出改革がうまくいかなかったと感じますか?上手くいっていなかったですよね」
小沢代表
「あなたがおっしゃったように財務省が強かったんでしょうね」
反町キャスター
「それは抵抗も、そこで感じたというのは当然のことですよね」
小沢代表
「いや、それはその時は、僕はまさに検察の攻撃で、政治活動は制約をされていましたから、非常に残念なのですが。結局初めての政権だったでしょう、皆。ですから、どちらかと言えば、官僚に押された面が大きくなっちゃったんじゃないでしょうか。それで結局、統治機構の大改革、行財政改革と言っても、それはできないよというような意識が潜在的にあったのではないでしょうかね」

消費税増税
反町キャスター
「小沢さんはかつて国民福祉税構想というのを提唱されました。あれはいわゆる消費税を3%から7%に上げて、それを財源として社会保障の目的化とする。そういうことだったと思うんですけれど、あの時の国民福祉税構想を提唱された気持ちだったならば、今回の消費税の引き上げ。その前にやることがあるということも含めて、当時はできていなかったことができていないということならば、条件がイーブンで、現在の消費税の引き上げに反対することはないのかなと思うんですけれども、いかがですか?」
小沢代表
「日本改造計画の時に誰も言わなかった時から消費税を言っています。それで新進党の時も日本の直接税は重すぎると。だから、18兆円の所得税と住民税で半分にするという、消費税を上げるという主張をしていました。ですから、当然、私の考えの中には、上げる以上は直接税を大幅に減税するかということと、そういう行財政改革ということは前提にありました」
反町キャスター
「そういう意味で、国民福祉税の時と現在の消費税に対するスタンスは全然違うわけですね?」
小沢代表
「違いますよ」
反町キャスター
「あの時は上げても直接税が減税とパッケージだったという意味でよろしいですか?」
小沢代表
「1つは税制的に。だけど、背景にはその想いはあの時だってありました。ただ、税制上は直接税は現在も7割を超しているでしょう、社会保障費を入れて。アンバランスですよね。ですから、あの時に所得税、住民税を半分にして18兆円の減税をしてやると、ほぼイーブンだったんですよ」
反町キャスター
「直間比率の話ですね」
小沢代表
「直間比率。ですから、税制としては健全だったろうと思います」

原発・エネルギー政策
秋元キャスター
「原発の再稼働、新増設は一切容認せず。自然エネルギー立国へシフトとしているんですけど、原発なしで日本のエネルギーというのは支えられるんでしょうか」
小沢代表
「現在ずっと原発は動いていません。それでも生活に何の支障もなく、経済にも何の支障もなく、やっています。ですから、お話した原発を止めると経済に大きな影響があるとか、あるいはコストが原発の方が安いと言うのは両方ともウソです。ですから、僕達は原発とできるだけはやく、さようならするべきだと思います」
反町キャスター
「原発の再稼働というか、原発を全部停止したあとに化石燃料の輸入がバーッと増えているんですね。結果的に、火力発電用の燃料費によって、電気料金自体は、大震災以降、30%程度平均ですけれども、高くなっています。電気料金が高くなっているということが明らかに、たとえば、国内で工場をつくろうという企業にとっての手かせ、足かせ、ためらう原因になっているという、高い電気料金についてどう思うのかというのが1つ。もう1つは、ちょうど環境会議がペルーのリマで行われているんですけれども、日本は原発を止めたあと二酸化炭素の排出量が驚異的に急増していまして、民主党政権の時の鳩山さんが決めた鳩山イニシアティブをはるかに上まわる二酸化炭素排出量で、地震のせいだという言い訳がそろそろ通用しなくなってくる時間的なタイムリミットもある中で何とかしなくちゃならない。この2点の問題をどう感じますか?」
小沢代表
「料金については原発を云々では、止まっている云々ではなくて、要するに、廃炉から処分から含めて値上げを徐々にはっきりとしてきているというのは中身だと思います。それでこれがもっと現実問題に、廃炉や高レベル廃棄物の処理となったら、もっと電気料金を上げなければやれませんよ。普通の電力会社では手にあまるぐらいの、膨大なお金がかかるものだと思います。ですから、それは原発云々の話とは違うことです。電気料金の値上げというのは先ほども言ったように。それから、二酸化炭素の排出については、事実その通りだと思います。ただ、日本では新しいクリーンエネルギー、再生可能エネルギーについての投資をほとんどしていません、他に比べれば。日本の場合は、ですから、ドイツは風力と太陽光しかないですけれども、彼らに指摘されて、あんたのところは地熱もあるじゃないかなんて言われたし、メタンハイドレートもあるし、炭酸ガス、二酸化炭素を除く技術的なものは研究をすれば、改良できますし、僕はそういう意味で、大気汚染の問題は、日本ではそこにきちんと投資してやれば、それほど世界各国に比べて遜色のないものになると思います」

選挙後の政局
反町キャスター
「選挙後についてのことをちょっと聞きたいんですけれども、統一地方選挙とか、参議院選挙に向け、今度こそは野党統一戦線と言いますか、そういったものができるかどうか。そのへんの見通しはどのように持っていますか?」
小沢代表
「完全なものができるかどうかはわかりませんが、そういう(方向に)我々は進むのではないかと思います」
反町キャスター
「それに向けての障害というか、たとえば、民主党とは党の枠というのはなかなか壊しにくいとか、労働組合との関係はどうなるかとか。維新は維新で労働組合に対する文句を言っておきながら民主と一緒になるとか、いろいろあると思うのですが、そのへんのそれぞれの党のこだわり、その部分を超えられるかどうかということについての見通しはいかがですか?」
小沢代表
「超えなければ、政権はとれないのですから、と言うことは、日本に民主主義が定着しない、国民にとって不幸な出来事ですから。だから、国民サイドの立場に政治家が立てば、それは乗り越えてできると考えていますし、期待しています」

自民・茂木選対委員長に問う 麻生財務相発言について
反町キャスター
「麻生さんの発言。『株価が戻り、円安に触れた。企業は大量の利益を出している。出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力がないかだ』『(少子高齢化で社会保障費が増えていることについて)高齢者が悪いようなイメージをつくっている人が多いが、子供を産まないのが問題だ』。選挙を預かる立場として困りますよね」
茂木選対委員長
「麻生副総理が街頭で話された話の一部が、切り取られているところがあるのですが、言いたかったことは、前段の部分で言いますと、企業が利益を上げられるというか、収益を上げられるような環境が様々な形で整っていると。それをうまくぜひ使ってほしい。そういうことが本当は言いたかったと思うんです。それから、2つ目、子供が生み育てられるような社会環境をつくっていくことが極めて重要で、産みたい人が産めるような状況をつくっていくという状況を、我々としてはつくっていきたいということを言いたかったはずですけれど、いろいろなレトリックの中でその部分が切り取られているということだと思います」
反町キャスター
「世論調査では、自民単独で300超、自公で320超、どうですか、実感」
茂木選対委員長
「まだ終盤ですから、数字について何議席とれるとか、言える状態ではないと思っています。選挙の実務をやる人間としては全ての選挙区で当選したい。1議席でも、1票でも多く積み上げる。これに尽きます」

GDP下方修正をどう見るか
反町キャスター
「GDP改定値が年率マイナス1.9%と出ました。選挙戦への影響は?」
茂木選対委員長
「マイナス1.6%とマイナス1.9で、基本的にはそれほど大きな変化ではないと思っています。マイナスの1.9%というのは4月に消費税の引き上げを行った。3月までの駆け込み需要の反動減が住宅はじめ、まだ収まっていない部分があると。もう1つは在庫調整が進んだという部分があります。このあと10月以降を見ると現在、原油価格が下がってきていますので、かなりこの部分の負担が減っていく。反動減もさすがに収まりかけています。さらに申し上げると在庫調整が7-9月期で進みましたから、確実に10-12月期は生産が増えていく。民間のエコノミストの予測でも平均値でプラスの3.3という形ですから。平均値で申し上げているので、どこまでというのは別として確実にプラスにいく。持っていくような対策をとっていきたいと思っています」

総選挙の争点と戦略
反町キャスター
「予算委員会でも問題になったのが企業の内部留保の問題で、金融緩和して、財政出動して何が広がったかと言ったら企業内部留保がこの1年半、2年弱の間に20兆円も増えてしまった。このうち1兆円ちょっとでも賃金にまわしてもらえればこんな状況にならないのにという指摘が野党に限らずいろんなところから出ます。アベノミクスは別に企業内部留保を膨らませるための政策ではないですよね?」
茂木選対委員長
「もちろん、違います」
反町キャスター
「これはどうされますか?」
茂木選対委員長
「企業内部留保にしても、それすら溜まらない状況というのはあった。さらに言うと設備投資についてもなかなか企業デフレの中で萎縮をして、投資をしないという状況が続いたわけですね。2008年9月15日にリーマンショックがありました。世界経済が落ち込む中で日本の設備投資もだいたい60兆台の前半でずっと推移してきたんです。一昨年が63兆円です。昨年は67兆円まで戻りました。今年はおそらく70兆円。つまり、リーマンショックの前の段階まで戻っていきますので、確実に企業がこれからそういった投資や、また雇用、さらには賃金という形で還元をしていくと思っていますし、またそのことを促していきたいと思っています」

消費税増税と軽減税率
秋元キャスター
「公明党の軽減税率の数値目標は8%が1つの基準になるのかなという。自民党としてはこの案には賛成されますか?」
茂木選対委員長
「まだそこまでいっていないと言うか、10%に引き上げる2017年の4月の段階で軽減税率の導入を目指すということで、自民公明の実務者間で合意を致しました。これからおそらく軽減税率の対象項目をどうするか、また、税率をどうするかという議論をしていくということで、あまり複雑にしない方がいい。たとえば、フランスは、クッキーは軽減税率ですが、そこにチョコチップが入っていると軽減税率ではなくなるんですよ、贅沢だということで。そうなっちゃうと大変じゃないですか。シンプルなものにするとは思うんですけれど、その項目をどうするか。さらには税率をどうするかというのは、まず実務者間で進めていただいて、判断していただきますから、現在の段階で何%と決まっているわけではありません」

消費税率…どこまで引き上げ?
反町キャスター
「1000兆円の借金をどうするかと言った時、消費税10%では止まらないという、正直にビジョンを示すのが与党の責任だと思うのですが」
茂木選対委員長
「2020年にプライマリーバランスを黒字化する。この財政再建の旗は決しておろさない。これが基本であります。経済の好循環をまわしていく。我々にはそれができると思っていますし、この道しかないと考えています。先ほど申し上げましたように、財政再建をはかるうえで1番重要なことというのは、税収を上げることですよ。過去20年、財政の状況が悪くなってきた、赤字がここまで膨らんできた。要因分析をしますと、1番大きな要因というのは景気が低迷していることによる税収減で、だいたい全体の6割ぐらいですね。社会保障費が膨らんでいますから、どうしてもこれが増大をする。3割ぐらいですね。他の、たとえば、公共事業を増やしたから、実際減らしているんですけれども、そういった他の要素というのは1割ぐらいですよ。ですから、逆に言うと税収を上げる、景気を良くする。これが基本にあるべきだと思っていまして、同時にその次にいろんな意味での社会保障の効率化。たとえば、日本は他の国と比べても平均の入院日数とか、長いですね。ジェネリックをもっと使っていくということを促進したりし、抑制できる部分は抑制していくことが必要だと思っていますし、租税特別措置も必要ないというものについては大胆に見直していく。こういったことをすることによって2020年の段階でのプライマリーバランスの黒字化に向け、これ以上、消費税を上げるという想定の下でやっていません」

社会保障に対する考えは
秋元キャスター
「社会保障費が右肩上がりになっています。どこを削減すべきだと思いますか?」
茂木選対委員長
「基本は病気にならない。健康な社会をつくっていく。健康長寿ということだと思っていまして、予防の分野に力を入れていくというのが、特に医療では重要だと思っていまして、タニタの食堂ではないですが、民間の力も使いながら、こういう予防も進めていくということで、これまで保険で賄う分野の隣接になかなか企業が出にくい、というか、もしかすると規制に引っかかるのではないかということで出にくかった。昨秋の臨時国会で産業競争力強化法を成立させまして、グレーゾーンを回収しようということで、本当に民間がやっていいのかということについてきちんと国の方に問い合わせをしてくれれば、民間がやってもまったく問題はありませんよ、こういう条件でやるのだったら民間もできますよということをハッキリさせましたので、これから公的にやる部分もありますけれど、特に予防の分野では民間の活力を使えればと思っています」

アベノミクスと貧富の格差
反町キャスター
「アベノミクスの見方としてトリクルダウンという考え方であっているんですよね」
茂木選対委員長
「たとえば、今年の春の賃上げで、中小企業の3分の2の企業が実際に実施しているんです。大企業だけではなくて中小企業でも3分の2が実施した。画期的なことだと思います。これがもっと増えていくような形をとっていきたい。それからよく、特に民主党の皆さんは分配の話で格差という話になるんですけれども、分配の前にパイを大きくしなくちゃならない。経済が成長すればその中でいろんな先ほど言ったような取引先との取引条件を改善するとか、賃金を上げるとか、こういう分配ができるわけですから、パイがまったくゼロ成長で3年間続いて、分配だけのことをやったから失敗したんですよ。まずはパイを大きくして、その中でどう分配するかということを考えていく。この順番は我々は間違っちゃいけないと思います」
反町キャスター
「現在パイは大きくなりつつあるのですか?」
茂木選対委員長
「と思います」

原発再稼働とその後の想定
反町キャスター
「再稼動に関しては新規制基準によって事故が起きないようにする工夫がされたのですが、原発事故が起きたあとの対応はどうなったのですか?」
茂木選対委員長
「責任あるエネルギー政策を構築と書いてあるんですけれども、ここで言う責任というのは2つあると思っていまして、1つは民主党政権のようにできないことを言うのはやめよう、きちんと現実的にできることを言っていく。そういう意味で責任ある。もう1つは、国も前面に出ていろんなことをやっていきます。たとえば、福島第1の周りの廃炉汚染水対策。これまで完全に東電任せでやっていました、民主党政権時代は。なかなか進まなかった。我々が政権に復帰して国も研究開発の分野でやっているけど、様々なところで前面に出るということを決めました。さらには最終処分場も決めていかなければいけない。これまで手挙げ方式で、どこか自分のところでやってくれるところがあったら受けつけますよという形でなかなかうまく進まなかったのを、まずは国が科学的な根拠に基づいて有望視を示し、そこの中で理解活動をしていく。国が前面に出る、様々な意味でですね。そういった意味での責任ある。この2つの意味で責任あるエネルギー政策の構築。こういうことで使わせていただいています」

原発・エネルギー政策
反町キャスター
「再生可能エネルギーについては再整備した方がいいのではという議論もありますが」
茂木選対委員長
「再生可能エネルギーについては最大限の導入をはかる。そのためには、まずは固定価格買取り制度FITと呼ばれていますけれども、これは適切に運用していくということで、適切な運用というのは2つあって、1つはコスト。これは厳格に見ていかないといけないということで、もともと民主党政権時代に42円だったものを36円まで実際に下げています。それから同時に権利だけ持っていつになってもつくらないということですと、それは問題ですから、これについても権利だけとったのにつくらない人については、それを取り消すということも私が大臣時代にやりました。今後は1年というスパンも少し考えた方がいいと思っています。これを、たとえば、今後の議論ですけれど、半年に1回にすることでより適正なコストを反映させていくということ、さらに言うと、たとえば、この期限の中でやらなかったら高い時に権利だけとって、実際に行使するのは安くなってからというのでは困りますから、そういったことをやっていかなければならない。同時に、電力会社にとっても太陽光等々を受け入れるとなると、電源としての安定性の問題とか、様々な系統としての問題も出てきますので、拒否していると言うとちょっと気の毒ですよ。そういう準備も一緒に進めなければならない部分がなかなかできていないということで、これは拒否して受けとらないということではなくて、1日もはやくそういう系統を整備してもらうことによって、できるだけ受け入れる間のタイムスパンを短くするということですから、基本は。拒否しているわけではありません。また拒否してもらったら困りますから。そんなことはしないような状態をつくっていきたいと思っています」