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2014年12月3日(水)
石破地方創生相と馬淵民主選対委員長の戦略

ゲスト

馬淵澄夫
民主党選挙対策委員長(前半)
石破茂
地方創生担当大臣 自由民主党前幹事長(後半)
増田寛也
元総務大臣(後半)

民主・馬淵選対委員長に問う 民主党は何を目指すのか
秋元キャスター
「枝野幹事長は今回の選挙では政権奪取を目指さないということですが」
馬渕選対委員長
「まず前回選挙で57 と大敗したわけです。民主党政権は大敗したけども、有権者の皆さんには、民主党に期待したけども裏切られた、あるいは第2自民党になったと。こういう厳しい批判もあって、その結果です。真摯に受け止めなければいけないと、そこからスタートしていくわけですが、57名の政党で、現在は55名ですが、この政党が果たして280議席、過半数とれるかということを真摯に考えた場合、候補者の発掘も含めて、それなりになかなか困難だと私は冷徹に考えざるを得ないと思っていました。ですから、私は選挙対策委員長に就いたのが昨年の9月4日ですが、その当初から3ケタを目指すと。このように申し上げてきたんですね。その時は56名になっていましたが、3ケタに乗せていく。3ケタに乗せれば、その次の選挙で政権獲得が伺える可能性があるわけです。これは2009年の我々の政権交代選挙で118名が308議席。2012年は自民党119議席が294議席です。つまり、3ケタに乗せることで3ケタのスイングが起きると。そのスイングをしっかり受け取れる土台となるのが3ケタだということで、私は枝野さんがおっしゃっているように、これは幹部の中では共通認識としてもってきたものだと思っています。まずはこの選挙ではバッティングを避け、棲み分けをしていくことが1番の戦略でした。それを進めながら、選挙が終われば、その時の獲得議席によって状況が大きく変わるはずですね。それを見ながら、ある意味で政権の再編ということを言われる方もいらっしゃいますが、そこで様々な変化が出てくる可能性もあります。場合によっては、なくなってしまう政党も出てくるかもしれません。選挙が終わって、見定めなければなりません。いずれにせよ、我々としては3ケタを目指すことを第1の目標として選択と集中です。いろいろなところに手を出してもそれは無理ですから。経営としては選択と集中ということで、この選挙は、まず3ケタを目指すという形で取り組んでいく。選挙が開けて私達が得た議席、他の政党、野党が得た議席、これを見ながら今後の可能性というものを考えていけばいいと思います」

野党共闘の裏側と本音
秋元キャスター
「空白区が残っている、時間がなかったということですか?」
馬淵選対委員長
「民主党として全てを埋めていくという戦略をもっていたわけではありません。そのうえで野党第1党は、我々と維進がありました。そこの差は2議席、3議席といった拮抗した状況でしたので、維進との競合の中で棲み分けをはかるということが最も大切な戦略の1つです。ここは当初バッティングしていたのはいろいろ相手方の党の立候補者が入れ替わったりしますから、数字はなかなか確定しませんが40、50あったわけですね。1年前から共産党を除く各党と調整をスタートしていましたから、その中でもとりわけ維進との調整は極めて重要だということから、この40、50のバッティングのところを最終的に21まで絞ったわけです。これによって競合がなくなったわけですから、1つ選択肢として見てみれば、皆さんにわかりやすく示せたんだと思っています」

維新の党との選挙協力
反町キャスター
「維新の党との調整はどのように」
馬淵選対委員長
「当然、現職同士のバッティングというのは、ここはどちらも譲れないところが出てくると思います。そこは調整結果をもちながら交渉していくわけです。ただ、これも最終的には、選挙はいよいよ解散だというところで大詰め部分を詰めていくという作業になるわけです。私はかなりはやい段階から一定程度バッティングは仕方がないのかなという思いではいたのですが、ただ、維進側はとにかくそこはできる限り減らしたいという思いもあったかと思います。我々も候補者の立場からすると、バッティングを避けてほしいという思いがより強く伝わってくる中で、40ほどのものが21に本当に短期間で収束していくという形になりました。大阪を代表する橋下さん、松井さんがいらっしゃって、その他の選挙区に国会議員側の松野さんがいらっしゃいます。それぞれの役割分担があるのだと思います。橋下さんのおっしゃること、あるいは松野さんのおっしゃること、時には松井さんのおっしゃること、これはそれぞれ役割分担があると、私はそのように思っています。政治ですから、交渉事が絡むので代行でも当然ですね。相手の元首と外交担当の大臣と官房長官クラスが何を言うか、それぞれ変えてくることもあります。ワンボイスである必要はありません。交渉ですから、それを当然うまく使われていれば、こちらもそれに対応していくわけですから、私はそのようなことはいちいち気にしていません」

どう流れを変える
秋元キャスター
「民主党はどうやって流れを変えようとしているのですか?」
馬淵選対委員長
「私は今回の解散の引き金になったのは、政治と金の問題が大きかったと思います。これは閣僚のダブル辞任、その後に続く官僚のスキャンダル、これは1つのトリガーになりました。結局、何も変わっていないですね。自民党政治というのは金と票と引き換えに政策と業界団体を利する仕組みで何1つ変わっていません。ですから、政治と金の癒着を断つというのは大きなテーマです。これを我々はずっと言い続けてきましたから。自民党だから何となく安心感があるからいいやと、こういう有権者の意見があるかもしれませんが、結局腐敗していくということが出てきているわけです、これをしっかりと訴えていかなければならないと思っています。もう1つ大切なことは、経済対策や消費税の引き上げの先送りが争点だと訴えられる総理がいますが、経済対策についてはまだ道半ばだとおっしゃって、かつこれから結果が出るのだとおっしゃっている。解散の理由にはなりません。消費税の先送りも附則の18条で景気弾力条項をつけていますから、これも解散で真意を問う必要はないんです。むしろその時に約束をしてきた、1年以内に消費税の引き上げを、年金含めた社会保障を見直す、法的措置を講ずると言ったのを先送りをしてしまったんですね。このことこそ問われるべきであり、かつ前回の解散の重要なポイントは定数削減だったんですよ。身を切る改革を政治家自らがやらなければ、国民の皆さんに負担を求めることはできないということで、それを約束するかと党首討論で問われ、安倍総裁はイエスと答えたわけですよね。しかし、この2年間に、それについては何もやってこなかった。だから、今こそ流れを変える時というのは、それこそ大きな数を握った現在の与党が専横的に政権運営を進めてしまう、それこそ本来は国民の前で議論をしなければならないことを一切表に出さずに、数があるから全てが信任されたとして前に進めようとする、この政権の危うさというものに対して、しっかりと流れを変えなければいけない。180度変えて我々が政権を請け負うということは現在できません。先ほど言ったように、候補者は全員擁立していないわけですから。しかし、流れを変える、その角度を変えていくことによって軌道は変わりますから。それが現在我々ができる最善の手段だと思っていますので、今申し上げたようなことが本来の我々の仕事だと思います」
反町キャスター
「自民党は、アベノミクスが争点であると言っているわけですが、安陪総理がアベノミクスで解散を仕かけてきたのを批判で止めるのか、対案を示すのか、相手の土俵にのって相撲をとるのか、相撲はとれないよとするのか」
馬淵選対委員長
「相撲をとれないよではなくて、75%の方々が解散の意味がわからないと、このように感じられたわけですよね。事実、先ほど申し上げたようになぜ真意を問うのかについては甚だ疑問に尽きます。それよりむしろ圧倒的多数をとって自分勝手にやりますと総理がおっしゃっているように私は聞こえました。そうではなくてやるべきことを置き去りにしているんですよ。社会保障の見直し、議員定数の削減、特に社会保障の中では年金だけではありません。子育て支援は、子ども手当や高校の無償化を縮減していくなかで、たとえば、小学校1年生35人学級を廃止の方向性にもっていこうとしたり、どんどん子育て支援を絞っている。今こそこの再分配制度である社会保障政策に力を入れなければならないはずです。私が、アベノミクスの問題点としてあげているのが、1本目の金融改革に関してはデフレ脱却のためにある意味、円安と株高ということで一定の効果は示したと思います。しかし、重要な金融政策は必要だと思っていますが、そのあとの第2の矢、この大胆な財政政策に関してはこの2年間に18兆円もの公共投資が行われているわけです。これだけの規模、過去に1997年、消費税引き上げ後に行ったいわゆる景気対策の為に行った9.7兆円に及ばんとする額を2年間連続でやってきているんです。しかも、その効果というのは地方には及んでいません。いったい誰が儲かっているのかと。経済を回復させると言いながらも実はこの第2の矢が当たっていない。第3の矢は我々も訴えていたことですが、これも岩盤規制に対して本当に切り込んでいるかと言えば、切り込んでいません。本来ならここで必要なことは、4つ目になるかもしれませんが、社会保障政策、再分配政策を先に提示することですよ。再分配政策の提示を行わずしてアベノミクスだと言うのは、これは違う。私は敢えて土俵にのらないという意味ではなく、問題点、矛盾点をしっかりと突いて、我々は再分配政策を中心にした政党なわけですから、それを堂々とこの選挙の争点として出していくべきだと思います」
反町キャスター
「政権をとった時の総選挙のマニュフェストを思い出すのですが、社会保障を充実させる政党と言うのなら、その書き込み具合は、今回のマニフェストは非常に淡白だと思うのですが」
馬淵選対委員長
「そこはマニフェストの在り方そのものが実は今後問われて、変わっていくものだと思っています。これは、マニフェストの先進国のイギリスも同様です。ヨーロッパでも具体的な数値や期限を書きこむことよりも理念に基づいた方向性を示すものだということに変わってきました。これは我々のマニフェスト、前回2012年の時もそのように書きこんでいきました。ですから、今後我々がどういう理念に基づいて、どういう方向に政策を行っていくのか、いわゆる税金の配分ですから。税金の配分をどこに振り分けていくのか、成長に振り分けていくだけではなく、より多く、より強く社会保障、再分配のところに強化していくのかということを問われるのが、私はマニフェストなのではないかと思っていますので、数値目標だとか、工程、そういった数字に捉われることのないような、皆様方に政治の方向性を示すものがこれからのマニフェストだと思っています。ですから、不十分というよりも、むしろ本物のマニフェストの方向性だと思っています」
反町キャスター
「財源論は避けられないと思いますが、民主党は消費税に対する責任を曖昧にしたまま、社会保障の充実を訴える。ここはおかしくありませんか?」
馬淵選対委員長
「社会保障の充実、財源は消費税が必要だということは申し上げてきたわけです。一方で、消費税を引き上げていくタイミングではないということを我々も同意しています。景気が悪化しているわけですから。附則の18条を盛り込んだのは、当時与党議員の私でしたから。ですから、この附則の18条を今後も本来は作動させていかなければならない。ですから、社会保障の充実をまず方向性として示す。そのうえでおっしゃったように大きな財源を確保するのは確かに増税ですが、そうではない財源のつくり方はあります。今申し上げてきたように、公共事業を無駄にどんどん出してきていますが、そうではない社会保障の中でも、高額所得者の年金受給も含めて見直し、あるいは両立を考えていく最低保証機能の強化というところで財源をまわすという方法がいくつでもとれると私は思っています。ですから、消費税を引き上げる期限を決めるというのはむしろ逆に安倍さんは矛盾していると思っています。つまり、景気が悪いから先送りにすると。しかし、このあとは先送りしないと言っている。景気が悪かろうが、良かろうが関係ないんだと。このようにおっしゃっている。現在の判断と矛盾しますよね。だから、ここは逆に言うと、財務省と交渉の結果の話かなと穿ってみたくなります。本来、景気を重視するのであれば、次の引き上げというのは景気を重視して決めるのだと言い切らなければおかしいですね。国際公約である財政健全化の話が出ていますが、国際公約、これはあくまでも国連の中でその意思を示したもので政治的宣言ですね。何か縛られるわけではありません、財政健全化を捨てるわけではありませんが、国際公約という言葉に縛られていたら、むしろ我々が政権時代にトラウマとして持っているものだと私は思っています。経済というものは生き物ですから柔軟に考えるべきだと思います。民主党もその意味で決めていないのではなくて、しっかりと景気を回復させる。経済を重視していくという姿勢をもってこれから判断していくんだという姿勢だと私は理解しています」

大敗から2年 党の変化は
秋元キャスター
「今回の選挙に臨むにあたり、前回の選挙の敗因分析はしっかりされているのでしょうか?」
馬淵選対委員長
「与党でありながら(党が)分裂してしまったということが1番大きいと思います。これは何よりも大きい。小沢さん達と、与党でありながら分裂した。つまり、解散前に過半数を割り込むような勢力に陥ってしまったわけです。これが1番の敗因ですから。つまり、政党として凝縮率をしっかり高めていく。これは何かというとやはり組織のマネジメントです。リーダーシップとともにフォロワーシップを高めていく。全議員に持ってもらう。党員、地方議員に至るまで。徹底的な議論をして、決めたらそれに従う。当たり前ですが、そういう政治文化をつくらなければいけない。ただ、これを一言で言うのは簡単ですが、つくるのは大変です。何をもって今言った政治、政党文化ができていくのかというと、これは選挙しかないです。総選挙によってそれを乗り越えていって、1つにならなければいけないということを体に染みつけさせるような経験を積んでいかない限り、これは簡単ではないです。繰り返し申し上げますが、私は今回の選挙、厳しい選挙ですが一定程度の候補者数の中でしっかりと勝ちきるということを経験し、1つにまとまっていくということを段階的に積み重ねていく。これが、民主党が次を目指していくための一歩だと思っています。一足飛びではありません。選択と集中で経営資源を投じながら一歩一歩進めていく。それが本当にある意味、国民の信頼を得られる政党に生まれ変わる道筋だと私は思っていますので、何か急に民主党政権だったのだから、政権政党だったのだから、それくらいやれよと言われても、そんな言葉にのって安易に候補者を立てるようなことをしてはダメですし、政策も地道に1つ1つ矛盾をなくしながら前に進めていく以外はありません」
反町キャスター
「数合わせをしてもいいから大きくなろうという方針はとらない?」
馬淵選対委員長
「民由合併は、カルチャーが違うと言いながらも、あの時は一致したんです。少なくとも一致をさせて2003年に合併まで漕ぎつけたんです。これは両者の大変な努力があったと思います。その後にある意味、路線や考え方に違いが出てきてしまったと。政権政党でありがちなことかもしれません。ですから、私は民由合併を含めてそれを否定するのではないと思っています。今後もしっかりとした徹底的な討論の中で1つの政党にまとまるということは十分可能だと思いますし、一切可能性を排除するものではないと思っています」

石破地方創生担当相に問う 選挙と政策実行…本音は?
秋元キャスター
「『まち・ひと・しごと創生法』『地域再生法の一部を改正する法律』は成立しましたが、『国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案』は廃案となりました。今回の総選挙で地方創生が遅れてしまうのではないかという懸念の声がありますが」
石破地方創生相
「それは解散になって、衆議院議員が世の中からいなくなりましたが、政府がなくなったわけではない。私も衆議院議員ではないけれど、国務大臣ではあるわけですよ。衆議院が解散しちゃっても、政府はきちんと動いているので、もちろん、選挙で国民のご審判をいただき、ご信任をいただくべく努力をするんだけど、この解散になっている間も、廃案にはなったが、国家戦略特区の法案ね。これは次の国会に出すことになりますが、内容をさらに充実させたものにするべく、現在政府の中で作業をやっています。もう1つは『まち・ひと・しごと創生法』の1番のポイントは、この暮れまでに国が5年間を目処とする総合戦略。国家をどうするのかというものをつくる。それに対応した形で全部の都道府県、全部の市町村がきちんとした精密なデータに基づいて夢物語ではなくて、我が町はどこから人が来てどこへ出て行くのか、どこから金が入ってどこに出ていくのか。そういうものをきちんと分析した、そういうデータに基づいて、数値目標も入れて、検証するシステムを入れた、そういう総合戦略をつくっていただきます。遅くても平成27年度中に。その作業は絶対に停滞させてはいけない。我々としてはもちろん、国民のご審判をいただくことが前提だが、この国の総合戦略というものを、何としても年内につくらなければならないと思っているし、それに対応した形で、全ての市町村がその戦略をつくっていく。この作業は遅らせてはいかんと思います」
反町キャスター
「今月中に総合戦略?できるものなのですか?」
石破地方創生相
「骨子みたいなものはできているのであって、それをさらに充実させたものにするべく、それは政府としてやっています。仮に国民のご信任を得たとするならば、またそこにおいていろんな声を聞いてくるわけですよね。選挙の結果というもの、選挙でお伺いした国民のお気持ちというものをさらに付加し、良い形の国家の総合戦略をつくるというのは、ご信任をいただいたうえでの話だが、政府の責任であって、それやらないと地方はできないではないですか。それ見ながらやっていくのだから。そうすると投票が14日でしょう。その後のスケジュール全然わからないし、国民のご審判がどうなるかにもよるが、仮にご信任をいただいたとしたならば、総理はそこも念頭において、いろんな日程を組んでいかれるのではないのでしょうか」
反町キャスター
「今回の選挙というのは、地方創生の肉付け、中身の充実、ヒアリング?そういう意味においては良いチャンスになっている可能性もあるのですか?」
石破地方創生相
「何でこの時期にご審判を賜るのかというと、私達は医療、年金、介護に必要なお金は天からも振ってこないし、地からも湧いてこないし、そのお金は振れ幅の大きい所得税、金持ちからとればいいじゃないかという話はよくある。大企業からとればいいではないか、法人税という話もよくある。でも、この法人税とか、所得税というのは振れ幅がすごく大きいので、大切な医療、年金、介護を、そういう税金に委ねるわけにはいかんと。安定して入る消費税。だから、10%に上げさせてくださいということを決めていたはず。次の時代に借金を残さないためにも。だけれども、株が上がったとか、給料が上がったというけれど、そうじゃないよねという地方がいっぱいあるわけで、実は日本の経済の雇用者にして8割、経済規模で7割は地方の経済が占めているわけですよね。この地方の経済をどうして良くするのだということに答えを出し、迎える体制をつくっていかないとそもそも消費税を上げられる環境にならないじゃないですか。だから、地方の創生というのは経済の牽引約としての地方経済の活性化と、もう1つは、このまま地方の人口がどんどん減少すると、若い人達の職場がなくなって東京にやってくる。その東京は出生率が全国最低だと。東京も地方も時間差はあるけれど、衰退に向かっていくと国の終わりじゃないですか。だったら、それに歯止めをかけますよということであって、重大な政策変更を行うわけですよね。消費税を上げるのを1年半遅らせる。その間にローカルの経済というもの、人口減少というもの、これに活性化を与えて、減少に歯止めをかける。そういう政策の変更を行うわけで、それを我々にやらせてくださいというのが、今度の選挙の意義だと私は思っている。だから、ご理解くださいとお願いをすると、地方の方々は、ああそうだねと思っていただける。そういう努力を今後もしたいと思います」

自民の地方創生公約
秋元キャスター
「主な地方対策の各党の公約ですが、自民党は、自由度の高い交付金としていますが、これはいわゆるばら撒きにはなりませんか?」
石破地方創生相
「なりませんね。それは党の公約で、私は党の政調会長でも、幹事長でもないので、自民党のことを全部詳らかに知っているわけではないが、要するに、自由に使えるお金がいっぱいあった方がいいよねというのは、地方のご要望です、間違いない。だけれども、私達は現在から二十数年前に、竹下登総理が、ふるさと創生1億円と言って、1億円をどんな小さな自治体でも、どんな大きな自治体でも配ったというか、そういうのがありました。あの時にばら撒きと言われ、竹下総理が、いや、そうではないと。自ら考え、自ら行うことによって地域の力がわかるのだとおっしゃっておられましたが。この1億円で、うちの町にはキャバレーがないから、キャバレーをつくろうと言ったところはあっという間にキャバレーは潰れましたよ」
反町キャスター
「つくったところがあるのですか?」
石破地方創生相
「あります。大真面目に考えたのでしょうけれども、うまくいきませんでした。それを基金として積み、その果実で子供達の教育の足しになるような、あるいは教員を海外に派遣するような、あるいは金の鰹だか、鯱だか何だか知らないけれど、いろんな使い方をしたんですよ。今度は自由度の高い交付金と言っても、1つは何に使うのですかということですよね。国の総合戦略に対応した、地方の総合戦略というのは、いろんな詳細のデータを国の方から提供します。それに基づいて、現在地方の経済は、農林水産業、公共事業、それから、役場のお仕事、それ以外、企業誘致、そういうのでもっているわけです。我が町の、我が村の、我が市の産業構成はこうなっていて、人口構成はこうなっていて、人はここから入りここへ出る。人というのは、男性なのか、女性なのか。どういう職業なのか。あるいは年代は何なのか、お金は何であり、モノは何であり、そういうものを精密に分析したうえで、我が町をこうするという計画を出していただきます。それにはきちんとした、数値目標というかな、そういう達成目標というものを掲げ、もう1つ寛容なところは、言うだけでは仕方がない。計画をつくるだけではしょうがない。それが本当にどれだけの効果を上げたのかという検証のシステムを入れないと、まさしくばら撒きになっちゃうよね。ばら撒きというのは、効果が上がろうが上がるまいが、餅まけみたいなもので、どういうところでも同じように配りますというのをばら撒きと言うんです。それがどんな効果を上げたのかという検証、税金ですからね。きちんとした検証のシステムを伴うこと。これをやろうという精緻な計画に基づくもの。そうであれば自由度の高い交付金はばら撒きにはなりません」

現在本当に必要な地方支援
反町キャスター
「地方に対して、必要とする生活者に対して、ある程度、現金あるいはそれに準じる形で支給していかなければならない。再分配が必要だということが自民党の中にも入ってきている。地方創生の軸になっていると見ていいのですか?」
石破地方創生相
「違います。再分配は成長を生まないから。つまり、大胆な金融緩和、あるいは機動的な財政出動、それがそれなりの効果をあげてきた。だけれど、際限なく、いつまでもできるものではない。だから、成長戦略は大事なのだということですよね。再分配政策というのは所得の少ない方が、つまり、円安によってガソリンが値上がりしたよね、灯油が上がったよね、あるいは輸入食材が上がったという方がいっぱいいらっしゃる。そういう地域の人々に対しては、どういう形かは別としてそこを下支えしていかなければいけないし、所得の低い方々にそういうものを手当てすることによって、所得の低い方々ほど消費は増えていくわけですよね。だけれど、地方創生の目指すものはそういう再分配ではなく、地域の持っている農業であり、漁業であり、林業であり、あるいは環境であり、そういう潜在力。現在地方の方が人手不足で困っているわけです、都会よりも。そこの生産性を上げていくことで、雇用を安定させ、所得を向上させるということは現在だからこそ可能なのではないですか。それが成長戦略というものである」

アベノミクスと地方創生
反町キャスター
「国全体の競争力を強めるアベノミクス、現在のローカルアベノミクスというのは食いあわせは悪くないですか?」
石破地方創生相
「悪くないですよ。悪くないが、昭和45年、大阪万博があった頃ですよね。あのあたりから10年ぐらい、地方の人口が増えた時期があるんですよ。私の鳥取県もそうだし、だいたい全国そうですが、何でその時期に地方が元気だったのか。それは公共事業ですよ。企業誘致ですよ。目に見えて道路は良くなり、目に見えて下水道は整備され、目に見えて工場は整備され、そして工場が地方にあったからね。輸出が伸びれば、当然、地方に仕事が出るという時代だったんですよ。だけれど、現在お客様は海外なのだから、円が安くなっても戻ってくるのは少ないですよ。なかなか帰ってこないですよ。そうすると、公共事業と企業誘致で地方を支える時代から、地方にしかないもので日本を引っ張る。そういうふうに変えていくのが、それがローカルアベノミクスだろう。グローバルアベノミクスはそれはそれで日本全体の力を伸ばしていく、マザー工場ももっとつくらなければいかんですよね。だけれど、それと同時に地方しかないもので地方の可能性をめいっぱい広げていくということが、やろうと思えばできることはいっぱいあるでしょうと。どうせできないんだもんと、何で最初から敗北主義みたいなことを言うのでしょうかね」
増田氏
「ローカルとグローバルは寄って立つ基盤が違うのと、ローカルアベノミクスは、ローカルでこれまでも生き抜いてきた人達がどれだけ若い人達に給料を上げられるように生産性を上げられるのかとか、そういう問題だと思いますよ。確かにローカルから世界に出て行くようなそういう企業にいっぱい出てきてほしいけれど、それは限度があるんです。ローカルにいる人達向けの対人サービスだとか、あと産業で言えば1番は農業、林業とか、観光業がそういうところでどれだけいい仕事をしていくかということがトップに出てくるのではないですかね。その時に先ほど大臣がおっしゃったように、自治体がどこをどう変えていけばいいか、1番間近で見ているから、特に市町村一番よく知っているはずなので、それを国が支援していくというのは、仕組みが大事ですが、市町村の本音から言えば、あるいは自治体の、県も含めて本音から言えば、できるだけ国が口を出さないで、お金をいっぱいくださいよということですよね。結局、それは国から貰うからお小遣いであって、親から勉強のためだけに使えと言われてももっと遊びの方に使わせてくれとか、いろいろな思いがあるので、それをいつまでも親から貰っているのではなくて、やがては自分も独り立ちできるかどうか、そこは全部の1800ある自治体皆が同じような意識でやるということではなく、トップランナーで汗かく自治体が引っ張っていく、ここ当分は。汗をかいて本当に悩み抜いたうえで垣根を越えていくという自治体をうんと引き上げる、そういった目立つことをやっていた方がいいのではないですか。それが当面は必要だと思います」