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2014年11月13日(木)
“解散風”と重要法案 どうなる労働者派遣法案

ゲスト

片山さつき
自由民主党 参議院議員
長妻昭
民主党 政策調査会長代理 元厚生労働大臣 衆議院議員
伊藤惇夫
政治アナリスト

派遣労働めぐる問題点
秋元キャスター
「昨日の衆議院厚生労働委員会の理事会で緊急性の高いエボラ対策関連の法案を優先し、労働者派遣法改正案については、今週中は審議を見送るということで、与野党が合意しました。これで事実上、今国会の成立も見送られたということになるのでしょうか?」
長妻議員
「そうですね。もちろん、参議院で通らないと成立をしないので参議院で審議する時間はもうないですから。これは与党が見送ったと。あれだけこの審議をしろということで、強硬に委員会を開いたにもかかわらず、あっさりそれを取り下げるというのは、これは初めから出すべきではなかった法案だと、本当に強く思います、問題法案だったと思います」
反町キャスター
「エボラは通すけれども、派遣法はダメという線引きはどのような根拠でやっているのですか?」
長妻議員
「エボラの件は、我々は賛成ですから。これは全党が賛成ですので、今日採決して、委員会を通過しました。民主党も賛成をしました」
反町キャスター
「それは今回、解散の流れが出てきた時点で、採決法案に関しては一切、審議には応じないと。前回は各会派で賛成できるものだけをどんどんやっちゃうという、こういうところで与野党がきちんと合意がとれているという、今回もそうですか?」
長妻議員
「そうですね。与党も緊急性の高い、与野党が賛成するものを先にやるというような主旨ですから、危険ドラッグ法案も明日やりますし。そういう形になって、結局、女性の活躍の法案も放ったらかしになるので、何のために国会を開いたのかという感じがしますね」

景気回復と雇用改善
反町キャスター
「解散が確定していない中で、風が吹いただけで、バンバンバンと与野党が合意して、法案の選別が行われて、これはダメみたいなのが既に終わっちゃっている段階。これを我々はどう受け止めたらよろしいのですか?」
伊藤氏
「はっきり言ったら、与野党のある意味、談合ですよね。と言うか、解散総選挙が決まったという前提で皆さんが動いているという以外にないわけですよね。ただ、長妻さんがおっしゃったように、この臨時国会で振り返ってみると、安倍総理自身は、地方の創生と、それから、女性の活躍。この2つが大テーマであると。中心的なテーマであるとおっしゃっていたわけで、その中で地方創生関連法案はたぶん上がるでしょう。どういう形かどうかは別として、女性活躍の方は、ほぼ廃案になるということが確実視されているわけですから、そうなってくると、総理がおっしゃっていたことって、いったい何だろうと。地方は成立させるけれども、女性の方はほとんど放ったらかしにするというのはもしかしたら、地方の方は来年、統一地方選挙があるから、それを意識して、与党も、野党も、ある意味同じですけれども、こちらを上げておこうと。女性の方は今後の選挙とか、統一地方選挙に上げようが、上げまいがそれほど影響がないという判断があったのかなという気もするので、そのへんは総理の口からどこかの時点で説明をしてもらった方がいいのかなという気がしますけどね」
反町キャスター
「ただし、地方創生を参議院まで通すとなると、金曜日の本会議まで引っ張らなくちゃいけないということになりますよね」
伊藤氏
「はい」
反町キャスター
「それと解散をするのも、金曜日まで。要するに、総理は月曜日に、17日に帰ってこられて、その日にGDPの7-9期の速報値を見て、17日に言うのか、18日に言うのか、19日に言うのか、いろいろ言われる中で、現在の話だと地方創生法案までは何とか上げているということであれば、かなり強引にやらざるを得ないにしても、21日に解散、金曜日かもしれない。ここはどう見ていますか?」
伊藤氏
「可能性はありますよね。一番後ろの方で。そうすると、公示までの間のかなり、日程的にはタイトになってくるわけですけれども、でも、数日間の違いですからね」

派遣労働をめぐる問題点
反町キャスター
「かなり先行きが厳しい状況になっているんですけれども、片山さんは、提出する与党側として、派遣法の改正案、与党案の狙いはどこにあったと思いますか?」
片山議員
「今回はキャリアアップのコンサルティングとか、研修とか、いろんなことを義務づけるわけです。そうすると、いい加減な業者も立ち行かなくなってくる。ちゃんと派遣社員を遇するところしかできなくなる。義務化はたくさんかかるのでそういうところで、前向きの議論をすればもっと、もっと良いなという話は現在しているんですよね」
長妻議員
「これは緻密に議論をしないといけないのは、たとえば、キャリア教育をしなさいというのは条文にあるんですけれども。我が党の山野井議員が、役所に確認をすると、たとえば、1年間で1時間だけそういう教育をしたら、それはしたことになったのかというと、それは一概には言えないと。つまり、1時間でも問題視しない場合もあるというような回答なので、非常に努力義務規定で、基本的にはあまり実効性がないですね。今回最大の問題が、派遣というのは例外的な働き方です、日本の法律では。つまり、労働者供給事業というのは現在もう禁止されているんですね。つまり、雇用主と使用者が違うわけですよ。雇用主と使用者が違うとして、なぜ弊害が起こるかと言いますと、製造業派遣の現場では、製造業で働く方というのは事故率が他の社員に比べると倍も多いんですよ。つまり、それぞれ事故に遭っても派遣元が労災を払うんですね。派遣先が労災に払うわけではないので、非常に監督が甘くなる。労務管理が甘くなると。育休も派遣の方はほとんどとれない。正社員の10分の1ですね。立場が弱いと。こういうことなのであくまで一時的ということで、我々の時代は、派遣は一時的な働き方。たとえば、女性、男性でもそうです。一時的にはちょっと派遣という働き方で賃金を得たいという形のためのものが、今回の最大の問題は、基本的に実質的には一生派遣という働き方が、法律であって、これが世界のスタンダードから言っても、こういうのがないですね」
反町キャスター
「今回の派遣法の改正は、一生派遣という、雇用形態を固定させるものであると。こう見ているわけですが?」
長妻議員
「そうです。その場合、キャリア教育がなかなか進まないし、賃金も上がってこないですね、派遣という働き方は」
反町キャスター
「ただ、労働市場の状況によって、求人倍率の変化によって、賃金が上がっていくという形で解消される問題ではないのですか」
長妻議員
「そうですね。これは均等待遇という原則があれば、それはある程度言えると思うんですね。つまり、ヨーロッパは、派遣は一時的な働き方。ドイツもフランスも18か月以上はダメというのがあるのですが、かつ均等待遇。つまり、派遣社員と正社員と働く中身が同じであれば同じ給料を払うということは、雇い主にとったら、それは同じだったら正社員の方がいいではないかと。つまり、派遣の場合は、それにマージンが3割ぐらい上乗せになるんです。高くなってしまう。安く使えて、すぐ首切れるみたいな話になってくると、正社員が派遣に置き変わってしまうと。つまり、景気が良い時に派遣が増えるというのはおかしい話ですね」
秋元キャスター
「日本人の働き方についてちょっと見ていきたいんですけれども、正規雇用が3294万人です。それに対し非正規雇用全体では1906万人です。派遣社員については116万人と、非正規雇用の部分の一部ですね。このパート、アルバイト、契約社員など、非正規社員は全体では1900万人を超えているわけですけれども、労働者派遣法の改正以外に非正規雇用、全体をカバーするような政策として、野党は同一労働同一賃金ということで、これを提案しているということですね」
長妻議員
「そうです。均等待遇という、ヨーロッパでは、これは基本的なスタンダードの考え方を、法律を、他の野党と一緒に提出をしたということです」
伊藤氏
「均等待遇の話をされましたよね。同一労働同一賃金ということだと思うんですけれども、確かに、理想だと思うんですね。だけれど、たとえば、日本の現状を踏まえた場合に、それをもし実施したら、人件費倒産が起きませんか?この間、ちょっとこの話を、大阪市の橋下市長にぶつけた時に、橋下さんはこうおっしゃっていたんですよね。正社員の給料を下げるんだと。派遣(の給料)を上げるんだと。トータルで人件費は変わらないという言い方をしたんですけれども、そういう発想ですか?」
長妻議員
「これは均等待遇というのも当然労働者の経験とか、あるいは成果をどれだけ出すのか。能率等によって左右されますから、全く単純に、同じ仕事が同じという意味ではないんですけれども、均等待遇をするというと、確かに、賃金の負担は企業は増えるかもしれませんけれども、それだけそこに耐えられる企業としては労働生産性を上げざるを得なくなるという形になるわけで、ヨーロッパ諸国、先ほども申し上げましたが、ドイツをはじめ、フランスも均等待遇の国は、日本よりもはるかに労働生産性が高い。つまり、そういう形でしか人を雇えないところはなかなか企業として立ち行かなくなって、経営者が交代したり、会社が合併をしたりして、産業競争能力が強くなっていく。こういうことも傾向として見られるので、我々も今回、この法律を出して、施行をしたら、即座にその日から全部やれということではなくて、一定の期間をおいて、均等待遇に日本も近づけていかないと、派遣や非正規の方がずっとこれからもいらっしゃる場合に、本当にスキルがたまらないし、賃金も上昇しないので、結婚率も2倍違うんですね、正社員と。そういうことで少子化対策にマイナスになって、日本の国益というか、経済の成長の基盤も崩していくと。こういう問題意識を持っています」
反町キャスター
「同一労働同一賃金を敢えて導入すると、先ほどの伊藤さんの指摘ですが、会社の固定費が上がりますよね。橋下さんが確かに、この番組で下げればいいんだよと言ったのですが、それは今言われたみたいに、いや、上にあわせていくんだというのは、これは非常に厳しい条件を雇用者側に押しつけることになる。そこのへんの企業に対する、現在日本の経済状況をどう見ているのかということも含め、その負担を企業側に被せることが果たして可能なのかどうか。理想論としてはわかりますよ、それが本当にどうなのか」
長妻議員
「当然、私は方向性としてはそういう方向に日本も進まざるを得ないと。最低賃金を見ても、他の国よりも低いわけでありますし、あと社会保険の加入も、非常に低いわけですが、ただ、これは性急にやると、おっしゃるように企業に負担があるので、補助金の在り方を変えていく必要も出てくると思うんですね。現在の補助金の在り方というのは、ある意味では企業が存続しにくいという時に、補助金的な形、あるいは信用保証協会の融資、そうではなく、企業が、たとえば、合併する時に補助金を出す。合併すると経営者、トップが2人いた時に、経営者が1人になる。ですから、ある意味では、効率の高いところが、1つになって、労働生産性が上がる方向になるというような形で補助金を、そういう時に出すというような政策をしていかないと、これは本当に厳しい話ですが、地方の労働生産性を上げていかないと、なかなか賃金も上がらないし、地方の雇用がない、あるけれども、給料が低いから東京に来ると。こういう流れが止まらなくなってしまうので、これは当然、国、あるいは地方自治体も全面的にサポートしながら、そういう方向性を進めざるを得ない。そうしないと労働者もスキルがたまらない非正規がどんどん増え、労働生産性も下がりっぱなしだと。本当に安い給料だから、どんどん雇って、それで一時的には企業もいいかもしれないけれども、そうしているうちに、日本の成長の基盤がどんどん崩れていくと。私は、深刻な事態が来つつあるのではないかと思っているんです」
反町キャスター
「たとえば、正社員になれば、別に正社員の肩を持つわけではないですよ、正社員の方にはそれなりの、たとえば、義務があるとか、いろいろ会社に対する職場以外のところでの貢献を求められるという人もいます。そのへんの、たとえば、役職手当とか、いわゆる先ほど言われた生産性の問題、職能給みたいなもの。これを否定するわけではないですよね」
長妻議員
「そうです。それはまた別だと思いますね。正社員の方は、たとえば、北海道に行けと言ったら、行かざるを得ないという。アメリカに行けと言ったら、行かざるを得ないし、ですから、それは地域が限定されるとか、いろんな雇用の形態があるのですが、ですから、同じ雇用の形態で、同じ働き方というようなことについて現在、日本はあまりにも差が大き過ぎると、非正規と正社員の。こんなに差がついている国というのは珍しい。しかも、労働生産性は下がりっぱなしという問題意識があるんです」
伊藤氏
「そこで、ちょっと片山さんにちょっと伺いたいのですが、自民というか、政府与党はこの待遇の問題をどう考えているのかということと、先ほど、長妻さんがちょっとおっしゃったんですけれども、総務省がちゃんとデータとして出していますが、有配偶率というのがあって、正社員と非正規の方の結婚している率を比べると、明らかに倍ぐらい違うんですね。これは、場合によっては少子化問題とも直結するテーマだと思うんですよ。少子化対策を行うためにも、非正規の皆さんの結婚率の低さみたいなものをどうやって持ち上げていくかというのは、賃金だけではない、他の政策的な部分もあるかもしれませんが、そこに注力していかないと少子化問題も解決しないのではないですか?」
片山議員
「その通りですよ。これは地方創生でもそうですけれども、地方における雇用は、実はほとんど農村地帯とかでもサービス業が多いんですね。まさに、G(グローバル)の世界とL(ローカル)の世界と現在、我々も、党内でもいつも議論をしている、そのLの世界では、地方におけるサービス業というのは、実はドメスティックで海外にとられないわけですよ。人がいれば、商業施設もあるし、商店街もあるし、福祉関係もあれば、運送も、それは必ず人がいれば必要な営みで、ここの効率性を上げて、賃金を上げるということをいかにしてやるということが、地方創生の要になって、120万人内外いらっしゃるわけですね、派遣の方が。6割ぐらいが女性ですが。この方々の働き方の生きがいとか、待遇を上げるとか、できるだけ正規に移していくということで、党派超えて一緒ですよ。私は、個人的にはヨーロッパにも暮らしていましたので、同一賃金同一労働的な社会システムの方に、長い意味で、日本は流れていくと思いますが、まだ会社は家という意識が高いんですよ。つまり、まだ新卒採用で会社の中で育てて、会社は家ということで職務なのか、職能なのか、割り切れない部分があるんですね。だから、私はこの法律を見た時に、全くNOではなくて現在、長妻元大臣のお話を聞いていたら、これはいろいろなことを話し合って前向きなことができると思うんですよね。もう、YES、NO、100対0ではないですよ。そういうふうにすれば、日本ではダメだ、ダメだと言われている雇用の流動性もできるし、それから、女性の方はこの間、限定的に認められたけど、自由な働き方。これはホワイトカラーエグゼプションだと、すごく評判が悪いのだけれども、自由な働き方。たとえば、会計士も、普通の男性の会計士は監査の時には泊まり込みだと。女性の職場としては海外では会計士が一番良いと。持ち帰りもできてフレックスだと。それが日本に来ると、ずーっと一緒のチームで、夜中、監査できないと。これが現実ですよね。そこをもっとフレックスにしていくという流れは女性が望んでいるんですよね。そういうことも含めて現在大きく変え時で、私は、長妻元大臣のお話を聞いて、これは前向きな議論であると思いました」
長妻議員
「フレックスという美名の下、残業代を出さないというのが、もっと長時間になっちゃう危険性がある」
片山議員
「だから、悪いところだけ考えるとそうなるけれど、自由を望んでいる部分もあるんですよね」
長妻議員
「日本の労働法制全体の考え方がちょっと逆戻りになっているんですね。自民党政権で…」
反町キャスター
「2人の話を聞いていて、片山さんが似ているところがあるよねと言うと、長妻さんの方がいやいやダメだよと、追っかけっこをやっているみたいに見えるんですね。政局がらみの法案みたいになると、寄っていこうとすると、こうやって逃げようとするという感じになっちゃうと、話として非常にもったいないような気もするんですけれども、どう感じますか?」
伊藤氏
「だから、労働者派遣法案単体の話ではなくて、今出てきたような、たとえば、均等待遇の話とか、そういうようなものを与野党間でセットにして、議論をしていくのであれば、そこは接点が生み出せる可能性はあると思うんです。ただ、この制度の問題だけで処理をしようとすると、それは与野党は激突しますよ。だから、制度だけではなくて、待遇面をセットでどうやって考えていくかとか。たとえば、直近の問題として少子化対策というのはすぐにでもやらなければいけない話なのに、そこのところに1つ大きな穴が開いている。そこをどう埋めるかという議論まで含め、総合的な、長妻さんがおっしゃったように、日本の企業活動なり、社会の動きなりを、総合的にどう持っていくのかという大きな枠の中でこの問題を考えていけばいいのではないでしょうか」
反町キャスター
「こういう話は政権が変わる度に労働法制が変わったりすると、すごく困るんですよ。だから、選挙があるのでしようがないですけれども、長期的な意義づけとして、こういう話が続く、与野党で。スウェーデンの例とは言いませんけれども、与野党できちんと合意をして、どちらが政権をとってもこの枠は変わらないよという話し合いは、いつか日本でできる時がくると思います?」
長妻議員
「自民党の中にも、昔は厚生労働族議員みたいな、悪い意味ではなく、専門家が結構いらっしゃったのですが、現在も少しはいるんですけれども、そういう少しいる方とは、そういう意味では価値観は共有できているのですが、そこらへんの土地勘がない方が感覚で安い方がいいみたいな話になってきていて、そちらに引っ張られてしまうと良くないので、ですから、与野党でも中枢、中核で、それを理解していただいている人とは、我々も交流はしていますので、そういう人達に与党の中でも実権を握ってほしいとは思います」

アベノミクスと消費再増税
秋元キャスター
「片山さん自身は、現在の経済状況をどのように見ていますか?」
片山議員
「4―6期が非常に悪かったという方もいる、確かに、我々は5.5兆円+1兆円の減税で、財務省的に言えば、ニュートラルということだったわけですか、当時は。それより大きいかもしれないんですけれど、むしろ7月、8月、9月は全国まわっていて怖いと思ったんです。ちょっとデータには出きれなかったのですが、私は全国の商店街とか、街の何々屋さん、寿司屋とか、うどん屋とか、夏の行楽シーズンで売れ行きが昨年に比べて結構低いですよね。つまり、行楽地にそれだけ人が同じだけ昨年と出ても、お店に座って食べる人の率ががくんと減って、これはガソリン高とも関係ありますよ。それから、高速料金のこともあるでしょう、多少高くなっちゃった。そうすると、主婦の財布の紐が7月、8月、9月の行楽シーズンに、天気のせいもあって下がると。だから、非常に均質主義的な消費行動を示す日本における特殊な状況で、これを甘く見ちゃったかな。自動車についても7月、8月、9月で、9月は期末だからがんばるので、ちょっと上がっているんですけど、7月、8月、9月、10月と受注販売とも対前年マイナスであまりいい話を聞かないと。このへんを見ているときついな。民間のエコノミストの平均が2ポイント台ですが、2ポイント台行くか行かないか、ちょっと…」
反町キャスター
「消費税は先送りが当たり前だという…」
片山議員
「当たり前というにはあまりにも…」
反町キャスター
「言葉が悪かった。やむを得ない?」
片山議員
「だって、まず国民の皆様に申し上げなければいけないのは総理ご自身も財政再建と成長というのは、アベノミクスの車の両輪だとずっとおっしゃっていたから、仮にもしも先送りするのであるとすれば、プライマリーバランスに向けた道筋を、当面は法人税収として税収が上がってきますからね、資産効果もあって。それでどのぐらいの期間を補い、つまり、課税ベースが上がっている部分で補えると。それをどう収斂させて、消費税を上げられる状況に持っていくのかということを、ある程度言えなければいけないのと、それから、細かい数字あわせでは、社会福祉の問題と、地方の問題ですよ、つまり、社会福祉の問題では子育ての3000億円なのか7000億円なのか、あるいは1兆円なのかの部分も含めて、医師会の代表もおっしゃっていたように、充当される部分を他で補わなければいけない。それをどう持ってくるか。それから、地方は地方消費税を上げるわけですよね、3党合意。その部分でそろそろ予算をはじき出すところに持ってきて、それをどうするか。この両方についてキチッとしなければならないから、そのことはとても重いですね。重いです、はい」
秋元キャスター
「視聴者からの質問ですが『もし消費税を争点とするのであれば、民主党は増税?それとも先送り?どちらでしょうか?』とのことですが」
長妻議員
「消費税の法案というのは景気条項というのを法律の条文に我々は入れたわけ、自民党も合意して。ですから、7-9月の景気状況というのは、我々は非常に注目したいと思うんです。来週の月曜日に速報値が出て、12月8日に確定値が出ると思うんですけれど、そこを見て、政府の説明を見極めることが必要ですが、社会保障はいったいどこにいってしまうんだ。しかも、もし上げないということになるとアベノミクスが失敗したと。本来はそこで上げる環境をつくるということで、黒田日銀総裁の国会答弁がありましたけれど、消費税を上げるための土壌をつくるために、金融緩和をしたというような趣旨の話だったと思うんですけれども、よくよく説明を聞いてみないといけないと。安易に、ただ、国民の皆さんに、選挙に勝つために先送りするというようなことはあってはいけません。ただ、消費税を上げたことによって税収がかえって減るということ。実は3%から5%に上げた時そうなったのですが、これは確かに元も子もないので、7-9月の速報値が出る来週月曜日、我々もその数字を非常に注目したいと思います。特に、実質賃金が非常に下がっていて、これは私もちょっと驚くのですが、民主党政権よりも今回の安倍政権の方が実質賃金は下がっているんですね。つまり、名目の賃金は上がっているんですけれど、インフレを差し引いた実質賃金は14か月連続マイナスということは非常に深刻で、景気にマイナスの影響が出てくると思います」

再増税めぐる決断は
反町キャスター
「自民党内における、消費税をそのまま上げるべき派、先送りするべき派。流れはどんな感じですか?」
片山議員
「昨日、税調に私もいましたけれど、その後のインタビューではご苦労されてまとめられた幹部が多いですから、若干そのニュアンスが出ていたとは聞いていますが、ただ、解散は総理の専権事項だということで、仮にもしそういうご決断をされるんだったらという、お話も出ているということも先ほどそれは確認してきました」
反町キャスター
「自民党内における意見の割れ方をどのように見ていますか?」
長妻議員
「自民党の税調会長なんかは強行にやるべきと、主張されておられますから、かなり意見にばらつきが出てくるのではないかと思います。もう1つの懸念は、民主党が政権をとっていれば、消費税は約束通り社会保障にまわすということが、もちろん、政権とっていますから、とっていればできたのですが、現在の政権を見ていると消費税の使い道も目玉政策である、社会保障の使い道、全然、制度設計をしてないわけで、非常に本当に消費税上げた時に社会保障に使われるのかという疑念も非常に大きいです、我々としては。ですから、そういうところも見極めていきたいと思います」

勢い増す“解散風” 与野党の争点と戦略
片山議員
「私は、安倍総理はずっと安倍内閣になってからのアベノミクスへの思い入れ。本当に次元の違う異次元の金融緩和というのを世界で初めてやった、続けていることに対する自信と責任感が一番お強いと思うので、つまり、これから消費税が上げられるような実質賃金の上昇、経済の腰の強さを打ち立てられるような経済政策はどれなのか。自分達はアベノミクスだと思う。微修正はあってもアベノミクスだと思う。でも、他の党は違うかもしれない。そこを聞きたいという、前向きだと思います」
反町キャスター
「維新の会の、東京と大阪の温度差をどう感じていますか?迷惑ですよね?」
長妻議員
「大阪の選挙区事情を私は全部つぶさに知っているわけではありませんけれど、それ以外、たとえば、東京で維新の会といろいろ選挙の棲み分けをする時と、大阪で維新の会と民主党が棲み分けをするのとでは、難易度とか、過去の経緯とか、全然違うと思うんですよね。ですから、地域、地域でいろいろ考えながら、全国一律の棲み分けが難しいとするならば、地域に応じた智恵というのも出す必要があるのではないかと思います」
反町キャスター
「金曜日までに解散を先送りする。ただ金曜日に参議院本会議がセットされて、地方創生法案を強引に成立させようとした時に、野党は不信任を出しますよね?」
長妻議員
「そのへんはまだ決めていませんけれど。いろんな議論はしていますが。重要法案で強行採決となると、我々も対案を出しているんですね。地方創生を、野党が。それも議論が不十分で、本来は参考人と地方公聴会をやるわけで、手続きに則って議論をしてもらわないと、大切な法案なので。しかも、先方が勝手に解散風を吹かせてきて、時間がないというのもおかしな話で、本当は11月末まで審議する時間があるわけですけれども、国会は。そういうことも含めてちゃんと手続きを踏んで、議論をすることを要求するのは当然だと思います」
反町キャスター
「野党側は、この選挙をどう攻めていけばいいと思いますか?」
伊藤氏
「簡単ですよね。前回の選挙でなぜ自民党が大勝したかと言えば、野党の共倒れですから。候補者調整なり、選挙区調整なりをやれるか、やれないかが全ての鍵を握っていることだと思います」

片山さつき 自由民主党 参議院議員の提言:『前向き・プラス』
片山議員
「前向きでプラスかつわかりやすい論点を絞って、だから、アベノミクスにgoかnoかということに仮になるんだったら。それから、少子高齢化という日本の最大の弱みについてどうするのか。足の引っ張り合いではなくて、プラスに論戦ができるのかどうか。そうしないと、仮に選挙になった時に、この年末の忙しい時に、国民に見捨てられちゃうかなと思います」

長妻昭 民主党 衆議院議員の提言:『熟議・聞く耳を持つ』
長妻議員
「国会で野党は現在少数ですけれども、国民の皆さんに選んでいただいて出てきているわけですから、少数の意見にちゃんと与党は聞く耳を持つと。それが正しいと思えば、内閣が出してきた法律でも修正するというような度量を持つことがより良い法律になっていくのだと思います。安倍政権が発足してだんだんそういう姿勢がなくなって、バンバン乱暴に議会運営をしている、強行採決をするというようなことを肌身で感じています。与野党共に目指す国益というのは重なる部分も非常に多いわけですから、それをお互い考えていくということだと思います」

政治アナリスト 伊藤惇夫氏の提言:『グランドデザインを見据える』
伊藤氏
「政治は将来を、目標をきちんと設定して、そこに到達するためには何が必要なのかという議論をキチッとやった方がいいと思う。もちろん、当面の課題を処理するのも大事ですけれども、与党、野党が30年、50年先の日本はこういう国にしますというようなビジョンを提示して、そのビジョンで争う。あるいは、どちらのビジョンがいいのかを与野党で論争、論戦をしていくというのが一番大きな意味で大事なことではないかなと思います」