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2014年10月27日(月)
太陽光発電に暗雲も? 買い取り中断と将来像

ゲスト

山際大志郎
経済産業副大臣 自由民主党衆議院議員
福山哲郎
民主党政策調査会長 参議院議員
澤昭裕
21世紀政策研究所研究主幹

固定価格買い取り制度 制度導入の目的は
秋元キャスター
「見直しが始まりました再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度。どんな制度なのかですが、この制度を定めます再生可能エネルギー特別措置法というのは、東日本大震災がありました2011年の8月に成立していて、施行は、一昨年の7月になっています。まず再生可能エネルギー発電事業者は、経産省に設置認定を申請します。認定がされますと電力会社に接続の申し込みをします。電力会社は応じる義務があります。発電した電気は送電線につないで電力会社に送り、電力会社は事業者に買い取り費用を支払うという形になります。この費用というのは、賦課金として、全ての電気利用者が負担するという形です。この法律が成立した当時に、官房副長官を務めていました福山さん、そもそもこの制度をつくった目的というのは何だったのでしょうか?」
福山議員
「1つは、3.11の5か月後ですので、原発は動いていない。火力は値上がりを当時していまして、日本としてはエネルギーの安定需給をしなければいけないという本当に緊喫の課題がありました。しかしながら、原子力を動かせるような雰囲気でもなくて、その中で3つぐらいしか方法がないと。1つは節電を国民にお願いをする。あの時節電要請を関東だけではなく、関西の方までお願いをさせていただいた。2つ目は、火力燃料の効率的な運用をしなければならない。だって、火力でカバーするしかないわけですから。効率的な火力の運用が必要だと。3つ目は、再生可能エネルギーは時間がかかるけれども、将来的に再生可能エネルギーを育てることによって、脱原発という当時の国民の希望に沿った形で努力をしていこうと。私は2011年の震災後の、3か月後ぐらいですが、ある番組に出て、全党の政策責任者の方が出ていた時に自民党さんも公明党さんも含めて、脱原発で、再生可能エネルギーを普及しましょうという発言をしたんですね。当時、固定価格買い取り制度は、私も申し上げたような、国民のコンセンサスもあったし、各政党間のコンセンサスも、与野党を超えてあったので、固定価格買い取り制度は、自民党さんと公明党さんの修正協議を受け入れたうえで、全党で、全会一致で国会を通っているというのが、法案の当時の成り立ちです」
反町キャスター
「当時、自民党の中で、固定価格買い取り制度について、先ほど、福山さんの言ったように全会一致で、自公の修正も含めての全会一致となったという、この経緯も踏まえたうえで聞きますが、党内にあまり異論というのはなかったのですか。これで、本当に大丈夫なのかという」
山際議員
「当然自民党の内部にはいろいろな意見があります。それこそ保守的な考えの方もいらっしゃれば、何で自民党にいるのというぐらい激しい考えの方もいらっしゃって、そこはおっしゃるように党内ではいろいろ議論があったのは間違いありません。しかし、当時の原発事故直後という、社会の環境を考えれば、それは固定価格買い取り制度というものを導入し、再生可能エネルギーは最大限導入をしていかないといけないだろうという、そこの1点に関しては、共通認識を持てるよねという方向になったと思います」

価格設定&太陽光偏重
反町キャスター
「法律ができた時の、その時代背景、成立の過程をどう見ていますか?」
澤氏
「成立したのは、確かに震災から5か月後ですけれど、この法案の閣議決定は3月11日の午前中に終わっているんですね」
反町キャスター
「地震の直前ですよね」
澤氏
「ええ。と言うことは、脱原発という目的はそもそもなかったわけです。あの時は、温暖化の問題の方が大きかったので、鳩山元総理の25%。これを達成するためにフィードインタリフ。全量固定価格買い取り制度がいいのではないのかという流れの中で出てきたわけですね。実は、その時の審議会でも、民主党の環境政策の大目玉ですねというような発言がちゃんと残っているんですね。ですから、これは環境政策としてやっていたということは間違いないと。ただ、その後皮肉にもその日に事故が起こったものですから、その後の法案の位置づけが変わっていったということも、また事実だろうと思うんです。そもそも国民負担として、CO2を減らすなら、どれぐらい払っていいかという考え方と、脱原発をするためならこれぐらいのコストを払ってもいいということは、随分開きがあるわけですね。たぶん、前者のCO2を減らすためだけだったら、こんなにお金をかけないかもしれない。要するに、課徴金として、国民負担にそれほど皆が、うんと言ったかどうかはわからない。しかし、原発の事故のあと自民党も含めて、与野党全体が国民の代表として、脱原発といったん走った時に、それだったら、国民負担としてやってもしかたがないかなと皆さん思ったんですよ。ですから、この制度をほとんどの国民は、まだ、未だに脱原発のための制度だと思っているんです。ここでいったん立ち止まらなければいけないのは、実はスペインにしても、イタリアにしても、ドイツにしても、ヨーロッパで行われたのは、温暖化政策の流れなわけですね。ですから、その時に国民負担がこれくらいになりました、ドイツであれば、標準家庭で年間3万円ぐらいかもしれませんけれども、日本でこれから負担が増えてくる中で、果たして今、言ったこと。温暖化政策のために、これだけのお金を払うつもりがあるかどうかも含めて、議論がもう一度、なければならないと思います」
秋元キャスター
「電力会社の買い取り価格ですが、事業に参入した年度の価格で長期間に渡って買い取ってくれるという制度ですね。たとえば、太陽光の場合は、10kw以上で、20年間という期間で、たとえば、2012年度に参入した人は、40円プラス税。2013年度に参入した人は36円プラス税。2014年度は32円プラス税と、だんだん価格が下がっていくわけですね。地熱、風力、水力、見てみますと、それは変わらないんですけれども、この太陽光だけ年を追うごとに価格が下がっているという仕組みです。福山さん、こういった価格制度にした狙いというのはどこにあるのでしょうか?」
福山議員
「ですから、マーケットが大きくなれば、たとえば、太陽光パネルの価格が落ちるので、逆に言うと、買い取り価格は賦課金を抑えるためにも下げていこうと。ただ、当初は3年ぐらい同じ価格でやろうという議論があったんです。それはなぜかというと、強いスピードで増やしたいと思っていたから。それから、成長戦略の中の1つに太陽光というのがあったので。ただし、当初スピードが速かった。それと、スピードが速いということはそれだけマーケットが広がって、価格の下げ方がこれまた実は予定よりはやかったんですね。だから、政府はある一定時期から、自民党政権に変わりますけれども、価格を下げた。これは想定内です。風力、地熱、水力はリードタイムがあるので、2年とか、3年ではできませんから、一定の金額にしておかないと、なかなか投資も進まないし、地域の開発も進まないので、あのままにしているということです」
反町キャスター
「その結果ということになるんでしょうけれど、発電方式別の認定容量割合、経産省の資料でつくったのですけれども、太陽光による再生可能エネルギーの割合というのも断トツに多いわけではないですか。9割を超えていますよね。結果的に、まさに、ジャンプスタートしたかった、起爆剤としての太陽光に当時の民主党政権も期待をしたし、現在の自民党政権も、それに対する期待というのが未だに続いているという前提だと思うのですが、福山さん、太陽光に集中というか、太陽光に過度に偏ってしまった、再生可能エネルギーの固まり方。この状況については、これは想定内ということになるのですか?それともちょっとこれは太陽光に集まり過ぎたなという」
福山議員
「いや、最初は無理ですよ。だって、風力とか、地熱は、5年とか、7年かかるので、最初の3年間は太陽光しか広がらないんです、実際の発電の量で。これは認定容量ですから、まだ発電していないですね。そう考えると、若干、風力とか、地熱は小さいのですが、風力は農地法の改正とか、規制緩和とかが要るんです。地熱は温泉組合が心配をしているので、そこの理解が必要です。でも、そのうち風力とか、地熱は追いついてくると思います。しかし、追いついてくる条件は太陽光と一緒で系統がしっかりしないと無理ですね」
反町キャスター
「山際さん、太陽光に対する、ジャンプスタートという意味でいうと、太陽光に集中してしまった、このスタートの状況。これは良しとするものですか?」
山際議員
「福山さんおっしゃったように、リードタイムという言葉を使われましたが、どうしても準備するために、他の風力、水力、地熱は時間がかかるというのは、事実ですから。ですから、まだ2年、3年という話の中では、この割合がこの形になるというのは、ある程度それは仕方がないことだと思った方がいいと思います。一方で、これほどまでにメガソーラーを中心に、爆発的にと言っていいぐらいに太陽光に偏って、多くの業者さんが、電力の業界に入ってくるということを最初から織り込めたかというと、それは自民党も含め、そこまでの想像はできなかったと素直に認めていいだろうと思うんです。だからこそ、これから前向きにどう変えるかということを議論していかないといけないわけですし、実際に議論をしているということだと思います」
反町キャスター
「澤さん、この集まり方をどう見ていますか?」
澤氏
「それは儲かるから入ってくるわけですよね。42円というのは2011年の時にいろんな番組で議論をしましたけれども、再生可能エネルギーを推進派の人に対して、私は、太陽光はコストがかかるから止めた方がいいと言ったんですね。その時にkwあたり20円でできるんですと言われたんですよ。澤さんは勉強不足ですと言われたんです。だったら、この42円ではなくて、20円にしておけばよかったわけです。現在言っているのが、本当だとすれば、その時の20円で、既に20円でできていたとしたら、現在の32円というのは、フィードインタリフの先行国に比べれば2倍以上ですから。ほぼ事業者の言い値ですよね、この額は。そのコストがどれぐらいかかっているのかを本当は査定しなければいけないんですけれども、そのコストを報告する事業者からは、報告を聴取して、それで見るのですが、ほぼエビデンスが要らないですよ。ですから、そういう意味では、いったいどうそれを決めているのか。稼働率をどれぐらいに考えているのか、情報公開が足りなかったと。だから、この40円というのが、果たして適正なのかどうなのか。先ほど、福山さん、それは違いますとおっしゃいましたけれども、適正かどうかは、私もわからないし、そう言っている人もいたことは事実なので、研究者、第3者に、それを開示すればいいと思います」
福山議員
「すごく重要な要素は32円になる時に、先ほど、澤さんは儲かるからやるんだと。それはもちろん、そうだと思います。それは、資本の論理でできていると思います。しかし、利益が出るから投資が出て、それが結局、太陽光が増えることによって、原発が減るのだったら、脱原発の道筋に1つになるわけですから。その時に」
反町キャスター
「その議論もあとで聞きたいんですけれど、再生可能エネルギーが原発の代替になるのかどうか。いわゆるベースロード電源と俗に言われる一定量ずっと出続ける原発に対して、天気やそれによって変わる再生可能エネルギーは、その代わりになるのかどうか。そこの議論は?」
福山議員
「そこは調整電源としては、火力とか、揚水発電は全く否定していないですよ。だから、調整電源が必要なのも十分、我々はこれを導入する時には議論をしますし、問題は36円から32円に落としたのでなるべく高いうちに買い取ってもらいたいという、これは事業者側の基本的にメンタリティーですよ。だから、3月に価格決めが入ったんですよ。我々はそういうリスクがあるので、3年は少なくても安定的に価格は固定するべきではなかったのかということも議論をしました。でも、想定外にパネルも下がったので、パネルが下がることは良いことですよ。だから、こうやって現在の自民党政権は価格を下げられたのだと思います。一方で、国として系統の強化を、国としても再生可能エネルギーを導入するということを約束されているわけだから、自民党さんも公明党さんも、選挙公約で言っておられるのだから、それは国の責任として、一定の系統の強化については、果たしていただきたいと思っていて、そこは副大臣にがんばっていただく領域だと思っています」
山際議員
「ですから、どういう形で導入されてきたか。値段が高かったか、低かったかというのは、現在の議論でもう尽くされていると思うから、私は、少なくてもそれで冷静な議論が行われた結果とは思っていませんよ。当時は、自民党も含めてです。それはマスコミもそうかもしれません。そうは言っても、この段階にきて、時計の針を逆戻りさせるわけにはいかないわけですよ。ですから、予想に反して多くの太陽光発電業者が参加する形になっている。それは、ある意味、前向きに捉えればいいこともあるだろうと思いますから、これを本当にうまく現在のシステムの中に、どう溶け込ませていくかという議論は、もう少し前向きに工夫ができるところがあるのではないかと思います」

電力5社“再エネ” 受け入れ中断その背景は
秋元キャスター
「成立から2年あまり経った再生可能エネルギー固定価格買い取り制度ですが、電気の買い取りを義務づけられています北海道、東北、四国、九州、沖縄の電力会社5社が新規の受け入れを中断する事態となっているんです。その後、九州電力は一部再開しているものの、なぜ電力会社5社は受け入れを拒否する事態になっているのですか?」
澤氏
「拒否している、接続するのかどうか回答を保留しているわけですが、電力会社というのはこれまでの電力会社でなくても、発送電分離したあとでも送電会社、皆そうなるんですけれども、要するに、電気を使う量と、発電をする量というのは、ほとんど一緒でなければいけないわけですね、そのタイミング、タイミングで。それで、周波数を一定の幅に収めるようにコントロールをしていくわけです。その時に、流量、外に出る分だけ入ってくるわけですね。火力とか、原子力は一定量入ってくるわけですけれど、太陽光とか、風力は、それこそ天気任せに入ったり、入らなかったりするわけです。そうすると、風呂の水の水位が、周波数ですが、これをコントロールするために、入ったり、入らなかったりするやつの、しわ取りを、流入量側でやらなきゃいけないと。それが先ほどの調整電源というわけです。その時に、風力、太陽光があまりにも多くなってくると、この風呂の小ささではコントロールできなくなってしまう。だから、ちょっと待ってくださいと言っているのが、現在の電力会社の状況なわけです。先ほど5社とおっしゃったのは皆、小さな電力会社ですよね。これは皆、風呂桶が小さい会社です。ですから、たとえば、蓄電池を付けるとか、あるいは送電線を増やすとか、風呂桶を大きくしておけば、コントロールをしやすくなってくるわけですよ。ですから、こういう設備に投資するまでは、少し待ってくださいと。しかし、その設備をたくさんつくるというのはなかなか難しくて、ドイツもどんどん風力を入れたものですから、送電線を延ばそうとしているんですけれども、送電線の敷設にも、また反対をする周辺住民の人もいっぱいいるので、なかなか進みません。そういう意味では、ある程度のその風呂桶の中では、コントロールをする量がどうしても決まってしまうというのが現状です」

太陽光の認定量&導入量
反町キャスター
「風呂桶をでかくするという話でバッテリーとか、送電網の話をされていました。つまり、別の言い方をすると、たとえば、現在42円、40円という価格を決める(前に)。現在みたいに大量の参入業者を募る以前に、バッテリーの整備の問題とか、送電網の整備、つまり、インフラをきちんと整備してから、いけますという環境を整備してから、新規事業者、太陽光の参入業者の募集をかける。これが順番なのかと思うんですけれども、そこはいかがですか?」
澤氏
「実際に送電線の整備や、あるいは蓄電池を広げるということについては国も一生懸命にやっていたと思います。ただ、先ほども言いましたようにそれ自体にリードタイムがかかる。一方で、太陽光は数か月で、はやければ半年ぐらいで広がって…」
反町キャスター
「でも、結局ショートしているじゃないですか。こんなふうにトラブルが起きているというか」
福山議員
「いや、それは発電網の系統の強化は基本的には事業者ですよね、澤先生」
澤氏
「はい」
福山議員
「つまり、事業者負担です。事業者は負担が大きくなるのは嫌なので、そこを抑えるんです。抑えるのに申込みが来ているから、税金を入れてでもやらなきゃいけないですかと。それはこういう制度を入れた限りには、系統をちゃんと太くしないと入らなくなるわけだから、それは我々としては、それをやらなければいけないのではないかということを主張していたので、我々はやれるところはやって政権交代をしているというのが実態です。これも自民党の2011年3月からの位置づけが変わったという話がありましたが、参議院選挙の公約、衆議院選挙の公約で、自民党さんも系統の強化ということをおっしゃっています。公明党さんも系統の強化で、公明党さんは、逆に言うと優先接続ということまでおっしゃっているんです。つまり、再生可能エネルギーに接続するべきだということまでおっしゃっています。だから、逆に、それは当初この制度を入れた時の、各党が了解していたものというのはあまり変わっていないです、現在も。選挙の公約を見たって。だから、問題は一連の原発の、汚染水の処理のALPSみたいなものに対しても、安倍総理は決断をして、税金を入れ、ALPSの新しいのをつくったりしているではないですか。それは、これは事業者だけに任せておけば、事業者も負担だからですよ。逆に、系統も事業者だけに任せてみたら、事業者だって自分で買い取らなければいけないのに太くする環境だけつくれと言ったって、全然自分らは儲からないわけだから」
山際議員
「そこは、確かにおっしゃることで、国が系統をもう少し前面に立って、電力事業者に対して系統を分厚くしようというのは、おっしゃる通りだし、経産省としても、その方向性は間違っていないと思っているんです。しかし、問題は澤先生がおっしゃったように、必要以上にいっぺんにたくさん発電されちゃうということに対して、系統だけでは受け止め切れない部分というのも当然出てきているわけです。そこも含め、最初の時に、これが想像できたのかというというご質問?」
反町キャスター
「見通しの問題です。政治としての見通しの話」
山際議員
「そこは言われても仕方がないのではないですかと。それは認めたうえで、新たに出てきている問題に対して過去がどうだったではなくて、これからどう工夫をするかと。それに関しては、福山さんがおっしゃった系統を分厚くするということだけでは解決できませんよね。ですから、そこはもちろん、やります。やりますけれども、それ以上にやらなきゃいけないことは残っているということだと思いますね」

福島復興にも影響?
反町キャスター
「たとえば、復興に絡んだ問題点も出てきているわけではないですか。福島県の大熊町の話です。福島県の大熊町は福島第1原発に非常に近いところにある町で、町の復興に向けて太陽光パネルを町の中にたくさん敷き詰めて、それの、言葉は悪いけど、上がりで町の復興のやる気をというところが、今回の地方の電力事業者による受取拒否の問題が出てきたので、それが頓挫しているという問題があります。それについては政府はどう受け止めているのですか?」
山際議員
「これは本当に重たく受け止めています。と言うのは、福島の話もありますが、九州電力の時もかなり重たく受け止めまして、だからこそ、規模の小さなものに関しては受け入れをしろと。接続を受け入れるようにという形で相談して、九州電力にもそれを受け入れてもらいました。同じように、年内には必ずいろんな意味で、方向性が出せますが、一方で、福島に関しては当然、政権としても震災復興という観点から再生可能エネルギーを福島できちんと使っていきたいという流れを止めるわけにはいかないという思いがありますから、経済産業省としても、このことに関しては、言い方はどうなるかわかりませんが、福島スペシャルとでもいうようなもの、何らかのことはやらないといけないと、そう思っています」
反町キャスター
「それは結果的にそもそも太陽光の導入とか、今日、議論になっているみたいに、CO2から原発の代わりのエネルギーということになると、今度、復興のツールにまで太陽光というものが使われ、成長戦略だ、復興だと、ますます深みにはまっていくような、身動きがとれなくなる中で、価格は高いままでコストは問題になっていくという、そこの部分、最後は結局、国民が等しく負担をしていくと、そこに話が落ちていくのですが、その点はどうなのですか?」
山際議員
「実際問題として、震災復興に向けて、それはもちろん、国民全体で広く浅く負担している部分というのは他にもありますね。ですから、反町さんがおっしゃったような観点から言えば、再生可能エネルギーを福島に限って、色濃く導入するというのは国民全体の負担になるじゃないかと。もし仮にそういうシステムだということであれば、それはそれで、我々は政治としてきちんと国民に説明をしていく義務があろうかと思います」
反町キャスター
「もし福島スペシャルと言うのであれば、大熊町のケースでは、これは東北電力になりますよね」
山際議員
「はい」
反町キャスター
「その東北電力が受益者、その供給される地域の人達が等しく受けるのではなくて、もしかしたら、その分は北海道から沖縄まで全ての電力が等しく負担する。そんなイメージですか?」
山際議員
「これは予断を持たずに、やれることは何が工夫できるのかと議論していますから、現在こういうものですということを示すことはまだできませんけれども、先ほど、澤さんがおっしゃったように、小さな風呂桶で何でもできるわけではありませんから、大きな風呂桶をつくっていくということは、当然オプションの中の1つとしては考えられるのではないでしょうか」

固定価格買い取り制度 問題点&見直し策は
秋元キャスター
「経済産業省は固定価格買い取り制度の見直しを始めました。主な検討課題で①国による大規模な太陽光の認定を中断②買い取りにかかる国民負担に上限を設定③入札制度の導入④導入量が増えすぎた再生可能エネルギーの買い取り価格引下げ⑤太陽光に偏重しない再生可能エネルギーの導入目標を再設定⑥認定を受けても発電を始めない事業者の価格引下げ、となっているのですが、まず国による大規模な太陽光の認定を中断というのは、4月に出したエネルギー基本政策の2013年から3年程度、導入を最大限加速していき、その後も積極的に推進していくという方針の転換になりませんか?」
山際議員
「①から⑥まできているものは、議論を始めた検討課題として正しいものだという認識は僕にはなかったんですね。もちろん、検討の中の1つだと思いますけど、たとえば、①の国による大規模な太陽光の認定を中断、に関して言えば、当然、私達がやろうとしている方向性にブレーキをかけることになるので、認定を中断することはないだろうと思います」
反町キャスター
「②買い取りにかかる国民負担に上限を設定、についてはどういう方向性で話を進めるべきだと?」
澤氏
「現在スペイン、イタリアでは買い取り価格を最初に40円と決めたら、それがもたなくなったので、それよりも強制的に下げているんですね。訴訟が勃発」
反町キャスター
「それはなりますよね。事業者にしてみたら、40円と言われたので展開しているのに35円になると言ったら採算ベース割れるかもしれないという…」

国民負担に制御は
澤氏
「結局、国民負担に上限をというのは同じことですけれど、価格をいくらかと決定するのですが、そこから量はコントロールできないんですよ、いくらやっても。だから、現在、議論になっている他のところにもありますように、量の導入目標とあわせて、量をコントロールするという方向で価格は競争に任せるという方がいいと思うんですね。量も価格もコントロールするということになると、これは計画経済なので、どちらかを一定にするということが必要ですけれど、今回わかったように価格をどのぐらいにすれば、どのぐらい入ってくるかという予想がつかないところがあるわけですね。ですから、量を導入目標にあわせてこのぐらいは入れたい、それにあって入れることを、たとえば、電力会社に買い取り量を義務づけたうえで、今度は再生可能エネルギーの事業者が入札をして1番安い値段を提示したところから買うということをやっていくことによって国民の負担は下がるし、ある程度の量は入るということになると思います」

太陽光偏重の是正策は
反町キャスター
「太陽光エネルギー以外の再生エネルギーの可能性をどう見ていますか?」
澤氏
「原発をやめていくというコンテクストの中で考えるとすれば、地熱、バイオマスとか、いわゆるベースロードと言われる、安定した電源でリスペイスしていかないと、1番バッターがヒットを定常的に打っていたのを、今度メンバー代える時にホームランか三振かみたいな人に代えてもチーム全体としてはワークしないですよね。ですから、そういう意味ではコンスタントにヒットを打てる地熱やバイオマスが先に入ってくるだろう。ただ、さっきおっしゃっていたようにリードタイムがあるので、もう少し再生可能エネルギーについて、計画的にどこの場所にどのぐらいのものを、先ほどの規制緩和も含めて適用していくのか、それでどのぐらい入ってくるのか、計画を立てながらやるべきだと思いますね」

安価で安定的な電力供給へ エネルギーミックスの将来像
反町キャスター
「再生可能エネルギーのエネルギーミックス、ばらつきに対する議論はどうなっているのですか?」
山際議員
「ばらつきがすごくあるという話がありましたが、そのばらつきを均す。たとえば、蓄電池のようなものが入った時に多少均せないかということも議論の中に入ります。地熱のように安定してベースロードとして使えるようなものもある。あるいは水力も小水力で安定しているものもありましょう。風力もずっと強い風が吹いているところも日本の国内にはありますから、洋上にはありますから、そういうものもある。おっしゃるように、どこにどんな資源があるのか、エネルギーとしてのですよ。それが全部わかっているかと言うとまだわかっていないし、その組みあわせはどうするのかという議論も精緻な議論ができているかと言うとできていないのは事実です。ですから、それは時を置かずに現在、議論を進めている中でおっしゃるように再生可能エネルギーのベストミックスというのは、どういうものなのかということを当然示していかないといけないということになると思いますね」
山際議員
「北海道電力は、たくさん発電し過ぎてしまった時には、買い切れません、だから、買いませんよと、30日まで認めます、というルールになっていたんです。それを北海道電力では昨年の4月には、そのルールを取っ払いました。実際にルールを取っ払ったあとも、太陽光発電の業者からは、接続をしてくださいというふうに申し込みがあって実際に接続をしているわけです。ですから、全体として長い目で見て、その事業がビジネスとして成り立つという判断が立つのであれば、それは発電業者としても、もちろん、多少は損することがあったとしても、全体としては利益が出るのだから、これはいけるだろうということで、きちんと接続をしてくれという話になってくるのだろうと思うんですね。それは①とセットの話でやってくるものじゃないのかなという気がしますね」

省エネ&電力政策の行方
反町キャスター
「認定は中断しませんよ、ちゃんとした条件を整えたところには認定はしますよ。それが全量買い取りされるかどうかについては、各電力会社に対して拒否権を拡充する可能性はありますよ、そういう理解でよろしいのですか?」
山際議員
「空売りみたいな話も出てきます。認定をしても事業を先に進めようとしない人達はどうしても少しいるわけですね、全部とは言いませんよ。それじゃあおかしくなるからということで、既にこの4月から認定をしてから180日以内に事業を先に進めない者に関しては認定を取り消しますというルールを入れています。あと追いでの話の中ですが、そのような形で認定要件を厳しくしていくというのは当然あるんだと思いますね。だけど、現在の法の建てつけでは、どうしても認定というのは、発電する能力が、その発電装置にあるかどうかということを認定しているのであって、その建てつけを変えるというのはなかなか難しい気がしますね」
福山議員
「副大臣のお話はほとんどそうだと思っています。ただ、180日で動かさないとダメだということになるということは、発電事業者は投資をして動かさなければならないのですから、お金を投資しているのに実際に動かしたら接続しませんよと言われたなら、なおさら事業者にリスクがありますので、副大臣のお話と、接続をしてもらうために系統を強化したりする話というのはセットですね」

山際大志郎 経済産業副大臣の提言:『バランス』
山際議員
「エネルギーは、これ1つでOKというものがないです。どこにも長所はありますし、短所もある。ですから、それをどうバランスをとっていくのかということは大変重要で、それがどうしても現在少し崩れている状況にあるものですから、それをどうバランスをとっていくかということを国が見せていくことが必要だと思うんです。エネルギーはまさにバランスをどうとれるのかどうかということで決まっていると思います」

福山哲郎 民主党政策調査会長の提言:『透明性・早期の対応を』
福山議員
「ずっと言われていることですけれど、エネルギー政策は透明性が、大変失礼ながら現在の自民党政権の中では若干落ちていると思います。透明性をしっかり確保していく。それから、現在の留保の問題に関して言えば、とにかく早期の対応をしないとそれぞれの事業者も困っていますので、そこはしっかり政治として決断をして、はやく対応をしていただきたいことをお願いしたいと思います」

澤昭裕 21世紀政策研究所研究主幹の提言:『あやまちは改めるに恥ずることなかれ』
澤氏
「抜本的に、もう1度、再生可能エネルギーは何のためにやるのか、どのぐらいのコストをかけてやるのか、もう1度その議論をしてほしいと思います」