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2014年10月23日(木)
日米防衛新指針の行方 自公協議担当者に問う

ゲスト

中谷元
自由民主党幹事長特別補佐 衆議院議員
佐藤茂樹
公明党政務調査会長代理 衆議院議員
森本敏
元防衛大臣 拓殖大学特任教授

日米が目指す防衛協力の形は
秋元キャスター
「日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインの中間報告の内容を見ていきたいと思います。1997年に改訂された現行のガイドラインと比較して大きく変わったポイントの1つが、現行ガイドラインでは平時、有事、周辺事態の3つの区分で、日米の対応が書かれているのに対して、新ガイドラインでは、平時から緊急事態までのいかなる段階においても切れ目のない形で日本の安全が損なわれることを防ぐための措置をとると書かれているんですね。森本さん、日米が段階を分けずに切れ目のない形で対応をするという、これにはどのような狙いがあるのでしょうか?」
森本氏
「たとえば、現行のガイドラインを、つまり、平時、有事、周辺事態と分けて、それぞれの日米協力の在り方を書いてみたとします。でも、よく考えてみると、たとえば、1つ例をとって情報収集活動の日米協力をやるという、平時ではこれ、有事ではこれ、周辺事態はこれと、だいたいそうはならないんですよね。常時、平時から緊急事態になったり、周辺で紛争が起きたり、場合によっては日本の有事、つまり、武力攻撃が起きたりする時の情報活動というのは常に、事態に応じて切れ目のない活動が行われていないといけないので、事態に、縦割りで法律をあてはめるような形にはならないです、実態は」
反町キャスター
「これまでのガイドラインでは、どういう支障が出そうだから、今回はシームレスにしたのか。ここを具体的に説明いただけませんか?」
中谷議員
「私も30年前、自衛官だったんですけれども、その時は、船で上陸する、戦車でやってくるという形で、戦闘訓練を中心として防衛を考えていたんですけれども、本当に30年経ったら、9.11のテロのようにいきなり、(世界)貿易センタービルが破壊され、まったくピンポイントで、その国の中枢を破壊できるということは、もう戦車で守るようなことだけではいけないし、前のガイドラインを、私は信号に例えて、青、黄色、赤と。段階的に来るので、整備されていたと思うんですけれども、いきなり中枢を破壊されるという事態も考えられるということで、まさに森本先生がおっしゃったシームレス、切れ目のない対応で、瞬時に、有事になり得ることも考えて、そういった事態にも対応ができるという意味の変化に対応していくものだと思います」
反町キャスター
「佐藤さん、俗によく安全保障の議論をやっている時にグレーゾーンの話をしたんですけれども、そのグレーソーン事態への対応というのも、今後切れ目のない対応にしないと対応できない。そういう理解でいいのですか?」
佐藤議員
「全くその通りの議論を、7月1日の会議でまとめた時に、まとまったと思っています。要するに、平時とか、有事とか、そういうこれまでの概念ではなくて、まったくそういう中間的なものも、いきなりスピード感を持って、お二人がおっしゃいましたように、脅威の度合というのが変わってくるという、スピード感が非常に高まってきているという、そういう安全保障環境認識があるんだと思うんですね。ですから、グレーゾーンだと思っているものがいきなり日本有事の事態に変わるというような、そういうものに対応できるような機能をしっかりと日米で持たせましょうという考えがあったのではないかなという感じがしているんです」
反町キャスター
「そうすると、先ほどの中谷さんの言葉を借りるのだったら、これは青かなと思っていたものが、実は赤だったみたいな、と思って、赤だと思っていても、軍隊を出してみたら、実は警察で済む話だったみたいな。こちら側が過剰防衛になってしまう可能性という、そういうリスクをはらんだ、今回の対応になるのかどうか。そこはいかがですか?」
佐藤議員
「しかし、グレーソーンの対応、たとえば、7月の閣議決定で決めた時も、まずは警察と海上保安庁がしっかりと対応をすると。そのうえで、関係機関の連携というものをしっかりやっていきましょうと。そして、そのうえで、警察、海上保安庁が存在しないような、そういう事態にもしっかりと対応できるような、そういう対応をしっかりやっていきましょうということが閣議決定の中に入っていたと思うんですね。さらに、その時には自衛隊が、たとえば、出たとしてもアメリカ軍ともしっかりと連携をとり、アメリカ軍の、たとえば、装備についてもしっかりと守るようにしましょうというところまで踏み込んだ。だから、具体的に1番、これから問題なのは、切れ目のないという言葉は非常に良い言葉ですが、これを具体的に法制にする時がこれから一番のポイントになってくるのではないかなという、ここをどう中身を詰めるかというのが、非常に難しいなという感じはしています」
秋元キャスター
「具体的に日米がどのような点で協力するのか、新たなガイドラインの中間報告では大きく2つの目的に分けて書かれているんですね。まず1つ目が日本の平和と安全。もう1つが、国際的な安全保障と。このように分けられているんですけれども、この国際的な安全について、新ガイドラインで今回初めて分けて書かれたということですが、森本さん、これはなぜこの部分を分けて書かれたのでしょうか?」
森本氏
「(日本の平和と安全は)どちらかというと、日米両国で事態に対応できる協力の機能とか、項目をメニューで書いたということです。(国際的な安全保障は)そうではなくて、日米が協力をして、国際平和と安全のために活動をする。協力をしながら活動をするメニューが書いてあるんです。と言うことは、その方が少ないですね。日米よりも。たとえば、『捜索、救難』というのは日米で共同作戦をやっている、共同演習をやっている時に、たとえば、米国のパイロットが事故で海に落ちる、あるいは艦艇が沈没する、その時に日米で協力をして捜索、救難をやりましょうという、それをこちらの方に書いていないのは、それをやると世界中に日米で出て行って、捜索、救難をやらないといけない。そんなことは時間的にも余裕がないし、現実的でないので、そこまでは書いていないわけです。他方、『能力構築』とか、『国際的な人道支援』とか、『平和維持活動』というのは、これは日米が一緒になって、他の地域の平和と安定のために、こういうカテゴリーの活動に取り組んでいきましょうということをメニューとして書いてあるので、これは日米両国でやる、つまり、(国際的な安全保障の)カテゴリーですね。だから、分けて書いてあって、これを現実に、どういう活動にするかということを、細かく記述するのが、最終結論文書になるのだろうと思うんです」
反町キャスター
「日本が、アメリカの戦争、いわゆるテロとの戦いに巻き込まれるのかどうかみたいな話です。その部分はどちらに入るのか。それとも入らないように振り分けられているのか。それはどう見たらいいのですか?」
森本氏
「要するに、7月1日の閣議決定で、いわゆる3つの新しい要件、そのうち、第1番目の要件である、我々は存立事態と言って…」
反町キャスター
「密接な関係にある他国うんぬんかんぬん、ここのところですか?」
森本氏
「いや、そうではなく、この一文全文の問題ですけれど、ここにある要件が満たされる限り、日本が武力行使をできるわけですから、無制限にできるわけではないので、アメリカが活動することに、日本がこの要件をあてはめて、まさに要件に該当する場合と判断した場合、これは立法府及び政府で初めて活動ができる、このメニューに基づく活動ができるということで、無条件でできるということではない」
反町キャスター
「これが前提条件になると?」
森本氏
「そうです」
佐藤議員
「まさに今、森本先生おっしゃっていただいたように、今回、たとえば、日本の平和と安全のところでいうと、前のガイドラインになくて、今回、新たに加わったものはアセット、装備品等の防護、防空及びミサイル防衛、海洋安全保障。まさにそこの部分についてどうするのかということ、その大前提は森本先生がおっしゃったように、7月1日に閣議決定で決めた、新3要件を踏まえて、しっかりと、日本はどこまで武力行使をするのか。そういうことをしっかりと最終報告の中に書き込んでいきましょうということで項目が書いてあるけれど、7月1日の閣議決定を踏まえるということでいくと、新3要件に適ったものにしないといけないという、そういう制約があるということです」
森本氏
「ここで重要なことは、この前の、つまり、ガイドライン。現在のガイドラインで、日本の領域の外で日本がアメリカに協力できる分野というのは、本当に僅かだったんです。この全体の中の後方支援の、それも後方支援はいろいろあるんですよね。輸送とか、補給とか、医療とか、施設だとか、調達だとか、整備だとか、修理だとか。そのうちの、たった1つ、つまり、輸送、しかも、武器弾薬を除く、人員、物資を空域で活動するアメリカに輸送する。この1つだけだったんです」
反町キャスター
「何か狭くて、あまりできるとは思えないのですが」
森本氏
「それは周辺事態法の中で、決めてあるんですけれども、つまり、日本の領域の外で、アメリカに対して活動する項目が極めて制約されていたのを、今回はかなり広汎なメニューについて日米協力ができるという形にしたというのが、今回のガイドラインの大きな役割ですね」
秋元キャスター
「今度は、国際的な安全保障について見ていきたいのですが、この項目からは日米のどのような姿勢が読みとれますか?」
森本氏
「結局、この項目を非常に丁寧に見ると、このうち、いわゆる武力行使をできる項目は、この中で『海洋安全保障』だけですね。あとは武力行使を必要としないんですよね。全てご覧になると、おわかりの通り、たとえば、国際の平和と安全のためにどこかの海域で掃海活動をしなければならないという時に、日米が主導的役割を果たしながら他の同盟国やパートナー国の協力を得ながら、海洋の安全保障をやるということだけが、この国際的な安全保障の中に1つだけカテゴリーとして入っているので、それ以外の活動はこのガイドラインは考えてはいない。他方、『平和維持活動』、『国際的な人道支援・災害救援』、『能力構築』の3つは、日米の中には入っていないですね。だから、『能力構築』というのは、たとえば、日米、オーストラリアと一緒になって、東南アジアの国々の能力向上、能力構築ですから、たとえば、哨戒能力だとか、あるいは海上における、いろいろな情報収集の能力だとかというものを構築するために、哨戒艇を供与したり、哨戒艦を渡したり、輸送機を渡したり、偵察機を供与したりして、彼らの技術を上げていく。日米で取り組んでいくというのが、この能力構築の意味です。これは武力行使を伴わないということが前提ですね。国際人道支援も平和維持活動も情報収集も後方支援も、NEOといって非戦闘要員を退避させるための活動も全てそうです。つまり、『海洋安全保障』だけは、国際の平和と安定のためにやむを得ざる場合。しかも、3つの要件、先ほどの要件を満たす場合に限って、日本政府が判断をして、しかも、それも事態認定を行って、国会でやっていただいたあとで、こういう活動に従事するシナリオがこの中に1つ含まれているわけですね」
反町キャスター
「佐藤さん、森本さんは現在の国際的な安全保障のところで、武力行使を伴うのは海洋安全保障だけだと言いました。よくその議論の中で出てくる、たとえば、平和維持活動であるとか、後方支援であるという時に、紛争地域に対する関与とか、実際に危険な地域になった時に、そこはどうなるのですかという議論もあるんですけれども、武力行使というのは、海洋安全保障だけだというこの部分については、そのままで公明党としてもよろしいのですか?」
佐藤議員
「その通りだと思いますね。それも海洋安全保障で、大きく具体的には、森本先生がおっしゃった機雷掃海というのが1つ。もう1つはどうしても海賊対処活動。世界的にはイメージを持っているんだと思うんですね。海賊対処活動は現在から5年前に、横にいらっしゃる中谷先生と私で法律をつくらせていただいて、現在、アフリカのアデン湾に自衛隊に参加してもらっていますけれども、これは武力行使ではないですね。警察権の行使ですね。だから、純粋な意味でいうと、広い意味で海洋安全保障というものを考えた時には、機雷掃海はどうするかという、これはまさに我が党もこだわっているのですが、新3要件に適うかどうかという、ここの判断が非常に大事になってくるのだろうと、そのように思います」
反町キャスター
「警察権の行使ならば、それは公明党としても容認できると、そういう理解でよろしいですか?」
佐藤議員
「だから、そのために、その当時、我々、麻生政権の時に、海賊対処法までつくって、現在、自衛隊の皆さんに活動をしてもらっているんですね。これは、実はアデン湾だけに限ったものではありません。あらゆるところでの海賊に対処できる法律を、あの時つくらせていただきました」
反町キャスター
「冒頭で最初にやっていただいたのは、警察が対応する事態だとか、軍が対応する事態だとか、そういうのではなくて、シームレスな継ぎ目のない対応だということが、今回のガイドラインのコンセプトであると。公明党は、そのガイドラインのコンセプトを是としながらも、実際の対応においては、これは警察権だから是。これは軍事、武力行使だから非。その割り切り方って、何かおかしくはないですか?」
佐藤議員
「いや、だから、そういう割り切り方ではなく、日本の平和と安全を守るために、シームレスな安全保障体制にしないといけないというのは、我々は、これは自公の中で7月1日まで議論をした時に、きちんと議論をして、落ち着いているんです。そのための、一番の大事な判断基準になるのは何かと。それは先ほど来、森本先生に説明していただいている通り、この武力行使の新3要件というものを、しっかりと踏まえた、そういう構成にしていくべきだというのが、我々公明党の考え方です」
反町キャスター
「そうすると、この3要件を満たしている限りにおいては、これは警察権による対応なのか。自衛隊による対応なのかというところについて、公明党にこだわりはあまりないという理解でよろしいですか?」
佐藤議員
「警察が武力行使ということは当然なく、自衛隊の活動においては、新3要件というものを大事にしていくべきであるということを、我々は考えています」
反町キャスター
「自衛隊が動く限りにおいては、この3要件を満たしていればという、そういう前提?」
佐藤議員
「そうですね」
反町キャスター
「それは警察権とか、何とかという議論にはもう戻らないということでよろしいのですか?」
佐藤議員
「そうですね、はい」

日米ガイドライン改訂 中間報告の焦点は
反町キャスター
「中谷さん、国際的な安全保障のために日本はどこまでいくという地理的な広がりの意味で話を聞きたいんですけれど、その地理的な広がりでいうと、日本はというか、自衛隊は、要するに、たとえば、海洋安全保障のため、ないしは後方支援のため、どこまでも行くのかどうか。ここはどう我々は考えたらよろしいのですか?」
中谷議員
「『日本の平和と安全左』と『国際活動』の違いは日本の平和と安全ということですから、我が国の防衛です。国際活動ということで、自衛隊が海外に出て約20年。これまで活動してきた項目はほとんど全部入っていますけれど、いずれも武力行使をしないという前提で活動していまして、あそこに載っているメニューは海外では武力行使しませんと。これは安倍総理も海外において、アフガンとか、イラクのような武力行使をしませんと言っていますので。この20年、それぞれの項目を考えると、もっともっと活動できるんですよ。たとえば、PKOにしても隣の国の要請に応えることができないとか、現在は、南スーダンでPKO活動していますけれども、先だって韓国が非常に危険な時に、弾薬を提供してくれと。貸しましたけれども、それもいろいろ制約があって、韓国の部隊を守りに行けるのかというと法律的には行けないんです。しかし、PKO自体がそういう平和な環境の中で活動していますから、その全体を考えれば、当然、隣の国が困っていたら助けに行くとか。国連本部で警護をするとか、出きることがいっぱいあるんです。これまでは非常に抑制的に、考えていたのですが、たとえば、駆けつけ警護をするとか、国連の任務が出た時の遂行の武器使用とか、一番厄介ですけれど、非戦闘員を退避させるための活動。いわゆる、NEOという邦人保護もそうなすが、自衛隊が行けるのは安全な地域にしかないんです。これを見て、おかしいですよね。自分の国の国民を救う活動において自衛隊制約があるんですけれども。そういうこと1つ1つ見ていくとですね、世界の常識にあって、しかも、憲法上容認される項目というのは、まだまだたくさんあるということで、今回、それを列挙して、世界的な活動で評価を得るための活動をしていこうということですね」
森本氏
「国際的な協力の中で最もこれから重要な意味をもっているのが、後方支援です。ここで後方支援と書いてありますが、同じ日本語ですけれど、意味が違うんですね。日米で行う後方支援は、あくまで米軍に対する日本の後方支援ですが、ここで言う後方支援というのは、国際の平和と安全のために活動する外国軍隊に対する、いろいろな後方支援。これを現に戦闘が行われている現場以外の場所において行うことができるようになる。それは、新3要件と別に今回の閣議決定の中に明記されているんです。総理がおっしゃるように、たとえば、湾岸戦争やイラク戦争のような部隊に、日本が参加することはこれからも決してありませんとおっしゃっているのですが、参加ということと、支援とか、協力というのは別なので、この後方支援というカテゴリーの活動は、たとえば、現に戦闘がここで行われているところと違う場所で日本が補給とか、輸送とか、あるいはその他の整備をやるかといった活動をすることは、別に武力の行使にはあたらないので、この閣議決定の内容に応じて、法律で明記されれば、それができるようになる。これが、一番これまでと違うところです。これが最も大きな国際貢献の内容になる、これから」

今後の安保法制と防衛戦略は
反町キャスター
「森本さん、その後方支援と前線の戦闘地域は違うと言っても、要するに、これからの戦闘においては、兵站を叩くというのが一番大切なことであると思った時に、後方支援部隊が攻撃の対象になるというリスクというのも、これは、我々はこれから負うんだという理解でよろしいのですか?」
森本氏
「それは定義による。これから法律の中でどこを現場というか。それから、事態の認定をどうするのかということを、どこまで法律に書けるかが、安保法制の、一番肝になるんです。だから、それによって、たとえば、今おっしゃったように紛争になるというけれども、現に戦闘が行われている現場とは何か。これは、法制局長官が、地域と現場については地域よりも現場の方が狭いですという説明をしていますけれども、それでは狭いといいながら、いったい現場とは何か。たとえば、現在イラクとか、シリアに航空攻撃をしている。それに対し、仮にですよ、理論上、日本がこれから給油も足らないので、在日米軍が持っているミサイルを運んでくれと言われた時に、戦闘が行われている現場以外の場所とはどこまでをいうのか。それはどこまでかという地域の問題ではなくて、それを、どう認定するかということになるので、法律でどこまで、それが書けるか。どういう活動ができるのか。まさに、それは安保法制の問題であって、このガイドラインはメニューを書いた」
中谷議員
「ただ、非戦闘地域から現に戦闘が行われている地域でないところとありますが、武力行使をしてはならないというところは変わっていないです。実際、自衛隊を派遣する場合もよく現場を調査して、自衛隊の能力を考えて、隊員の安全を考えて、この地域なら活動できるというようなことですから、現在非戦闘地域ということでやっていましたけれど、今後そのような概念が変わったとしても、自衛隊のできる能力と安全というものは考えて、最終的には現場の指揮官がここは大丈夫だと。ここはそろそろダメというような判断をして変わりますので、基本的にはこれまでとは変わりませんが、やれる可能性というのは非常に広くなって、これまでできることもやっていなかった。それは、ちょっとおかしいね、というところは直していこうということです」

安保法制整備・今後の焦点は
秋元キャスター
「中間報告の集団的自衛権に関する記述について」
中谷議員
「いわゆる周辺事態の記述がなくて、今回、集団的自衛権というのは武力行使ができるという意味ですね。従来でしたら日本が攻撃された場合の個別的自衛権、いわゆる武力攻撃する事態は、防衛出動ですね。その前に切迫事態というのがあって、そのための準備をするということで土地の収用等を準備する。その前は予測事態というのがあって、さらに準備をしますが、この場合の前に、これまでは周辺事態というのがありました。周辺事態というのは我が国の安全保障に重大な影響を与える事態ということで、先ほど先生が言われたような米軍のの輸送協力等ができるのですが、今回の集団的自衛権については我が国の存立や国民の生命財産を根底から覆すような事態ということで、いわゆる存続事態と言いますか、そういう事態をいかに認定をするのか。つまり、日本がまだ攻められていない前の段階で集団的自衛権の行使をしなければならない事態をいかなる状況で決めていくのか、と言うのはまだ議論の過程で、そういうことも含めて日米間で協議をして、そういった事態の行動の1つ1つを決めていこうということで、まだ検討段階であるということです」
反町キャスター
「結局、自公の間では集団的自衛権に関する議論がまとまっていないという印象を受けるのですが」
佐藤議員
「集団的自衛権についての議論は7月1日で1つ新3要件として決まっているんです。具体的にそれに基づいた安保法制の整備の骨格をどうつくっていくのか。ここをしっかりとある程度アメリカにもわかるようにまとめていかないと、最終的には、それと整合性を持たせたガイドラインの最終報告ということに、なかなか何をどこまでやるのかということについて詳述できないので、そういう作業と相まって整合性を持たせたものを最終的に最終報告として詳述いたしますと。この中間報告の10月8日の段階では、そのことだけがしっかりと書かれているという、そういう段階ではないかなと思いますね」
森本氏
「日本の中でどう考えているかということと、日米交渉とはちょっと違うんです。つまり、佐藤先生がおっしゃったようにまず閣議決定があります。そこで集団的自衛権の行使とか、あるいは国際の平和と安定のために外国軍隊にどういう協力ができるかどうかということとか。PKOの問題とか、グレーゾーンなどの原則が閣議で決定されたわけですね。それを実際の法律にする時に、どのような法律にして、実行できるのかという見極めがないとアメリカは最終的なガイドラインの合意にいたらないです。つまり、日本がどこまでできるか。正直言って、100%信用できない、法律が本当に通るの、どういう法体系にしようとしているのか、アメリカが確信を持ってくれないとガイドラインの最終文書が書けないです。だから、法律はなくてもいい。少なくとも法整備をこうするんだという方針をきちんと決めてくださいと、日本が。与党協議を通じて。そうしたら、それをベースにして、日本は集団的自衛権についてはここまでやるんだ、あるいはグレーゾーンについてはここまでやるんだな、あるいは国際の平和と安定のために外国の軍隊に、こういう後方支援をやろうとしているんだなということを、ある程度アメリカが理解できれば、それをベースにしてガイドラインの最終報告を詳述、細かく書き入れますと言うんです。だから、これは、順序はあくまで法整備の方針が先にあって、ガイドラインの最終文書ができて、それから、実際に法整備を、法案をつくって、国会で全部採決するということですよ」
反町キャスター
「そうすると、国内の手続き、自公の間の骨格づくりと、日米の間のガイドラインがテレコに入ってくるという理解でよろしいのですか?」
森本氏
「と言うのは、法整備も基本的な枠組みと言いますか、法整備の基本枠をつくるのは自公で協議していただく。さらに、その合意に基づいて、実際に法律の案ができます。それをもう1回やるわけですね。そうでないと閣議が通らないわけで、閣議が通らないと国会に提出できないわけですから。2回やらないといけないです。初めの方は、きちんとやってもらわないとガイドラインの結論が得られない。あとの方は、その方針に基づいて法整備ができるのだなということがアメリカにわかれば、法整備はガイドラインのあとでいいんです。1997年のガイドラインと全然違うんです。1997年のガイドラインは、憲法の問題がなかったので」
秋元キャスター
「法整備の在り方について、公明党が求める安保法制の骨格というのは、どのようなものなのでしょうか?」
佐藤議員
「ガイドラインでは、日米間ですからメニューが示されているのですが、安保法制では7月1日の閣議決定を踏まえて、新たな日米間において、改定しないということも視野に入れた法改正の考え方というのをしっかりと示す。それは、自衛隊法をはじめ、具体的にはいろんな法案が出てくると思うんですね。武力攻撃事態法とか、もしかしたら周辺事態法の取り扱いも当然どうしていくのかということも大きなテーマになってくると思うんですけれども、そういうものに対して、しっかりと日本として国内法で、こういう方針のもとにここまで日本が法改正します、アメリカとの関係はこういう協力を国内法としてしっかり手当てをしてやっていきますというのを示せるのが骨格だと思うんですね。それをほぼ明確にして、同時か、その前かは、同時並行で整合性を持たせるのが当然ですから、発表のタイミングが別にしても、整合性のあるものをしっかりとアメリカに伝えて、アメリカとの関係ではそれに基づいてガイドラインの最終報告を行う。日本の国内的には安保法制の骨格、それをもとにさらに細かい法律作成の作業に入っていく。そういうものではないかなと思うんです」

安保法制整備・自公協議の行方
中谷議員
「私は、議論に参加しましたけれど、これほどの知恵があるのかと言うぐらい、3要件というのはよくできていまして、これまでできなかった部分を現在の憲法の枠内で呼べるようになっていますので、その3要件というものを本当に大事に、土台にして、法律というものは国会審議に入られるものであり、国民に理解されるものであり、周辺国にもわかるものでないといけませんので、そのへんについて骨格についてはその範囲でできるかどうか。自公でよく協議をして、まさに両首脳の言う通り同時並行で進めていくものだと思います」
反町キャスター
「一応、政府としてはアメリカとの約束では年内となっていますよね?これでいけるのですか?」
中谷議員
「それを目標にしています」
佐藤議員
「これは2013年の10月にそういう指示が4閣僚からSDCのメンバーにくだされているわけで、現在からそれを諦めますということにはならないだろうと思うんです」
反町キャスター
「遅れたところで支障はありますか?」
中谷議員
「あくまでも年内を目標にやるということです」

中谷元 自由民主党幹事長特別補佐の提言:『抑止力の拡充 積極的平和主義の実行』
中谷議員
「日米の協力というのは、日本の平和、抑止力として機能できるものですから、この新ガイドラインで拡充する。それから、積極的平和主義と言いますけれど、まだまだ憲法の枠内でできることはたくさんありますので、自衛隊が活動できるように目指して、真摯な検討をしていくべきだと思います」

佐藤茂樹 公明党政務調査会長代理の提言:『切れ目のない安保法制』
佐藤議員
「話題になりましたけれども、切れ目のないということをどう法律の形にしていくのかというのが、1つのこれからの大きなポイントになります。平時から緊急事態まで切れ目のない対応を日本として法律上どう書くかということ。さらに、そのうえに立って切れ目のない自衛隊と米軍との協力関係をどうつくっていくかということが、これからのガイドラインにとっても非常に大事になってくるのではないかということで、このように書かせていただきました」

森本敏 元防衛大臣の提言:『日米同盟の双務性を追求すべし』
森本氏
「私は7月1日の閣議決定にもかかわらず集団的自衛権というのは、特に自衛のために行う活動。制約要因があるので、本当の意味での日米同盟の片務性というのが解消されているわけではないので、今回の法制を通じて、できるだけ日本はアメリカを守る、アメリカは日本を守る。同盟が双務的なものであるという目標に近づいてほしいなというのが、私個人の願いであり、同盟はそうあるべきだと思っています」