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2014年10月20日(月)
小渕経産相・松島法相 “ダブル辞任”の衝撃

ゲスト

中谷元
自由民主党幹事長特別補佐 衆議院議員
福山哲郎
民主党政策調査会長 参議院議員
飯島勲
内閣官房参与
岩渕美克
日本大学法学部教授

安倍内閣“目玉人事” 小渕・松島両大臣辞任
秋元キャスター
「今日2人の閣僚が同じ日に辞任するという極めて異例の事態となったわけですけれども、まずは中谷さん、どのように受け止めていますか?」
中谷議員
「お二人とも極めて優秀な人材だと思うのですが、国会の会期中、決められた期間に法律とか、課題を通さないといけないので、これ以上問題が長引きますといろんな面で停滞もするし、いろんな方にも迷惑をかけるということで、ご本人が自分の出所進退というものを考えて、出した結論であって、官邸はそれを受け入れたということだと思います」
福山議員
「お二人の閣僚、特に、小渕大臣は本当に優秀で、お人柄も良く、非常に将来性もある方ですから残念だったと思いますが、現在の段階では、説明がしきれないという判断を、お二人の閣僚がされたのだと思います」
反町キャスター
「民主党としては一応、ここで手打ちになるのですか。それとも大臣を辞めたあとも、この問題については平議員になった小渕さん、松島さんに対して同じように追及の手を緩めないということなのでしょうか?」
福山議員
「二人とも説明をしていきたいと、特に、小渕大臣は今日の会見でも、ご自身がまだ納得できないというか、不本意な部分があるとおっしゃっておられて、調査をし、説明をすることに全力を傾注したいとおっしゃっているので、国会の委員会の場でも国会で説明をしたいということをおっしゃっておられますから、それは、与党の国対、野党の国体での協議になると思いますけれども、お辞めになった方ですから、いったんは責任を果たされたと思います。しかし、あの金額の差額は何だったのかとか、そういったことについての説明は、国民としてはまだわかっておられないわけですから、そこは追及という言葉がいいのか、しっかりと説明を果たしていただく場をつくるという方がいいのかは、野党としても考えていくことだと思います」

経産相に宮沢氏 法相に上川氏
秋元キャスター
「新法務大臣に上川陽子さん。経済産業大臣に宮沢洋一さんということになりました。中谷さんはどのように受け止めていますか?」
中谷議員
「非常にお二人とも適格者というか、お二人とも宏池会ですね。昔の宮沢派。保守本流ですけれども、宮沢さんは税のプロですね。我々は党内で議論をするのですが、うわべだけとか、パフォーマンスというのを見事に見破って、非常にポイントを突いて、あんた、これは、そうでしょと、本音でまとめる達人ですし、上川さんは実は公文書の、非常に専門家で、現在、特定秘密保護法案、昨年成立しましたけれども、今度は年末から、施行になるんですね。それにおいて、そういう公文書とか、特定秘密とか、そういうのも非常に詳しいということで、私は立派に法務大臣が務まるのではないかなと思います」
福山議員
「宮沢先生は参議院で、現在ご一緒しているんですけれど、大変堅実で、廊下で会っても、挨拶をきちんとお互いして、税の、本当に中谷先生言われたように、専門家でいらっしゃいますし、現在、経産大臣はTPP、成長戦略、それから、例の再生可能エネルギーの接続利用問題。多くの問題を抱えていらっしゃいますし、これは本当にきっちりやっていただきたいと思いますし、そういう方だと思いますし、上川法務大臣は他の省庁ですけれども、政務官、副大臣、大臣も経験されていますので、堅実な人事ではないかなと思います」
反町キャスター
「飯島さんは2人のポスト起用について何か一言」
飯島氏
「いいんじゃないですか。福山政調会長も、民主党政権の時の官房長官で、相当、人事から何から苦労をしてよく知っていると思うんですよ。どの政治家も、たぶん両先生も政治資金をいちいち自分で領収書を見たりして、出すのではなくて、自分の首を、秘書か何かに託している。だから、決して小渕さんが悪いことをしたんじゃない。それは国民に誤解されちゃうようなことは情けないけれど、良い意味で指摘しちゃうのはいいですが、宮沢さん、あるいは上川さんは総理が認定したのですから、そういう意味で、がんばってほしい。ただそれだけですね」

小渕経産相辞任の背景
秋元キャスター
「今回、小渕経済産業大臣の辞任に至った政治と金を巡る問題についてですが、あらためておさらいをしていきたいと思います。まず観劇に関する疑惑ですが、小渕氏の後援会、自民党の支部が2010年と2011年の2年間に支援者から、およそ700万円の会費を集め、実際に支払われたのが、およそ3300万円の報告で、収支におよそ2600万円の差額が生じていることですね。もう1つ、不適切な物品購入というのがあります。小渕氏の資金管理団体、未来産業研究会の収支報告などによりますと、ベビー用品、化粧品などを親族の店などで購入したということですね」
反町キャスター
「岩渕さん、小渕さんのお金に関する問題。2つの法律の点から問題だとよく指摘されます。政治資金規正法の観点から見た小渕さんの問題。どこに問題があるのか」
岩渕教授
「結局、これは収支報告書をチェックしていくと、1つ1つはいいのですけれども、イベントごとに見ていった場合に、観劇に行った収支がどうもあわないと。収入が少な過ぎて、支出が多いということですね、ご説明いただいたように。その場合、収入の記載が間違っていて、つまり、本来は3300万円なのを、700万円と間違って書いているということになりますと、これは記載ミスです。虚偽記載ということになりますから、政治資金規正法に抵触をすると。従って、修正をするなり、それなりの法に抵触しますから、何らかの対応が必要というのがあります。ただ、これがその通り事実だとすると、今度は差額の2600万円分を誰が負担をしたのか。すると後援会なり、団体が負担したということになると、これは選挙区の有権者に、実際には便宜を供与したんのではないか。いろいろな部分の金銭的な補填をした。こういうことになりますと、同一選挙区内の寄付を禁じていますから、当然、公職選挙法に違反をするということになって、この差額自体が表れた段階で、どちらにせよ、このままで大丈夫というわけにはいかなくて、何らかの対応なり、そうしたものが求められる状況になったということです」
福山議員
「報道でしか存じ上げませんが、支援者の方は、1万2000円でしたか、払っているとおっしゃっているわけです」
反町キャスター
「ほぼ全員から集めたと、小渕さんは会見で言っていました」
福山議員
「小渕大臣自身もおっしゃっているわけです。と言うことは700(万円)というのがそもそもおかしい。そうでしょう。そこを何で700(万円)にしたのかというのが、もともとの疑惑です。それと、もう1つは、2010年、2011年と、ずっとその観劇会の問題は、書いてあるのに、2012年だけ、小渕大臣がやりましたとおっしゃっているわけです。同じように観劇会をやりましたと。やったのに記載がなかったことについても、ご自身も非常にわからないとおっしゃっているわけですね。そこが実は今回のもともとの本質なので、小渕大臣がこの会計処理をご存じだかどうかというのは、少し気の毒な面は、正直言ってあると思います。しかし、監督責任というのは問われるべきですし、実はそこの700(万円)という数字が、一番問題なのではないですかね」
反町キャスター
「ちゃんと集めたうえで700(万円)と過少申告したのか、そもそも1万2000円ずつ集めていなくて、本当に700(万円)しか集めていなかったのか。どちらにしてもという意味で言っているのですか?」
福山議員
「そうです。でも、現在のところは、支援者は皆支払っているとおっしゃっているので、そうすると過少申告ということになりますよね」
中谷議員
「これだけ県会議員、市会議員は政党、政治資金が非常に厳しくなっていますので、そうすると国会議員も事務所の出入りのお金というのは厳しくやっていかなければならないということですが、小渕さんは今日も会見で言っていましたけれども、自分自身、この出入りについて納得がいかない部分があるから、第三者にこれから預け、見てもらうということですから、事務所の経理関係がこのような形で杜撰なところがあったのだと思いますので、そういう点は第三者の目で見るようにしたら良いと思います」

松島法相辞任 うちわ配布問題
秋元キャスター
「松島法務大臣の辞任についてですが、こちらは地元のお祭りでおよそ180万円の費用をかけて、2万本を超えるうちわを配布したということが発端になっているわけですけれども、まず福山さんは、どこに問題があると考えますか?」
福山議員
「これは有価物だから、モノを、いわゆる無制限に配ってはいけないですよね。当然。だから、逆にうちわですから、有価物でそれを2万本ぐらいつくられたのですかね。2万本ぐらいつくられて、無制限に配るというのは、完全に公職選挙法の違反です」
反町キャスター
「それは、松島さんは討議資料だとおっしゃっているんですけれども、棒付きでうちわのような機能を持った時点で、それは討議資料ではなくて有価物になっているから、それを配ることは選挙民に対する買収供与に当たると。こういう考え方ですか?」
福山議員
「そうです。そういうことです」
反町キャスター
「岩渕さんは今の理屈をどう感じますか?」
岩渕教授
「うちわそのものが果たして有価物かどうかというのが、これは法律の専門家でいうと、丸の穴の開いたのと、柄があるかないかの差だけで柄があるのがダメだというような、司法判断はそうなるんだよというような話を、ちょっと聞いたことがあるんですけれども、ただこれを許してしまうと、どこまでならいいんだと。有価物は全部認定したものはダメにしようというところがポイントだと思うんですね、法律的には。そうすると、蟻の一穴ではないのですが、うちわはいいとなると、扇子はどうだとか、少しずつランクアップしていくと、そういう争いになってしまう非常に不毛な話ではあるのですが、これは一応、法律上そうなっていますし、いろんなQ&Aでも、選挙管理委員会のQ&Aを見ていただくと、最初に、確かにうちわはどうですかと、うちわは有価物だから配ってはいけませんよというのは書いてあります?」
福山議員
「書いてありますからね」
岩渕教授
「どこの選管でも、福山先生がおっしゃるように、書いてあるので、明確な、松島先生もちょっとミスと言いますか、誤解と言いますか、そういったものがあって、堂々と配られて、しかも、ホームページに持っているのがいっぱい載っているとか、そうなりますから、かなり堂々と公選法違反を指摘されるようなことをされていたと」
中谷議員
「法務大臣を経験した人から聞いた話ですけれども、法務大臣というのは死刑の執行を判断しなければないかんというので、常に時間があったら裁判の記録を繰り返し、繰り返し読んで、彼がどういう人間だったのかということを、常にやっていると聞いたのですが、本当に法律というのは生き物でどう解釈するかということで、特に、うちわ問題も検察の方に告発して受理されたわけですから、大臣がそれにかかわっているということで、今後、その判断が非常に、検察の方も影響はないとは言っても、気になるところではあります。法務大臣の地位の重さと、今後のことを考えれば、自ら身を処したというような決断を下すというのは、私は適切な判断ではないかと思いますけども」

松島法相辞任 民主党が刑事告発
反町キャスター
「福山さん、有志の議員が今回の松島さんのうちわというか、討議資料というか、それに関して告発をされていますよね」
福山議員
「はい」
反町キャスター
「その告発状が検察に受理された場合、だいたい告発状がほとんど受理されているケースが多い?」
福山議員
「受理されたようですね。今日されたようですけれども」
反町キャスター
「松島さんは今日、辞任されてしまったんですけれど、もし辞任されていなかった場合、告発状が受理されて、あとは起訴なり、立件なりという過程に行くか、行かないかになった時には、民主党としては法務大臣の委員会なり、関連する委員会ないしは法務大臣を抱える内閣の審議というのは拒否するぐらいの覚悟での告発だったのですか?」
福山議員
「これはまずは司法の判断です。告発して、受理をして、その捜査をするかは、司法の判断ですから、これは政治が関わってはいけません。それから、もう1点申し上げれば、委員会の中で、必要な委員会が出てくるかもしれません。逆に言うと、我々が告発しているのは大臣ですから、この大臣は正直言って、答弁をしていただく資格はないわけです」
反町キャスター
「それは審議拒否ですよね、そこは」
福山議員
「いや、だけど、そこは逆に言うと、委員会の中で必要な法律ならば、給与法とか、裁判官の給料を止めるわけにはいかないですから、それは、たとえば、副大臣対応というのもあり得たかもしれないし。ただ、それは仮の話。今回辞められたということは、ご本人も法的な違法性についても、法務大臣として抗弁できないということを認められたことだと思いますので、僕は正直申し上げて小渕大臣(の場合)はかなり秘書がやられた部分があったと思うので、ご本人も未だに納得できないとおっしゃっていますけれども、(松島大臣の)うちわを2万本、選挙区に配るというのは政治家としてやってはいけないことだと思いますね」

他の閣僚の問題は
秋元キャスター
「今日辞任しましたお二人以外にも閣僚に関する問題が取り沙汰されているんですね。江渡防衛大臣ですけれども、資金管理団体からのおよそ350万円の寄付とされたものが、収支報告書を人件費支出に訂正しています。塩崎厚生労働大臣も、地元の特別養護老人ホームの開設許可をめぐり、秘書が厚労省に相談したとされています。西川農水大臣も、長男が会社の顧問を務めていた安愚楽牧場から献金を受けていたと言われています。これは全額を既に返金済みだということですけれども、福山さん、今後は野党としては何を中心に攻めていくことになるのでしょうか?」
福山議員
「たとえば、江渡防衛大臣もご本人が領収書を切っているんですよね。領収書を切って、あとからそれは人件費に使ったと言っているんですけれども、その人件費を払われた方は、実は会計責任者と言って、戻ってくるんですよね。これも少し杜撰ですね。あとの2つは、よくわからないので何ともコメントをしようがないんですけれども、こういう細かいことが、先ほど申し上げたように、いくつか出てくること自体が若干一強多弱と言われ、政権内部に多少緩みがあると言われても、それは仕方がないことだと思います」

辞任ドミノの可能性は
反町キャスター
「岩渕さん、政治と金の問題は毎回毎回ずっと続いてきているのですが、僕ら的に言うと、第一次安倍内閣の時の辞任ドミノというものが、今回2人で止まるのかどうか。これから先広がっていくのかどうかということが政局の焦点になってくると見ているんですけれども、岩渕さんの目から見て、この政権のお金の問題をどう見ますか?」
岩渕教授
「全部です。小渕さんも、松島さんも、江渡さんにしても非常にわかりやすいんですよね。一目で怪しいとか、違反だとかというのが、極めてわかっている。そういう意味では、悪質な、たとえば、ごまかそうとしたとか。だから、表面上はきれいだけれど、みたいなのが全くなく、何でこんな杜撰だとか、甘いとかいう言葉が適切だと思うのですが、何でこんなので出していいのというのが出ているわけですね。それは、辞任に至るか、至らないのかというのは、それぞれ政治家の方が出処進退は決めることですから、それについてはどうということはないんですけれども。ただ、これは辞任ドミノみたいなことで、果たして国政全体としてというような、もちろん、閣僚が悪いんですよ。悪いことをした人が悪いのは間違いないです。ただ国会で、1つの委員会でもいいのですが、そうした中で、与野党の間で、一強で確かに緩みがあるというようにしか見えない今回の事件で、それが立て続けに出ているというのは、これは与党にも考えてもらわなくてはいけない。一方、野党が悪いと言っているわけではないですけれども、国政全体を与野党共に、特に、民主党は与党にご自分がいた時とは違う、野党の立場での政治に対する姿勢というのを本来、有権者が求めているのかなということを思うと、そのへんのことを考えて追及の手を緩めるなということではないですが、果たして委員会が適切かどうか。もちろん、先ほどの小渕さんで言えば、2600万円はどこにいったかというのは説明していただかないと大臣辞職で幕引きというわけにいきませんから。そうした、まだ残っている部分は大臣だけで。逆に言えば、ドミノする必要はないという状況に持っていっていただかないと、国政全体として、あるいは私はよく言っていますけれど、有権者の政治的信頼とか、こういうのがどんどん堕ちていくことについては、与野党なく国会全体で考えていただけるとよろしいかなと思います」

今後の安倍政権 内政面での影響は
秋元キャスター
「2人の辞任は、今後の重要な政治日程にどのような影響を与えてくるのでしょうか?」
飯島氏
「私は今後の長期日程を考えた場合は、12月消費税10%アップという判断をしてもらいたい。そして年度内成立。第2次安倍内閣で久しぶりに、3月28日ぐらいですか、当初年度の予算が成立した。普通なら4月の第1週ですよ。過去、統一地方選挙と衆議院選挙というのは一緒にならなかったです。当初年度予算の成立が遅れていますからと、考えると年度内に成立してダブル選挙。これは大変ですよ」
反町キャスター
「統一地方選挙とのダブル選挙?」
飯島氏
「そうです。一般論の単純な感覚だと消費税アップで、選挙は冗談じゃないと。そんなことはない。駆け込み需要があるんです、4月までに。同時に6月~9月含めた景気判断が見えてきて判断するのですが、しないでくれという声もありますね。もし(景気)判断が悪かったらしないと言って、アップはあり得ない。本当にダメだったらギリギリの段階で引き上げしなくてもいいんです、選択肢として。それがいわゆるまつりごとではないかなと私は考えます」
福山議員
「12月初旬の10%引き上げ判断の時に、現在の国会は実は閉じているんです。11月17日に7月~9月の速報値が出ます。7月~9月のGDPの正式な数値が出るのが12月8日。この8日前後、それから、11月17日の速報値の前後には必ず国会を開いていただいて、予算委員会等でその時の政権が3党合意の法律の通りにするのか、凍結するのだったら、凍結をする理由は何かをちゃんと野党と議論をする中でしてもらわないと、国会を閉じました、集団的自衛権の閣議決定の時と一緒のように閉じて、そのあと消費税は上げません、上げますと言うのでは国民はなかなか納得しないと思います。この11月、12月はまさに国民の生活がどういう状況なのかをしっかりと国会の中で議論していただくのが私は重要だと思っています」
反町キャスター
「安倍政権が3党合意の延長線上に消費税を上げる時に、民主党は反対しないのですか?」
福山議員
「私は原則的に3党合意を大切にするべきだと現在の段階では考えています。それは社会保障を充実させるというのがもともとの話。しかし、残念ながら、今回の3%に関してみると、我々は増税分の2割を社会保障にまわしてほしいと言っていたのが、今回は10%もいっていません。我々にとって非常に不満です。しかし、社会保障を充実させることと、もう1点は、次世代に借金のつけまわしをしないと。それから、国際社会の財政規律の問題は国際公約になっています。現在のマーケットは、国際市場全体で動いているわけですから、日本国内で自己完結するようなマーケットではないので、日本がどう翻弄されるかわからないというリスクも含めて慎重に考えなければいけない」

支持率・政局はどう動く?
反町キャスター
「安倍政権の最大のエンジンは高い支持率です。今後の支持率の見通しと、変化をもたらすであろう要因をどう見ていますか?」
岩渕教授
「基本的に、おっしゃる通りで支持率が高いということが安倍政権の、一強の一番の権力基盤になっています。ただ、内閣支持率のグラフを見る時に支持率ではなくて支持しない率の方に着目すべきだと思っています。つまり、支持率の方は他に適当な人がいない。たとえば、野党が今ひとつまとまっていない、自民党を支持して安倍内閣を支持するしかないという人が少なからずいる。確かに支持理由を見ていくと、安倍内閣がいいから他にいないとやや中身が変わってきています。ところが、他に嫌いな人がいないから支持しないというのが増えることはないです。つまり、嫌いだから支持しないというのは、明確な国民の意志判断。つまり、ここで(支持するが)2.7%下がった、これはもう誤差の範囲かもしれないけれども、7.6%も支持しないが上がったというのは、質問の中にあるようですけれども、今回の政治と金の問題についての影響が出ていると判断すべきだろうと思います。ですから、どのぐらい支持すると支持しないが近づいていくか。ポイントの1つは野党にかかっています。野党にしっかりとした人が出てきて、あるいは政権担当できるような人が出てくれば消極的支持はかなり減ります。一方で、たとえば、10%引き上げをどこまで国民が好感するのか、認めるのかということで、支持しないの度合いも含めて上がってくる可能性もありますし、そのへんを見ていくのが国民の意見としては最も正しい。ただ、現在のところ見ている限りでは安倍内閣に代わるという可能性はそれほどないので、もう少し下がると思いますけれども50%ぐらいで、FNN調査で言えば下げ止まってくるのだろうと。支持しないについても4割ぐらいまで増えるかもしれませんけれども、50%と40%はかなり政権としては不安定な状況になります、40%の不支持率があるということは。そのへんの境目がどうなるかと、世論次第、ですから、政局も結局世論。そのために何をするかというのが、1つは政策もそうですけれども、きちんとした説明ができるかどうか。この問題についても説明責任を果たせば、それほどでもないし。たとえば、10%引き上げについても説明をきちんとしていくことによって国民の支持を得ることはできると考えています」

日朝関係への影響は
秋元キャスター
「北朝鮮の問題解決に向け動いているのですが、この2人の辞任はどのように影響すると思いますか?」
飯島氏
「拉致問題と辞任は関係ないでしょう。現実に、市場も今日1万5000円から相当アップしましたね。本来だったら株価は下がるはずです、これは期待したい。内閣支持率と株価動向は連動するんです。(支持率が)高ければ株価も高くなる。こういう状況の中で政府は伊原局長等を平壌にいかせる。そのことについては関係のない私からハッキリ言うことはできませんが、ともかく心配でならない」
反町キャスター
「どう心配なのですか?」
飯島氏
「拉致問題は、この内閣で100%評価すると断言した安倍総理の意志がちゃんと伝わっているかどうか、お互いの当事者に。ストックホルムの7項目に沿って北朝鮮は、郡、日本で言えば市町村。ここまで掘り下げた調査の仕方を発表しているんですね。これに対して日本側が向こうに行った場合、どれだけのメリットがあって帰ってくるか。ちょっと心配でならない」
反町キャスター
「訪朝団を派遣すべきではないということですか?」
飯島氏
「いや、そんなことはないです。ただ、外務省の伊原担当局長が頭になって行くこと自体、それなりの覚悟を持って帰ってきてもらいたいと、それだけです。下のレベルで十分ですよ。心して帰って来いという話で、ダメだったら帰ってくるなと」
反町キャスター
「今回の訪朝は成果が期待できないと?」
飯島氏
「向こうも大変ですよ。行かなければならないような事案は何ですかと」
福山議員
「私は、飯島さんとほぼ同じ見解ですけれど、我々は拉致問題の1日もはやい解決を願っています、これは与野党関係ありません。ですから、今回、特別調査委員会についても、我々はいたずらに批判しないで政府のやっていることを見守りたいという話をメッセージとして出していました。ところが、9月中旬にくるはずの中間報告がこなかった。なおかつ、もし日本当局の人間が平壌に行っても1人1人の個別の情報は出さないと既に北朝鮮は最初から防御線を張っているわけです。1人1人の情報は出せないと。調査委員会がどういうことをやっているかどうかだけをご説明したいと。それだったら何で平壌へ行かなければいけないんだと。別に第3国でもいいのではないかと。もっと言えば、行ってこんな状況ですよと説明を受けた時に、それで納得するか、しないかは、今度は日本側にきちゃうんですよね。これは非常にリスクの高い訪問だと思っていて、拉致被害者家族の皆さんも基本的には反対と言われている方が多いのですが、それは、飯島さんが言われたご懸念と共通していて、私も若干懸念をしています」

福山哲郎 民主党政策調査会長の提言:『これまで以上の姿勢を正して!透明性』
福山議員
「政治と金の問題はこれまでだいぶ収まっていました。改革があった領収書の開示だとか、いろんなことがあって、最近あまり出なくなってきたんですけれども、今回非常にあちこちで出てきたということで、これまで以上の姿勢を正すことが必要なのと、透明性はより高める。ちょっと今回は杜撰なのが目立つので、そこはそれぞれの政治家が居住まいを正すことが必要だと思います」

飯島勲 内閣官房参与の提言:『大事の前に小事のチェック』
飯島氏
「選挙の洗礼を受けた政治家は、まつりごととして行動をする大事、大きなこと。これに対して、もしも政治資金の届け出とか、こういう小事を考えたら、それをバカにしないでちゃんと点検してもらいたい。ただそれだけです」

岩渕美克 日本大学法学部教授の提言:『フル・オープン』
岩渕教授
「2つあります。政治家の覚悟と、フル・オープン。政治家と言っても完璧ではありませんから、何らかの間違いがあっても誰かがチェックできる体制、国民がチェックできる体制というのをこれまで以上に築くことで、今回の問題も正していただければいいわけで、正しい政治資金の使い方をしてもらうように導くことというのは国民の責務でもありますし、その意味ではフル・オープンというのは大前提となると思います」