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2014年10月9日(木)
曽野綾子語る誤報問題 メディアと日本の未熟

ゲスト

加藤達也
産経新聞前ソウル支局長(中継)
薗浦健太郎
外務大臣政務官 自由民主党衆議院議員(前半)
髙初輔
弁護士(前半)
曽野綾子
作家
日下公人
評論家 日本財団特別顧問


前編

産経前ソウル支局長生出演 朴大統領の名誉毀損で在宅起訴
秋元キャスター
「韓国のソウル中央地方検察庁が産経新聞の当時のソウル支局長を在宅起訴した問題について、当事者の加藤達也さんと中継がつながっています。現在在宅起訴されているということですが、どのような日常を送っているのでしょうか?」
加藤氏
「現在のところ、地検の方から禁止されている出国、このために外国に出ることはできませんが、日常生活については普通に営んでいます」
反町キャスター
「特に、尾行とか、そういうことはないのですか?日常生活においては」
加藤氏
「それらしいことはありました、これまで。あったり、なかったり。それから、あとは電話のやりとりが非常にやりにくかったり、雑音が入ったりということはありますね」
反町キャスター
「いわゆる韓国側が問題であるとするコラム、ウェブに載せたあとですが、それに対して市民団体から加藤さんに対して直接、抗議等々が寄せられたりはしたのですか?」
加藤氏
「それは全くありません。私に対する韓国政府側の動きとしては、8月5日になりますけれど、大統領府の方から直接、私に対して厳重に抗議するということ。刑事、民事での法律的な処置を断固としてとっていくということ。それが通告、電話でありました。それが最初の動きです」
反町キャスター
「検察からの接触は、そのあとになるわけですか?」
加藤氏
「そうですね、はい」
反町キャスター
「そうなると…」
加藤氏
「検察からは、8月8日に出頭の要請がありまして、その場で日付の調整が始まったということになりますね」
反町キャスター
「聴取でのやりとりですが、たとえば、検察側からはどのような部分が、どのような罪にあたるという説明は具体的にあったのですか?それに対して、加藤さんは、どのように反論されたのですか?」
加藤氏
「呼び出しの段階では、朴槿恵大統領に対する名誉毀損の告発がなされている、出頭してほしいということで、どの部分ということについては明らかにされなかったうえで、告発状のようなものについても一切告発者側が開示を認めないと、開示を希望しないということを訴えたために、私どもには伝えられませんでした」
反町キャスター
「告発状の開示がされないままに、取り調べというか、聴取が進むというのは、何がポイントなのかわからない状況で進んでいったのということですか?」
加藤氏
「その通りです。ただ、あくまで検察側は最初に、朴槿恵大統領に対するあなたの記事が名誉毀損しているのだということで、告発されているから出頭しなさいという、こういうことでした」
反町キャスター
「記者の立場で聞きたいのですが、8月5日に大統領府から、最初に抗議の電話があり、8日に検察の出頭要請があり、そのあと、様々に経緯を聞いていると、言論に対する圧力というものを非常に感じざるを得なかったではないかと思うのですが、その圧迫感はどう感じましたか?」
加藤氏
「法律的に刑法で処罰される可能性があるということは、想像が難くありませんので、そういう意味では緊張感を持って、萎縮することのないように、意識的にそれは努めていましたけれども、相当な緊張感の中で生きてきましたですね、この間」
反町キャスター
「取り調べといっていいのか、聴取においては韓国の検察官、ないしは取り調べにあたった人からは圧力めいた発言はあったのですか?」
加藤氏
「圧力はありませんでした。ただ、3度目の聴取になるのですが、この際には被害者側と和解を進めているかとか、あるいはもし起訴された場合には出国禁止の延長期間が3か月ごとになりますということで、出国禁止というのは本当に公権力を発動した実質的な行動の制限になりますので、これは相当なストレスになります。これは、私どもとしては、容疑者の立場として聞かされているわけですから当然、強い危機感を覚えました」
反町キャスター
「一方、加藤さんのコラムの引用元になっていた朝鮮日報。これまでのところお咎めなしと聞いているのですが、それについては、どのように感じていますか?」
加藤氏
「朝鮮日報については既にコラムを書いた記者に対して、私を調べている検察庁が参考人として話をしてくれるように要請をかけたそうです。それに対して、記者は出頭には応じずに書面で回答したと。この人は私の立場と違って、被疑者の立場ではなくて、参考人ということで話を聞かれています。私に対する取り調べの中でも、検察官は、朝鮮日報の記者が書いたコラムはこのような点で、あなたが書いた記事とは違うのだ。従って、我々はあなたを刑事事件の容疑者とし、朝鮮日報の記事については不問ということを強調していましたね、取り調べの中で。韓国の新聞の中で朝鮮日報の指摘していることと産経新聞の指摘していることは同じだという論評、記事も出ていますし、私達もどう見ても、刑事罰を受けるか、受けないかという違いがあるほどに、この2つの記事に違いがあるとは思いませんので、非常に不公平な対処だということを、地検の方にも申し入れたところです」
反町キャスター
「率直に、現在韓国の検察に対してどのような気持ちですか?」
加藤氏
「今回の事件捜査の着手から出国禁止、取り調べ、今回の起訴に至るまで、検察当局は最初から政府の、具体的には朴槿恵政権の、顔色だけを見て動いてきたという印象は否めないわけですね。従いまして、政権の意向、顔色に左右されないで、民主主義国家の三権分立の原則を正しく行使できるような、そういう正しい意味での公正性をきちんと持って仕事にあたってもらいたいと、私は検察に対してはそのように思っています」
反町キャスター
「一方、同業者というか、韓国のメディアは、今回の加藤さんに対する在宅起訴をどのように報じているのですか?それと、同業で、実際に書いてはいないものの、知り合いの韓国人の記者とかがいると思うんですけれども、韓国メディアで働く韓国人の記者が、加藤さんに対して何らかの、たとえば、同情的な発言とか、そういうことをコメントとか寄せてきてはくれないものですか?」
加藤氏
「まず初めのご質問ですけれど、今日現在については左派軽視と言われていますが、そのうち、京郷新聞、韓国語ではキョンハン新聞といいますが、これが論評付の比較的長い記事を掲載しました。それ以外の記事ももう1つ、新聞の準大手紙といっていいと思うのですが、この新聞が非常に今回の検察の対応を憂慮する記事を掲載しています。私の知人、友人の韓国人の記者で、今日も実はたまたま会った記者がいますけれども、加藤さん、今回の刑事処分については本当に恥ずかしいし、残念だと。申し訳ないということを、心から伝えてくれる人がいました」
反町キャスター
「今後の見通しですが、スケジュール感としては、たとえば、これから裁判になっていくわけですよね。一審の判決がいつになるのかとか、そういうメドというのは何か立っているのですか?」
加藤氏
「これは、こちらの法律の専門家の話をあくまで総合して類推するしかないですが、概ね初公判の期日の指定までが1か月程度。第一審判決が出るまでには、平均的にはだいたい8か月。だいたいそのようなスケジュールで事が運ばれるようだという。これはあくまで推測に過ぎませんけれども、そういう見通しを持っています」
髙氏
「2つだけ質問させてください。1つは、3回目の召喚の時、検察庁に呼ばれた時に、たとえば、謝罪すれば起訴猶予にするとか、そういう交渉はなかったのですか?」
加藤氏
「はい」
髙氏
「全くなかった?」
加藤氏
「いや、検察庁の方から直接、謝罪すれば起訴猶予ということはなかったのですが、検事が私に対する聴取の中で、謝罪の意思はないか、被害者側の名誉回復のために、どのような努力をしているか、実際にしているならば、どこまでの段階まで進んでいるのか。これを非常に興味深く聞いていました。ウェイトをもって聞いていました」
髙氏
「もう1点だけですけれども、控訴状を受け取っているということですけれども、これに対し、たぶん7日以内に意見書を書くことになると思うんですよ。被告人側としては。これは作戦上、明らかにできないという場合は別ですけれども、差支えなかったら、それについて、もうご用意されているのか、対応はもう決めているのか?」
加藤氏
「そうです、はい。対応は、私どもが依頼している弁護士と検討するということになります。これからも検討していくということになりますけれど。これまで主張してきている通りですね。これはそもそも罪に問えるものではないということを、訴えていくという形になると思いますね、まずは」

韓国司法の狙いと今後
秋元キャスター
「園浦さんは在宅起訴の話がありましたけれども、この受け止めというのはどのようにされていますか?」
園浦議員
「僕はもともと新聞記者やっていましたので正直あり得ないという、それしかないですね。独裁国家であればあるのでしょうけれど、民主主義国家、21世紀の世界では、こんなことが起こってしまうということは、韓国という国はどういう国なのかという疑問を持たざるを得ないと思う。率直に記者としてはそう思いますね」
反町キャスター
「髙さんはいかがですか?今回の起訴、どう見ていますか?」
髙氏
「普通はこの種の事件は、こういう立件をしないのが通常だと思うんですね。外交上の配慮とか、対外関係の配慮から、しないということだと思うんですけれども、これをせざるを得なかったという、立件せざるを得なかったという政権側の意図というか、これは透けて見える感じがしますね。それだけ、逆に、朴槿恵大統領、あるいは大統領官邸の、処罰感情が非常に高かった。大統領の不明の7時間というのが、これがどうしても、これを起訴して、処罰して、失地を回復したいという意向が極めて強かったという感じはします」
反町キャスター
「かつてこの番組で韓国の司法制度をやった時にも、韓国の司法というのは、いわば法の支配と正義という言葉に対するバランス。特に対日関係においては歴史的な彼らなりの事実関係に則った正義というものが法というものを越えた判断をもたらすことがしばしばあるということを、番組で分析をしているのですけど、その傾向についてはいかがですか?」
髙氏
「否定することはできないかなと」
反町キャスター
「裁判所も信頼できないということになっちゃいますよ」
髙氏
「少なくとも、私はこの名誉棄損の問題について、これまで大法院が言論の自由の側に立った判決を下している。そういう判決を見る限りは今回もそれなりに信頼はできるのではないかと思っています」
反町キャスター
「その場合はもし大法院が、司法裁判所がノーと言った場合には、逆に、大統領に対して、大統領府もダメージを受けますよね」
髙氏
「受けますね」
反町キャスター
「そのリスクをとってまで、産経新聞を在宅起訴したかったということですか?それとも、普通そこまでやるんだったら、政治向きだったら、勝ち目があるからかけているのではないのですか?違いますか、観測です、ここは」
髙氏
「勝ち目があると踏んでいるんでしょうけれどもね」

日韓関係への影響は
反町キャスター
「大統領府の意向が非常に色濃く、朴大統領の意向を強く感じる今回の在宅起訴という印象を拭い去れないけれど、日韓関係にどういう影響をもたらしますか?」
園浦議員
「少なくとも良い影響はないでしょう。それは誰が見てもわかることであって。ただ、普通に考えると、常識的に考えると、民主主義国家であり得えない、あるまじき話ですから、これは国際世論も間違いなく、これはこちらの側につくと思われますし、そういう面も含めて、先ほど鬱陵島に行った時に全部つけられていたと言っていましたけれど、そういうあるまじき行為をしてはいかんよということを、きちんと我々は発信していくということが必要だと思います」
反町キャスター
「曽野さん、すみません、感想を一言。どういう感じましたか?」
曽野氏
「私は、外国は何でもありと思っているんです。だから、日本はこうだからとか、民主主義の条件にあわないのはいくらでもあると思うんです。ですから、これは大変いい事件であって、韓国というお国はどういうお国か、これから先生方がわからせてくれて、世界に示すいい事件だったと思っています」
日下氏
「昔からある外交手段ですけれど、不愉快な表明というものがある。それをその都度てきぱきとやってこなかった日本が怠慢ですよね。いや、それは不愉快だぞと言って、暫く返事しない、首相が向こうへ行かないとか事件にならない程度のエクスプレッション(表現)のディスプレシア(欠陥)だと。それで効き目がない時は同等報復をやるわけですね。東京にいる向こうの特派員をちゃんと押さえて、同じことをやるんですよ、これは慣例ですね」
反町キャスター
「それは国として恥ずかしいですよ。韓国の日本駐在の特派員のあとをつけてまわって、いちいち検察に呼び出して事情聴取するというのは国として恥ずかしいことですよ」
日下氏
「いや、向こうがこちらにやっているのだろう、だったら、こちらも同じにやりますよというのは外交手段です」
反町キャスター
「園浦さん、やりますか、外交手段でそこまで」
園浦議員
「いずれにしても、我々の立場は先ほど申し上げた通りなので、あり得ないと。あるまじき話だということを言っていくしかないと思っています」


後編

曽野綾子×日下公人 どう見る?朝日“誤報”問題
秋元キャスター
「朝日新聞の誤報問題ですが、問題の本質はどこにあるのでしょうか?」
曽野氏
「私は、この記事をちゃんと読んでいないものですから、随分取り残しがあると思うんですけれど、私は基本的には調査が足りない、もっとも調査して全部わかるということはないですね。でも、ここまでしかわかりませんでしたということをA社が言ったら、B社はもしかするとA社が間違いだと思って、そこで奮起してもう1回調査するぐらいの必要があるんですね。でも、これはたぶん戦後教育が、皆良い子と教育されたんでしょう。違うんです、私は人を見たらちょっと疑う習慣をつけていますから。疑ったあとで、たいてい良い人ですよね。そうしたらそこであらためて信じるのであって、人を見たら信じるとか、良い人とか思ったことはないですね。ですから、そういう意味で、あらゆることにマスコミがその裏づけになるような調査をもう1回なされる方達です。普通の家庭の主婦だったら、そんなことも調査できないかもしれないですが、朝日新聞というA社がなさったなら、B社が調査すればいいと思うんです」
日下氏
「経済の方から言えば、サラリーマンが増えたからですよ。昔は、自分1人1人がこの店は俺の店と言う人がいっぱいいたんだけど、現在、皆サラリーマンだから、上役を気にし、何だかんだ気にばっかりして、だから、それがサラリーマン根性になるわけで、そうすると悪い評判でも萎縮しちゃいますから、どこが悪いのか俺は出るところに出るぞと言うだけで×ですからね。だから、皆自分で規制しちゃうわけでしょう。私が、それがとれた時は中国へ行ってビジネスをした時です」
反町キャスター
「中国へ行ってなんで枷がとれるのですか?」
日下氏
「それは、あそこは自由の国なので。日本は皆自主規制で、上役が恐い、お役所が恐い、何もかもが恐い中で儲けなければいけない。ところが、中国へ行ったら、儲けることは大手を振って何でもやってもいいんです」
曽野氏
「あちらは、私はびっくりしたんですけれども、お役所が商売しています」
日下氏
「軍隊でも何でも裏金をくれと言いますからね。その了解を先に私の日本の会社の上役からとっておけばいいんです、私は裏金を出しますからねと。その点で偉かったのは資生堂の福原さんですよね。北京に口紅の工場をつくった時、共産党に頼まれて出した。その時、出て行く人に小さい賄賂はお前が出せ、大きな賄賂は断れ。それで、この工場を全部閉鎖するぞと脅しがあったら、皆わしに言えと。つまり、そういうことがあったなら閉鎖して帰るぞと最初に言ってあるから、最初に。それが社長の仕事ですよ。それを日本の社長はやらないで、うまいことやれと言うから。うまいことってどうやればいいのか…」

日本の未熟と真の成熟
秋元キャスター
「曽野さんは、朝日新聞の一連の誤報問題について『人間観の未熟』と表現されていますが、この未熟とは何でしょうか?」
曽野氏
「多様性がある、一様ではないということを認められないんですね、こわくて。この人は、良い人で、悪い人で、嘘つきで、本当のことを言う、みたいなことが言えなくなっちゃうんです。でも、私は言わないといけないと思っている。そういうものですから、人間は」
反町キャスター
「それは日本固有の…」
曽野氏
「これが世界文学の中の人間観と思います。神様と悪魔が同居しているのが人間です。それを悪魔がいるから愛さないとか、神様だけにしてくれと言う時に、人間でなくなってくると私は思っています。だから、ごちゃごちゃのままの人間性というのを見て、これが神様のおつくりになった素晴らしい人間像だと思うことにしているんです」
反町キャスター
「それは後天的な教育による影響はあるものですか?」
曽野氏
「あると思いますね」

戦後教育と日本の“未熟”
反町キャスター
「人間観の未熟というものが現在の日本人に広がっているとするならば、何が原因ですか?」
曽野氏
「それは戦後教育が悪かったからです。だと私は思います。いろいろありますよ。たとえば、お母さん達が自分の家でご飯をつくらないとか、敬語を教えない。人間としての生き方を教えない。これは学校で教えてくださいと言っても、違うんです。自分の家でですよね。そういうこともありますが、教育が皆いい子でと教えたから困っちゃうんです。皆いい子でないから学校に行くのです。そういう基本的な間違いがあったと思うんです。戦後教育は本当に間違っていて、朝日新聞も大誤報ですけれど、戦後教育も謝ってほしいです。謝罪してほしい」
反町キャスター
「それは、冒頭でいう腹黒さやズルさみたいなものが日本には必要だという話、自己犠牲みたいなものですね?」
曽野氏
「腹黒さではなくて、人間の多様性を見る目です。一層ではないです。パイの皮があって、その下に生クリームがあって、その下にまだ台があるみたいな、そういう多様性、多重性を持っているんですね。それを教えない。皆いい子。何を言っているのですかと、そういう教育が困る。それがこんな頭の良い日本人をしてつまらない人間をつくった」
日下氏
「賛成です。こんな素晴らしい人間はいませんよ」

国家が目指すべき“成熟”
秋元キャスター
「安倍総理が積極的平和主義を掲げて様々な国の首脳と直接会っているわけですが、安倍総理のリーダーとしての姿勢、諸外国との向き合い方をどのように評価していますか?」
日下氏
「地球儀外交と言うでしょう。大成功しているんですね。向こうではそう言っているわけです。日本国内では何とかかんとかケチをつけているわけです。だけれど、成功しているんです。それが見えない、見たくないというのが現状です。私は安倍さんのような人が、よくぞ現在この時期に間にあってくれたと思っています。時々迷走していますが、他に代わる人はいませんからね。ありがたいと思っているんです。だから、アベノミクスと言って、日本銀行がどうしたとか、財政がどうしたとか、そういう評論しかできない人は古い人なのだと。政府の仕事は金いじりのことしかわからない人がアベノミクスの第3、第4、第5、第6、第7の矢が出ているのにも見えていない」
反町キャスター
「出ているのですか、もう?」
日下氏
「出ていますよ。たとえば、法制局長官を首切って、外務省の人にしたでしょう。死んじゃったけれど。それから、女性を大事にしたでしょう」
曽野氏
「それはいけませんよ」
反町キャスター
「安倍さんは日本の国の形を変えつつあるという意味ですか?」
日下氏
「そう思います。それが成功している。それはわかりやすく言えば、中国は何か条件をつけて、北京に来るなら来い、会ってやるぞと言っています。条件付きなら行かない、行く必要がないと、すましていますから。これは画期的な外交ですよ。そうすると、北京も折れてくる。北朝鮮も折れてきたんですよ。韓国はちょっかいを出すわけですね。日本にこちらを向いてくれというだけですから」
反町キャスター
「女性の優遇はそもそも何がいけないのですか?」
曽野氏
「普通でいいんです。女性を優遇するということは、劣等と見ているということですから。侮辱ですよ、私から言わせれば。同じでいいんです。女性しか就けない仕事と男しか就けない仕事というのは、私はあっていいと思うんです。看護士という名前が気にくわない。だって、現在どうやってやっているかと言うと、看護士を呼ぶと、男性?女性?と聞いていますよ。重い仕事は男の看護士がなさる。看護婦と看護士で分ければいいですよ、そういうくだらないことをやってきた、それが平等だと。そうではなくて男も女も、艱難辛苦に耐えて仕事をやっていくんですよ。同じでいいんです。子供を育てることだけはちょっと違いますよね。私は日本財団で働いている時に、主な駅に必ず子供を預けるところを併設しなくてはいけないという規則をつくればいいですよと。駅が一番いいですから。だけれど、女性の方ももう少し考えなくてはいけない。親世代と同居すれば、随分やってくれるんです。同居は嫌だ、だから、そういうことになります。あと贅沢になった、私から言わせると」
反町キャスター
「曽野さんはこの間、『他罰的』と使われましたが、どういう意味ですか?」
曽野氏
「何とかしたのは東電が悪い、何とかしたのは県の土木の監査が悪いと、全てに言うんです」
反町キャスター
「人のせいにする?」
曽野氏
「人のせいにするということですね。その人達に現状の悪いところを何とかしてくれと。もちろん、そうですけど、我々も自ら力とか、労力とかを出さなければならない。それは出したくない。全部お国がやればいいだろう。そういうのは、私には考えられない人間の生き方です」
反町キャスター
「日本人はそうなってしまったのですか?」
日下氏
「私は、そうは思いませんよ。こんなことばっかりを言っていた新聞社が現在潰れかけているのですから。ちゃんと暮している日本人は、そんなうまい話はあるわけない、そんな綺麗ごとばかり言っていて生きていけないと、子供でもわかっていますから。綺麗ごとばかり言っているのは潰れていく」

作家 曽野綾子氏の提言:『努力半分、運半分と思うこと』
曽野氏
「努力半分、運半分と思うこと、自分に自信を持たないで。私は本当に運は半分だと思っている。運という中には、よその方からいただいた幸せが入っていて、それは思いがけないもので贈り物です。いつもありがとうございますと言って一生生きてきましたから、私は。綺麗ごとではないですよ、変な人だな、変な人に会えて良かったなと思っています」
反町キャスター
「嫌な出会いも自分にとって幸せだ思うように努めているのですか?」
曽野氏
「マイナスの体験も、嫌な人も全部資産です、私達にとって」

評論家 日下公人氏の提言:『日系の子供は世界一の子供です 多分大人もそうです』
日下氏
「世の中の偉い人が喋ると、皆悪いと言うんですよ。自分みたいになれと言うんです。だけど、私は世界中を見渡すと日本人ぐらい立派な人はいない。では、子供はと、たぶん子供が世界一なんだと思う。それを日本人は一生懸命うまく育てている。たとえば、日本人は7つぐらいまでは神の子、仏の子と言うんです。だから、褒めてばっかりいて、甘やかしてばっかりいて適当に育てているんです。それが一番いいと思うんです。才能を伸ばすのにも。ところが、キリスト教にいくと、神の教えはちゃんと教えなければダメだと。神様が見える人間にしなければダメだと。理性で見ることになっている。キリスト教にもいろいろあるけれどね。だから、ちゃんと言葉が使えて、理屈がわかる子供に急いでしなければいけない。それができないと世の中に出せないと言うので厳しく仕込むんですよ、子供にも。特にアメリカは。日本はそんなものはあとからでも大丈夫だと。それから、アラブに行くと砂漠を生きていく。砂漠を生きていく動物としてちゃんとしなくてはと、アフリカもたぶんそうなのでしょう。日本は誰でも生きていけるから、飢え死にはたぶんしないから。ありがたいことに、この国ができて1000年。日本文明、日本文化が全部身についているから、そんなに悪い大人はいない、こんなに居心地のいい国はありませんよ。思いやりだけではないですよ、ちゃんと金もあるんですよ。技術もあるんですよ。子供にしてやろうと思ったことはいろいろしてやれるのです、本当に」