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2014年10月6日(月)
給料上がるのはいつ? ▽ 岡田克也と選挙戦略

ゲスト

岡田克也
民主党代表代行(国政選挙担当) 衆議院議員(前半)
甘利明
経済再生担当大臣 自由民主党衆議院議員(後半)
古賀伸明
連合会長


前編

民主・岡田代表代行に聞く 民主党・新執行部
秋元キャスター
「先月スタートした民主党の新体制についてですが、民主党の新執行部の顔ぶれですけれども、新党体制の狙いはどこにあるのでしょうか?」
岡田代表代行
「狙いは人事をやった海江田さんに聞いていただくのが一番ですが、私は、海江田さんが枝野幹事長を選んだというのは、非常に良い人事だと思います。枝野さんを放っておけないということで、私も国政選挙担当の代表代行ということで引き受けさせていただきました。とにかく現在のままでは、民主党はダメだし、そのことは日本の政治もダメにするという危機感を持って、執行部に入ったとご理解いただければと思います」
反町キャスター
「海江田さんは今回の新体制をつくるにあたって、海江田さんがおりて、代表選挙をやるのではないかという話が一時ありました。そういう中での一揉め、二揉めしたうえでの新体制で、それで岡田さん、枝野さんが入ったという、このことを考えると、今度の新体制をもって、民主党の皆さんは次の総選挙も海江田代表で戦うという腹を決めたのか?これでよろしいですか?」
岡田代表代行
「それは、海江田さんがどう判断するかということで、総選挙がいつあるかということもありますから、そういうことは現在お話することではないと思うんですね」

次期衆院選&選挙戦略
反町キャスター
「担当が代表代行で国政選挙担当という、ちょっと不思議な感じもするのですが、国政選挙担当というお立場からするとまず視野に入ってくるのが、当然、解散総選挙、ないしは参議院の選挙も、日程は、参議院は決まっていますよね。解散総選挙の日程がまず視野に入ってくると思うんですけれども、いつ頃の解散総選挙を視野に、国政選挙担当の代表代行として準備を進められるのですか?」
岡田代表代行
「衆議院の場合は、総理が解散を決めるわけですからいつあっても不思議ではないと、そういう大前提がありますね。しかし、その中で、敢えて言えば、私は今頃には終わっていると」
反町キャスター
「来年の?」
岡田代表代行
「はい。そういう可能性が高いと思っています。従って時間はあまりないということですね」
反町キャスター
「来年の今頃は、予定通り10%の消費税の引き上げが行われるとすれば、10月ですから、引き上げの前には解散総選挙になるのだろうというスケジュール感でよろしいですか?」
岡田代表代行
「そうですね。消費税を上げてしまうと、そのあと経済がどうなっていくかというのは、ちょっと予測不能。今回の場合も予想したより厳しいですよね。だから、そういった中でずるずると解散の機を逸してしまって、そうすると参議院選挙にだんだん近づいてきますから、ダブルしかなくなると。ただ、ダブルでもいいと割り切れば別ですが、それはある意では、2つの卵を1つのバスケットに入れるわけですから、それは現在の参議院の状況からすれば、リスクをとる必要がないですね、安倍さんにとっては。と言うことを考えると、ダブルはないのかなと。逆算していくと、10月1日前に、つまり、消費税が現実に上がる前には解散総選挙の可能性は高いと」

沖縄県知事選&統一地方選挙
反町キャスター
「直近で言うと、沖縄の選挙が非常に気になるんですけれど、国政選挙担当ということで、直接関与はされないと思いますが、沖縄の知事選を巡る民主党の姿勢、どうもわかりにくいのですが、どういう姿勢で臨まれるのか」
岡田代表代行
「これは、かつて名古屋の市長選挙の時に党としての対応でとったのは、この選挙に対しては、我々はどちらもやらないということを決めたわけですね。国会議員は沖縄には入らないということも決めました。おそらく知事選挙も同じような結論になるのではないかと思います。つまり、我々は普天間の辺野古への移転については決めた立場ですから。いったんは鳩山総理のもとで県外と言いましたが、最終的には決めたんです、鳩山政権で。従ってそれと違う結論をとる人は応援できないということになります。もちろん、沖縄のいろんな気持ちありますよ。だけど、そこは、我々は政党としてきちんと筋は通さなければいけない。しかし、現職を応援するのかと言えば、自民党の下で出られる方ですから、これもおかしいだろうということになると、ここは県民の判断に委ねよう、政党としては動かないということしか、結論はないのだろうと思います」

臨時国会&選挙戦略
秋元キャスター
「先週木曜日に、民主党の海江田代表と維新の江田共同代表が会談をし、国会審議の野党共闘に向けて、政調会長、幹事長レベルの両党間の会合を定例化する方向になりました。その先には選挙協力もあると考えられるのですが、これは2党間ではどこまで進みたいと考えていますか?」
岡田代表代行
「まずこの前の江田さん、海江田さんの時に選挙の話は出ていません。私は維新だけではなくて他の野党も同じですけれども、候補者の調整ということは、これは必要だと。選挙協力というともっと幅広く政策とか、いろんなことが出てくるのですが、そうではなくて同じ選挙区の中で、野党の候補者がバッティングするというのが前回で、これは避けなければいけないと。その調整は是非やりたいと思っています」

維新との連携
反町キャスター
「この間、海江田さんがこの番組に出演した時、政策協議と選挙協力はどうするのですかと聞いたら、同時にやると、海江田さんは言ったんです。だから、政策の協議もやりながら、選挙協力も進めていくよという意味かなと思ったのですが、やれる部分とやれない部分を、政策ですり合わせていくうちにわかってくるということまで待たずに、ここはとりあえず民主は立てないで、維新でいってよ。ここはとりあえず維新は立てないでよ、民主がいくからさという棲み分け。それを先に、政策のすり合わせとは別にもっと選対レベルで話を進めていく。こんな理解でよろしいですか?」
岡田代表代行
「政策のすり合わせとか、国会での共闘というのは、積み重ねですから、それをやりつつ、候補者の調整というのは他方でやっていけばいいと。これは別に政策の一致がなくたって、大きな意味で自民党に代わる政権をつくるということでは、一致していればいいわけですから。あまり難しく考えずに、1つの選挙区はなるべく1人ということで調整して」
反町キャスター
「その選挙区における有権者は、自民党に入れますか、それとも自民党以外で立候補しているのは、ここは民主がいなくて維新しかいないから、維新に入れますかという、共産党とかが立てると思うのですが、そういう判断を全国政党の民主党が有権者に対して、敢えてそういう選択を強いる。こういう理解でいいですか?」
岡田代表代行
「いや、それは有権者の判断ですから」
反町キャスター
「でも、一緒にやりたくてもいないではないですか、その候補者が」
岡田代表代行
「それはもともと民主党は全て(の選挙区に)立てているわけではないし、そこで民主党いないから他の野党に入れるか。それよりは自民党の方がいいとか。それは有権者の選択ですよね」
反町キャスター
「そこの選挙区に住む有権者が、民主党に入れたいという人に対しては、そこは我慢してくださいと、敢えてそこで伝えることになるわけですよね」
岡田代表代行
「野党が各党でそれぞれ勝手に立てたら、前回の選挙がまさしくそうで、自民党の得票数が増えていないにもかかわらず、300を超える。2009年の時には大敗しているんですね。それから、票数が増えていないのに、300近くいったということは、それは、野党の側に問題があったということですね」
反町キャスター
「橋下さんが言っていることは、たとえば、この間の発言でも、部分的に安倍さんにはがんばってもらいたいという部分があるということを隠そうとしないわけではないですか。そこの部分において、民主党が維新と、確かに規模においては維新が次に大きいので、やられるのはわかるのですが、維新と選挙協力をやろうというところに、構造的な、最初から無理があるのではないかなと思うのですが、パートナーとして本当に維新で良かったのですか?」
岡田代表代行
「いや、別に維新だけではなく、みんなも、次世代も、社民党も、生活も、同じ選挙区でバッティングした場合には、調整が要るというのは、私の基本的な考えで、別に維新だけを言っているわけではないですね。あとは少し丁寧にやった方がいいと思います。維新の中にもいろんなご意見があるわけですから、まず維新の中でよく話しあってもらうということが先決だと思うんですね。それ以上、私は今ちょっと言うべきではないと思います」
反町キャスター
「他党のことですからね。前回の総選挙、民主と維新が競合した選挙区、大阪の中で、小選挙区11あるんですよ。11の小選挙区のうちで、維新が10勝っています。残りの1は、渡嘉敷さんで自民党が勝っています。つまり、民主と維新が大阪の小選挙区でぶつかって、前回の総選挙では、民主は11敗で、維新が10勝、自民が1勝という構図が、現有勢力として橋下さんの頭にあるわけではないですか。前回の11選挙区競合して、10選挙区で維新が勝った中での、大阪における選挙協力はいかがですか?」
岡田代表代行
「ですから、どういうルールで調整するかということですよね。お互い、全く譲らないということであれば、それは調整にはならないし、それは別に、大阪だけの話でもないわけ。これは全国レベルの話ですから。あまり勝手に問題を小さく設定して、そこでどうのこうのという話ではないと思います。もう少しお互い胸襟を開き、どういう考え方でやっていくことが双方にとっていいのかと。それは、維新の皆さんの中にも民主党とバッティングしたら、とてもではないけれども、次の選挙で残れないという方がたくさんいらっしゃるはずですね。お互いにそれは胸襟を開いて話という中で、自ずと答えが出てくるんだろうと私は思います」

連合・古賀会長が直言 民主党・新執行部
秋元キャスター
「まず先月スタートした民主党新体制をどのように評価していますか?」
古賀氏
「どのように評価と、僕が評価するものではありませんので、その体制でまさに国民の信頼を1つずつ取り戻していただくと。それに全力を尽くしていただきたいという期待ですね。人がどうだとか、体制がどうだとかというコメントは、私がすべきではないと思いますので、それは一切しませんけれども、是非この体制で国民の信頼を取り戻していただく。そのために党が一丸となる。そんな新執行部であると望みたいし、期待したいと思います」

民主党が果たすべき役割
反町キャスター
「国会においては一強他弱と簡単に、僕ら言ってしまうんですけれども、衆議院で50ちょっとの議席の民主党ですが、その民主党が果たすべき役割は何だと思っていますか?」
古賀氏
「私は、野党第一党ですよ。しかも、綱領に、生活者、消費者、納税者、働く者というスタンスは明確になっているわけですから、自民党とは違うスタンスで、そういうスタンスから見て、自分達のこれまでの政策がどうであったか、あるいはこれまでの行動がどうであったのか。ブラッシュアップをしながら、自民党と対峙するということが非常に重要ではないでしょうか。それが民主党の役割でしょう」
反町キャスター
「野党のまとめ役としての力量を問われている?」
古賀氏
「もちろん、まとめ役もあるでしょう、第一党ですから」

民主党の選挙戦略
反町キャスター
「民主党が進めようとしている選挙協力。支援母体である連合としては、この選挙区を立てる、立てないというところも含めて、これは選挙協力というか、選挙区調整という話ですが」
岡田代表代行
「候補者調整」
反町キャスター
「候補者調整。ごめんなさい。それは連合としてはいかがですか?」
古賀氏
「いくつかの野党間での調整というのがあると思っているんです。現在、ポッと思いつくのは3つですね。1つは、まさに候補者調整、次に選挙協力。もう1つはこの国会においてどういう共闘をするのか。これは3つのレベルがあると思うんですよね。従って、私は候補者調整というのは、新体制ができた時に幹部の方に申し上げたのは、急いでやらなければならない。それは民主党が野党第一党としてリーダーシップをとり、音頭をとってやる必要があるということですね。ただし、候補者を調整したから、たとえば、こういう場合があるでしょう。民主党の議員を、わかりやすく言えば、引っ込めて、誰かをどこかで立たせる、こういう候補者調整をしたから、連合の皆さん方、この人をやってくださいよと。これは我々が主体的に判断することであって、それは党のいろんな事情と一緒にできないということも、その時にきちんと申し上げました。仮にですよ、仮にそういうことで連合の力が要るうえでの候補者調整であれば、候補者調整をする最初から連合を一緒に巻き込んでやってもらわなければダメだということを申し上げていますので、それは皆さん方、もちろん、代行も含めて、よくおわかりになったと思います」

民主党以外への支援
反町キャスター
「橋下さんは、官公労が日本の最大の問題だと公言して憚らない方ではあるのですが、橋下さんが、たとえば、候補者に対して、今度ここの選挙区、大阪何区では現職が、維新がいるので維新が立つことになりました、連合さん、と言われた時には、応援はちょっとしにくいですよね」
古賀氏
「現在の状況だったらできませんよね。あれだけ、いろんなことが起きて、裁判にもかかり、どちらかと言えば、我々の主張が通っている場合が多いですよね。事務所にしても、あるいはアンケートにしてもですよね。だから、そう簡単なものではないですよね、それは」
反町キャスター
「そうなると、なぜ候補者調整するのかという時に、選挙区において、自民党と自民党以外の統一というのか、唯一候補がいることによって、その唯一候補が勝てる候補者調整があるにもかかわらず、連合が応援しない唯一候補を立てることによって、それで本当に自民党に勝てるかどうか。ここの要素は連合が応援するのに比べるとすごく可能性が低くなると思うのですが、そこは連合全体として、全国を見渡した時に、自民党の政権からある程度、自民党の数を減らすというところに重点を置いた時に清濁併せ飲むというか、そこの我慢の可能性はどうですか?」
古賀氏
「それは、その時の状況とその時の候補者でしょうね。そこで個別に判断しないと、全国一律的に、反町さんがおっしゃるように、自民党の議席を減らすために、自動的に全部応援するんだというところまでは、少し現在の段階では言えないし、言うべきではないし、その時になっての情勢もあるでしょうね」

消費税10%への引き上げ
反町キャスター
「もう一点、今日ここできちんと聞いておかなければいけない、消費税10%の話。岡田さんは、民主党として消費税10%への引き上げにどういう姿勢で臨まれるのですか」
岡田代表代行
「基本的には法律をつくったわけですから、民主党の時代に、基本的には10%ということです。来年の10月1日ですね。ただし、経済の状況がそれを許せないような、その状態にあれば、それは予定通りにいかないことはあり得るし、それから、今日も国会でやっていましたが、定数の削減というのは党首討論における約束で安倍さんはやるとおっしゃっていたので、そこに目途がつくこととか、もう1つ、社会保障のためにのみ使うということになっているわけですね。それが本当に果たされるかということは、判断の要素にはなるわけですね」
反町キャスター
「それらが満たされていない時には、10%引き上げに反対する可能性ということは手元に残していると理解してよろしいのですか?」
岡田代表代行
「たとえば、経済情勢が、非常におかしくなることがはっきりしていて、無謀にも上げるというようなことになれば、賛成できないことはあるかもしれませんね」
反町キャスター
「先ほど、選挙の定数削減とか、その使い道に関しての部分は、民主党として、3党合意の前提が反故になっているからと言ってこの10%を認められないというロジックは、民主党の中では可能性としてあるのですか?」
岡田代表代行
「それがないと言ったら定数削減やらないことになっちゃいます。だから、それは、私達の基本姿勢として申し上げた通りです。あとは総合判断ですよ。私達としては、1つ安倍さんに是非お願いしたいのは、国会が12月いっぱい閉じちゃっているんですね。判断はおそらく12月に入ってからだと。それはまずいと思いますよ。国民の最大関心事で、どういう理由でどうするのかということを、国会審議を通じて国民の皆さんに説明をするということは、私は絶対に必要だと思います」
反町キャスター
「連合としては、消費税については、どういう姿勢で臨まれるのですか?」
古賀氏
「岡田さんが言ったのとほぼ一緒と思っていいと思います。社会保障、あるいは定数削減。もう1つ、2つ付け加えるとすると、低所得者層に対するきちんとした手当ですね。こういうことが必要でしょうし、それをきちんとやるということではないでしょうかね。よく言われるように、負担の分かちあいをしなければならんわけですから、国民、1人1人がきちんと負担を分かちあうという、そういう意識も醸成する必要があると思いますし、基本的には粛々と法律通りにやると。ただし、いくつかのことはきちんと検証する。もし大きな齟齬があるとすれば、それは徹底的に追求していく必要はあるということではないでしょうか」


後編

甘利経済再生相に聞く 現在の景気状況
秋元キャスター
「日銀短観をどのように受け止めますか?」
甘利経済再生担当相
「大企業は、相変わらずそこそこ良いですね。問題は、中堅以下、特に中小企業に恩恵が行き渡っていないということです。大企業の業績は内部留保の拡大も含めてかなり良くなっています。それを賃金と下請にいかに還元するか。そのための、環境整備を政府がどれだけできるかということですね。特に中小企業は消費税が上がって、それを転嫁しなくてはいけない。加えて円安ですから、原材料と燃料費が上がっています。それを適切に転嫁できているかと言うとなかなかそうはいっていないですね。そこでこの間、経済産業大臣が大手の元請け企業にあるいは何百という業界団体に対して、消費税の転嫁は当然、資材価格や燃料費の高騰もきちんと転嫁を受け入れてもらいたいという要請を出しているんですね。それから消費税転嫁確認Gメンが入っていく。消費税を乗っけさせないというのは法律違反ですからね。そこはきちんと指導して、これは皆ほとんどが転嫁できていると言っているのですが、それに加えて、原材料費の高騰もきちんと元請けが見てくれるようにということを要請するということを始めています」

日本経済の実情 現在の景気状況は
反町キャスター
「日本の景気の状況をどう見ていますか?」
古賀氏
「たとえば、円安によって、大企業、あるいはグローバル企業が収益を上げた。これはまた上げようとしている。ただ、中堅企業や中小企業は先ほど大臣がおっしゃったように、円安が非常にデメリットになっている。原材料が当然上がってくるわけですから、輸入価格が。そういう構造になっているのと、1つ気になるのは、鉱工業生産指数も少し下がっているんですね。在庫が少し増えている。あるいは需給アップがほぼゼロに近い状況になっている。いわゆるこのあとがあるのでしょうけれど、アベノミクスの一段階目が終わって、何か次のステージに行かないと景気そのものが手詰まりみたいになっているのではないか。そんな感じがします。しかも、我々働く者という観点から、働くことだけではなくて、生活者、国民という観点からすれば、円安の輸入価格があるということも含めて、物価がどんどん上昇する割に所得が増えないということになっていますから、当然景気が良いとか、景気が実感できないような状況が続いている。二極化ということになっている感じがしてなりません」

物価上昇と賃金
秋元キャスター
「アベノミクスと円高による物価の上昇に賃金の引き上げが追いついていないという状況。実質賃金が伸びないことで、個人消費消費が伸びなくて、景気が回復しない。これをどのように考えますか?」
甘利経済再生担当相
「手順として全体の賃金が上がる、1人当たりの名目賃金が上がってくる。次には、1人当たりの実質が上がってくるという手順を追って行きますから、経過としては正しい道を辿っていると思いますけれど…」
反町キャスター
「古賀さんはいかがですか?」
古賀氏
「大臣がおっしゃるのはトリクルダウンです。グーッといけば、中小企業や地域にもね…私は、成熟社会の中ではトリクルダウンというのはそんなに効いてこないのではないかとも思います。他の先進国も全部悩んでいるわけでしょう。だから、ボトムアップの政策もいる。こちらだけではなくて、ボトムアップの政策もきちんとする。たとえば、最低賃金を上げる、あるいは非正規の人達の社会保険の適用を拡大する、あるいは政府が企業に任せきっていた能力開発とか、職業訓練をきちんと整えて、非正規の人や現在失業している人を能力開発して、次の分野にチャレンジできるようなシステムを整えるとか、そういうボトムアップの政策を打たないと、一方だけバッと上がって、それが徐々に時間差で効いてくるというだけでは済まない。日本はそういう国になったんですよ」

さらなる賃上げ策は
甘利経済再生担当相
「たとえば、従業員に対する企業側のスキルアップ対応がちょっと弱くなってきているんですね。ですから、従業員のスキルアップをするための措置をどう環境整備していくか。現在取り組んでいるところです。それから、企業がそういう支出をしやすいようにするということもあるし、あるいは雇用保険の制度の中で能力開発を企業が採用しやすいような、環境整備を整えるとか、それから我々、政労使を再開しました。その中には経営側だけではなくて労働側にも汗をかいてもらいたいと思うんですよ、政府側も汗をかきますけれども。そういう中で不本意な非正規を減らす努力をしたいと思っているんですよ。非正規雇用の中で、自分は非正規でいたくない、正規になりたいのだけども、やむを得ず非正規だというのは非正規全体の2割です。だから、不本意正規半減作戦とか、そういうことで全体を動かしていきたいということも考えているんです」

7-9月期GDP&消費税増税
反町キャスター
「7-9月期のGDPの四半期推移が民間の予測で、右肩上がりで上がっているよとならならいと、政府は消費税を上げるぞといいにくいのではないですか?」
甘利経済再生担当相
「専門家に前回同様、丁寧にしたいと思います。そのうえで7‐9月の数字も含め、経済指標を揃えて総理が判断しやすいような環境だけは整えたいと思っているんですけれども、年間と言うと年度は4月からですから、つまり、一番消費税の打撃をドーンと受けたところから始まって行くわけですから、そこからずっと上昇基調にいくということは間違いない。これまでを相殺して上昇基調にどのぐらいいくかという、それがきちんと数字で、プラスで出たら、これはかなり合格点だと思うんですけれども」
古賀氏
「先ほど、岡田さんが言っていたように、少し国会が開いている時に議論した方がいいですよね、どういう状況なのかということについて。もちろん、上げる、上げないは政府がお決めになることですから、しかし、状況とか、要素とかについては一度国会で議論した方がいいと思いますよね」

年功序列賃金体系見直し
秋元キャスター
「現行の賃金体制のどこに問題があって、どう変えていかなければいけないと思いますか?」
甘利経済再生担当相
「日本は年功序列制度で、黙っていても賃金が上がってくるのですが、ピークを30年前と現在をとってみると、30年前がピークで40代の後半部分だった。それが50代の真ん中ぐらいまでピークが移動しているんです、定年の方に。と言うことは、どういうことが起きているかというと、一番支出がかかる子供を産んで育てる子育て世代がお金が足りない。借金は0になっていないでしょうけれど、子供から手が離れて、住宅ローンも目処がついた世代に一番厚くいくんですね。我々は、賃金の支給総額を変えると言っているわけではない。配分をもうちょっと手厚くいくようにした方が、ニーズに見合っているのではないかと。それから、年功賃金で、年を重ねて上がっていくと、年配者の雇用がしづらいですね。ですから、年配者も若者も出入りしやすく、雇用しやすく。女性が出産、子育てで離れると戻りづらいですね。キャリアが、年数で置いていかれちゃう。就業のための、あるいはお年寄りの就業のためにも、現在の賃金体系だとどうして限界があるという感じがするんですね」
古賀氏
「一定程度まで上がってフラットというのは、大抵の中堅以上の企業では、そういう賃金制度になっていますよ。できるだけ、はやめにフラットにして、それ以上は役割級であるとか、仕事や評価で凸凹があるというようなことは別に否定はしません。ただ、それもこれも業種、あるいは職種、あるいは企業のいろんな文化や哲学、風土があるわけですから、その種のことは、企業の労使が、我が企業、我が職場ではどういう賃金制度がいいのか、賃金制度のみならず人事処遇制度がいいのか、どういう目標を持ってどうしていくのかということを総合的に議論をして決めるものであって、政府が一律的に年功賃金を見直しなさいということでは、決してそんな性格のものではないと思います。子供とか、そこに当然のことながら、厚くするのは良いことだと思います」

甘利明 経済再生担当大臣の提言:『来春も賃上げ』
甘利経済再生担当相
「ここにきて30代、40代手前ぐらいの消費が落ちたんですね。他はそんなに影響していないです。この世代がなぜ落ちているかと言うと、賃上げが一過性で、これから先は消費税が上がってきて、生活防衛しなくてはならないのではないかと。子供のこともあるし、となっているんです。だから、大事なことは、好循環がちゃんと続いていくと。一巡まわりました。企業業績がグンと伸びて、賃上げが15年間で最高になった。二巡目も、このサイクルはまわっていくのだということを皆で共有しないと経済の好循環というのはうまくいかないわけですよ。来春、賃金の引き上げができるかどうかというのはすごく大事なカギになるんですね。ですから、それぞれ企業のやり方で、ベアが難しい会社は一時金でも、何でもいいです。自分の会社の選択の仕方で、好循環でまわしていくことに貢献する、これが大事です」

古賀伸明 連合会長の提言:『“底上げ・底支え”と“格差是正”』
古賀氏
「大臣がおっしゃったように、継続的、安定的な月例賃金の引き上げということこそが現在必要だと思いますが、それと、もう1つ重要なのは、先ほども話が出ましたが、非正規の方々、あるいは年収200万円以下の人達が、1100万人になろうとしている。こういう人達の底支え・底上げ、格差是正をどうやってはかっていくかということが日本経済の基盤の個人消費を伸ばす大きなカギを握っていると思います。むしろこういう人達こそ、消費意欲がすごく高いわけですよね。その人達が中間層になる施策を打つ必要があると思いますし、我々自身も格差是正に向けてがんばっていかなければならないと思っています」